ゴンズ(DQⅤ)

登録日:2017/04/02 Sun 22:02:35
更新日:2024/03/13 Wed 11:14:35
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ゲマさまの手をわずらわすこともあるまい。ここで死ねっ!



ゴンズとはドラゴンクエストⅤに登場するモンスターの1体。
CDシアター版でのCVは岸野幸正。


ジャミと共に魔族の重鎮ゲマの側近を務める二足歩行の猪のようなモンスター。
デザインが一般モンスターの流用という点はゲマやジャミと同様で、彼はソルジャーブルやグレンデルと同タイプ。
ただ、PS2版以降は剣を斧に持ち替え、盾には複数のスパイクが付くというデザイン上の差別化がなされている。
名前の由来は地獄の獄卒である牛頭馬頭(ごずめず)の牛頭と思われる(馬頭に相当するのが馬のジャミ)。

悪党に攫われたラインハットの王子ヘンリー救出に向かった主人公親子の前に立ちはだかる。
最初はパパスの圧倒的な強さによりジャミ共々蹴散らされるが、ゲマが主人公が人質に取ったことで形成逆転。
パパスは無抵抗のままジャミとゴンズにボコられた挙句、最後はゲマのメラゾーマで焼き尽くされてしまう。


…と、このように物語上重要な敵役のはずだが、実の所不遇かつ影が薄い
何故かと言うとゲマやジャミに比べて戦闘で弱い上、イベントでの見せ場も少ないのである。

3人のリーダー格であるゲマは言うまでもなくその存在感、悪辣さ、戦闘での強さ共に群を抜いている。
人質を取るという卑劣な手段やこちらの神経を逆撫でする台詞回し等、これでもかとフラストレーションを溜めさせてくれる。
元々ラスボスよりも遥かに存在感のある悪役な上、リメイク版ではさらにやり過ぎてシナリオの整合性が崩れるほど見せ場が増えている。
戦闘面では全体的に能力が高い上にメラゾーマや「やけつくいき」といった強力な攻撃や殆どの補助呪文への耐性を備え、苦戦は必至。

またジャミは主人の嫁を誘拐し、グランバニアの国王となった主人公になりすますことで国を滅亡させようとする。
戦闘でも厄介な魔法攻撃を駆使し、イベントでバリアが解除されるまでは会心の攻撃以外まともに通らないという強敵。
敗れた後も最後の力を振り絞って主人公と嫁を石化させ、青年期前半を強制終了させるという重要な役割を担っている。
もっとも、PS2版以降はジャミはそのまま力尽き、やってきたゲマが石化させるという展開に変わっているが。


ゴンズはと言うと、上記のパパスをいたぶるシーン以外の見せ場は特に無し。
再戦時に主人公のことを忘れているのは見た目通りのオツムとも言えるが、撃破後も散り際のセリフすら用意されていない。

戦闘においては呪文等は使わず、通常攻撃と激しく武器を振り回す強攻撃を行うだけの戦士タイプ
…なのだが、その肝心の攻撃力が同時期の雑魚敵であるメタルドラゴンにすら劣るという体たらく。
ブラウニー同様に攻撃のミス率も高い上、痛恨の一撃を放つわけでもなく、さらに終盤のボスにもかかわらず完全1回行動と危険度は極めて低い。
スクルトをかければ余裕で回復が追いつく上、「おたけび」「なめまわし」等で高確率で行動を封じられる。
そのためボスキャラの癖にパーティ全滅の危険性が殆どないばかりか、ノーダメージ撃破すら容易という有様。
仮にスクルトや怯み効果を使わないとしても、ベホマと攻撃の繰り返しでやはり簡単に倒せてしまう。

流石にあんまりだと思われたのか、PS2版以降は能力が強化された。
攻撃力が1.5倍とブオーン並に跳ね上がり、攻撃をミスすることもなくなっている。
対抗策であるスクルトの守備力上昇値も低下し、攻撃を受けた際のリスクが格段に増している。
しかし、怯みに弱く痛恨の一撃もなく2回行動もできないと相変わらずな上、「まもののエサ」に高確率で食いつくという弱点も追加された。
もっとも、パワーキャラが怯み効果に弱い設定はゲームで恒例で、餌に食いつく馬鹿さも違和感がないのが何とも言えない。
またHPも他のボスと同様にSFC版から増加しているものの、守備力がSFC版の頃よりも低下しているため実質±ゼロ。
こちらのパーティが3→4人に増えたこともありかえって打たれ弱くなったとも。
とは言え、一応の能力強化とグラフィックの一新、相棒の見せ場が削られた点等で昔より差は縮まったのかもしれない。


このようにプレイヤーから見ると微妙な存在ではあるが、主人公にとっては憎い仇であることに変わりはない。なんなら素手のジャミと違って武器でパパスを攻撃している為、卑劣さではジャミより上。
実際、PS2版以降では戦闘終了後に達と話すと主人公がゴンズへの怒りで恐ろしい形相をしていることが分かる。


小説版ではテコ入れのためか、かつてピエールの養父だったソルジャーブルの仇でもあるという設定が追加された。
本編での貧弱さとは裏腹に一度はピエールを倒し、主人公をも追い詰める強さを見せる。
だが、パパスが殺された時のことを思い出し「子供達の前で倒れるわけにはいかない」と奮起した主人公に押し返される。
最後は気絶したフリをしていたピエールに討たれた。

CDシアター版ではボブルの塔でゲマと共に主人公達の前に立ちはだかる。
ジャミの仇を討つべく主人公に攻撃しようとするがピエール、プックルマーリンに倒された。


流用元にして小説版の犠牲者であるソルジャーブルは天空の塔や地下遺跡の洞窟で出現する。
仲間にした場合の1体目の名前は「ブルート」で、仲間になる確率は1/32。
初期ステータスはバランス良く高いが、HPと力以外はあまり伸びず、レベル上限も30と低い。
ただ、成長限界を迎えるまでは攻撃もスカラやバイキルト、ルカナンによる補助もこなす等器用。
装備品はピエールと同タイプなので最も充実している上、耐性もザキ系やマヒ系等の完全耐性をはじめ全体的に優秀。
粘って仲間にするほどかと言うと疑問だが、仲間にできれば地味に役立つモンスターと言える。
また「ふぶきのつるぎ」と「ミラーアーマー」を装備でき、かつ「きあいだめ」を使えるのはコイツとアンクルのみ。
そのためやり込み派プレイヤーからエスターク最速撃破要員として起用されたり、ドーピングして使われることも。
総じて、本編クリア前・クリア後共にジャミの色違いであるケンタスよりも使い勝手が良い。
なお、SFC版のみマップ上でのグラフィックが下記のグレンデルと同じカラーとなっていた。
これは開発中はソルジャーブルがグレンデルのカラーリングであったためと言われている。

グレンデルは封印の洞窟周辺やボブルの塔に出現する。
この時期の敵としてはステータスが高い上、全ダメージを1/5に抑える防御行動やベホイミをも備え打たれ強い。
さらに噛みつき等で通常よりも高いダメージを与えるほか、バギ系や殆どの補助呪文に耐性を持つ厄介な相手。
こちらは仲間にはならない。



追記・修正は敵を討ってからお願いします。

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最終更新:2024年03月13日 11:14