ラランテス

登録日:2017/03/29 Wed 15:32:00
更新日:2024/02/28 Wed 12:59:27
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しゃらんしゃらんら!


きーる♪


ラランテスとはポケットモンスターシリーズにサン・ムーンから登場したポケモン

■目次


■データ


全国図鑑No.754
アローラ図鑑No.144
アーカラ図鑑No.071
分類:はなかまポケモン
英語名:Lurantis
高さ:0.9m/1.5m(ぬし)
重さ:18.5kg/58kg(ぬし)
タマゴグループ:植物
性別比率:♂50♀50
タイプ:くさ

特性:リーフガード(晴れの時に状態異常やあくび状態にならない)
隠れ特性あまのじゃく(能力の変化が逆転する)

HP:70
攻撃:105
防御:90
特攻:80
特防:90
素早さ:45
合計:480

努力値:攻撃+2

進化:カリキリ⇒ラランテス(昼にLv.34)

■カリキリ


全国図鑑No.753
アローラ図鑑No.143
アーカラ図鑑No.070
分類:かまくさポケモン
英語名:Fomantis
高さ:0.3m
重さ:1.5kg
タイプ:くさ

■概要


ストライクハッサム系列以来のカマキリポケモン。
モチーフはおそらくハナカマキリだが、タマゴグループでは「しょくぶつ」に分類されむしタイプも入っていない。
名前の由来はハナカマキリの擬態対象の一つである蘭+mantis(カマキリ)であると思われる。
ハナカマキリというよりハナカマキリに擬態した蘭の花といったところか。
花のような姿と香りで獲物をおびき寄せて仕留めるという元ネタ通りの生態であり、*1
その鮮やかな体色や動きから「くさタイプで最も華やかなポケモン」と言われている。実際プレイヤー間でも情報公開時に虜にされた人は多い。
その分体のお手入れは大変なようで手入れをしっかりするトレーナーは信頼するが、怠るトレーナーには一切なつかない。
鎌のお手入れをするとか絶対怖いと思う。図鑑によればそれを趣味にする好事家もいるようだが…。

攻撃方法は鎌状の花びらからビームをブレード状に放つというもの。その威力は岩や鉄板も真っ二つにするほどであるようだ。

色違いは黄緑っぽい配色になる。ハッサムの色違いも黄緑なあたり徹底した擬態っぷりである。これはこれで美しい。


■ゲームでのラランテス


ラランテス自体は野生では出現せず、進化前のカリキリはシェードジャングルなどに出現する。

さて、ストーリーをクリアしたプレイヤーがラランテスと聞いて多く思い浮かべるのは「マオの試練」であろう。
彼女が作った料理の匂いによって現れ、主人公の背後に忍び寄るというホラー映画のような登場をした後襲い掛かってくる。
ゲームがゲームなら首飛んでそう。

この戦闘はトラウマ製造機と名高いアーカラ島の試練の中でもかなりの初見殺しとして有名。

彼の持つ専用技「ソーラーブレード」はポケモン版ライザーソード物理版ソーラービームのようなものであり、当然手持ちが進化しきれていない現時点ではかなりのダメージを食らう。
「まあ溜め技だしその間に倒すか…」と思った頃にはもう遅い。
ラランテスの持ち物である「パワフルハーブ」が発動する。「パワフルハーブ」は「溜め技を1ターンで撃てる」というもの。
もちろんこの技にも適用されるわけで…。
そもそもトレーナーが持たせるような道具を野生のポケモンが持っているなんてプレイヤーの誰しも思うわけがない。
なお「パワフルハーブ」は消費アイテムのため最初さえ防げばいい…

と思うじゃん?

この試練の難易度を上げているのはラランテスだけはない。彼女によって呼び出されるポケモンもかなり強いのだ。
まずケララッパ。「いやなおと」「ちょうおんぱ」を撃ってくる嫌がらせに加え、「ロックブラスト」のせいで毒タイプ以外は全員弱点を突かれてしまう。
ただでさえラランテスに苦戦するのにこの強さである。キツく感じた場合はでんきポケモンに替えるのも良策。
しかしケララッパを倒すと次に呼び出されるのは…

ポワルンである。こいつがラランテスの強さを最大限にまで引き上げてしまう悪魔。
ポワルンの「にほんばれ」とラランテスの「ソーラーブレード」が合わさることで、容赦なく威力125の大技を連発されるカオスな戦場と化し、回復も間に合わなくなってしまう。
ポワルン自身も威力100となった「ウェザーボール」を撃ちまくる鬼畜である。当たり前のように「みずてっぽう」も持っているので本当に隙がない。

それでもラランテスを頑張って追い詰めると…

『ぬしの ラランテスの こうごうせい!』
回復でゴリ押ししたプレイヤーを絶望に叩き落し、晴れ状態の場合は更に回復量が上がるオマケ付き。
子ども泣くぞ。

USMではアーカラ島の試練の中では唯一変更されていないぬしポケモンとなった。ラランテスの強さ自体はさほど変わっていない。
試練の内容は微妙に変更されており、下手すれば前座のポケモンと4連戦になる。
仲間として呼び出すケララッパとポワルンはキュワワーカクレオンに変更されたのだが、両者とも「にほんばれ」を覚えておりひでり祭りは今回も変わらない。むしろ、ぬし→お供の順に倒す作戦はとれなくなってしまった。
カクレオンは「ピヨピヨパンチ」で殴りながら混乱を狙い、「げんしのちから」でひこうタイプをけん制し、「いやなおと」でサポートをする。つまりケララッパと同等。
キュワワーはポワルンとは一味違い、くさタイプを助ける「フラワーガード」・ヒーリングシフトで先制発動する「フラワーヒール」をラランテスに対して使い、積極的にサポートに回ってくる。
気が付けばラランテスの防御がエゲツないことになるので、ほのおタイプだとしても物理型だと仕留めそびれる恐れがある。特殊型がいないと辛い。
というかキュワワーの技はレベル的に覚えないはずなんですが…。*2人によってはUSMの方が苦戦するかもしれない。マオのスペシャルメニューはやはり今作でも残している様子。

こんな感じで「マオの試練」は晴れパの恐ろしさを存分にわからせてくれるありがたい試練である。全滅の報告が相次ぎ今作最恐の試練とも名高い。

一応対策がないわけではない。
前の試練で「ホノオZ」をもらっているはずなのでそれを序盤で使う事。

まあここまで書いたがしっかり自分のポケモンを育てていれば言うほどの苦労はしないはず。
それでも長期戦に持ち込まれることは多いのでキズ薬などは入念に買っておこう。

試練でこれほどの猛威を振るっているのだからラランテスはさぞかし強いポケモンなのだろう。

と思われたのだが…


■対戦でのラランテス


その実は攻撃・防御・特防がまあまあ高く特攻もそこそこ、しかし素早さは何とモジャンボ以下の 45 と言う鈍足。
試練で速かったのは ぬしポケモンのオーラ効果で素早さを2段階も引き上げていたから であり、外見や強さに惹かれた者にとっては残念なオチであった。
この見た目でローブシンガラガラと同速とは…。

そして問題なのが 強みが薄すぎる 事。
専用技・ソーラーブレードはくさ物理最強の威力125だが、くさ物理はすぐ下に威力120のウッドハンマーとパワーウィップが存在しておりいまいち振るわない。
第7世代のくさポケモンはやたら攻撃的な性能を持ったポケモンが多く、ラランテスもその内の1匹なのだが、


…と、強弱あれども明確な個性を持ったポケモンが揃う中、 一致技の威力が最高だよ!5高いよ! というだけでは強みになりにくい。
第6世代以前のポケモンに間口を広げても、前述のモジャンボを始めとしたアタッカー向け草が立ちはだかる。
故にどうしても単純活用では何かの劣化に陥りやすい。

鈍足なので「トリックルーム」下での運用が前提とされやすい。
主力技としては「リーフブレード」だが、くさ物理としては数少ない「はなふぶき」の習得者。ダブルで活かしたいものの味方を巻き込む難点あり。
晴れパなら「ソーラーブレード」を主軸に持ってこよう。晴れ状態であれば「こうごうせい」の回復量も上げる事ができる。
ただこの場合トリルに加えてにほんばれかひでり要員が必須なのでパーティを相応に縛る。
試練の再来を目指したければ素早さを積んでバトンタッチで繋ごう。一応最速+2積みで最速140族まで抜ける。

なおソーラーブレードをZワザとして用いると威力190という高火力をデメリットなしで撃つことが可能。
しかしこれもZウッドハンマー・Zパワーウィップ共に威力190と言う…ゲーフリは何故威力195以上にしなかったのか。

サブ技は「どくづき」や「きゅうけつ」など。
特殊技の範囲は狭い方だが「めざめるパワー(炎)or()or()」で相手の不意を突くのもアリ。
鈍足を利用して「しっぺがえし」を使う手もあるが、「トリックルーム」下ではうまく使えないことに注意。

特性は実用性が薄い「リーフガード」よりかは「あまのじゃく」の方が優秀とされる。
あまのじゃくが有利に働く技は「リーフストーム」くらいだが、同タイプであるジャローダよりも威力はこちらの方が上である。
…なのだがジャローダとの特攻の差は僅か 5 しかなく、加えてラランテスの他の特殊技が貧弱過ぎる為合計種族値で上回るジャローダを使った方が強い。
なおいかく持ちはタイプ相性で不利な相手が多く、いかくをあまのじゃくに活用しようというものなら問答無用で死ぬ(さかさバトルだとタイプ相性で有利になることもあるがサブウェポンで殺されることもある)。
現実は非情である。

故に、ラランテスを使うならまさにお手入れ大好きな好事家になる必要がある。
どうしても劣化上等な運用になるものの、幸い弱すぎると言う事は無い為愛で何とかカバーしよう。

サン・ムーンではどうにも使いづらいポケモンだったが、USUMではばかぢからを習得。
あまのじゃくと合わせると、威力120の攻撃のついでにビルドアップというコメットパンチやグロウパンチもビックリの強ムーブができるように。
カラマネロも同じことができるが、タイプや覚える技で差別化は容易ということもありようやく個性を出せるポケモンになった。

■USMでのラランテス


ストーリーでのぬしラランテスの強化は上記参照のこと。

主人公限定で「ラランテスのファッションアイテムシリーズ」が登場。
ソックス・ボトム・シューズ・カチューシャが存在し、その価格なんと合計 240万円 。もちろん最高額のファッションアイテムである。
ジャラランガファッションの対位置にあたる。ラランテスの姿に感銘を受けた貴方に是非。

教え技では追加効果の優秀な「はたきおとす」やボーマンダへの交代読みで使える「ダブルチョップ」等を習得。
特筆すべきはあまのじゃくと相性の良い「ばがぢから」(AB一段階上昇)。
どく・ひこうには弱いままだが回復技が豊富な点、リーフストームによる二刀流もできる点がカラマネロとの違いであり、今後の活躍が期待される。
地道なところではいかく持ちのガオガエンに意外と強く、HP振りかつHP満タンの状態でばかぢからを一度使った後なら、A特化ガオガエンのフレアドライブを高乱数で耐える。
このため、タイプ相性の上では不利ながら、シチュエーション次第ではあっさりと返り討ちにできるという、互角の関係にある。
実際にPGLの統計では倒した相手と倒された相手のどちらもガオガエンがトップになっている。

ちなみにウルトラサンでは各地にある「ヌシール」を50枚集めるとナリヤ・オーキドからぬしと同じサイズのラランテスを貰える。
しかし、特性は 「リーフガード」固定。
実はぬしポケモンは 特性カプセルを使わせない為に 特性1個持ちは通常特性が、2個持ちは隠れ特性が選ばれる仕様になっている。
で、ラランテスの通常特性は「リーフガード」のみ。正直ぬしの中でもかなり残念な奴。

■その後のラランテス

剣盾では「鎧の孤島」で復帰。
一致技として「タネマシンガン」と「グラススライダー」を新たに覚えられるように。
安定性は高くないが、火力と条件付きの先制技を手に入れた。
しかし、USMで手に入れたばかりの「はたきおとす」が没収された。
代わりに「サイコカッター」「クロスポイズン」を入手したものの、技範囲としては微妙……。
一応、剣盾にはジャローダがいない為「あまのじゃく」+「リーフストーム」が専売特許になった。

SVではなんとよりにもよって「ばかぢから」が没収されてしまう
おまけに「ダブルチョップ」が技自体廃止、「グラススライダー」「サイコカッター」「クロスポイズン」「しっぺがえし」も覚えなくなり、ついでに第7世代では覚えられたはずの「つばめがえし」まで覚えられなくなった。
一致くさ技と威力低めのサブウェポンしか残らなかった為、物理型は一時期機能停止に。
剣盾に続いてジャローダはリストラされている為「あまのじゃく」+「リーフストーム」は専売特許なので、差別化するならこれ……なのだが、パルデアのくさタイプは何故か殴り合い大好きな戦闘民族が多いのでもはや頼みの綱状態である。
おまけに目の上のたんこぶであるジャローダが「藍の円盤」で復活してしまう始末。この先が不安である……。

後にDLC「碧の仮面」解禁と同時にタマゴ技として「ばかちから」が返還され、USM以来に「はたきおとす」も再習得。弱体化したとはいえ「グラススライダー」も帰って来た。
サブウェポン大量剥奪とは書いたが「どくづき」や「きゅうけつ」はあるので、「テラバースト」も活用すれば十分物理型は構築可能である。

ちなみにテラレイドバトルではリーフストームによるバフ積みやギガドレイン戦法、「キノコのほうし」を無効化しつつ「なやみのタネ」で厄介な特性を打ち消す戦法により独自の立ち位置を築いており、特に全体力をシールドで覆う最強のピカチュウや、物理防御を上げつつ特性「ぼうだん」で一部の特殊技を封殺する最強のブリガロン相手には有力候補として選出され、活躍している。



追記・修正はラランテスを育ててからお願いします。
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最終更新:2024年02月28日 12:59

*1 設定資料集では実際に花に擬態した姿を見ることが出来る。

*2 もっとも、他のぬしポケモンもタマゴ技や教え技、隠れ特性を容赦なく持ち出してくる。何もキュワワーだけが特別ではない。