修羅の門異伝 ふでかげ

登録日:2016/12/12(月) 10:16:00
更新日:2023/10/31 Tue 09:45:33
所要時間:約 5 分で読めます





『修羅の門異伝 ふでかげ』とは、月刊少年マガジンにて連載されていた漫画。
原作:川原正敏
作画:飛永宏之

目次

○概要

2010年から2014年まで月刊少年マガジンにて連載されていた。
タイトルの通り「修羅の門」と世界観は共通であるが、「修羅の門」の主人公、陸奥九十九は冒頭に僅かに登場するのみであり、純然たるサッカー漫画になっている。
また、「修羅の門」からはイグナシオ・ダ・シルバが重要人物として登場する。

○内容

国立競技場での日本代表vsブラジル代表の親善試合。かつて陸奥九十九との激闘でマラカナンを沸かせた男、イグナシオ・ダ・シルバはブラジル代表のサッカー選手として圧倒的なパフォーマンスでハットトリックを決め、その日のヒーローとなった。だが、彼は試合後のインタビューで「日本サッカー界の救世主となるような天才が近々帰国するはずだ」と言う。
インタビュアーを含め、それを聞いた人たちはブラジルにサッカー留学をしていた結城亮を連想する。
しかし、イグナシオが言っていたのは彼の弟子でもある小早川拳将だった。幼き日の約束、「勝ちとって行く国立」を果たす為、彼は日本に帰ってきた。

○登場人物


◆小早川拳将(こばやかわ けんしょう)

主人公。
神武館ブラジル支部長である徳光将の甥であり、両親と共にブラジルで生活していたが、さつかの父、直柔との約束を果たすために帰国する。
名前に反してサッカー馬鹿であるが、生育環境から空手も(常識的な範疇においては)強い。イグナシオと3分組手が続く、というところからそのレベルは推し量れる。尤も、性格的に顔面に攻撃できないなど、好き嫌いとは別の点で不向きな面もあるようである。

当初浮城学園のサッカー部で国立を目指す予定であったが、監督と対立。入部を蹴り、草サッカーチーム「FCふでかげ」を立ち上げて国立を目指す。

ポジションはGK。ウェブスターからも指摘されたように小柄な体格という不利な点を持っているが、視野の広さと反応の速さはそれを補って余りある。
また、状況によってはオーバーラップし、攻撃に参加することも。
実は元々直柔のサッカークラブでは「上手い人程後ろのポジションをやる機会を多くする事でクラブ全員がボールに関与してサッカーを楽しめるように」との方針でサッカーを行っていた為チームでぶっちぎりで上手かった拳将が多くGKをやっていたから経験があった、
と言う物と他に「ふでかげ」にGK経験がある選手がいなかったと言うチーム事情からGKをやっているだけであり、本職はどちらかと言うと前のポジション。

◆後藤さつか(ごとう -)

ヒロイン。父親がサッカー馬鹿であり、故に「さつか」と名付けられたが、本人は拳将の父に師事して空手にのめりこんでいった。実力は神武館の県大会において優勝するほどの腕前。
性格的には元気いっぱいという感じで、やや天然ボケのきらいのある拳将への(割と容赦ない)ツッコミ役でもある。その一方間接キスを意識するなど年頃の少女らしい部分も。

当初はふでかげをサポーターとして応援していたが、天皇杯準決勝において人数が足りなくなったため、「12人目の登録選手」として出場することになる。

◆陶秀行(すえ ひでゆき)

代表経験もある元サンセッタ広島のプロ選手。御年41歳。
引退後は海外でコーチ技術を学び、地元に戻ってきて実業団チームの監督をやっていた。が、不況の煽りでクラブの廃止が決定。最後の紅白戦をやっていたところで拳将に会い、彼と共に国立を目指すことになる。

FCふでかげではプレイングマネージャーを務める。年齢からフィジカルコンタクトや運動能力については衰えを見せているが、磨かれたセンスや判断力、テクニックは健在。ふでかげの司令塔としてフィールドの中心に立つ。

◆イグナシオ・ダ・シルバ

「修羅の門」において陸奥九十九と激闘を繰り広げた神武館の人間。師である徳光将の影響で日本語は関西弁を話し、またややズレたボケをかます。神武館空手における自分の弟子である拳将をサッカー選手として高く買っており、彼が拳将について話したことが物語の導入部となっている。
当初は「修羅の門」と「ふでかげ」のバイパス的存在のようであったが、終盤に再登場、重要な役割を果たす。

◆ウェブスター

サンセッタ広島の監督であり、陶のコーチングの師匠。陶とは互いに自分の率いるチーム同士での試合となった場合は全力を尽くすことを約束しており、天皇杯準々決勝においてその約束は果たされる。
高さを生かした「セッタプレー」を始め、的確にふでかげの弱点を突く戦術でふでかげを苦しめる。

◆結城亮(ゆうき りょう)
ギガンテス東京所属の選手。イグナシオの言った「天才」が彼のことであると思った周囲から持ち上げられるが、当の本人はブラジルにいた時に拳将と遭っており、それゆえ自分こそがイグナシオの言った天才であるとの自信を持てずにいた。
真の自身を得るため、大舞台で拳将を打ち負かすことに拘る。

◆三沢督(みさわ おさむ)
ギガンテス東京所属の選手。陶と交替するように日本代表になったが、本人も既に35歳とベテランの域。しかしながら「日本代表の心臓」あるいは「三沢提督」とも呼ばれる人望厚い選手である。表向きは。
天皇杯は負傷により欠場していたが、FCふでかげとの試合では途中から登場する。
そして「マリーシア」と称してわざと拳将の手を蹴ることを始め、ありとあらゆるクソプレイをやってのけた作中屈指の悪役。彼のプレイはイグナシオからは相手を意図的に傷つけるような汚いプレー「マランダラージ」であると評された。実際「物理的に相手を壊しながら審判の心証を操作して相手が適切な判定を受けられないようにし、相手の心もへし折りに行く」という一切のフォロー不可能なクソっぷりである。


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最終更新:2023年10月31日 09:45