クロスアンジュ 天使と竜の輪舞tr.

登録日:2017/03/17 (金) 17:21:48
更新日:2021/10/04 Mon 13:14:12
所要時間:約 14 分で読めます






生き抜くため、少女たちは戦う!


概要

『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞tr.』はサンライズ制作の美少女ロボットアニメクロスアンジュ 天使と竜の輪舞』のゲーム化作品。
タイトルの『tr.』はトリルと読む。音楽の演奏記号の一つのトリル(tr)。
制作はバンダイナムコゲームスで、プラットフォームはPlayStation Vita。タッチスクリーンを使う場面はあるがPlayStation Vita TVにも対応している。
ゲームジャンルは「ドラマチックシューティングアクション」。アニメに登場したキャラクターの掛け合いとストーリーを楽しむドラマパートと、この世界でのロボット「パラメイル」を動かして敵を倒すバトルパートに分かれる。
モブを除けばアニメに登場したキャラクターのほとんどが登場し、さらにフルボイス。アニメの主人公アンジュも当然登場するが、今作ではゲームオリジナルキャラクターの「ナオミ」が主人公を務める。
パラメイルは作中で登場した機体はほとんど網羅しており、使用できる武器の種類も中々に豊富。カラーリングも自由に変更できる。

主人公のナオミは女性なので、他のキャラと仲良くなる様子は百合ゲーチックに見えなくはない。ボディタッチもあるし。 まあ原作アニメがレズ要素強めなので、ある意味原作通りなのだが。
原作アニメは放送前から色んな意味で話題を呼んでいたため、ゲーム化の情報が出た時はアニメがまだ放送中だったこともあってこっちも色んな意味で注目されていた今作。
蓋を開けてみれば、その中身は良くも悪くもバンナムゲーらしい大味な作りでありながらも、予想通りだったなと納得する人から、予想外の評価になった人もいるなど様々。詳細は後述する。


ストーリー(公式サイトより)

ノーマとして戦場を生きる少女たちの物語
人類が手に入れた高度に進化した情報技術『マナ』。
その画期的な力により、戦争、食料、エネルギー等の諸問題は解消され、人類は理想郷とも呼べる平和な生活を手にしていた。
その一方で稀に生まれるマナの不適合者は、マナを扱える者たちから『ノーマ』という蔑称で呼ばれ非人道的な差別を受けていた。
ノーマと認定された者は、絶海に浮かぶノーマ収容施設『アルゼナル』に送られる。
そこは世界の平和を脅かす巨大攻性生物『ドラゴン』と戦うための軍事基地でもあった。
ノーマはそこで、死ぬまでドラゴンと戦う運命を義務づけられるのである。
ドラゴンに唯一対抗しうる機動兵器『パラメイル』を操る『メイルライダー』としてパラメイル第一中隊に配属された主人公。
しかし初めての機体テストの最中に想定外のドラゴンと遭遇、墜落して意識不明になってしまう。
彼女が再び目覚めた時、メイルライダーとして新しく配属された『アンジュ』のせいで隊の雰囲気は最悪、空中分解寸前に陥っていた。
「生き延びるため仲間の力を合わせなければ…」
そう思い彼女はドラゴンとの激しい戦いの合間を縫って、主人公はアンジュと仲間を取り持つためにアルゼナルを駆け巡る。
彼女の想いは、どんな未来に繋がるのだろうか――。


登場人物

登場人物は新キャラクター「ナオミ」を除けばアニメと同様。ストーリーも基本的にアニメにそった流れから条件によって分岐していく。
ナオミ視点のため、たまに意外な人物に焦点が当たることもある。
余談だが、今作ではノーマ以外の普通の人間のことを「マナ」と呼ぶことがある。原作アニメでの「マナ」は物語の根幹に関わる重要なエネルギー・技術を指すため、人に対しては使われたことはなかった。
設定の齟齬かは不明だが、原作アニメの公式HPでは、あるサブキャラクターを指してマナと記されていた時期(現在は修正されている)があるので、初期設定では「マナ」は人の呼称だった可能性もある。


パラメイル第一中隊


ナオミ CV:原紗友里
本作の主人公でありプレイヤーの分身。幼年部から上がったばかりの新人メイルライダー。
アルゼナルでは逆に珍しいほど素直で純粋な性格だが、選択肢によっては色々キャラ崩壊させることもできる。
初飛行でドラゴンに出くわし、一ヶ月昏睡した上に多額の借金まで抱えてしまう苦労人。しかしめげない健気な娘である。
実はアニメにも名前だけ出ていたりする。死亡確認済だけど。


アンジュ/アンジュリーゼ・斑鳩・ミスルギ CV:水樹奈々
原作アニメの主人公。元はミスルギ皇国の第一皇女だったが、ノーマであることを身内に暴かれて人権をはく奪されアルゼナルへ。
メイルライダーとしての腕は新人でありながらかなり高く、ピーキーな性能を持つ旧型機ヴィルキスで多くの戦果を上げている。
そんな経歴だけあって誰に対してもきつく当たるため、中隊メンバーとの協調性は無きに等しい。

サリア/サリア・テレシコワ CV:喜多村英梨
アルゼナル第一中隊の隊長。初登場時は副隊長だったが、ゾーラの殉職によって隊長にくり上がる。
クールな性格で実力もあるのだが、癖のある第一中隊のメンバーの行動にいつも胃を痛め続ける。そりゃ精神メンテナンス(意味深)もしたくなりますよ。
アニメでは残念なところが目立っているが、本作でも輪をかけて残念なので安心して欲しい。同志もできてヨカッタネ。

ヒルダ/ヒルデガルト・シュリーフォークト CV:田村ゆかり
第一中隊のエースの一人。ゾーラの死亡後は副隊長にくり上がる。
男勝りな性格で皮肉屋。ゾーラのお気に入りであり、彼女が死ぬ原因を作ったアンジュのことを特に嫌っている。
とはいえ素直なナオミに対してはアンジュと比べて態度はかなり柔らかい。
他のノーマと比べて外の世界に長くいたため、ノーマ特有の生活(特に食事関連)に辟易としている。
何気に彼女の胃袋を満たすことが、中隊結束の第一歩である。どうせ決裂するとか言うな。

ヴィヴィアン CV:桑島法子
第一中隊のエースの一人。明るく純真な隊のムードメイカー。サリアとはルームメイト。
人懐っこいため、アンジュにも臆することなく接する希少な存在。
焼けばが入ってても何とかなると言い放ったり、今まで風邪をひいたことがないなど、かなり丈夫な体をしている。
いつ死ぬか分からない故に今を楽しむ、ノーマとしてはスタンダードな死生観を持っているが、命に執着はなくとも居場所としてのアルゼナルや仲間への愛着はきちんと持っている。

エルシャ CV:小清水亜美
第一中隊の隊員。背が高くグラマーなボディを持つ。
世話焼きであり、ナオミやアンジュのことも気に掛けてくれる母性溢れる女性。まだ十代です。
カレーが得意料理で、ヴィヴィアンの好物の一つとなっている。

ロザリー CV:石原夏織
第一中隊の隊員。ヒルダ、クリスといることが多い。
ヒルダ、クリスと同じくアンジュのことを敵視しているが、この中ではわりと常識的な性格。
良くも悪くも等身大な普通の感性の持ち主であり、終盤では激変する環境の変化に戸惑うことに。

クリス CV:小倉唯
第一中隊の隊員。ヒルダ、ロザリーといることが多い。
根暗で人見知りな性格だが、アンジュへの嫌悪感は隠さない。
ナオミのことは最初こそ眼中になかったが、親身になってくれる彼女を徐々に信用していく。
個別エピソードでは彼女の内面が掘り下げられており、アニメより前向きな方向でヒルダとロザリーに決意を伝えるシーンは必見。


アルゼナル

ジル CV:本田貴子
アルゼナルの総司令。部下に対しては常に冷徹で、口調も淡々としている。
とはいえ元メイルライダーとしての気遣いを見せる時もある。
中盤のある場面にて、今作屈指のキャラ崩壊を見せることになる。

ゾーラ・アクスバリ CV:根谷美智子
アルゼナル第一中隊の隊長。経験豊富なベテランだが、アニメと同じく早々に死亡してしまう。
しかしナオミが思い悩んだ時には生前のゾーラの言葉を思い出して立ち直るなど、死んでもその教えは部下を救っている。
惜しい人を亡くした……。

●ココ・リーブ CV:辻あゆみ
第一中隊に配属された新米メイルライダーの一人。幼年部ではナオミ、ミランダと同期で仲が良かった。
絵本のお姫さまに憧れており、本物のお姫さまだったアンジュを慕うが、直後のドラゴンとの戦闘(アニメ第3話)で死亡する。
彼女が残した日記はナオミに託され、彼女の「仲間と一緒に生き残る」という決意を強くするきっかけとなった。

●ミランダ・キャンベル CV:茅原実里
同じく第一中隊に配属された新米メイルライダー。子供っぽいココと違い、しっかり者。
ゾーラの下ネタジョークの意味を理解している節があるなど結構ませている。ココと同じ戦場で死亡。

●モモカ・荻野目 CV:上坂すみれ
ミスルギ皇国の従者の一人で、皇女時代のアンジュの専属メイド。アルゼナル二人目の人間である。
アンジュを追ってアルゼナルに密入し、何やかんやあってここでもアンジュのお世話をすることになる。
原作アニメでは魔法的な活躍が多かったマナだが、本作ではインターネットのような機能も使いその利便さを発揮した。
というか、物資と人間関係以外の問題はマナを持つ彼女なら大抵解決可能な気がする。

ジャスミン CV:玉川砂記子
アルゼナルの市場「ジャスミンモール」のがめつい経営者。パラメイルの装備を買う際には必ず顔を合わせることになる。
幼年部の時からナオミには目を付けていたようで、彼女の人柄を見込んで借金を肩代わりをした。まぁそのかわりにあることを頼んでくるわけだが。
彼女なりにメイルライダー達に気を配っており、たまに格安で物を手配してくれることもある。

エマ・ブロンソン CV:ゆかな
アルゼナルのノーマ監察官。モモカが来るまではアルゼナル唯一の人間だった。
原作アニメと変わらない苦労人で、基本的に踏んだり蹴ったり。
ナオミのことを特に目をかけている様子は無かったが、ノーマにしては純粋な彼女のことを「変わった娘」とは思っていたようである。

●メイ CV:渕上舞
第一中隊の整備班長。幼年部上がりのナオミから見ても幼い少女だが、そのメカニックとしての腕は一流。
ゾーラ達のパラメイルを寄せ集めて急遽ナオミのグレイブを修理したのも彼女で、借金の担保の一部としてナオミの機体を使って色んなセッティッングを試しているとのこと。


その他

●タスク CV:宮野真守
ある島に不時着してしまったアンジュを助けた青年。
無自覚のラッキースケベ体質なのはアニメの通りで、その毒牙はナオミにも襲いかかる。まぁ相応の報いは受けるわけだが。
機械系にも深い知識を持っており、龍神器を見た際には強い関心を示していた。

サラマンディーネ CV:堀江由衣
龍神器と呼ばれる謎のパラメイルを操る女性。
原作アニメで出番の遅さを嘆いていたように、今作でも出番は少なめ。なぜ攻略できぬ。

●ナーガ CV:森なな子
サラマンディーネの側近の一人。二刀を使う女剣士。
好戦的な性格で、同じく側近のカナメに窘められることも。
原作アニメでは殆ど目立たなかった彼女だが、タスク(男性)に興味があると発言したりと剣士以外の一面も見せた。

●カナメ CV:葉山いくみ
ナーガと同じくサラマンディーネの側近。薙刀使い。物腰穏やかな女性。

エンブリヲ CV:関俊彦
誰 だ お ま え


ドラマパート

主人公のナオミが各キャラクターのいる場所に移動し交流を深める。一般的なアドベンチャーゲームのように、キャラの立ち絵とテキストによって話が進む。
地の文は無いが、たまにナオミの心の声が挿入されることもある。
各キャラクター(第一中隊のメンバー)には信頼度という数値が存在し、これは会話の途中に挿入される選択肢やミニゲームによって上下する。誰の信頼度が高いかを数値として確認することはできないが、ロード画面に写るピクセルアートの動きの違いで大まかにではあるが判断できる。
選択肢は基本的にキャラの信頼度に関係しているだけなのだが、中盤のとある選択肢だけはシナリオが分岐する重要なものなので注意。

基本的なストーリーはだいたい中盤まではアニメの通りだが、選択肢によってはストーリーが分岐し、場合によってはアニメとは正反対の立場になる。
ルートは『リベルタスルート』『ドラゴンルート』『エンブリヲルート』の3つ。ただリベルタス・ドラゴンルートは途中の展開が異なるだけでラストは同じなため、実質的にルート数は2つと言える。
本作にはキャラクターの攻略要素こそあるが、キャラ毎に個別のルートがあるわけではなく、上記の3つのルートの中で信頼度を上げたキャラのイベントが随所に挿入される方式になっている。そして信頼度が最も高いキャラは終盤にCGイベント、ルートクリア時には実質の個別EDとも言える専用のエピローグが挿入される。
ただしエンブリヲルートのみエピローグは固定であり、このルートでCGイベントがあるのはサリア、エルシャ、クリスのみ。中盤までにそれ以外のキャラの信頼度を稼いでいても、このルートに入った時点でこの3人以外は省かれてしまう。
逆にリベルタス・ドラゴンルートだと上記3人の終盤CGイベントは無く、クリア後のエピローグのみ挿入される。

信頼度はキャラクター事のイベントに関わっており、上記にあるように信頼度が高いキャラは専用イベントが発生する。好きなキャラのが見たいなら意識して選ぶと良いだろう。
逆に信頼度が低かったり、選んだ選択肢によっては発生しなくなるイベントもある。
信頼度の数値がパッと見では正直解り辛く、CGは一周で一人のものしか回収できない関係上、効率的にイベントを見たいなら一人に絞って進めるのがおそらく近道。

バトルパート

パラメイルに乗ってドラゴンと戦う。機体のカスタマイズと敵との戦闘に分かれる。
操作は違うが、戦闘の内容はマクロス系のゲームに似た3Dシューティングであり、変形できる点も同じ。ミッション形式であり、任務ごとに様々な条件こなしていく。

最初に所有するパラメイルは標準型のグレイブが2種、または支援型のハウザーの合計3種。初戦闘の前にあるドラマパートの選択肢によってこの内のどれかを入手する。
どれも後で買えるので問題ないが、こだわりがあるならどちらか意識した選択肢を選ぼう。
武器と機体はショップで買うことができ、その資金はミッションによって稼ぐ。ナオミは多額の借金を背負っている設定であり、借金を返済した額によってショップに並ぶ商品の数が増える。
パラメイルのカラーも自由に変更できる。カラーをただ変えるだけなら資金は不要だが、迷彩パターンやエンブレムはショップで購入することになる。

ストーリーに関わるミッションの他に、何度も挑戦できるフリーミッションがあり、まとめて資金を稼ぐならここを繰り返すことになる。
ストーリーの進行状況によっては選択できなくなるミッションもあるため、時期に注意しよう。
難易度はイージーからハードがあり、戦闘中でなければ選ぶことができる。難易度によるデメリットもトロフィーの条件も特にないため、サクサク進みたいならイージーでも問題ない。

評価

  • バトルパート
本作は一応『シューティングアクション』の分類なのだが、正直に言ってこの部分の出来はお粗末の一言。
実は本作のバトルパートはこの手のジャンルとしては致命的にスピード感がなく、飛翔形態で加速ボタンを押しても全く加速している気がしない。
というのも、ステージの殆どが海の真ん中、加えてかなり高度がある(海面には近づけない)ため、直進しても進んでいるのか止まっているのか実感し辛い。敵が近づいて来た時などは相対的に速度を感じはするが、こちらも敵も大して高速移動するわけでもないので疾走感は皆無。
しかも特に変わり映えしない景色の中を延々と飛行するミッションもある。
敵をロックオンした時の仕様も悪く、空中に静止できる駆逐形態ならまだ良いが、常時直進する飛翔形態で敵をロックオンすると対象に向かってカメラ固定されてしまう上、上下左右への挙動がロックされてしまうため操作が制限されてしまう。理解するまではこの仕様に戸惑うだろう。一応、飛翔形態での射撃時に狙いが多少付けやすいというメリットもあるが、操作性の問題で利点というには限定的すぎる。
他は比較的及第点といったところだが、格闘の動きがもっさりしていたり、ミッションは似たようなのが多かったり、一部の敵の攻撃SEが耳障りなど、やはり気になる点は多い。

  • ドラマパート
本作の目玉と言ってよいほどに比重を置かれているのがドラマパート。
まず豪華キャストがフルボイスで喋るだけでも魅力的だが、Live2Dによる『動く立ち絵』のクオリティが中々で、この手のゲームでよく使われる3Dモデルの立ち絵よりも違和感がない。
これはキャラゲーではうれしいところ。ただ口パクがあまり合っていないのでそこに違和感は感じるかもしれない。
各キャラの掛け合いは原作のイメージそのままであり、オリジナルエピソードも原作の補完になっているものが多いため、原作のファンには特におすすめできる。 キャラの掘り下げられた一面や、原作アニメからは考えられないIFストーリー(特にエンブリヲ関連)は必見である。

ただし、アニメとは違ってナオミ視点でストーリーが進んでいくことと、ゲームの仕様の関係でアニメのストーリーがかなり簡略化されているため、アニメを知っているとその部分に違和感や演出の安っぽさが目立つ。特にアンジュ関連の話はアニメ一話のエピソードがカットされているため、あらかじめ知っておかないとストーリーを理解し難い。
加えて、アニメをなぞるルートであっても最終話の展開だけは全く再現されておらず、その手前まででストーリーが終るようになっている。 これは制作時期的に仕方ないことではあるが。
IFストーリー部分と、かなり簡略化されているとはいえ分かりやすく纏められた原作再現はたしかに評価できるが、全体のボリューム不足は否めない。完全なIFであるエンブリヲルートとキャラ別の個別イベントを除くと、原作ストーリーにただナオミを添えただけの展開も多く、原作視聴者ならある程度行間を読むことも可能ではあるが、本作からプレイした場合は物語が薄味と感じる可能性もある。

  • 総評
シューティングアクションとしての質の低さ、キャラゲーとしてはともかくストーリーのチグハグな出来、コンプリートするには周回必須なのにイベントのスキップなどはできない取り回しの悪さなど、クソゲーとは言わないまでも総合的にはお世辞にも良質なゲームとは言えない。
本作の魅力は、良くも悪くも原作アニメで大きなインパクトを残したキャラクター「エンブリヲ」の陣営で戦えるというIFルートの意外性に特化しているとも言える他、シューティング要素をメインで考えるのではなく、キャラゲー+α程度と割り切れるかどうかでも評価が変わってくる。

ただ粗は多い反面、本作独特の評価点や魅力もある。
前述したようにアクション面ではアニメのようなスピーディーな動きは望むべくもないが、操作に慣れさえすれば遊べないほどではない。ロックオンの問題もオンオフを的確に行えるようなれば、それほど気にならなくなる。
登場機体のカラーを自由にでき、使い回しも多いながらアニメには無かった武装もあるのも人によっては魅力的であり、何より2020年現在でパラメイルを直接操作するアクションゲームは本作のみで、スパロボ出演以外に動きがない現状では、この一点だけでも価値があると言える。

本作のオリジナルキャラクターでプレイヤーの分身である「ナオミ」は、原作アニメの住民とは信じられないほどアクが少なく嫌味のない性格をしており、この手の準二次創作キャラとしては非常に受け入れやすい。原作の雰囲気から考えて面白みが少ないとも言えるが、プレイヤーの分身として主張し過ぎず、それでいてネタにできないほど無個性でもないなど、絶妙なバランスのキャラクターとなっている。
IFルートでは前述したアニメの重要人物であるエンブリヲに大きな影響を与えた存在として一時話題となり、それから数年後にスパロボ等でエンブリヲのキャラクターを知ったプレイヤーの間で再び脚光を浴びる珍事も起こるなど、知名度は少ないながらも独特の人気を博している。


追記・修正はノーマ飯を食べてからお願いします。

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