絶狼-ZERO- DRAGON BLOOD

登録日:2017/01/22 (日) 12:50:58
更新日:2023/01/05 Thu 00:40:53
所要時間:約 10 分で読めます






魔獣ホラー

人の陰我に呼び寄せられ、
人間に憑依して、世界に潜む悪しき存在

古の時代より、人知れず魔獣から人々を護る者たちがいる

そして今宵……

一人の『守りし者』の新たな戦いが始まろうとしている……



FLAME IN THE SKY!
出会えた希望(ゆめ) 翼を抱きしめる少女(ひと)
解き放つは 破壊の劫火

輝く月の明かり 照らし出す横顔は女神
振りかざすこの剣で Ah
其の翼も 此のも 俺が断ち斬る!

絶狼(ZERO)


―戦え。燃え尽き、ゼロになろうとも。―


雨宮慶太原作・総監督の特撮番組『牙狼-GARO-』のスピンオフ作品『絶狼-ZERO-』シリーズ第2弾。

2017年1月6日(金)深夜1時25分、テレビ東京系6局にて放送開始。
その後、映画専門チャンネル・スターチャンネル、ニコニコ動画、バンダイチャンネル、CSファミリー劇場などで順次放送・配信予定。

シリーズ構成・脚本は『闇を照らす者』以降、実写版牙狼シリーズでサブ脚本を手掛けた梅田寿美子。
アクション監督は素体ホラーを長らく務めた大橋明が務める。

今作は、第1作以来久々に一般人のヒロインが登場。
ルイス・キャロル原作の『不思議の国のアリス』シリーズをモチーフに、彼女と零を中心に様々な登場人物が絡んでいく、
前作『BLACK BLOOD』からスケールアップした展開となる模様。

北九州フィルムコミッションの全面協力の下、シリーズでは長期地方ロケを敢行。
作品の随所に映る北九州のロケーションが今作の世界観を彩っていく。

公式ホームページでは、漫画版『魔戒ノ花』を手掛けた苺野しずく先生が描き下ろした
前日譚漫画「絶狼の軌跡~scene ZERO~」が連載。
刻喰のホラー・アカシックとの戦いの中、零の過去が描かれていく。

また、テレビ東京系列では『牙狼 -GARO- 魔戒ノ花』から深夜一時枠で牙狼シリーズを四年間持続して放送していたが、この作品を持って一時的に放送は終了した


【ストーリー】


翼のある美しき女神像が海にそびえ立つ街『ルーンシティ』。
『あるモノ』を探し求め、ひとり旅をしていた尋海(ひろみ)アリスは、この街を訪れる。

ホテル『CLOCK』に着いたアリスは、ホテルマンのクガノによりスイートルームに案内される。
だが不運なことに、そこは無数のホラーが巣くう陰我にまみれたホテルだった。
兎のマスクを被った、血色のドレスをまとったホラーの魔の手がアリスに迫ったその時、二振りの剣がそれを阻む。

その双剣の使い手は、涼邑零。
またの名を、銀牙騎士・絶狼――黄金騎士と肩を並べるほどの魔戒騎士である。
『不思議の国のアリス』の白ウサギにも似た巨大な怪物に変わり襲い掛かるクガノに対し、零は絶狼の鎧を召喚。その陰我を断ち切り討滅する。
その衝撃でホテルのガラスが砕け散り、銀の鎧を中心に舞い落ちる様をカメラに収めるアリス。
この瞬間から、アリスと零の奇妙な関係が始まろうとしていた。

一方、馬車を走らせる謎の影があった。
その荷台の上には、卵の殻にも似た水晶体の中で眠る男の姿が……。



【登場人物】


ご存知、笑顔の似合う魔戒騎士。
リングとの戦いを経て心身ともに成長、更にホラー討滅の中でもわざと鎧の装着限界時間ギリギリまで戦いを長引かせる遊び心を見せた。
第1話ではSansei社発のパチスロ「CR魔戒決戦牙王」で見せた直角に魔戒剣を擦り合わせる「鋭火双剣」に似たキメポーズを見せたり、蒼い魔導火をホラーに投げつけてスタイリッシュに倒すといったケレン味のあるアクションを見せる。
私生活では相変わらずの甘党で、生クリーム多めのホワイトルシアンしか酒をまともに飲めない模様。
更にグリーンピースが嫌いなことが明らかになった。どうやら相当な子供舌のようである。

魔戒剣は刃をワイヤーで射出できるようになっており、更にスピーディで変幻自在な攻撃が可能となった。
また、かつて死人の森で冴島大河の魂に稽古をつけられたのか、
大河が得意とした剣圧攻撃も見せている。

召還する絶狼の鎧は『BLACK BLOOD』のものよりは青みが抑えられており、両肩部の紋章からアンカーを射出しホラーの動きを封じると同時に、引き寄せることで瞬時に距離を詰めた速攻が可能となる。
後に弟子となる最強の黄金騎士の繋がりやアニメシリーズ絶倫騎士絶影騎士の逆輸入を感じさせる。

『BLACK BLOOD』に引き続き、藤田氏がボーカルを務めるDUSTZがエンディングテーマ「Zoë~Beautiful World~」を熱唱。
藤田氏も今作のために作詞を手掛けており、ほぼ藤田氏のプロモーションフィルムと化したスタイリッシュなエンディング映像も必見。


ご存知、零唯一の家族にして恋人的魔導具。
なぜかホラーの事を知っていたアリスを訝しむ。
アリスに「かわいい」と褒められて戸惑うところも見せた。かわいい。

今作にて、ついに次回予告ナレーションも担当。
色っぽい声で零を労っては視聴者に語りかけていく。


  • 尋海アリス(演:青島心)
今作のメインヒロイン。
『Hope』と書かれたレトロのカメラを手に、子供の頃に見た『竜の卵』を探して旅を続けている。
幼い頃両親と死別した過去を持ちながら、非常にマイペースで空気の読まない、どこか浮世離れした面を持っており、
命を狙われているにもかかわらずホイホイ外出して零を焦らせることもあるが、その前向きさと純粋さは好ましく思われている。
クガノが根城にしていたホテルでホラーに襲われるが、零に命を救われる。
なぜかホラーの存在を知っているが、その理由は不明。
第2話で愛用のカメラをダンサー・リリィに壊された後、零がわざわざ購入した新品を使う。
零に興味を持ちしつこくストーキング後を追い続けた末に、守りし者と竜騎士の間に起こる『竜の卵』を巡る戦いに巻き込まれてしまう。

後に、『竜の卵』をこっそり鞄に隠しルーンシティを去ろうとするが、やがて卵から竜の赤ん坊が生まれてこれを守ろうとすることに……。

演じる青島女史は後に仮面ライダーギーツにツムリ役として登場することになる。


  • バクラ(演:ガダルカナル・タカ)
零行きつけのバー『LUPO』のマスターで、かつては零と同じ『守りし者』だった。
『BLACK BLOOD』では右腕を失くしたままマスターを務めていたが、今作では義手を着用している。
すっかりその使い方を覚えているため、もし『飲んだくれと魔戒剣のお嬢ちゃん』が再びバーを訪れたら驚くであろう。
なお、零には『BLACK BLOOD』第3話予告のように「たまには苦い酒を飲んだらどうだ」と薦めながら、彼を「オリーブの入ってないマティーニ=悪くないが完璧じゃない」と称している。

これは藤田氏が過去に出演していた『仮面ライダー555』にて、藤田氏が演じた北崎がオリーブ抜きのマティーニをよく注文していたことから由来するネタだと思われる。


  • クレヒ(演:紅蘭)
バクラの『LUPO』の常連客と思われる謎の女。
袖のない胸元を強調したドレスがセクシーで、開店前にもかかわらず店内に入り浸ってるようで、暇を持て余してはトランプで遊んでいる*1模様。

演じる紅蘭女史は、あの草刈正雄氏の実娘。
主にダンサーとして活動しており、バラエティ番組や雑誌モデルでも活躍してはいるが、ドラマの本格出演は今作が初。


  • 烈花(演:松山メアリ)
本家『鋼牙狼』シリーズでおなじみのオレっ娘魔戒法師で、『絶狼』シリーズでは今作が初登場。
数々の功績が認められ、元老院付の魔戒法師となる。
男勝りな態度と守りし者としての意志の強さは健在。
今回は元老院からの指令を受け、零と共に『竜の卵』を守るため戦う。
戦闘時における零とのコンビネーションは見事なもので、魔導筆や魔界竜の稚魚などを駆使してホラーを迎え撃つ。


  • カゴメ(演:芳賀優里亜)
魔戒法師オキナを追って現れた女魔戒法師。漢字で「籠目」と書く。
オキナの妹であるが、彼が運んでいた水晶体の中にいる謎の存在を危険視し止めようとした。
その後兄の仇であるエデルを倒すため、零と接触する。

男勝りで喧嘩っ早く蓮っ葉だが、少年の心を持った純粋さと力の貪欲さを持ち合わせた性格。これは地位が低く貧しい家に生まれた上に素質もなく、ひたすら兄と二人で独学で力を磨いてきたという境遇から来たもの。
当初は竜の復活を阻止するためにアリスを殺そうとしたりエデルを誘き寄せる囮にしようとしたが、零と烈火の守りし者としての心を知って過ちに気付き改心した。
周囲に結界を纏うことで防御力を増幅する術が得意。また、カゴメ自身によく似た花罪(ハナツミ)という白い妖精を連れており、コンペイトウで釣らせながら彼女を偵察に向かわせる。

第7話にて烈花と共闘、彼女の盟友として認められるが、
最終的に死なばもろともと自爆の術で兄の仇たるエデルと心中、その若い命を散らしていった。
幼い頃からカゴメと共にいた花罪もその最期を悲しみ、やがて烈花と行動を共にすることになる。

カゴメと花罪の二役を演じる芳賀女史は『仮面ライダー555』でヒロインの園田真理を演じていた。
そう、今作でまさかの北崎さんとの再共演となる*2


  • オキナ(演:大迫一平)
馬車を走らせ『竜騎士』が眠る水晶体を運んでいた魔戒法師。
カゴメと対峙した際、「竜を蘇らせるためにこいつが必要だ」と嘯き、
水晶体で眠る存在が目覚めた時に自分に感謝するであろうとも●のけ姫のコダマにも似た小人術で彼女の動きを封じその場を去る。その目的は決して邪心によるものではなく、ただ最愛の妹を強くするためであった。
後に竜騎士エデルの復活に成功し、竜の力で人間をホラーから守るように頼むが、既に人間を見限っていたエデルに腹パン→アッパーの二連コンボで壁に叩き付けられ、あっさり殺害された。


  • 竜騎士エデル(演:弓削智久)
オキナの術により水晶体の封印から解き放たれ、竜の卵を狙う謎の騎士。
かつて魔戒騎士が誕生するよりも前の古の時代に、竜と共にホラーと戦い人間を守っていたが、突然人間を殺すようになり竜の死と共に眠りに就いたと伝えられている。
復活後は人間を「獣にも劣る臭いを持つ醜い生き物」と見下しており、竜を復活させて世界ごと人間を全て焼き尽くしてしまおうと企み零達の前に立ちはだかる。
また、自身が認めた者に対して自身の手で狩り取る主義で、エデルは自身の信念を「竜の本能」と称し標的に刃を向ける。
その剣は「我ら竜の怒りの炎」が宿っていると称し、自身も「たとえ人であろうと、この身に宿るのは竜の魂だ!!」と竜の復活を求める。

機械仕掛けの魔界竜の稚魚のようなものを従えており、烈花が放った魔界竜の稚魚も操ってみせた。
生身でも拳をひと振るいしただけで生身の人間に致命傷を与え、並の魔戒法師ならば軽く蹴散らし、赤き炎を刃に灯して敵を焼き尽くす。
更に腕に竜の牙を突き刺して取り込むことで、邪気が魔戒騎士の鎧にも似た形に変化した鎧を纏い、『鎧竜』に変化する。
鎧竜時は並の魔戒騎士を遥かに凌駕して絶狼とも互角という強さを見せるが、凄まじい邪気を纏うことになるために自身の消耗も大きい。
また、意識を集中させることで、周囲にある無機物をかき集めて『義竜』という号竜にも似たメカを作り出す。

演じる弓削氏は吾郎ちゃんZECTの人ドルーパーズのマスター下霜など、平成ライダーシリーズですっかりおなじみの方。
牙狼シリーズでは、第1作で譜面をばらまいていたピアニストを演じている。
ちなみに弓削氏は高所恐怖症で、第7話での高所での戦闘シーンを撮る際はかなり緊張したとのこと。


  • ループ
『竜の卵』から孵った、『古の竜』の最後の一匹。
刷り込みの習性か、生まれてすぐにアリスを母と思い込んで行動を共にする。好物はリンゴ。
白く小さい姿に赤い瞳が特徴でよちよち歩きが愛らしいが、口から吐き出す火はホラーをいとも簡単に消滅させるほど。
元老院の命を受けた零と烈花は、まだ小さいループを成長しないうちに葬らんとするが……。

ちなみに、名前の候補には『レイ』やら『ルーポ』やらが上がっていたが、最終的にこの名前に落ち着いた模様。


【用語】


  • ルーンシティ
今作の舞台となる架空の都市で、展望台から眺めると漁港や翼の生えた女神像が確認できる。
アリスは『竜の卵』を探すためこの街を訪れた。
無印のポートシティ、『闇を照らす者』のボルシティ、劇場版『GOLDSTORM 翔』のラインシティなど、
基本的に牙狼シリーズはなるべく特定の地域や時代をはっきりさせないという方針でこのような近未来的な都市の名称が施されている。


  • 竜の卵
アリスとエデルが探し求める、今作の重要アイテム。
何千年も前に魔界の竜が人間界で産み落としたもので、そこには『古の竜』が眠ると言われている。
アリスの持つ写真はモノクロのためひび割れたオブジェのようにしか見えないが、
実物は極彩色のステンドグラスにも似たきらびやかな光を放っている。
現代では中身は既に死んだ石ころ同然のものだと思われていて、使えなくなった魔導具置き場に放置されていたが、
実はまだ生きていることがエデルから明かされた。
烈花によって籠のようなものに封印されるが、紆余曲折あってエデルに確保された上籠を開けるためのキーがアリスの掌になってしまう。
第5話にて、幼い頃のアリスが森の中で見つけ出したことが明らかになり、友達のように交流する日々を繰り返す中、魔戒法師によって回収されてしまった事が明らかになる。なぜ術で記憶を消さなかったのか、とツッコんではいけない。
そして第8話ラスト、卵の殻を破り『古の竜』ことループが生まれることになる。その生まれたばかりの小さな姿がもたらすものは……?


  • 古の竜
魔戒騎士が誕生する以前に、『古の騎士』と共にホラーと戦っていた存在。
その詳細は不明だが、息を吹くだけでたちまちホラーを灰に変えるほど強いらしい。
戦いの末息絶えるが、その際に卵を産み落としたと言われており、オキナ・カゴメ兄妹がこの伝承を目にしたことが今回の事件の発端となった。


  • 義竜
エデルが意識を集中させて放つ邪気と周囲の無機物を組み合わせて生み出す使い魔的メカ。
その用途は幅広く、エデルの援護やアリスの捕獲などに使われる。
本編で確認されているものは以下の通り。

  • 素早い動きで敵を翻弄し攻撃するタツノオトシゴにも似た「壱ノ義竜<(ゲン)>」
  • アイアンメイデンにも似た捕獲用の「弐ノ義竜<(ショウ)>」
  • 人形の顔に似た胴体を持つカラスにも似た空中偵察用の「参ノ義竜<(カラス)>」
  • <元>と<鴉>が合体した攻撃特化形態「義竜人」
  • 魔導馬にも似た、角を生やした巨大馬型の「四ノ義竜<(ガン)>」


  • LUPO
バクラが経営するクラブバー。
ファミリー劇場・ニコニコ動画主催『金狼感謝祭2016』でそのセットが先行公開されたが、
『BLACK BLOOD』の頃よりも広くなっており、内装もやや豪華なものとなっている。
ホラーを探知するペンデュラムもダウジングから天体式のものに変更。
時計の文字盤にも似たプレートから指針にも似た波紋が生じ、ホラーのいる方角を指し示す模様。
零を追うアリスが上階にある倉庫に勝手に住み着いてしまった。野良猫か





あら、坊や。
やめておきなさい。
そんなに生半可な指先では、キーボードなんて打てやしないわ。

次回! 『加筆』

その入力は、どんな記録を刻んでいく…?

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最終更新:2023年01月05日 00:40

*1 第2話で彼女が引いたカードはクラブの4。すなわち、『ラッキークローバー』である。

*2 金狼感謝祭2016では、555での共演の事が話題として出ている