エンニュート

登録日: 2016/12/4(日) 01:49:35
更新日:2024/02/14 Wed 10:32:20
所要時間:約 4 分で読めます




毒ガスには多くのフェロモンが含まれている。薄めることで官能的な香水ができる。

ポケットモンスターシリーズにサン・ムーンから登場したポケモン


■データ


図鑑No:758(全国) 162(アローラ) 089(アーカラ)
分類:どくトカゲポケモン
英語名:Salazzle
高さ:1.2m/2.1m(ぬし)
重さ:22.2kg/81kg(ぬし)

タイプ:どく/ほのお
特性:ふしょく(はがね、どくタイプのポケモンを自身の技で状態にできる)
隠れ特性:どんかん(メロメロ、ゆうわく、ちょうはついかくを無効化)
タマゴグループ:怪獣/ドラゴン
性別比率:♂0♀100(ヤトウモリは♂87.5♀12.5)

HP:68
攻撃:64
防御:60
特攻:111
特防:60
素早さ:117
合計:480

努力値:素早さ+2


進化:ヤトウモリ→エンニュート(Lv33・♀のみ)

■概要


ヤトウモリが進化したポケモンで、後ろ二足で立つことが出来るようになった。
その体つきはどこか艶かしく、腹部の模様はさながらハイレグのレオタードを着ているかのようである。

エンニュートは現時点では♀しか確認されておらず、♂のヤトウモリ達を引き連れ逆ハーレム状態で生活しているようだ。また、エンニュート同士の勝負は引き連れている♂のヤトウモリの数で勝敗が決まるらしい。
エンニュートの発する毒ガスにはフェロモンが含まれており、これを薄めることで官能的な香水の材料になる。
これの元ネタはおそらく、江戸時代に媚薬として使われた「イモリの黒焼き」からであろう。

USMの図鑑説明では♂のエンニュートが存在しない理由が明らかになった。
基本的に♂は♀の言いなりで、餌を全て貢いでしまうため進化に必要となる栄養が不足してしまうのだという。
餌を獲れなかった♂はエンニュートの炎が吹き出す掌で激しくビンタされるというご褒美お仕置きを受けることになる。
♂カワイソス…

名前の由来は恐らく「炎」の音読みである「エン」と英語でイモリを意味する「ニュート」を合わせたものだろうか。
その見た目から「ニュート」にはドラゴニュート(竜人)、先述の生態などから「エン」には「艶」も含まれているのかもしれない。
江戸川乱歩の小説及びそれに登場する女賊『黒蜥蜴』(ちなみに舞台版でこれを演じたのはアルセウスの声の人)を連想する人も多いらしい。
また、イモリの仲間サラマンダーにはメスだけの集団を作る種類がおり、彼女たちは集団に属さないオスの精子からDNAを「盗み」、
自らのゲノムに組み込むことができるという。*1








カキ「さきほどの 踊りと どこが 違うだろうか」


→ ぬしポケモン
  くろいポケモン
  みしらぬポケモン
  あやしいポケモン



「なっ、なんということだ!」

「おみごと です!おみごと ですから」

「おいでませぬしポケモン!」


「どくどく~!!」


■ゲーム「サン・ムーン」の「カキの試練」におけるエンニュート



ある意味エンニュート最大の見せ場。

ガラガラたちのダンスを2回披露し、1回目と2回目で違うところを当てる」というカキの試練
おふざけなしでガラガラの動きを覚える必要がある1問目(なお間違っていても先に進む)、突然やまおとこが乱入して破顔必至な2問目ときて3問目。

プレイヤー達の腹筋へダメ押しと言わんばかりにノリノリのポーズで乱入してくる、見覚えのないポケモンがそこにいた。
(なお三問目でもやまおとことガラガラも継続してダンスしている。ガラガラのうち1匹はカメラでダンスを撮影している)

この時、放置しているとガラガラ達ややまおとこ、そしてエンニュートは瞬きをしている。
…つまり彼女らはポーズをとったままずっと静止している状態なのである、おそらくは。
ガラガラ達ややまおとこはともかく、エンニュートのほうは足が地面に着いてないように見えるが大丈夫なのだろうか。


個性的な鳴き声を発したり、ゾッとするオチが待っていたりするといった演出のある
ぬしポケモンたちのなかでも、特に腹筋に悪い登場の仕方をしてきたエンニュート。
選択肢では一応どれを選んでも正解となり戦闘に突入するのだが、やはり腐ってもぬしポケモン、それに相応しく手強い。

まず素早さが高いため先手を取ることが難しく、100越えの特攻により火力も並以上。
毒に強いからと迂闊にはがねタイプのポケモンでも出そうものならあっさりと焼かれてしまう。
さらにぬしオーラで特防が強化されていることにより、生半可な特殊技では弱点を突いても中途半端にしか削れない。
「ヤタピのみ」を持っているため、倒し切れずに特攻を上げられてしまうケースも。余裕があれば「どろぼう」で奪うことも可能だが…。

特性の「ふしょく」により、毒ポケモンで耐えつつ持久戦という戦法も通用しない。
加えて仲間としてよばれるヤトウモリがベノムショックを撃つという連携までしてくるのだ。

対策としてはやはり防御の低さと地面4倍という点を突くことがベター。
「じならし」なら全体攻撃でお供のヤトウモリも一掃出来、エンニュートの長所である素早さも下げられる。
カキの試練までの道中だとディグダ(リージョンフォーム)、ドロバンコ、カラカラが入手可能な地面タイプではあるが、ディグダは低耐久かつ鋼複合なので避けたほうが無難か。
地面以外だとスイレンの試練の場所付近で捕まえられるヨワシを育て、群れた姿の高種族値を活かしてゴリ押す方法もなくはない。

なお、殆どの人はカキの試練で初めてエンニュートと遭遇するはずである。
このファーストコンタクトにより上記の設定に反し
「エンニュートを見るたび変な笑いがこみ上げてくる」「女芸人のイメージ」などといった声が散見されるようになっている模様。

いずれにせよ、初登場時の衝撃とぬしポケモンとしての強さを兼ね備えたこのエンニュートの存在は
この種族をサン・ムーンの新顔たちの中でも忘れられない存在に仕立て上げていることは間違いないだろう。

USMではぬしポケモンではなくなったが、ぬしのアローラガラガラが呼び出す増援に登場。
ステータスUPがなく技構成も幾分弱められているとはいえ、素早い特殊攻撃アタッカーとしての強さは変わらず。さらに今回はいちゃもんで弱点連打を封じる別の厄介さも。


■ゲームでのエンニュート


炎・毒という初の複合タイプを持つポケモン。
先述のようにヤトウモリの♀のみが進化可能。どこぞのハチと同じ。
やはりというかなんというか、これを知らずに♂のレベルを延々と上げ続けてしまった人も多い模様。
あっちの場合、技を全然覚えないわハチモチーフだわという点で気づく確率は高いが、こちらは気づけるポイントはGTS程度。
デンヂムシマケンカニとは別方向でプレイヤーを苦しめた存在である。
案の定、性別比は♀のほうが低く設定されている(♂87.5% ♀12.5%)ので、厳選には苦労する。ポケモンGOにも実装されたが、前述の通り、♀の性別比が低いにも関わらず、GOロケット団リーダーを倒したときに手に入る12キロ卵からの出現なのでなおさら。
めざめるパワー(氷)」等粘ろうものなら尚更である。

幸い、タマゴ技は普通に覚えるので♂6Vも遺伝用ではあるが全く使えないわけではない。

ウルトラムーンではヌシールを50枚集めるとナリヤ・オーキドから後述のぬしと同じサイズのエンニュートが貰えるので、こちらを利用するのも手。
特性は「ふしょく」

ミツハニー同様、ヤトウモリが「しんかのきせき」を持っても「オボンのみ」持ち進化後の耐久力を超えられない。
リトルバトルでもなければ♂を対戦で活躍させることは不可能。

その代わり進化すれば高い特攻と素早さでそれなりの活躍が期待できる。
また、意外なことに「りゅうのいかり」「りゅうのはどう」などといったドラゴンタイプの技を自力で覚える。
野生のヤトウモリは比較的序盤に登場するのだが、
PTのポケモン達の最大HPが60~80くらいであることが多いこのタイミングで固定40ダメージの前者は結構な脅威となるので注意。

対戦では速攻アタッカー型の種族値と鋼やフェアリーを突破できるがメジャーな「じしん」に弱いという攻撃寄りのタイプが噛み合い使いやすい。
専用特性の「ふしょく」で実質全てのタイプを毒状態に出来る(「めんえき」など無効化特性には通用しない)が、
もともと鋼タイプには炎技で2倍がとれるので炎に強い複合を持つ鋼タイプ(ヒードランなど)か、耐久力の高い毒タイプに対して発揮される機会が多いか。
ちなみにこの「ふしょく」という特性、毒状態にならない相手を毒状態にできる効果は自身にも適用されてしまう
なので「どくどくだま」を持たせるとターン終了時に自身が猛毒状態になってしまう

トカゲ人間っぽい体型故割と器用なのか「アンコール」「ちょうはつ」「ねこだまし」「かなしばり」と言った小細工も一通り可能。
耐久は低いが耐性タイプは8つとそこそこ多いのもポイント。

タイプこそ違うが、同じく毒・炎技を兼ね備える高速特殊アタッカーであるアーゴヨンが登場してからはやや肩身が狭くなった感がある。
種族値はどれもエンニュートを上回り、攻撃技の豊富さや強力な積み技「わるだくみ」を持つ点、特性の汎用性等でも勝っている。
特にメガボーマンダを抜ける素早さと毒・炎技のおかげで阻害されにくい一致「りゅうせいぐん」の存在から攻撃性能では大きく上回る。
こちらは流行のフェアリー・鋼技に耐性を持つ点や炎技の威力で勝る点、ねこだましやちょうはつといった小技等を活かしたい。

第7世代初出のまともな速攻型一般ポケモンとしては真昼ルガルガンとこのポケモンしかいなかったと言われる。
アローラ地方初出のポケモンが如何に鈍足揃いかが窺える。


第九世代においては高地や洞窟などにエンニュートが野生として出現するため使いやすくなった。
さらには「りゅうのはどう」を覚えた上でドラゴンタイプにテラスタルする野生のヤトウモリが固定シンボルとして出現する。
ただしこのドラゴンテラスタルする個体はレジェンドルートを最後まで進めないと行けない難所にいる上にオス率の高さは変わらず
野生でテラスタルする個体は個体値が高めに設定される仕様とはいえ、エンニュートを使いたいなら進化体を捕まえた上でテラピースや金銀おうかんで調整したほうが一周回って楽かもしれない。



■主な使用トレーナー



アニメでのエンニュート


進化前のヤトウモリは何回か登場しているが、進化後のエンニュートはまだ1度しか登場していない。
しかもエンニュートは何故かプルメリではなくルザミーネのポケモンとしての初登場であった。

で、進化前のヤトウモリは現時点では登場回全て悪役ポジションという不遇な扱い。
特にスカル団のポケモンとしての印象が強く、登場して襲いかかるもサトシピカチュウなどのポケモンに返り討ちにされてばかりいる。
因みにスカル団のヤトウモリは♂であり、持ち主は進化しないことを知らなかった。
スカル団のポケモンとして登場しなくとも、リーリエの持っていたタマゴを狙うというポジションで登場するなどはっきり言って悪いイメージしか無い。*2
こいつにスポットが当てられる話は来るだろうか…


追記・修正はガラガラ、やまおとこと一緒にポーズを取りながらお願いします。


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最終更新:2024年02月14日 10:32

*1 そうした個体は、通常の個体より強い再生力を持っているとのこと

*2 しかも背景だけに登場するだけとか、モブキャラの手持ちで登場するとかそういうポジションだった事も1度もない。