入江京介

登録日:2009/06/26(金) 12:46:07
更新日:2023/08/07 Mon 14:18:16
所要時間:約 3 分で読めます




ひぐらしのなく頃にの登場人物。


声:関俊彦


通称:監督、イリー
必殺技:メイドインヘブン
得物:シャーペン


雛見沢唯一の診療所である「入江診療所」の医師。

温厚で聡明な物腰が特徴的な人物。
嫌な相手にも露骨な嫌悪感を表すことなく社交辞令で最後まで対応できる大人。

よそ者ではあるが、地区少年野球の監督をしていたり(その関係で監督とも呼ばれる)、綿流し祭の実行委員を務めたりと地域に積極的に関わっており、
医者としての尽力もあって住民からの信頼は厚い。診察ついでに彼との談笑を楽しみにしてる老人も多い。
園崎家頭首お魎の侍医でもあり、暇潰し編皆殺し編のやりとりから大の余所者嫌いのお魎からも信用をされている事がうかがえる。
定期的に保健担当として学校を訪れ健康診断などを請け負ったり、雛見沢内で起こった事件の検死に携わる事もある。
診療所では看護婦として鷹野が勤めている。


普段は上記の通り落ち着いた人物だが、無類のメイド好きであり、メイドのことになると目の色を変える。
欲求を満足させるためなら不屈の精神を生み出し、一撃必殺のれなぱんに効果音から察するに最低でも8発は耐えた。
また圭一固有結界の上級技、メイドインヘブンの使い手でもあり、圭一の目標でもある。
しかし、学校に訪れた際もこれを発揮する事があり、知恵に苦言を呈された事がある。残当である。

また若い滑らかな肌フェチでもあり、最近のお気に入りは前原圭一。

村で味方が少ない北条沙都子のことを気づかっており、できることなら養子にしたいと望んでいるが(法律上限りなく不可能に近い)、
初対面の圭一に「沙都子ちゃんがもう少し大きくなったら求婚するつもり」と言い放つなど、やや逸脱した面も。


雛見沢大災害の直前に何故か睡眠薬で自殺した姿が発見されている。




以下ネタバレ






























正体は秘密結社「東京」に雇われた雛見沢症候群の研究者。
入江機関研究所の所長でもあるが「機関の所長は民間出身者が望ましい」という形式的なもので実質上のトップは鷹野であり、彼自身は一研究者にすぎない。
「東京」との細かな調整などの権利は完全に鷹野のもので、彼自身は「東京」に連絡する術すらまともに知らされていない有様であった。
ただし就任時あらかじめ釘を刺されていた事もあってそれ自体に不満は無く、思惑の不一致はあるものの鷹野を邪魔だとは考えておらず、むしろ本来なら鷹野こそが所長であるべきだと思っている。

症候群の研究の中心が防衛庁である関係上自衛官であり、階級は二等陸佐(二佐)。
ただし医官(いわゆる軍医)とかではないので軍事訓練などは一切受けておらず、拳銃の扱いも知らない。本人もあくまで研究者・医者でありたいと思っている為、階級で呼ばれることを嫌がる。
有事の際の心構えも一般人相応であり、問題が起きたら(富竹が雛見沢症候群を発症して狂乱死&鷹野が焼死体で見つかる~)毎度うろたえてばかりで、
助けを求めても頼りにならない姿を梨花は数多の世界で思い知っている。なので、梨花は彼を信頼こそしているが頼りにはあまりしていない。
このあたりは、持っている力にこそ絶大な信頼を置かれているが人間的にはさほど信用されていない(寧ろ嫌悪されてる)鷹野とは対照的である。
祭囃し編では仕方のない事だがそれが仇になってしまった。

当然ながら服毒自殺も隠ぺい工作であり、実際は毎回殺害されている。
「東京」内の旧小泉派を解体を目論む野村にけしかけられた鷹野が、綿流し祭の夜に事件を起こさせ滅菌作戦へと誘導させているのだが、一連の計画を「入江機関の暴走」という形に偽装し*1かつ誘導しやすい入江を主犯に仕立て上げ、最後は口封じで自殺に見せかけて殺すという寸法である。


雛見沢症候群研究の成果として寄生虫の発見や治療法の確立、治療薬、予防薬などを開発した。
物語当時はまだ注射による投薬を生涯続ける対処療法までしか確立していないが、限られた時間と予算の中でもまだ撲滅を諦めていない。
皆殺し編では昭和61年度までに一般的な健康診断と併用できるパッケージ的な診断法が実用出来る目途を立てている。

かつては「人間性の喪失(≒犯罪の動機や思想)とは性格ではなく、臓器の疾患によるもの」という考えから脳外科の第一人者として多くの患者に非人道的な精神外科手術(所謂「ロボトミー」手術)を行ってきた才能溢れる医師だった。
これは登場当初は打つ手のなかった精神疾患に対して効果的な最新医学としてノーベル賞が贈られる程賞賛されていた手法だったが、前頭葉の一部を切除することと深刻な副作用や低くない死亡率などから次第に非人道的と糾弾されるようになった。
彼もそれに巻き込まれ医局の片隅に追いやられ脳外科医として失墜してしまい燻っていたが、完全にはくじけてはおらず、野心も人並みにあったことから鷹野に誘われる形で雛見沢症候群の研究に取り組むようになる。

簡単に割り切れる性格でも、ましてや利己的な悪人でもないので難しい判断を迫られる度に逡巡する場面が多いものの、それでも当初は研究第一だった。
しかし雛見沢に住んで暮らすうちに医者を志すきっかけとなった初心を思い出し、自身の名誉などのためではなく真摯に雛見沢症候群撲滅に取り組むようになった。
そのため、幼い沙都子や梨花を被験体として扱うことに心を痛め、逆に彼女たちを実験素材の如く扱う鷹野とは対立する事もしばしばだった。

羽入のことは知らない上に医者として極めて現実的で論理的な考えをしているため、当然、雛見沢症候群はただの忌むべき病としかとらえていない。
そのため、惨劇は全く望んでいないものの大本の元凶とも言える羽入は彼に度々責められている感じがしてしまい、苦手意識を持っている。


生まれや育ち自体はごく平凡。年相応の医者への下心や憧れから苦学の末に大学に合格し医師免許を取得。
その中で、物静かだった父が事故で頭を打った事を境に豹変し暴力を振るうようになり、長年連れ添った母が夫を拒絶し互いに溝を埋められないまま死別してしまった過去から、
父の豹変が性格の問題ではなく脳の異常であることを立証し、同じ境遇に苦しむ者達を救いたいという想いから精神科医を志した過去を持つ。
作中では医大に合格した事について「順位は決して高くなかったが~」などと凡才・努力の人のように扱われているが、彼が合格したのは私立ではなくより難度の高い国立の医大であり、医学部の記事を見て頂ければ分かると思うが東大を主席で入学・卒業しその片手間で医師免許をとった鷹野程ではないにせよ十分秀才である。




当初は惨劇の黒幕として想定されていたらしく、祟殺し編エンドロールのローマ字文に片鱗が見られる。





「イリーは滅びぬ、何度でも蘇るさ! メイドこそが人類の夢だからだ!」

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最終更新:2023年08月07日 14:18

*1 野村の計画上「東京」内の派閥に亀裂を入れる必要があるのだが、その恰好のスキャンダルネタとして考案されたイベントである。入江は所長として研究の秘密を知っていたり各種薬を備えていたりと話の信憑性を高めるには打ってつけの存在なので狙われた。ただし強力な権限を持つ監査の富竹ほど重要ではないので、富竹殺害後も監視はしているだろうが少しの間自由におろおろ泳がせるぐらいには優先度が低い