カプ・レヒレ

登録日:2017/05/15 (月曜日) 20:41:10
更新日:2022/03/06 Sun 16:09:41
所要時間:約 5 分で読めます













カプゥーレ!!










カプ・レヒレとは『ポケットモンスター サン・ムーン』から登場したポケモンの一匹。



■データ



水を 操る ポニの 守り神。 けがれを 払う 清らかな 水を 生みだすと 伝えられている。

全国図鑑No.788
アローラ図鑑No.288
ポニ図鑑No.100
分類:とちがみポケモン
英語名:Tapu Fini
高さ:1.3m
重さ:21.2kg
タマゴグループ:未発見(性別不明)

タイプ:みず/フェアリー
特性:ミストメイカー(場に出ると5ターンの間、ミストフィールドを展開する)
隠れ特性:テレパシー(ダブル・トリプルバトル時、味方の全体攻撃を受けない)

HP:70
攻撃:75
防御:115
特攻:95
特防:130
素早さ:85
合計:570

努力値:特防+3



■概要


第七世代に登場した準伝説のポケモン。
アローラ地方のポニ島の守り神。
色合いが紫色で、イルカやカジキマグロを彷彿とさせる形の殻に入った女性的な姿をしており、水ポケモンらしく手や髪の先端、外殻にヒレがある。
他のカプ神たちと共に歴代で初めて名前に「・」が用いられているポケモンでもある。
名前の由来はカプ(ハワイ語:禁忌、タブー)、レヒレ(鰭)を合わせたと思わせる。
また、レヒレが住んでいるポニ島の「ポニ」は、ハワイ語で紫という意味で、レヒレの体色と一致している。

水を操る能力をもつ。
戦いや自身が傷つくことを極度に嫌い、霧を発生させて相手を自滅させるように仕向ける。
心身を癒す水を生み出すが、この水の力の恩恵を受けるためにはカプ・レヒレの試練を受けないといけない。
しかしこの力を悪用しようとする人間が数多くいた為、カプ・レヒレは人間に失望してしまい、姿を見せなくなった。

普段は「彼岸の遺跡」を根城としている。

モデルはハワイ四大神の一柱、海や冥府、魔術を司る神「カナロア(タンガロア、タナロア)」であろう。
その性質から生命の神「カネ」と対になる存在であり、神話内ではよくペアで行動する様子が描かれている。
ハワイの占いマナ・カードでもカナロアは「基盤」「堅い、揺るぎない、決して屈しない」という意味があり、耐久型ステータスのレヒレによくマッチしている。


■ゲームでのカプ・レヒレ


カプ神共通の専用技として「しぜんのいかり」を覚えている。
性能は「いかりのまえば」と同じ「残りHPの半分の固定ダメージを与える」。
だが、フェアリータイプかつ非接触技なので無効タイプが無く、鮫肌や静電気などの接触時に発生する特性にも気にせずにダメージを与えることができる。
耐久型の性能なのもあり、守り神達の中ではこの技を最も使いこなしていると言っていいだろう。
ただし命中率は90なので、肝心な時に外してしまう可能性も。

殿堂入り前は姿こそ見せないが、名前だけ登場。
前しまキングだったハプウの祖父が亡くなり、孫のハプウはしまクイーンとして志願するも、未熟な所があったので彼女を認めなかった。
ハプウはレヒレに認めてもらおうと島巡りをし、ウルトラビーストがポニ島に襲来した際共に戦う事を認め、
主人公が彼岸の遺跡に訪れた時しまクイーン就任の証であるZリングの元になる「かがやくいし」を彼女に授けた。

捕獲できるのは殿堂入り後。
彼岸の遺跡奥にある祭壇を調べると戦える。出現レベルは60。
ただし毎ターンに最大HPの1/16回復する「アクアリング」を覚えているので捕獲には少々面倒になっている。
体力を削ってもターンごとに回復するので、捕獲補正を下げてしまうのだ。
その面倒さのため、マスターボール使用最有力候補となっている。オシャボ的に色もマッチしてるしね
捕獲バトル時で使う攻撃技は、前述した「しぜんのいかり」と水技2つとなっており、「貯水」などの水タイプ無効技の特性がいれば安全に挑める。
特に「乾燥肌」のパラセクトが捕獲バトルに適している。
また、「アクアリング」による回復が気になるなら、フィールドが切れた後にやけどにする手もある。収録技マシンの入手が容易な上にカプ・レヒレに半減でHP微調整にも役立つ「ねっとう」辺りがやけど撒きに有用。
準備こそ面倒だが、初手で「ちょうはつ」を入れた後「不器用」のポケモンの「トリック」「すりかえ」で「とつげきチョッキ」を押しつければ「アクアリング」を完全に防げる。これならフィールド切れ後に眠らせることもできる。


■対戦でのカプ・レヒレ


マリルリアシレーヌと同じ水&フェアリーの複合タイプ
他の2匹と違って、能力値は特防と防御が高水準、素早さは85と耐久タイプとしては素早さが高いが、耐久型の宿命か火力面は特攻が95と控え目。
耐久寄りなステータスだがHPが70と高くないので、金銀から登場した同じ水タイプで耐久型のスイクンの方が上(スイクンはHPが100あるため)。

特性「ミストメイカー」で発生するミストフィールドの効果は以下の通り。

  • どくまひ等の状態異常にならない(第七世代は混乱も加わる)
  • ドラゴン技で受けるダメージを半減
  • 他のフィールド系同様に飛行タイプ、特性ふゆうなどの浮いてるポケモンは恩恵を受けない
  • フィールド効果は敵味方問わず



…しかし、発売当初は「不遇」扱いを受けていた。
主な原因として…

1つ目はフィールド効果が他のカプと比べて恩恵が少ない。
ミストフィールドには他のフィールドと違い特定タイプの技威力上昇効果がないので、素の特攻が並程度なレヒレにとっては他のカプ達と比べて火力が足りない。
火力以外の問題でドラゴン技半減は元からドラゴンタイプに無効なレヒレには意味が無く、状態異常無効化も水耐久ポケでお馴染みの熱湯の追加効果の火傷が発動せず、どくどくといった技そのものが発動しないと等と相性が悪い。

2つ目は回復手段が非常に乏しい
耐久寄りのステータスながら眠る、自己再生などの回復技を覚えず、毎ターンに微量回復のアクアリングのみ。
一応Zくろいきり等の一部のZわざなら一度だけ体力を全回復させる手段はあるが…

他には「コケコブルルはタイプ一致技、テテフの高い特攻に加えてサブ技の10万ボルトで弱点を突かれてしまう」と他のカプ神には苦手という弱点もあった。




上記の問題もあって、発売直後は評価は決して高くはなかった。





しかし、実際に運用してみれば隠れた実力が明らかになっていき、発売直後の不遇の烙印を打ち消した。

  • 優秀な複合タイプ
ギャラドスガブリアス、バンク解禁後のバシャーモウルガモスなどの一部の要注意ポケモンに滅法強い。
というのも水とフェアリーの複合は記事序盤のタイプ相性を見たら分かるが効果抜群は3つに対し、半減は6つで無効は1つと7タイプに半減以下*1に抑えられる。
堅牢さで優秀なタイプだが、攻撃面でも優秀で、弱点を突けるタイプは炎、岩、地面、格闘、ドラゴン、悪と攻撃範囲は広めで一貫性が高い。
特攻自体は高くないが、レヒレの多くの耐性から流しがききやすいので隙をみては瞑想で積めば火力不足も解消する。
サブ技で搭載されている草結びのダメージも体重が軽いのでダメージを低いのも地味ながら利点。クサZゲッコウガ?知らんな


  • 耐久型キラー
ミストフィールド効果で耐久型のポケモンの多くが採用している「どくどく」や「おにび」などの状態異常による削りダメージや、
「でんじは」や「あくび」等の嵌め手を封じる。
また専用技「しぜんのいかり」で相手の体力を半分ほど削れる手段があるので、メジャーな耐久型のスイクンポリゴン2にも安定したダメージを与えることができる。
特にどくどくからの身代わりなどの状態異常を主戦法としているポケモンの機能を封殺させる。
おまけに「ちょうはつ」で回復技や積み技も封じてくるという隙のなさである。

  • 強力な道具との相性がいい
Zクリスタルを持たせれば元々広い攻撃範囲と併せて火力を飛躍的に高めることができたり、
SMで大幅に強化されたウイのみなどの混乱実を持たせれば耐久力をさらに上げたりできる。
結果上述した欠点もほぼ改善されていることが多い。
勿論従来から活躍していたこだわりメガネやたべのこしとの相性もいい。


上記の長所が認められて、バンク解禁後のPGLでのランキングではシングル、ダブル、スペシャル、WCSの全部門で上位30位圏内*2と要注意ポケモン入りしている。
そのため、現在ではレヒレの存在でスイクンなどの耐久型の使用率が減っている。

しかし前述の通りに回復手段が乏しい点と、状態異常とドラゴン技弱体化は自身と味方でも影響するのでパーティ構築の際には注意がしたい。
マンムー、ボーマンダを組ませた構築が多い。

厳選に関しては耐久型の場合A0が望ましく、中にはA0めざ炎まで粘る猛者も存在する。ここまで来ると乱数調整で調達する方が楽。
ただ、一致メイン両方と補助技1つ以上が搭載必須クラスでありめざパを入れる枠が中々作りづらく、その上元々イカサマ半減なので、あくまでこれは「厳選を難しくしようと思えばいくらでも難しくできる」といったところ。因みに、USUM期の最終1位構築の控えめ瞑想型の個体として、Aが12の妥協個体が確認されていたなど、トッププレイヤーでもA個体値を案外気にしなかったりする。

剣盾ではDLC第2弾から他の伝説のポケモンと共に再登場した。
今作では混乱実の弱体化やZワザやめざめるパワーの廃止といった、レヒレにとって弱体化に近い変更点が多い。
新しく覚えた技も「ドレインキッス」くらいと控えめな強化しか貰えなかった。「ミストバースト」ももらえず。
しかし優秀な複合タイプや耐久ポケ殺しという強力な個性はそのままなので、相変わらず高い使用率となっている。
ダイマックスとの相性は意外にも良く、ダイジェットが使えない点が痛いものの、攻撃範囲の優秀さを活かしてごり押しがしやすい。
結果的に弱体化が激しい他のカプと比べても圧倒的に強くなっており、SM発売前の下馬評と真逆になってしまった。


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最終更新:2022年03月06日 16:09

*1 しかも炎、格闘などのメジャー

*2 ダブル、WCSはトップ10入り