謡(楽曲)

登録日:2016/11/23 (水曜日) 23:39:00
更新日:2022/04/01 Fri 07:32:02
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あが まへば

くはしめ よひにけり

あが まへば

てるつき とよむなり

よばいに かみあまくだりて

よはあけ ぬえとりなく

とおかみえみたまえ

概要

『謡』とは劇場用アニメ映画『攻殻機動隊』において主題歌として使用された楽曲である。
作詞作曲は川井憲次で、映画では冒頭の義体生産ラインのシーンとエンディングで使用されている。

歌詞

恐らく『謡』を聴いた人のほとんどがその特徴的な歌詞に戸惑い、「歌詞に使われている言葉が何語なのか分からない」と思っただろう。
だが謡の歌詞の言葉は我々にとって非常に身近な言語で構成されている。

『謡』の歌詞に使われている言語は我々、日本人の母語である日本語なのだ。

日本語とは言っても我々が使う現代語ではなく、古文などでお馴染みの古語である。
なので文章に起こすと下記のようになる。

吾が舞へば 麗女酔ひにけり 
吾が舞えば 照る月とよむなり
夜這いに 神天下りて
夜は明け 鵺鳥鳴く
遠神恵賜

意味

「文字に起こされても訳が分からない」という人向けに『謡』の歌詞を訳すと

私が舞うと美しい女が酔いしれた
私が舞うと照る月が共鳴した
結婚のために神が天を下りてきた
夜が明けて夜の鳥が鳴いた
遠くにおわす神様が恵みを与えてくださる

という意味になる。
一部ではこれを草薙素子と人形使いの融合を暗喩しているのではないかという考察もあるが、真偽は不明である。

評価

非常に難解な歌詞と独特な雰囲気が目立つ『謡』ではあるが、『攻殻機動隊』を代表する曲として高い評価を得ているおり、そのオリエンタルな雰囲気は非常に外国人受けが良い。

関連楽曲

『攻殻機動隊』の続編に当たる『イノセンス』では『傀儡謡 怨恨みて散る』と『傀儡謡 陽炎は黄泉に待たむと』という楽曲が使用されており、歌詞の内容こそ大幅に異なっているが『謡』と良く似た雰囲気を持つ。

最後に

『謡』の持つ神秘的な空気と不気味さが同居した雰囲気は『攻殻機動隊』という作品を構築す重要な要素であり、『謡』無くして『攻殻機動隊』は成り立たないと言っても過言ではない。
この曲が持つ神秘的で不気味な雰囲気と押井守が描く近未来的な世界のギャップがあったからこそ『攻殻機動隊』は人々のゴーストに影響を与えるほどの作品となれたのだ。

追記修正はゴーストの囁きに従いながらお願いします。

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最終更新:2022年04月01日 07:32