ワンダーテインメント博士(SCP Foundation)

登録日: 2017/01/01 Sun 23:08:25
更新日:2023/11/17 Fri 18:25:31
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ワンダーテインメント博士はシェアード・ワールドSCP Foundationに登場する要注意団体のひとつ。


概要

SCP Foundationに登場する、財団以外の勢力(要注意団体)のなかでも古参にあたる存在。
単独の存在なのか、複数人いるのか、そもそも本当に博士号を持っているのかさえも不明。
ただし、SCP-609(ワンダーテインメント博士の存在論的6番ボール®)を見る限り、相当な博識であることは間違いないだろう。
また、後述のリトル・ミスターズの一人「ミスター・うそっぱち(SCP-2284)」は博士について問われた際、自らの意識と無関係に「アイザイア・クロフォード」なる名前を口にしているが、
「うそっぱち」が発話で異常性を発揮する事、本人が混乱した素振りを見せていた事などから、これが本当に「ワンダーテインメント博士」の本名なのかは不明。

ワンダーテインメント博士は基本的に、子供をはじめとしたお客様を楽しませることを目的にオブジェクトを創作している。
説明書も用意している他、注意書きがしっかり書いてあり、何かあった時の連絡先に至るまで書いてあるなど
(なお注意書きで「こちらの想定したこういう使い方以外をした場合責務は負いません」など、米国らしい警告が付いている)
意外と誠実。…あくまで、この手の要注意団体の中では誠実な部類というか。

楽しませようとし、「楽しんでね!」を決まり文句とする他、「ワーオ!」や「〜〜〜はワンダーテインメント博士の登録商標(知的財産)です。」
といった権利表記がすごく目立つ特徴。
ゲーマーズ・アゲインスト・ウィードリトル・ミスターズのパロディを作ったことにも警告を発している。

支部創作でもワンダーテインメント博士は好まれる傾向が強く、
ロシア・韓国・フランス・スペイン・日本各支部でもワンダーテインメント博士のオブジェクトが存在している。
なお日本支部での扱いはぶっちゃけ本部に比べて良かったりする。
というのも、本部ではワンダーテインメント博士は基本的に「狂人」として描かれるのだが、
日本はワンダーテインメント博士よりも狂っている上にしばしば作り手の悪意を感じさせる要注意団体が
日本生類創研」「如月工務店」「『博士』」と複数存在する魔窟っぷりのため、
相対的に「マシ」な人物になっていることが挙げられるだろうか。

あと日本ではワンダーテインメント博士は「女性」であるとして描かれることも多い。
ただし本部を見ればわかるが、Taleによっては普通に男性が博士として登場しているし、
なにより明らかに商売として商品をリリースしているため複数人いる可能性も十分あるのだ。


各団体との関係

  • 財団とは仲はいいとは言いがたいが、別に敵対するつもりはないらしく、SCP-846(ロボ男)を財団にクリスマスプレゼントとして送付してきたことがある。『先代ワンダーテインメントが非道な目に合わせたアノマリーを当代ワンダーテインメントが財団に収容を依頼する』ケースもあり、ワンダーテインメント博士は財団とむしろ懇意にやりたいらしい*1
  • 世界オカルト連合(GOC)がワンダーテインメント博士をよく思ってるわけがないだろ?
  • ゲーマーズ・アゲインスト・ウィードにはリトル・ミスターズをパクられたためワンダーテインメント博士はおかんむりの様子。なおゲーマーズ・アゲインスト・ウィードサイドは「ワンダーテインメント博士って誰それ?」ととぼけている。
  • プロメテウス・ラボとは訴訟があったらしい。裁判を担当した判事さんはどう対応したんだろうか。
  • ザ・ファクトリーとは何かしらの関連があった模様である。ブライトの提言を採用した場合、ワンダーテインメント博士が関与するのか気になる所。
  • マーシャル・カーター&ダーク株式会社はワンダーテインメント博士の上客のひとつであり、ワンダーテインメント博士が製作したオブジェクトを購入し、それを法外な利幅で売りつけているようだ。社員が横領したものすらある。


商品

リトル・ミスターズ


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ワンダーテインメント博士によって製作された人型実体たち。
総じて外見または内面がおかしくなっており、他の「ミスター」の名前が記載されたリストを持っている。*2
紙などで持っていたり、刺青などで直接体に刻まれてたりと様々で、本人が紛失したパターンもある。

ミスター・おさかなのような無害なものから、ミスター・くびなしのようなかなり危険なものまである。
日本にも特別なシリーズを制作している他、ゲーマーズ・アゲインスト・ウィードや『博士』がパクリを作っている。


SCP-609 - ワンダーテインメント博士の存在論的6番ボール®

肉眼以外で視認できないという謎の6番ビリヤード球の実体群。
見た人がどこかでそれを思い浮かべると、そこに出現するという、まさに「思うままに動かせる」物体。
しかも多数の人が同時に動かそうとすると、「増える」ことで対応してしまう。
これによってキッチンやバスルーム、脳の前頭葉や果ては月の裏側(回収不能)にまで存在してしまっている。

このことから「思い浮かべた場所および思い浮かべた操作によっていくらでも危険なものとなれる」ことと、
「どこへでも行くからまさに収容不可能」という二点を合わせ、おもちゃのくせにKeterとなっている。


SCP-1103 - ワンダーテインメント博士の子ども先生用いしょく手術キット

体の一部のサンプルが入っており、それを適切に体組織にくっつけることで、本来人体にとってありえない位置でも
瞬時に血管網などを構成して「くっついてしまう」傍迷惑なお医者さんごっこ用おもちゃ。
一応、友達の指がちぎれたりしたような場合には助かる道具ではある。

ちなみに、人間製作用キットもあるそうですよ子ども先生。お医者さんごっこでやっていい範疇じゃねえよ


SCP-1842 - ワンダーテインメント博士の魔法の電子レンジセット!

おもちゃの電子レンジと付属の粘土を使って料理ごっこをしよう!
なぜかレンジに粘土で作った料理を入れてチンするとちゃんと料理になるぞ!
調理前の粘土は食べるなよ。死なないけどゲロ吐いて下痢出るぞ。

なお本人の作った通りの形で出るため、パスタのつもりで巨大な立方体を入れると圧縮されたかったいパスタになったりする。
また食品に限らず食べ物が載っているなら皿まで再現可能。
但し食べ物としてイメージしていないものは再現してくれないか彫刻ができる。
精巧に再現すればするほど、味も比例して良くなるらしい。あれ?じゃあ子どもが作ったら大概不味いのでは?

なおカニバリストの欲求にも答えてくれる模様。
どういうことかというと、人間の腕を作れと言われてDクラスが作った際、
一人目の人の場合は粘土に変化がなかったのだが、二人目の人はカニバリストだったため
ちゃんと腕が再現され、二人目の人の感想曰く「おいしかった」そうな。


SCP-2057 - あなたはあなたの食べたもの

リトル・ミスターズではないのにワンダーテインメント博士の商品名を引用していない珍しいタイトル。
『ワンダーテインメント博士の激ウマ™ チキンヌードルスープ 子ども用™!』が正式な商品名。

「内部は濃縮されたチキン・ブイヨン、57gの卵麺でできた1個の卵形の塊」をしているこいつを、
水を入れて70度であたためるとなんとニワトリになり、その後チキンヌードルスープに溶解する。わけがわからないよ。
なお暖めた後冷えたものは食ってはいけないし、温め直したらもっと駄目だ。

ちなみにちゃんと指示に従ったチキンヌードルスープを食べると、病気が治る。
案外ちゃんとした有用な商品である。途中ニワトリになることと、温め直したものを食べると死ぬことを除けば


Taleでの扱い

基本的に、「自分が禁止していない事項で使用者が怪我などを負った場合には誠意を尽くす、リコールにも応じる」という点こそあるが、
それ以上に「常人の発想からだいぶ乖離したものを作成している狂人」としての面がオブジェクト項目同様に強い。

『トータル・リコール』では、自らの商品の欠陥を理由に、回収と改良した商品の手配に応じるといった誠意を見せるが、
他方で財団が偶然それを発見して収容したという経緯で入手したにも関わらず、
財団が自分の商品を所有していることを把握したうえ、管理者の名前を入れた上で返品してくれと催促してくるといった
本人自体か商品に財団が突き止められない追跡技術があることが確認されている。

『有責義務』では、顧客からの「説明書をよく読んでいない」クレームに対して、説明書を指差して
自らに責任がないことを伝えた上で、新たな別の商品をお届けするとサービス精神まで旺盛である。

『’父さん’、あんたは遅すぎた』では、どうやらミスター・レッドに対して何かしらの後悔をしている様子。

なお『プロトコルGATTAI』*3では地球を征服しようとしていたが、財団の合体ロボによって吹き飛ばされた。
覚えてなさいというテンプレ悪役の決め台詞を放っていることから、死んでいない模様。
ちなみにこの作品では幼女。まあこのTaleは全体的にブッ飛んでるので……。



…と、ここまで本部に於けるワンダーテインメント博士の話。
日本支部でのワンダーテインメント博士はちょっと立ち位置が異なる。


日本支部に於けるワンダーテインメント博士

  • パチモンの登場
日本において重要な点として、日本ではワンダーテインメント博士のパチモンが登場しているということが挙げられる。
名前は『博士』。本家と異なり特定の名称を持たず、一部Taleでは「名前は単に『博士』でいいか」と名乗らなかったとも。
中には(『博士』関与と断言はできないものの)『ンダーテインメント博士』などと名乗っている例も。Nlntondoじゃないんだからさ…

本家と同様に商品を売りつけているのだが、なんと「重要な説明を欠いている」「クレーム対応は一切なし」といった、
商売人としてはあるまじき管理の不徹底である。
おまけにオブジェクトはただひとつの例外を除いて、本家と異なりタチの悪さが強く出ており、
どうやら「『博士』本人が楽しんでいる」と捉えるのが正しい様子。
ワンダーテインメント博士の「楽しんでね!」に相当する「楽しもうね!」というキャッチフレーズにも、『博士』の独善的な面が見て取れる。
他の要注意団体にも(財団含め)しばしばちょっかい(というレベルでは済まないのだが)を出しているが、
やはりワンダーテインメント博士を強く意識している。

この件から、商標などにうるさいワンダーテインメント博士はパチモン博士を敵視しており、
彼を非難した上日本にまでやってきてしまっている。
『ワンダーテインメント博士の日本進出番組:ニセ博士をやっつけろ!』というアニメ番組まで制作して
パチモン博士に対する消費者への注意喚起を行っているというTaleも。


  • ワンダーテインメント博士女の子説
日本支部のTaleでは割とワンダーテインメント博士が女性であることが前提となっている記事が多い。
これは『ボス(レディ)のお手伝い』においてワンダーテインメント博士が「先代のじいさんから後をついだ女性」という扱いになっており、
他のTaleも女性で書かれているものがあったこと、
そしてそれらが面白かったからというのが大きい。
また、上記の『プロトコルGATTAI』では世界征服を企む幼女として描かれたのも大きいだろうか。

もちろん本部では男であることも多いため、日本支部のカノンによって大きく存在が変わってしまったと言える。
…というか本部で何も素性が決まっていないのは、メタ的に言えば「あなたが思うワンダーテインメントを描け」ということなのだが、
日本においては「素性が決まってないのか!じゃあ女の子にしよう!」みたいな感じで受け入れられてしまったというか。


ワーオ!ワンダーテインメント博士アニヲタwiki限定版コレクションのリトル・ミスターを見つけたね!ミスター・うぃきごもりと一緒にwikiをより良く面白く追記・修正しちゃおう!

楽しんでね!


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最終更新:2023年11月17日 18:25

*1 ヘッドカノン如何では悪辣なワンダーテインメントが財団にちょっかいかけるケースもなくはないが。

*2 それぞれのリストを所有していた「ミスター」の名前にはチェックが入っている。

*3 有名なTaleだが、現在は削除済み。

*4 個々のTaleはAnaxagoras,Dr Gears,Tanhony,DrEverettMann,Dr Gerald,Sophia Light,Alias Pseudonym,GrandEnderのほか、現著者不明の作品が一つ存在する