覇王龍ズァーク

登録日:2016/12/17 (土) 20:38:02
更新日:2024/01/13 Sat 10:58:08
所要時間:約 16 分で読めます





注意:この項目はアニメ遊戯王ARC-Vのネタバレを含みます









ついに手に入れた

俺は4体の頂点の龍と1つとなり

神にも等しい力を得た!



俺はお前達の望みどおり

更に強く!


更に巨大な力の権化となる!!




覇王龍ズァークとは遊戯王ARC-Vの登場人物、そして彼そのものであるモンスターである。

概要

リアルソリッドビジョンによる発展を遂げた1つの世界のデュエル。
そのデュエルの世界で綺羅星のように現れた決闘者「ズァーク」……。

「自分にはモンスターの声が聞こえる」

そう語る彼は、言葉通りに地を駆け、宙を舞い、フィールド内を駆け巡る……
まさにアクションデュエルと言えるようなスタイルで観客を熱狂させるデュエルを行い勝ち続けていた。

ある時、彼はエスカレートしすぎて相手のデュエリストに重傷を負わせてしまう。
観客は度肝を抜かれ、彼自身も一瞬ショックを受けたが、


――次の瞬間、観客はそのアクシデントを喜んで歓声を上げた。


もっと激しく、もっと興奮するようなデュエルを次第に要求し始めた観客たち。
それに応えるように、ズァークは激しく、人を傷つけるようなパフォーマンスを行っていった。
やがて彼に影響されたデュエリストたちをも巻き込み、とめどなく激しさをエスカレートしていくデュエル界。
そんな中でも彼は勝ち続けた。


いつしか彼ら各召喚法の頂点一体疑問が残るがのドラゴンたちを従え、
さらに強く、さらに激しく、さらに派手なパフォーマンスを行うようになっていった。

そしてデュエル界の頂点に立ったその日――


これで終わりか? もう俺と戦おうとする者はいないのか?
俺はまだ満足していない!
もっと強く! もっと激しく戦いたい!



彼の操っていたドラゴンたちが、もはやデュエルという枠すら超えて人を襲い始めたのだ。
戦わせ続けられていたデュエルモンスターズたちの怒り、それがリアルソリッド・ビジョンという体を得て暴れ始めた。


そしてその果てに――



時空を司るアストログラフ・マジシャンよ……

その深遠なる力で

我らの望みを重ね合わせよ!!

今こそ ひとつに!


なんと4体のドラゴンたちと合体した
モンスターと合体した決闘者は初代のマリクをはじめとしてパラドックスなど時々いるため、これもまた遊戯王ではよくあることであるが、ドラゴンと5PSEX4体合体はさすがにはじめてのこと。


その巨大な力はリアルソリッドビジョンで具現化したモンスター達の怒りと人々がズァークにぶつけ続けていた飽くなき欲求を根源としている。
統合してもなお力を求め続けていた覇王龍は、その圧倒的な力で世界を崩壊に導くが、赤馬零王の開発したカードを手にした彼の娘レイにより、世界ごとバラバラに分離された。
だが分かれた後も4体のドラゴンとその持ち主の間で互いに呼び合っており、榊遊矢の中に潜んでいた闇の正体であった。


覇王龍は分裂後も遊矢達の覚醒の度に呼応し、破壊の力の一端を遊矢達に与え続けていた。
1話ラスト~2話冒頭における遊矢の覚醒はその一端であると同時に、この時ペンデュラムを誕生させた。

度重なる覚醒の中で遊矢とユートの統合が発生、これを機に本格的な干渉を開始し始める覇王龍。
遊矢達の怒りや彼らに対する精神干渉を感ずると目覚め、覇王の名を持つ破壊のドラゴンを創造。
そして、着実と目覚めの為の覚醒を促し続けていた。

融合次元における宿敵であるユーリとのデュエル、父親から託されたカードを心の支えに奮闘するも、そのカードを失った遊矢であったが、
遊矢を信じ続ける仲間の想いと「デュエルに勝つ」事だけに集中し、遂に「勝利」を掴んで決着を付ける。

……しかし、勝利を手にした遊矢は豹変。
ユーリを取りこみ、覇王龍ズァークとして復活するのであった。
仲間からの声援、そしてその中でも「デュエルに勝て」という期待。その光景は「悪魔が生まれた日」を再現しており、
ズァークが発した言葉通り、勝利への期待を一身に受ける人々の欲望を受け止める事は覇王龍の力の糧を与えるのに等しい事であった。



我こそはズァーク! 今ここに復活せり!


突然の事態に呆然とする人々に対して「どうした、怖気づいたか人間どもよ」「お前たちの望み通り復活してやったというのに」と発言。
分裂後の4つの次元の人間たちはズァークの知識も記憶もないので当然ながら「し、知らないよ、そんなの!」と否定するが……




笑止!お前たち人間が我を生み出したのだ!今さら知らぬなど、言わせはせぬぞ!



さあ、どうした!誰もこの我を倒そうとする者はいないのか!



我とデュエルしろぉおおお!


巨大なドラゴンの姿となって次元世界をリアル攻撃しながら、自分に挑む決闘者を求めるズァーク。
……なんだか、悪い意味で周囲に流されてしまった1人の決闘者ズァークの性格が見え隠れしてるような。


その叫びに応じたエドと素良の前に、異形と化した遊矢の姿で現れ、デュエルを開始。



対戦経過

融合次元編において、遊矢を軸に四人の分身が統合されたことにより、遊矢の姿をベースに復活。
覇王龍の姿で一しきり暴れたのち、迎撃に現れたエド&素良を相手にデュエルをスタートした。

初手から早速ペンデュラム召喚を行い、ダークヴルム2体を呼び出して準備を整えると、
二人のトラップコンボで一掃されたフィールドをアストログラフの効果で元に戻し、その効果によって覇王龍ズァークを降臨させ自らも一体化。
全体破壊とバーン効果で二人を撃破した。

その後、各次元から次々と現れる挑戦者を、彼らのエースに対応した覇王眷竜の効果をフル活用、片っ端から薙ぎ払いとんでもない実力を見せつけた。

なお、これらのデュエルはアクションデュエルによる乱入ペナルティで後続のライフは2000スタートだったほか、
再度デュエルをやり直す場合は覇王龍ズァークは再度召喚しなおす必要もあるので、ズァーク自身が彼ら個人と全うに対戦していたらどうなったかは不明。

加えて戦闘そのものはダークヴルムを含めた覇王眷竜が担当しており、満を持して現れた覇王龍はアクションカードをメタる置物状態と迫力はあれど、
どうにも疑問符のつく戦いである。とはいえ、覇王龍の効果は全体破壊を除くと防御偏重で、覇王眷竜は攻撃偏重なのでとくに間違った戦術ではない。

終盤にはレイの用いた4枚の永続魔法を手に零王が乱入するも、
乱入ペナルティに加えてハンデス+バーンの通常罠《覇王無礼》でそれら全てを捨てたあげく、バーンダメージで零王のライフを0にするという擬似0ターンキルで一蹴。
続く零児戦では《覇王の逆鱗》の効果で覇王眷竜を呼び戻して撃破したが、零羅に憑依したレイが発動したエンシリーズの永続魔法によりフィールドが一掃されてしまった。

しかし、《エン・フラワーズ》によるバーンは「破壊され墓地に送られた時」がトリガーであるため、
ペンデュラムモンスターである覇王龍とオッドアイズの分のダメージを免れ、紙一重でライフを残す。

レイのターンはそれで終了してしまった上に、ズァークの場はモンスターなし+覇王門が健在だったため、
ペンデュラム召喚でオッドアイズを呼び戻せばダイレクトアタックで勝利できていたのだが、土壇場で柚子の意志を受けて自我を取り戻した遊矢に肉体を奪い返され、
返しのターンで彼が発動した《スマイル・ユニバース》でペンデュラムモンスターですらなくなった覇王龍とオッドアイズを召喚される。
そして、その2体が《エン・フラワーズ》で破壊され、墓地に落ちたことでバーンが発生し、ライフを失い敗北。

それでもかつてと同様、今度は覇王眷竜を用いて四人に分かれての復活を試みたが、
零羅の干渉で意識が二つに分断され、ズァークとしての意識は統合状態のまま封印され頓挫。

残された肉体は「他の三人の魂を取り込んだ遊矢」という形で独立、
統合されかけた次元はスタンダード次元が「ペンデュラム次元」へと変化しつつも元の四つに分離することになった。


戦術

現役時代は《オッドアイズ・ドラゴン》をエースに据えてのビートダウンだったと思われる。
オッドアイズ・ドラゴンへの愛着は特に高かったらしく、レイへの敗北から生み出したペンデュラムの対象に選ばれている。
またドラゴンたちとは信頼関係を築けていた様子で、危険なパフォーマンスにも応えていた。

復活後は《覇王龍ズァーク》と覇王眷竜を壁に、徹底的に相手の戦術を封じ込める防御特化の戦法をとる。
展開もさせず、効果も使わせず、手札の補充もさせない、と…とにかく相手に何もさせないパーミッションに近い戦い方だが、
主軸であるドラゴン達が関与できない、メインデッキ主体の戦術とは相性が悪い。
さらに、アニメ効果の覇王龍はアストログラフ・マジシャンがいないと呼べないため、アストログラフを引き込めない限り戦術が機能しない、という欠点もある。

しかし、ズァークとの戦いに参戦したメンツは権現坂を除きいずれもエクストラデッキ主体の戦術であったため、
この防御戦術が思い切り刺さってしまい、結果があの「飛んで火にいる夏の虫」状態である。
逆に言えば権現坂は一人でズァークに対抗しうる可能性を持っていたが、ジャックのサポートに徹していたのが裏目に出てしまったと言える。

この執拗に防御とパーミッションに偏重した戦術は、敗北を恐れる弱さの表れであると分析されている。


ちなみに過去作のデッキまで含めると、Z-ONEの【時械神】とアポリアの【機皇】がメタとなりうる。
双方ともエクストラデッキに全く頼らない上、時械神と機皇帝は融合でもシンクロでもエクシーズでもペンデュラムでもないのでメタが効かない。
メタイオン・ガブリオンで覇王眷竜を片づけられてしまう他、ラフィオンで特大バーンが飛んでくるため防御をすり抜けられてしまう。
また、本体のズァークはフィールドを離れる効果こそ効かないが、シンクロモンスターの側面を持つのに加え対象耐性を持たないため、機皇帝に吸収されるほか「月の書」で裏守備にされると丸裸になる。


余談

本編のズァークは1つに戻ろうとする4つの次元を滅ぼそうとする倒すべき存在であるものの、

  • 悪魔と称される以前は「周りからの期待に応えたい」という想いを持っており、「デュエルの世界の頂点に立つ」という夢を持っていたこと。
  • どっかの満足さんみたいに満足と口にすることが多いこと。
  • 復活後の最初の行動が「我とデュエルしろおおおおおおお!」
  • エドや素良に「栄えある人類絶滅の最初の2人になる」とか物騒なこと言ったり世界崩壊をエンタメと称すが、
    デュエル自体は真っ当な物&負けたデュエリストに対して今のところ特にそれ以上の干渉はしていないこと
    (吹っ飛ぶ程度のリアルダメージはあるが、カード化、地下強制労働、廃人化、殺害などの前例を踏まえればむしろぬるい方)。
  • 効果こそ過激なモンスターを使っているとはいえ、結構エンタメしてる。
  • 自身の猛攻に耐え、尚且つ挑発するジャックや権現坂に対して不遜ながらも素直に褒め称え、権現坂の挑発と策に敢えて乗るという律義さ。
  • 何よりズァーク本人がARC-Vのキャラで最も楽しそうにデュエルしている。

などの要素から、一部の視聴者から「コミュ障で統合大好きフリー対戦申し込み龍」という謎の萌えキャラ扱いを受けている。


暴走のきっかけが、「勝つ事への期待」「死闘を求める」という人々からの声、「デュエルモンスターによる人間への報復」にそのまま答えたことであり、
ズァーク本人が原因と言えるのは、両者の欲求に影響され自分のデュエルと向き合えなかった、ある意味でのメンタルの弱さ*1くらい。
むしろ遊矢よりよっぽど目的意識がしっかりしており主人公っぽくもある。

そのどっかのコナミくんみたいな危うさとトラゴエディアみたいな行動がその手のネタキャラ扱いにつながったのだろうか?

上から目線染みた言葉も多いが、本人が(あるいは観客が)満足できなかったとはいえデュエルの世界の頂点に一度立っているし、
デュエル開始時には「原初にして究極、覇道・王道を凌駕した比類なき力、しかと思い知るがよい!」とも言ってるので、
自分のデュエルなどにプライドがあるのだろう(モンスターと一体化してるし)。キングみたいなものかもしれない。

反面、暴走の理由が理由だったり、デュエル脳とはいえ復活当初はデュエルを申し込む際にリアルファイトしていたため、
「過激になり始めると行動がより酷くなっていくのでは?」とも言われている。
まあ、すでに世界崩壊を目的としてるしね!

ただ、復活後の言動や覇王龍化までの経緯を踏まえると、元の世界の人間たちの意志を反映して動いているに過ぎないという側面が垣間見える。
言ってみれば彼は、真の意味で遊矢のネガというべき存在であり、「エンタメの負の側面」を体現した人物と言えるのかもしれない。



なお、ズァークの事実上の初台詞である「俺はまだ満足していない!」に対するネット上の反応はというと、

満足? まさかここは満足次元なのか!?
ズァークは満足民だったのか
彼もまた満足を求める一人であったか……

安定の満足民であった。




OCGでの性能


OCGテキスト

覇王龍ズァーク
融合・ペンデュラム・効果モンスター
星12/闇属性/ドラゴン族/攻4000/守4000
【Pスケール:青1/赤1】
(1):このカードがPゾーンに存在する限り、相手フィールドの融合・S・Xモンスターは効果を発動できない。
(2):1ターンに1度、相手がドローフェイズ以外でデッキからカードを手札に加えた時に発動できる。そのカードを破壊する。
【モンスター効果】
ドラゴン族の融合・S・X・Pモンスター1体ずつ合計4体
このカードは融合召喚でしか特殊召喚できない。
(1):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動する。
相手フィールドのカードを全て破壊する。
(2):このカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。
(3):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊した時に発動できる。
デッキ・エクストラデッキから「覇王眷竜」モンスター1体を特殊召喚する。
(4):モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。
このカードを自分のPゾーンに置く。


マキシマム・クライシスで、看板モンスターとしてOCG化。
融合モンスターとペンデュラムモンスターの特性を持つ、特異な性質を持ったモンスターである。
アニメ版と違いシンクロモンスター・エクシーズモンスターとしての性質は持たない。
召喚方法は融合召喚のみに限定されており、墓地からの蘇生はおろか、ペンデュラムモンスターなのにペンデュラム召喚はできない。
この制約による問題点は後述の「ペンデュラムモンスターとして」にて記載する。


融合モンスターとして

このカードの素材には四種の異なるドラゴン族モンスターを必要とする上、その内の三種はエクストラデッキに投入されるモンスターである事で召喚難易度は相当に難しい。
ペンデュラム指定でオッ素が涙目

このため、ドラゴン族の融合モンスターである点において『龍の鏡』、シンクロモンスターを素材にしている点において『ミラクルシンクロフュージョン』と、墓地のカードを素材とする事の出来るカードと共に運用する事が望ましい。

中でも相性がいいのは《轟雷帝ザボルグ》。

轟雷帝ザボルグ
効果モンスター
星8/光属性/雷族/攻2800/守1000
このカードはアドバンス召喚したモンスター1体をリリースしてアドバンス召喚できる。
(1):このカードがアドバンス召喚に成功した場合、フィールドのモンスター1体を対象として発動する。
そのモンスターを破壊する。
破壊したモンスターが光属性だった場合、その元々のレベルまたはランクの数だけ、お互いはそれぞれ自分のエクストラデッキからカードを選んで墓地へ送る。
このカードが光属性モンスターをリリースしてアドバンス召喚に成功した場合、その時の効果に以下の効果を加える。
●墓地へ送る相手のカードは自分が選ぶ。

この効果で光属性のモンスターを破壊するのだが、自分自身を破壊すれば、エクストラデッキから計8枚のカードを墓地に送ることができる。
送るカードは融合・S・X・Pのドラゴン族モンスターを一種ずつ(せっかくなので遊矢シリーズのカードが面白いかもしれない)、
そして《捕食植物キメラフレシア》を選ぶ。

《捕食植物キメラフレシア》
融合・効果モンスター
星7/闇属性/植物族/攻2500/守2000
「捕食植物」モンスター+闇属性モンスター
(1):1ターンに1度、このカードのレベル以下のレベルを持つフィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを除外する。
(2):このカードが相手の表側表示モンスターと戦闘を行う攻撃宣言時に発動できる。
ターン終了時まで、その相手モンスターの攻撃力は1000ダウンし、このカードの攻撃力は1000アップする。
(3):このカードが墓地へ送られた場合、次のスタンバイフェイズに発動できる。
デッキから「融合」魔法カードまたは「フュージョン」魔法カード1枚を手札に加える。

余った枠には《旧神ヌトス》(墓地に送られた時にフィールド上のカード1体破壊)でも入れとくといいだろう。
キメラフレシアの効果で《ミラクルシンクロフュージョン》をサーチし、墓地にある4種のドラゴンを融合させれば、満を持してズァーク降臨である。
《輪廻独断》で墓地のモンスターをドラゴン族に変更すればドラゴン族以外のモンスターも素材にできるので、キメラフレシア2体で《ミラクルシンクロフュージョン》を2枚サーチしてそれぞれを素材にすればズァークを2体並べて2体のダイレクトアタックで初期ライフ8000を削りきる事も可能
キメラフレシアの代わりに《深淵竜アルバ・レナトゥス》を落とせば《輪廻独断》を使わなくともズァーク×2を降臨させられる。

皮肉にも、ズァークが唯一カバーしていないアドバンス召喚(帝)を加えることでより完璧になるのである。
もうズァボルグに改名すべきである。アドバンス最強のオッ素を統合できなかったから……!

さらに、このカードを融合召喚扱いで召喚できる効果を持つカードとして、
《アストログラフ・マジシャン》と《クロノグラフ・マジシャン》を投入して組む事も考えられる。
こちらは収録されるストラクチャーデッキにドラゴンの化身の魔術師モンスターとの併用によってエクストラデッキに依存しない構築をする事もできる。

ちなみにこの効果による召喚条件は、フィールドのマジシャン自身および、
「ペンデュラム・ドラゴン」「エクシーズ・ドラゴン」「シンクロ・ドラゴン」「フュージョン・ドラゴン」を手札・フィールド・墓地から除外すること。

遊矢シリーズのドラゴンを一つのデッキで揃えるのも不可能ではないが、
それぞれの代替になれる魔術師モンスターが登場するため、それら4種をまとめた【魔術師】デッキを使うほうが楽だろう。
どのみちオッ素じゃ無理じゃないか
???「悔しいでしょうねぇ」


そして2022年、ヒストリーアーカイブコレクションにてサポートカードが収録。


  • 覇王龍の魂
通常罠
(1):LPを半分払って発動できる。
「覇王龍ズァーク」1体をEXデッキから召喚条件を無視し、効果を無効にして特殊召喚する。
そのモンスターは次のターンのエンドフェイズに持ち主のEXデッキに戻す。
(2):相手が魔法カードの効果を発動した時、墓地のこのカードと自分フィールドの「覇王龍ズァーク」1体を除外して発動できる。
自分の手札・デッキ・EXデッキ・墓地から、「ペンデュラム・ドラゴン」「エクシーズ・ドラゴン」「シンクロ・ドラゴン」「フュージョン・ドラゴン」モンスターをそれぞれ1体まで選んで特殊召喚する。

まさかのズァーク直出しカード爆誕。
ライフ半減、効果無効、次のターンでバウンスと制限も多いが抜け穴もあり、一時除外などでフィールドから離せば耐性は復活する。また、特殊召喚時に強制発動する全体除去効果にチェーンして《月の書》で裏守備にすれば無効が消えるので破壊処理ができる。
ただズァークは基本的にペンデュラムゾーンにいる方が強いので、このカードで出したら早々に除去してペンデュラムゾーンに移動させた方がいいかもしれない。
あるいは《覇王の逆鱗》の補助として使う手もある。
変わったところでは《グランドレミコード・クーリア》のリンク先に出した場合、「リンク先のPモンスターの発動した効果は無効化されない」永続効果に引っかかるため、このカードによる効果無効を無視して全体除去が有効化される。

後半の効果は相手の魔法カードの「効果の発動」をトリガーに、場のズァークと墓地のこれを除外することで四天の竜を呼び出す展開効果。バレバレなので相手が魔法を使わなければ意味がないが、牽制にはなる。一部の強制発動するタイプの永続魔法がカモか。ただし、トリガーとなった魔法を無効にするわけではないことに注意。
なおドラゴン族指定ではないため、ズァークを出し直すだけならアストログラフ&クロノグラフの効果を使うための四天の魔術師を呼ぶのが一番手っ取り早い。
それ以外だと、四天の竜の派生形態に色々ヤバい連中が多いため、《クリスタルウィング・シンクロ・ドラゴン》や《クリスタルクリアウィング・シンクロ・ドラゴン》などの制圧効果持ちを呼びたいところ。
エクシーズ・ドラゴンの場合は素材がなくフルスペックを発揮しづらいため、《覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン》を出して返しのターンに《覇王黒竜オッドアイズ・リベリオン・ドラゴン─オーバーロード》を重ねて3回攻撃によるワンショットを狙う形になるか。

ダイノルフィアならライフ半減のコストを逆利用しつつ、《ダイノルフィア・レクスターム》でモンスター効果を封じながらこのカードで魔法を牽制、魔法カードを使って来たら四天の竜を呼んで更に制圧、かと言って迂闊にズァークを除去すればP効果で融合・シンクロ・エクシーズの効果を封じながらドローとサーチも妨害、と相手に強い圧力を掛けられるためかなり相性が良く、【覇王ダイノルフィア】と言うデッキタイプも作られている。

モンスター効果について

このカード、特殊召喚早々に間髪いれず強制効果が起動する。
その効果は「相手フィールドのカードを全て破壊する」、流石は覇王黒竜や覇王烈竜の大元と言ったところ。
適用後は基本的に相手の布陣を崩した状態となるが、昨今のご時世では墓地に送られて発揮する効果も多い。
それでも一方的な全体破壊はやはり強力。
相手ががら空きの状態で直接攻撃すれば、ズァークだけで4000を削り取れる。

耐性は相手からの「対象を取る効果」全般と「効果による破壊」全般が範囲となる。ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴンとまったく同じ耐性。
大体のカードには対応できるが、対象を取らない除外・バウンス、あるいはリリースなどには無力。
運用する上でこの辺りをカバーする事が重要となるだろう。

大抵のカードが対象を取る効果とはいえ、スキルドレイン等の対象を取らない効果無効効果は受ける。
他にも戦闘破壊耐性はないので、例によってSNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニングにも倒されてしまう上、スケール化効果も発動できない。
もちろんリリース耐性もないので壊獣に踏みつぶされることもある。
対象を取らない破壊以外の除去としては、お決まりの氷結界の龍 トリシューラにも撃ち抜かれる。

この辺を考えると、できれば横に他のモンスターを並べて、出したターンにケリをつけたいところ。

戦闘で相手モンスターを倒すとデッキもしくはエクストラデッキで待機している「覇王眷竜」と名のつくモンスターを特殊召喚できる。
このカードを特殊召喚した時点で全体除去で相手のモンスターゾーンが不在になっている可能性は高いため、
墓地から特殊召喚されるモンスターでも存在しない限りは機能し辛いかもしれない。
現状だとスクラップや竜星辺りの破壊すると増えるような奴らが相手ならあるいはといったところか。
そして例によってというか新ルール下ではエクストラデッキから呼び出すにはリンクモンスターが必須。

最後の効果はエクストラデッキのペンデュラムモンスター特有のPゾーンへの移行である。


なお、ドラゴンゆえに天敵はバスター・ブレイダー。
攻撃力がやすやすと4000を突破するため、何もできずに倒されてしまう。


ペンデュラム効果について

このカードがPゾーンにおかれている場合、相手の融合モンスター・シンクロモンスター・エクシーズモンスターのモンスター効果を封じる事が出来る。

それぞれの召喚法の頂点を極めたドラゴンを素材にしたという設定だけはあり、エクストラデッキのモンスターを中心とするデッキでは思うように動けなくなるかもしれない。
ただしあくまで「発動を無効」、つまり起動効果・誘発効果を無効にするのみであり永続効果は素通しなのに注意。
また、アニメ版同様メインデッキのモンスター(ペンデュラム含む)も素通しなので、アレクトール辺りを出されるとそこからあっさり除去されることもあり得る。

更に、相手のドローフェイズ以外のドロー&サーチに対する破壊効果も有する。
こちらは相手のカード効果によるドロー&サーチを牽制し、相手の手札補充を妨害する事が主な役割となるだろう。
1ターンに1度しか使えないので、この点を突かれてしまう可能性もあると思われる。
ちなみに、手札抹殺などの相手にも手札交換させるカードを使うことで、一方的にハンデスすることも可能。
自分のモンスターを破壊してデッキから通常罠を即発動可能な状態にしてセットするトラップトラックならこのカードをPゾーンに置きつつトリックスター・リンカーネイションをセットして即発動させられるため、仕留めきれなかった時のサブプランとしてはかなり有用。


ペンデュラムモンスターとして

ペンデュラムモンスターである為、墓地ではなくエクストラデッキに表側表示で送られる。
が、表側表示のペンデュラムモンスターは本来の召喚方法では無くペンデュラム召喚に切り替わる為、
「融合召喚でしか特殊召喚できない」制約と負の方向で噛み合ってしまい再召喚方法が無くなる。
融合召喚に限定されたこのカードが表側で加わる場合、一度墓地へ送りデッキ・エクストラデッキに戻すという手順を踏まないと再召喚できない。
(2020年現在で「EXデッキからズァークを墓地へ送る」ことが出来るのは「轟雷帝ザボルグ」「ゲール・ドグラ」「おろかな重葬」「サイバー・ダーク・クロー」「影霊衣の万華鏡」「ドラグマ」関連カード」となる)
場合によっては、墓地のこのカード自身を融合素材にする事になるかもしれない。




時は流れて2023年、『AGE OF OVERLOAD』の発表とともに看板モンスターとして覇王龍ズァークにまつわるカードが公開され、さらにズァークをサポートする多数のカードが登場した。


四天の竜よ!今こそ一つになりて、破顔一笑の光となれ!現れろ!
覇王天龍オッドアイズ・アークレイ・ドラゴン!!

覇王天龍オッドアイズアークレイドラゴン
融合・ペンデュラム・効果モンスター
星12/光属性/ドラゴン族/攻4000/守4000
【Pスケール:青13/赤13】
このカード名のP効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分のPゾーンにカードが2枚存在する場合に発動できる。
このカードを特殊召喚する。
その後、以下を適用できる。
●自分のPゾーンのカード1枚をデッキに戻す。
自分のEXデッキに戻った場合、さらにそのモンスターを召喚条件を無視して特殊召喚できる。
【モンスター効果】
ドラゴン族の融合・S・X・Pモンスター1体ずつ合計4体
このカード名はルール上「覇王龍ズァーク」として扱う。
EXデッキの裏側のこのカードは、融合召喚及び以下の方法でのみ特殊召喚できる。
●自分フィールドの闇属性・レベル12の「覇王龍ズァーク」1体をリリースした場合にEXデッキから特殊召喚できる。
(1):このカードがEXデッキから特殊召喚した場合に発動できる。
デッキからPモンスター1体を自分のPゾーンに置く。
(2):モンスターゾーンのこのカードが破壊された場合に発動できる。
このカードを自分のPゾーンに置く。

光落ちしたズァーク。
オッドアイズ・アークペンデュラム・ドラゴン同様自身「ズァーク(ズ・アーク)」の名称を持つだけでなく、ズァーク本人の因縁の相手である「レイ」の名をも冠したモンスター。
このカードを覇王龍ズァークとして扱う効果外テキスト、及びフィールドのズァークをリリースして自身を特殊召喚する効果外テキストというズァークに関する二つの効果外テキストを持つモンスター。なおこの効果外テキストの効果によりオッドアイズの名を冠しながらオッドアイズカテゴリから外れるという特異なカードである。
制圧能力としては本家ズァークの方が高いので覇王龍の魂により効果が無効にされかつ帰還デメリットを持った状態で特殊召喚されたズァークをリリースする形で特殊召喚したい。
モンスター効果は(1)はデッキからPモンスターをPゾーンに置くことができ、ペンデュラム召喚の準備やペンデュラム効果の発動を狙うこともできるが、このカードはズァークとして扱われるので覇王門Pモンスターを置き自身に耐性をつけるのも手。特に《覇王門の魔術師》は自身に除外耐性を付与してくれるので相性が良い。
モンスター効果(2)はズァーク同様自身が破壊されたときにPゾーンに自身を置く効果。(1)でPゾーンにPモンスターを置いておけば後述のP効果で自身を特殊召喚できるので実質的な破壊耐性と言っても差し支えないだろう。
P効果はPゾーンにカードが二枚あれば自身を特殊召喚し、その後任意効果としてPゾーンのカードをデッキ又はEXデッキにバウンスし、EXデッキにバウンスされた場合は更にそのモンスターを召喚条件を無視して特殊召喚できる効果。モンスター効果(1)の効果によりこのカードがPゾーンに来る頃には大抵このカード含めて二枚のカードがPゾーンにあるはずなので破壊された次のターンには自己蘇生ができる。ただし、この効果の発動には蘇生制限を満たしておく必要があるので注意すること。
このカードにより正規手段でズァークが召喚されるまでの安定性が格段に上昇するため覇王龍デッキを組むならぜひ入れておきたい一枚である。

  • ペンデュラム・エボリューション
永続魔法
このカード名の(1)(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):手札からPモンスター1体をデッキに戻して発動できる。
戻したモンスターとはカード名が異なる攻撃力2500のPモンスター1体をデッキから手札に加える。
(2):自分がEXデッキの裏側のPモンスターを特殊召喚したターンの自分メインフェイズに発動できる。
モンスターのP召喚を行う。
(3):自分フィールドの「覇王龍ズァーク」1体を対象として発動できる。
このターン、そのモンスターは相手モンスター全てに1回ずつ攻撃できる。

遊矢シリーズを模したかのような四色のペンデュラムが軌跡を描くカード
(1)の効果は攻撃力2500のPモンスターサーチであり、手札でだぶついたPカードをデッキに戻しつつアストログラフや覇王門の魔術師に変換できるのはありがたい。デッキに戻す効果でアストログラフを戻してエレクトラムでEXデッキに加えていつものコンボに活用する手もある。

(2)の効果は要するに融合・シンクロ・エクシーズのPモンスターをペンデュラム召喚でない方法で召喚した場合にペンデュラム召喚を行える効果。この効果は当然使用しても通常のペンデュラム召喚の召喚権を失わないため、《EXP》と組み合わせることで1ターンに最大3回のペンデュラム召喚が可能となる。

(3)の効果はズァークに相手モンスターへの全体攻撃を付与する強化効果。覇王龍ズァークの(3)の効果にはターン1制限がないためこの効果による全体攻撃で複数体の覇王卷竜を呼び出すことができ相性が良い。覇王天龍オッドアイズ・アークレイ・ドラゴンとは相性はいいわけではないものの攻撃力4000の全体攻撃というだけでも相手にとっては十分に脅威となりえるので悪いわけでもない。


  • 覇王天龍の魂
通常罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分フィールドの元々の攻撃力が2500の魔法使い族Pモンスター1体をリリースして発動できる。
自分の手札・デッキ・EXデッキ・フィールド・墓地のモンスターを融合素材として除外し「覇王龍ズァーク」1体を融合召喚する。
自分の除外状態の「ペンデュラム・ドラゴン」「エクシーズ・ドラゴン」「シンクロ・ドラゴン」「フュージョン・ドラゴン」モンスターがそれぞれ存在する場合を除き、この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。

まさかのズァーク直出しカードその2にしてアニメ版アストログラフの効果を再現したカード。
四天の龍がすべて除外されていないと効果が無効になるデメリットこそありはするがそのデメリットはズァークの融合素材として四天の龍を除外すればいい話であり、実質的にノーデメリットでズァークを直出しできるカードである。
またコストとして攻撃力2500の魔法使い族Pモンスターのリリースを要求しているが、攻撃力2500の魔法使い族Pモンスターにはこのカードをサーチできる《覇王門の魔術師》やらレベル4モンスター2体で出せる《希望の魔術師》やらいつもの《アストログラフ・マジシャン》やらがいるためこちらのコストもそこまで問題にはならない。


覇王龍ズァーク-シンクロ・ユニバース
シンクロ・ペンデュラム・効果モンスター
星12/闇属性/ドラゴン族/攻4000/守4000
【Pスケール:青1/赤1】
このカード名のP効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドの、「覇王眷竜」Pモンスターか「覇王門」Pモンスター1体をリリースして発動できる。
このカードを特殊召喚する。
【モンスター効果】
チューナー+チューナー以外の闇属性Pモンスター1体以上
(1):このカードはモンスターゾーンに存在する限り、カード名を「覇王龍ズァーク」として扱う。
(2):このカードが、戦闘で相手モンスターを破壊したダメージ計算後、
または相手に戦闘ダメージを与えた時に発動できる。
自分のデッキ・EXデッキ・墓地から「覇王眷竜」モンスターを2体まで守備表示で特殊召喚する。
(3):モンスターゾーンのこのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。
このカードを自分のPゾーンに置く。

『QUARTER CENTURY DUELIST BOX』で登場したまさかのシンクロズァークそして覇王眷竜クリアウイングと並んだだけシンクロ
ネーミングは遊矢の《スマイル・ユニバース》を意識し、アニメ版ズァークのシンクロモンスターとしての側面を再現したカードと思われる。
場にいる限り《覇王龍ズァーク》として扱う永続効果、相手モンスターを戦闘破壊もしくは相手に戦闘ダメージを与えるとデッキ・EX・墓地から覇王眷竜を守備表示で2体特殊召喚する効果、モンスターゾーンで破壊されたらPゾーンに移動する効果を持つ。
非チューナー側に闇属性Pモンスター指定があるものの、「特殊召喚に何の制限もなく、比較的出しやすい闇属性のズァーク」と言うのがこのカードの最大の特徴。
このカードをリリースすれば早い段階でアークレイの降臨に繋げられ、アークレイがPゾーンに置かれたらEXからP召喚で再び場に舞い戻り、アークレイと一緒にPゾーンに並んだらP召喚で展開しつつアークレイのP効果で一緒に降臨、とアークレイとのシナジーが抜群なのである。
覇王眷竜を2体も呼び出す効果もあるが、守備表示で特殊召喚するのでそのままでは追撃が不可能。ライトヴルムとダークヴルムを呼び出してそれぞれの効果でサーチしつつ、ライトヴルムの効果で覇王眷竜クリアウイングか覇王眷竜ダーク・リベリオンを呼んで追撃、が基本となる。
P効果は覇王眷竜か覇王門をリリースして自身をPゾーンから特殊召喚。リリースした覇王眷竜はモンスター効果(2)でそのまま呼び出せる上、そのリリース元も特殊召喚しやすいカードが多く、スケール5以上のPカードがもう片方のゾーンにあればP召喚で用意出来るため割と簡単に場に舞い戻れる。




追記修正は正規召喚したフィールド上の四天の龍を素材に『融合』を使って召喚した方にお願いします。


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最終更新:2024年01月13日 10:58

*1 悪魔が生まれるきっかけとなった重傷を負わせた際も、彼は最初は動揺していた