対ESP兵器(超人ロック)

登録日:2017/02/17 (金) 23:37:00
更新日:2022/01/28 Fri 22:28:43
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対ESP兵器(超人ロック)とは、超人ロックに登場する兵器たちのことである。

【対ESP兵器について】

対ESP兵器とは読んで字のごとく対ESP、つまり対エスパーを想定した兵器である。

超人ロック世界には様々な超能力を用いるエスパーが登場する。
普通の人間の枠を超えた能力を持つ彼らは長年、非エスパーからは恐怖と差別の対象とされてきた。*1

西暦2000年代の「スキャナー」と呼ばれていたエスパー達には透視やちょっとしたサイコキネシスを用いる程度の力しかなかったが
そこから数百年経過して人類が宇宙へと進出した宇宙暦240年代には「皇帝レイザーク」を名乗る強力なエスパー*2が出現した。
レイザークは辺境の植民惑星「ディナール」の独立を掲げて旧連邦へ宣戦布告し、質と量で勝るも対エスパーに有効な力を持たない旧連邦軍を相手に4年に渡って連戦連勝。
最終的に同等の力を持つエスパー・ロックの活躍によってレイザークは打倒されたことで地球は首の皮1枚で助かったが、この戦争はエスパーの恐ろしさを証明することとなった。
この戦争の後、軍情報部を筆頭にESP研究が進められていくこととなり、やがてエスパーに対して有効な対ESP兵器の開発が行われることになる。
そしてディナール戦争より約1000年、エスパーと非エスパーの共存がある程度進んだ今もなお対ESP兵器の開発は継続されている。

【代表的な対ESP兵器など】

○ESPセンサー(超能力探知機)
超能力者が発するESP波を感知する装置。
警報装置やエスパー用のトラップ、他の対ESPに組み込まれたりと様々な使い方をされる。
あらかじめセンサーの位置と数を把握していれば、センサーに引っかからずに超能力を使用できることもできなくもない
…とのことだが、我らが超人ロックはセンサーの位置も数も知らない初見の場所でセンサーを潜り抜けて超能力を使用可能らしい。


○ESPジャマー
対ESP兵器の定番にして最高傑作と言っても過言ではない重要兵器。
疑似ESP波などを用いて特殊なフィールド*3を発生させ、エスパーに「二日酔いと乗り物酔いを足して2をかけたような」と形容される苦痛を与えて集中を乱すことで能力の行使を邪魔すると同時に拘束できる優れモノ。出力次第では失神や死をも招く。
初期のタイプのジャマーは一定の波長しか発生できなかったため、エスパーによってはジャマーを防御されてしまうという欠点を持っていたが
後にランダムモジュレーション機能が開発されたことで理論上は防御不可能となった。
ただあくまで能力を発動する前に邪魔するだけでジャマー本体にESPを防ぐ機能は無いため
ジャマーの苦痛を我慢できる強力なエスパーならばサイコキネシスなどで発動中のジャマーを潰すことができる。


「エスパーだ!ジャマーを用意しろ!(キュィィィィ!)」
「く!・・・む・・・う!」
「(ボンッ!)うあ!ジャマーが!」


のやり取りは定番。それでもひるませることはできるし、大半のエスパーにとっては効果的なのは間違いないうえに携帯可能なお手軽さもあってか1000年以上に渡って基本構造はほぼそのままに作り続けられるベストセラーとなり
当初は旧連邦の秘密兵器という位置づけだったが、今や一般家庭の防犯装置にまで用いられるほどに浸透している。
ちなみに帝国時代にはジャマーを中和する装置を帝国の人間が使っていたが、後の時代には出てこない。


○針
旧連邦時代に開発された、文字通り針の形をした装置。
超小型のEセンサーと放電プラグでできており、エスパーの脳に打ち込んで使用する。
針自体は最終型で100ミクロンのシリンダーにおさめられるほど極小なので、刺されただけならば害は無いが
センサーが超能力を感知すると針が放電して脳に激痛が走る。そのため刺されたエスパーはテレパシー程度の超能力しか使えなくなる
とのことだが、最初に出てきた時はともかく時代を経ると「針を騙す」など針への対応手段が出来てしまい
実用的でなくなってしまったため新連邦時代には廃れてしまっている。という話なのだがその割には新連邦時代にも結構な頻度で出てきている。


○対エスパー白兵戦スーツ
軍事会社UAIによって開発されたチート兵器。見た目はなんの変哲もないコンバットスーツだが
有効範囲内で使用された全ての超能力のエネルギーを吸収して反撃もしくは自らの戦闘力に変えるという恐るべき性能を持つ。
ならば超能力抜きで接近戦を・・・と思っても、そもそもコンバットスーツなので返り討ちにあうのがオチと隙が無い。
せいぜい有効範囲外から念動で物を投げつけるぐらいしか超能力による攻撃手段はないと言ってもいい。
劇中でもロックを一方的にボコり、さらに人気キャラであったラグとレマを惨殺した超人ロック史のトラウマの一角。
ロックはこのスーツの使用者を幾度か倒しているが、使用者自身に何かしらツケいる隙があったのに辛うじてつけこんでの勝利であり、真正面から打ち勝ったことはない。


○エスパーコントローラー
疑似ESP波を用いて睡眠中など意識レベルが低いエスパーに暗示をかけて操る恐るべき装置。
ロドルフ・オーリックによって改良されたモノになると命令が完遂されるまで暗示が解けないため
暗示の内容次第では永遠に支配下に置かれることになってしまう。
ナガト、アルマ、セテら銀河帝国の皇族やロックとそのクローンたちといった重要人物達を翻弄したが
最終的にロックらの手によって宇宙から消え去ることとなった。
しかし偶に情報が発掘されることがあるため、その度ロックが火消しをすることになる。


○サイコスタッフ/パペット
棒状の対ESP兵器と、それを自立型のロボットに搭載して開発されたモノ。サイコスタッフはサイコピックとも呼ばれる。
3本以上を地面に刺して使用し、スタッフが囲んだ空間内で使用された超能力を吸収してプログラミングされた特定の人物に反撃する。
パペットはスタッフを搭載したロボットが原型であり、超能力を吸収・反撃するのみでなくパペット自体も攻撃能力を持つ。
当初はそれなりの大きさのロボットだったが、新連邦の時代になると小型化が進みコンバットスーツに搭載可能なレベルになった。


○Eバスター/ウーノット
帝国時代に作りだされた、超人ロック史上屈指の外道兵器。
作り方は簡単。ビーム砲にエンジンくっつけただけと言っていいような葉巻型の宇宙船に
発狂させたエスパーの脳を増殖・巨大化させて搭載するという実にシンプルな仕組み。
遠距離からは長射程のビーム砲を打ち込み、向こう側が接触ないしEバスター側がエスパーの存在に気がつくと範囲内にいるエスパーに手当たり次第にESP波をぶち込み殺害する。
発狂した巨大脳から繰り出される超能力は文字通り化物レベルであり、ロックのクローンであるリュカーンですら一方的に殺害された。
後にロックもEバスターに相対したが、この時はEバスターに搭載されている脳のオリジナルである「ウーノット大佐」と
その狂気の原因のことを予め知っていたため、ウーノットたちをその狂気から解放することで九死に一生をえた。
ロックにとってもトラウマレベルの相手であり、後に「ニルヴァーナ」にてEバスター(の形をしたタダの戦闘艦)が出てきた時は驚愕の表情を浮かべていた。


○パラ・サイコメイル

プリンス・オブ・ファントムによって開発された対E用の鎧。
外部からのエネルギー供給こそ必要だが、攻撃・治療といったあらゆる超能力に干渉できる。
使用者のファントムやファントム・レディースが美形揃いだからいいが、そうでない人間が装着するにはちょっと恥ずかしいデザインな気がせんでもない。


○ラムタラ
新連邦時代に開発された対ESP兵器。
ESPセンサーが搭載された約5ミクロンという超小型の反物質爆弾であり、射出機を使ってエスパーの脳に打ち込む。
何も知らないエスパーが違和感を感じて探知するか、何かの拍子に超能力を使用すると脳内で爆発が起きて脳の組織を破壊されて死に至る
というまさにESPだけを殺す兵器(センサーの代わりにタイマーを使えば非エスパーにも使えるけど)。
ただし「ラムタラが使用されている・されうる状況」と事前にわかっていれば耐圧服で全身を保護する
ラムタラを打ち込まれても超能力を使わずに反物質探知機とプルーブでラムタラを取り出して処理するという対応が可能。
技術的に難しく、手間もコストもかかるうえに製作者のフレア・マイダスが死亡したためもう世には出ない・・・と思われる。

○P96
同人時代に出てきた、ラムタラに相当する役割を持つウイルス。
普段は無害だが、一定の時間に多量のESP線を受けると強烈な毒性をもったものに変化して25分ほどで脳を侵し、感染者は狂ったようになって死に至る。
そして一度変化したP96はESPが切れると死滅して無害化する、超能力者だけを殺すウイルス。
抗体もなければどんな波動や粒子を当てても無駄・・・と思われていたが第三波動を受けると死滅してしまうということが発覚したため
ロックとヤマトによって根絶されてしまった。

○死人こけ
ラフノールという惑星に自生していた特殊な苔。
超能力に反応する特性があり、超能力者が機密スーツを着るなどの対策をしないでこの苔に触れると
超能力を吸収されるばかりか苔に全身を蝕まれ死に至るという恐ろしい植物。
ラフノールは住民の大半が超能力者という特殊な惑星だったため、重罪人への処罰にも用いられていた。

○ラプターE
ターガス・インダストリィによって開発されている兵器のプロトタイプ。
Eセンサーとパペットとジャマーが統合されたロボットであり、外見は逆三角形のボディに触手が生えたような不格好な代物。
ぶっちゃけ見るべき人間が見ればどこに何のパーツあるか、どう攻略すればいいかが看破されてしまう失敗作。

○ディフェンダー
ラプターEの欠点に気付いた天才技師デイモン・キャッシュによって改良されたもの。
外見は球体になっており、外から見て弱点がわかるという欠点が解消されている。
そのうえサイズも10分の1にまで小型化されていながら、出力は1.5倍にまで引き上げられているという優れもの。
後に市販された。


追記修正は超人ロックを倒せる対ESP兵器を開発してからお願いします。


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最終更新:2022年01月28日 22:28

*1 もっともエスパーも集団で迫害してくる非エスパーに同じ感情を抱いているのだが

*2 その正体はエリカという年端もいかない少女…少なくとも見た目は

*3 漫画上では超音波のようなものを発生させているように表現されている