ズゴック(MS)

登録日:2012/02/22 Wed 19:16:14
更新日:2024/04/13 Sat 12:37:02
所要時間:約 25 分で読めます


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MIP社 MS SEED_FREEDOM あの感動を(お前じゃねぇ座ってろ) あの感動を もう一度見たくて あの感動をもう一度 アスラン・ザラ インフィニットジャスティスガンダム弐式 カラハ ガンダム キャストオフ キャバリアーアイフリッド サプライズズゴック理論 シャア シャア・アズナブル シリアスな笑い ジオン ジオン水泳部 ジュドー・アーシタ ズゴック ミッドポイント 一年戦争 両生類 俺の知ってる感動じゃない 化けの皮 感動(大爆笑) 援軍 救世主 機動戦士ガンダム 機動戦士ガンダムSEED FREEDOM 水泳部 水陸両用 水陸両用←まさかの宇宙進出 流れ変わったな 着ぐるみ 私(ズゴック)の中にあなた(インフィニットジャスティスガンダム弍式)はいます。 颯爽たるアスラン 颯爽たるシャア 驚異の耐食性



「俺はゴッグよりはこいつのが性に合ってる感じだなぁ」

「強さは力じゃない、生きる意志だ!」







●MSM-07 ズゴック


【性能諸元】

型式番号 MSM-07
MSM-07S (指揮官機)
所属 ジオン公国軍
開発 MIP社
生産形態 量産機
頭頂高 18.4m
本体重量 65.1t
出力 2,480kw
推力 35,000kg×2、13,000kg×3
総推力83,000kg
最高速度 地上:87km/h
水中:103kt
武装 アイアン・ネイル×2
腕部メガ粒子砲×2
頭部6連装ミサイルランチャー
主なパイロット シャア・アズナブル (S型)
カラハ
ゴダール
リー・ホアン
ジッタル
ジオン公国軍一般兵



【概要】

ズゴックとは『機動戦士ガンダム』に登場するジオン公国軍水陸両用MS。機体の開発はモビルアーマーやビーム兵器技術を開発したMIP社が担当。
ゴッグと同時期に開発が行われていたが、開発遅延のために形式番号の数字がゴッグより離れている。
しかし遅延のおかげで開発の余裕ができた分、ゴッグのデータも反映されたため、ジオン公国水陸用MSでもトップクラスの完成度を獲得、傑作機と名高い。
むしろ、開発が遅れたのはゴッグの試験データを元に設計変更を行ったためという説も。


ジェネレーターを水冷式にすることにより、ビーム兵器の使用を可能としている。
腕部はゴッグ同様、蛇腹状の「フレキシブル・ベロウズ・リム」を採用。メガ粒子砲は腕部に搭載されているため、腹に固定していたゴッグより使い勝手がいい。
腕部先端の「アイアン・ネイル」は格闘用の武器だが、これで精密作業をこなすパイロットも存在した。爪は3本が基本だが、4本の機体も存在する。

水中は当然として陸上における機動力のポテンシャルも相当なもので、弾幕に対する回避行動を軽々とこなし連邦MSとの格闘戦も平然とこなせて、シャアとシャア専用ズゴックの組み合わせになるがアッガイを生贄にしながら全力で逃げれば既にシャアを上回る実力となっていたガンダムですら追いつけないスピードを発揮可能。

さらには胴体と一体化した頭部に対空迎撃用にも使用可能なミサイル砲を備えており、防御力も高いため、あらゆる面でゴッグを凌駕する。
ただしフリージーヤードは未搭載。

シャア・アズナブル専用機を始めとした指揮官用はMSM-07Sの形式番号が与えられているが、マイナーチェンジが行われた程度で従来のズゴックとほとんど変わりない。



【劇中での活躍】

マッドアングラー隊のカラハが搭乗しゴッグと共にベルファスト基地を攻撃。
ガンキャノン両腕を引きちぎりかける高速移動でガンダムにタックルを仕掛ける傍ら水中に引きずり込むといった暴れっぷりを披露するがガンタンクガンダムの連携で撃破される。
以降も度々登場するが次々に撃破されてしまう。悲しいけど量産機なのよね。

シャア専用機はジャブロー攻略時に使用され二度ジャブローに侵攻するがどちらもガンダムにより返り討ちにあっている。
この時アイアン・ネイルでジムのコクピットを貫く場面は有名である。いわゆるシャア専用機の中ではザクほどではないにせよ頑張った方。
ガンダムエースで連載された『追憶のシャア・アズナブル』では…

ちなみにシャアが直卒するズゴック三機小隊は、テレビ版にてなぜかガウから飛び降りている
なぜ水陸両用MSを空挺部隊に回す。
ちなみに、直卒のズゴック隊とは別行動をとっていた隊は、ちゃんと水路から接近していた。


機動戦士ガンダムΖΖ』では第40〜41話にてスタンパ・ハロイのコレクションとして何機か登場。
ズゴックに限らずスタンパのコレクションはリニアシートに改修されているのでレプリカかレストアしたもののようだ。
第40話ではジュドー・アーシタが奪った機体に搭乗してアッグガイやザクⅠ、果てはハマーンの駆るアッガイと戦った。
続く41話ではスタンパが乗ってモンド達を追いかけ回すが、誤ってラサラを殺してしまった為にモンドを激怒させ、最期はモンドのガンダムMk-Ⅱによってコックピットを串刺しにされて撃破、スタンパも死亡した。


機動戦士ガンダムUC』では黄緑色の機体が登場。ジオン残党兵がトリントン基地強襲に運用したがバイアラン・カスタムに撃破される。

そして、宇宙世紀終了後を描いた『ガンダム Gのレコンギスタ』では、ジャブローに打ち捨てられた残骸が原形を保ったまま残されており、超硬スチール合金の抜群の耐食性を静かにアピールしていた。


岡崎優の漫画版1stでは最終話で、ドズルの指揮により宇宙戦で導入された
……まぁゾックが宇宙で戦える時点で今更ではあるが、結局はホワイトベース隊に全機蹴散らされて全滅する。


…とかなんとか言ってたら、クロスボーンDUSTではビーム砲が基本装備として内蔵されている点に目をつけられ、レストアされて宇宙に対応した機体が登場。岡崎版を知らない読者を仰天させ、知る読者の腹筋を破壊した。
メガ粒子砲が水冷式なので2,3発で砲身がオシャカになるが、この点は物量を揃えることでカバーしていた。


ちなみにこのズゴック、構造上肩にあたる箇所がないため、劇中で腕を動かす時はかなり二次元の嘘が使われている。



【武装】

  • アイアン・ネイル
両腕部の爪。ゴッグの鉤爪状からブレード状に変更された。
基本的に爪は3本だが、4本爪タイプもあったらしい。
本来は水中から敵艦の船底を貫く為の武器なのでリーチは長くないが、熟練パイロットが使えばジムの懐に飛び込んでドテっ腹をブチ抜くことが可能。
しかし、いざ艦艇に使ってみると刺さった衝撃によってブレード基部が歪んで抜けなくなる事例が多発。
これはいかんと対艦攻撃用にラムズゴックが開発される契機となった。

  • メガ粒子砲
アイアン・ネイル中央に内蔵されたビーム兵器。別名「クローバイスビーム砲」
ゴッグの反省から装備箇所を腕部に変更して射角などの取り回しが格段に向上、収束率も改善されて直線状のビームとなり、射程も20km以上とゴッグの20倍以上に向上したので対空砲としても機能した。
照射・連射と状況に応じて使い分けられるようで、機銃のように連射して相手の動きを封じたり洞窟内で撃ちまくることで崩落を誘発して追撃を封じるといった戦法も見られた。
ルナ・チタニウム製のシールドを貫くに至らないなど貫通力は然程でもないが、出力は3.2MWと威力はガンダムのビームライフル以上で連射も効くなど貫通力以外ではかなり高性能。

  • 6連装240mmロケットランチャー
頭部に備える対空兵装。
ゴッグがドン・エスカルゴのような対潜哨戒機に苦戦した為に装備された。
主に対空用だが、任務によっては対艦用ロケット弾も用意された。
水中でも使えるが耐圧性が低く、水上に頭を出して発射するか陸上に揚がってから使われることが多かったようだ。

  • その他
腕部ユニットのオプションとしてアッグガイと同じヒートロッドを装備可能。
この他4連装メガ粒子砲も開発されていたが、ジェネレーター出力の限界からお蔵入りとなった。



【派生機】

●MSM-07E ズゴックE

ポケットの中の戦争に登場した性能向上機。
詳しくは項目参照。


●MSM-07N ラムズゴック

MSV-Rに登場。
傑作機と呼ばれるズゴックだが対艦戦において突き刺したアイアン・ネイルが形状上、抜けなくなるというシャアもびっくりな弱点が発覚。
アイアン・ネイルをクローシールド、頭部6連装ミサイル砲を大型衝角ヒート・ラムへと換装した対艦戦闘用ズゴック。
頭部のヒートラムは某宇宙ブーメランを彷彿させるが逆立たせて頭突きする装備なので残念ながら射出武器ではない。


●MSM-07Di ゼーゴック

機動戦士ガンダムMS IGLOO -黙示録0079-』に登場。
モビルダイバーシステムの制御ユニットとして改装されたズゴックが使用されたもの。
制御ユニットに選ばれた理由はジェネレーターが高出力である他、水陸両用MSであるが故に頑丈であったため。
まぁ地上拠点をほとんど失ったジオン的には用済みな水陸両用MSの処分に困っていたってのが本音なんだけどね!
ズゴックE「ちょっと」
ハイゴッグ「待てや」
詳しくは項目参照。


●プロトタイプズゴック(仮名)

漫画『アッガイ博士』に登場したズゴックの試作機。
主人公ソースケ・カトーが設計に携わっているという設定で、地球侵攻作戦直前の性能評価試験を受けていた。
量産機との違いは頭部にアクアラング状のパーツがある点とフレキシブル・ベロウズ・リムが採用されていない点。


●ズゴック(消防仕様)

漫画『ギレン暗殺計画』に登場。こちらも正式名は不明。
ズム・シティの消防隊に配備された機体で、アイアンネイルが無く、頭部ランチャーも塞がれた非武装の機体。
腕部もメガ粒子砲の代わりに放水銃を備えている。

設定はおろか正式な名前さえ不明で出番も僅か1コマで後ろ姿と足だけ描かれているに過ぎないどマイナーな機体だが、何気に消防ジェガンに先駆けた登場である。


●OMSM-07RF RFズゴック

機動戦士ガンダムF91 フォーミュラー戦記0122』に登場。
オールズモビルが開発した水陸両用MS。
陸上での機動性が強化され、水中では潜水艦並みの活動が可能である。
ゲームでは初の水中ステージで参上するが大体は同じく初登場となるF90Vのヴェスバーの餌食になる。かわいそう。

●MSM-07FC-B パーフェクトズゴックキャノン


パーフェクトズゴックキャノンがあらわれた。

コミックボンボンで行われたオリジナルデザインコンテストグランプリ受賞作品。
体型はどちらかと言えばゴッグに近く、頭部にハイメガキャノンを備えている。


●にせガンダムズゴック(にせZガンダム)


まともな顔がほしいだョ。

元祖SDガンダムに登場。
手足以外がトリコロールカラーに塗られ額にガンダムのV字アンテナ、背中にビームサーベルを背負い、両腕がマニピュレーターに変えられているが
そもそもZぽい意匠がゼロで変形も出来ないためZガンダム要素が皆無である。
Ζガンダムが変形の際に体型の関係で外した頭をバウ(MS)が拾って「にせZガンダム」になろうとしたときに、意地で横取りして装備しついでに板も背負ったことがある。
結局珍妙なものになったのですぐにZに返した模様。

『SDV』ではリアル風の設定として、「ガンダイバーの対抗機 MSMZ-006 ズゴックガンダム」という設定が与えられた。


●アメイジングズゴック

『ガンダムビルドファイターズ GMの逆襲』で登場。
三代目メイジン・カワグチが作成したズゴック。ベースはシャア専用ズゴック。
ボディは原型機と変わらないが両腕が改修され、ジュアッグ・アッグ・アッグガイ・ゾゴックの機能が両腕に搭載された贅沢な機体。
内訳としては
  • ジュアッグモード:腕先の砲門3か所からそれぞれビームキャノンを展開する
  • アッグモード:アイアン・ネイルを中心に向け回転させることでドリルを模した攻撃を行う
  • アッグガイモード:腕先の砲門3か所の内2か所からヒートロッド2本を展開する
  • ゾゴックモード:上腕部に内蔵したワイドカッターを展開する
といった具合になっている。


●ズゴッギー

Gのレコンギスタ』に登場。
ジット・ラボラトリィが開発した水中作業用モビルスーツ。しかし、地上や宇宙でも運用出来る他、重力下での飛行も可能な上、元々作業用の機体であるため多少の攻撃や衝撃ではビクともしない頑丈さを持つという万能ぶりを持つ。

開発時期が数百〜数千年単位で異なるのでズゴックとの繋がりがあるかは怪しいが、その姿はジオン水泳部を、名前はズゴックを彷彿させる。


●ズゴック(サンダーボルト版)

平行世界のズゴック。
関節部が球体関節となり、脚部に折り畳み機構とホバー機能が採用されている。
武装も腕部がメガ粒子砲ではなくマシンガンに変更、アニメ版ではルナ・チタニウム合金製のチェーンが追加されていた。
デザインはどことなく縦に伸びたハイゴッグっぽい。

主な登場は第2部。
ジオン軍残党のカウフマン部隊及び南洋同盟が使用。
ビリー機は腕部ユニットがビームサーベル仕様に換装されている。


●ZGMF-MM07 ズゴック

+ 『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』のネタバレ注意!

アスラン・ザラ、ズゴック出る!


機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』に登場。
パイロットは、なんとあのアスラン・ザラ

これまでにも、1stガンダムのジオン系MSをモデルにした機体が様々登場したSEEDシリーズだが、C.E.世界のMSらしいデザイン・名称へアレンジされていたそれらとは違い見た目も武装名も色味も、名前すらもシャア専用ズゴックほぼそのままという異色の機体。
明確な違いは頭部に生えた白いトサカと、腕部の盾のような追加装甲くらいか。後者についてはラムズゴックやアメイジングズゴック(ビルドファイターズ版)っぽくもある。

中盤、窮地に陥ったキラを救うべくものすごく聴き覚えのあるBGMと見覚えのあるスローモーションと共に登場ついでに映画のストーリーの雰囲気も完全に変わった。*1
最終決戦ではキャバリアーアイフリッドを装備し宇宙に進出する。
おまけにオーバーボディであり、ズゴックを外装として中にインフィニットジャスティスガンダム弐式を内蔵するトンデモギミックまで実装し、初見の観客を困惑と驚愕の渦に叩き落とした。
SEEDに登場するジオン系オマージュMSの中で唯一原典と同一の名称がつけられているのも、あくまでも「本命のMSを隠すための外装あるいは追加パーツ装備形態」であって「独立した機体の一種」ではないからと思われ。

ジャスティスがズゴックを着込むのはサイズや構造的に明らかに無理があるとか着ぐるみ感覚でズゴックのボディを全身に身につけている割にはやたらと戦闘力も運動性も高いなどツッコミどころが満載だったのは言うまでもない。多くの人が「トニーの漫画かよ!」と突っ込んだのも言うまでもない
ついでに元ネタが水陸両用機体の癖に水中活動するシーンが無い。あくまで擬装した姿だからだろうか。ズゴックガンダムは水中では戦えないジンクスが出来上がってしまった
なお、ファウンデーション近辺にてケルピー*2の噂が立っていることが作中で言及されていたが、物語開始前〜序盤にかけてアスランがファウンデーション周辺を密偵していた事実から水辺で目撃されたズゴックがケルピーとして噂になったという可能性が浮上している。トサカが飛び出してる隙間から絶対浸水してると思うのだが大丈夫だったのだろうか…*3

前例があるとは言えなんか宇宙世紀にしかないはずのメガ粒子砲積んでいるし…。なんかところどころG-UNITを彷彿させるのはなんなんだろう
…一応ジンの装備に「M69バルルス改 特火重粒子砲」なるビームランチャーがあるので「メガ」な「粒子砲」と考えればギリギリセーフか。
また「宇宙空間で戦うズゴック」という絵面からこの漫画を思い出した視聴者もいるとか。
支援メカであるキャバリアーアイフリッドと合体した姿はゼーゴックに似ている...が、名前からして元ネタはコイツの追加装備

後に福田監督が明かしたところによると、当初は「明らかに中身があるとわかる、ジャスティスがズゴック調の擬態アーマーを被った姿」としてプラモデル化もしやすいデザインだったらしいが、監督の一声で完全にズゴックになってしまっとのこと。
飛び出たトサカと足裏に見えるジャスティスの名残は、元デザインを担当した大河原邦男氏最後の抵抗として絶対に譲らなかったらしい*4
よくよく見ると頭頂部が膨らんでいる、腕や足が本家より太い、など中にナニカを入れるための抵抗と思しき部分がそこかしこに見て取れる。
そして財団Bとモデラーは頭を抱える羽目になった。一方、この活躍をきっかけに(宇宙世紀本家の)ズゴックが地味に売れており、ガンダムベースなどのネタに寛容な店ではシャア専用ズゴックがしれっとSEED系キットの棚に陳列されるという珍現象も起こっている。

これほどまでネタまみれでありながら主役機に並ぶ八面六臂の大活躍なのも多くの観客の脳を揺さぶった。
初登場の時点であわやという危機を救いに来たヒーローと最高級の活躍で、敵のエースパイロットと互角に渡り合い、要塞では何か後ろで大暴れしてて最終的には要塞1つを完全に無力化、挙句最期は味方を庇っての爆散である。おかげでその最期には「ああ…!ズゴックが…!」と愛着を持ってしまっていた観客が続出。
かわりに同じ宇宙世紀出身の新MSギャンとゲルググは話題をかっさらわれて影が薄くなり、シャスティスはアスランの発進台詞をズゴックに奪われてしまった。なんと罪な機体か。
赤熱するクローやメガ(な)粒子砲、そしてリフターorキャバリア―アイフリッドの武装も使用でき、何より中身はあのインフィニットジャスティス弐式なので普通に戦える機体ではあるのだが、
装甲はPS装甲ではなくインフィニットジャスティス弐式の機体のスラスター類もほぼ使用できず、ファウンデーションにはストフリやデスティニーですら「旧型」とこき下ろされるぐらいなので中身がジャスティスと言っても心もとない。
つまり基本的に隠密用の機体であり、劇中アスランは結構なデバフを課せられていたのだ。なのに状況が状況なら最後まで戦えていたであろうアスランがヤバすぎる。

……そんな感じで放映まで徹底的に秘匿された『ズゴック』という予想外過ぎる隠し玉は、観客の脳内に強烈なインパクトと爪痕を残したのだった。
結果、令和の世に「ズゴック」がSNSのトレンドワード入りし、何事かと思って調べた映画未視聴のガンダムファンがネタバレを食らうまでがセットだった模様。
あまりにも衝撃的な絵面だったので、公式が情報解禁するまではコラじゃね?という声も相次いだとか。
そして情報解禁後もズゴックが「ジャスティスの偽装」という説明しかなかったので一発ネタですぐにジャスティスになるのだろうと劇場に足を運んだ観客は更なる混乱の渦に落とされることになる。

ちなみに映画公開後は機動戦士ガンダム アーセナルベースにも早速登場している。早すぎる*5
なお名義は「ズゴック(SEED FREEDOM Ver.)」と割と無理矢理な感じ。また財団B困らせてるなこの機体。なお後にもっと厄介な事になった
この時足の裏も地味に明らかになり、ズゴックの足の裏をよく見るとジャスティスの足の裏も丸見えというネタ要素が判明した。*6
ちなみにフレーバーテキストは「背中に他ユニットとのドッキング機構がある謎のMS」というものだが、メガ粒子砲に関しては特にツッコミが入らなかった

果ては公式による
「\大量130万人突破🎊/『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』 CGチームより㊗お祝い動画㊗が到着🎉の 皆様、ありがとうございます🤝✨!」
ではハロの中からどこぞの日曜夕方アニメよろしく登場してしまった。もはや主役である
SEED公式人気投票では4位という非ガンダムタイプ(と言っても中身はガンダムだが……)最高順位にしてアスランの搭乗機でも最高順位にランクインすることになった。
MCを務めたアスランも「俺の機体で一番人気なのはコイツなのか……(呆れ)」とぼやいていた。

なお興業収入が40億を突破した際のCGムービーでは、同じ構図でズゴックが出現…したかと思いきや、胴体を持ち上げてジャスティスが登場、更にそのコックピットから気乗りしなさそうな顔をしたアスランがカンペを持ってせり上がってくるという更なるシュールネタを公式がぶっ込んできた。そしてジャスティスの収納方法の回答をお出しされた事で財団Bとモデラー達は悲鳴をあげた

元々ズゴックを登場させる予定だったが、両澤から「ズゴックはありきたり」という意見を受けて一度はアッガイに変わったそうな*7
だがビルドファイターズでアッガイが人気者になってしまったのでズゴックが復活したという。

ちなみにキャバリアーアイフリッド装備形態は「アメイジングズゴック」という名称であることが小説版にて判明。
ビルドファイターズのズゴックとモロ被りな名称だが、ライジングフリーダムやマイティーストライクフリーダムと合わせて平成の仮面ライダー繋がりなのでは?という声もあったり。




ガンプラ

キット化にはかなり恵まれており、現在では主にHGUC、MG、RGが存在する。
いずれも非常に完成度が高く、特にMGは2003年発売にもかかわらず、軟質素材の採用もあってか可動域は良好な部類。現在でも改造無しで通用すると言われるくらいの傑作である。後にUC版がプレミアムバンダイで発売された。
HGUCはシリーズ初期に発売されたキットながら、元々シンプルなデザインで形状がまとまっていて出来がいい。携行武器をはじめとした複雑なパーツもなく、値段も税抜700円と安価ですぐに作れるため、よくジムと並んでガンプラ初心者にオススメされる。
2014年にRGが発売。出来はいいがディテールのアレンジが強めで人を選ぶ。後年発売商品も含めるとかなり異色の存在で、主役かラスボス級のMSしかラインナップされない本ブランド内においてはシャア専用という名はあれど作品を背負うほどのメイン機体で無い事は間違いない。
*8
因みにHGUC、MGはシャア専用、量産型共に普通に売られているが、RGのみ何故か量産型がプレバンでしか販売されておらずやや不遇。



【ゲームでのズゴック】

一年戦争を題材にしたゲームでは大体登場する。
ジオン側のMSでは珍しいビーム武装持ちで格闘も高性能なので水中戦ではもちろん、陸上戦でもゲルググ並に使いやすいことが多い。
宇宙戦では使用不可能なのが珠に傷。

ギレンの野望シリーズ

大抵の作品で「安くて強い水陸両用量産機」として登場。ジオン本編は宇宙は一通り制圧して地上拠点を攻める為、出番は多い。
ただ、なぜか主兵装がビームではなくハンドバルカン(実弾)になっている。
指揮官専用機(シャア専用も)だとクローバイス・ビームになるのにね。

アクシズの脅威では近代改修システムが実装され量産型から指揮官型に進化し、更にそこからズゴックEやガッシャ、果てには開発フラグをこなせばバランスブレイカーのゼーゴックに改修可能。

ゼーゴックへの改造は工廠の待ち時間を短縮できるという点でも、前線近くで用意できるという点でもおすすめ。

機動戦士ガンダム Extreme vs. MAXI BOOST

2000コストで復活参戦したシャア専用ザクの換装型の武装としてシャア専用ズゴックが登場…するのだが、
その仕様がなんとも珍妙で、なんと使用するとその場で一瞬にしてズゴックに変身して攻撃するという前代未聞の武装である。
表示される搭乗機名もシャア専用ザクⅡからちゃんと変更されるという無駄な拘りっぷり。もちろん換装中に勝敗が決まるとリザルト画面はズゴックになる。
換装後はお馴染みの格闘攻撃や、レバー入力派生でメガ粒子砲を撃ったり、足元の61式戦車をぶん投げたりする。
覚醒時のバーストアタック赤い彗星コンボでもやはり途中でズゴックに変身してフィニッシュとなる。

機動戦士ガンダム Extreme vs. 2 X BOOSTにもなると、ザク・バズーカが射撃CSに移動した代わりにサブ射撃(派生4種類)と特殊格闘(派生2種類)がズゴック換装になったことで、シャア専用ザクⅡという名前なのに武装の約半数がズゴックになってしまった。

スーパーロボット大戦シリーズ

GC』(と、そのリメイク作である『XO』)では鹵獲によって自軍運用も可能だが、基本的には敵機オンリー。
第3次Z』『V』ではUC版のカラーリング。
特に第3次Zではテッサから「水陸両用の器用貧乏」というあんまりな言われ方をされてしまう…。自軍の水陸両用機である真ゲッター3鉄人28号などがディスられているような気もするが...
30』においてはUC版を色替え+メガ粒子砲の効果音変更で1st版が参戦した。

ガイアセイバー ヒーロー最大の作戦

ジオンショッカー同盟が使用。なぜか生意気にも、隊長機は赤くペイントしてある。




追記・修正は傑作機と認められてからお願いします。

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最終更新:2024年04月13日 12:37

*1 実はこのアスラン登場を境に執筆者が故・両澤千晶氏から後藤リウ氏及び福田己津央監督へと変わっているため、文字通りの意味でもある。

*2 スコットランド地方の水辺に住み、主に馬の姿をしていると伝わる想像上の生物

*3 一応、後述のアーセナルベースでは海適性Sである。宇宙適性もSだが

*4 大河原氏によると、当初のデザインだともっとずんぐりむっくりしていた(そうじゃないとジャスティスが中に入らないため)が、現場側から「これもっとスリムにして良いですか?」と提案され、現場側の手直しで劇中のデザインになったんだとか。

*5 但し映画公開前で資料をあまり出せ無かった為か、ミサイル発射口が本来と異なる形状になっている

*6 一応映画でも一瞬足の裏が映るシーンがあるが、「どうせ一瞬だからわからないでしょう」ということでそのまま公開されたとか

*7 大河原邦男氏がインタビューで語った所によるとこのアッガイのデザインはほぼ完成していたとの事。いつか陽の目を見る事を願うばかりである。

*8 発売時期近くで行われたイベントでは、陸戦型ガンダムやグフなどの量産機がプランニングされており、バンダイとしても一般量産機をRGブランドで出すべきかという試金石としてズゴックを投入したという見方も窺える