スカルクローラー

登録日:2017/03/27(月) 14:54:01
更新日:2023/04/14 Fri 19:21:43
所要時間:約 5 分で読めます






※この項目には映画の重大なネタバレが含まれています。未視聴の方はお手数ですが、ブラウザバックをすることを強くお勧めします。






スカルクローラーとは、レジェンダリー制作映画『キングコング 髑髏島の巨神』に登場する怪獣である。
そしてコングの一族を絶滅寸前にまで追い込んだコング族最大の敵。




身長:3.65~28.95メートル
体重:40~100トン

命名は第二次大戦時から髑髏島に住んでいる米兵ハンク・マーロウ中尉によるもの。 「髑髏の徘徊者」 「髑髏の亡者」 の意味が込められている。

アホロテトカゲのように前足しかない身体と、半透明のネバネバした粘液に覆われた骨が透けて見える皮膚、石灰化した顔が特徴の怪獣。余談ながら設定では年を重ねた個体は 「スカルデビル」 と呼称されている。

飛び道具は持っていないが口内にずらっと並んだ無数ののような牙による噛み付きと、矢のように飛び出す舌、そして獲物を拘束する際に役に立つ尻尾が武器。
映画版にはなかったが、小説版ではデビルは尻尾の先にある大きなとげを使ってコングを刺し殺そうとしていた。

顔の先には眼窩のような部分が存在するが、実は眼窩ではなくエラを兼ね備えた感覚器官であり、これを用いることで水中でも生活できる。

髑髏島の西側に巣穴を掘って住んでおり、食事の時には獲物を求めて地底から出てくる。ただ地底に適応した生物であるためか、地底では非常に滑らかに移動できるが地上では環境の変化のせいで足元がおぼつかずしばしば転んでしまうのが弱点。

上記のようにもともとは地下に住んでいる生物であるが、食事の際には地上に出てきてエサを探す非常に侵略的な捕食者であり、島の住人が最も恐れる存在。また平成ギャオスのような習性を持っており未消化物はペリットとして吐き出す模様。このシーンはめちゃくちゃグロい。

作中ではコングの両親とマーロウの友人だった碇軍平を殺した最大の敵役となってコングと人類の前に立ちふさがる。



【本編での行動】



※以下ネタバレ注意


UH-1から地質調査の際に撃ち込まれた爆弾によって地上に出現した。スケルバッファローやパッカード大佐とはぐれたチャップマンを捕食した後、コング族の巨大な骨が眠るガスに満ちた島の墓場で一行を強襲する。

そこでは重機関銃の攻撃もものともせずランダ博士をはじめとするクルーの多くを捕食するが、ウィーバーの機転で充満していたガスを爆破され焼死。

その後はコングの手によって多くが倒されるも、クライマックス近くになってパッカード大佐の手によって息も絶え絶えになっていたコングと人類の前に成体のスカルデビルが登場する。

この時はなぜかコングにとどめを刺さず、生き残ったクルーを執拗に追撃するも、コールの自爆により昨夜のダメージから完全回復したコングがピンチに気づき乱入する。

序盤は硬い表皮でコングの攻撃を防ぎつつ、素早い動きで翻弄し圧倒する。
だが、コングに協力することを選んだ人間たちが戦闘に乱入したため形勢が逆転。
怯んだすきにコングが船のスクリューで喉を切りさき、死亡した…。



かに思われたが、実は生存していた。
最後のあがきと言わんばかりにコングの腕に舌を絡みつかせ、噛み付いて引きちぎろうとする。

しかし次の瞬間、自慢の武器である舌をコングに掴まれ、内臓ごと引き抜かれて遂に息絶えた。



【その後の活躍】


後日談を描いたアメコミ、『Skull Island:The Birth of Kong』では、元々は地下空洞に住んでいた怪獣だったが、大規模な地殻変動の影響で髑髏島に住処を移したことが明かされた。

ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』では直接の登場はないものの、裏設定ではギドラの呼びかけに反応して地底で眠っていた個体が多数目覚めてしまったらしく、コングはその対処に忙しかったため*1、最終決戦の地であるボストンへ向かわなかったらしい。




【デザインと立ち位置について】


監督のジョーダン・ヴォート=ロバーツによると「コングの特定の敵」としてデザインされた怪獣であり、デザイン時には明確なアイデアが浮かばず非常に時間がかかったという。

突破口となったのは原点の『キングコング』のクモガニのシーン後に登場する爬虫類の怪物が画面に映らなかったことで二本足に見えた点であり、
製作中に意識したわけではないが子供時代に好きだったサキエルカオナシカラカラを無意識にモチーフとし白い顔に黒い体というデザインを煮詰めていったとのこと。

初期コンセプトアート時には後ろ足がついているものもあったが最終的には没になり今の形に落ち着いた。脚本初期は一匹しか登場しない予定だったらしく、その際に名前も「マッカーサー」になったり「マック」になったり「スカルクローラー」になったりと二転三転している。

『キングコング:髑髏島の巨神メイキングブック』の監督発言によれば「地面の底に棲み、この土地(髑髏島)の荒涼さ以上のものを体現した堕天使以上の存在であり神話の暗黒面」とのこと。

また、「完璧な身体を持ったクリーチャーではなくもがき苦しんでいる存在である」とも発言している。制作は非常に難産となったが監督はこのデザインを大変気に入り、今では誇りに思っているとメイキングブックで語っている。

余談ながらファンには出自が『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦』のメガギラスと似ていることから 「米国版メガギラス」 と称する方もいる。




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最終更新:2023年04月14日 19:21

*1 元々、ゴジラやギドラを王と認めていなかったことや、島の外には一切興味がなかったという理由もあるが。