ナリア(動物戦隊ジュウオウジャー)

登録日:2017/02/12 Sun 20:55:00
更新日:2024/04/17 Wed 04:53:06
所要時間:約 9 分で読めます





ジニス様の細胞から抽出したエネルギーです。無駄遣いせぬよう励みなさい


ナリアとは、『動物戦隊ジュウオウジャー』に登場する敵組織『宇宙の無法者デスガリアン』の幹部の一人。
CV:寿美菜子


【データ】

身長/192cm(ブーストコンティニュー時38.4m)
体重/164kg(ブーストコンティニュー時328.0t)
対応機種/ヌンチャクラッシャー
ジャンル/スミソナイト


【概要】

ジニスの秘書を務めるデスガリアンの幹部の1人で、デスガリアンの紅一点。
緑色のスライムのような突起物を散りばめたかのような外見が特徴的な女性型宇宙人。
セクシーな口元が魅力。

ジニスを最上の存在として崇拝しており、その傍で常にブラッドゲームを監視しながら数々の星を滅ぼすサポートを行ってきた。
普段はジニスの命を受けて収集した地球の情報を報告したり、チームリーダーやジニスが飲む酒を運んでいる。
その他の主なお仕事はコンティニューメダルの管理で、ゲームオーバーになったプレイヤーにコンティニューメダルを与えて巨大化させることがメイン。
またジニスがゲームに参戦した場合のサポートも担当。
その際にゲームに巻き込まれて自分が死ぬ可能性があっても動じないくらいにジニスに対する忠誠心が高い。

更にはジニスの命を受けてジューマンの探索、エクストラプレイヤー・ザワールドのテストプレイ、キューブホエールの捕獲ミッションなど様々なブラッドゲームにエントリーした。

クバルアザルドとは違い、どのような経緯でデスガリアンに加入したのかは最後まで明かされなかった。
メインライターの香村純子氏は「ジニスの細胞から作られた存在」という設定で書いていたことを公式読本で語っており、本編終了後のファイナルライブツアーでもその辺りの匂わせがなされている。


【人物】

淡々とした冷静沈着な性格で、秘書という立場からデスガリアン内でジュウオウジャー達を危険視している唯一の人物。
しかし他のデスガリアンの面々同様、地球生物の存在に対する認識はあくまで「下等生物」に過ぎず、その命に価値は見出していないなど根は非常に冷酷。
普段は感情を滅多に見せないがキレる時はキレるようで、特にジニスに関わることに対しては感情的になることが多い。
ジニスに対し反抗的な態度や言動を取った相手に対しては即座に武器を向け、敵意を露わにする。

最早狂信に近い忠誠心の持ち主であるが、ジニスに裏切り行為を働いたクバルやバングレイさえも許容する主の真意が分からず困惑する場面もしばしば。
「この方のお役に立たなければ…」と思いながら忠実に秘書を務めるなど、ジニスに対する忠誠はある種の脅迫概念じみた側面が見受けられる。
それでも忠誠心は裏表のない本物であり、例えジニスの真意が測れずとも、ただ只管健気にジニスに忠誠を捧げるその姿はある意味従者の鑑とも言える。
レオ曰く「相変わらず一途な女」

反面自身の興味や関心の全てがジニスにガン振りされているためか、他者の気持ちには疎く鈍感な一面がある。


【戦闘能力】

秘書という立場上、基本的に前線で戦うことはほぼ無く、地球に降りる理由も死んだプレイヤーにコンティニューメダルを与えるためにすぎない。
所謂裏方担当であるが、ジニスの命令次第では作戦指揮を執ったり戦闘に参加することもある。
戦闘になれば、生体分析機能と射撃システムを実装した双節棍「ヌンチャクラッシャー」を自在に操るスピーディな戦闘スタイルを取る。
肉体も強化筋力改造を施されたスマートボディとなっており、その実力はクバルと渡り合える程だが、やっぱり荒事は苦手なのか驚異的な戦闘力を誇っている訳ではない。

操縦技術にも長けており、劇中では有人機に改良されたギフトカスタムを駆りジュウオウジャーを苦しめたこともあった。

なお、コンティニューメダルを生み出しているのはジニスなのだが、プレイヤーからは巨大化のたびに「サンキュー、ナリア!」と言っている。
投入前にメダルにキスをするのが効いているのか。


ギフトカスタム


いいでしょう。ギフトカスタムの力、思い知りなさい!

身長/50.4m
体重/1190.7t
オーナー/ジニス
対応機種/ビッグパイルランチャー、12連ミサイルポッド
ジャンル/フィッシング

キューブホエール捕獲のため、ジニスが改良を施したナリア専用の最強の追跡マシーン。
有人機になっているのが最大の特徴で、武装も殺傷ではなく、捕獲をメインとした堅実な中~遠距離用武装に換装。前回よりアップデートを施された残虐な自律式戦闘システムをコントロールして戦闘することができる。
「ビッグパイルランチャー」から堅固なフルアーマーも貫通する強化チタンのビッグパイルを標的に連続で打ち込み、その後約10億ボルトの電撃を流して獲物を行動不能にするコンボ技「オートコマンド・捕獲」を得意とする。
その他、12連ミサイルポッドによる爆撃も可能。
ナリアの手で起動した後、ワイルドトウサイキングをも圧倒する戦闘力を発揮するが、
キューブホエールが変形したドデカイオーの前に敗北し、破壊された。

しかしジニスにとってはギフトカスタムの敗北も想定内であったようで、
本命はギフトカスタムに内蔵されたメモリーデバイスにキューブホエールのデータを記録させ、新たな遊び道具を作ることにあった。


【ストーリー上での活躍】

裏方担当という事もあって、プレイヤーのコンティニュー以外で前線に赴きジュウオウジャーと戦うことは、チームリーダー達よりも更に少ない。
感情の起伏が薄いこともあってやや影の薄い存在ではあったが、第14話ではドロボーズのあまりのアホっぷりに遂に激怒。
ドロボーズを裏に呼び出した後、説教&腹に膝蹴りを叩き込むという普段と違ったサディスティックな対応を見せた。我々の業界ではご褒美です。
ここから彼女のキャラが立ち始める。

第16話ではナリアに好意を寄せるプレイヤー、マントールが登場。
しかしナリアはボディタッチをすかしたり相手の持ち上げるような反応を無視したりと全く心を向けていない。
挙句の果てには巨大化の後の断末魔で「ナリア!」と叫んだマントールに対するコメントは「何故マントールは私の名を呼んだのでしょう?」
恋愛感情を向けられることに気づいていない天然キャラなのか、下等動物じゃなくても好みの男じゃないからどーでもよかったのか……。
また同話にてブラッドゲームを糾弾・否定した真理夫に対し怒りの感情を向けており、バングレイ参戦後は、ジニスに対して露骨に無礼な態度を取り続けるバングレイを目の敵にするようになるなどジニスの崇拝者としての本性が本格的に出始める。

31話ではジニスの命を受けてギフトカスタムを駆り、キューブホエール捕獲の命令を受け地球に降り立つが、
キューブホエールが変形したドデカイオーの前に敗北。
なお彼女は最後まで徹底抗戦しようとしていたが、ジニスの命令に従い渋々撤退している。

40話では以前から不信感を抱いていたクバルを追跡し、彼の叛意を知ったことで激怒。そのままクバルと交戦に移った。
…が、頭脳派を気取ってはいるが高い戦闘力を誇るクバルの前に敗北。
そのまま捕えられ、クバルに自分の記憶を利用されることになってしまった。

そして42話にて、操を捜索していたレオとセラに発見されて、自身の囚われている姿を目撃される。
女性には優しく接するというポリシーを持つレオは、クバルのやり方が気に入らない事を理由にナリアの拘束を解いて助けるが、彼女自身に改心や心の変化が起きる事は無く、そのまま崇拝するジニスの無事を確かめるべく即座に撤退した。
この時、自分の安否よりもジニスの無事の有無を優先しており、無事だと理解した際に安堵の溜息を付くなど、その忠誠心は本物であることが改めて分かる。
サジタリアーク帰還後はクバルの反逆に気付きながら止められなかった事をジニスに詫びるも、ジニスはそれを許容。
狂気に陥ったクバルとジュウオウジャーの戦いに満足したジニスは、クバルの足掻く様を見届けるためにブラッドゲームの続行を決断。そのために5枚のコンティニューメダルを授けられた時は激しく動揺していた。
こうして大量のメダルを与えられたナリアはクバルにメダルをすべて投入。

フン……!ジニス様のご慈悲に…感謝なさい!!

と吐き捨て、足蹴にしながらメダルを投入するなど内心このジニスの裁定には非常に不満があった模様。
それでもなお忠実に命令を遂行する辺りはナリアらしい。
ジュウオウジャーも、ナリアにとって因縁の相手であるはずのクバルをなぜ助けるのかが理解できなかった様子であった。

その後は記憶と真の姿を取り戻したアザルドがジニスの不興を買った事もあり、ジニスの命を受け地球に出撃。
アザルドが再生する隙を突いてコンティニューメダルを複数枚コアめがけて投げ込み、アザルドを誅殺している。
この時、メダルを投入した後の投げキッスは妙に色気がある。


最後のゲーム

続く47話ではジニス主催の最後のブラッドゲームのサポートを担当。
当初はジニスの思惑通り阿鼻叫喚の大破壊が都市を襲うが、
本来真っ先にゲーム阻止に動くであろうジュウオウジャー達が思ったより大人しい事に疑問を感じた為に量産型ギフトの軍団を引き連れ地上に降り立つが、そこでジュウオウジャーと遭遇する。


やっと来ましたねジュウオウジャー。尻尾を巻いて逃げ出したかと思いました。

残念!尻尾を巻くのはオシャレだけって決めてるの。

そっちこそ、逃げ出すなら今のうちよ!

悪いがもう手加減なんざしてやる気はねえ!

フンッ!

あの悪趣味なゲームは僕たちが止める!

そして今日こそお前たちを倒す!

まあ!できもしないことを……

できる!俺たちはこの星の力を預かった王者の群れだ!


こうしてナリア+ギフト軍団とジュウオウジャーの戦闘が始まる
…と思いきや、ジュウオウジャー達はナリアを無視して速攻でワイルドトウサイドデカキングを召喚しサジタリアークの矢を引き抜くという手段を取った。
サジタリアークから地上に打ち込まれた矢に繋がるパイプを破壊しようとするワイルドトウサイドデカキングを阻止すべくギフト達を巨大化させ、
自身もコンティニューメダルを捕食し「ブーストコンティニュー」を行い巨大化する。
しかし巨大化したギフト軍団はあっさりと全滅した上、ナリアもサジタリアークを地上に引きずり落そうとするドデカキングに飛び掛かった所をジュウオウドデカダイナマイトストリームを受けてあっさりと敗北。
「ジニス様は、この私が…!」と言い残して爆散した。


主に寄り添おうとした忠臣の無情なる最期

こうしてあっさり死んだかと思われていたナリアであったが、最終回にて生存していた事が判明した。
といっても完全な状態ではなく、全身ボロボロな状態ではあったが、身体を引き摺ってまでジュウオウジャーとジニスの決戦の場に駆けつける。

しかし、そこでジニス本人から明かされたのは、ジニスの正体が下等生物であるメーバの集合体という隠された事実。
その真実を知り愕然とするナリアであったが何とそれでもジニスへの忠誠心は失われる事は無かった。

ジニス様を侮辱する者はこの私が許しません!


ジニスの前に立ちジュウオウジャー達から主人を護るかのように立ち塞がるナリア。

ジニス様…。どんなにお辛かったことでしょう……

けれど私は、貴方がどのような姿でも構いません。

貴方は、このナリアがお守りいたします!


主がどんな姿や正体であれ献身は消えず、敬愛し崇拝する主を護るべく奮戦しようとし、
ジニスとの新たな絆を紡ごうと歩み寄るナリアであったが…

…フン!

ナリア…!?


ジニスが取った行動は、アザルドの時同様ナリアをあっさりと切り捨て、彼女諸共エネルギーの斬撃でジュウオウジャーを攻撃するという無情な物。


ジニス様……どうして……!?

私にとって最大の侮辱は……『同情』だ

私は、ただ…貴方を……!


最後の最後まで献身的にジニスに仕えた女の最期は、長く主人の傍に付いていながら結局は主人の本当の心の闇を見抜けず、
己の忠誠心から来る「良かれと思って」の行動が逆にジニスにとっての最大の逆鱗に触れてしまったことで、崇拝するジニスから躊躇なく切り捨てられ、ジニスの手に掛かり殺害されるという、
デスガリアンの一員として数多の生物を殺し虐げてきたが故に許される存在ではないものの、非常に悲劇的で無情なものであった。


おいジニス…!テメェ、ふざけんなよ!!

お前は…そうやって寄り添ってくれる人も、全部踏みにじってきたんだな!


彼女の余りにも報われない最期は、敵であるジュウオウジャーも怒りに震えさせた。


Vシネマ『帰ってきたジュウオウジャー』では生前の記憶を持った再生怪人としてポカネの手で蘇生させ復活。
今は亡きジニスの手で一度命を奪われたにもかかわらず、彼に対する心境は変わらなかったらしく、
「ジニス様の仇」と口にしてジュウオウジャーに立ち向かっていた。



【余談】

名前の由来は「天底(nadir)」。
天球上で天底の正反対にある点は「天頂 (zenith)」 であり、ジニスと対を成す言葉である。

コンティニューメダルにキスをする仕草は、元々はスーツアクターの蜂須賀雄一氏氏のアドリブ。
当初巨大化はナリアとチームリーダーがローテーションで行うものと予想していため、キャラごとに個性を付けようと行っていたとのこと。

無機物モチーフはスミソナイト。
パワーストーンとして扱われている鉱物の一つで、「好感、信頼、良識の象徴」と称される癒しのパワーストーンとされる。
トラウマや恐怖・不安といった不安定な精神状態を正常に戻してくれる効果もあるという縁起の良いパワーストーンでもある。
しかし本編ではコンプレックスの権化とも言うべきジニスの不安定な精神を鎮める所か、逆にジニスの逆鱗に触れて激怒させるという皮肉な結末を迎えている。




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最終更新:2024年04月17日 04:53