World of Tanksに登場する戦車(ドイツ)

登録日:2017/03/27 Mon 21:46:05
更新日:2023/07/24 Mon 00:03:51
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※本項目はWorld of Tanksから分離した記事です

ドイツと言えば第二次大戦において数々の伝説を生みだした戦車の国であり、戦車ゲームであるWorld of Tanksでも当然主役級の扱いを受けている。
が、この手のゲームに珍しくないことだがハーケンクロイツは断固として画面に出てこない(マーキングは鉄十字マークになっている)。
デフォルト状態でのカラーは『灰色』

知っての通り戦車と言えばドイツ、ドイツと言えば戦車であり、そのラインナップの充実度はソ連やアメリカをしのぎぶっちぎりのナンバーワン。モデリングにもかなり気合が入っている戦車が多く、その人気のほどがうかがえる。

…が、性能が高いかと言われるとちょっと微妙なのも事実。というか全体的に「地味で繊細な長所と、明白で無視できない短所」という性能傾向の戦車が多く、使いこなすにはかなりのテクニックが前提になる。
よく言われるのは「砲はいいが車体に不安を抱えているパターンが多い」。TigerやPz.Ⅳ Hなどが好例(共に後述)。
まあ率直に言って玄人向けのツリーなのである。

戦車が好きなら思わず選んでしまいがちな人気ツリーではあるが、ゲーム的には全然初心者向けとは言えない(特に軽・中・重戦車)のでそのあたりは注意。
「俺も西住殿になりてぇ!パンツァー・フォー!」とばかりに入ってきたガルパンおじさんの心が、4号A型あたりでぽっきり折れるのはもはや定番。

しかしそんなテクニカルな通常ルートに対し、課金戦車の性能は他国に比べ明らかに高め。高い人気と、それに相反する難易度を反映した運営の巧妙な集金戦略と言われている。商売人め!

専用強化アイテムはチョコレート。ドイツ語発音で言えばショコラーデ。世界最強のチョコ消費量を誇るドイツに相応しい嗜好品と言えよう。


《ドイツの代表的戦車》

「Pz.Kpfw. II Luchs」

吾輩は山猫(ルクス)である。名前はまだない。ドイツのどこで生まれたかとんと検討がつかぬ。そんな感じのドイツの軽戦車。tierは4。二号戦車の偵察特化バリエーションである。

優れた機動性、良好な隠ぺい性、広い視界など、軽戦車に必要とされる諸性能をハイレベルで兼ね備えている傑作戦車。
特に機動性は素晴らしいの一言に尽き、旋回速度や加速性などは全戦車中最高クラスで、まさしく山猫のように戦場を俊敏に飛び回ることが可能。軽すぎる&早すぎるせいで時々横転しちゃうのは愛嬌だにゃ。

そして最大の特徴とも言えるのは、高い偵察性能だけではなく、軽戦車にあるまじき高火力まで併せ持っていることだろう。
えげつないまでの貫通力を誇るその主砲は、1対1で接近してしまえば、鈍重な重戦車ごときなにもさせずなぶり殺しにできてしまうほど。猫の爪は鋭いにゃ。

とまあ偵察・浸透強襲・陽動・ドッグファイトなど、軽戦車に求められる仕事をいずれも十二分にこなせる性能を持つ、ゲーム中でも最良の軽戦車に数えられる一台である。にゃーん。



Hetzer

へったんかわいいよへったん。

Pz.38(t)軽戦車…の設計図を参考に開発された駆逐戦車。TDの特権としてTier4にして十榴(後述)を使える。
まあ後からアメリカのT6がTier4中戦車で(装填時間に弱点を抱えつつも)十榴が使えるようになってしまったが。

かわいくて強いのね!嫌いじゃないわ!

一応レンドリース扱いなのか、v1.9.0でコレクション車両行き。
通常ツリーには代わりにIII突B形が入った。
こちらもTDなので10榴が使用可能。



「Pz.Sfl. IVc」

走るトースター。家電製品がマトモな軍用装甲を備えているわけもなく、耐弾性はないに等しい。
トースターですらキャタピラ走行出来るようにしてしまうドイツの自動車技術には恐れ入るばかりである。
ちなみに焼けたパンは重戦車ですらAPでぶち抜かれたような衝撃に襲われるほど美味しい。

……というネタ。
本当はⅣ号戦車の車体に、かの有名な8.8cm高射砲をなんやかんやして乗っけた自走対空砲。本ゲームでは便宜上TD扱いとなっている。
無いに等しい装甲の代わり、貫通力と仰角が凄まじいことになっている。「安定して強いかはともかく、敵に上手い奴がいるとめんどくさい戦車」の好例。
ちなみに箱っぽい外見の要因である直立した装甲板は、本来射撃時は外向きに倒すことになっているのだが、さすがにゲーム中では再現されていない。



Pz.IV H

今や日本で一番有名な戦車になってしまった感じすらある、ドイツ第三帝国を支えたワークホース。A、D、Hと3種登場するIV号系列では唯一の通常ツリー車両、tierは5。区分はもちろん中戦車。

見た目的な最大の特徴は、やはりその特徴的なシルエットを形作っている着膨れシュルツェン(増加装甲)。
だがそのマッシヴな見た目に反し、実際の防御力は決して高いとは言えない。というかぶっちゃけ同tier帯屈指の紙装甲である。
特にまずいのは、敵に必ず向けることになる砲塔正面、物陰からの飛び出し撃ちで多用することになる車体側面、この両方が見事なまでにペラッペラなこと。
格下軽戦車からの機関砲程度でもスポスポ抜けてきてしまうし、砲塔正面にHEなんか喰らうと貫通フルダメージで即死すらあり得る。
空間装甲としてカウントされるシュルツェン部位にHEを受けると結構耐えてくれるが、基本AP弾に対しては拒むことを知らない全面ウェルカム女と考えて差し支えない。H型ってHündin(ビッチ)ってことか!

とまあドイツ戦車らしい明白な弱点を持つが、逆にドイツ戦車らしくない率直な長所も持っている。
改良砲塔に搭載できるkwk42 L/28 10.5cm砲(通称十榴)が、同tier中戦車の中でもトップクラスの火力を誇っており、ライバル達が搭載する同タイプの榴弾砲と比較してもかなり優秀なのである。
この高性能砲による中戦車らしからぬ大火力こそが、本車の最大の武器と言えるだろう。

だが十榴は大威力の代償として弾速・精度が劣悪なため、ある程度接近しなければその火力を活かしにくい。しかし前述したとおり装甲が無いも同然なので、お互いに見合ってのダメージレースなどは言語道断。
つまり「撃ち合いの距離まで接近しつつ、しかし敵からは撃たれないように自分だけ撃つ」というテクニックが必要になってくる。

わかりやすい長所がある分、ドイツ中・重戦車の中では敷居が低い方だが、短所をカバーできるプレイヤースキルがないとたちまち撃破されてしまうので、やはり初心者では扱いに苦慮することだろう。
ここからのツリーはポルシェティーガー経由でVII号orマウスなので、ガルパンおじさん的には妹→姉の開発が出来ないというのがちょっとがっかりするポイント。

2021年にはGuP最終章第3話公開記念であんこうチーム車(ちゃんとD型ベースの車体にシュルツェンが付いている)が実装。
車体性能自体はほぼ同一だが、7,5 cm Kw.K. 40 L/48しか装備出来ないという、使うには愛が必要な車両になっている。
むしろ車体はおまけで、同時に付いてくるあんこうチーム搭乗員の方がメインな気がする。



ガルパンおじさんたちが熱狂するまでは、日本で、いや世界で一番有名だったであろうドイツが誇る伝説的戦車。
選び抜かれた精鋭戦車兵によって生み出された数々の戦果は、もはや説明するまでもないだろう。tierは7、区分は当然重戦車。

そしてその栄光の歴史に相応しく、このゲームにおける性能も勿論……

「……Scheisse!!おのれ共産主義者どもめ!!この仕打ちはいったいどういうことだ!」

とドイツ戦車ファンの怒りも止む無しと言わざるを得ない、ドイツきってのポンコツ戦車。

なにがやばいのかと言うと、まずその装甲。同tier帯の重戦車たちにくらべ、あまりにもペラッペラなのである。
同tierであるイギリスのBlack Prince、アメリカのT29などに比べると、その正面装甲はなんと半分以下。
おまけに傾斜がまったくない垂直装甲なので、同程度の装甲厚でしっかり傾斜が施されたソ連のISなどと比較しても防御力は1ランク、下手すると2ランクぐらい低い。
もっとわかりやすく言うなら、なんとtier3チハたんの最終砲課金弾に車体正面装甲をあっさり抜かれてしまうほどに薄い。え、何それは……
このあまりに悲惨な防御力から、JPプレイヤーからつけられたあだ名が「豆腐」。もはや紙ですらねぇ……

その代償なのか機動性は(重戦車としては)そこそこなのだが、なぜか後退速度がジョークのように遅く、やべえ!と思った時にさがれない。
そしてうすらでかい車体は当然隠蔽率も低く、自走砲からも無論格好の的にされる。結局、豆腐並の装甲をあちこちでぶち抜かれる可能性は増すばかり。

まだある。戦中ドイツ戦車に総じて言える特徴なのだが、薄い装甲の中でもさらに薄い車体前方下部にトランスミッションが配置されており、
ここをぶち抜かれるとエンジンが壊れて機動性が激減する上に、火災が発生して大ダメージを受けてしまうのである。

総じて「見つかりやすく、退がりにくく、装甲が薄く、エンジンが壊れやすく、燃えやすい」という驚天動地の棺桶戦車に仕上がっている。懲罰大隊用戦車なのかな?
そのあまりに酷い生残性の割に、火力や視界も特に優れているわけではなく「控えめに言って格納庫の無駄づかい」という凄まじい評価を受けていた。

↑ここまで修正が入る前のティーガー
↓ここから現在のバージョンのティーガー

……しかし「あのティーガーがここまで雑魚なのはおかしいだろうがどう考えても!」というプレイヤーの声がついにWG社を動かしたのか、サービス開始より3年後の2013年9月18日になってついに待望のBuff(上方修正)がもたらされる。

「装甲厚は史実準拠だから!仕方ないから!*1」という言い訳で豆腐装甲は改められなかったものの、代わりに砲性能(連射速度と精度)が大きく強化されたのである。

これによってDPMが実に3割増しとなり、ライバル達と比べても1ランク上の強力な時間火力を手にした。
相変わらず豆腐なので装甲に頼った防御戦闘は難しいが、一歩引いたところから火力によるプレッシャーをかけられるようになり、ようやく重戦車に相応しい存在感を示せるようになった(あとさらに後のことだが、炎上判定もなくなった)。

強化された現在でも、そのあまりに薄い装甲のため普通の重戦車的運用は難しく、その火力だけを活かす独自の位置取り、薄い装甲を少しでもカバーするための小細工などが必要になるため、やはり扱いが難しい戦車であることに変わりはない。
重戦車にもっとも求められる性能である「戦線構築力」に欠けることもあり、はっきり言って初心者にはオススメしがたい(ぶっちゃけ初心者では運用不可能なレベルの)戦車である。
ただしその阿修羅のごときDPMだけは本物なので、ティーガーを知り尽くしたベテランプレイヤーが適切に運用すれば、史実のティーガーもかくやという活躍を拝むことも不可能ではない。

ちなみにゲーム内におけるティーガー系列の戦車は非常に多く、中~重戦車に属する戦車だけでも、大元のプロトタイプにあたるDurchbruchswagen 2、その発展型であるVK30.01(H)、
その更なる発展型であるVK36.01(H)、そして当然ながらケーニヒスティーガーことTigerII、その試作機であるVK 45.03、さらにはポルシェ社試作機であるVK30.01(P)、
その完成型にしてレオポンさんチームの愛機として知られるTiger(P)、おまけに日本輸出仕様の6式重戦車、リアルで唯一現存するボービントン博物館所蔵のティーガーを再現したTiger 131と、水増ししすぎの凄まじく充実したラインナップを誇る。

が、これだけの数がありながら、所謂「強戦車」と呼ばれるものは殆ど無い。苦行・産廃と呼ばれるものはいっぱいある。
131と6式はティーガーより1低いTier6ということもあり、割と重戦車出来る性能になっている。
……やっぱりウォーゲーミングの陰謀だこれ!おのれ共産主義者どもめ!

ちなみにもう一つのドイツの人気戦車、パンター系はこれを上回る苦行と評判である。Na, was soll das!?



Tiger (P)

通称P虎。ミリオタには駆逐戦車フェルディナントの車体として、ガルパンおじさんにはレオポンさんチームの愛車として有名なポルシェ社式ティーガーである。↑のティーガー同様、tier7の重戦車。
試作車タイプではなく実戦に投入された量産型、それも第653重戦車駆逐大隊に配備された現地改修タイプを元にしている。何気にとてもマニアックな車両である。

名前といい見た目といい搭載砲といいティーガーに非常によく似ているが、性能や運用法においては全くと言っていいほど異なる。
P虎の最大の長所は車体・砲塔の前面に施された重装甲で、その厚さはなんとティーガーの2倍以上に達する。まああっちが薄すぎるだけなんだけど。
この重装甲のため、全面豆腐のティーガーと違って重戦車らしく前線を張ることが可能……かと思いきや、決してそんなことはなかったりする。

というのもP虎の場合、「装甲が厚い」というよりもむしろ「装甲が厚い”部分がある”」と言った方が正しいのである。
つまりキューポラ、砲塔上部の「おでこ」、車体下部、昼飯時の動輪など、格下戦車でも容易に貫通できる弱点が各所に点在しており、しかもそれぞれが余裕で狙えてしまうほどに投影面積が大きい。
また側面装甲は据え置きなため、横を取られるのにも非常に弱い。よってP虎がその防御力を発揮できるのは、これらの弱点を上手く隠せる時に限定されてしまうのだ。

そして増加装甲のためか機動性は劣悪で、とりわけ後退速度が致命的なまでに遅くなっている。

トドメとばかりに火力はティーガーの完全な下位互換で、砲の基本性能は同じなのに精度で一割、連射速度に至っては三割近くも劣っている。

総じて言えばティーガーを1歩進めて3歩退がらせたような重戦車であり、強豪ぞろいのtier7HTの中ではパッとしない戦車として知られている。

しかしなぜか派生先が異様に多く、後継機であるVK 45.02 (P) Ausf. A、↑の通常Tiger、車体を利用した駆逐戦車のFerdinand、マウスルートの入り口であるVK 100.01 (P)と、合計4つも存在していた。

これらすべてを開発しようとすると途方もない時間をP虎ちゃんと共に過ごすことになり、レオポンさんチームもかくやの愛情が必要不可欠となるだろう。
v1.9でTigerとFerdinandへの派生が無くなったので、ちょっとは楽になった。



虎には及ばなそうだがやっぱりとても有名な、ナチスドイツ末期の主力戦車ことパンター。tierはティーガー同様に7だが、区分は中戦車となっている。
史実では連合軍の戦車兵たちを震え上がらせた強力な戦車だったが、Wot内の性能は非常に微妙と言わざるを得ない。こっちもか。

中戦車としてはやや厚めの装甲、同格中戦車中最高のHP、良好な機動性と、車体のスペック的には結構光る部分がある。
しかしその中戦車らしからぬ巨体、そこからくる圧倒的な低隠蔽、そして何よりもエンジン及び弾薬庫の壊れやすさがこれらの長所を台無しにしている。
車体に有効弾を受けると非常に高確率でこれらのモジュールが破損し、戦闘力が激減してしまうのである。

そして何よりの問題は、その火力のしょっぱさ。
最終砲である超ロングな(車体より長い)7,5 cm Kw.K. L/100は、同格中戦車の中でも圧倒的な精度と貫通力を誇るのだが、口径が75mmなので単発ダメージが130しかないのである。
他国の中戦車は既に85mm(ダメージ160~180)、90mm(ダメージ240)をぼつぼつ搭載し始めているため、これはこのゲームの基本である「ターン制撃ち合い」において著しく不利となってしまう。
連射速度が速いのでDPMはそこそこだが、前述の通り隠蔽率がひどすぎるため一方的に撃ち続けられる状況は決して多くない。

「車体がでかい」「隠蔽が悪い」「モジュールが壊れやすい」「単発火力が低い」と言った欠点は、それぞれ一つや二つならそれほど問題にはならない。
しかしパンターの場合、これらの要素が絶妙に組み合わさることで圧倒的な「噛みあわなさ」が生まれてしまい、どうにも使いにくい車両とみなされている。

ちなみにティーガー同様、後継機であるパンターIIはこちらを上回る完全な苦行戦車である。ひどい。




tier8の重戦車で、「第二次大戦最強の戦車」として名高いキングタイガーことティーガーII。

しかしWotではティーガー同様「同格ライバルがみんな戦後戦車*2」という哀しい立ち位置にあり、文句なしの弱戦車として扱われている。
というか昔はそこそこ強い重戦車として扱われていたのだが、tier8にはなぜかバランスブレイカー気味の強戦車が次々と追加されていったため、すっかり環境に取り残されて弱戦車となってしまったのである。
やっぱなんかティーガーに怨みがあるんじゃないかウォーゲーミング。

性能的に見ると、基本的には「器用貧乏」の一言に尽きる。
装甲はティーガーのような全面スポスポの豆腐ではなくなったが、それでも同格重戦車の中では薄い方。特に砲塔正面が前時代的な垂直装甲なのが辛く、HEAT弾でがっつりフルダメージを持っていかれてしまう。
機動性はティーガーを若干鈍くした感じで、遅すぎるというほどではないが、ソ連戦車の快速には到底及ばない。

しかしティーガーに乗り慣れたプレイヤーが一番使いづらく感じるのは、おそらくその火力面だろう。
というのもティーガーの唯一最大の長所であった鬼DPMがすっかり失われてしまい、威力・貫通・DPMなど尖ったところのないごく普通の砲になってしまったのである。

総じてティーガーのようなピーキーさは無いが、その分明白な取柄も無く、どこをとってもパンチ力不足が否めない。
実際「ティーガー」の名を冠する車両の中でも統計勝率はぶっちぎりのワーストであり、それどころか全車両の中でも底辺に近いレベル(勝率がこれ以下の車両は20両といない)。

そんなティーガーIIの数少ない長所としては、「砲の精度・収束速度が全車両の中でも最高クラス」であることが挙げられる。
この為他の重戦車よりも遠距離戦が得意であり、格上戦で駆逐気味に戦っても空気になりにくいというのは長所かもしれない。
あと乗ってると敵があからさまになめてかかってくれるという副次的な長所が。

↑ここまで修正が入る前のティーガーII
↓ここから現在のバージョンのティーガーII

半ば見捨てられていたティーガーIIにもかなりのテコ入れが入った。
v1.10.0で改良砲塔がめっちゃ固くなった(185→245mm)ほか、車体もほんのり固くなるなど、流石に流石という状況からは緩和された。
問題となった砲威力も単発360まで増加。元々の貫通力と精度が重戦車トップクラスだった故に駆逐戦車寄りの運用が可能となった。
ついにWN8レートであればティーガーIやポルシェティーガーより上に行くように。


「Skorpion G」

ドイツ語風に発音すると「スコピオーン・ゲー」。tier8の駆逐戦車で、通常ツリーには存在しない課金戦車である。

「稼げるけど性能、特に攻撃力がイマイチ」がテンプレだった課金戦車界に彗星のように現れた一両で、極めて強力な攻撃性能を持っていたため、実装時は「いつからPay to winに路線変更したんですか?」と非難が殺到したほど。

その最大の長所は課金戦車らしからぬ圧倒的な火力で、同格の駆逐戦車の中でも1,2を争う優秀な砲を持っている。
オマケにプレミアム戦車の常として課金弾が非常に安く、ガンガンぶっ放しても赤字になりにくいため、数値以上に攻撃性能が高い。

装甲がほぼ皆無であり、その割に隠蔽率も悪いという弱点こそあるが、機動性の高さがそれをカバーしており、総合的には文句なしの強戦車と言える。

またWotの計算式上、「格上の敵に対して活躍する」ほど効率よく稼ぎができるため、格上にも安定してダメージを与えられる駆逐戦車は、経験値や資金を稼ぐのにもってこいの存在である。
この性能と駆逐戦車というカテゴリー、そして8というtier帯が相まって、ゲーム内でも屈指の金稼ぎ車両として認識されている。
使用率も全車両中一位を誇り、tier8~10の戦場では必ずと言っていいほど混じっている人気車輌である。




Maus

ちょび髭おじさんが愛した、やっぱりとっても有名な超重戦車。ゲーム的には重戦車に分類され、tierは最高ランクの10。

ゲーム中でも最大級の巨体を誇り、またその巨体に相応しい分厚い装甲を持つ。お尻がウィークポイントになりがちな他の戦車と違って、背面装甲まで均等に分厚いのが特長。
そしてメイン防御面となる側面装甲は傾斜付きの実厚185mmで、敵に向けて適切な角度をつければ驚天動地の500mm超に達し、ゲーム内でこれを貫通できる砲を持つ戦車は皆無。
HPも全戦車中単独トップの高さを誇り、またドイツ戦車の宿痾であった車体前方トランスミッションの炎上判定を克服したため、貫通されたり大口径HE弾を受けたりしてもなかなか倒れない。
敵や地形を素早く把握し、適切な防御角を取っていけるプレイヤーが扱うマウスは、まさに鉄壁と呼ぶに相応しい堅牢さを誇る
重戦車の最大の役目はなによりも「戦線の形成と維持」であり、動く要塞のようなマウスはまさしくその任に相応しい重戦車の鑑といえる。

……ということになっているのだが、実際はなかなかそううまくもいかない。

まず装甲が厚いといっても、実厚は最大でも250mm程度であり、垂直に着弾すれば抜かれてしまうことも多い。
そして「マウスが硬い」ということは知れ渡っているため、マウスを見た敵戦車は一斉に貫通力の高い課金弾を躊躇なく装填するので、なおのこと弾くのはシビアになる。
また機動性は見た目通りの鈍重さなので、弱点を隠したり角度をつけたりするのもなかなか難しく、複数の戦車を相手に適切な防御態勢を取り続けるのは至難の業。
さらにあまりにでかすぎるため、敵戦車に接触する程近くによられると、主砲の死角に入られ一方的に撃たれ続けることになってしまう。
火力自体はかなり強力なのだが、孤立した状態で敵戦車と出会うと強引に詰め寄られてそのままなぶり殺しにされてしまうことも。
そしてでかい+遅い+脅威度が高いとなれば、当然自走砲からのヘイトも最高レベルに高い。この車体では物陰に隠れようにも隠れきれない場合が多く、自走砲は最大の脅威になり得る。

とまあ弱点も非常に多いため、その圧倒的防御力を十分に活かすには地形や敵戦車のデータの把握、瞬時に適切な防御態勢を選べる判断力、弱点をカバーしてくれる味方戦車との連携など、高いプレイヤースキルが必要不可欠。
やはりドイツ戦車、この辺りは非常にテクニカルである。



「Karl」

ヒトラーの隠し玉、リアル社長砲大学選抜チーム最終兵器、エトセトラエトセトラ……とにかくあのカール自走臼砲にもWoTでは乗れる。すげえ。
しかもコイツTier1の自走砲なのでマッチングされる戦車はKarl同士でなければ本当に、本当に、涙が出る程弱い。なんてこった。

…でも大丈夫。
だってこいつ四月バカの「8bitモード」限定だから。
もちろん8bitなので3Dモデルはカクカク。砲撃戦しかできないマインクラフト。

ちなみにこのモード「ドット絵Karlしか参加できない」とWoT運営にしては珍しく割と公平なマッチングシステムが組まれていた。



「Ratte」
実際には計画倒れに終わった超重戦車。Tierは11。最大の特徴となるのがその大きさであり、全高11m、全幅14m、全長35m、重量1100tという冗談のようなスペック。
主砲として口径28cmの2連装砲を持ち、APの平均貫通力は604mm、攻撃力が3800とこれまた冗談のような強さ。
車体装甲は正面360mm、側面220mm、背面150mmとTier10のMausでは足元にも及ばない厚さを誇り、耐久値は脅威の24000。(Tier10のMausが3000)
ちなみに同じTier11のM1 Abramsは改良砲塔の正面装甲が595mmになっている。
これでいてスペック上の最高速40(km/h)と結構速く、重量もあって体当たりが非常に強力。
が、足元に敵戦車が寄って来ると俯角が足りず、敵を撃てなくなる。つまり孤立すると死ぬ。
馬鹿と冗談を総動員したような性能だがこんなスペックの戦車が実装される訳もなく正体はM1 Abramsと同じ様に公式のエイプリルフールネタ。


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最終更新:2023年07月24日 00:03

*1 実際、同tierの戦車はそのほとんどが「ティーガーやティーガーIIに対抗して作られた」世代の戦後戦車であり、実際のカタログスペックでも装甲防御力には大差がある

*2 同じドイツのVK100.01(P)だけは戦中の計画車輌だが