コズミック・ブレイザー・ドラゴン

登録日:2016/12/18 (日) 17:24:01
更新日:2023/11/15 Wed 18:30:27
所要時間:約 6 分で読めます







<不動遊星>
デュエリスト
D・ホイーラー
シグナー


ネオ童美野シティ・サテライト地区出身。
シグナーとしてダークシグナーと戦い、地縛神を再封印した。

シンクロ召喚の進化を提唱し、アクセルシンクロ


その上位のデルタアクセルシンクロを開拓した。




コズミック・ブレイザー・ドラゴンとはアニメ遊戯王5D'sの149話にてZ-ONEの見ていた不動遊星のデータの中に出てきたデルタアクセルシンクロモンスター
Z-ONEがいた未来での遊星の切り札モンスター…らしい。

以上。



【アニメ版での概要】

正体はデルタアクセルシンクロモンスターであること以外は不明。
というかこのカードの名前が出た場面は前述のとおりZ-ONEの回想シーンのみだが、
彼の見ていた画面の右でスクロールするデータの中で名前が小さく一瞬映っただけであり、
裏設定を通り越してスタッフの小ネタのレベルであった。
画像がキャプチャーされインターネットで出回るような時代でなければこのネタが広まることもなかったであろう。

別項目を参照していただきたいが、本来の史実の遊星はこのほかにも
  • 「ペガサス・J・クロフォード杯トリニダード・ライディング・デュエル・グランプリ優勝 (ムクロ、アキとのチーム)」
  • 「アメリカ横断ゴールデン・タッグ・トーナメント優勝(ジャックとのペア)」
  • 「ライディング・イン・ザ・バトルシティ優勝」
  • 「レジェンド・オブ・デュエリストキングダム優勝」
といろいろ懐かしい名前の大会で優勝していたようだ。

Z-ONEは遊星をコピーしただけでなくデッキもコピーしたので、おそらくこのカードも入手しているはずであるが、
機皇帝の軍団を止める際に使用していたカードはシューティング・スター・ドラゴンだったため結局コズミックは使用しておらず、
そもそもZ-ONEもアンチノミーも劇中でこのカードについて一切言及しなかった。

最終的にZ-ONE達の歴史への介入によって、遊星はブルーノ達仲間との絆を通して成長し、一人きりではなく仲間達一人一人の力を束ね、
この上をいく5体のシンクロモンスターによるシンクロ召喚、リミットオーバーアクセルシンクロにたどり着いたため、
デルタアクセルシンクロモンスターであるこのカードは登場しなかった。

またネタバレ情報を手に入れていた一部の視聴者はそこに書かれていた
「5体のシグナー竜でシンクロ召喚されるシューティング・クェーサー・ドラゴン」の存在を疑問視し、
こちらがZ-ONEとの戦いで登場すると思っていたが知っての通りそんなことはなかった。

全て終わった今だから言えることだが、これは
ライフ・ストリーム・ドラゴンの効果とチューナーであることがわかっていなかったことと、
今までこの手の件でつかまされていた数々の嘘バレによって生まれた思考であったと言える。

ある意味でチーム5D'sは未来の遊星だけでなく、「最上級シンクロモンスターによる5体シンクロなんてねーよ」という視聴者の意見も超えたと言えるかもしれない。


◆その後

最終回でも(やはり)登場せずに番組は終了したのでこのカードの正体はいまだ不明。
GX三沢大地の隣に居た炎の竜(通称ハルマゲドン)や暗黒界の混沌王カラレスZEXALNo.5等の未登場カードと並び称されることがしばしばだった。

もしかして「コズミック・ブレイザー・ドラゴンなんじゃ?」と言われていた5期EDに最後のシーンで登場していたドラゴンも、
監督によれば翼の増えた「シューティング・スター・ドラゴン」でこのカードではないとのことだった。

ありていに言えば、現代の遊星達の活躍で歴史は変わったんだということ、
史実での遊星は、5体によるシンクロ・リミットオーバーアクセルシンクロにまで到達できなかったことを示すために用意された存在であるため、
最初から本編に出ることはなかったカードと言える。

漫画版での(「○○龍 コズミック・ブレイザー」のような形でも)登場にかすかな期待を寄せていた読者もいたが、
最終的に登場したのは素材はリミットオーバーを、デザインは5期EDの六枚翼シュースタをそれぞれ意識された「聖珖神竜 スターダスト・シフル」だった。


カード名にあるブレイザーの由来は今までの遊星が使用したエースモンスター群や、
「シューティング・クェーサー・ドラゴン」を考えるのであれば準恒星状天体の一つとされる「Blazar」からだろう。
また、Blazarには「燃え立つもの、明るく輝くもの、地獄」と言う意味がある。
漫画版の「閃珖竜 スターダスト」を彷彿させつつも、別未来の遊星がいた世界線の人々が歩んだ「破滅の未来」を思い浮かばせる意味でも良ネーミングかもしれない。



上記の通り、漫画版でも全く言及されなかったことで完全に風化していたこのカードだったが……






トップ・クリアマインド!

集いし星が絆を繋ぎ

祈りと共に未来へ駆ける!

光さす道となれ!

デルタアクセルシンクロ!


コズミック・ブレイザー・ドラゴン!!



OCG版】



シンクロ・効果モンスター
星12/風属性/ドラゴン族/攻4000/守4000
Sモンスターのチューナー+チューナー以外のSモンスター2体以上
このカードはS召喚でしか特殊召喚できない。
(1):フィールドのこのカードをエンドフェイズまで除外して以下の効果から1つを選択して発動できる。
●相手が魔法・罠・モンスターの効果を発動した時に発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
●相手がモンスターを召喚・反転召喚・特殊召喚する際に発動できる。
それを無効にし、そのモンスターを破壊する。
●相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。
その攻撃を無効にし、その後バトルフェイズを終了する。

◆概要

2017年発売の『20th ANNIVERSARY PACK 2nd WAVE』にて、
6年越しでまさかのアニメでも名前だけしか出ていない、ファンもほとんど知らない小ネタのはずのこのカードが登場。
存在するという事実がありながら詳細不明だったカードがOCG化されるという例はNo.くらいしか例がなく、珍しいパターンとなった。

ある意味では、これでアニメ(クェーサー)・フィール(シフル)・Z-ONE(セフィロン)・別未来(コズミック)と、
4人の遊星の切り札モンスターがOCG化したと言えるだろう。OVA? スタバがあるでしょ


上述したようにアニメ本編ではテキストすら映っていないモンスターだったが、
OCGでのモンスター効果はそれぞれ同じくアクセルシンクロモンスターである
  • シューティング・スター・ドラゴン(アクセルシンクロモンスター)
  • TG ハルバード・キャノン(デルタアクセルシンクロモンスター)
  • シューティング・クェーサー・ドラゴン(リミットオーバーアクセルシンクロモンスター)
に似せたものになっている。

もしくはスターダスト・ドラゴン/バスター(OVA)、スターダスト・ウォリアー(OCG)、シューティング・スター・ドラゴン(アニメ)の
3体の効果を混ぜて正統進化させたもの……と言えるかもしれない。

出し方については素材が全く同じであるため、クェーサーのコンボをそのまま流用できる。


実は地味に「セイヴァー・スター・ドラゴン」と「CX 超巨大空中要塞バビロン」が持っていた記録である「風属性の元々の攻撃力最高値」を更新*1
さらに風属性では初の「レベル12モンスター」となった。どんだけ不遇だったんだ風属性


◆効果

効果については一言でいうと「モンスター効果にも対応する擬似神の宣告」「昇天の黒角笛」「セルフ強制終了」の詰め合わせ。
除外が条件であるため弱点もシューティング・スターとほぼ同じで、王宮の鉄壁の影響下では攻撃力が高めのただのバニラと化す。

一度にどれか一つしか使えないとはいえ、かなりの制圧力を備えている。
またクェーサーと異なり、ライトニングに対しても先に出せれば召喚自体を踏みつぶせるのも大きい。
ただしどの効果を使うにしても一度はフィールドを離れるため、守りが薄くなる点はスターダスト・ドラゴン系列が持つ変わらぬ欠点と言える。

クェーサーよりは除去に強く対応範囲も広いが、あちらと違い連続攻撃は出来ず、突破された場合のフォローが難しい、と一長一短。
地味に強力なのが効果無効であり、この手の効果にありがちな「カードの発動」ではなく「効果の発動」を踏み潰す。
つまり、墓地や除外、手札で発動する効果も問答無用で無効にしてしまえるのである。
ただし、バトル中に効果を使う場合、攻撃モンスターがコイツだけだと「攻撃を止める」という相手の狙いは達成されることになる。

「攻撃のクェーサー」「守備のシフル」とはまた違った方向性のカードであるため、デッキの傾向と好みに合わせて使い分けるのがベターだろう。
言うなればコイツは「妨害のコズミック」というべきか。

ちなみにコイツの自己除外はコストかつ、速攻の黒い忍者と同じでエンドフェイズでの帰還は特殊召喚とは扱われないタイプ。
そのためシューティング・スターに比べて帰還を防ぐ方法が限定される。
チェーンを許さずに踏み潰せる壊獣超融合、除外後に「異次元からの埋葬」で除外ゾーンから消したり、
他のモンスターを残させたうえで召喚以外にも効果が及ぶ「群雄割拠」系で制限するといったところ。
シンクロ召喚後に「虚無空間」を張ることができれば壊獣や超融合はシャットアウトできる。

また、「一時的に除外する」ことがコストであるため、
コズミック・ブレイザーの効果の発動を無効にされたとしても、コストを無効にするなんてことは当然できないため、
エンドフェイズにはフィールドに戻ってくる。という地味なメリットがある。
似たような効果を持つ「パラドックス・フュージョン」や「極星宝グングニル」は
「コストは『除外する』で、一定期間後に効果で帰還させる」という処理であるため、無効にされて効果処理がなくなれば戻ってこない。

これらの特性から完全に除去する方法は極めて限られるが、相手にとって適当な除去を撃てば(そのターンは)フィールドから消せるモンスターに変わりはない。
手数の多い相手だと、がら空きになったフィールドを一気に攻められる危険もある。

ちなみにテキストを見ればわかるが効果の使用回数制限がない。
このため、エンドフェイズに効果を発動するタイプのデッキに対しては「発動を無効→エンド時なので帰還」という流れになり、バカ刺さりする。


◆登場直後の絶望……からの希望

なお、このカード登場から、わずか二ヶ月後に新マスタールールが適用(ルールの判明はこのカード登場直後あたりから)されたため、デルタアクセルであるこのカードは出しにくくなってしまった。

とはいえ、このカード自身は効果でエクストラモンスターゾーンからメインモンスターゾーンに自力で移動できる他、
リミットオーバー・ドライブ等で召喚条件を無視して出したとしても全く問題なく運用できる。
出せさえすれば新マスタールール下でも特に問題ない運用が可能となる。
ちなみに実際に出すなら、クェーサーと同じ流れで出せる。

当然ながら新ルール当初は複数のシンクロモンスターを並べて正規の手法で召喚することは難しかったが、リンク環境でのシンクロ強化を意識した水晶機巧-ハリファイバーが登場。
無制限カードとなった輪廻天狗の存在により、レッド・リゾネーターと天狗が手札にあれば、ハリファイバーを絡めることで、
手札を1枚増やした上でシンクロ召喚可能になったりと、追い風が吹いている。

そして3年後、再度のルール改定によってシンクロモンスターを自由にメインモンスターゾーンに出せるようになった為、このカードもさらに出しやすくなった。
現在ハリファイバーは禁止カードとなってしまっているが、コズミックブレイザー自身はシンクロデッキの切り札として愛用され続けている。


◆イラスト

外見的には正統派にスターダスト系統のドラゴンの特徴を備えているが、胴体部分に宇宙を表現したような球体があるのが目立つ。
また、背景にはシンクロ召喚のエフェクトの輪っかがあるが、5D’sのドラゴンたちの色をしていたクェーサーと違い、こちらは全部同じ色のリングが3つ。
別未来の遊星が一人でたどり着いた境地によって生み出されたモンスターということを考えると妥当なイラストと言えるかもしれない。

……それにしてもリングが3つということは、使用シンクロチューナーは未来でも存在が示唆されたフォーミュラ・シンクロンではなかったのだろうか?
スターダスト・ドラゴンの正統進化形態と考えるとデルタアクセルが困難なのでおそらく単純なOCGオリジナルの可能性が高いが

ポージングはクェーサーを意識したようなものだが、一説にはカズキングが以前描いたスタダが元ネタなのでは?というものも。


◆(アニメに出てないけど)原作再現

アニメ世界でどういう能力だったかは不明だが仮に同じだとすれば、基本的に1体しか存在できない時械神に対しては結構なメタとして働く。
が、隙をつかれて5体を並べられてしまうと攻撃こそ防ぎきれるものの5体の時械神を一掃できず、サンダイオンと相打ちになっても後続が確保できない。
またクェーサーは最終的には戦っていないものの後に控えているセフィロンが出てくると太刀打ちが出来ない(相手戦闘モンスター効果無効等があるため)。

つまり、ゾーン打倒のためにはデルタアクセルシンクロではなく、遊星がオーバートップクリアマインドの境地に至り、(アニメ版効果の)シューティング・クェーサー・ドラゴンしなければならなかったこととなる。

また、他のデルタアクセルシンクロモンスターが持つやられた時になんらかの形で後続を呼び出す効果も持ち合わせていない。
「遊星vsZ-ONE」戦でクェーサーが相打ちによって破壊された後にシューティングスターが登場した際にZ-ONEが動揺したことを考えると、
おそらくアニメ効果でも後続効果はなかったと見て正しいのだろう。

他、シューティング・スターを含めて「フィールドを離れるから肝心な時マモレナカッタよ」となってしまう効果装備は、
破滅の未来でZ-ONEが受けた現実を考えると非常に重いもの……となるかもしれない。


未来遊星が(おそらく一人で)たどり着いた「コズミック・ブレイザー・ドラゴン」……
それに憧れたブルーノがトップクリアマインドにたどり着き「TG ハルバードキャノン」を誕生させ、
その倒れても仲間を残す能力を受け継いだ本編遊星がさらなる境地へたどり着け、
本人が倒されても残された二体の龍へ希望を残すことができた…などと考察するとまたクェーサーの見え方も違ってくるのではないだろうか。
ハルバードはアニメで後続蘇生効果使ってなかったじゃんとかいうの禁句な。


最終的にコズミック・ブレイザー・ドラゴンは「原作未登場にも関わらず原作再現されていると称される」珍しいタイプのカードとなったと言えるだろう。





追記、修正はトップ・クリアマインドに踏み込んでからお願いします。

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最終更新:2023年11月15日 18:30
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