クワガノン

登録日:2017/02/05 Sat 17:39:58
更新日:2024/03/28 Thu 15:35:15
所要時間:約 7 分で読めます






ヤッテキマッシャー!!



クワガノンとは、ポケットモンスターシリーズにサン・ムーンから登場したポケモンの一種。
名前は似ているがクワガーモンではない。


■データ


アローラ図鑑No.29/メレメレ図鑑No.29/全国図鑑No.738
分類:くわがたポケモン
英語名:Vikavolt
高さ:1.5m/2.6m(ぬし)
重さ:45.0kg/147.5kg(ぬし)
タマゴグループ:むし
性別比率:♂50♀50

タイプ:むし/でんき
特性:ふゆう(じめんタイプの技と「まきびし」「どくびし」「ねばねばネット」「特性:ありじごく」「各種フィールド」が無効)

HP:77
攻撃:70
防御:90
特攻: 145
特防:75
素早さ:43
合計:500

努力値:特攻+3

弱点:ほのお/いわ
半減:くさ/でんき/かくとう/はがね
無効:じめん(特性の効果)

アゴジムシがレベル20でデンヂムシに進化
デンヂムシが「ポニの大峡谷」「ホテリ山(USUMのみ)」でレベルアップするとクワガノンに進化する。
ソード・シールドでは、デンヂムシに「かみなりのいし」を使うと進化する。
名前は似ているがクワガーモンではない。

■概要


1作目のカイロスから長い時を経て再びモチーフに選ばれたクワガタ型のポケモン。
というかカイロスのモチーフは本来アリジゴク……
腹部に発電器官を持ち、大顎がレールガンのように突き出ているのが特徴。
その見た目から一部では某超時空戦闘機と呼ばれていることも。

飛び回って外敵の隙をうかがい、大顎から電気を発射する。

色違いはボディが銀色、顔が、大顎の先が緑色になる。
グソクムシャとは別の意味で機械的なカラーリングであり、虫ポケの色違いの中でも特にカッコイイとのことで人気が高い。

ちなみにアローラ地方ではヘラクロスやカイロスと対立しており、対立相手の二者は割りと共生関係を築いているため実質二正面対決的な展開を余儀なくされている。
ほのぼのイメージの強いアローラにしては殺伐とした設定である。


■ゲームでのクワガノン一族


毎度お馴染み序盤虫
進化前のアゴジムシは1番道路、4番道路、5番道路、6番道路で出現。
デンヂムシは中盤にウラウラ島のホテリ山で出現する。

この系統としては珍しく進化は遅め。
レベル20でやっと中間形態であり、最終形態に至ってはアローラでは地域限定で早くには手を出せない。
その分、中間形態の時点で種族値は高めで、特に攻撃と防御に優れるため、本編攻略には十分な戦力となる。
レベルアップで覚えるサブウェポンも「アクロバット」「かみくだく」「あなをほる」等豊富で扱いやすい。

しかし、中間形態までの種族値が物理型なのに対し、最終形態では特殊型になることに注意。
特攻の大幅強化と引き換えに攻撃種族値が低下し、それまで使っていた物理技の威力が落ちる。

敵としては、ウラウラ島の「マーマネの試練」で一族が揃って登場する。
クイズに答える度にアゴジムシ(1回目)やデンジムシ(2~3回目)と戦い、最後にぬしポケモンであるクワガノンと戦闘になる。
最初からオーラを纏って全ステータスが1段階強化されている上、弱点である技も「オッカのみ」で半減してくる。
さらには「なかまをよぶ」でデンヂムシを呼び寄せ、「でんじは」「いとをはく」でサポートさせる周到さ。
ただ、攻撃技は自身の種族値やデンヂムシの特性と相性の良い特殊技ではなく物理技なのが救いと言える。

なお、クワガノンに進化させるための地「ポニの大峡谷」は第4の島、ポニ島にあり、ストーリー終盤で初めて訪れることができる上、この地に関する情報が少ないこともあって進化条件を見逃してしまいがち
クワガノンへの進化を夢見てデンヂムシをパーティーに加えたはいいものの、進化条件に気が付かないままパーティーから外してしまった、或いはレベルアップさせずスルーしてしまうトレーナーも多いだろう。
逆にポニの大峡谷でレベルアップさえできればすぐさま進化でき、同時に「10まんボルト」も覚えられるため、そのまま主戦力として使い続けることもできる。
ついでに進化条件が同じであるジバコイルダイノーズの進化も同時期に済ませておくと効率が良い。

USUMでは進化場所にホテリ山が追加されたため、シナリオ攻略でかなり使い易くなった。
ホテリ山現地でデンヂムシを捕まえてから即座に進化させるということもできる。
また各地にある「ヌシール」を70枚集めるとナリヤ・オーキドからぬしと同じサイズのクワガノンが貰える
特性が1つしかないので特性バレの心配はないが、 地味に「マッドショット」が遺伝技 である為ジバコイル等の電気/鋼複合組にほぼ何もできないあたりが泣き所。

剣盾ではリストラを免れ、序盤虫として一番道路から登場。
上述の通り、今作では進化条件がかみなりのいしに変更された。かみなりのいしは最序盤に訪れることができるワイルドエリアのミロカロ湖周辺にも1つ落ちているので、プレイング次第では旅パがLv.20になった段階で入手することも可能。タイプ相性が良いヤロールリナを相手に無双することも夢ではない。
剣盾環境でも伝説のポケモンを除く中でその特攻は1位タイ*1である。
サブウェポンや補助技も前作からめざパ以外ほぼ何も没収されておらず、本編攻略要員・対戦の手札として主戦力になり得うる。

SVでは発売当初は欠席していたが、ダウンロードコンテンツ第一弾「碧の仮面」配信と同時に解禁された。
キタカミの里でアゴジムシ・デンヂムシを捕まえることができる他、ダウンロードコンテンツを購入していなくともPokémon HOMEで過去作から連れてくることが出来る。進化条件は剣盾と同じくかみなりの石だけでOK。今作では進化石は最初の街で簡単に購入できるので、より入手難易度が下がった。
第九世代でも伝説のポケモンを除けば特攻1位タイの座を保持。
高特攻のウルガモスにさらに特攻を上乗せされた種族値を持つテツノドクガよりも高い。(全く関係ないが、思えばクワガノンもなんだか未来のポケモンっぽいデザインに見えてくる。色違いに至っては塗装前っぽい色合いというところまで……)
同時にシャンデラも解禁されたので、1位の座を独り占めはできなかった。
SVでは小細工より初手から本気をだす戦術がメジャーであるため、標準以上の物理耐久と高い特攻は強力な武器になる。
ふゆうの評価が上がっているのも嬉しいポイント。鋼テラスタルしてしまえば地面2倍を踏み倒したうえで威力を上乗せしたラスターカノンをぶち込むこともできる。おまけにむしのさざめきでみがわり貫通まで備えているので、環境を荒らしているポイズンヒール型のグライオンを黙らせることができる。(勿論、グライオンにむしのさざめきは半減だが、それこそクワガノンの高特攻の生きる場所。多少相性が悪くてもジリ貧に陥ることなく体力を削り切れる)。
過去作以上に、鈍足とどう付き合っていくかが活躍の鍵。


剣盾以降のシリーズではフィールドに繰り出せるようになったが、バトルの際の鈍足とは裏腹にかなり速い。
SVではレッツゴー要員として優秀であり、高速でポケモンを狩れる上、水上でも行動できるという特徴がある。
図鑑設定と種族値の差は一体なんなのかと疑問に思うレベルである。
瞬発力はないがトップスピードなら速いということなのだろうか?

■対戦でのクワガノン


デンチュラに次ぐむし・でんき複合。
特筆すべきは序盤虫からぬ145と言うド派手な特攻の高さ。シャンデラや霊獣ボルトロスに匹敵する。
一方、容姿や図鑑設定に反して素早さはたったの43
「こうそくいどう」を覚えられるので、1回積めば130族まで抜けるがそこまでやるべきかは疑問。
耐久面は並。物理・特殊両面共に少し補強が欲しくなる。一応HP振りでもゴローニャの「いわなだれ」程度なら耐える。
BWで登場した同タイプのデンチュラとは全く異なる能力傾向。
寧ろ対極と言っても良いかもしれない。

特性は「ふゆう」。同特性持ちの例に漏れずこれ以外の特性はない。
じめんは素で等倍である為弱点の克服……とまではいかないが、それでも耐性が一つ増えるのは大きい。

メインウェポンは「むしのさざめき」「10まんボルト」「かみなり」「ボルトチェンジ」「ほうでん」。
サブウェポンは「エアスラッシュ」「エナジーボール」「ラスターカノン」「マッドショット」「めざめるパワー」。
変化技は「でんじは」「どくどく」「はねやすめ」「いとをはく」「こうそくいどう」。
剣盾では「かいでんぱ」や強力な設置技の「ねばねばネット」を新たに習得した。
一撃必殺技の「ハサミギロチン」も使用可能。

本編での立ち位置やタイプの割に攻撃技・変化技共に豊富。
特殊アタッカーとしては勿論、耐久型やサポーターとしても使っていける。
特攻種族値があまりに高いので、特攻に一切努力値を割かなくても意外と火力が出せる。

豊富なサブウェポンや「ボルトチェンジ」の存在から、「こだわりメガネ」やZワザと好相性。
加えて弱点が炎・のみで耐久もそこそこという点から「とつげきチョッキ」を使うのも手。
鈍足・高火力・広範囲・一撃技持ちという点から「せんせいのツメ」を持たせるのも面白い。
トリックルーム」下で使うのも手。
めざパは電気タイプの例に漏れず地面やドラゴンタイプ対策ののほか、対用の炎も視野に入る。

物理受けとしては「ふゆう」のおかげで「じしん」が無効のため、「ゴツゴツメット」で接触ダメージを与えやすい。
ただし、弱点である岩技は非接触技が大半な上、地面技に次いでメジャーなサブウェポンのため、過信は禁物。
基本は「ゴツゴツメット」「ボルトチェンジ」で負担を掛け、電気に「マッドショット」、地面にめざ氷で対処する。
ポリゴン2ラッキー等、自身と同じ回復技持ちの耐久型や弱点を突けない相手の対策に「どくどく」も欲しい所。
「ハサミギロチン」や/地面対策の「エナジーボール」が使えるのはサンダーにはない利点。

なお、地味にドラゴンタイプ以外で翼を持って「ふゆう」する初のポケモンだったりする。



■進化前 デンヂムシ


アローラ図鑑No.28/メレメレ図鑑No.28/全国図鑑No.737
分類:バッテリーポケモン
英語名:Charjabug
高さ:0.5m
重さ:10.01kg

タイプ:むし/でんき
特性:バッテリー(味方の特殊技の威力を1.3倍にする)

  • 種族値
HP:57
攻撃:82
防御:95
特攻:55
特防:75
素早さ:36
合計:400

努力値:防御+2


イモムシ型のバッテリー、あるいはイモムシロボと言った感じの姿。 小窓のような目があること等から電車もモチーフに含まれるようだ。
毒を持つため触れると激痛が走るイラガの幼虫が「デンチムシ(電池虫)」と呼ばれることもあるようで、ネーミングや物理重視のステータスはその点もあるのかもしれない。

飛行タイプを恐れて地面に潜ったり、他の電気タイプを頼っていたアゴジムシが自家発電が可能に。
餌を食べる時に発生する電気エネルギーを体内に蓄電し、キャンプに連れて行くと重宝するらしい。
特性も「むしのしらせ」から「バッテリー」に変化した。

色違いは緑色のボディがに変化する。
旧国鉄のようなレトロな雰囲気を醸し出しているようにも見える。

種族値・特性から「しんかのきせき」を持たせてダブルバトルで使うことが想定されている様子。
バトルツリー以外ではほぼダブルバトルがないことや、トリプル・ローテが廃止されたのが残念。

物理メインウェポンは「ワイルドボルト」「スパーク」「むしくい」「シザークロス」。
物理サブウェポンとしてまともに使えそうなのは、「どくづき」「かみくだく」程度。
実際には火力よりも変化技や追加効果による補助が主なため、特殊技を使うことも多い。

ダブルバトルで有効な技の性質を良く理解し、上手く使い分けたい。
「バッテリー」の効果を少しでも持続させるため、「まもる」は必須。
「エレキネット」は特殊技の上に威力も55と低いが、相手全体が対象で必ず素早さを一段階下げる電気版「こごえるかぜ」。
「ほうでん」は威力80の特殊技で3割の確率で麻痺させる。フィールド全体への攻撃なので「ひらいしん」「でんきエンジン」持ちの強化も可能。
「いとをはく」は相手全体が対象となる補助技で素早さを2段階低下させる。虫技なのでタイプによって無効化されないのも強み。
「ひかりのかべ」は5ターンの間、味方全員が受ける特殊技のダメージが半減する。
他にはシングルでもお馴染みの「でんじは」「どくどく」。場合によっては「ボルトチェンジ」で撤退も。

生態的に仕方ないとは言え、クワガノンが使える有用な技の多くが覚えられず、特に特殊技のレパートリーが壊滅的である点に注意。
攻撃技では「むしのさざめき」「かみなり」「エナジーボール」「エアスラッシュ」「ラスターカノン」「ハサミギロチン」等が使用不可。
変化技では「はねやすめ」「こうそくいどう」等が使えない。

■アニメでのクワガノン一族


SM編では序盤アゴジムシが登場。
1話でサトシに「はさむ」でダイレクトアタックしたり、「あなをほる」で道路に亀裂を生じさせている。
4話ではアゴジムシに驚いたリーリエとぶつかりそうになったピカチュウが体勢を崩し、アゴジムシとの戦闘に敗北。
また、オープニングではサトシがアゴジムシをゲットしようとしている姿が見られる。

26話ではマーマネが引っ越すという話を聞いたサトシがデンヂムシを捕獲してプレゼントした…が、引っ越しの件はマーマネの勘違いであり、屋根の修理のために一時的に3軒隣の家に移るだけというオチ付き。

41話ではマーマネ、サトシ、カキが「デンヂムシレース」に参加し、優勝している。
なお「赤い流星」チームは性格臆病で最速個体値の色違いデンヂムシを自慢していた。
アニポケで性格補正について言及されたのはこれが初である。
ちなみにデザインは色違いゲノセクト風。





追記・修正はマーマネの試練を突破してからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 石塚運昇
  • ポケモン
  • ポケモン解説項目
  • ポケモン最終進化形
  • アゴジムシ
  • デンヂムシ
  • クワガノン
  • むし
  • でんき
  • サン・ムーン
  • SM
  • 第七世代
  • 序盤虫
  • 序盤ポケモン
  • クワガタ
  • クワガタムシ
  • 電池
  • 電磁
  • 電車
  • 地虫
  • 芋虫
  • 幼虫
  • 昆虫
  • 超時空戦闘機
  • ビックバイパー
  • グラディウス
  • ガタックゼクター
  • 鍬ガノン
  • 40族
  • トリパ
  • ダブルバトル向き
  • しんかのきせき
  • ハサミギロチン
  • バッテリー
  • ふゆう
  • ぬしポケモン
  • マーマネ
  • うえだゆうじ
  • ありがひとし
  • ギロチンネキ
  • 場所進化

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年03月28日 15:35

*1 シャンデラやサニゴーン、そしてかのムゲンダイナとも同着である。エキスパンションパス第一弾の『鎧の孤島』で参戦してきた伝説のポケモンたちには敵わないが、種族値650超の伝説ポケモンたちを除けば現状一位は保持している