オーブトリニティ(ウルトラマンオーブ)

登録日:2017/04/29 (土) 22:48:11
更新日:2023/12/04 Mon 14:09:28
所要時間:約 6 分で読めます




注意!

この項目には、映画『劇場版 ウルトラマンオーブ 絆の力、おかりします!』のネタバレが含まれています。























ギンガさん!
\デュアッ!/


ビクトリーさん!
\ジュア…!/


エックスさん!
\イーッサーッ!/



フュージョン!



オーブスラッシャー!!

ΨVXO

三つの光の力、お借りします!!



オ ーブ トリ ニテ ィ!!



画像出典:「劇場版 ウルトラマンオーブ 絆の力、おかりします!」(2017年3月11日公開)より
©円谷プロ、劇場版ウルトラマンオーブ製作委員会



オーブとは、映画『劇場版 ウルトラマンオーブ 絆の力、おかりします!』に登場するウルトラマンオーブフュージョンアップ形態のひとつである。
決め台詞は、三つの光と絆を結び、いま立ち上がる!



《スペック》


身長:50メートル
体重:5万t
飛行速度:計測不能
走行速度:マッハ20
ジャンプ力:5000メートル
水中潜行速度:マッハ18
地中潜行速度:マッハ10
腕力:24万t
握力:18万t


《概要》

従来のフュージョンアップ形態が二枚のウルトラフュージョンカードを使ったのに対し、この形態は三枚のカードを介する必要がある。
これをフュージョンという。

映画では、オーブの正体がクレナイ ガイだということを知りながらも、
デアボリックに恐れず楯となったSSPらの愛と友情に応えるかのように、
宇宙魔女賊 ムルナウの魔力で宝石化されたエックスギンガビクトリーカラータイマーから新たなカードが誕生した。
それらをオーブリングに介することで専用武器・オーブスラッシャが出現。
ガイはこれらを使うことでオーブトリニティにフュージョンアップする。

ぐんぐんカットは漆黒の宇宙空間に光が迸った後、
エックスの淡い水色のサイバーラインが走り、ビクトリーが巨大化する際に砕け散るビクトリウムにも似た結晶が飛び散った後、
虹色に光る電脳空間の中心で交差する銀河を背に右拳を突き上げるという、ギンガ・ビクトリー・エックス三者の演出がひとつとなったもの。

姿はオーブオリジンをベースに、頭部にはギンガのクリスタル、ビクトリーのVマークとモミアゲ、エックスの側面についているイヤホンが、
両手足にはビクトリウムを思わせる黄金のクリスタルパーツが施されており、カラータイマーはオーブとエックスの意匠が入り混じっている。

オーブトリニティの姿を形成する際、エックスのスパークドールが実体化する際のキューブ状のモザイク、
ビクトリウムを思わせる黄金の結晶、そしてO型の水色の光が集まる様が確認されている。
形成完了後には、カラータイマーから黄色いサイバーラインが迸っている。
着地時にも青いサイバーラインが発生。と同時にO状の波紋と青紫と金色の結晶状の閃光が周囲に迸る。

ウルトランスやサイバーアーマーなど、力を借りた三者の能力も使用可能。
劇場版ではEXレッドキングナックルを右腕に、サイバーゴモラアーマーを左腕に装備してデアボリックを攻撃した。

なお、他のフュージョンアップと違いオーブリング自体は変身アイテムの召喚に使われ、変身はオーブスラッシャーによって発動している。
このためフュージョンアップ時の背景にオーブリングが現れず、オーブリングからは形態名は流れない。
オーブリングの音声はオーブスラッシャー召喚時に流れる「トリニティフュージョン」のみである。
形態名のアナウンスがないので、オーブの形態では唯一変身時に形態名をガイ自身が叫んでいる。


オーブスラッシャ


オーブトリニティの専用武器である丸鋸状の武器。
三つのフュージョンアップカードを介したオーブリングが青く輝き、四色の光が収束され光の渦を形成。
やがてそれはガイの右腕に宿るように形成される。
円状の鍔部に四色のが施されている。

側面に施されたギンガの額とビクトリー・エックス・オーブのカラータイマーを意識したマークをスライドタッチすることで四色の刃が発光。
逆時計回りで円を描きそれを真上にかざすことでトリニティフュージョンが発動する。

通常時は右肩に配置されており、使用する際に右手に装備。
鍔部から生成された八つ裂き光輪が回転し、虹の軌跡を描きながら敵を攻撃する。
オーブ内部に存在する謎の空間内でガイが側面をスライドタッチした回数により必殺技が変わる。

なお、ウルトラマンエクシードXが使用するエクスラッガーに性質がよく似ているが関連性は不明。
玩具はリデコ品、つまり一部の金型が流用されている。



《必殺技》


トリティシュート
側面を二回スライドタッチしトリガーを弾くことで発動。
Vの軌跡を描いた後Oの軌跡と共に光線が放たれる。
名前の由来はウルトラマンギンガの光線技「ギンガクロスシュートやウルトラマンビクトリーの光線技「ビクトリウムシュートからと思われる。


トリティブレイク
側面を三回スライドタッチしトリガーを弾くことで発動。
X状のカッターを与えた後縦一文字に斬りつける切断技
名前の由来はウルトラマンビクトリーの派生形態・ウルトラマンビクトリーナイトの剣技「ナイトビクトリウムブレイクからと思われる。


トリティ光輪
側面を三回スライドタッチした後、グリップ部の下にあるブーストスイッチを入れることで刃部が伸び発動する最大の技。
ザナディウム光線のように大きく振りかぶる溜めポーズの後(この行動はインナースペースでのガイも行い、腕をXの形に交差するのが特徴)、
ガイのいる謎の空間内でギンガの額とビクトリー・エックス・オーブのカラータイマーを組み合わせたエムブレムがガイの背後で輝き、
このエムブレムに似た形のオーブ自身よりも超巨大な八つ裂き光輪をギンガサンダーボルトのように頭上に生成し、放たれる。
その威力はデアボリックだけでなく、後部からドッキングしていたガピヤ星人サデスをも両断し、再生不可能にまで追いやるほど強力。
散々オーブ本編で不遇不遇と言われ続けてきた光輪、まさかの大躍進である。

余談だが、ギンガ・ビクトリー・エックスのいずれも光輪技は使わない。
もともとオーブは八つ裂き光輪系の技を主軸にしていく予定でオーブトリニティはそのリベンジもあるそうなので、オーブ自身の要素にギンガ・ビクトリー・エックスの力を加えたものと見るべきか。


トリティストレート
ジャンプとともに強力なストレートパンチを放つ技。


トリティシールド
虹色のバリアを張り、敵からの攻撃を防御する。


スライサー
作中未使用。
オーブスラッシャーから虹色の光輪を飛ばす。サイズはトリニティウム光輪より小さい。



作中未使用。
オーブスラッシャーで敵をVの字に斬り裂く。



《欠点》

さて、映画パンフレットでも「オーブ究極の姿」とうたわれているこのオーブトリニティだが、
三人分の能力を持つから強さも三人分……というわけでもないのが弱点である。

いや、むしろ同じ劇場版のお披露目形態で前作のベータスパークアーマー、前々作に登場したウルトラマンギンガビクトリーに比べると、
『弱い!?』と思わせるほど苦戦している場面が多い

トリニティウムブレイクでサデスを倒したのはいいものの、
ムルナウにより召喚されたヒッポリト星人カリストテンペラー星人バチスタに背後から不意打ちされ、
3対1の戦いを強いられてしまう。

ゼッパンドンを召喚し「オーブを倒すのはこの俺だ」と乱入したジャグラス ジャグラーの援護を受けたのはいいものの、
ガッツ星人ドッペルにSSPを人質に取られゼッパンドンが離脱。オーブトリニティは手も足も出ず袋叩きの刑にされてしまう

また、ムルナウの魔力が消えて復活したエックス・ギンガ・ビクトリーを交えた決戦時には、「こんなアツい展開に、死んでるヒマなんかなぁ―――い!!」としぶとく復活したサデスも参戦。

デアボリックの背中に両腕を接続して放たれたデアボリックキャノンを前に一撃でトリニティウムシールドを突き破られてカラータイマー点滅まで追い込まれている
ただの風来坊さんが駆け付けてくれなかったら危なかった。

ただ本作の場合は敵味方問わず仲間との共闘面が重視されていたところもあるので、一人の強力な戦士が登場するよりは丁度良い強さなのかもしれない。

総合的にみると、攻撃力は凄まじいが防御力がガタ落ちしている印象を受ける。
もっとも本編中ではガイ自身が死にかけた状態で変身したこと、さらに劇的なパワーアップではなくあくまで通常のフュージョンアップの延長であることなど、理由は色々とあるが。


《その後…》


◆ウルトラファイトオーブ 親子の力、おかりします!

「ウルトラマンゼロ THE CHRONICLE」内で放送していたこのシリーズでは、第2話ラストにてテレビ初登場。

亡霊魔導士 レイバトスの力で蘇ったジュダ・スペクターとメカゴモラを相手に、ライトニングアタッカーウルトラマンゼロと共に戦うオーブ。
だが、両者の攻撃が通じない敵に対し、一気に勝負を決めるため両者はそれぞれウルティメイトゼロとオーブトリニティに変身。

第3話ではジュダ・スペクターの相手をゼロに任せ、オーブトリニティはメカゴモラと交戦。
オーブスラッシャーを武器に、脚部の金色のクリスタルを発光させてビクトリーのビクトリウムスラッシュにも似た蹴り技を繰り出し、
ギンガがギンガストリウム時に見せた連続ボディブローでメカゴモラを追い込む。
最後はウルティメイトゼロのソードレイ・ウルティメイトゼロとトリニティウムブレイクの合体攻撃でメカゴモラとジュダ・スペクターを撃破した。

第5話においてもレイバトスに対してスペシウムゼペリオンからトリニティフュージョン。
最終回のオーブスプリームカリバーでも使用された「ゆけ!ウルトラマンオーブ」をBGMに爆炎の中からかっこよく登場し、
トリティ光輪を放ちレイバトスを両断する。

……という最終決戦でもおかしくない演出となりながらもガイさんはやったか!?とかいう禁句を言ってしまう。
その後、不滅の力で再生したレイバトスに背後から攻撃を受けてオーブトリニティは変身解除しオーブオリジンの姿に戻ってしまい逃がしてしまうのだった。
この状況を打破するため、ゼロはシャイニングウルトラマンゼロにタイプチェンジ。新能力「シャイニングフィールド」で父セブンと共にオーブの特訓に挑むのだった。

今回は「親子の力、おかりします!」という副題から、
結果的にセブン&ゼロ親子の力を借りた新フュージョンアップ形態・エメリウムスラッガーに活躍の場を譲ることになってしまったが、
今回の敵であるレイバトスの不滅の力が半端ない事を裏付ける描写にもなっており、決してオーブトリニティが弱いわけではない、といえよう。

また、次回作『ウルトラマンジード』で登場するウルトラマンゼロ ビヨンドは、
ギンガ、ビクトリー、エックス、オーブの力でウルトラマンゼロがネオ・フュージョンライズした形態で、手足の意匠がオーブトリニティと一致している。


劇場版 ウルトラマンジード つなぐぜ! 願い!!

焦ったジードギルバリスのサイバー空間に捕らわれた際にサイバーウルトラマンであるエックスの力を使うために変身。
さらに前回の劇場版では腕だけだったゴモラアーマーも、上半身全体に纏っている。子供「ねー、肩のギザギザはどうなったのー?」
なお、今回はバーンマイトから変身したため、珍しくバーンマイトにギンガ、ビクトリー、エックスのビジョンが重なるトリニティフュージョンとなった。
ついでに変身シーンも新撮の短縮版となっており、非常にカッコいい。

その後はギャラクトロン戦でエメリウムスラッガーの状態から再び変身。
『ウルトラファイトオーブ』ではエメリウムスラッガーに見せ場を譲る形となったが、
今回は逆にESスペシウムで倒しきれなかった相手をトリニティウム光輪でとどめを刺す形となった。
オーバーキルとか言ってはいけない。それだけギャラクトロンも強いのだ

その後はサイバー惑星クシアでギルバリス本体を倒しに向かったが、オーブオリジンにチェンジして出番は終了した。
オーブトリニティは必殺技の威力こそ高いが光輪技が中心であり、ピンポイントを狙って攻撃したり、長時間撃ち続けるのには向かない技が多いため、相性が悪いと判断したのだろう。

劇場版 ウルトラマンタイガ ニュージェネクライマックス

トレギアによって強化された怪獣軍団に対抗するため、ギンガ~ジードまでの5人同時で最強形態に変身。このため、変身バンクはなし。
必殺技一斉発射ではトリニティウム光輪を使用し、ナイトファングに引導を渡した。
ギンガビクトリー・ベータスパーク・オーブトリニティ・ウルティメイトファイナルグルーブの順でセンターを飾るなど今までのパッとしない活躍に比べて優遇されていた……のかもしれない。ただ作品順に並んだだけと言ってはいけない。
今作のラスボス怪獣ことグリムドには有効打を与えられなかったが、他のニュージェネウルトラマン最強形態も同様だった上に、ラストに登場するスーパーウルトラマン・ウルトラマンレイガに花を持たせなければならなかったため、この辺は致し方なし。


◆余談

  • スペック比較
後に登場した他の形態も込みで比較すると、三つの光の力を借りているだけあって、数値上のスペックは全形態でもトップ。
なぜか突出して高いのがジャンプ力・飛行速度・水中潜航速度・地中移動速度であり、ジャンプ力は2位のハリケーンスラッシュが1100mなのに対しこちらは5000m、飛行速度は測定不能、水中潜航速度はライトニングアタッカーを引き離してマッハ18、地中移動速度に至っては次点のバーンマイトがマッハ3なのにこちらはマッハ10である。
どうやら、ニュージェネレーションズの力を借りたことによるパワーアップは主に移動速度に反映された模様。

  • オーブスラッシャーの配置
デザインを担当した後藤氏は、オーブスラッシャーをどこに配置するのかでかなり悩んだらしい。
最終的には田口氏の意見を受け、八つ裂き光輪をウルトラマンが投げる時の構えを参考にする形で、右肩に持ってくることになった。




追記・修正は三つの光と絆を結び、立ち上がってから『お願いします!』

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最終更新:2023年12月04日 14:09