ロマニ・アーキマン

登録日:2017/01/02 Mon 00:53:09
更新日:2023/12/30 Sat 12:38:01
所要時間:約 16 分で読めます






はーい、入ってまー ―――って、うぇええええええ!?

誰だ君は!? ここは空き部屋だぞ、ボクのさぼり場だぞ!?

誰の断りがあって入ってくるんだい!?


Fate/Grand Order』の登場人物。
CV.鈴村健一

【概要】

カルデアの医療部門のトップを務める青年。通称「Dr.ロマン」

主人公が自室と紹介された空き部屋でサボっていたロマンと鉢合わせしたのが初登場。
カルデアに来て間もない主人公と、所長の身の上話等の世間話をのんびりとしていたことで(ロマンが医務室にいるものと勘違いした)レフの破壊工作から偶然逃れ、
その事故から生き残ったスタッフの中で最も階級が上であったため、所長代行として聖杯探索の指揮を取ることとなった。

カルデアに属してはいるが、彼自身は魔術師ではなく、時計塔に属していた事もない。
その為、一般的な魔術師の考えには嫌悪感を示しており、カルデア赴任から5年後、マシュの存在を知った時は今まで気づけなかったことを後悔し、彼女に親身になって接していた。


【性格】

賑やかな人物で、ノリがよく軟派な性格。ドラマCDでは主人公に「頭がゆるふわ系なんだ…」としみじみと思われている。
軽い言動からシリアスな場面ではマシュ等に「ドクターは黙っていてください」と言われたり、ギャグパートで雑な扱いをされたりもしているが、
基本的に主人公とマシュからは慕われており、ロマン自身もまるで保護者のような目線で彼らと接している。

主人公が訪れた頃にカルデアの所長をしていたオルガマリー・アニムスフィアとはカルデアに来る以前からの知己なのか、
彼女をファーストネームで呼び、所長となるまでの彼女の苦労も知っている。
当の彼女からの扱いは割と悪かったようで、ロマンもマシュ同様に彼女の性格の悪さも知っているが、それはそれとして今日までの彼女の努力を尊敬している。

ダ・ヴィンチちゃんとは悪友の関係。
身体的にも精神的にも無理を重ねているロマンに力を貸すためにダ・ヴィンチちゃんはカルデアに残っており、
ロマンもダ・ヴィンチちゃんにだけは信頼を置き、自分の秘密を明かしている。

バーチャルアイドル「マギ☆マリ」の大ファンというアイドルオタクであり、外の世界が焼却された後も自動再生AIを作って本物の代わりにブログを更新させるほどの熱狂的ファン。
ドルオタではあるが、現実のアイドルに興味はないらしい。曰く、
「どうでもいーわー、現実のアイドルとかほんとどうでもいーわー、スキャンダルとかほんと少年のようなボクの心をどろどろに混ぜかえすわーバーチャルネットアイドルは僕を裏切らないわー」
しかし、後にマギ☆マリの正体が発覚した事でバーチャルアイドルにも裏切られる事になったが、現実を受け入れようとしなかった。


レイシフト先の主人公とは通信で連絡を取っており、その声を聞いた英霊達からは何故か酷評される事が多い。
「聞くだけで軽率な男と分かる声」「チキンの匂い」「胡散臭い」「小物臭い」等々…
あまりの扱いの悪さにベディヴィエールから「機転の利く賢人」と評された時には感激していた。
ギルガメッシュに対してはやけにフランクに接しており、下手な口を叩けば即座に殺しにかかる可能性すらある彼も何を言われようと一切咎めることなく対等に口を利いていた。
子ギルからは「いつかその怠惰の贖いをすることになる」不穏な釘を刺されていた。

ちなみにダ・ヴィンチちゃんによればソロモンのファンであるらしく、憧れを抱いているそうな。
ソロモンの父親であるダビデからソロモンの評価を聞いた際は「そんな、ひどいっ!」と嘆いていた。

手袋で隠れているが、左手の指に指輪をしているらしく、マシュからは既婚者と勘違いされている。


【能力】

能力的にはダ・ヴィンチちゃん曰く「凡才」
基本飄々とした態度とギャグキャラみたいな言動、そして穏やかな笑顔の裏では、ほぼ不眠不休でカルデアの活動を取り仕切っているという文字通りカルデアの大黒柱。
代理司令官としての職務以外にも
  • 機材の調整
  • 特異点の探索
  • レイシフト中の主人公の存在確率の固定
  • レイシフト先のサーヴァントやエネミーの索敵
  • 生き残ったカルデアスタッフ達の統率
  • 本業である医療関連の仕事とスタッフのメンタルケア
等々、普通ならとっくに音を上げるか倒れているかという量の仕事量を一人でこなしている。



【経歴】

10年前の聖杯戦争においてマリスビリー・アニムスフィアの助手として共に勝ち抜き、その縁で特例としてカルデアのスタッフとなったらしい。
しかし主人公達にはその事を隠しており、シャーロック・ホームズからは「信用できない」とはっきり言われてしまっている。
が、ダ・ヴィンチちゃんによれば「裏はない」との事。
しかし、何らかの切り札を隠し持っているらしい。




追記・修正お願いします。












































※注意※



この先には『Fate/Grand Order』最終章の重大なネタバレが含まれています。






























































――――ゲーティア

魔術王の名はいらない、と言ったな。では、改めて名乗らせてもらおうか

我が名は魔術王ソロモン。ゲーティア。おまえに引導を渡す者だ



ILLUST:武内崇
CV.鈴村健一
真名:ソロモン

◆ステータス
筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具
E E B A++ A++ A++


◆スキル
【クラス別スキル】
◯陣地作成:A
魔術師として自らに有利な陣地を作成する。
エルサレム神殿を作り上げた彼の手腕は陣地作成において最高峰とされる。

◯高速詠唱:C
魔術の詠唱を早める能力。
高速ではあるが、心配性が災いしてかたまにミスをする。

◯道具作成:C
魔力を帯びた器具を作成する。
契約に特化してしまったためか、道具作成能力は並レベル。


【固有スキル】
◯召喚術:EX
過去、あるいは未来から霊体を喚起する魔術。
“七十二柱の魔神”と呼ばれる霊的存在を語りあげ、有能な使い魔として成立させたソロモンの召喚術は召喚術の始まりにして頂点と称される魔術の王の名に恥じないものだ。
ソロモン王が残した知識に悪魔を使役する術があるが、その写本は後にレメゲトン、あるいはゲーティアと名付けられた。

◯啓示:B
“天からの声”を聞き、最適な行動をとる。
『直感』は戦闘における第六感だが、啓示は目標の達成に関する事象全てに該当する。
ソロモンがエジプトのファラオの娘を娶った後、夢枕に神が現れ、「汝に資格あり。望みを口にせよ。願うものを与えよう」と告げたという。
ソロモンはこれに対し、黄金や権力より、なにより知恵を求めたという。
それこそが「真の叡智」に至る資格を持つ事の証であり、神はソロモンへと十の指輪を与えた。
そしてソロモンはその啓示を元に、只人の身でも行える現象操作術――――即ち、魔術を確立した。
(それまで魔術は神に近しい人間のみの業だった)

◯ソロモンの指輪:EX
神から授かった十指に嵌める指輪。
魔術の祖、王の証、そして天使や悪魔を使役する魔術の源泉でもある。
十の指輪がすべて揃っている場合、人類が行うあらゆる魔術を無効化し、また配下に納める。
尚、このスキルはあくまでゲーティアのマテリアルで触れられたものであり、通常のキャスター枠に納められたソロモンがこの指輪を保有しているかは不明。

◯千里眼:EX
視力の良さ。遠方の標的の捕捉、動体視力の向上。 透視、未来視、過去視さえも可能とする。
ソロモンの千里眼は過去と未来を見通すという。
最高位の魔術師の証たる「世界を見通す眼」。





【真の概要】

ロマニ・アーキマンはホームズの言う通り、「FGO」の世界でかつて行われた聖杯戦争の参加者であった。
ただし、マリスビリーの助手ではなく、マリスビリーのサーヴァント、キャスター・ソロモンとして聖杯戦争に参加し、彼らは勝利した。
つまり、Dr.ロマンこそが本物の魔術王ソロモンだったのである

ちなみに2004年の冬木で行われた聖杯戦争は本来なら第五次であるが、FGOの世界線ではこれが初めての聖杯戦争となる。
第五次聖杯戦争においても、マリスビリーは聖杯の事を調べていたが、その結果、既に聖杯が願望機として使い物にならない事に気が付き、参加する事はしなかった。
しかし、FGOにおいては聖杯は願望機としての機能を保っている為、それを狙い、参加に踏み切った訳である。

冬木の聖杯戦争の目的は勝者のサーヴァントを含む七騎の英霊を燃料として第三魔法を再現する事であるが、マリスビリーはそれに興味が無かった。
彼の目的は莫大な電力を必要とする事から机上の空論とされていた疑似地球環境モデル・カルデアスを完成させるための富であり、
それは六騎の英霊を燃料にした願望機で十分事足りるものだった。
そして共に戦った友としてソロモンにも願いを叶える事を求めたマリスビリーに対し、ソロモンは望みを口にした。

その願いは「人間になること」
それはソロモンとして受肉するという事ではなく、魔術回路も千里眼も含めた全ての力を失った、ソロモンとは別のただの人間としての人生を送る事だった。

元々ソロモン王は生まれながらにダビデ王によって神に捧げられた人間であり、神の声を聞く役割を与えられた神の代理人として生きた王であった。
王としての彼はそのゆるふわとした気質の為に気概には欠けるものの民には優しく、責務は忠実にこなし、人々に愛された良き賢王として眠りについた。
だが、その内面は人々の感情に共感する自由すら奪われた為に生まれた無感動な非人間にすぎず、
彼は自らを「周りの願いを叶えるだけの装置」と考えていた。
聖杯戦争に参加したのも単純に呼び出されたからそれに応えただけであり、求められたのなら自害の命令すら平然と受け入れるつもりだった。
故にマリスビリーに問われるまで、自分の願いなど考えた事すらなかった。
しかし、願いを叶える機会を与えられた彼は、人間になる事を望んだ。
英霊と呼ばれる者たちにも、人間であった期間はある。彼らは人としての時間を経て、いずれ英雄と呼ばれるものになる。
だがソロモンにはそれがなかった。そんな自由すら与えられなかった。
彼は生まれてこの方自分の意思すら抱いたことがなかった。
だから願ったのだ。人間としての自由を知りたいと。

そして英霊ソロモンは、人間ロマニ・アーキマンに生まれ変わった。
これからは人間として自由に生きられる――――はずだった。

しかし人間になり、全ての力を失う刹那、ソロモンは世界が破滅する未来を見てしまった。
どういうことだと混乱したが、既に千里眼のないロマンには原因も、それがいつ起きるのかもわからない。
しかし、その破滅が自分に関係するものだという事だけは分かっていた*1
ロマン本人も「自分は人に好かれるほど価値のある人間じゃない」と自虐しているため、好かれるより嫌われる方が自然と考えている。

なお、実父であるダビデは最終局面の台詞などからソロモンを名乗っていた者が偽物であることを看破していたようである。
ロマン自身もダビデにはいろいろと複雑な心境があるらしく、アークが現界している(ダビデが召喚されている)と知った時には激しく動揺していた。
基本的に英霊には礼節をもって接するロマンが、マーリンをろくでなしとボロクソに評したり、
あのプライドの高い英雄王を相手に気後れなしに軽口を叩きあって気安く接していたのは、
「世界を見通す千里眼を持つ者同士は、直接出逢ったことがなくともお互いの存在を知っており、"同じ職場の同僚"といった距離感で接する」という性質故。
実を言うとマギ☆マリも人間になったソロモンを支援するためにマーリンが作り出したものであり、ソロモンもマーリンが後ろにいる事は気付いていたが、予想外に日々の癒しになってしまったとか。

ちなみにギャラハッドに対しては自分と同じ「神に願いを叶える機会を与えられたもの」としての感情を持っている。
自分は知恵を求めたが、ギャラハッドは何も求めなかった。
それに何故、と思うと同時に、深層意識で「自分もそうあるべきだった」という劣等感を抱いているという。
ギャラハッドの力はソロモンに引けを取らないという自己認識はそのあたりから来ているのかもしれない。


それから10年、彼は自分に出来る事をすべてやった。
何が必要になるか分からない。だから自分が覚えられる事はすべて覚えた。
誰が敵か分からない。だから誰も信用できなかった。
ダ・ヴィンチが召喚されるまで、彼は誰も信用せず、ただ独りで世界の破滅に備えていた。

そして人理焼却という破滅は実際に起き、それを行ったのがソロモンを名乗るものだった事で彼は更に混乱した。
ソロモンは自分だ。ならソロモンを名乗るアレは一体なんだ?
サーヴァントの召喚システム上、サーヴァント・ソロモンがもう1人召喚される事自体は考えられない話では無い。
だが今の自分は勿論、かつての自分であってもあのような結論を出す訳がない。
自分の別側面? いや、自我を持たなかった自分が反転したとしてもここまで変貌する筈がない。

しかし第七特異点で、エルキドゥの遺体が聖杯によって再起動した事でキングゥとなった事例を見た事でロマンは自分の遺体を操って魔神達が行動を起こしている事に気が付いた。

それならば自分にもやれる事がある。自分ならば、アレを打倒できる。
ただそれを行えば途方もない代償を払うことになる。彼は、それが恐ろしかった。

しかし、命を賭してマシュが示した覚悟を目の当たりにした魔術王は遂に決意した。
ソロモンを名乗るモノの正体、かつての自分の使い魔であり、同じものを見ながらも真逆の答えを抱いた魔神王の前に立ちはだかる事を。
そして、自らが恐れていた最後の宝具を解禁する事を。




宝具
訣別の時きたれり、其は世界を手放すもの(アルス・ノヴァ)
ランク:D 種別:対人宝具 レンジ:― 最大補足:1人


ゲーティア。おまえに最後の魔術を教えよう

“ソロモン王にはもう一つ宝具がある”と知っていたものの、その真名を知り得なかった―――

いや、知ることのできなかったおまえに


第三宝具『誕生の時きたれり、其はすべてを修めるもの(アルス・アルマデル・サロモニス)

第二宝具『戴冠の時きたれり、其はすべてを始めるもの(アルス・パウリナ)


そして―――神よ、あなたからの天恵をお返しします

……全能は人には遠すぎる。私の仕事は、人の範囲で十分だ


第一宝具、再演

訣別の時きたれり、其は世界を手放すもの(アルス・ノヴァ)


アルス・ノヴァ。
第一宝具。ゲーティアではなく、真のソロモン王(Dr.ロマン)が持つ宝具。
彼がそれまで為し得た偉業、為し得た奇跡、為し得た魔術、そのすべてを手放す別れの詩。
この宝具が発動するとソロモン王は神から与えられた恩恵を天に帰し、世界を見据えていた眼を失う。
効果はソロモン王の死。ひるがえって七十二柱の魔神の自壊である。
遠い未来において「魔術」が人間にとっての悪になった時、これを滅ぼすためにソロモンが用意した安全装置とも言える。
・・・・・・これを用いるとソロモンは英霊の座からも消滅する。

ソロモンの完全消滅とは彼の痕跡がなくなる事ではなく、彼が成すべき事をすべて終了した、という意味合いになる。
・・・・・・あらゆる生命は、その完結時・終了時に『やり残し』が発生する。その者がどれほど完璧な人生を送ろうと「余剰」は残るのだ。
その『余剰』を後に続く人々が受け持つ事で人類史の轍は作られる。
完全消滅とはこの轍から上がること。
個に与えられたすべてを成し遂げ、『その生命にやり残しはない』状態になったもの。

もう彼を倒す必要も、また彼に頼る必要もない。
誰も彼を求める事はなく、
誰も彼の死を背負う必要もなく、
誰も、これ以上の助力を、成果を、彼に求める事はない。

それが英霊の座からも消滅するという事。
生命の宿題を解き、この宇宙で成すべきタスクをすべて終えたもの。
人類で唯一悟りを開いたという救世主がいるが、彼とは違う方向の「到達点」に、臆病者は辿り着いた。


【結末】


……命とは終わるもの。生命とは苦しみを積みあげる巡礼だ。

だがそれは、決して死と断絶の物語ではない。

ゲーティア。我が積年の慚愧。我が亡骸から生まれた獣よ。

今こそ、ボクのこの手で、おまえの悪を裁く時だ。


伝承に曰く。
ソロモン王は万能の指輪を持ちながら、それを使った事は一度しかなく。
また、ついにはその指輪を自らの意思で天に還した。
ここからは全能の神に運命を委ねるのではなく。人が、人の意思で生きる時代だと告げるかのように。

ソロモン王の遺体に残り、魔神王ゲーティアが奪った九つの指輪。
ソロモン王が死の直前、未来へと送り、マリスビリーによるソロモン王召喚の触媒となった一つの指輪。
ソロモン王が神より賜りし十の指輪が揃った時、初めて発動が可能になる、ソロモン王の唯一の『人間らしい』逸話の宝具的再現。
かつて、ソロモン王は自分のような全能者ではなく、当たり前の人間の姿こそが人類の本当の価値であると信じ、指輪を天へと返還した。
ソロモンの死後、世界から神代の空気は急速に消失していった。
神の代理人は消えることで、神代を終焉へと導き、世界を人の手に委ねたのだ。

ロマニ・アーキマンは彼/彼女のような、平均的で、でもまっすぐな人間が周囲の人々の力を借りて世界を救う事が人間の真価だと信じ、自身の存在を投げ捨てた。
それが、自分が得られる最大の存在意義だと信じたからだ。

あらゆる時代を見通す千里眼を持ち、魔神王が耐えられなかった人々の数多の悲しみを見ながらも、それでも人を信じた王。
人が織りなすものは死と絶望の物語ではなく、愛と希望の物語だと語った、愛多き王。
彼は、自らの存在を賭して後に続く人間を送り出したのだ。


さあ、行ってきなさい

これがキミとマシュが辿り着いた、ただひとつの旅の終わりだ

その言葉を最後に、微笑みながら彼は消滅した。


ロマニ・アーキマンとして生きた10年、彼はすべてを世界の破滅を防ぐためだけに費やした。
傍から見れば自由などどこにもない地獄のような日々でも、彼にとっては最高の時間だった。
自分が生きた時代は神という社会ルールに従う事が当たり前で、そもそも自由というものが希薄だった。
しかしこの時代には未来を夢見る自由が、より善い明日を求める心があった。
自分も人間になってそういう風に生きたいと思っていた。
だから彼は、憧れをこめて自分に名前を付けた。ロマン、と。


そして彼を見送った友は言う。



キミの十年

人間になった時に見てしまった『人類の終わり』を回避するため、逃げるように、悲鳴を上げながら走り続けた

浪漫なんてどこにもない、その地獄のような自由は、確かに酬われた

……ああ。人間として生きたい、というソロモン王の願いは叶えられなかったけど

おめでとう。キミの願いは叶ったよ、ロマニ・アーキマン





全能ではない、ただの人間に追記・修正をお願いします。


































はーい、入ってまー ―――って、うぇええええええ!?

誰だ君は!? ここは空き部屋だぞ、ボクのさぼり場だぞ!?

誰の断りがあって入ってくるんだい!?

いつか見た、まだ名前も知らなかった頃の思い出を聞く。

「――――――」

無論、幻聴であり、錯覚だ。

遠くから聞こえるスタッフの笑い声が、そういう風に聞こえただけの話。

俺/わたし は 顔を上げて/うつむいて、唇を噛んで、 こみ上げるものを必死に堪えた。

それがあの人物に向ける、当然の感謝だと信じるからだ。




さよなら、ドクター・ロマンティック。

この空耳が、いつか美しいものに変わりますように。

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最終更新:2023年12月30日 12:38

*1 サーヴァント達からやたらと酷評されるのはまさにこの点、「理由は分からないがこいつが悪い」と第一印象で感じ取ってしまうから。故に、サーヴァントではないものやひねくれ者、悪を悪と感じないバーサーカーなどはロマンにダメ出しをしなかったのだ