メフィラス大魔王

登録日:2016/12/06(火) 11:57:33
更新日:2024/01/12 Fri 13:11:39
所要時間:約 27 分で読めます




メフィラス大魔王とは、『ウルトラマン超闘士激伝』に登場するキャラクターである。

概要




平均知能指数が500を超え、暴力を嫌い平和を愛する優しい人々の住むメフィラス星に生まれた「大魔王」
数万年に一度目覚める凶暴な特異体質のメフィラス星人で、退屈な星での生活に飽き、
やがて自らメフィラス星を壊滅させ全宇宙を支配すべく暗躍を開始した。
第1部では大ボスを務め、圧倒的な力と残虐さでウルトラマン「未だかつてこれほど他人を憎いと思ったことは無い」とまで言わしめた。

ウルトラの星に配下の鋼魔四天王を率いて襲来するも、ウルトラ戦士の結束により敗れ去り、
以降はウルトラマンを倒すことを深く胸に刻み「戦士」として修練を積んだ。

必殺技は拳から放つ「超魔光閃」。恐らく初代メフィラス星人の使用したグリップビームの強化技と思われる。
当時はグリップビームの名称が設定されていなかったので、『超闘士道場』ではTV版でメフィラス星人が最後に撃とうとしていたのが超魔光閃だと解説されていた。
ウルトラセブンに弾き飛ばされた時には地球の60倍の直径があるウルトラの星が遠方に見える地点から観測しても
宇宙空間に飛び出していたくらいなので、恐らく数百万~数千万㎞の射程があると思われる。
他にも多数の光線技を保有しており、第1回銀河最強武闘会ではピラミッド状の暗黒エネルギー弾を作り出し、会場を破壊しようとしていた。
メフィラス星人の持つ超能力も強力で、テレパシーや念力などに関してはウルトラ族をも凌駕する。
異端ではあるがメフィラス星人らしく頭も良く、作戦立案や解説役、洞察力に優れている。

活躍

第1部 メフィラス編 ~宇宙に轟く 力と力 ぶつかり合うのは 夢のでっかさ~


かつてウルトラマンを破ったゼットンと手を組み、自らは覆面闘士として第1回銀河最強武闘会に潜入。
大会本部のコンピューターを念力で細工することによりトーナメントを混乱させ、ウルトラ戦士どうしでの潰し合いを行わせた。
優勝候補・ウルトラマンが奥の手を隠していると見破ると(配下の鋼魔四天王に八百長をやらせて)準決勝にコマを進め、
ウルトラマンとの手合わせに挑む。

試合の幕が上がると、メフィラスはマンの放ったスペシウム光線八つ裂き光輪(ウルトラスラッシュ)の二連撃を難なく防ぎ、
ゼットン相手に温存している新技の正体を見抜くため上空へ飛び上がると、ピラミッド光弾で会場を消し飛ばそうと目論んだ。
観客や選手を護るためにウルトラマンは仕方なく新技「スペシウム・アタック」でこれを迎撃。
間一髪で危機は去り、その危機を齎した張本人はデータは取れたとばかりにアッサリ棄権した。

そして迎えたゼットンと(科学特捜隊から受け取った装鉄鋼を身に着けた)闘士ウルトラマンの決勝戦。
セブンやエースを容易に倒したゼットンを、闘士と化したウルトラマンはいとも簡単に撃破。
用済みと判断したメフィラスは観客席からゼットンにテレパシーでハイパー化を唆し、
悪魔に魂を売ったゼットンはメフィラスから持たされていたハイパーカプセルを砕き、ウルトラマンをも凌駕する暴走態に変貌を遂げた。

「いいぞハイパーゼットン! 素晴らしい光景だ!! ついでに邪魔なウルトラ戦士も全員皆殺しにしてくれると助かるんだがね…!!」

結局、闘士ウルトラマンの奮戦によりハイパーゼットンは倒されてしまうのだが、メフィラスはその結果も予想していたのか、
小さく息をつくや否や瞬間移動で会場を後にするのだった…。




本拠地に戻ったメフィラスは、金で雇った殺し屋・ガッツ星人から「ウルトラセブンを倒した」と聞かされる。
結果は上々とばかりに高笑いするメフィラスは、ガッツ星人を連れ基地へと帰還。
ウルトラマンがセブンを救うためにウルトラの星を離れたことを知ると、かねてから計画していたウルトラの星殲滅計画を始動させる。

1人が百軍に匹敵する鋼魔四天王を先行させると、メフィラスはウルトラの星のコンピューターを乗っ取り打電(←特撮あるある)。
ワイングラス片手にウルトラの星に宣戦布告すると、自らも母艦に乗り込み*1ウルトラの星へと向かう。

…ところが、メフィラスが着いた時には既に四天王の一人・バルタン星人ウルトラマングレートと相打ちになり、
残る3もウルトラ戦士に足止めを喰らっていた。
本来なら1時間で惑星を落とすことも出来うる彼らがこの体たらくを晒していることに呆れたメフィラスは

「10分でカタを付けろ…さもなくば貴様らも纏めて皆殺しだ」

と残酷な命を下す。
三人は足早にウルトラ戦士たちの抹殺に向かうが、そこでキング星から帰還していたウルトラマンが戦場に降り立つ。
あっという間にケムールとダダがやられ*2、メフィラスはふがいない部下の末路を鼻で笑うとダダの顔面を踏みつける。
あまりの残虐ぶりに怒りを隠せない闘士ウルトラマンは、拳を固く握りしめながら「お前には血も涙もないのか」と問いかける。
返答はこうだった。

「血ならあるさ…破壊と暴力を好む戦神の血がな!!」
「涙というものは見たことも聞いたこともないがね…!!」

他人の痛みを何一つ理解しないその酷薄な言葉にウルトラマンは怒りを滾らせ、震えるオーラは大地を揺らす。
どちらともなく始まった先端は音をも超える速さで交差を続け、見る者を圧倒し、空を割らんばかりに爆音と閃光が響く。
一件互角に見える戦いであったが、メフィラスは「これで6割程度の力だ」と嘲笑うかの如く告げると、
自らの掌の上に小さな光を生み出し天を衝くばかりの巨体へと変貌を遂げる。

さあ始めようか… ただしここからは格闘じゃない…!! 処刑ショーだ!!!」

ハイパー化したメフィラスは、ウルトラマン相手にクロックアップしたかのごとき速度で一方的に殴りつける。
ウルトラマン相手に海豹を仕留めた鯱の如く蹂躙を繰り返すハイパーメフィラス相手に憤激したエースは、
スペースQを放ちこれを打ち破ろうとするも、さすがにスペースQを受ける気はないメフィラスは
まるでテレビでもつけるかのように余裕でエースのトサカを撃ち抜き、これを破壊。
暴虐の限りを尽くすハイパーメフィラスに、マンは「それほどの力をなぜ善行に使わない」という、
読者の気持ちを代弁したかのような質問を投げかけるが、それに対する応えは前述した極めて利己的な願いと激情であり、
マンは「ここで止めなければ宇宙は終わる」と確信。全てのエネルギーを振り絞り、再戦に挑む。
勝てるわけが無かろうにと高をくくったメフィラスは超魔光閃で彼を消し飛ばそうとするも、悪魔の光が放たれる直前、
一筋の影が走り、メフィラスの腕を弾いた。

渦を巻き宇宙の彼方へと進んでいく光閃。
「誰だ!?」と問いかけるメフィラスの前に現れたのは、マンがキング星から持ち帰ったダイモードクリスタルにより蘇った闘士ウルトラセブンだった。
無論、彼だけの加勢で戦局がひっくり返るわけはない。
メフィラスは一発であの世に送らんと拳を振り上げるも、セブンの放つボディスパークで隙を作られてしまう。
その寸刻を見逃さず、セブンは息も絶え絶えのウルトラ戦士たちから残るエネルギーを集め、チャージスラッガーを放った。
追尾するスラッガーを躱しきれないと見たメフィラスは既に気を失っていたタロウをその掌に掴み、セブンの気を反らす。
勝機と見たメフィラスはセブンを踏み潰し、揺るがぬ勝利を確信して嘲り笑う。

…が、セブンの視線の先には立ち上がる「誰か」の姿が!
残されたマグネリウムエネルギーをエメリウム光線に変え、セブンは地に落ちたアイスラッガーに魂を注ぎ込む。
セブンが光線一発で全エネルギーを失っていることに気づき、狙いに気づいたメフィラスは吹き飛んだスラッガーを慌てて目で追う。
その白刃を掴んだのは、われらの闘士ウルトラマン!!

「メフィラス!! これで終わりだあ~っ!!!!!」

彼の背後にメフィラスが見たものは、彼がムシケラと嘲り笑ったウルトラ戦士たちの思いだったのかもしれない。
大地が裂け、地の底から噴き出した爆光に包まれたメフィラスは、暗雲を突き破って遥か宇宙まで吹き飛んで行った。

はるかウルトラの星を眼下に挑む宇宙空間で、完敗を喫したメフィラスは生まれて初めて「涙」を流していた…。
その本当の意味に彼が気付くには、もう少し時間が必要だった。



第2部 ヤプール編 ~勝利がすべてのゴールじゃないんだ 守っていきたい 世界があるのさ~


時は流れて1年後。惑星Q-47で開かれた第2回銀河最強武闘会に、メフィラス大魔王も素顔のまま参戦した。
その目的は元より、自らの野望を挫き、屈辱を味わわせたウルトラ戦士へのリベンジである。
周囲も警戒心を隠さない中、優勝候補と目され去年はすぐにゼットンにやられたテンペラー星人を難なく撃破すると、いともたやすくメフィラスはBEST16に進出。
尚ノタニーは万丈の質問に例によって「宇宙一頭がいいと言われる宇宙人で暴力が嫌い」と一般的なメフィラス星人の解説をしたのだが、
その中で「きっと良い宇宙人」と断言しており、少なくともこの時代のメフィラス星は(後の描写と合わせても)悪質宇宙人ではないようだ。

そこで対戦した闘士ウルトラマンタロウは、かつてのメフィラス戦役とは比べ物にならないほどの超スピードとパワーを見せつけるも、
メフィラスは難なくその本質を見抜き、重い装鉄鋼を脱ぎ捨てるや一瞬でタロウを打ち倒した。
トドメの一撃を寸前で止めると、メフィラスは「スピードが自慢のようだが、動きに無駄が多すぎる。本当に速いというのは一刺しで仕留めることだ」と忠告し、
とどめを刺すことなく会場を後にした。ウルトラマンはその姿に邪悪よりも武人の姿を見る。

やがて先行する準々決勝でエースが宿敵・エースキラーを庇い自ら敗退したのを目の当たりにすると、
「敵を庇って敗れるとは最低の負け方だな」と嘲笑するも、次なる対戦相手から「勝利を超えた大切なものがある」と諭され、
癇に障ったメフィラスは勝負を急ぎ舞台へと上がる。

その準々決勝の相手は「ミスター・サンタ」……なるアホくさい変装をしていた宇宙警備隊総隊長・ウルトラの父
ウルトラの父に向け「恨み重なる闘士ウルトラマンを八つ裂きにしてやる」と息巻くメフィラスだったが、
「悪党ぶるなメフィラスよ…お前はウルトラマンにとどめを刺したりなどしない」と返されてしまう。
怒ったメフィラスはならばお前をとばかりに殴りかかるも、「超闘士に最も近い」と称されたウルトラの父は流石に強く、
かつてウルトラの星を滅亡寸前に追いやったメフィラスの力をもってしてもなかなか致命打が打てずにいた。
しかし、その戦いぶりがあまりに激しすぎることを見抜いたメフィラスは、IQ500のおつむがそうさせたのかわざと攻撃を避けずに絶え凌ぎ、
加齢から来る一瞬のスキを見逃さずウルトラの父の巨大なウルトラホーンをむんずとばかりに掴むと大回転して上空から投げ落とし、
やっとのことで白星を掴んだ。
「ワシは敗者だ やりたいようにしてもかまわんぞ」と挑発するウルトラの父に向け、メフィラスは背中を向けた。


「楽しませてくれた礼に命は取っといてやるよ お前のような面白いジジイに死なれてはつまらんからな」

かくしてBEST4が決まった。
その顔ぶれはメフィラス、宿敵・闘士ウルトラマン、エースキラーと、謎の新参者・怪僧マザロン
マザロンは大会の主催者・ループ星人ヤンドにバトルロイヤル形式を提案するが、
それに対しエースキラーは「消耗が怖いから潰し合いをさせたいだけ」と瞬時に見抜き案を一蹴。
ならばとマザロンはお得意の洗脳眼光を放つも、エースキラーはもとよりマンもメフィラスもその浅知恵は見抜いており、
「この中に一人でもそんなチンケな手に引っかかる奴がいるとでも思ったか」と恫喝してみせる。

聖者の仮面をはがされたマザロンは開き直り、醜悪な本性を露わに。
レフェリーのゾフィーお約束通りぶっ飛ばし、3人を皆殺しにするために会場の電磁バリアのスイッチを入れる。
膨れ上がる筋肉で見る見るまに巨大化していくマザロンは、かつての同胞だったエースキラーを「古臭い用済みの玩具」呼ばわりして叩き潰す。
ウルトラマンが遺されたエースキラーの首を身を挺して守ったのを目の当たりにしたマザロンは、
「あんなに甘い奴が超闘士になるのは難しい」と嘲笑い、メフィラス大魔王が超闘士候補なのではと訝しむ。
複数で挑みかかるなど自ら弱いと認めるようなものだとばかりにメフィラスはマザロンとの一騎打ちを望むも、
すんでのところでウルトラマンが割って入り、肘打ちで膝をつかせる。

「せっかく武人として目覚め始めたお前を…再びくだらない殺し合いの中に置きたくはない…」

陽光を受けて輝いたウルトラマンの銀の顔は、まるで仲間に向けるかのごとく穏やかなアルカイック・スマイルだった。
ウルトラマンは渾身の力を振り絞ってマザロンを打ち据え、しまいには「星の二つ三つ消し飛ばしかねない」威力のスペシウム超光波を放つも、
電磁バリアに直撃したマザロンは涼しい顔で(黒こげなんであんま涼しそうじゃないが)「がんばらなくっちゃ」と嘯く。
笠に擬態していた装鉄鋼を纏いハイパー化したマザロンはウルトラマンを圧倒的な攻防速でねじ伏せ、
ウルトラマンのいかなる攻撃も笑いながら受けて立つ。
その強さに驚愕するセブンは、「せっかく…メフィラスと同じ修業をしたってのに!」と悔しげに呟いた。

そう、ウルトラマンはあの戦いの後、メフィラス星に向かい、大魔王が破壊した街並みを再建していたのだ。
復興を終えた後、ウルトラマンはメフィラス大魔王がかつて2か月修業した超高圧・超高熱の次元牢獄に3か月も飲まず食わずで閉じこもり、
更には大魔王に怯えるメフィラス長老に向け「やつもきっと私たちと分かり合える高潔な武闘家になれる」とまで言っていたのだ…!!
呆然とするメフィラス大魔王。その足元に跪き、ウルトラマンへの助力を懇願したのは、彼に2度も苦渋を味わわされたはずのタロウであった。

そしてハイパーマザロンが闘士ウルトラマンを電磁バリアに投げ込み処刑しようとしたその時!
その五体を掴んだのは、メフィラス大魔王の腕だった。

「お前を助けるつもりなど毛頭ない…あのイカれたクソ野郎がそれ以上にムカついただけだ!!」

今ここに、正義と悪の二つの手が重なろうとしていたのだ。


一時的に共同戦線を組んだマンとメフィラスは、本当に数分前まであれほど闘い合おうとしていたのか疑わしい程の連携を見せ、
瞬く間にハイパーマザロンを叩きのめす。
命乞いするマザロンに容赦なくトドメを差そうとするメフィラスをマンは止めようとするも、それこそがマザロンの仕組んでいた罠だった。
マザロンの見苦しい命乞いは単なる時間稼ぎであり、惑星の半分を消し飛ばす超空間時限爆弾を起動させるために行ったものだった。
唖然とするマンとメフィラスを各個撃破していくマザロン。このままでは、二人は愚かこの星が危ない。
そう悟ったウルトラマンは、満身創痍の状態でなお力を貸すようメフィラスに頼み込む。
メフィラスは仕方なく(脳内で)首を縦に振り、ハイパーエネルギーの欠片をマンに手渡した。
一瞬だけハイパー化したウルトラマンは、命を削る超テレポーテーションを慣行!
かくして3人を残し会場は宇宙の彼方へと飛ばされることとなった。

人質作戦のアテが外れたことを知ったハイパーマザロンは怒り狂い、メフィラスを蹴り倒すと、
最早立つことすらままならないほど疲弊しきったウルトラマンにお礼参りに向かう。
だが、その狂乱のマグマレーザーが届いたのは、倒したはずのメフィラスの胸元だった。

「最低だぜ…他人を庇って死ぬとは…な…」

慙愧の念に囚われるマンの耳に、破滅までのタイムリミットを告げる機械音が流れる。
もはや超闘士など生まれないとほくそ笑むハイパーマザロンは、時限爆弾から離れそのハルマゲドンを見届けるべく宇宙空間に飛ぶ。
ウルトラマンは「この新たなる友だけは死なせてはならない」と懸命に這い寄り、瀕死のメフィラスも微かに残る力で手を伸ばす。
そして永遠の如く長い10秒が過ぎ去った後、漆黒の宇宙に一筋の光が広がった…。

だが、瞬時に消えるはずの光はいつまでも消えず、それどころかより一層強く光り輝いていた。
超空間時限爆弾の全エネルギーを吸収し、ウルトラマンが超闘士として覚醒を果たしたのだから!!

遥か彼方まで黄金色の光が宇宙を満たす異様な光景で、超闘士ウルトラマンは怒りを爆発させる。
たちどころにマザロンを圧倒、惑星を5つも貫通させて6つ目にめり込ませ、圧倒的な力でマザロンをねじ伏せる。
首の皮一枚繋がったメフィラスは、そのあまりに容赦ない戦いぶりと強さに慄然としていた。
超闘士のエネルギーは反動も大きく、ウルトラマン自身の身体も限界を迎えていたが、それはマザロンも同じこと。
死を覚悟したマザロンは自ら装鉄鋼を破壊し、暴走態のパワーで惑星諸共超闘士ウルトラマンを叩き潰さんとしたが、
限界を超えたスペシウム超光波はその拳をも押し返し、マザロンは宇宙の塵となって消え去った。

だが、その対価はあまりに大きかった。
ウルトラマンは全ての力を使い切り、カラータイマーを破壊してしまった。つまり、彼は完全な「死」を迎えていたのだ。
魔を滅ぼした希望の光の軌跡をたどりウルトラ戦士たちが辿り着いた先には、天を見据えたまま事切れたウルトラマンの亡骸と、
寄り添うようにして大粒の涙を流していたメフィラス大魔王の姿があった…。



大会の黒幕・ループ星人ヤンドの正体は、ヤプール次元の「王」だった。
ウルトラの星から受け取ったちっぽけな優勝盾を、最大のライバルの墓前で投げ捨てたメフィラスは、
いつしか流れ落ちていた涙を振り払うとウルトラの星の指令室に向かう。
マザロンが死んだことを皮切りに、ヤプールは全宇宙支配のために動き始めた。
絶望と恐怖に支配される正義のヒーローたちに向け、悪の大魔王はまるでウルトラマンが乗り移ったかの如く檄を飛ばす。
ウルトラマンは、今なお我等の胸で生きている。
そう確信したウルトラ戦士たちは、宇宙人や闘士怪獣と結託し、来たるヤプールとの決戦に向け手を取った。

戦士たちが去った後、ゾフィーとウルトラの父に向け、メフィラスは「我々が全員力を結集しても、守りに徹するのが精一杯」と進言する。
図星をつかれたゾフィーに切り札となる超闘士の育成を行おうと水を向け、メフィラスもその候補として首を縦に振る。
そのスパーリングパートナーとして選んだのは、なんとウルトラマンタロウだった。

「大嫌いなガキだが それはお互い様だ!」

かくして二人は超闘士の力を磨くための修行の旅に出た。
やがて、ヤプールは全軍を侵攻に向けるが、新兵器を搭載したフルアーマー闘士ウルトラセブンを始めとした戦士たちの抵抗を受け、燎原の火は広がらずにいた。
一方、メフィラスとタロウは文明の低い惑星TM-27におり、メフィラスはタロウをしごきまくるが、
そのおかげで、タロウはウルトラマン同様に超闘士への変身が可能となった。
タロウの中でメフィラスは憎むべき敵から尊敬する師に変わり、メフィラスも厳格ながら弟子タロウの成長を喜ぶようになると、人間関係も変化するのだった。
その最中に出会った「欠陥品」ことブラックピジョンを処理しに来たヤプール軍をタロウに倒させたメフィラスは
テレパシーでヤプールコマンドの1人からヤプール軍の本拠地がマイナス宇宙のメビウス星タロウの弟子とは無関係にあることを突き止める。
ブラックピジョンは善悪の判断が着くために兵器としては役に立たず、ヤプール兵から邪魔者扱いされていたのだが、
その彼がやたらとメフィラスに懐き始めたことから、タロウも「大魔王」が本当は優しい心を持っているのだと確信したのだった。

メビウス星に就いた1人と1体と1羽は永劫に続くかのようなダンジョンを抜け、ヤプールの住まう本殿の扉へと辿り着く。
門番超獣・スフィンクスの傲岸不遜な態度に腹を立てたメフィラスはタロウに「あいつごと門を消し飛ばそう」と勧告。
流石にそりゃ卑怯ではとツッコむタロウに対し「ヒキョウもラッキョウもあるものか!!! やれといったらやるんだ!!!」と伝説の迷ゼリフを吐きながら
(渋々同意したタロウと共に)メフィラスは砲撃を開始するが、門は愚かスフィンクスすらビクともしない。
「メビウスの鍵」無しではいかなる方法を用いても門は開かないと嘲るスフィンクスを見て、タロウはブラックピジョンを使いに出すことを決め、
それから(尺の都合上1話で済まされてしまったが)大冒険の果てにゼットン、セブン、エース、そしてエースキラーは3つの鍵を携え門前へと辿り着くのだった。
待ってる間この3人はどんな雰囲気だったのだろうか、とか気にしてはいけない
なお、ゼットンはかつていいように利用された因縁もあってメフィラスには反抗的な態度を取っていたものの、
彼が地に頭をこすりつけ助力を乞うたことでメフィラスの器に敬服し力を貸したことが語られている。


さて、開かれた門の中へと足を踏み入れた一行の前に現れたのは、マザロンの怨霊を宿した最強超獣ジャンボキング。
ここで全員で闘ってはタダでは済まないとすぐに理解したメフィラスは、タロウを連れて深奥へと急ぐ。
4人が暴れ狂うジャンボキングを足止めする最中、二人は遂にヤプールと対面を果たす。

「経験や性格の違いからくる微妙な差」ということにしてメフィラスが気にしないことにしていた唯一の懸念
「タロウが超闘士となったのは確かだが何かがウルトラマンに及ばない」をヤプールに突かれたメフィラスは
先手必勝とばかりに魔貫光殺砲(のようなビーム)を放ちヤプールを穿とうとするメフィラスであったが、
ヤプールは軽く首をひねるだけで回避すると驚くメフィラスを足蹴にして吹き飛ばす。
気を失うメフィラスに焦ったタロウはすぐに超闘士オーラをバーストしてヤプールに襲いかかるが、それこそがヤプールの狙いであった。
少し遅れてジャンボキングを倒し神殿に辿り着いた4闘士は、タロウがヤプールを手玉に取っているのを見て大喜びするが、
彼らに助け出されたメフィラスはすぐにそれが芝居であることを見抜いた。
ヤプールはメフィラスを先に仕留めることでわざとタロウを逆上させ、エネルギー切れを狙っていたのだ。
それを知ったエースたちが止めに入ったことで謀略は失敗に終わったが、ヤプールは自らの肉体を覆い凶暴性やパワーをセーブする特殊スーツを脱ぎ捨て、
醜悪な本性を露わにする。
最早(超闘士化した)タロウ以外の誰一人ヤプールに致命打を与えることは出来そうもないことは、火を見るよりも明らかであった。
メフィラスはエースたちと共に四方から同時攻撃を仕掛けるも蚊が刺したほどのダメージすら与えられず、逆に気合一発で吹き飛ばされてしまった。
すんでのところでゼットンが瞬間移動を行ったことで直撃は避けたものの、ヤプール次元とマイナス宇宙を繋ぐ「テリブルゲート」が開き始め、
皆の暮らす宇宙にもヤプール次元の地獄の如きエネルギーが流入しようとしていた。
このままではラチがあかないと確信したメフィラスは、セブンとエースを引き連れ、ヤプールの纏う装鉄鋼を破壊し強制的に暴走させようとしたが、
ヤプールの身体が限界を迎えるまでのリミットを乗り切る体力は、タロウを含め誰も持っている者はいなかった…。

だが、奇跡は起きた。
冥界からタロウの心に超闘士ウルトラマンの霊魂が語り掛け、真の「ウルトラ魂」を伝授したのだ。
以前とは比較にならない闘志を燃やし戦陣に挑むタロウは、いつしかそのウルトラホーンを偉大な父のように強大化させ、超闘士として完全覚醒を果たした!
メフィラスもウルトラホーンの能力があれば超闘士のデメリットを克服できるのではないかと考えてはいたが、
これは期待を遥かに超える出来事であり「ウルトラマンを超えた」と呟いた。
暴走ヤプールをも子ども扱いするほどのエネルギーを込め、タロウのストリウム超光波はヤプールを打ち砕く。
更にテリブルゲートの中に飛び込み、完全覚醒したハイパーヤプールともタロウは鎬を削るが、
ウルトラマンより受け継いだ必殺の拳がヤプールの野望を完膚なきまでに打ち砕くのだった。

そしてストリウム超光波のエネルギーによりテリブルゲートが暴走、ヤプール次元が崩壊の危機を迎えた時、
メフィラスはタロウに自らの残り僅かなエネルギーを分け与え、救世のコスモミラクル光線の元とする。

「どいつもこいつもお人好しばっかりで、オレの頭までどうにかなっちまったようだな!!」

誰よりも未熟だった少年は、好敵手との長い戦いと絆により、味方どころか敵まで救う最強の英雄となったのだ。
その救われた「敵」の中には、好敵手自身も入っていたのだろう。

そして月日は流れ、ウルトラマンもまた現世に舞い戻る日を迎えようとしていた…。



第3部 ゴーデス編 ~嵐の後には 青空が来る 闘い終わって 芽生える友情~


3年の月日を経て、第3回銀河最強武闘会が開幕。
600人全員のバトルロイヤルを難なく制したメフィラスは、(尺の都合上コマに描かれてすらいないが)闘士レッドキングを破り準々決勝に進出。
(ちなみにレッドキングは本選出場時に「正体不明のヤツに試合をひっかきまわされるのは御免だ」と呟いており、
 隣でメフィラスも「オレも昔似たようなことをしたんで(キツくは)言えんが」と冷や汗を垂らしている)

次に待ち受ける相手は、伝説の超人ウルトラマンキング。
20万の年を経たとは思えないほど俊敏な動きにメフィラスは目を見張るが、最後の拳が交差した果てに、メフィラスはその真実を知る。

ウルトラマンキングの正体は、生き返ったウルトラマンの変装だったのだ。

「オレに…こんなくだらんものを流させた罪は重いぞ!!」

人生で4度目の涙を目に湛えながら、メフィラスはウルトラマンに姿を隠していた理由を問いかける。
実は大会に隠れ潜んでいた「宇宙の絶対悪」と称される悪魔を討伐するため、キングの命を受けてウルトラマンは潜入していたのだという。
そしてその「絶対悪」の正体は、「仮面騎士」を名乗り大会に出場していたゴーデスだったのだ。
ゴーデスはウルトラマングレートの身体を乗っ取って大会に紛れ込み、宇宙全土から集まった強豪たちの生命エネルギーを奪い、持ち帰ろうとしていた。
その架け橋となったのがゴーデス細胞。目に見えぬ幾億もの微細な分身たちはあらゆる闘士の力を奪い、メフィラスも膝をついてしまう。
まんまと会場から逃げおおせたゴーデスは、宇宙を地獄へと変えるために暗躍を開始する。

ゴーデス細胞に身を蝕まれたメフィラス大魔王は、配下の鋼魔四天王を呼び寄せ、「ウルトラマンを助けてくれ」と「おねがい」した。
最早そこには、暴力ですべてを支配しようとしていた悪鬼羅刹の姿は無かった。
ゴーデスの悪行により復活を果たした二大魔神(コダラーシラリー)によってゴーデスは自業自得の最期を迎え、
ウルトラマンパワードの決死の精神感応により魔神は同士討ちを始め、危機は去ったかに思えた。

ところが息絶えた魔神たちはなんと合体し、全宇宙を滅ぼす究極魔神シーダへと変貌を遂げてしまった。
光の国で治療を受けたメフィラスは新兵器「重装鉄鋼」を纏い、鋼魔四天王やウルトラ戦士*3と共にシーダ討滅に向かった。
しかしシーダは途轍もなく強く、12人がかりの猛攻を受けても怯みすらしない。
非戦闘員である調査隊の避難だけでも、と四天王の方を見たメフィラスだったが、なまけ放射能にあてられた四天王を見て盛大にずっこける。
覚悟を決めたウルトラの父は宇宙三大秘宝が一角ウルトラキーを取り出し、時空をも歪めるパワーでシーダを滅ぼそうとする。
ところがシーダはその姿を見るや否や動物的なカンで危機を察したか、衝撃波でウルトラの父を吹き飛ばしてしまう。
メフィラスは誰よりも早く魔神の足元に向かい、落ちたウルトラキーを拾いあげようとするも、(読者全員の予想通り)踏み潰されてしまった。
血反吐を吐きながらも、自分以外の誰かのために戦おうとするその姿を知ってか知らずか、空の彼方から救いの手が差し伸べられた。
制御装置ウルトラクラウン(コダラーに壊された)ナシで変身した超闘士ウルトラマンが、その足を引き千切ったのである。

以前とは格段に差のあるパワーで宇宙最強の魔神に挑む超闘士ウルトラマンだったが、やはり強さは桁違い。
千切られたとはいえ爪に捕らわれたままのメフィラスはウルトラマンの決意を悟り、
助けに来たウルトラ戦士を制止してセブンにキーと父の救助を託す。
時間稼ぎがやっとだと見越したセブンは、ウルトラの父の許可を得て、ウルトラキーの発射に踏み切る。
エネルギーを送るのはセブン、そして引金を放つのはメフィラス大魔王……もはや誰一人として、彼の正義の心を疑う者はいなかったのだ。
時空をも歪める大爆発がシーダを襲うも、ヤツの超回復力はウルトラキーをもってしても抗えるものではなかった。
最後の切り札となるウルトラマンも、既に超闘士の力を使い果たしていた…。

「立て~~!! 立ち上がれ!!! 立って闘え!!! ウルトラマ~~~ン!!!」

瞬間、まばゆい光が辺りを覆う。二度目の奇跡が起ころうとしていた。
彼岸と此岸のはざまに微睡んでいたウルトラマンに、タロウ・グレート・パワードの三人が語り掛けたことで、銀河永遠の命が芽生えようとしていたのだ。
デルタスター超闘士となったウルトラマンは瞬く間にシーダを撃滅し、宇宙には平和が訪れた。
破壊の魔神を永遠の宿敵が打ち滅ぼした時、メフィラスは確かに笑っていた。


そしてその笑みが生涯最後の微笑みとなろうことなど、誰一人予測していたものはいなかった。





OVA ツイフォン編 ~命の尊さ 感じた者が 真の強さを 手に入れていく~


究極魔神討伐から間もなくして、地球は西暦3026年。銀河連邦加盟100周年を記念して、この星では祝賀パレードが催されていた。
そのメイン式典のカードこそが、闘技場でのウルトラマンVSメフィラス大魔王の試合であった。

会場に辿り着いたメフィラスは、足早に門をブチ破るとゴングを待たずして舞台に駆け上がり、ウルトラマンを殴り飛ばして壁にめり込ませる。
「ウルトラ一族と結ばれた友情はまやかしだったのか!?」といつものように万丈アナが大仰に実況をするが、
メフィラスの目は今にも破れんばかりの闘気に満ちていた。

「記念試合だろうが何だろうが関係ない!! 相手をぶちのめすことが戦いの掟だ!!」

その気迫を悟ったウルトラマンは、真の強豪にしか使わないはずのウルトラクラウンを装着。
メフィラスは超闘士と化したウルトラマンとも互角に渡り合い、あまりの戦いぶりにコロシアムは避け、観客も逃げ出す中、
はるか上空より真っ黒な影が闘技場に降り立つ。

その名は彗星戦神ツイフォン。破壊のみを求め、何万年もの間宇宙を放浪していた「もう一つの破壊神」だった。
闘技場を街諸共一瞬で破壊したツイフォンは、より強いエネルギーを求め超闘士ウルトラマンとメフィラスに襲いかかる。
このままでは地球そのものが危ないと判断したマンはツイフォンを月面におびき寄せ、メフィラスも後を追う。
追いついたメフィラスは秒速数千㎞もの超スピードで立ち回る二人の動きを心眼で見切り、超魔光閃を叩き込む。
一瞬のスキを見逃さず超闘士ウルトラマンはスペシウム超光波を放ち、ツイフォンを沈めるのだった…。

ところがツイフォンはその猛烈なエネルギーを全て餌と変え、さらなる強化形態・スーパーツイフォンへと変貌を遂げる!
先刻まで同時に戦っていたウルトラマンをサンドバッグの如く一方的に打ち据えるスーパーツイフォンに向け、
地球から追いついたウルトラセブンやゼットン、科学特捜隊に協力するため、メフィラスも光線を浴びせるも、
無敵の彗星戦神には食事に等しく、ツイフォンはウルトラマンごと月を叩き割って破壊。
そのままウルトラマンは完全にウルトラクラウンを破壊され、「やめろォォォー!!!」と止めに入ったメフィラスも一撃で倒されてしまった…。

ツイフォンはタロウ達に破壊された彗星外殻を新しく作り出すため、地球を破壊して新たな彗星にしようとしていた。
ウルトラセブンと80は地底に潜ったツイフォンを討伐しようとするが、まるで相手にならない。
時同じくして地球防衛軍の基地で息を吹き返したメフィラスは培養槽を叩き壊し、隣で死んだように眠るウルトラマンにやり場のない怒りをぶつける。

「情けねえぜウルトラマン…超闘士ってのは…。そんなもんだったってのかよォ!!!」

倒れたセブンにとどめを刺そうと歩み寄るツイフォンだったが、直後に謎の気配を感じ天を仰ぎ見る。
気を辿りツイフォンが辿り着いたのは、バラバラになった月の上だった。
待ち受けていたのは、何倍にも気が膨れ上がったメフィラス。
メフィラスは自らの身体に超エネルギー増幅装置を埋め込み、強制的に超闘士化を果たしていた。
得られる力はハイパー化の数十倍ながら、寿命の全てを使い切ってしまうために誰も使うことの無かった悪魔の宝珠が、不気味に黄色く輝く。
白煙を巻き上げて、「大魔王」は「神」へと挑みかかった。


「貴様を殴っても何も感じねえ…! この拳に還ってくるものが何もねえ!! 貴様のような奴にウルトラマンが倒されたと思うと腹が立つぜぇぇ!!!!」
「てめえを倒す!! それが俺の使命だ!!」

「お前にはわかるまい!!! あいつとの戦いでオレに生まれたものが何なのか!!!」


弟子のタロウのみならず、全宇宙の怪獣が、そして人間たちもが。残虐非道の大魔王に向け、声援を送っていた。
遥かな天空へと飛び立ったメフィラスは、ツイフォンに向け帰ってくるはずのない問いを投げかける。
二の句と共に、最後の超魔光閃を放って。

「闘う男の!!! 誇りってヤツだよ!!!!」


遂に月そのものを消し飛ばすほどの爆炎と共に、悪魔の発明も終わりを迎えた。
時同じくして胸の宝石に青い灯を点し復帰したウルトラマンは、砕け散った月へと駆けつける。
ウルトラマンは倒れ伏したメフィラスを抱え、地球に連れ帰ろうとするが、もはやそれが叶わないことなどメフィラスが一番分かっていた。
永遠のライバルでもまるで相手にならなかった彗星戦神を倒したことを誇るメフィラスに、マンも応えようとする。

彼の背後には無傷のままツイフォンが仁王立ちしていた。
だが、ウルトラマンはそれを告げることなど無かった。


「ああ、やったよ…アイツは粉々だ! おまえは…地球を救ったんだよ…!」


眠るように息を引き取ったメフィラスの想いに応えるため、ウルトラマンはクラウン無しでの暴走超闘士に変身し無情の神へと挑む。
しかしそれでもツイフォンは強く、遂にウルトラマンはカラータイマーを完全破壊され、二度目の死を迎えてしまった…。

だが、ウルトラマンの魂は折れてなどいなかった。
メフィラスの守り抜いたものを未来へとつなげるため、再びウルトラマンはデルタスター超闘士へと変貌を遂げた!
神をも屠る銀河永遠の力が再び輝いて、蒼き光の帯が煌めくと共に、彗星戦神は完全にこの宇宙から消滅したのだ。

英雄はウルトラマンだけではない。我々の胸の中にも、もう一人いるのだ…。






後日談 ~君の為にも 今日を生き抜く 胸の宝石光らせて~


その後、第4部『エンペラ編』においても、ブラック指令に洗脳されたダーク21にウルトラマンが半死半生の目にあわされた際にも、
ウルトラマンの心の中に登場し、彼を激励している。

「何度も言わせるな…オレはお前みたいに不死身じゃないんだよ」
「お前は不死身だ、永遠に…! ウルトラマン…永遠の命…!! それに相応しくないようなことをしでかしたらまたカツを入れてやるよ…」

「超闘士ウルトラマンは…そんなもんじゃねえだろってな…!!!」

「必ず…来るぞッ…!!! フワッフワッフワッ!!!」





連載再開後の新章では、既に故人であるため本人の出番こそないものの
第4回銀河最強武闘会会場に彼の銅像が第2回大会優勝者としてライバルである初代大会優勝者のウルトラマンの銅像の隣に飾られており
今では自らが弟子を持つ立場となったタロウは仲間達との再会を喜びながらも、かつてしごかれた師の銅像を横目に
「ここにメフィラスさんもいてくれたら最高だったんですけど…」
と呟く程に、時を経ても師として慕われているシーンが描かれている。

そして、再登場が決定。
以前から何らかの形で復活するのではという意見が出ていたのが的中。
メフィラス大魔王は、怪獣司祭ジェロニモンの力によって再び生を得た。
だが、それはグローザムやデスレム、そしてかつての上司であるヤンドから「最低の小物」呼ばわりされていた巨大ヤプールとは異なり
自我のない人形状態であり、エンペラ星人の忠実な部下、四天騎星(原作の暗黒四天王にあたる)の一人としてウルトラ戦士に立ちふさがってしまう。
「バカな!かつては確かに悪だったとしても…あのメフィラスがお前たちと同じ地獄に落ちるはずがない!!」
その境遇に驚くウルトラ兄弟を制し、敢然と「大魔王」に立ち向かっていったのは、愛弟子・タロウ。
戦いに情を持ち込むことを蔑むメフィラスに、もしメフィラスが力に溺れた時はタロウに自分を倒すよう嘗てメフィラスが語っていたことを思い出したタロウは涙しながら超闘士の力を開放。
記憶は無くとも武人としてタロウを称賛するメフィラス。

戦いの末に大の字で倒れたメフィラスに、嘗ての武闘大会でかけられた言葉を返すタロウ。
一人残され、悔しさに打ち震えるメフィラスの胸に、何かの記憶がおぼろげながら蘇る。思い出そうとするメフィラスは、邪魔なマスクを外し……

エンペラ星人からウルトラマンは死んだと聞かされ、その強さに絶望するウルトラマンメビウスに、テレパシーで叱りつける声……
そして、究極超獣戦艦 Uキラーザウルスの主砲からタロウを守ったのは……
「オレか?オレはな……」
「気に入らない奴は全員地獄に落としてやろうと思っているくせに…」
「なぜか…いつも他人の盾になっちまう…」
「不器用な大魔王さまだ!!」





追記・修正にヒキョウもラッキョウもあるものか! やれといったらやるんだ!!


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最終更新:2024年01月12日 13:11

*1 母艦の中で電波ジャックしていたのかもしれないが、その辺は不明

*2 ザラブはジャックと相打ちになった

*3 重症を負ったマンや意識を失っているタロウ・G・パワードの3人を除く。