明石家さんま

登録日:2017/01/21 Sat 08:54:53
更新日:2024/01/10 Wed 21:28:12
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明石家さんまとは、1955年生まれの吉本興業所属のお笑い芸人である。
なお、吉本は所属のみで、マネジメントは個人事務所の「オフィス事務所」が担当する*1
和歌山県古座町出身。なお、育ったのは奈良県である。
本名は杉本高文。

事務所の後輩であるナインティナイン・岡村隆史から「お笑い怪獣」という二つ名を頂戴している。

略歴

1974年、高校生時に二代目笑福亭松之助に弟子入り。実家が水産加工業(さんまの干物工場)だったので「笑福亭さんま」を名乗り、落語家として活動を始める。
しかし、師匠の松之助曰く「あれだけ話は面白いのに落語はさっぱりだった」と言う。
このため早くからタレントに転向。毎日放送制作の『ヤングおー!おー!』でレギュラーとなり知名度を上げる。

1981年、フジテレビ制作の『オレたちひょうきん族』のレギュラーとなり、番組内のコント「タケちゃんマン」で演じた「ブラックデビル」が人気となる。
この番組では吉本の同期で元々仲の良かった島田紳助やビートたけしらと共演、それぞれが後にお笑い界の牽引役として活躍することになった。
番組後期では、村上ショージら吉本の後輩たちを番組に呼んでいる。

1986年には、当時のBIG3と呼ばれていた萩本欽一が休養した影響から、BIG3は「ビートたけし・タモリ・明石家さんま」という序列が定着し、後に三人の冠番組が放送されるようになる。

1988年、2度のドラマ共演を機に子連れ未亡人だった大竹しのぶと結婚するも1992年に離婚。2人の間に生まれた娘は「IMALU」として活動している。
ちなみに離婚後も大竹とは仲が良い…というか互いに離婚をネタにしている始末。IMALUのデビューも大竹から教えられた。

1990年には関西ローカルで今なお続く「痛快!明石家電視台」が放送開始。全国区になりながら敢えて関西ローカルを持ったのは自身の初心を忘れない点と、駆け出し時代からお世話になった毎日放送への恩返しがあったとされる*2
以降、全国区でブレイクした吉本芸人が冠で関西ローカル番組を持つ例が増加することになった。

1990年代以降、「さんま対複数人」のトークに定評があることがわかり、「踊る!さんま御殿!!」や「恋のから騒ぎ」など、このスキルを生かした番組も多く作られている。
これらの番組では芸人以外の大御所俳優や文化人、素人などにも容赦なくバラエティ的なオチのある話を求める。
また、この頃からジミー大西や(お笑い的な意味の)中村玉緒など、後に活躍する逸材を発掘している。

一方、大竹と出会ったきっかけであるTBSのドラマ「男女7人夏物語」などで俳優としても活動しており、自身のギャグスキルと組み合わせた単発コントドラマ『心はロンリー気持ちは「…」』シリーズが代表作。
しかし、1985年に朝の連続テレビ小説『澪つくし』に出演した時色々とあったせいか、その後NHKとは疎遠になっていたが、2016年からは単発特番『明石家紅白!!』でレギュラーを持つようになった。
なお、CDも出したが、歌唱力は…お察しください。
また、1986年に発売された『さんまの名探偵』はタレントゲームの名作として有名。

アニヲタ的に有名なのがあっぱれさんま大先生だろうか。
現在第一線で活躍している声優や俳優がここの「卒業生」だったりすることが多い。
特にさんま先生とやりあっていた悠木碧は色んな意味で伝説である。

2024年1月からは、東京ドームシティ内に新たに完成した吉本興業の劇場「IMM THEATER」のDM(ドントマネージャー)に就任。この劇場名はさんまの座右の銘である「生きてるだけで丸儲け」から名づけられたほか、座席デザインがさんまのモザイクアートになっているのが特徴。


主なキャラ

  • ブラックデビル
『オレたちひょうきん族』での初あたりキャラ。その人気故にテーマソングが作られたほど。ちなみにこのキャラが倒れた後「ブラックデビルジュニア」なる後継者となったが、すぐ消えてしまったという。
実は最初高田純次が演じていた。しかし高田が体調不良で収録に来られず、その際の代役探しをすることになったが、高田サイズの衣装が着られたのがさんまだけだったため急遽代役で演じたら大ウケしたという経緯がある。

  • アミダばばあ
「ブラックデビルジュニア」と同時期に現れ、彼からタケちゃんマンの敵キャラポジを奪った老婆。
あみだくじで攻撃法を決めるがその方法はいつもしょぼい。だがタケちゃんマンが「タケちゃんマンロボ」なる新形態で立ち向かう等、人気のあるキャラだった。
テーマソングはたけしとのデュエット曲「アミダばばあの唄」(作:桑田佳祐)。

  • お待ち娘
変身前のタケちゃんマンの前に現れる金色のバニーガール(?)。たけしに妙にすり寄ってくる。

  • ナンデスカマン
「世界の国からこんにちわ」の替え歌で登場する「タケちゃんマン」第4の敵。テーマソングは「びっくり箱の歌」(作:松山千春)。
最後は服毒自殺をし、新聞に死亡記事が載るというギャグキャラらしからぬ悲惨なものだった(没後堕ちた地獄でも悲惨な目に)。

  • サラリーマン
ナンデスカマンが無残に散った後銀河の果てからやって来た…高卒の七三眼鏡サラリーマン。途中からスクーターに乗って登場するようになった。
ヒーローコントの敵としては地味すぎて一か月で消えたが、2008年のFNS27時間テレビでちゃっかり登場している。

  • 妖怪人間知っとるケ
ある子供が変じた妖怪。見た目は山姥風だが男である。背中にカラスを乗せている。
最後は「当時実際に起きていた日本中の未解決事件はお前のせいだ」とあらぬ疑いを掛けられ追われる身となり、絶望の果てに焼身自殺するというナンデスカマン同様悲劇的なものだった。

  • パーデンネン
「アホちゃいまんねん、パーでんねん!」の掛け声で普通のコントの登場人物から変じるエジプト生まれの怪人。登場時に変なダンスを踊る。
このキャラの時にたけしの「フライデー事件」が発生し、キャラの最後はうやむやに…。

  • 貴子ママ
SP番組「たけし・さんまの有名人の集まる店」でさんまが扮したバーのママ。FNS27時間テレビにもゲスト出演した。

  • すぎもっちゃん
冠番組『明石家マンション物語』内のコント「大日本意味なし教」に登場した、「大日本意味なし教」の教祖。
どんな相談も弟子のチクリ(ラサール石井)共々「意味なーいじゃーん!」と叫んでスルーする。

  • ダメダメボーイズ
『明石家マンション物語』内のコントキャラ。ゲストの前に隊長として「ダメダメボーイズ」を率い現れ、「~そんなこと言っちゃあ、ダメダメ!」とツッコミを入れる。
同時期にラサール石井演じる両津勘吉が「大日本意味なし教」とこれをパロっていた。

  • 明石家サンタ
厳密には「キャラ」ではないが、テロップでそう記載されることがあるので一応ここに記載。
明石家サンタの史上最大のクリスマスプレゼントショー』の司会者で、投稿者の「不幸な出来事」に応じてプレゼントを贈る。


エピソード

  • 1985年8月12日、この日は東京でひょうきん族の収録→大阪ラジオ生放送というスケジュールだった。しかし、ひょうきん族の収録が早く終わったので、予約していた日航123便より一本早い全日空に乗って大阪に向かった。その日航123便に起こったことは…もう言うまでもないだろう。
    そして、大阪に着いた後のラジオでは日航123便の事故に絶句して口数が減った。そして、それ以来さんまは東京大阪間の移動など、新幹線で行ける範囲の場所に飛行機を使うことはなくなったという。
  • 彼の座右の銘であり、娘の名の由来である「生きてるだけで丸儲け」は、弟がいたが火事で亡くなっていたり、日航機事故に遭遇しかけたりした事などもあるといわれている。
  • 徳光和夫は紳助とさんまを比較し、「努力のさんま、天才の紳助」と語っている(2016年放送の「ジョブチューン(TBS)」より)。これは紳助は「プライベートではほぼ趣味や店の話しかしないのに、いざ番組となると作り話のうまさで盛り上げていた」のに対し、さんまは「自分が常に面白くいようとする努力をしている」ということから。これに関連し、「若手の番組をチェックしていた」「さんまは自分の出た番組を一人で見て大爆笑していた*3」というエピソードが有名。最近ではさんまのスキルを扱ったビジネス本が出た。
  • ほとんど寝ないことで有名。3日間起き続けた結果ジミー大西を半殺しにしかけたというエピソードの他、「寝てるところを見たら金一封貰えた」「起きた直後からあのテンションで話してきた」「実はロボットなんじゃ?」という話が出る上、娘でさえ「父の寝顔を見たことがない」レベル。
    ただ、ひょうきん族や笑っていいとも!で散々遅刻していたことから、実際には昼前など人の見ていない時間帯に寝ているとも言われている。
  • 野球よりサッカー派。家には欧州サッカーのレアグッズが所蔵されており、かつてはサッカーで知られる木梨憲武と同じ芸能人サッカーチームに所属していたこともある。また、競馬も好きで「なんでもダービー」というバラエティだけでなく、同じ奈良県出身の杉本という縁のある関西テレビ・杉本清アナウンサーと毎年年末に「夢競馬」という番組をやっていたことも。
  • 娘「IMALU」と、大竹が亡き夫との間にもうけた息子に自分のことを「ボス」と呼ばせている。これは、継父である自分のことを「お父さん」とは呼びにくいだろうという配慮。なお大竹の息子もちょっと…いやかなり個性的な名前だったりする。
  • 1度の離婚歴があることを指すバツイチという言葉を作ったのはさんま。大竹しのぶとの離婚会見の際、額に『×』をつけてきたことがきっかけで広まった。ちなみに現在の戸籍原本にはバツはつかない。他にもセックスをテレビ放送で「エッチする」と最初に言い換えたのもさんまと言われている。
  • 漫画好きという意外な一面もあり、理想の女性としてタッチの浅倉南や、「浮気しても電気ビリビリだけで許してくれるから」とうる星やつらのラムちゃんを挙げることも。他にもNANAなどを読んでいたが、ONE PIECEドラゴンボールを読み始めたのは2010年くらいに麻雀仲間の大島さんにすすめられてからとやや遅め。2014年の27時間テレビ内の企画ラブメイト10ではあの花の鶴見知利子こと「つるこ」を紹介し、コミカライズ版のみの台詞をコーナーのためだけにアニメでのつるこの声優、早見沙織が演じた。
  • 局の全番組の中で最高の視聴率を取っていたのにメインを務める番組を打ち切られたトラブルから34年もの間テレビ東京へは出演していなかったが、出川哲朗のオファーを受けて出川がメインを務める番組にゲスト出演。完全極秘な上にロケ地まで3時間半かけて出向いたせいで出川は腰を抜かす羽目に。
  • 上記のように後輩の番組にその番組がローカルだろうがノーギャラだろうが一切お構いなしに遊びに行く事が度々ある。


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最終更新:2024年01月10日 21:28

*1 この事務所には、さんまの他にもラサール石井や松尾伴内といった共演の多いタレントのマネジメントも担当している。

*2 これ以外にもラジオ番組の「MBSヤングタウン」を終了するか検討した際、自らが土曜日の放送を担当することで継続させたこともある。

*3 本人曰く自分が自分自身の最高のファンとのこと