世界オカルト連合(SCP Foundation)

登録日:2017/03/03 Fri 23:15:46
更新日:2024/02/02 Fri 07:57:44
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人類に仇なすものに私はこう言おう、世界オカルト連合は人類を全ての敵から守り通す用意は常に出来ていると。それが例え何であれど。


世界オカルト連合(Global Occult Coalition、略称GOC)は、シェアード・ワールドSCP Foundationに登場する要注意団体の一つである。




概要

世界オカルト連合 (GOC) は、財団世界でもかなり初期から登場した要注意団体である。
元々、Kain Pathos Crow氏によって導入されたもので、当初はwikiを別個に持っていたようであるがやがて吸収された。

国連の下部組織であり、主にフリーメイソンやイルミナティ、サタニズムなど、一般的には「陰謀論」や「都市伝説」の主役になりやすい団体の連合組織である。
彼らGOCの目的は財団同様、アノマリーを人々から遠ざけ、対処することである。しかしその方法は財団とは逆である。
すなわち、『異常存在の徹底破壊』という手法が彼らの方針である。

特に古い団体故に、初期のTaleと最近のTaleでは扱いが非常に大きく違うことも特徴的である。



GOCという組織

GOCは基本的には「財団に次ぐ規模」を持つ組織であるとされることが多い。
しかし、実際のところ財団同様秘密組織であることや、特性上アノマリーを収容するための人員を雇う必要性が薄いことなど、
実質的な規模は財団と並ぶかそれ以上である可能性も高い。

そして財団と異なる点としては、複数の団体の連合組織であり、しかもその加盟団体数は不明。
その中で有力な108の団体が108評議会という機関を持っており、GOCの意思決定を行う。
もちろん、一般的に(というか財団視点では)あまり気にされず、「GOCのエージェント」として扱うことが多い。
参加する団体も様々で、悪魔崇拝の団体や占い師、異端派閥の聖職者から、とんでもないものになると
「三台のスーパーコンピュータを信奉する」団体まで多種多様。故に「オカルト」というものの、
実際には科学技術は軽視されるどころかめっちゃ進んでたりする。
一部では「世界オカルト連合という訳語は語弊を生みやすいため、世界神秘連合とかにしたほうがいいんじゃないのか」という声も。

最高司令部以下には現場担当の「物理部門」、渉外担当の「精神部門」、支援および研究担当の「天地部門」と、三つの部門が設けられている。
中でも直接戦闘を担当する「物理部門・排撃斑」がもっとも目立つ存在であり、GOCの花形と言えるだろう。
財団の機動部隊やフィールドエージェントとしばしば鉢合わせるのもコイツらである。

国連の下部組織であるため、財団と違って資金調達のための財テクなどはしていないが、
それでもフロント団体を有している。日本独自設定では警察や消防・自衛隊などがフロント団体になっているようだ。
…ってことは財団は要注意団体のフロント団体にエージェント送り込んでることになるのか?

彼らは自らの本名を名乗ることはなく、特徴を表したニックネームで呼び合う。
例えば毎日青いシャツを着ていれば「青シャツ」と呼ばれるし、泳ぐのが苦手なら「カナヅチ」となる。
元GOCのクレフ博士は「ウクレレマン」と呼ばれていたようだ。

彼らの間ではアノマリーはKTE(Known Threat Entity、既知脅威存在)やUTE(Unknown Threat Entity、未知脅威存在)などと呼ばれている。
その分類も多種多様であるが、財団よりも名称が非常にわかりやすいようにできている。
例えば現実改変者なら「Type Green」、財団絡み案件なら「Kewpie」などである。
これらKTEやUTEといったアノマリーの中には、その後何らかの理由で財団に流れ着きSCPオブジェクトに指定されるものもある。


任務

財団には親の顔より見た標語、「確保、収容、保護」があるが、GOCにもそれに似た任務の5本柱というものがある。
どうせ「破壊破壊破壊破壊破壊」だろって?いやいや、そんなことは無い。

生存

第1にして最優先任務が「人類種の生存」である。国連という国際的平和維持団体の下部組織である以上当たり前っちゃ当たり前なのだが、何があっても人類をアノマリーから守る。これがGOCの最大の信念なのだ。そのため、アノマリー粛清のための過程で発生した人的被害について、厳正に処罰することも辞さない描写もある。

隠蔽

これに関しては財団と同様だ。人智を超越したアノマリーの存在をヴェールの内側に隠しておかなければ、人類社会のパニックはもちろん、テロ組織やならず者国家によるアノマリーの争奪戦争、更には要注意団体の拡大を招きかねない。

保護

「え、GOCもアノマリーの保護考えてるの!?」なんて思った方もいるかもしれないが、こちらは財団の方の「保護」とは少し意味が異なる。てかそんな訳ない
人類の保護のため、GOC職員は文字通り粉骨砕身の覚悟で職務に当たらなければならないが、逆に職員を犠牲にすることが前提の作戦などあってはならない。職員も一人類なのだ。
また、同様に多人数のグループを生かすため少人数の犠牲を諦めるような在り方に堕ちてはならない。
この「保護」とは、「人類個人の保護」を指しているのである。

破壊

第4の任務にして破壊が、えっちょっとあなた誰

はい来た皆さん大好き破壊のお時間だ!!
アノマリーなんぞ存在自体が悪であり、存在自体が人類に対する脅威だ。この世界に在ることを許してはならない!殺せ!壊せ!徹底的に!人類のために!


...帰ってった...なんなんだあの人。
まあGOCはその名の通り連合組織のため、このような破壊過激派みたいな集団も居なくはないのである。

教育

隠蔽は重要だが、もちろん後進育成を怠ってはならない。我々の世代全員が死んでも人類の歴史は連綿と続いていくし、続かせなければならない。そのためにも教育というのは五本の指に入る重要な任務なのだ。


GOCの戦力

アノマリー殺す/壊すべしが鉄則のGOCだが、しかしその成り立ちは文字通りオカルト由来の連合組織。
よって排撃斑には現実改変者や怪しげな魔術師も少数ながら配属されているし、アノマリー由来の技術(GOCは「邪径技術」と呼ぶ)だって研究されている。
かといって科学技術も使われていないわけではない……というかむしろ下手すると財団以上のトンデモ科学力を持っており、
いわゆる光学迷彩やパワードスーツなど未来的SF装備の類もしっかり実用化して運用している。
利用できるものなら何だって利用する、というポリシーが見え隠れする部分であろう。
……そもそも彼らが忌み嫌うアノマリーのような「『神秘(オカルト)』という名の未知」を解体し、貶め、ブチ壊すのは科学の得意分野であるし、
何なら上記したようにスパコン信者が平気で構成団体に紛れてるくらいなので、科学技術に対する特別な抵抗意識自体が存在しないと言ってしまってもいいのかもしれない。

そんなGOCの装備を、以下にいくつか紹介しよう。

マークⅦ 標準実地礼装(Standard Field Dress)

通称ブラック・スーツ。
GOCエージェントのもっとも標準的な装備で、最新技術の粋を集めた高性能防護服である。
技術の進歩に併せて幾度も改良されており、現行型はマークⅦ、つまり第七世代となる。
ちょっとした銃撃程度なら普通に防いでしまう強度を誇り、小型の通信機器やARシステムなど様々なツールが搭載されている。
また潜入任務での運用も視野に入れているのか、見た目も結構自由が利くらしく、
曰く「上流社交界における正装から群がる人々に綯い交ぜにされた古着屋の廃棄品に至るまで」調整可能とのこと。すげえ。

ちなみにブラック・スーツという通称は初期型に由来しており、材質の問題で全身真っ黒のスーツだったかららしい。
しかも防御力こそある程度保証されていたものの、やたら重いわ動きにくいわで散々だったのだとか。
その辺は改良に伴って克服されていったようだが、最新仕様でもまだまだ着心地はイマイチの模様。

マークⅢ 超重交戦殻(Ultra-Heavy Engagement Chassis)

通称オレンジ・スーツ。
巨大な未確認生物や、極めて凶悪な現実改変能力者など、尋常ならざる脅威に対抗するために開発された二足歩行の巨大ロボットである。
何言ってんだ世界観間違ってないか、と思われるかもしれないが、実際そういう代物なんだから仕方ない。GOCパねぇな。
頑強な装甲と高火力の武器、搭乗者を保護する様々なシステムに加え、視聴覚性の認識災害発生装置"バンシー"を搭載。
この認識災害は暴露した対象にパニックを引き起こす効果があり、これによって劣悪な隠密性をカバーしている。

とまあ実に化け物じみた超兵器だが、それでも無敵の存在ではない。
理不尽な異常性ないし耐久性を持った、本物の化け物どもにはやはり敵わないのだ。

マークⅣ 生体エネルギー放射視覚化戦術認識システム(Vital Energy Radiation Imaging Tactical Awareness System)

通称ヴェリタス(VERITAS)。
科学技術ではなく奇跡論と呼ばれる魔法技術によって開発された、限りなくSCPオブジェクトに近い代物。
コイツは大ざっぱに言えば生命体のエーテルを感知・測定するセンサーのようなものである。
エーテルを解析することで、その生命体の位置情報のみならず、細かな性質、肉体的・精神的状態をも調べることができるのだ。
おそらく対象がアノマリーか否かを見分けることもできるのだろう。
近年になってかなりの小型化に成功し、多機能ヘッドセットに搭載して現場の人員に配備している。

ヴェリタスの根幹技術はGOCの最高機密に分類されており、実地における運用法以外は基本的に開示されない。
そのため現場で故障したり不具合が発生したりすると修理できない、という難点がある。
しかし徹底した秘匿の甲斐あって財団への流出も未だ許しておらず、GOCが明確に優位に立っている点の一つと言えよう。

GOCAレガシー(GOC Anti-grav Battleship Legacy)

反重力浮遊戦艦。詳細は不明であるが、反重力タービンなる機関を用いて空中を浮遊することが可能らしい。
武装は120メガジュール極超音速レールガン8門、誘導爆撃ユニット-77-C-大型貫通爆弾15基など。
さらに、邪径技術を用いたルーンつき砲弾を発射可能な16インチ(41cm)砲も装備している。なんというロマン兵器。

とまあなんとも凄まじい装備だが、こいつはすでに3度目の出撃の際に失われている。
別次元から牙のみが北極海に出現した巨大なオオカミ(LTE-2712-Bosch/SCP-3███)の粛清プロセス中に、別次元にあるオオカミの口内へ突入
口内に設置した反重力タービンを駆動させてオオカミの顎を砕き、その粛清には成功したものの反撃を受けて損傷。オオカミのいた次元に遺棄されたのだ。
生存した乗員は、同乗していた財団機動部隊が持ち込んでいた次元間移動リフトを使って脱出している。
なお、上述の各種武装はオオカミには一切通用せず、実質的な最終手段としての口内突入だった模様。
……最後までロマンの塊じゃないか。


GOCの扱い

これが、我々が"Special Destruction Procedures(特別破壊手順)"ではなく"Special Containment Procedures(特別収容手順)"を有している理由なのだ。

GOCは先程もいったとおり、アノマリーを徹底破壊することが目的の団体である。
そのことで、破壊してはいけないオブジェクトや破壊したら脅威が増すオブジェクトを「あまり考えずに」壊してしまう、
と初期の頃はキャラ付けされていた節も結構ある。
SCP-1609 - The Remains of a Chair(椅子の残骸)はまさにGOCのやらかしたミスとして語られる存在である。

初期の頃は本当にGOCはピエロであった。あとから財団がやってきてそれを対処する、なんてパターンは特にテンプレだったようである。
しかし現在はやや様子も違うようである。

そもそも昔は基本的に「財団は異常存在を扱うことに関してはエキスパート」という描かれ方が主流だったのだが、
昨今では「財団だって力に限界もあるだろう」という「財団チート説に対するアンチテーゼ」のようなものが主流となりつつある。
こうした点で、記事において「そもそも何でもかんでもコレクションしとけばいいってもんじゃねえだろ」とか、「収容の発想に固執する」といった欠点を生かし、
逆に「素早くぶっ壊したからこそ事態が収拾できたのだ」というパターンもある。
それに、現実改変者戦における鉄則を見出したのはGOCが先である。

また基本的には仲は悪い団体ではあるのだが、財団とGOCの互いにとって「他団体よりは話が通じやすい」団体同士であることは間違いなく、
そのためか黎明期から今に至るまで、GOCとの共同作戦は普遍的に行われているようだ。
一部設定では、財団とGOCは普通に連絡を取れる間柄であったり、「ねえGOCこういうオブジェクト知らない?」「見つけたらやるよ」みたいなこともしてたりする。
また財団が壊したいものを依頼したり、逆にGOCが壊せないものを保管してもらいに持ち込んだりと、互いを利用しあっているようでもある。

…ただ、相手の技術力と手腕には敬意を持ちつつも、やはり心の中では互いに「あいつら頭おかしいんじゃねえの?」と思っているようだが。
財団は職員にGOCには疑念を持って接するべきであると指示し、GOCは職員に財団のものはぶんどるな、だが財団がしまう前なら先回りしてぶっ壊せと指示している。
また互いに相手のことを探りあっており、財団はGOCに潜入エージェントを送り込んでいるらしい。

ぶっちゃけポケットに入れた左手にナイフを持って、笑顔で右手で握手している関係とすら言える。

『収容フリーク』と『破壊フリーク』、どっちが正しいかは場面にもよるし、そもそもどっちかに固執するのが両団体の欠点であることは否めないだろう。



GOCと他団体の関係

はっきり言って、GOCが本質的に「仲のいい」団体は存在していないと言っても過言ではない。
基本的に財団以上にアノマリーに対しては反目する団体である以上、
「アノマリーを作る」ワンタメやザ・ファクトリー、Are We Cool Yet?ゲーマーズ・アゲインスト・ウィード
「アノマリーで構成される」蛇の手サーキック・カルト、ハーマン・フラーの不気味サーカス、
「アノマリーを扱う」財団やカオス・インサージェンシー、MCFMC&Dなどありとあらゆる団体がGOCにとっては目の上のたんこぶでしかない。

ただしGOCも馬鹿ではなく、例えばMCF相手には監視要員を送り込んでおいたり、
財団には争いをしかけたりせずに情報をやりとりして監視したりする。
それでも財団に比べると排除のための実力行使には乗り気だったりするが。
基本的に感情より人類種存続が上回るため、財団・境界線イニシアチブ・壊れた神の教会という怪しい団体3つとでも、
人類種の天敵と言えるサーキック・カルトの思想により訪れるXKクラスシナリオの脅威を前にしては連合を結成することも。

一方で『破壊フリーク』である都合上、『開示フリーク』な蛇の手との関係は最悪であり、出会えばすぐ交戦する。
財団からは組織の様式を指して「GOCと蛇の手結構似た物同士だよね」とか言われてるが、実際の所は他人事ではない。
なんせ蛇の手は財団とも仲は悪いので*1、ここ3つは三つ巴の様相となっているのだ。

また『第三法則』ハブによると、かつて意外にもプロメテウス研究所とは取引をしていたようで、
財団同様にプロメテウス研究所のお得意様だったようだ。
プロメテウス研究所がなくなった今、財団共々新たな取引先の構築に(ある意味では財団以上に)苦悩している。
まあ普段から敵作ってばかりだからそりゃあねえ。



GOCが特に関わる案件

SCP-1609 - The Remains of a Chair(椅子の残骸)

元々は「座りたいなあ」と思うとどこからともなく飛んでくる椅子であり、
そこまで危険でないとは言えアノマリーであったため財団とGOCがそれぞれ調査を開始していた。

で、GOCが先に捕まえたのだが、彼らが木材破砕機で椅子を破壊したことで異常性が悪化してしまうことになる。
その破砕された木片や釘などが攻撃的になり、GOCに関係する人を襲うようになってしまったのである。
もっとも、椅子のほうも椅子のほうで、これ以上壊されるのは嫌なのか、(どうして財団を知ったのかは不明だが)
財団に自ら収容されに来たようである。

これは財団によってしばしば上述の「オブジェクトをやたら壊さない理屈」として持ちだされているらしい。
しかしどうやらこのせいでより一層財団が破壊という選択肢を選ばなくなってしまうという弊害もでかそうなのだが…。

なおGOC的には「いい加減な壊し方をしたからこうなった」という認識らしく(本来なら焼却する予定だった)、
やる時は妥協せずキッチリ徹底的にやれ、という教訓の題材となっている。こいつらも懲りねえな。

ちなみに残骸とは言え椅子なので、破砕された全部のパーツがひとつのセットとしてSCP-396の対象になるようだ。

SCP-1899 - Suspended Bullet (浮遊した弾丸)

ある廃小屋の部屋の真ん中に「浮いている」弾丸。
乾いた血で染まっており、頭蓋骨の成分も検出されている。
血液自体を取ることはできたが、不思議なことに弾丸を動かしたりサンプルを入手する試みは失敗している。

で、どうやらこの弾丸は元々GOCが『KTE-3410-Clockwork-Green』、つまり時間軸を弄る現実改変者
GOCが脳天をふっ飛ばして終了させた際に、その現実改変者の性質によって時間が「止まってしまった」弾丸と見られる。
つまりGOCは異常者はぶっ殺すことに成功したけど、新たな異常を生み出してしまったということである。

SCP-2002 - A Dead Future (死した未来)

突如として地球に直撃する軌道で出現したUFO。
財団用周波数に自動放送を垂れ流すばかりで相互コミュニケーションも取れず、財団が手をこまねいている間にGOCに情報が漏洩。
案の定、問答無用で爆破された

ちなみにその自動放送の内容はといえば、「オッスオラ未来の財団21██年の地球が収容違反したSCP-█████に汚染されてヤバいから、なんとか月面で特効薬作って持ってきた」。
それを爆破してしまった以上、財団世界の明日は…

SCP-756-JP - 便利なパスポート

飛行場や港で海外渡航の際に提示すると、手続き上の不備や違反を見逃されるパスポート。効果範囲の限定的な悪魔のパスポートとも言える。
要するに、 指名手配されていても余裕で海外渡航できる し、飛行機内に 麻薬でも銃でも爆弾でも持ち込み放題になる という恐るべき代物。
この凄まじい利便性から、SCP-756-JPを巡って多くの要注意団体との超大規模な争奪戦が繰り広げられる事になる。

それがこの様な事態を起こしたのは単にただ便利なアイテムだったというだけでなく、
SCP-756-JPには 『その利便性を過剰に高く評価する』 というもう一つの効果があったため。
しかもこれはこのパスポートの利便性を知った全ての人間に広がる。複数の要注意団体が拠点を襲撃し襲撃されながら追い求めたのはこの為であった。

しかし、最終的にGOCの手に渡った結果 あえなく破壊されてしまい 、最終的に 焼却処分 されてしまう。
かくして、およそ半年に渡り多数の死傷者を出した大混戦は、GOCの活躍によりあっけなく幕を閉じてしまったのであった。

SCP-2911-JP - 合衆国の一番長い日

アメリカ合衆国ニューヨーク州マンハッタン島に存在する異次元空間。入口となるポータル(SCP-2911-JP-A)が存在し、また住人として悪魔実体(SCP-2911-JP-B)が存在する。
これはカオス・インサージェンシーが引き起こしたテロによって発生したもので、事件発生当時はマンハッタン全域がこの異常空間に飲み込まれるという大惨事となった。
財団はGOCを含めた様々な要注意団体と連携し、これの対処にあたった。

主な敵が悪魔やタイプ・グリーンということもあって、本編戦闘シーンにおいてGOC排撃班が獅子奮迅の働きを見せており、財団機動部隊とともに最前線で戦う姿が多数記録されている。
特にオレンジ・スーツ16機を擁する装甲排撃班"Max Damage"の頼もしさ、囮となって本丸への道を切り開いた対異常生物特務排撃班"Hound Dog"の献身的な活躍などが見どころ。
ついでに言えば、最後の最後に活躍するのは元GOCエージェントのクレフ博士だったりする(結局、彼も生死不明となってしまうのだが)。

そんなこんなで多くの犠牲を払いつつも、最終的にはテロの首魁および敵性神格実体の排除に成功。
カオス・インサージェンシーによって無理矢理従わされていた悪魔の頭首が文字通り白旗を挙げて降伏し、復興のための労働力として配下の悪魔たちが提供される。
こうしてマンハッタンは人間と悪魔が共生する都市として発展していくことなったのだった。

なおこのSCPは、1998年に発生した事件によってLK-クラス: ”捲くられたヴェール”シナリオ*2が宣言されたというカノンが下敷きになっており、
SCP-2911-JPに纏わる事件はこの世界線におけるアメリカ同時多発テロ事件に相当する。


追記・修正は異常物品を破壊しながらお願いします。


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最終更新:2024年02月02日 07:57

*1 『収容フリーク』と『開示フリーク』が仲いい訳がないですね

*2 全世界に異常存在およびそれに関わる組織が露見し、隠蔽が不可能となったシナリオ。