死々若丸

登録日:2017/04/09 Sun 13:32:47
更新日:2024/01/20 Sat 22:57:15
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一瞬で決めてやろう

その顔 長く見るには耐えにくい

死々若丸(ししわかまる)とは、幽☆遊☆白書の登場人物の一人。



人物

裏御伽チームのエースでリーダー格。
水色の長髪を後ろで束ね、前髪を左右で分けて垂らしているイケメン。
しかし頭に血が上るとたちまちにして般若のような恐ろしい形相となり、頭に角が2本生えるようになる。また、前髪の一部が触角のように跳ねていたが、再登場時にはその跳ねは無くなっていた(アニメ版ではちゃんとある)。
その容姿から女性妖怪のファンが多く、ファンからは「若様」と呼ばれている。ちなみにチームメイトからは「死々若」と呼ばれた事もある。

普段は落ち着いた口調で話すため、その容姿と相まってクールな印象を受けるが、実際は勝負に勝つためにはどんな犠牲をも厭わない残忍な性格である。
暴力とは、悪にのみ許された純粋な破壊行為であるとの考えを持っており、正義というものをとことん憎んでいる。
それ故に、正義という幻想を抱く平和主義者を葬り去る事に快感を覚えるらしい。
また、美しい魔闘家鈴木ほど極端な思想を持っているわけではないが醜い物を忌み嫌っている。

彼を含む裏御伽チームの面々は、物語の中で倒された悪役や、不幸な末路を辿った主人公の邪念から生まれた存在とされている。
だがその実態は、怨爺こと美しい魔闘家鈴木が頭数を揃えるためだけに結成したチームであり、死々若丸の正体も1人の妖怪に過ぎなかった*1。そのため、実際の裏御伽チームのリーダーは鈴木という事になる(実力は死々若丸のほうが上だけど)。
試合中に正体が露見した裏浦島と同じく、死々若丸にももう1つの姿があり、再登場した時には小鬼のような可愛らしいもう1つの姿を披露していた。
幻海の下で修行をしていた際などにこの姿でいる事が多く、アニメ版では魔界統一トーナメントの予選でこの姿を生かし窮地を脱している。


能力

実力と妖力は裏御伽チーム最強で、鈴木から授かった闇アイテム「死出の羽衣」と「魔哭鳴斬剣」を駆使して華麗に戦う。
蔵馬vs裏浦島の際には、チームの秘密をばらそうとしていた裏浦島の口を封じるために、強力な結界を軽々と破る力で刀を投げつけ、裏浦島を始末した。
素早さも高く、試合ではそのスピードで桑原を翻弄し、全く触れずして桑原に勝利してみせた。
魔界統一トーナメントの開始直前には、蔵馬と幻海のおかげでS級妖怪にまで成長。妖力値も10万以上となっていた。


闇アイテム

  • 死出の羽衣
鈴木製の闇アイテムで妖力が込められた羽衣。
これで相手を包む事で中と外界を遮り、その中に異空間の入り口を作る。
そして包まれた相手はその入り口から別の場所へと飛ばされるのだが、行き先は世界の果て、魔界、異次元など様々であるため、死々若丸自身も把握していない。
この羽衣の餌食となった桑原は、前日まで試合が行われていた闘技場のリングへと飛ばされていた。
なお、魔界統一編ではこの羽衣を使用していない。

  • 魔哭鳴斬剣(まこくめいざんけん)
鈴木製の闇アイテムで妖力が込められた刀。
試しの剣を改造したものであり、一見すると普通の刀だが、
刀の柄の部分には死霊のようなものが仕込まれており、怨者解放の呪鳴を発する魔笛と共鳴増幅しての衝撃波を繰り出す妖刀が一体となった代物。
蔵馬は真の姿になった魔哭鳴斬剣から死々若丸以上の禍々しい妖気を感じ取り、この刀の真の力を使用する際には、死々若丸自身も妖力をかなり消耗する。

死々若丸は最初は、「武蔵坊弁慶ですら、その魔力の恐ろしさ故に使う事なく封印した」と称したものの、試しの剣が実験段階=開発されてから、そんなに時期が経っていないことを踏まえると「箔をつけるためのハッタリ」だった可能性が高い。
だがもしかしたら、オリジナルの魔哭鳴斬剣が存在するのかもしれない。

  • 新魔哭鳴斬剣
幻海に破壊された魔哭鳴斬剣に代わりアニメ版の魔界統一編で所持していた新たな魔哭鳴斬剣。
名前からしてオリジナルの魔哭鳴斬剣とかではなさそうなので鈴木が新たに作ったと思われる。


  • 爆吐髑触葬(ばくとどくしょくそう)
魔哭鳴斬剣を用いた大技。
剣を高速で回転させる事で死霊の招き声を発生させ、高く飛び上がった後で下方の目標目がけて剣で斬りつける。
この死霊の招き声は、抵抗力のない者は聞くだけで命を奪われるほど不快極まりないものであり、観客の妖怪達もこの声を聞くとその苦痛に耐え切れず、頭を抱えたり卒倒していたりしたが、死々若丸には「聖歌隊のコーラス」に聞こえるらしい(勿論、皮肉的な意味だろう)。
斬りかかった後は大爆発が発生し、そこから無数の怨霊が飛び出す。
怨霊は見境なしに側にいるものを喰らおうとするので、この怨霊が飛び交った試合会場は一時大パニックとなった(浦飯チームや戸愚呂チームなど、ある程度の実力者たちは簡単に消し飛ばして対処していたが)。
アニメ版では斬りつけず怨霊を飛ばすだけのバージョンも見せた。

  • 怨呼障縛壁(おんこしょうばくへき)
死霊で出来た壁で相手の逃げ道を塞ぐ技。


活躍


・暗黒武術会編

裏御伽チームの一員として武術会に参加。
2回戦で相手チームに圧勝した後に、浦飯チームの面々と顔を合わせる。
その際に幽助達に「眼中にない」などと言われた事で、浦飯チームに対し明確な敵意を向けた。

準決勝では、サイコロの出目で対戦の組み合わせを決める方法を提案。第4戦でようやくリングに立った。
第4戦の相手の桑原は、持ち前のスピードで翻弄した後に死出の羽衣を使って異空間に飛ばし、難なく勝利を収める。
続く第5戦では、観客のリクエストに答えて魔哭鳴斬剣で覆面選手に斬りかかる。
そして、覆面選手の正体が幻海だと発覚すると、名声を得るために全力を持って幻海を殺す事を決めた。
爆吐髑触葬で斬りかかり、会場に甚大な被害をもたらすも、幻海にはこれをかわされてしまう。
次は確実に当てるために、怨呼障縛壁で逃げ道を奪ったうえで再び爆吐髑触葬で斬りかかるが、幻海はそれを白刃取りで受け止める。
そして、掌から死々若丸の妖気を吸収し一時的に若返った幻海に、霊光鏡反衝で妖気を跳ね返され、至近距離でそれを食らった事で魔哭鳴斬剣を破壊され敗北した。
アニメ版では、鏡反衝を受けながらも立ち上がるが、冷静さを失っており、2回目の鏡反衝で魔哭鳴斬剣を破壊され敗北するという流れになっている。

なお、試合中には幻海を平和主義者だと決めつけていたが、幻海自身は正義を名乗ったつもりはなく、彼女から「嫌いなヤツに悪党が多いだけさ」と返答される。そんな幻海を見直したのか、「その姿(若返った姿)のお前なら惚れてたかもな…」と呟いて気絶した。

・魔界統一編

蔵馬の誘いを受けて、鈴木や他の武術会の選手と共に幻海の下で修行を積む。
そのおかげでS級妖怪にまで成長するが、武術会で「眼中にない」などと言われた事を未だに根に持っているのか、他のメンバーが幽助に対し好意的な中で彼のみ幽助の事を「まだ恨んでいる」と明言していた。*2
蔵馬から「最悪の場合、幽助と黄泉のどちらにつくか」を訊かれた際には1人だけ「無回答(アニメ版では考え中)」と答えるが、すぐに鈴木に「幽助」と書き直された。
とはいえ、「どちらにもつかない」と言ってくれているようなものなので最大限譲歩はしてくれていると言えるだろう(実際、その直後に蔵馬とともに離反し幽助側についている)。

魔界統一トーナメントでは予選を突破し本戦への出場を決めるが、どこまで勝ち進めたかまでは不明となっている。
アニメ版では1回戦で雷禅の側近だった北神と対戦し、彼の軟体化に苦戦しあえなくギブアップしている。

トーナメント終了後も、鈴木、凍矢と行動を共にしている模様。
ちなみに、アイドルとなった司会者三人娘から唯一興味なしという、(一応)イケメンらしからぬ扱いを食らっている。
まあ、先述の通り死々若丸は女性妖怪にはモテるので、その気になればお相手には事欠かないだろう。


余談

名前の由来と容姿のモデルは、昔話の主人公「牛若丸」から。
ちなみに、「牛若丸」は平安時代から鎌倉時代にかけて活躍した武将「源義経」の幼名でもある。ちなみに創作においては悲劇のヒーローとされる牛若丸及び源義経であるが、史実的には武士道が尊ばれた時代において割とえげつない事をやってたりするのは内緒。


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最終更新:2024年01月20日 22:57

*1 ちなみに、鈴木の正体は妖怪、その他のメンバーは幻魔獣。死々若丸は裏浦嶋のことを「幻魔獣如き」と侮蔑していた

*2 そもそも浦飯チームの中で本格的に関わったのは幻海くらいなので仕方ないところもあるが