ミノタウロス(ギリシャ神話)

登録日:2017/04/26 Wed 12:55:38
更新日:2023/09/27 Wed 21:53:50
所要時間:約 6 分で読めます




ミノタウロス(Minotaurus ラテン語による表記。 英語だとMinotaur マイノーター)とは、
ギリシャ神話に登場する半牛半人の怪物である。
牡牛の頭と筋骨隆々たる巨大な人間の体躯を持ち、牛頭でありながら人間を喰ったと言われる。
基本的に凶暴なイメージだが、その生い立ちと最期から、しばしば悲劇の象徴としても描かれる。
近年の創作物においても頻繁に登場するため、神話生物の中でも知名度は非常に高い。


【神話について】

○誕生

ミノタウロスはクレタ国の王妃パシパエとクレタの牡牛の間に出来た子供である。
ミノスはまだ王位についていなかった頃、クレタ島の王になるべく海王ポセイドンに加護を求めた。
ポセイドンはそれを聞き入れ、その証としていずれ生贄に捧げる(神のもとに返却する)条件で
白い牡牛をミノスのもとに遣わせた

この牡牛は遣わされた島の名をとって「クレタの牡牛」と呼ばれた。

ミノスは牡牛の神威でクレタ島の王になることが出来たが、そうなると今度は牡牛を手放すのが惜しくなってしまう。
そこで他の牡牛を代わりに生贄に捧げるが、当然ポセイドンはこれに対して激怒。
クレタの牡牛を凶暴化させた上に性愛の女神であるアフロディテの力を借りミノスの妻パシパエに、
牡牛に対して欲情する呪いをかけたのである。

王妃パシパエは神の呪いにあらがえず、牡牛となんとかして交わりたいと苦悶する。
そして食客としてミノス王のもとにいたダイダロスに助けを求める。
義理か好奇心かこの頼みを受けたダイダロスは、あろうことか牝牛の張りぼてをつくり王妃に中に入るよう促す。
嬉々として中に入った王妃は牡牛と交わり彼の子を身ごもる
そうして生まれたのが牛頭人身の怪物、ミノタウロスであった。

なおミノタウロスとは「ミノスの牡牛」を意味する通称であり、彼本来の名はアステリオス*1という。

○生涯とその最期

こうして産み落とされたミノタウロスは成長するに従い強靭な膂力と激しい凶暴さを身につけ、
しかも好んで人間を捕らえてむさぼり食うようになった。

しかしいかに凶暴な怪物であろうと神の使いと王妃の子であり、殺せばポセイドンの更なる不興をかう可能性もある。
そのためミノスはダイダロスに命じて地下に巨大な迷宮*2を作らせてその中にミノタウロスを閉じこめ、
子供や死罪者を与えて養っていた
のである。

その後ミノス王はアテナイ人に息子を殺された報復としてアテナイを攻めて降伏させ、
賠償として少年少女7人ずつを貢ぐことを約束させた*3
彼らはミノタウロスへの生贄、食料としてラビュリントスに送りこまれたのである。
この非道に対し立ち上がった英雄テセウス自ら生贄となってクレタ島に乗りこみ
クレタ国の王女アリアドネとラビュリントスの製作者ダイダロスの助力を得て*4迷宮に乗りこむ。

迷宮の入り口でアリアドネから短剣と魔法の毛糸を受け取ったテセウスは
迷宮の奥深くで待ち受けていたミノタウロスを短剣で討ち取り
アリアドネが片端を握っていた毛糸をたどってラビュリントスから生還したのである。

+ ・余談

・登場人物それぞれの後日談

  • ダイダロス
    テセウスに助力したことがミノス王の知るところとなり、ラビュリントスに息子イカロスとともに幽閉される。
    しかし鳥の羽を蝋で固めて翼を作り脱出。逃避行のさなかイカロスを失うもののシチリアに逃げのびる。
    その後はカミコス国の王コカロスのもとに身を寄せたという。

  • ミノス王
    逃亡したダイダロスを追ってカミコス国にたどりつき、ダイダロスを発見。
    身柄の引き渡しを要求するがコカロス王はこれを拒否。
    コカロス王に勧められるまま入浴したミノス王は、コカロス王の娘たちに熱湯を浴びせられ暗殺されてしまう。
    しかし死後はその手腕を買われ、冥王ハデスのもとで審判者となったという。

  • アリアドネ
    テセウスとともにクレタ島を脱出した後、逃亡先でディオニュソスにさらわれ、
    あるいはテセウスに捨てられてディオニュソスの妃となったともアルテミスに射殺されたとも伝えられる。
    なお、このときディオニュソスからアリアドネに授けられたのが後にかんむり座となる冠である。

  • クレタの牡牛
    その後もクレタ島にいたが、ミケーネの王エウリュステウスの命を受けたヘラクレスに捕らえられる。
    その後解き放たれるものの各地をさまよい荒らし回り、ついにはマラトンの地でテセウスに退治されてしまう。
    殺された牡牛はアテナイに運ばれ、アポロンに捧げられたという。

  • テセウス
    その後アテナイの王となるが奔放さがたたって王位を追われたあげく殺されてしまう。YES!ロリータ NO!タッチ
    詳細は長くなる(その一部はこちらを参照)で検索してほしい。



【解説】

○背景について

ミノタウロスのモデルになったのは他ならぬ実在の可能性を持つミノス王、あるいはそのモデルとなった人物とも
クレタ国の将軍であるとも、地下で吠え声を上げ人々を喰いつくす火山であるとも言われている。
また彼のすみかとなったラビュリントスのモデルは、クレタ島にある同時代最大級の遺跡クノッソス宮殿とされる。

またクレタ国は牛を神の象徴として崇めており、少年少女が牡牛と踊るという祭りを催していた。
この祭りでしばしば死者が出たため外国人の子供を雇って行っていたといわれ、
そこから着想を得てこの神話が出来たという説もある。

またクレタ島には人と牛が交わるという風習が実際にあったとも伝えられる。
ミノス王自身も牡牛となったゼウスとエウロペの間に出来た子とされた。

ゼウスはエウロペをクレタ島に降ろし、エウロペはそこでミノスを産みおとす。
そしてその島の王アステリオスに嫁ぎ王妃となったのだ。
牛とクレタ島とは切っても切り離せない関係なのである。

○牛頭人身について

牛頭人身の怪物というモチーフは、ほかの国や文化でも多数用いられている。
中東のモロク、中国の蚩尤、日本の牛頭天王、仏教の牛頭馬頭などが好例である。

これらの伝承に直接的な関連は確認できていないが、共通点としてはいずれの怪物も
人間にとって支配的な存在であり暴虐非道をはたらくという点であろう。

牛は古来より人間の食糧・労働力として欠かせない存在であった。
彼らは文字通り牛馬のごとく扱われ、人間に一方的に搾取されていたのである。
その罪悪感をそそぐためか、多くの文明で牛は神聖な動物とされた。
またその真逆に、人間を虐げる存在としても描かれたのである。
人間に暴虐をはたらく牛の魔物の姿は、牛に対する人間の非道なふるまいを裏返したものなのかもしれない。

また牛を神聖視する文明を貶めるため牛の怪物を作り上げたという側面も見逃せない。
ミノタウロス、モロク、蚩尤、牛頭天王はいずれも一勢力の長であったり、それに連なる者であったりする。
彼らは元となった文明を貶めるための象徴として作りだされたのだ。
ミノタウロスの伝承もギリシャによってミノス王やクレタ国、そして彼らの文化を貶めるため作られたと言われる。



【二次創作でのミノタウロス】

暴虐の限りを尽くし英雄に倒されるミノタウロスは、後世の文化でも悪の象徴として扱われ、多くの作品で悪役として扱われている。

しかし望まぬ生を受け不義の子とさげすまれたあげく怪物として殺された彼の生涯は悲劇的でもあり、愛されず歪んでいった彼の内面にスポットを当てて悲劇の主人公として扱われる事もある。

また元ネタの神話からしてきわめて性的な要素が盛りこまれており、それらと関連付けられることも多い。

○中世~近世におけるミノタウロス

  • ダンテ『神曲』
    「地獄編」において、地獄の第6圏である異端者の地獄の番人として登場。
    火を吹き上げる墓穴に放りこまれた異端者たちを、仏教における牛頭馬頭のように痛めつける役割を負っている。
  • パブロ・ピカソの絵画におけるモチーフ
    ピカソは絵画のモチーフとしてしばしばミノタウロスを用いている。
    最も有名なのは「ゲルニカ」において子供を抱き泣き崩れる女性の上に描かれている牡牛であろう。
    その他にも「夜、少女に導かれる盲目のミノタウロス」「ドラとミノタウロス」など
    多数の作品で主題としてミノタウロスを用いており、男を弄り女を犯す粗野で凶暴な怪物として描いている。

    また半ば強引に関係を持った自身の愛人ドラをともに描いていることから、
    一説では自身の獣欲を表現したとも言われる。

○現代におけるミノタウロス

現代でもミノタウロスは、粗野にして凶暴な人食い怪物として定着している。
また男性の獣性の象徴ともされ、それを肯定的に受け止め男の力強さの象徴ともされることもある。
  • 兵器など
    イギリス海軍では艦船の名として「マイノーター」*5が用いられている。
    またアメリカではICBMなどから転用した宇宙ロケットに「ミノタウロス」の名がつけられている。
  • ファンタジー文化
    現代の架空の世界を舞台にした小説やゲームなどにおいても、ミノタウロスは多数出演している。
    大抵はそれまでのイメージ通りの獰猛かつ凶暴な牛頭巨躯の人食い怪物として登場する。
    ただ、神話におけるミノタウロスは個人名でありいわば一点物のボスキャラクターなのだが
    ファンタジー作品ではザコ敵として多数出現したり「ミノタウロス族」といった種族名にされることも多い。

    • 種族としてのミノタウロス
      例外なく巨躯かつ怪力、頑健な生命力を持ち健啖家。虚弱な個体はまずいない。
      性格は獰猛で凶暴そして貪欲、人類のことはたいてい餌として認識している。
      まれに人間に対して友好的な場合もあるが、その場合でも野蛮で乱暴、
      良くても身勝手・自己中心的という性格にされることが多い。

      おしなべて知能は低く、棍棒*6*7などを力任せに振るい強烈な一撃を見舞う半面、
      罠や魔法などの搦め手には極めて弱いという描写が多い。
      ただし言語を持ち社会生活を営める程度の知能はある場合が多く、
      作品によっては人語を解し会話もできることもある。

      敵として出てくる場合は脳筋の傾向が強いためか、ラスボスなど重要かつ強大な敵としてよりは
      中盤でのやられ役・かませ役になってしまいやすい。
      ただ知性に乏しいという要素を拡張して、粗野ではあるが純粋で朴訥であるという解釈がなされ、
      主人公たちの味方として奮戦することもある。
      その場合には人間の戦士をはるかに超える怪力と知的ではないが純朴な忠実さを持つ頼りがいのある戦士となる。

      また一種族である以上繁殖もするが、敵として出現する場合は雄しかいないという設定にされることが多い。
      それではどうやって繁殖するかというと、人間含めた異種族と交配して子供を作るという設定がメジャー。
      エロゲのような話だが、事実TRPGの時代から広く採用されている設定である(後述)

      また特に人間と友好的である場合には、雌のミノタウロスが存在することもある。
      雌のミノタウロスは牛頭人身ではなく牛の角と脚と尻尾を持った人型の女性として描写されることが多い。*8
      たいていの場合はたくましくも肉感的なボディを持つ美女であり、雄同様に性愛に対して奔放・積極的。
      牝牛のように母乳を出したりする場合もある定番のお色気要員である。

  • エロ要員としてのミノタウロス
    ミノタウロスはピカソの時代からすでに女性を強姦するなど男性の獣欲を象徴する存在として描かれていたが、
    現代においてそれはさらにエスカレート。
    特にファンタジー世界を舞台にしたエロ同人ではオークオーガ触手らと並ぶ
    エロモンスターとしての地位を確固たるものにしている

    巨躯巨根であり女と見るや一方的に強姦、さらには雌雄同体であったり両性具有であったり
    果てはその精液は異種族であろうと男性だろうと問答無用で孕ませるなどといったニッチな設定が盛り込まれ、
    定番の竿役キャラクターとして多くの作品でその雄姿を見ることが出来る。

    なお当wikiではこれが有名である(閲覧注意) イヤだ・・・・・・イヤだ・・・・・・

    また、前述した雌のミノタウロスも当然のようにエロ要員として多くの作品に登場している…というより
    「雌のミノタウロス」という存在自体がエロ要員として考案されたと断言してしまって構わないだろう。
    彼女らは雄のミノタウロスが人間の女性に対してするように人間の男性をその豊満な巨体と怪力で蹂躙し
    その旺盛な性欲でもって、時には母乳まで噴出して男たちを圧倒するのである。


○主な出演作品など

ミノタウロスはギリシャ神話の枠を超え、モンスター全体でも最もメジャーな存在のひとつ。
なので登場作品も非常に多岐にわたっており、ほとんどすべてのメディアにもれなく出演している。
ここに挙げた作品もほんの一部に過ぎず、派生や類似種、ミノタウロスをモデル・モチーフとしたキャラも含めると、あまりに多くなりすぎて全てを網羅するのはぶっちゃけ不可能に近かったりする。

近世以前

  • 神曲(ダンテ・アリギエーリ)
    • 前述のとおり。地獄の獄卒として登場。
  • ピカソの絵画(パブロ・ピカソ)
    • 前述のとおり。作品多数。

ドラマ・特撮

  • 世にも奇妙な物語
    • 日本の怪奇ドラマシリーズ。2003秋の特別編にて『迷路』というエピソードが放映された。
      閉鎖された巨大テーマパークの地下迷路を取材する男女が、牛の頭を模した金塊を発見し…
  • 仮面ライダーX
    • GODの神話怪人としてこいつをモチーフにした改造人間が登場。ノドに人面が貼りついた不気味な姿。
      ゲリラに大量の武器を横流しし全国で同時多発テロを起こそうとした死の商人。
  • 仮面ライダーウィザード
    • ファントムという怪人として登場。幹部達からの命令には忠実だが、怪人らしく外道そのもの。
      第1話の敵なので子供にも知名度があるメジャー怪物としての登用と思われる。
  • 恐竜戦隊ジュウレンジャー
    • バンドーラ一味傘下の怪人「ドーラミノタウロス」が序盤に登場。盾と金棒でジュウレンジャーと戦う。
  • 魔法戦隊マジレンジャー
    • マジグリーンが変身したマジマシン(巨大ロボのようなもの)「マジタウロス」。珍しく正義のミノタウロス。
  • タイタンの逆襲
    • タルタロスの迷宮に棲んでいた怪物。牛頭人身というより、人間に牛の要素が混ざったような醜怪な姿をしている。

ゲーム

  • ダンジョンズ&ドラゴンズ
    • モンスターの一種族として登場。
      好んで迷宮に住み、複雑な迷宮でも決して迷うことが無いという特殊能力を持つ。
      彼らと同じく牛頭人身のデーモンロード「バフォメット」に仕えている。
  • Magic the Gathering(ウィザーズ・オブ・ザ・コースト)
    • 「ミノタウルス」名義でクリーチャーの一種として登場。山岳地帯にすむ亜人という設定で赤色主体。全ジャンルでも珍しいミノタウロスの魔導士を描いた「ボロスの反抗者」が印象に残る。他にもルールブックやクリーチャーカード以外にも描かれたりと、マスコットキャラ的な扱いを受けている。また、ネームドとして、ウェザーライト号の切り込み隊長であるターンガースや、粗野に見えて意外に心づかいのできるゲートウォッチの協力者であるプレインズウォーカーのアングラスがいる
  • ロードス島戦記(水野良、角川書店)
    • モンスターの一種族として登場。
      「ミノタウロス語」という言語を使って会話ができ、独自の文化を持っている。また雄しか誕生せず単為生殖もできないため、人間の女性を使って繁殖するという後のエロゲの基礎となったとしか思えない設定を持つ。ロードス島伝説ではヴァリス国王の息子(国の仕様上王位継承権はない)を食い殺したミノタウロスが、それを目の当たりにして発狂した国王の判断で王子扱いで離宮に隔離されていたという逸話がある。
  • 女神転生・ペルソナシリーズ(アトラス)
    • 作品の設定上、他の多くのゲームのような「ミノタウロス族」ではなく、神話のミノタウロス本人が登場する。そのため、各神話の主神格にはさすがに及ばないものの、強力な魔法を使ったりストーリー上のボスとして出現したりと段違いの存在感を見せつける。主な出演作は女神転生Ⅰ女神転生Ⅱ(旧約女神転生)、ペルソナ2ペルソナ4真・女神転生IVなど。
  • 悪魔城ドラキュラシリーズ
    • 悪魔城ドラキュラX 血の輪廻でボス敵として初登場。原典に忠実な姿で登場。以降の作品では、前作同様ボス敵として登場する事が多い。作品によっては通常の敵として登場する。様々な姿で登場しており、その中でも「闇の呪印」では、巨大な体躯にアンデットのような姿で登場しており、まるでミノタウロスゾンビという印象。
  • 魔導物語、ぷよぷよ(コンパイル)
    • ルルーの配下として登場。彼女に絶対の忠誠を誓っている。
      乱暴者だが正直で裏表のない性格。
  • Fate/Grand Order(TYPE-MOON)
  • 白猫プロジェクト(コロプラ)
    • 大型モンスターの一種として登場。デフォルメされた牛人の魔物。
      斧を振り回したり突進したりといったパワーファイターな性質は他作品と似ているが、
      こちらは特筆すべき点として斧を掲げて振り回し、それをブーメランのように遠距離投擲するという驚愕の技を見せつけてくれる。詳細はリンク先の項目を参照。
  • カルドセプト(大宮ソフト)
    • シリーズ皆勤賞の火属性クリーチャー。火属性のブックを選ぶと付いてくる。詳しい説明はこちらの項目へ。
  • 風来のシレン(チュンソフト)
    • 下位種に「タウロス」、上位種に「メガタウロス」(一部の作品ではさらに上の「ギガタウロス」も)が存在する敵モンスター。HP・攻撃力がトップクラスに高い上、一定確率で「痛恨の一撃」を放つ強敵。倒すと時々「会心の一撃」を繰り出せる「ミノタウロスの斧」を落とすことがあり、合成素材として優秀。『シレン2』と『アスカ見参』では仲間にでき、前者ではタウロスが普通では登場しない幻のモンスターであるほか、メガタウロスが優秀な戦力となる。後者では最初は強いものの付与できる能力の少なさと会心ダメージの低下により最終的にマムル系などに抜かれてしまう。
  • 遊戯王オフィシャルカードゲーム(コナミ)
    • 「ミノタウルス」名義で登場。半端な攻撃力の通常モンスターだが登場当時は獣戦士族では上位の性能だった。
      のちに後継カードとして貫通効果を持つ「激昂のミノタウルス」が登場。原作では王国編で海馬瀬人が先鋒的ポジションとして青眼の白龍(ブルーアイズ・ホワイト・ドラゴン)とはまた違った形で愛用していた。単純なパワーカードを好む彼らしい。しかしバトルシティ編からは性能のインフレに置いていかれてしまい、「ブラッド・ウォルズ」にそのポジションを奪われている。
  • もんむす・くえすと!(とろとろレジスタンス)
    • 「ミノタウロス娘」として登場。役回りとしては「作中で戦闘する一介のもんむす」に過ぎないのだが、戦闘で彼女の斧攻撃「ミノタウロスクラッシュ」で敗北すると何故か主人公が射精するというシステムミスがプレイヤー間で反響を呼んだ(通称「斧射精」)。
      同サークルの次作『ぱらどっくすRPG』では別種族の「ハイミノタウロス」「ミズタウロス」「ジニタウロス」「牛魔王」が登場、通常のミノタウロス娘ともどもパーティーメンバーに加えることが可能となった。残念ながら斧攻撃で敵をイかせたりはできない。
  • HADES(インディーゲーム)
    • 表記は「アステリウス」。神話同様の悲劇の末テセウス共々冥界に送られたが、
      聡明で後腐れのない性格のテセウスはアステリウスを戦いの家臣・よき相棒として迎え入れた。
      エリュシオンの闘技場で、まさかのテセウスとのコンビでザグレウス王子の家出行に立ちふさがる。
      テセウスに不覚をとったのは「タイミング悪く空腹だったので」だそうである。

漫画・アニメ・小説ほか

  • マンガ ギリシア神話(里中満智子)
    • 神話通りの役回りで登場する。
      自らを生み出しておいて光差さぬ闇の中に追い落とした人間を憎悪しており、食人本能も人間への嫉妬と怒りによるものだった…という解釈がなされている。
  • 創竜伝(田中芳樹)
    • 竜堂四兄弟ら竜種と対立する種族として牛種が登場。その血を色濃く引く宿敵ランバート・クラークが四兄弟との決戦で巨大な牛頭人身の怪物と化す。
  • ミノタウロスの皿(藤子・F・不二雄)
    • 氏としては異色の成年向けSFファンタジー。
      牛に似た異星人が支配する惑星に不時着した主人公が、彼らに生贄としてささげられる人間の姿をした少女を救出しようとするが…
  • T・Pぼん(藤子・F・不二雄)
    • 前述のクノッソス宮殿をモデルにしたエピソード「暗黒の大迷宮」に登場。
      こちらでは単なる巨大な牛であるが、突然変異により完全な肉食であり、少年少女たちを突き殺し喰らっていた。
      主人公コンビも一度彼の角にかかって命を落としたが、タイムボートが自動で時間を巻き戻したことで難を脱し、洞窟の崩落に紛れて脱出を果たした。
  • 聖闘士星矢(車田正美)
    • 冥王ハーデス配下として天牢星ミノタウロスの冥闘士(スペクター)、ゴードンが登場。
      パワーファイターでかませ役。前日譚である『THE LOST CANVAS 冥王神話』にもそのまま登場している。
  • 聖闘士星矢 エピソードG(岡田芽武)
    • こちらは本編と違いティターン神族の小宇宙に呼応し目覚めたミノス王の怨念により、神話のミノタウロスそのものが甦った。
      アイオリアはミノタウロスの悲しい生を憐みながらも雷光電撃(ライトニングボルト)で撃破。
      怪物としての生を終わらせ後たは小宇宙の中で人としての生を共に生きようと言い弔った。
  • BASTARD!!-暗黒の破壊神-(萩原一至)
    • ガラの砦の番人として登場。メタ・リカーナ王国騎士団長ボン・ジョヴィーナと彼率いる騎士たちに数少ない(唯一?)の見せ場を提供した。
  • ONE PIECE尾田栄一郎
    • 監獄都市インペルダウンの獄卒として登場。
      ホルスタインの獣人で、動物系(ゾオン)の能力者らしい。
      巨体に加え、ゴム人間のルフィにも通用するほど鋭利な棘が無数に生えた棍棒と光速に近いスピードを有する。
      村一つ滅ぼす程の爆薬を浴びても襲いかかって来るほど生命力が高く、相方の「ミノゼブラ」「ミノコアラ」「ミノケタロス」と共に脱獄を謀る囚人達を叩きのめす。
  • ドラゴンボール超
    • 世界にただ1頭しか残っていない牛に似た幻獣。人造人間17号が大切に保護している。モデルは恐らく絶滅した古代牛オーロックス。
  • スレイヤーズ(神埼一)
    • 「闇の獣」と呼ばれる邪悪な種族の一つ。
      外伝小説1巻で主人公(この時点で一人の武力が1国の軍隊並み)に1行でやられた。
      主人公が著しく弱体化したという設定のSFC版では中ボスとして登場する。
  • ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか(大森藤ノ)
    • 迷宮都市オラリオのダンジョンに発生するモンスターの一種。
      主人公ベル・クラネルは何かとこのモンスターに縁があり、「ミノタウロスが真のヒロイン」と言われることも。
  • モンスター娘のいる日常(オカヤド)
    • ミノタウロスの女性、キャトルが登場。乳牛種のミノタウロスという設定で、大きな胸に大量の母乳を貯めている。
  • 邪神ちゃんドロップキック(ユキヲ)
    • 牛の角をもつ魔族の少女、ミノスが登場。邪神ちゃんの友人で、体力自慢のこざっぱりした性格。
  • 魔物娘図鑑
    • 一般的なイメージに近いミノタウロス、乳牛種ベースのホルスタウロスなど。男性向けR-18コンテンツという事もあり概ね先述した「雌のミノタウロス」に近い生態であり、この作品の魔物娘としては知能は低い方(コンテンツの性質上、SS執筆者の匙加減でどこまでアホ・脳筋かは変化するが)。
  • クレタの牝牛(田亀源五郎)
    • 産め!神の子を! ※項目を参照(閲覧注意)



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最終更新:2023年09月27日 21:53

*1 アステリオス Asterios 「星」「雷光」を意味し、ミノスの母親エウロペの再婚相手、すなわちミノスの義父にあたるクレタ国先王の名でもある。

*2 ラビュリントス labyrinthos 英語のラビリンス(labyrinth)の語源

*3 毎年、3年ごと、9年ごととの説がある。

*4 アフロディテの手引きがあったとも言われている。

*5 Minotaur ミノタウロスの英語読み、冒頭参照。

*6 テセウスがミノタウロスを仕留めた武器はアリアドネから渡された短剣のほかにも、棍棒使いのペリペテスを倒した際の戦利品である彼の棍棒であるという説もある。

*7 ラビュリントスの語源は両刃の斧「ラビュリス」で、古代ギリシャの祭祀において牡牛を神にささげる際に用いられた。またアテナ誕生の際にへパイストスがゼウスの頭を打ち割ったのに使ったのもラビュリスである。

*8 一応超上級者向けに牛頭人身の雌ミノタウロスも存在する。検索・閲覧は自己責任で。