マガタノオロチ

登録日:2016/12/24(土) 16:44:28
更新日:2023/11/02 Thu 20:27:14
所要時間:約 7 分で読めます





――番組の途中ですがここで臨時ニュースです。――

――政府は観測史上最大級の……――


終わりの始まりの地……それは8つの地脈が交わる東京の聖地。

引き金を引くのは俺じゃない。


人間自身さ。




逆襲の

超大魔王獣









マガタノオロチは、ウルトラシリーズに登場する怪獣の一種。
別名は「超大魔王獣」

【概要】

身長:77m
体重:8万8千t
ウルトラマンオーブ』では作中を通じて魔王獣と言うカテゴリの怪獣たちが現れ、地球で猛威を振るった。
その中で頂点と言われるのが、モンスター銀河から襲来し、星の全てを食べ尽くすと言われる大魔王獣マガオロチ

第11話「大変!ママが来た!」にて復活ウルトラマンオーブを圧倒したものの、第12話「黒き王の祝福」に登場したオーブの新フォーム・サンダーブレスターの前に手も足も出ず、惨たらしいやられ方を晒してしまった……


……のだが、その第12話で一時的に動きを止めていた際、とんでもない行動を行っていた事が第24話「逆襲の超大魔王獣」で判明した。
実はマガオロチは幼体に過ぎず、動きを止めていたのは地球の奥底にエネルギーを送り込み、新たに命を宿していたからなのである。つまりマガオロチは大変なロリママ*1
そしてこの命は地球そのものを蛹として成長し、ついに第24話で成体=マガタノオロチとなって、地上に姿を現した。

正統派な怪獣フォルムのマガオロチとは対照的に、全身に青色の無数の触手を絡ませ、4つの目を持つ巨大な顔を有し、
手が存在しない丸っこい体と言う異様で禍々しい外見が特徴。要はタッコング体型
全身からはマガオロチのものによく似た首や尻尾のようなものが7箇所から生えており、触手を含めこれらを自在に動かす事も可能である。
魔王獣が持つ赤い結晶・マガクリスタルは、巨大な顔の上にめり込んでいるマガオロチの頭のような部分から角のように伸びている。

上記の触手攻撃の他、歴代の魔王獣の力を自在に操る事が出来……

  • マガ光弾(マガゼットン)
  • マガ火球(マガパンドン)
  • マガ穿孔(マガグランドキング)
  • マガ臭気(マガジャッパ)

……など、オーブを苦しめてきた数々の攻撃を自在に放っている。
特に、ママオロチマガオロチが口から放つ雷「マガ迅雷」はより強化された「マガタノ迅雷」に変貌しており、
マガオロチを圧倒したサンダーブレスター形態のオーブ、オーブオリジン形態のオーブと互角の戦いを繰り広げたジャグラス ジャグラーが苦戦するほどの威力を持つ。

他にも、マガバッサー異常気象、マガグランドキングの「ビルの沈下」、マガパンドンの「異常な熱波」など、歴代魔王獣が引き起こした災害も次々に巻き起こし、出現した東京は大パニックに陥った。
ちなみに鳴き声も歴代魔王獣をミックスし、そこに女性の微笑み声のようなものを合わせた異様な響きになっている。

だが、最も恐ろしいのはその食性
何でも食らい尽し現れた惑星を死の星に変えるまで食欲が止まらないという生態が示す通り、
ビルのような固形物は勿論、瓦礫を竜巻ごと食べてしまったり、果てはウルトラマンの必殺光線まで飲んでしまっている。
未遂に終わったがウルトラマンオーブやジャグラスジャグラーも食べようと噛みついていたり、その食欲は地球を喰い尽くすまで収まらない。

他の魔王獣と同様、マガタノオロチの存在も古文書・太平風土記に「天の雷に似たる矢、悪しき気を持ちて、オロチ蘇らせたり」と言う予言のような内容が記されている。
また、そこにはマガタノオロチに纏わるさらに重要な内容も記されているようで……?

【主な活躍】

登場:『ウルトラマンオーブ』第24話「逆襲の超大魔王獣」、第25話「さすらいの太陽」
実はマガタノオロチ出現以前から地球各地で不審な動きが頻発しており、事態を察知した宇宙人たちが地球から逃げ去る地底怪獣たちが地上に逃げるように現れた直後に死亡する、
第8話に登場したラゴン親子グビラと共に日本から避難するなどの事態が勃発していた。
また、予知能力を持つ少女・霧島ハルカが不吉な未来を予知していた他、
惑星侵略連合最後の生き残りであったメトロン星人タルデも、その存在を匂わせるような言葉を言いながら果てている。

そんな中、第23話「闇の刃」でビートル隊に身柄を確保された無幻魔人ジャグラス ジャグラーが、
8つの地脈が交わるという東京の聖地=東京タワーから、後2時間でマガタノオロチが復活する事を予告。
それを受け、ビートル隊は新型ミサイル・スパイナーR1を撃ち込む事で倒す決断をした。

だが、あのジャグラーが素直に事実を話すわけがないと言うガイ=オーブの懸念通り、これは恐怖に駆られた人間たちに冷静な判断を失わさせるための罠だった。
スパイナーR1による攻撃は通用するどころか、逆にそのエネルギーを栄養源としてマガタノオロチに分け与える結果になってしまったのである。

そして、太平風土記に書かれていた予言通り、東京タワー上空に現れた黒い雲の中から、ついにマガタノオロチはその不気味で異様な姿を露わにした。

地球を食らい尽す超大魔王獣マガタノオロチだ。
お前に倒せるかな?

現れるや否や、ビルやそのまま丸噛りする、体中の首から四方八方に火球を放つ、無尽蔵に発生するマガ嵐で瓦礫を巻き上げて食うなど東京を蹂躙し始めたマガタノオロチ。
この事態を受けて変身したウルトラマンオーブ・サンダーブレスターにも怯む事無く触手攻撃、マガ火球、マガ迅雷など攻撃を絶え間なく連発。
挙句の果てに臭気ガスで怯んだオーブの触手や全身の首で動きを封じ、そのまま食べようとするにまで至った。

何とか難を逃れ、オーブオリジンに変身したオーブ。
そんままオーブスプリームカリバーを放ったが、なんとマガタノオロチはその光線をも水を呑み込むかの如く飲み込んでしまったのである。
そしてオーブカリバーを食べカスのように吐き捨てたマガタノオロチは猛攻の末、マガクリスタルから放ったマガ穿孔をカラータイマーに直撃させ、戦線離脱させてしまう。

その後もビートル隊の攻撃を一切寄せ付けず、まるで動く要塞の如く大暴れ。
因縁のヒロインである夢野ナオミを巡ってガイとジャグラーが最後の対峙を始める中、東京タワー周辺を始めとする都市を壊滅させていった。

だが、その最中にマガタノオロチに撃墜されたビートル隊のゼットビートルが墜落し、ナオミに向かい突っ込んでしまう。
しかし、それを救ったのは、なんとオーブ=ガイを執念深く狙い続けていたライバル、ジャグラスジャグラーだった。
そして、彼に関わる真実が明かされた後、ガイはジャグラーにナオミを託し、最後の戦いに挑む。


ウルトラマンさん!
ティガさん!
光の力、お借りしまぁぁぁぁぁす!!!

俺の名はオーブ!!
闇を照らして、悪を撃つ!!

スペシウムゼペリオンバーンマイト……次々にウルトラ戦士の力を借り、そして再び自らの力・オーブオリジンで最大の脅威に立ち向かうオーブ。
だが、マガタノオロチの力は圧倒的。あらゆる攻撃を跳ね除け、再びオーブのカラータイマーを点滅させた。

そんな絶体絶命の時に現れたのは、なんとあのジャグラスジャグラー
かつて自らが行ったある行為、そしてナオミの喝を受け、ついにオーブを助けるべく馳せ参じたのである。
だが、マガタノオロチの猛威は二大戦士をも凌ぐものであり、攻撃を耐えきった上にマガタノ迅雷を放って二人の体を吹き飛ばしてしまう。

その時、突然マガタノオロチが苦しみ始めた。
ゼットビートル全機が体の一箇所に攻撃を加えた直後、そこからまるで血のような輝きを見せながら悶えたのである。

実は、マガタノオロチの攻撃によって車ごと瓦礫に閉じ込められていたSSPのジェッタとシンは、「太平風土記」の原本を基にある仮説を立てていた。
サンダーブレスターと戦ったあの時、マガオロチは地底にマガタノオロチを育てるためのエネルギーを注いでいた。
だがたった1箇所、マガオロチがなぎ倒した「聖なる樹」の部分=マガタノオロチの顎の下だけ、ご神木に阻まれてエネルギーが届いていない――つまりそこだけ不完全である可能性が高い、と言うのだ。
そしてその仮説は、彼らを救出したビートル隊のニュートリノ観測でも見事に裏付けられた。
ビートル隊の攻撃が弱点に命中し、怯むマガタノオロチ。


オーブーっ! マガタノオロチの弱点はそこだー!
そこが不完全なんですー!!

ジェッタとシンの声を受け、オーブとジャグラーのパンチも弱点に的中。ついにマガタノオロチに確実なダメージが入った。
ところが、マガタノオロチはそれでも悪あがきの如く大量の触手でジャグラーを捕らえ、人質の如くかざしたのである。
それでも、自分を犠牲にしてでも撃て、と言うジャグラー。
そして、その言葉を受けて覚悟を決めたオーブは……!


諸先輩方!
光の力、お借りします!

8と共に、オーブは最強の必殺技・オーブスプリームカリバー、そして自らの光線技・オリジウム光線を放ったのである!

流石のマガタノオロチも、9大戦士の力を持つ最強光線の前には敵わなかった。
まるで8つの首が苦しむかのような幻影を見せ*2、ついに最強最悪の魔王獣は爆発四散したのだった……。

なお、ジャグラスジャグラーはその後夕陽に照らされながら無事な姿を見せている*3


【余談】

  • デザイン決定までかなり難航したらしく、最終的に造形部の品田冬樹さんのアイデアで「食べる」と言う事に重点を置いた現在のデザインに決定したと言う。
    なお、完成した着ぐるみはスーツアクターさんが両腕で巨大な口を動かすと言う構造になっている。

  • 歴代のウルトラシリーズのラスボス怪獣や他の魔王獣と同様、マガタノオロチも大型ソフビ「ウルトラ怪獣DX」枠でソフビが発売されているが、
    その発売日は登場より2ヵ月近く前の11月8日とかなり早い時期になった。
    勿論「ウルトラマン フュージョンファイト!」にも登場済み。

  • 前作のラスボスであるグリーザに続き、マガタノオロチにも専用BGM「マガタノオロチ」が製作されている。
    魔王獣用のBGM「魔王獣」と同様、禍々しさを感じるメロディやコーラスが鳴り響く曲に仕上がっている。

  • マガタノオロチが用いた歴代魔王獣の力の中で闇の魔王獣 マガタノゾーアのみどの技にあたるのか本編では明言されていないが、
    ニコニコ生放送中に最終回前後編を手掛けた田口清隆監督のコメントで「触手攻撃」である事が判明している。

  • 顎の下に弱点、というのはおそらく「逆鱗」がモチーフと思われる。龍の顎には逆向きに生えた鱗「逆鱗」があり、これに触れられると激しく怒るという。触れられるのを嫌がるという点から、この逆鱗の位置を弱点とみなす作品もある(そもそも喉は大体の生物の弱点だが)。



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最終更新:2023年11月02日 20:27

*1 おまけに6体の魔王獣とゼッパンドンを子供と見做して「子沢山」と言われていたりもする。この場合マガオロチを合体の素体とした禍々アークベリアルがどういうポジションに収まるのか少々気になるところ。

*2 イレギュラー中のイレギュラーであるゼッパンドンを除くと、マガタノオロチを含め魔王獣は丁度8体いる。つまり…

*3 シーンをよく見ると、光線が命中する瞬間に大ジャンプで離脱している。