ルナ(shadowverse)

登録日:2017/05/17 (木) 01:37:30
更新日:2024/01/04 Thu 22:31:05
所要時間:約 10 分で読めます





「パパ、ママ、ルナを守ってね」

スマートフォン/PC向けDCG「Shadowverse」におけるリーダーの一人。

CV:小倉唯

薄暗闇に包まれた洋館でひっそりと暮らす少女。
年相応の可憐な容姿の裏に、冷たく禍々しい陰を宿している。
『パパ』と『ママ』とのお散歩をより楽しくするため、『お友達』を作ることにする。
(公式HPより引用)

概要

ルナ自身が『パパ』と『ママ』と呼ぶ2体の亡霊を引き連れた少女。
白い小動物のぬいぐるみをいつも抱いている。
既に他界している両親とも普通に会話できることから『殺せばずっと一緒にいられる』という考えを持っており、相手を殺すことでお友達にするという歪んだ考えの持ち主。
『ルナのお友達になってくれる?』という問いに了承した相手に『じゃあ、殺すね!』と無邪気な声で話す姿は狂気。当然他の人物からは理解を得ることができず、殺すことを拒まれる度に『嘘つき』『嫌い』『もうお友達にしてあげない』と不機嫌になってしまう。
ユリアスからは『心が壊れている』と評されており、後天的なものと予測できるが……?


エモートの煽り性能が妙に高いといわれる、「すごいすごい!」「えぇっ!?」「ルナのお友達になってくれる?」

クラス:ネクロマンサー

墓場を消費して効果を発揮する「ネクロマンス」能力が特徴。
フォロワーが破壊されたり、スペルを使ったりすると墓場が増える。
フォロワーの相打ちや墓場を直接増やす能力で準備しておけば、強力な「ネクロマンス」で勝負を決められる。
(ゲーム内のキャラクター紹介より)

クラス専用のフォロワーにはスタッツこそ低いものの強力な効果を持ったカードが多く、
豊富な除去カードやどんどん湧き出るアンデッド達を武器に戦場を制圧する。

リーダースキンはルナ以外も幽霊やスピリチュアルなものに関わるキャラが多い他、ネメシスほどでは無いが悪役が割り当てられることも。
ルナ2バージョン、黒羽アリス、マンハッタンカフェとCV:小倉唯が4種類もある。

ネクロマンス

「ネクロマンス X: (効果)」という表記のキーワード効果。
墓場がX枚以上ある時*1に墓場をX消費し、効果が発動する。
条件を満たしていると強制的にネクロマンスが発動するが、
カードによっては発動条件を満たさないことでネクロマンス能力の発動を回避することが可能。

とまあ、説明だけしてもわかりづらいと思うので、具体例として2枚のカードを紹介する。

  • 消えぬ怨恨
スペル 2コスト ネクロマンサー
相手のフォロワー1体に2ダメージ。
ネクロマンス 2; 2ダメージではなく4ダメージ。

基本は2コスト消費して相手フォロワーに2ダメージを与えるスペルであるが
墓地に2枚以上のカードがある場合は、墓地を2枚消費した後に2ダメージでなく4ダメージを与えるスペルとなる。
コスト:ダメージで見れば非常に優れたカードではあるのだが、こいつは墓地が溜まっていれば対象フォロワーの体力が2以下でも必ずネクロマンスが発動してしまうため、少々もったいない場面が少なくない。

  • 死の一閃
スペル 3コスト ネクロマンサー
体力3以下の相手のフォロワー1体を破壊する。
自分の墓場が4枚以上あるなら、体力4以上の相手のフォロワー1体を選択できる。選択した場合、ネクロマンス 4; そのフォロワーを破壊する。

基本には体力3以下のフォロワーを選択して破壊するカードであるが、
墓地に4枚以上のカードがある場合、体力4以上のフォロワーを選択して破壊することもできるようになる。
その場合でも、体力3以下のフォロワーを選択したのであればネクロマンスは発動せず墓地は消費されない。

この2枚のカードはコストも投入する目的も違うため一概に比較する事はできないが、
ゲームの流れを決定づけるような強力なカードでない限り、基本的にはネクロマンスを発動しないことを選べるカードのほうが評価が高い傾向にある。
そもそも元から発動するかどうかを選べるのが普通なんじゃないかとか言わない。

葬送

第7弾「時空転生」にて新たに追加された能力。
手札のフォロワーを1体場に出し、直後に出したフォロワーの能力を全て発動させずに破壊する。
一見すると手札を捨てるだけの重いコストでしかないが、そこで登場するのが下記の「リアニメイト」である。
また、一度場に出した後で破壊するという処理のため、他フォロワーの破壊がトリガーとなる能力は発動する。

  • 陰鬱な死霊術師
フォロワー 2コスト ネクロマンサー
2/1
ファンファーレ 葬送したなら、カードを1枚引く。

こちらは、葬送と同時に1枚ドローする効果を持ったフォロワー。
実質手札1枚を交換していることになるため、デッキを回転させることにも繋がる。
また、できるだけ早くコンボを仕込むためにも、低コストの葬送というのはそれだけで便利。

ただし、葬送したいカードと一緒に手札に来なければ窮屈になってしまう。
そのため、このフォロワーに限らず葬送を持つカードの採用枚数は「とりあえず3積み」ではなく、よく考える必要がある。

リアニメイト

同じく第7弾「時空転生」にて新たに追加された能力。
「リアニメイト X」という表記。バトル中に破壊された、コストX以下で最も高コストな自分のフォロワーを1体
フィールドに出す。該当フォロワーが複数ある場合はランダムに選ばれる。
高コストフォロワーを予め破壊して踏み倒したり、小型でも腐りにくいフォロワーを使いまわすことが可能。

  • 生と死の逆転
スペル 5コスト ネクロマンサー
リアニメイト 現在の自分のターン数

たとえばこのスペルの場合、「リアニメイト 現在の自分のターン数」とある。
5ターン目に発動すれば「リアニメイト 5」となり、復活できるのはコスト5以下の中で最大コストのフォロワーが選ばれる。

踏み倒しを狙うために葬送と組み合わせることが多い他、狙ったカードが対象になるように同コストカードの採用を控える等、
フル活用する為にはデッキ構築の段階でも気を遣う。
とはいえ、腐らせるぐらいなら普通に破壊されたフォロワーを使い回す動きの方が良い場面もある。
臨機応変に動き方を考えていきたいところ。

カードプールの傾向

所属するフォロワーは主にゾンビやスケルトン、ゴーストなどのアンデッド、ネクロマンサーを含む闇の魔法使い、冥界の守護者、悪魔等で構成されている。
どちらかと言うとスタッツは低いが強力な効果を持ったカードが多く、その効果も一癖二癖あるものが多い。
初期の「必殺」持ちもネクロマンサーに多かった。

死者と墓地を操るネクロマンサーというクラスの特性上、カードが破壊された時に効果を発動する「ラストワード」能力を持つフォロワーも多く所属する。
ネクロマンサーの専用カードには味方フォロワーを破壊する代わりに強力な効果を発揮するカードも存在するので、機会があればどんどん破壊し、ラストワードを使いながら墓地を肥やしていく。

破壊を伴わない「消滅」や「変身」には弱いカードが多く、タイミング次第では大きくテンポを損なうことも。

一時期は効果対象(内容)がランダムに決定される効果を持つカードも多かったが、昨今はクラス特徴という程でも無くなっている。
ランダムなフォロワーを呼び出す《蝿の王》、相手のランダムなフォロワーに被害を与える《オルトロス》や《ネクロアサシン》、デッキからランダムなカードを場に出して破壊する《死神の手帳》や《ネフティス》など。

代表的なデッキタイプ









各環境の代表カード











各環境での立ち位置


スタンダード期

墓地を6枚消費で2/3の守護持ちフォロワーを三体展開できる《死の祝福》や、2種類のスペルカードを手札に加えることで墓地稼ぎと打点上げに貢献する《ケルベロス》、
そして何度破壊しても復活する不死身の《デュエリスト・モルディカイ》などのパワーカードが多く揃っており、
プレイングに関しても墓地管理さえ徹底していればロイヤルに次ぐ扱いやすいクラスだったため、安定した勝率を誇っていた。
特に、【アグロネクロ】は上述のミミココハウルコンボでのバーストダメージによりトップメタに食い込むほどの強デッキで、【ランプドラゴン】に強いとともに当時最強の【冥府エルフ】とも渡り合える数少ないデッキの1つだった。

ダークネス・エボルヴ期

消滅でラストワードを封じにかかるビショップに大幅な強化が加わり、環境にも増えてしまったため、非常に苦しい環境となってしまう。
それだけでなく、他のクラスと比べても新カードのパワーが全体的に低かったのも痛かった。
中には、3種類の専用フォロワー1体をランダムに召喚して盤面に即座に干渉可能な《蝿の王》など強力なミッドレンジ向けカードもあったが、
ビショップクラスの強力な全体除去《テミスの審判》やバフアミュレット《エイラの祈祷》、そして特殊勝利カード《封じられし熾天使》を用いたデッキが流行したことで、
それらに弱いミッドレンジタイプのデッキはネクロに限らず厳しい状況に置かれ、アグロ以外のネクロマンサー使いにとっては辛い環境となってしまった。
その【アグロネクロ】も、【御旗ロイヤル】や【フェイスドラゴン】、【アグロヴァンプ】といった他クラスのアグロデッキの劣化になりがちであったこともあり、最後まで使用率は伸び悩んだ。
前環境とは打って変わり、ネクロマンサーにとって冬の時代となってしまった。

バハムート降臨期

《ネフティス》を軸とした新デッキ【ネフティスネクロ】の誕生により、コントロール系では頭一つ抜けた爆発力でそれなりの地位を築く。
また、この環境でラストワード持ちの強力フォロワーが増え、単体除去能力では随一の力を持つクラスとなる。
しかし流行デッキのうち、早いターンからフォロワーを大量展開し、数で押し切ってくる【ドロシーウィッチ】などには全体除去の乏しさから不利になりやすく、中堅~上の下程度の立ち位置にとどまる。

一方、前評判では散々だった《シャドウリーパー》の強さが認知されるにつれて【アグロネクロ】も再び姿を表すようになる。トップメタにはあと一歩劣る使用率だったが、【ドロシーウィッチ】にも勝ち越す等勝率は非常に高かった。
《よろめく不死者》を始め強力なラストワードを持つフォロワーが次々に追加されたのも追い風であった。

ちなみにリリース直後は、不具合が発見されたということで《ネフティス》が約1週間使用できない状態だった。

神々の騒乱期

全員に1/1のスケルトン召喚のラストワードを付与することで盤持ちをよくする《骨の貴公子》や、
2点火力を撃ちつつ他のフォロワーの攻撃力を2上げる《オルトロス》、ネクロマンス4で相手の進化フォロワーを破壊する《破魂の少女》、《ワイト》2体を展開しラストワードで0コストの《ワイトキング》を入手できる《不死の大王》、
そして展開&強化を一人でこなすフィニッシャー《魔将軍・ヘクター》等の追加により盤面維持能力と打点を稼ぐ能力が大幅強化され、遂に春の時代を迎える。
新カードのおかげで《シャドウリーパー》や《ボーンキマイラ》、《ネクロアサシン》といった既存カードをより活かしやすくなったのも追い風。
一方で、《氷漬けの巨像》《死神の手帳》《魂の番人・ミント》を活かしたユニークなデッキも現れる。
【アグロネクロ】【ミッドレンジネクロ】は同じく超強化された【ランプドラゴン】と共に、これまで余りパッとしなかった鬱憤を晴らすがごとく大暴れする事となる。

2017/5/23アップデートにて《骨の貴公子》のコストが3→4に増えるという弱体化を受けた。
これにより最も使用率が高かった【アグロネクロ】は攻めのテンポを落とすことになった・・・のだが。
同じアップデートにて目の上のタンコブであったドラゴンクラスの《ライトニングブラスト》が弱体化されたことでそれ以外のデッキタイプが大躍進。
依然として最高クラスの使用率・勝率を誇るリーダーとして君臨したが、その関係か次弾追加と同時に《シャドウリーパー》がナーフを受けコストが1上がった。

ワンダーランドドリームズ期

さすがに今回追加されたニュートラル軸のデッキ軍、特に超強化を遂げたヴァンパイアデッキに対しては善戦こそするも他クラスと同様に不利気味。
7月末のナーフによって【ニュートラルヴァンプ】が弱体化したことで再びヘクター軸の【ミッドレンジネクロ】がトップに君臨する。【アグロヴァンプ】や【ニュートラルウィッチ】とともに環境の一角を占めた。
しかし、運営が考えを改めてレア度関係なくナーフが入るようになったことでついにヘクターがナーフ対象となり、
ネクロマンスの仕様が強制的に8消費して《ゾンビ》を2体召還するというものになり盤面制圧能力が大幅に低下、盤面をキープできるかが勝敗を分けるデッキとなった。
環境末期は再びニュートラル軸、特に【ニュートラルビショップ】に押され【ミッドレンジネクロ】は激減してしまうが、今度はそれらを狩るための【ネフティスネクロ】が急増することとなった。苦手なアグロデッキや【超越ウィッチ】がニュートラルデッキに押されて数を減らしていたため、見事環境に合致していたと言える。

新カードの中では《デーモンイーター》がドローソースとして大活躍し、ネクロデッキの安定感や継戦力をさらに高めた。
《ブラックスワン・オディール》もネクロマンサーにとって貴重なAOEであり、アグロデッキやミラーマッチの対策として注目された。

一方で、新レジェンド《ダークアリス》を軸にしたコントロールデッキも密かに研究され、《力比べ》と組み合わせて粘りつつ《サタン》で勝負を決めにいくという流れが確立された。
ただし、デッキパワーでは【ミッドレンジネクロ】に大きく劣り、使用率は最後まで伸びなかった。

星神の伝説期

従来の【ミッドレンジネクロ】が【原初ドラゴン】や【アグロロイヤル】の2強に押される中、《天界の階段》を手にした【骸ネクロ】が劇的に強化され、ついに本格的な環境入りを果たす。2強にはやや及ばなかったものの、《骸の王》の大躍進はプレイヤー達を大いに驚かせた。
その後、2つのデッキにナーフが入り、【超越ウィッチ】や【アグロヴァンプ】といったトップメタには一歩及ばずとも、【骸ネクロ】のさらなる躍進とともに【ミッドレンジネクロ】も息を吹き返していった。
次のアップデートで《破魂の少女》と《天界の階段》にもナーフが入ることとなる。
これにより、【骸ネクロ】は再び環境から激減することとなり、【ミッドレンジネクロ】が主流となった。
最後の1ヶ月はあらゆるクラスが群雄割拠する環境となり、ネクロマンサーも一定の存在感を示し続けたといえる。

新カードは、2コストの《ベレヌス》や《アンドレアルフス》、対アグロ性能の高い《夜の令嬢・セレス》《漆黒の剣鬼》が注目を浴び、特に《ベレヌス》はあらゆるデッキに3積みされるようになった。
レジェンドの《トワイライトクイーン》も、【ネフティスネクロ】等のコンボパーツとして一部から注目を集めた。

時空転生期

対戦レギュレーションが「ローテーション」と「アンリミテッド」に分かれ、新クラスのネメシスが追加されるという、Shadowverseにとって大きな節目となった時期。
ネクロマンサーにとっても、「葬送」や「リアニメイト」というある意味待望の能力が追加された。
  • ローテーション
他のクラスがスタン落ちの煽りをもろに受ける中、キーカードが多く残った【ミッドレンジネクロ】は再びトップメタに君臨することとなった。
新たなフィニッシャーとして《冥守の長・アイシャ》を獲得、さらにスタン落ちの穴を埋めるかのように《スカルリング》《スケルトンプリンス》といった展開役も追加され、デッキパワーをあまり失わずに済んだ。
最初の1ヶ月は、同じく主要パーツが多く残った【秘術ウィッチ】や【ランプドラゴン】と共に3強と呼ばれた。
その後のアップデートで《不死の大王》のコストが1増加するというナーフを受けてからは、やや使用率は低下するものの、依然として安定した勝率を保ち続けた。
様々なデッキが入り乱れる中でも、その安定性から大会でも人気だった。

また、ナーフ後は【無謀ドラゴン】へのメタとして【リアニメイトネクロ】という新たなコントロールデッキが確立、注目を集めた。
追加されたばかりの能力ということもあり、まだまだカードプールの不足を感じさせる部分は多かったが、今後の可能性を見せつけた。

  • アンリミテッド
元々デッキパワーが高く、そこへ強化カードを得た【ミッドレンジネクロ】に注目が集まっていた。
しかし、さらに高速化した【OTKエルフ】や【アグロヴァンプ】、【ドロシーウィッチ】を中心に超高速環境となったアンリミテッドではそれらの猛攻を凌ぎきることは困難であり、次第に数を減らしてしまった。
一方で《スカルリング》の登場により再び【骸ネクロ】に注目が集まり、勝率は安定しなかったものの一定数環境に存在した。
《陰鬱な死霊術師」》と《ケリドウェン》のコンボも注目を集め、《ゼウス》を葬送してから5・6ターン目に踏み倒す動きが人気だった。

起源の光、終焉の闇期

  • ローテーション
他のクラスが大幅な強化を受けたのに対し、これまで安定して環境上位にいたためか追加カードのパワーはかなり控えめ。リアニメイト軸をメインに強化されたのだが性能は今一つのものが多く、折角の新能力「チョイス」も採用するに足るパワーを持つのがせいぜい《永劫を求む者・ケリドウェン》しかなかったため、他クラスに比べ一歩出遅れる形に。
これだけならまだしも『バハムート降臨』のカードがローテ落ちしたことで主要な除去手段だった《よろめく不死者》や《ネクロアサシン》を失い、致命的な弱体化を受ける。元々他のクラスと比べるとネクロマンサーのフォロワーは全体的にスタッツが低く相手のフォロワーを進化で上からとる事が難しかったのだから無理もないのだが、互換カードを与えられなかったために除去力が大きく低下し、他のクラスとの間に大きくパワーの差が出来てしまった。ネクロマンサーの有用なラストワード能力の大半はこの『バハムート降臨』期のものであったため自壊能力のテンポロスも激しくなり、かの《デーモンイーター》も採用率は激減。露骨な強化により一躍トップに躍り出た【ミットレンジロイヤル】に全体除去や物量で対抗できる事からネクロマンサーが苦手な消滅能力を多く持つビショップ・ネメシスクラスが台頭した事も逆風となり、使用率と勝率はかつて冬の時代とされた『ダークネス・エボルヴ』を下回るほどにまで低下してしまった。

その有様は運営が看過出来ないほど悲惨なものだったのか、なんと4月末のメンテナンスでシャドウバース史上初となる上方修正を受ける事に。
対象となったのはレジェンドの《災厄の屍王》とスペル《呪われた忠誠》の二枚。特に《災厄の屍王》は自動進化に必要な墓場数が6から4に減らされ進化しやすくなったこと、攻撃力も4→5に強化された事から相手も無視できなくなり、漸くレジェンドレアに相応しいカードになった。但し環境上位を占めるデッキが軒並み消滅能力持ちであるため、メタレポを見る限り使用率は今の所目に見えては変わっていないようである。

  • アンリミテッド
前環境に引き続き、リアニメイト要素を組み込んだ【骸ネクロ】や終盤も隙が無く安定感が高い【リアニメイトネクロ】が人気。新たな葬送要員として追加された《常闇の梟》や、葬送とリアニメイトを一人でこなせる《永劫を求む者・ケリドウェン》を活用しているデッキが多い。表には出ないものの、ローテーションでは主要カードの殆どはローテ落ちしていないにも関わらずほぼ見なくなってしまった【ミッドレンジネクロ】もここでは堅実な強さを誇っている。
しかし、アディショナルカード実装後は、ドラゴンに《銀氷のドラゴニュート・フィルレイン》が追加されたことで【フェイスドラゴン】が大流行。
《ゼウス》をもあっさりと葬られてしまうことが逆風となり、ネクロマンサーは立場を落とすことに。

蒼空の騎士

  • ローテーション
ただでさえ大幅に弱体化した前環境に引き続き、今回はネクロマンサーの強さの根幹と言っても過言でなかった『神々の騒嵐』のカードがローテ落ちするという事で、新カード発表前からネクロの立ち位置を危惧する声は少なからずあった。一方で流石に何らかの強力な代替カードは貰えるだろうとする向きもあったのだが…残念ながらそんな事はなかった。
ネクロにとって貴重なドレインと進化時にリアニメイト効果付きという破格の性能を誇る《心眼の双葬女・レディ・グレイ》や、コスパに優れる除去札の《怪物の少女・フラン》、条件が厳しいとはいえフォロワー全て(性質上効果付与できるのは2体が限度だが)に3回行動を付与できる《幽想の少女・フェリ》、更には予てより運営が熱心に強化を進めてきたリアニメイト軸と相性の良い《永遠の決闘者・モルディカイ》等、目を引くカードは追加されてはいるのだが、それ以上に他のクラスの強化が著しく、デッキパワー面で数歩劣る現状が浮き彫りになった。特に前環境時点で既に充分強かったロイヤルやビショップ、ネメシスやエルフは何れも相当なパワーカードを渡されており、上述したカード群とは少なからぬ差があるというのが実情である。

加えて今回もリアニメイト軸を中心に強化がなされているのだが、そもそもこの軸の大きな問題である「リアニメイト対象が引けない(ネクロにはサーチカードがほぼ無い)」、「リアニメイト用フォロワー・葬送札・リアニメイト札の3種を上手く絡めなければならず、コンボの難易度自体が非常に高い」事による事故率の高さと、「そこまでしても他のクラスのデッキを上回るパワーがある訳では無い、2・3回リアニメイトした所で(クラスにもよるが)容易く対処されてしまう」という恩恵の少なさが何一つ解決していない為、運営が熱心に強化している割にデッキパワーとしては最底辺。無論うまく噛み合った時のパワーは相手に大きな理不尽感を植え付ける程度には高いのだが、逆に言えば上手く噛み合わなければ悲しいほど弱いという事でもあり、良くも悪くも上振れ前提なのである。更には上振れたとしても本格的にコンボが始動するのはどう足掻いても7ターン以降であり、その頃には他のデッキもかなり強い動きが出来るようになっているので、こちらのやりたい動きを押し付ける事もままならないという始末。《幽想の少女・フェリ》の効果にしても発動するのは10ターン以降なので、正直遅すぎる。
つまり追加カードの半分以上をまともに噛み合わないコンボパーツに費やされている訳であり、これではメタレポを見ても相変わらず勝率・使用率共に底辺にいるのも郁子なるかなといわざるを得ない。前述の《幽想の少女・フェリ》は前環境のアディショナルカードで追加された《幽霊支配人・アーカス》を軸にした【ミッドレンジネクロ】にも相性がいい為、こちらのデッキでどうにか戦っているのがローテーションのネクロの現状である。
最も、神々の騒嵐が落ちる事でネクロに劣らぬ程の大打撃を受けたにも拘らず、追加カードがネクロ以上に悲惨だったヴァンパイアは今やメタレポでの順位もネクロを下回る有様なのだが…

とはいえアディショナルカードで《グレモリー》という強力なカードの獲得により、リーサルターンを早めることに成功。環境トップデッキには流石に分が悪かったものの、これまでと比べれば立場はそれなりには改善された。とは言えそれまでの地力が余りにも低すぎた事が足を引っ張ってかやはり使用率はヴァンプに次ぐワースト2と低く、勝率も環境上位のデッキに比べるとどうしても一歩劣る事から最期まで伸び悩んだ。

  • アンリミテッド
今後大型フォロワーを追加する際に支障が出ると判断されたのか、新弾が実装されると同時に【リアニメイトネクロ】のキーカードであった《ケリドウェン》が下方修正される。これによって《ゼウス》はおろか、《骸の王》とのコンボすら成立できないようになり、デッキタイプとしては事実上終焉を迎える事になる。
だが同時に、これではアンリミテッドにおけるネクロマンサーの勝ち筋が無くなってしまうと判断されたのか、まさかのあの《魔将軍・ヘクター》が下方修正前の性能に戻されるという措置が取られた。これによって【ミッドレンジネクロ】は一気に息を吹き返し、復讐軸と相性のいいカードは追加されていたにも拘らず肝心の復讐時効果を持つカードが殆どローテ落ちしてしまっていたヴァンパイアにとってもアンリミテッドでは事実上大幅な強化となっていた事もあり、ローテーションでは最弱の2クラスがアンリミテッド環境では揃って上位に躍り出る事になった。
とは言えアンリミテッド環境では当初はこの2クラス以上に相性のいい新弾カードの追加により【天狐ビショップ】が大暴れしていたのだが、緊急ナーフにより下方修正されたため、以後は【復讐ヴァンパイア】と並んで【ミッドレンジネクロ】がアンリミテッドのtier1の座を獲得している。

元々強かったところへさらに《グレモリー》が追加されたため、いよいよもってネクロマンサーは手がつけられなくなる。
対【ミッドレンジネクロ】として【蝙蝠ヴァンパイア】が大流行を見せるものの、やはり終始環境トップを維持し続けた。
その結果、新弾追加と同時に《グレモリー》は制限カードに指定されることとなった。

十禍絶傑

  • ローテーション
流石に運営もこのままリアニメイト軸を推すには問題が多すぎると気付いたのか、今期で追加されたカードの内リアニメイト関連のものは一種類のみ。それも前述のレディ・グレイ同様の低コスト限定リアニメイトであり、高コストリアニメイト能力や葬送能力に関しては一切の追加が無い等、これまで熱心に推してきたリアニメイト軸の強化はかなり控えめになった。ロイヤルに追加された《簒奪の絶傑・オクトリス》の能力で《永遠の決闘者・モルディカイ》のラストワードが奪われてしまうのもネックであり、残念ながらリアニメイトネクロはデッキタイプとしては事実上ほぼ終焉を迎えたと言える。
代わりに《冥界の番犬・ケルベロス》や《冥界の闘犬・オルトロス》等、これまでネクロが弱かった中盤の試合展開を大幅に補強するパーツが多数追加され、ミッドレンジ型のネクロは目に見える形で明確に実戦的な強化がなされた。特に《冥界の番犬・ケルベロス》は一枚で複数展開できる上ラストワードで疑似的な除去としても働き、お伴の効果で回復や2点バーンを飛ばすことも出来るという非常に強力な性能であり、ネクロの中盤の盤面維持に大きく貢献。《魔将軍・ヘクター》とも相性がいい事からローテーションは勿論、アンリミテッドでも攻守両面でネクロを支えるキーパーツとなった。だがそれ以上にニュートラルで追加された《飢餓の絶傑・ギルネリーゼ》の存在が非常に大きく、ネクロと相性のいい全体バフ能力に加え潜伏を持つ彼女を採用する事で《幽霊支配人・アーカス》を使用せずともリーサルに持ち込むことが可能となり、これまで難点だった《幽霊支配人・アーカス》を置く際の隙を解消する事に成功。10ターン以降限定とはいえリソース補充能力がある事も手札消費の激しいネクロにとっては恩恵が大きく、総じて環境トップとまではいかないもののそこに匹敵するほどの大幅なパワーアップを遂げ、長きに渡った苦境をようやく脱する事が出来た。

一方、今期のメインである『絶傑』だが、ネクロのテーマは「沈黙」となっている。内容は一言で言えば疾走や守護と言ったシャドバにおける各種能力に対するメタ能力なのだが、メタの対象がバラけ過ぎている(例えば《沈黙の使徒》が守護限定破壊なのに対し《沈黙の絶傑・ルルナイ》はスペルコスト増加となっている等)為、ドラゴンやヴァンパイア、ネメシスなど統一感のある他クラスの絶傑のテーマと比較すると一つの軸としては成り立たせるには少々難があるのが現状。またメタ能力の常とは言え刺さる相手が非常に限られている事から、上述したカード群と比較すると採用に足る魅力があるとは言い難い。
とは言え前述の《沈黙の絶傑・ルルナイ》は3/3と高いスタッツを持つ上、スペルコスト増加という能力はウィッチの天敵となり得るものなので環境によっては単体でも活躍が見込めるであろう。

  • アンリミテッド
前述の《冥界の番犬・ケルベロス》がアンリミテッドのネクロの主軸である《魔将軍・ヘクター》と非常に相性がいい事は実装前から多くのプレイヤーが予想しており、新弾実装前はネクロ一強になると危惧する声が少なからずあった。
しかし蓋を開けてみればそれ以上に強化された【闇蝙蝠ヴァンパイア】が幅を利かせ、このデッキとやや相性の悪い【ミッドレンジネクロ】は予想されていた程暴れる事はなかった。加えてビショップが新カード《黄金都市》とカウントアミュレット《詠唱・禁じられた儀式》を組み合わせる事で3ターン目に即相手の体力2以下フォロワー全てを消滅させることが可能になった為、これまで以上にビショップが天敵といえる存在に。《黄金都市》を主軸にしたビショップは総じてデッキコストも安い傾向にある為今後とも一定の愛用者が存在すると予想される事もあり、少なくとも当初危惧されていた程の一強体制になる事はなさそうである。
とは言え相当な強さなのは疑いようもなく、総合勝率を見れば十分すぎるほどの数字を叩き出している。今後も何らかの弱体化が入らない限りアンリミテッド環境の最上位デッキの常連に名を連ねる事は間違いないだろう。


グランブルーファンタジーとのコラボ

同じCygamesのゲームであるグランブルーファンタジーにも、コラボイベント「Shadowverse Duelist of Eternity」でアリサと共に出演している。
イベントトレジャーを収集することで交換できる。
闇属性の特殊タイプで、種族はヒューマン。
性能としては、グラブル初の味方を戦闘不能にするアビリティを持つ。
味方が戦闘不能になる度に「墓場Lv」が上がり、奥義効率が上昇したり攻撃アビリティが解禁されていく。
味方を犠牲にしてアドバンテージを取るという本家のネクロマンサーのコンセプトがうまく再現されている。
やはり非常に癖が強く、一般的な運用ではつらいものがあるため、専用のパーティを考える必要がある。

ソウルコンバージョン
自分以外の味方単体を戦闘不能にするアビリティ。
最初から使用できるため、これを起点にして墓場Lvを上げ、他のアビリティを解禁させていく。
名前の出典はクラシックカードパックに存在する同名のスペル。味方を犠牲に手札を2枚ドローである。

ロストハート
墓場Lv1で解禁されるアビリティ。
自分以外の味方全体に「死の冥蝶」を付与する。
※死の冥蝶:この効果を持って戦闘不能になると、敵に闇属性7.0倍ダメージ(上限116万)
名前の出展は、《マダムリッチ》の神撃のバハムートにおけるスキル名。

デスコラプション
墓場Lv3で解禁されるアビリティ。奥義ゲージを20%消費。
敵に闇属性10倍ダメージ(上限80万)。
名前の出展は、《デスタイラント》の神撃のバハムートにおけるスキル名。

ファントムハウル

ルナのお友達になってくれる? じゃあ、殺してあげるね!

闇属性ダメージ(大)を与える奥義。
《ゴースト》を次々にけしかけた後、それらが合体して《骸の王》になりフィニッシュという演出。


プリンセスコネクト!Re:Diveでのルナ


ルナ、おともだちがほしいんだ

同じくCygamesが展開するプリコネでも、アリサに続いて(と言っても彼女から何年も遅れてだが)コラボキャラクターとして恒常ガチャに登場。ルナの塔とは関係ない。
レアリティはガチャから排出される最高レアリティである☆3。誕生日は未設定。

両親が殺されて以降森の奥の洋館に独りで暮らしている、死霊術で両親の魂を現世に無意識に留めている、
「ずっと一緒にいたいから」という理由で友達になってくれるという相手を殺そうとする等、基本的な設定は原作と同じ。

しかし、個別ストーリーでは、一度殺されかけても精神年齢が赤ちゃんだからルナを怖がらず、独りぼっちの境遇を気にかけて何度も会いに来る主人公と、
とある事情でずっとサンドイッチを届け、こっそりと気にかけている近所の老婆との交流を通じて、信頼できる生身の家族のような人を得ると共に、
「両親がいなくとも自分はひとりぼっちじゃない」と理解し、両親が死んだということをきちんと受け止める姿が描かれており、
プリコネでは『「お兄さん(主人公)」を慕う、サンドイッチが好物の無邪気な少女』という人物像になっている。
原作のルナも災いの樹編の後半以降は両親の死を受け止め、ギルド争乱編以降は信頼できる人を見つけていくが、
同時に現世に縛り付けている両親に対しての罪悪感や孤独であることに囚われている描写も多く、原作とほぼ同じキャラ付けのアリサと異なり、ジータ等と同じく「並行世界の同一人物」感が出ているキャラクターと言えよう。

バトルでは後衛のアタッカー兼サポーター。
ダメージを与えると増える「おともだち」を消費することで自身の火力を上げる特性を持つ。
耐久が低いのが欠点だが、実装時点で第二位の魔法攻撃力と魔法攻撃スキル、味方のTPを回復するサポートスキルは優秀。

「ファントムハウル」「ソウルコンバージョン」「消えぬ怨恨」と、ユニオンバースト(必殺技)とスキルの名前はシャドバのカード名から取られている(これはアリサも同様)。
グラブルコラボと同じくこちらでも「ソウルコンバージョン」は採用されているが、流石にパーティーメンバー全生還が求められるプリコネで味方を犠牲にするのは憚られたのか、
「最も残りHP%が大きい(同率の場合は最も近い)味方に魔法ダメージを与える代わり、その対象のTPを大きく回復させる」という性能に落ち着いている。
なお、EXスキル(パッシヴスキル)名には「おともだちになってくれる?」という煽りエモートから取られた台詞が採用されており、開幕の専用スキルとしても見られる。

ハイリスクではあるものの「ソウルコンバージョン」のTP供給性能がアタッカー一点編成に非常に有効なため、正月キャルを採用する際に同時に用いられることが多い。

ワールドフリッパーでのルナ

サイゲームスのピンボールゲームにも出演。アリサ共々シャドバからのゲスト出演キャラとして定番になりつつある。
こちらはプリコネと違い、シャドバ世界のルナ本人が何らかの理由で召喚されたらしい。召喚時に災いの樹らしい演出も見られる。
シャドバシナリオ初状態で召喚されたためか、性格のヤバさは原作そのままでいきなりぶち殺そうとしてくるなど危険な部分がある。

キャラクターとしての性能は、闇属性の★4キャラ。「味方を棺桶状態にすることでパワーアップする」というかなり異色のアビリティを持ち、味方を殺してパワーアップする原作らしさが再現されている。
特に第3アビリティが「バトル開始時、全味方に最大HPの50%ダメージ」という非常に凶悪なデメリットを持つため、かなり使いにくい。
性質上、長期戦に強い反面、ルナを生かそうとするとかなり特殊な構築を要求されるため運用難易度は高め。同じく棺桶カウントを減らせるアンディなどとの愛称が良好。




余談

  • 『パパ』の額には丸い穴が空き、『ママ』の右胸は大きく破損している。おそらくは二人の死因が原因だろう。



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最終更新:2024年01月04日 22:31

*1 Shadowverseにおける墓場は「破壊されたカードの置き場」ではなく「カードの破壊による増えるカウント」なので正確には「枚」ではないが