World of Tanks

登録日:2017/01/14 Sat 03:00:39
更新日:2024/01/28 Sun 03:45:03
所要時間:約 20 分で読めます




World of Tanks(略称Wot)とは、海外のオンラインゲーム会社「ウォーゲーミング」社によって開発・運営されているオンライン戦車TPSゲームである。
姉妹作としてWorld of WarshipやWorld of Warplanesが存在する。

2010年、ロシアでサービスが開始される。その後は人気に伴ってヨーロッパ、アメリカ、アジアなどにも展開していき、2012年からは公式で日本語にも対応している。
基本となるWindows版他、現在では箱◎、箱1、PS4でもコンシューマ版を展開中。
コンシューマー版はMOD対応などの関係で、PCとは別サーバーになっている。
後PC版はV1.9でツリーが変更されるなどの大幅アップデートがあったが、CS版では据え置きのまま。
本ページはPC版準拠となっております。

またスマホ版として「World of Tanks Blitz」が展開しているが、そちらはゲームシステムがかなり簡略化されており、実質的に別ゲーに近い。

基本プレイが無料であることもあり、プレイ人口は非常に多い。MMOとしては世界最大級の巨大サーバーを誇り、 サーバー同時接続数のギネス記録 まで持っているほど。


「どんなゲーム?」


端的に言えば 「戦車だけの多人数対戦TPS」 でだいたいあってる。
戦闘のルール(ゲーム形式)は色々あるが、主軸となるのは参加プレイヤーがランダムにマッチングされる「ランダム戦」。

これは一定の法則でオートマッチングされた30人vs30人(最大)で対戦するゲーム形式で、敵を全滅させるか、あるいは目標陣地を占拠/防衛した方が勝利となる。

他にもあらかじめ組んだチーム同士で行うチーム戦(7vs7)、それより規模がでかい中隊戦(15vs15)、クラン同士で領地争奪戦を行うクランウォーズなどがあり、時期によっては特殊なイベント戦闘モードなどもある。

戦闘で活躍することでゲーム内資金(クレジット)と経験値が獲得可能になっており、それらを投じて砲やエンジンなどのパーツを、そして後継機となる戦車を開発/購入していくことができる。
具体的には、4号戦車で経験値をためて7.5cm24口径砲から7.5cm43口径砲に改良したり、チハたんで経験値をためることで1式チヘへ派生したりといった感じ。


「どんな戦車が出てくるの?」


基本的には第二次大戦中に用いられた戦車がメインだが、開発を進めると最終的に冷戦半ばぐらい(1970年代)の第二世代MBTあたりまで登場してくる。

戦車は各国ごとにツリー分けされており、例えばティーガーに乗りたければドイツ戦車の振りだしであるライヒストラクトーア→2号戦車→3号E型→3号J型→VK 30.01 H→VK 36.01 H→ティーガーという具合に順次開発していくことになる。

また1国あたりのツリーは一本しかないわけではなく、殆どの国は複数のツリーがあり、例えばドイツならライヒスクラトーアから
  • II号戦車、II号L型ルクスなどを経て試作ラインメタル装甲車にたどり着く軽戦車ルート
  • III号J型、インディエンパンツァーなどを経てレオパルト1へたどり着く中戦車ルートその1
  • III号E型、パンター系各種を経てE50Mへたどり着く中戦車ルートその2
  • ヘンシェル社系ティーガールート(到達点はE100重戦車)である重戦車ルートその1
  • ポルシェティーガー系各種を経て、マウスへとたどり着く重戦車ルートその2
  • ポルシェルートから分岐し、VK45系試作車群を経て7号戦車へたどり着く重戦車ルートその3
  • III号突撃砲、ヤークトパンターなどを経てE100駆逐戦車へとたどり着く駆逐戦車ルートその1
  • ナースホルン対戦車自走砲、シュタール・エミール などを経てグリーレ15へとたどり着く駆逐戦車ルートその2
  • ヴェスペ自走砲、フンメル自走砲などを経てE100自走砲へたどり着く自走砲ルート
などといった複数のルートへ分岐する。
それぞれのルートは基本的に独立しているが、一部には開発することで別のツリーへと移動できるものもある(重戦車ルートその2のポルシェティーガーから、駆逐戦車ルートその1のフェルディナントが開発可能だった)
V1.9でのツリー見直しで、この手のツリーは減ったが、ソ連では未だSU-152が2車種から開発可能という形で残っている他、アメリカにはTier4中戦車からTier4駆逐戦車への水平移動というトリッキーな開発がある。


またそれぞれの戦車には国籍とは別に、「Tier(ティアー)」「車種」というタイプの区分がある。

tierというのは単純に言えば戦車の「レベル」や「時代」に相当するもので、1から10まである*1
これは例えばtier6の戦車の砲はtier5の戦車の装甲をぶち抜けるが、逆の砲撃は弾かれて全然ダメージが通らない、といった具合にかなり顕著な差となって表れる(無論、例外はある)。
また30vs30のグランドバトル等、一部のゲームモードはtier10車両を使わないと参加不能。

時代的な背景だとtier1は「戦車戦」という概念が出来た頃の車両、tier10中戦車には第2世代主力戦車辺りの車両が属する。中戦車以外のツリーは該当する車両が無いので、試作車両がほとんど。マウスとか例外はあるけど。

このtierはマッチングにも絡んでいて、ASIAサーバーでは一つ上、もしくは一つ下のtierと混合でマッチングされる。
例えば自分がtier6の戦車で出撃した場合、戦場はtier5&6かtier6&7のどちらかになる。
他のサーバーの場合、最大で+-2までマッチングする場合がある。
同じ様にtier6の戦車で出撃した場合、tier4-6、tier5-7、tier6-8の3種の戦場から選択される。
tier3以下、tier4の重戦車、一部のプレミアム車両はマッチング範囲が狭まっている優遇処置がある。

車種というのは戦車の「職業」に相当するもので、軽戦車・中戦車・重戦車・駆逐戦車・自走砲の5種がある。
車種によって性能の傾向には大きな違いがあり、またチーム内で求められる役割もだいたい車種で決まってくる。(こちらにも例外はある)
Tier7以下は「軽戦車」「自走砲」「駆逐戦車」の台数とTierが相手と被り、後は「中戦車」「重戦車」は混合でTierと台数に差がつきにくく調整される。
Tier8以降は同じ車種内でも「重装甲形」だったり「高機動形」だったりと役割が振られていて、この内部カテゴリーが相手と被るようにマッチングされる。


「戦闘はどんな感じ?」


基本はTPSだが、交戦距離は500m以下だし、耐久力はHP制…といった「ゲームらしさ」と、砲弾の貫通力が装甲厚を下回る場合は跳弾してダメージが通らないといった「戦車らしさ」とがせめぎ合っている。
ただどちらかと言えば戦車シミュレータ要素よりはTPS要素の方が重視されており、開発サイドの定義も「これは戦車を題材にしたスポーツ系TPSです」と主張している。

まあこれに関しては正直ようつべなりニコニコなりで動画を見てもらった方が早いだろう。そう、そんなゲームです。

戦車の操作自体は一般的なWASD+マウス操作で、特に難しくはない。しかしこのゲームで重要なのは反射神経やエイミング技術などの所謂「ゲームのうまさ」よりは、むしろ「知識」の方である。

  • 「目の前の戦車の正面装甲は80mm、側面は60mm、俺の戦車のAP弾がこの角度から抜けるのはキューポラ部かのぞき穴か足回りのみ」
  • 「敵の主砲の装填速度は11秒、1発撃たれたら飛び込んで側面に張り付ける」
  • 「敵戦車の視界は320m、このまま進んで来れば視界340mでカモフラージュネットを張ってる俺の方が先に発見できる」
  • 「敵はおそらくあのあたり、この岩陰から出れば発見できるがあの丘からも射線が通ってしまう」

などといった知識がさっと出てくるかどうかが、そのまま勝敗に繋がってくる。勿論、操作技術もいらないわけでは決してない。FPSなどでエイミングに慣れてる人はそれだけで有利だろう。
特に2つ目の「主砲の装填速度は~」がかなり重要で、リアルタイムなゲームなのに「ターン制の撃ち合い」という用語が登場するほど。
まあぶっちゃけ一番大事なのはガッバガバなマッチングを制する運である*2

戦車の緒元は前述の通り(武装とか装甲厚とかエンジンの馬力とか)史実に忠実なこともあれば、ゲームバランスの都合上(搭載できる装備とか砲の貫通力とか威力とか)そうでなかったりもする。
特に計画案だけで終わってる戦車は史実が無いので想定で埋まっている。

それぞれの戦車は「砲塔」「主砲」「通信機」「エンジン」「サスペンション(履帯)」などのモジュールを換装して出撃できるが、主砲以外は「カスタマイズする」というよりは一本道で「強化していく」感じになる。
砲だけは好みで2本のうちどちらかという車種が多い。
ビルディングの余地もあるが、それは乗員の習熟度や特別スキル、あるいはクレジットで購入する拡張パーツなどの方になる。

(拡張パーツの例)
  • 「装填棒」……通称ラマー。主砲の装填速度を向上させる
  • 「双眼鏡」……通称カニ眼鏡。じっとしている時だけ視界が広くなり、敵戦車を見つけやすく・観測しやすくなる
  • 「迷彩ネット」……通称カモネット。じっとしている時だけ見つかりにくくなる


「本当に無料でいけるの?」

基本的にはいける。特に中tier帯までならなくても全然問題ない。

本ゲームの課金は公式ページなどから直接現金で買うもの、また特殊通貨(ゴールド)をそちらで購入するなどして、そのゴールドを使ってゲーム内で購入するものとがある。


といった具合に多岐にわたる。

しかしこれらは総じて「稼ぎの効率を上げる」ものでしかなく、対戦を有利にするもので、かつ課金でしか買えないというものはほぼない(強いて言えば高性能プレ車ぐらいだが、絶対的な性能差があるわけではない)。
しかもこれらの課金要素は、課金せずともゲーム内イベントなどで結構大盤振る舞いされることも多い。

とはいえ「稼ぎの効率」には顕著な差が出てしまうのも事実であり、その効率は低tierでは大差ないが、高tierではそれこそ3倍~5倍にまでなる。
tier6ぐらいまでなら課金せずとも問題なくプレイできるが、それ以上の高tierになると、収支のいい課金戦車の一台ぐらい、
あるいはプレミアムカウントやフリー経験値変換あたりは必要に応じてやらないと、相当に時間(収支の良い低tier帯で稼ぐ時間)がかかることは覚悟せねばならない。

あと「課金弾」と言われている特殊砲弾だが、これは昔ゴールドでしか購入できなかった名残。
v0.8.1からクレジットでも購入可能になり、v1.0.1以降はクレジットのみ購入可能に変わっている。
ただ通常弾よりお高い値段が付けられているため、(仮想的な)財布にダメージが行くのは変わっていないので注意。


「戦車の種類」


・軽戦車

文字通りの軽量級。つまり一般的に足回りが軽く動きが素早く、そして装甲が薄く火力が弱い。つまり相手と撃ち合うことを任務とする戦車ではない。やろうと思えば重戦車をぶっ殺して帰って来られる変な奴もいるにはいるが。
通称LT(Light Tank)。

ではその主任務は何なのかと言うと、「偵察」である。
このゲームの戦車はそれぞれ自前の視界範囲を持っており、自身の視界内に捕捉した敵戦車だけを画面に表示する仕組みになっている。
しかしその範囲の外にいる見えない戦車も、チーム内の誰かが敵を発見すること(+その車両に無線が繋がる距離であること)で、チームの全員の画面に表示することが可能なのである。
つまり自力では200mしか見えない重戦車でも、400m離れた敵戦車を先行した軽戦車が見ていれば、重戦車はその距離からでも敵戦車を見て砲弾を撃ち込むことができるというわけ。
この「敵を視界内に収めて他者に提供する」行動のことは「スポット」と呼ばれ、偵察行動の基本になる。

つまりチームの眼となって敵を見つけ、他の戦車に撃ってもらうというのが軽戦車の主なお仕事になる(自分で見てる相手にダメージが入ると、観測ボーナスという形で攻撃したのと同様のポイントが入手できる)。
ほとんどの軽戦車は、同tier内の他戦車と比べて視界範囲、無線範囲が広く、隠ぺい率も高くなっており、偵察にうってつけと言える。

また偵察以外にもその足を活かして後方をかく乱したり、敵陣形の穴を見つけて突破し後方の自走砲をたたいたり、視界の悪い重戦車に随伴して早期警戒役を務めたりと、多様なお仕事が要求される戦場の便利屋でもある。

性質上、プレイヤーのスキルや知識への依存度が非常に高く、初心者ではその性能を充分に活かしにくい。
だが逆に地形や戦車データを熟知した上級者が使うと文字通り「神の目」をチームに供給することができ、チームの勝利に決定的な役割を果たすこともできる。

著名な車両で言えばM24チャーフィー、レオパルト(西ドイツのアイツではなくWWⅡの方)など。

・中戦車

軽戦車と重戦車の中間に位置するバランス型戦車。その装甲と火力は軽戦車ほど貧弱ではなく、機動性や隠ぺい性は重戦車程劣悪ではない。
通称MT(Middle Tank)。

総合的な性能バランスのよさから、必要に応じて軽戦車のような偵察や機動戦闘も、重戦車のような戦線維持も、駆逐戦車のような待ち伏せ狙撃も…といった具合に多様な戦術に対応することが可能
またチームの中でもそういった臨機応変な立ち回りが要求される渋いポジション。

更には戦車自体にも軽戦車に近い機動性を持つもの、あるいは重戦車に近い装甲をもつもの、駆逐戦車のような火力をもつものなど個性豊かなラインナップを揃えている。
そのため、前述のように戦況に合わせた適切な行動はもちろんのこと、各々の戦車の特性によっても取るべき立ち回りは変わってくる。

そのバランスのとれた性能から、初心者でもそれなりに立ち回ることができ、プレイヤースキルに比例して顕著に出来ることが増えていくという奥深い戦車。
またその性質上、「格下相手なら強気にオラついていけ」「格上相手なら泣きながら逃げて重戦車や駆逐にお任せしろ」というゲームの基本を(嫌でも)学ぶことができる名教官でもある。

著名な戦車で言えばT-34M4シャーマン、61式戦車など。

・重戦車

読んで字のごとく「硬い!」「強い!」「遅い!」の3大ワードを網羅した動く要塞。
通称HT(Heavy Tank)。

基本的に「装甲は同tierの中・軽戦車のAP弾を弾く」「主砲は同tierのあらゆる戦車の装甲をぶち抜ける」という特徴を持っており、攻撃力と防御力の双方において同格tierのあらゆる戦車に優越する性能を持つ。持ってない奴もいる。
その強大な火力と装甲を活かして部隊の中心になり、移動橋頭保兼火力陣地として戦線を支えることが主任務となる。

まさしく戦場の主役と呼ぶにふさわしい強力な戦車であるが、それ故に敵からのヘイトも高い。
重装甲とはいえ装甲が薄いウィークポイントも存在するし、駆逐戦車や自走砲などは同格以下でもこちらの主装甲部をぶち抜く火力を持っていることが多く、下手に突出すると敵の総攻撃を浴びてたちまちやられてしまうことも。

よって花形にして主役なのは事実だが、同時に脇役(視界を担う軽戦車や、迂回攻撃でヘイトを分散する中戦車、敵ににらみを利かせる駆逐戦車や自走砲)あってこその主役であることを決して忘れてはならない。
メイン盾は謙虚たるべし。

中戦車や軽戦車に比べると役割が明確で、かつ死ににくいため初心者にもおすすめされる戦車だが、戦場の主力を担う以上、チーム全体から相応の働きを求められる。
うかつな行動をして開幕爆散したり、戦線維持を怠ってひきこもったりすると、敵よりもむしろ味方のヘイトを集めてしまったりするので注意。

著名なので言えばIS(スターリン戦車)ティーガーIなど。

・駆逐戦車

火力に特化した戦車ハンター。戦車の要素のうち何かを犠牲にした変わりに基本的に同格の戦車に比して1~2ランク上の強力な主砲をもち、格上の重戦車などに対しても手痛い一撃を浴びせることができる。
反面、犠牲になった要素とその弊害としては
  • 車体に対して大きい砲を乗せるため固定砲塔化→接近戦や遮蔽物を使った撃ち合いに対応できなくなる。
  • 運動性や視界を追求しすぎて装甲が極端に薄い→自走砲の爆撃で即死の危機。
  • 相手の重戦車に耐えながら攻撃できる防御力→機動性の劣悪化、砲塔巨大化の影響で隠蔽率の低下、超近視。
などなど。
通称TD(Tank destroyer)。

一般的なFPSでいうとスナイパー的な存在で、必然的に芋・・・とは言わないが待ち伏せ戦術が基本になる。
非常に強大な決定力を持つが、前述の通り火力に全振りしてるが故の決定力なので、単体での戦闘性能は(状況にもよるが)あまり高くない。
砲塔が回る車両でも、同格の戦車に比べると旋回速度が悪いので、軽戦車に張り付かれた場合旋回が間に合わずに撃てない場合も多い。
味方との連携、とくに視界を取ってくれる軽・中戦車の働きがあってこそ輝ける戦車と言える。

基本的に不器用なのは否めないが、それ故に役割が明確かつ単純で、重戦車と並んで初心者にもおすすめされる戦車。ガンガンダメージを取っていけるしキルカウントも伸ばせるアタッカーなので、そういうのが好きな人も楽しめる。
ちなみに現実では「自走砲」のカテゴリーでもWoTでは駆逐戦車になってたり、逆に「対戦車戦闘車両」となっていてもWoTでは自走砲になっていたりすることもあり、このあたりは開発のさじ加減次第。

著名なので言えばSU-100、ヤークトパンターなど。

・自走砲

水平射撃を基本とする他の戦車とちがって、曲射(放物線を描いて飛ぶ砲撃)によって攻撃する間接攻撃専門の戦車
射撃モードになると専用の俯瞰視点になり、それを見ながら砲撃する形になる。直接戦闘力は殆どなく、撃破されないように最後方に位置取ることが多いので、基本的に視界は味方戦車がとってくれるそれに頼ることになる。
通称SPG(Self Propelled Gun)、arty(Artillery、砲兵の意)。

戦車の装甲が最も薄い部分である天板方向から高威力の榴弾を打ち込むので、ツボにはまればその攻撃力は非常に高い。
またv0.9.18アップデートで、自走砲の榴弾、あるいはその爆風の命中時には敵戦車に対し「スタン効果」という一時的なデバフ効果をもたらすことができるようになった。
曲射弾道故に普通の戦車では攻撃できない建物の向こうなどから打ち込むことができるため、敵戦車、特に鈍重な重戦車や駆逐戦車へのプレッシャーも抜群。

しかし味方が適切に視界を取ってくれないと何もできないし、逆に味方があまりに強すぎると撃つ間もなく敵が撃破されてしまうし、敵軽戦車に肉薄されると何もできずなぶり殺しにされるし、
マップによっては射線が全く通らなかったりするし、命中精度が悪いので運次第でさっぱりあたらなかったりするしと、自分で使ってみるとなかなか戦果が安定しない戦車。
「敵にいるとキレそうになるが、自分で使ってもキレそうになる」というのは自走砲に乗ってみたWotプレイヤーが一律で抱く感想である。

他の戦車とは別ゲーレベルに操作感覚や戦術が異なるが、「いかに自走砲の砲撃を避けて動くか」「どういうところで自走砲の砲撃をくらうと嫌なのか」といった普通の戦車での経験は自走砲に乗り換えた時に活かせるし、またその逆もしかりである。

著名なので言えば……ううむ、セクストンIIあたりだろうか?


「車両ツリーについて」


現在(2018年8月)に実装されているツリーは、ソ連ドイツアメリカフランスイギリス中国日本チェコスロバキアスウェーデンイタリアポーランドの11か国。

各国のツリー内の車両の数は一律ではなく、国によってバラバラ。
具体的には
  • ドイツソ連……最多。全車種を網羅しているのは勿論、同じ車種でも複数のルートがあることも珍しくない
  • アメリカイギリスフランス……多め。ドイツやソ連には負けるが、ちゃんと全車種は網羅している
  • 中国日本スウェーデンポーランド・イタリア……少なめ。ツリー内で全車種を網羅できておらず、全部で2~4本程度のルートしかない
  • チェコスロバキア……少ない。基本的に1本しかルートがない一直線ツリー
という感じになっている。

搭乗する車両は実際に戦争で活躍した戦車だけではなく、制式採用されなかった試作機や、実証試験やコンペティションなどを目的とした実験機、果てはペーパープランだけの車両や、「こういう戦車が構想されていたっぽい」レベルの架空車両に近いものまで様々。

これに加えて課金により購入できる課金戦車と、特定の条件で配布される車両。それにコレクション車輌とされるv1.9.0以前の旧ツリーに存在した戦車がある。
コレクション車両に関しては、その国のコレクション車両と同Tierの戦車を開発すればクレジットで購入可能になる。
例えばファイヤフライに乗りたいと思ったら、中戦車でなくともいいのでイギリスのTier6戦車を開発すれば購入可能になる。
通常ツリー車両同様に初期段階で手に入るため、モジュールは各戦車で開発する必要があるのが課金車両との大きな違い。
また、コレクション車両行きする前に持ってた車両については引き続きガレージに残る。

具体的な登場戦車に関しては、World of Tanksに登場する戦車に一部記載している。


「MOD」


ゲームを改造・拡張する追加プログラムはMODと呼ばれて海外のPCゲームでは割と一般的な存在だが、当ゲームの場合は基本的に「一定のガイドラインを出してあとは自由」という方針。

そのガイドラインはこの手の対戦ゲームとしては「かなり緩め」レベルで、結構強力なMODも存在する*5。自走砲などは「MODを入れてからがスタートライン」と言われていたほど(v0.9.18でそのMODに似た機能がオフィシャルで追加された)。
このためMODを使用できないXBOXやPS4などのコンシューマ版ではそれぞれの専用サーバーが設けられており、公平性を維持している(コンシューマ版はこれ以外にもツリーがv1.9.0以前だったりと、結構色々差異がある)。

また公式もMODパックをいくつか出しており、その中には日本でコラボした「ガールズ&パンツァー」のボイスパックなども存在する。

公式のボイスパックはあんこうチームの6人+プラウダ高校のノンナ(ロシア語多数)というラインナップ。そしてさすが日本というべきか、有志が作った非公式のガルパンボイスパックMODは充実の一言である。


「初心者はどの国のツリーを選んだらいいの?」


「初心者へのおすすめは?」と言われると、やはり性能・ラインナップ共に充実しているソ連ツリーを押さざるを得ない。
タフで素早い車両が多いので、生存性が高いという意味でも初心者にはありがたい。
というのも、多くの多人数FPS同様、初心者はベテランから一方的に撃たれるはめになるので、耐久力がない戦車だと一瞬で撃破され、ゲームに慣れるのすら時間がかかってしまうのである。
弱点としては装甲は硬いけど耐久力が低く、抜かれると厳しいのと、俯角が全体的に浅めでハルダウン時に撃てない時間が多く発生すること。
それと軽戦車ルートTier4に居る「BT-7」が下のM5スチュアートを超える苦行戦車になっているので注意。

この点ではアメリカツリーも決して負けていないが、軽戦車ルートにデンと居座る「M5スチュアート」がどうしても足を引っ張るのが難点。
以前は中戦車ルートに居座っていた「リー先生(M3リー中戦車)」も大概だったが、バージョンアップでツリーからは外れてくれたのでラクになった。
ソ連とは逆に俯角が深い車両が多く、ハルダウン戦術がしやすいのも強み。

自走砲については、低Tier戦場では「足を止めてゆっくり待ち伏せする」という事が少ない事、操作性が他の4車種とまったく異なること、乗員や装備の敷居の高さから初心者にはあまりオススメできない。
まあそれでも「興味があるなら乗っておいて損はしない」レベルであるし、一度撃つ側に回ってみると「自走砲に撃たれない動き」の勉強にはなるだろう。
オススメは単発威力こそ残念ながら速射性が高いため「撃ち直し」が効きやすいイギリス、一本道ではないが軽戦車や中戦車とパーツの互換性が高い*6分強化の容易なドイツorアメリカか。

とはいえ、最終的には「好きな戦車をめざす!」「ごひいきの国のツリーを!」といった情熱に素直に従うのが一番である。モチベーション的にも。




追記:修正をパンツァー・フォー!

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最終更新:2024年01月28日 03:45

*1 一応、エイプリルフールの際に「暗に実装する気がないのを示す」という形でTier11表記がされたこともある。つってもM1エイブラムスとかT-90とかチャレンジャー2のような「明らかに活躍した時代がおかしい戦車」とかラーテのような「そもそも戦車に分類してしまっていいのか?な規格外車両」とかだが

*2 勝敗に当たってもっとも重要な「プレイヤーの戦績」がほぼ考慮されない上に、車両戦力の平均化も上記のようにカテゴリー毎にざっくりと割と粗雑。完全に「速度>公平さ」なマッチングシステムになっている

*3 Pay to win の略。「金を多く払った方が勝つ」というゲームバランス

*4 WoTにおいて「一種のお約束」レベルで多用される罵倒の言葉だが、この場合は単純に「新兵」つまり初心者の意

*5 もちろんあまりに目に余るものは禁止対象になる。その対象を記した「こういう機能はつけないように」というリストは毎回更新されている。

*6 軽戦車・中戦車のシャーシを流用した車両が多いため。本ゲームではⅡ号戦車、Ⅳ号戦車、M24チャーフィー、M41ブルドッグなどの車体が自走砲になっている