ハイドレート

登録日:2017/03/10 (金) 01:01:33
更新日:2024/04/14 Sun 14:01:54
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「くくく……闇が大地を包んじゃうよー♪」

ハイドレートとは、ボボボーボ・ボーボボの登場キャラクターである。

声優:千葉繁

地上のはるか地下にある暗黒に包まれた闇の世界にある裏マルハーゲ帝国の闇皇帝である。長髪に左の先端が欠けた尖った耳、痩せた頬が特徴。30歳。

劇中の動向

地上に帰還するため、部下である裏マルハーゲ四天王に12人の生贄を集めるよう命じていた。
そして、ランバダギガプルプーといった12人の強者が集まり、浮遊城:ヤミキングと共に地上に帰還した。ツルリーナ4世が逃げ出したのを聞き『ツル・ツルリーナ5世』であると宣言、地上の征服を目論んだ。

「全人類を一瞬で死に追いやる」とされる程強力な真拳を使うらしく、マコちゃんの力でパワーアップしたツル・ツルリーナ4世ですら(ママチャリで)逃げ出すほどであった。(実際、その凶悪なオーラは、毛の封印をされていない=全盛期=真説のラスボスツル・ツルリーナ3世を知っているレムをして、『3世様以上』『こんなヤツを出したら地上が崩壊する』とまで言わしめるほど)

ヤミキングに乗り込んできたボーボボ達を部下に任せ、自身は力を溜める事に専念する。そして四天王と白狂、ベーベベが倒され、ついに最終決戦となる。

ハイドレートに導かれた先でボーボボ達が見たのは―――















「さあ、死の晩餐を始めましょうか♪」



そこにあったのは、猫柄のパジャマを着てソファーにふんぞり返り、更には足で器用にナイフとフォークを使いステーキを食べるハイドレートの姿であった!

ビュティ「最後にどえらいヤツが待ってたーーーーーー!!!!」

そのたたずまいにビュティさんがツッコむが、自身の 足の裏真拳でボーボボ達にダメージを与え、更にはハレクラニソフトンを文字通り一蹴する等、その実力を見せつけた。
おまけに懐に入り込んだカンチョー君が命を懸けた一撃を食らわせてもダメージがない。
それもそのはず。ハイドレートの着ているパジャマは、ネコの精霊ガルピに守護された地上最強の防御力を誇る伝説の鎧ニャンニャンアーマーであったのだ!
とある事情*1で手に入れたその鎧と足の裏真拳で攻防完璧なハイドレートにどうする事もできないかと思われたが、田楽マンの『超のらのら田楽デカメンコ』によりニャンニャンアーマーが破壊される。

そしてその鎧(パジャマ)の下には、胸には油揚げのブラ、下は『油あげうす塩』と書かれたふんどしという、訳の分からない服装であった。

ビュティ「コイツ本当にこの闇シリーズのボスキャラなの~!!!?」

ニャンニャンアーマーを破壊されて激昂するハイドレートであったが、田楽メンコの能力で復活したカンチョー君の一撃をもろに喰らってしまう。

「この私がまた負けるのか…30年前のあの時のように…」

そのショックによる走馬燈なのか、ハイドレートは自分の過去を(カンチョーされたまま)語り始めた………





ハイドレートの過去

ハイドレートは30年前、マルハーゲ帝国の最上位の子どもとして生まれてきたが、既に兄であるツル・ツルリーナ4世がいた。
なんと、ハイドレートはツル・ツルリーナ4世の弟であったのだ!
産まれたその日から、4世とハイドレートは皇帝と下僕として区別して育てられた。語られる回想では、4世がテーブルで食事をしているのに対し、ハイドレートは床でカンヅメを食べさせられていた。この時から、兄に対してコンプレックスを持っていた様子。

そして7歳になったある日、兄を守るための真拳を身に着けるため、指導者に地雷ダンディが娘の魚雷ガール(当時5歳)と共に現れる。
どのような真拳を望むのか問う地雷ダンディに、ハイドレートは「兄と対等に戦える真拳」を望むが、結果「どんな地雷を踏んでもビクともしない足の裏」が欲しいと無理矢理解釈された。

「一言も言ってないよそんなこと」

取り付く島もなく、“地雷ヌカ”に両足を漬けられたまま8年間地雷&魚雷親子の攻撃を一方的に受け続けるというリンチ同然の修行を行う羽目になり、結果、足の裏真拳を習得。この修行の際に、左耳が欠けた模様。
(ちなみに修行完遂の際、地雷ダンディは魚雷ガールによって既に解体されてしまっていた。)
ハイドレート曰く「兄に下僕としてではなく普通の弟して接してほしかっただけ」であり「ツルリーナ4世の弟として認められる強大な真拳なら何でもよかった」らしい。

しかし10年前、ハイドレートはツルリーナ4世の命により、闇世界に追放されてしまう。この時拘束していた2人の毛狩り隊の1人は当時下っ端だったと思われる天の助である。
何故かと兄に問うハイドレートであったが、「オレは帝王…弟など存在せぬ。ましてや足のクサイ弟などな」とばっさり切られてしまった。*2激昂するハイドレートは拘束を破り4世を葬らんとするが、何の前触れもなく現れた地雷ダンディの円盤真拳を受けて闇世界に送られてしまった。
そして送られた闇世界はマルハーゲ帝国に逆らった者たちを葬る為に作られた異空間であり、彼はその者たちを束ねて裏マルハーゲ帝国を築いたのだ。

更に彼はボーボボの兄であるベーベベを誘拐して洗脳し、手ごまにしていた。*3ハイドレートは兄貴風を吹かせているヤツを見ると自分の兄である4世を見ているようで許せなかったのだ。しかし、ボーボボはベーベベが自分を庇った事を教えると、首領パッチは謎の呪文でハイドレートの胸の油あげを破壊したのであった。



決着の時

ハイドレートはボーボボ達に自分の精神の支えであったニャンニャンアーマーと油あげアーマーを破壊されたことに驚くが、
ビュティ「あんな物が精神の支えだったの!!?」
最後の悪あがきとばかりに闇を集め、闇皇帝の鎧「ダーク・ネクロス」という聖衣っぽい鎧を身に纏った。

ビュティ「そんな立派な鎧持ってんだったら最初から着とけよ……何だよパジャマとか油あげとか」
ビュティさん、もはや呆れの境地である。

地上を支配せんとボーボボ達に戦いを挑むが、最後は怒んパッチが時間を稼いでいる間に条件をクリアしたボーボボが放った鼻毛真拳三大極意の1つ『毛深一天』を受けて敗れ去った。

なお、『ダーク・ネクロス』の下は星形のニップレスに腰みのというかなりハジケた服装であり、その姿からサービスマンは立ち入るスキがなかった………



戦闘能力

とまあネタ方面に突き抜けていたハイドレートだが、バトルの内容を見返してみると未曾有の強敵であることがわかる。
まず足の裏真拳は真拳そのものを封じる性質を持ち、極意発動に至るまでハイドレートに有効打を入れたのは非真拳使いたち。

「王臭」で近づくこともできないまま倒されていく中、田楽マンがニャンニャンアーマーの内側に潜み、そこからOVER戦からため続けていた田楽パワーを使い切ってようやくニャンニャンアーマーを破壊、カンチョー君は田楽マンの攻撃を利用する形で一発限りの突撃を二度使用、と死力を尽くしている。
さらに復活した首領パッチはややキレの落ちたハジケで油揚げアーマーをなんとか破壊、最終的に怒んパッチ化に踏み切ったがダーク・ネクロスの突破は叶わなかった。

ソフトンや破天荒、ハレクラニといった並み居る真拳使いがまさに一蹴され、非真拳使いも常用できない切り札を乱発して削り続けるのがやっとという絶望的な強さを誇り、ボーボボは仲間が切り開いた活路になんとか最大威力の一発だけ入れて辛勝した、というのが実際のところである。

最終鎧「ダーク・ネクロス」はおそらく裏マルハーゲ帝国の面々が使う「闇継承の儀」に類する形態であり、足まで完全防備することで足の裏真拳を封印する代わり、
足の裏真拳を突破した者に純粋な力量勝負を強制する基礎能力極限上昇状態になると推測され、生半可な攻撃では堅牢な防御と圧倒的なタフネスを崩すことができない(サンダーハジケラッシュを食らったシーンをよく見ると、ダメージこそ通っているが鎧は無傷)。
怒んパッチをもってして倒しきれなかったのはそのせいと目され、余裕がないはずのボーボボが時間がかかる毛深一天を選んだのも最適解だったといえよう。


足の裏真拳

ハイドレートが8年間の修行で(無理やり)身に着け(させられ)た真拳。
足の臭さで攻撃するという野原ひろしみたいな戦い方だが、「全人類を一瞬で死に追いやる」と言わしめるだけあって威力は強大である。
ちなみにハイドレート自身も「"こんな"足の裏真拳でもな!」と足の裏真拳がおかしいということは自覚しているらしい。
特筆すべきは「一蹴」の概念によって真拳メタとしての性質を持つことであり、ほとんどの真拳は奥義でかき消され、それ以前に「王臭」で近づくこともままならない。
なお、描写のギャグ性もさることながら、技名に難読漢字が使われているのも特徴である。

・奥義『爆滅導足端(ばくめつどうそくたん)
足の指を曲げただけで対象を爆死させる。その散り様はさながらクリリンである。

・奥義『王臭(おうさまのニオイ)
幻覚が見える程強烈な足の裏の臭いを喰らわせる。地面を踏みつけてガスとして噴射する方法もあるが、基本的には幻覚と悪臭で接近を阻む防御技。
なお影響下に長くいると死ぬ。

・奥義『即死臭(そくししゅう)
相手の顔を踏みつけ、ダイレクトに足の臭いを嗅がせる。

・奥義『蕩蕩足磋歎(とても大きな足になげくさま)
読んで字のごとく、巨大な足で一蹴する技。

・超最大奥義『誇張誇張総攬瞋恚(足の裏コチョコチョでくすぐり殺すさま)
足の裏から怨霊みたいなのが出てきて、靴を脱がして足の裏をくすぐる。一見しょぼそうだが、笑い死ぬほど笑わされるため侮れない。

・奥義『廻附豺狼臭艶(おくりとどけるはけもののニオイ)
蹴りと同時に衝撃波らしきものを放つ。



余談

  • 今までのボス戦では基本的に敵側が真面目かつシリアスでボーボボ達がボケる流れであったが、このハイドレートは真面目にボケるタイプのキャラであった。

  • アニメでの声優はアドリブ大王こと千葉繁氏
    ………なのだが、アニメは3ぶくろ戦が終わった所で打ち切りになっており、ハイドレートの出番はわずかであったため、千葉氏の本領が発揮されることはなかった。
    ハイドレートの終盤の活躍を考えると、アニメでの千葉氏のハジケっぷりが見れなかったのは残念で仕方がない。
    実現したらイボンコVS千葉トロンの再来で収拾つかなそうだけど。

  • 「兄のせいで人生をめちゃくちゃにされた弟」という境遇はボーボボとしては思うところがあったようで、彼はハイドレートを「悲しき帝王の弟」と呼び、その様を「歪んだ兄弟愛の哀れな末路」と語っている。



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最終更新:2024年04月14日 14:01

*1 セール品に出ていた伝説の鎧ってかパジャマを買った首領パッチが、サイズが合わず窒息しかけて捨てたのをハイドレートが拾った。

*2 おそらく真相は足の裏真拳の危険性ゆえと思われる。

*3 しかしベーベベは毛の王国が滅亡した時にその場に居合わせており、またベーベベ本人の回想もハイドレートのものとはまた違ったものなので一度洗脳したあと国に返したかベーベベ自身が脱走したのだと思われる