アニヲタWiki(仮)
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茨木童子(Fate)

登録日：2016/11/15 (火) 04:20:20
更新日：2024/02/26 Mon 22:16:22
所要時間：約 19 分で読めます

吾の名は茨木童子。大江山の鬼の首魁よ。



『Fate／Grand Order』に登場するサーヴァント。
クラスはバーサーカー。レアリティは☆4。


ILLUST：左
CV：東山奈央


身長：147cm
体重：50kg
出典：御伽草子など
地域：日本
属性：混沌・悪
性別：女性
その逸話及び痕跡から「反英雄」に分類される。


◆ステータス
筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具
B A+ C C B C


【クラス別スキル】

◯狂化：B
理性を代償としてパラメータを上昇させる。
クラス別スキルであると同時に鬼としての種族特性とも合わさったモノでもあるため、例外的に制御が可能。
制御中は理性が存在し、落ち着いて会話もできる。

【保有スキル】

◯鬼種の魔：A
鬼の異能および魔性を表すスキル。天性の魔、怪力、カリスマ、魔力放出、等との混合スキルだが、本作では効果に調整が施されている。
魔力放出の形態は「熱」にまつわる例が多い。茨木の場合は「炎」。
ゲームでは味方全体の攻撃アップ（3ターン）＋自身の宝具威力をアップ（3ターン）。

◯仕切り直し：A
戦闘から離脱するスキル。また不利な戦況を初期化することが出来る。
渡辺綱との戦いで名刀「髭切り」によって腕を切り落とされた際、見事に戦闘離脱を果たした逸話から。
ゲームでは自身の弱体効果を解除＋自身のHPを回復。

◯変化：A
姿を自在に変形させる。子供や巨漢などに体型ごと変化する事も可能。
本人の基本骨格はこれ以上成長しないため、茨木童子はこの変化を極めて、誰もが畏れる大鬼になろうと日々精進している。
客人の鬼には「性に合わんコトは止めときや～」と忠告されている。
ゲームでは自身の防御力を大アップ（1ターン）＋自身の防御力をアップ（3ターン）。


【宝具】

○ 『羅生門大怨起(らしょうもんだいえんぎ)』
ランク：B　種別：対人、対軍宝具


真なる鬼の姿、見せてやろう！

くっはは……！ 姦計にて断たれ、戻りし身の右腕は怪異と成った！ 走れ、叢原火！

『羅生門大怨起(らしょうもんだいえんぎ)』！！


頼光四天王の一人である渡辺綱に腕を斬られたという逸話を、宝具へと昇華したもの。
自身の腕を切り離し、叢原火を纏い巨大化して猛スピードで相手に迫り、握り潰す。
見た目は坂田金時曰くロケットなパンチだが、むしろ石破天驚ゴッドフィンガーに似ている。

ゲームでは敵単体に超強力な攻撃＆強化状態を解除＆防御力ダウン（3ターン）。

○ 『大江山大炎起(おおえやまだいえんぎ)』
ランク:B+ 種別:対人宝具 レンジ:1～50 最大補足:1～3人

叢原火を対人戦闘用に特化させたもの。攻撃対象を完膚なきまでに砕き焼き尽くす、灼熱の十連撃。
相手は燃え尽き、黒炭のようになった骨だけが残される。茨木本人は「まさに破山抜骨の技よ」と息巻くが、抜骨の下りは酒呑の影響である。


◆真名：茨木童子

平安時代に京の都で暴れ回り、人々を恐怖のどん底に突き落とした鬼。
一般的には大江山を拠点とする強大な鬼・酒呑童子を首領とする酒呑童子一派の副首領として有名である。

ある説では絶世の美少年、ある説では生まれてすぐ歩き出した鬼子、ある説では酒呑童子の息子、
ある説では酒呑童子の恋人である女の鬼というように日本各地で様々な伝承が伝えられている。

酒呑童子や他の鬼たちと共に暴虐の限りを尽くしたが、
激怒した帝が平安時代最強の神秘殺しである源頼光と坂田金時ら頼光四天王を討伐のため派遣することになる。
毒入りの酒を使った騙し討により一派は壊滅。
茨木も渡辺綱と交戦したが酒呑の首が刎ねられるや否や敵わないと判断し、唯一逃げ延びることに成功したという。

その後は羅生門、または一条戻り橋で再び渡辺綱と交戦する逸話が残っている。
前者の場合は大江山の討伐の後に頼光と四天王が集まった酒宴で「羅生門に鬼が出る」と噂があると聞き、
度胸試し、あるいは鬼の生き残りが居るかものかと確認に綱が行くと茨木がその場に居り、死闘の末に片腕を髭切で切り落とすというもの。

後者は一条戻り橋にて綱が馬に乗ってやってくると、美女が道に困っていたので後ろに乗せたら茨木が本性を現し掴みかかってきたので、
やはり髭切で片腕を切り落とし、難を逃れたというものである。

何れにせよ片腕を切り落とした綱はそれを頼光に見せて相談し、
頼光は安倍晴明に相談することで「鬼が腕を取り返しにやって来るので、7日の間物忌をし、誰が来ても決して家の中に入れてはいけない」
と助言を得る。

その言葉の通り7日間綱は経を唱えながら過ごしたが、最後の日の晩に老いた伯母が遥々やって来た。
綱は理由を話して伯母を家に入れまいとするが、伯母が「大切に育てたのにこの仕打ちか…」と泣き出したのでやむなく家に入れる。

当然この伯母は茨木が化けたものであり、まんまと腕を取り返すと、何処かへと逃げ去っていったという。
その後についての逸話はないが、結局頼光達が殺しきれなかった鬼ということになる。


◆キャラクタライズ

大江山の鬼の首魁を自称している通りFateにおける茨木童子は酒呑童子の配下ではなく、
トップはあくまで彼女であり、酒呑童子は食客となっている。

性格は高圧的であり傲慢。
鬼とは貧するものであるとし、奪い喰らうことは当然の事としてその絶大な力を振るう、正に我々が抱く鬼のイメージそのものである。

………が、それはあくまで表向きの姿。
実際の彼女は生真面目で小心者、そして負けず嫌いな子どものような性格である。というかポンコツ属性である。
鬼らしく振る舞っているのも、母親からの「鬼が傲慢に振る舞わなくして、誰が傲慢に振る舞うのか」という教えを律義に守っているに過ぎない。

他にも「ようし、覚えた。覚えたぞ人間！　末代まで祟ってやるわ！　存分に怖がるがいい！」、
と何とも子どものような物言いが混じった負け惜しみを言い放って撤退したり、
当初は協力する気はないと言っていたのに大好物の甘いお菓子をちらつかせると即座に手のひらを返したりと、何とも可愛らしい女の子である。
わざわざお菓子を頬張っている際の専用グラフィックが追加されている辺り、スタッフにも愛されているようだ。

ただ例えポンコツで可愛らしくてもそこは鬼。戦闘になれば狂笑しながら敵を蹂躙し、
実力も牛若丸と弁慶の主従コンビを相手取って圧倒するほどである。
自ら鬼のことを “生き汚さの極致”と言っている通り「生き延びる」ということに関しては特に秀でており、
逃走の際にした大跳躍は見た瞬間主人公が「追いつけない」と思い至るほどである。

他に鍵開けや音消しの特技も「鬼の中で右に出るものは居ない」と豪語するほど得意であり、
Aランクの「変化」のスキルを持っているので伝承通り人に化けることも可能。
また相手の表情の変化も見逃さない洞察力と、即席のパーティーで作戦を立案出来る頭の回転の速さを持ち合わせている。

そして「頭領はまず手下どもの食い扶持を確保するもの。自らのハラを満たすのはその後よ。」と、
ハロウィンに浮かれて執政をまともにしなかったエリザベートに説くなど、
上に立つものとしての器も心得もキチンと持っており、上司としてはかなり理想的なタイプ。

人を殺めるのも生存のためであり、自然の摂理を理解しているので無駄な殺生は好まない。
そしてカルデアの召喚に応じた事からも分かる通り「人理の焼却」は彼女も望んでいない事であり、
人間は嫌いだし憎んでいるが、一方で人間には使い途があり、人間あってこその鬼であるという考えを持っている。
見かけと普段の言動によらず、かなり思慮深い性格であるようだ。



人間関係としては、基本的に人間は嫌いで敵。
マスターである主人公にも喉笛を掻き切られぬよう油断するな、と警告をしている。
だが自分をサーヴァントとして召喚したその愚かさというか図太さは好みのようで気に入っており、
最終的には「友として大江山で酒呑童子や他の鬼たちと暮らさないか？」と誘ってくる。

酒呑童子のことは大好きで、聖杯にかける願いも「酒呑の笑顔を見る」こと。
マテリアルにおいて「一切の憂い、迷い、屈託のない義兄弟の微笑みこそが茨木童子のすべての源」
「安倍晴明や源頼光とその四天王と敵対しても尚、ただひとつの微笑みだけを求めた」と明かされており、生前からの願いであったことがわかる。
「鬼哭酔夢魔京 羅生門」においては、隣に酒呑童子がいたせいか「酒呑童子と一緒にまた暴れたい」という願いを聖杯の酒が歪んだ形で叶えている。
一方で酒呑童子に対しては全くと言っていいほど頭が上がらず、一応立場的には同格以上なのだが、生前はよく彼女の後ろに隠れていたらしい。
更に言えば根がドSの酒呑童子に割りと無茶振りをされていたようで、金時曰く「受け側か責め側で言えば、受け側」であるとのこと。

金時の事は嫌いで憎んでいるが、あくまで大好きな酒呑童子が熱を上げているので目の敵にしているだけであり、彼自身を特別憎んでいるというわけでもない。
生前もそれほど深いつながりがあった訳ではないようだが、金時からは鬼らしからぬ律義さを買われている。

頼光の事も勿論嫌い。嫌いなものに「毒入りの酒を使う卑劣な武者」と上げるぐらいには嫌い。
いつか殺してやりたいとも思っているが、彼女の実力は嫌というほど分かっているので自分では殺せないと分かっており、いざ彼女を見ると「げぇ、ライコゥ！？」と心底嫌そうな声を出す。

最も因縁深いのは自分の片腕をぶった斬った渡辺綱であり、金時や頼光を遥かに超える並々ならぬ殺意を抱いている。
しかし一方で一度殺し合いとは別に話をしてみたいという矛盾した感情を抱いており、酒呑曰く「茨木も鬼らしくなってきた」とのことである。


◆劇中での活躍

初登場は「鬼哭酔夢魔京 羅生門」。
聖杯の力で生前を越えた鬼神の域に達した存在へと昇華しており、FGO初のレイドボスとして多くのプレイヤーを苦しませた。
時折飛んでくるヤクザキック（正確には爪を立てた掌打だが、片足を上げてから突っ込むため高速表示だと見間違える）クリティカル攻撃に、
何人ものサーヴァントを沈められたことだろう。

ただ倒していくと最初の威厳あふれる姿から段々とヘタレ臭が漂い始める。
そしてそもそも今回の異変が落ちていた聖杯の酒を、酒呑童子が脅迫まがいの事を言って、
怪しむ茨木に無理やり飲ませるというパワハラによって発生したということが分かり、苦労人なポンコツキャラとして認識されることになる。

続編の「天魔御伽草子 鬼ヶ島」では酒呑童子と一緒に登場。
酒呑童子に弄られまくり、ますますポンコツキャラとして定着しつつも、鬼としての圧倒的な力も垣間見せる。
しかし最期は頼光（丑御前）にクビチョンパされたようで、腹を掻っ捌かれても一矢報いて出番があった酒呑と違いそのまま退場となった。合掌。

「魔法少女紀行～プリズマ・コーズ～」では偽魔法少女枠で登場。
上司（酒呑）にムリヤリ出演させられたそうだが、『魔法の童女I☆BARA☆KI』を名乗るなど結構ノリノリ。
…だが、ぐだーず達のセクハラに遭い、ぱんつが虎柄のふんどしであることをバラされた。


「もう大江山（おうち）帰る！！」


「ハロウィン・カムバック！ 超極☆大かぼちゃ村 ～そして冒険へ……～」ではメインキャラの一人として登場。
ハロウィンはお菓子が貰える祭りだと何処かで聞いたようで、レイシフト先までこっそりと付いてきていた。
お菓子をくれる緑の人を気に入ったようで（餌付けされたとも言う）、異変を解決すればハロウィンが正しく開かれお菓子を沢山食べられると言われ、
ブレイブエリちゃん、ニトクリスと共にポンコツトリオとしてパーティーに加わる。
ただお菓子にばかり夢中というわけでなく、上述の通り鋭い洞察力や作戦の立案、頭領としての心構えを説くといった一面を見せていた。
…が、変化スキルによって町の子供たちに化けてロビンフッドからお菓子を貰っていたという意地汚い面も。
なおこの時ロビンは茨木の変化を一切見抜けておらず、「プライドないんですかアンタ…」と呆れ顔でツッコミを入れていた。



そしてついに、第七章『絶対魔獣戦線 バビロニア』にて満を持してメインストーリーに登場……！



はしなかった。



正確には、あくまで牛若丸から伝聞という形での登場であったのである。
ギルガメッシュが聖杯戦争に「その程度のこと我でもできる！」と対抗してウルク防衛のための戦力として召喚した英霊達七騎のうちの一人であったが、
「盗賊団を組織する！」などと言い出した結果、牛若丸に脅されてどこかへ逃げていったらしい。
イバラギン……*1


+ かと思われたが……
第七章15節『決戦』において、ゴルゴーンとの決戦のため鮮血神殿へと向かう途中のクエストのモブ敵として、
突如オオエヤマ盗賊団残党、謎の京人X（ちなみにクラスはバーサーカー）なる敵が登場。
「これ変化スキルで茨木童子が化けてるんじゃないか？」と話題になった。
マシュや主人公達からは完全にスルーされたが…。


そしてメインクエストクリア後に開放されるフリークエストに、1回限りの『大江山盗賊団』なる隠しクエストが出現。
こちらでは茨木童子本人が謎の棟梁として登場し、「イバラギン生きとったんかワレ！」と一部ユーザー達は歓喜した。
1回限りのクエストということもありドロップ素材にQPも非常においしいが、ここでの茨木童子はHP40万近いバーサーカーとかなりの強敵なので気をつけよう。


+ そして……※幕間の物語ネタバレ注意


そうだ。完全には拭い去れねェ。
涙も、叫び声も、綺麗に消えておしまいって訳にはな。
それに、だ。良くないもンを残しちまえば、そりゃ後の時代とやらに何かしらの影響もあるだろうよ。
だから後始末だ。魔獣戦線の仕上げのおまけ(・・・)だ。
多少は縁ある身内の不始末は、片づけておかねえと！







…………誰だ、汝らは…………
この御山は吾のものである。許しもなく立ち入ればどうなるか、分かっていような。
その肉、引き裂き喰らう。
その骨、しゃぶり尽くした後に打ち捨てる。
我は御山のあるじ。
此処に、原初の盗賊団を率いらんとするモノであるぞ！


坂田金時の幕間の物語第2節『大江の山、金時の鬼退治』にて、第七特異点人理修復後の彼女の物語が語られた。
これまでの扱いとは打って変わり、クエストの内容としてはどシリアスである。


人理修復後もバビロニアのエビフ山に彼女は一人残されていた。
特異点に召喚されたサーヴァントとしての彼女は主人公と縁を結んだ茨木童子とは別人のようなものであり、カルデア関係の記憶はない。
召喚者はすでに死に、あとは鬼として生き抜くのみ。


――だがそれ故に、彼女を見逃す訳にはいかなかった。


テメエはただ生きようとしただけだ、何も悪かねぇ。
オレだって、同じ状況ならどうするか。
だが、いつまでも其処に居座られると、な。よくねぇんだよ。

たとえば人類史ってのが水面なら、今のテメエはそこに放り投げられた小石だろうさ。
小石が落ちた水面が巡り巡ってどうなるか。
跳ねる雫のひとつひとつは、人だ。
何があるかは正直分からねぇ。泣く奴もいるだろうし、場合によっちゃ笑う奴もいるさ。
それでもな――傷付かなくてもいい奴が傷付いちまう可能性もある……

……いいや、傷付く。どこかで傷付いて悲鳴を上げる。
そうさ、誰かが確かにオレを呼んだ。
聞こえちまったんだよ。何がどうなってかは知らんが、確かに、助けを求める声がこの耳に届いた。

だから悪いな、茨木童子。
オレは今からアンタを座へ叩き返すしかねぇ。



主人公と金時、助っ人の風魔小太郎、そして後から着いてきた酒呑童子の一行によって彼女は討ち果たされた。
茨木童子に非はない。生来の鬼として、大江山の首魁として、新たな盗賊団の頭としての生き方を通そうとしただけだ。

それでも今の彼女は修復された人理に残った染みであり、後世にどんな影響を及ぼすかわからない以上、排除せざるを得ない。





……なぜだ。なぜ、吾が消えねばならぬ……？
吾は、在るように在ったのだ……
人も、この山で喰ってはおらぬ……
ウルクとやらでは生きられぬと逃げ込んだ弱き人間どもを、仮初めの配下として、吾は……
吾は、ただ、生きていた……だけだ……
弱きものどもと……見知らぬ異形の獣どもを、束ねて……それだけだ……

………………ああ、だが。そうだな。
吾はずっと、ずっと、物足りなかった。
弱き人間どもがいようと、獣どもがすり寄ってこようと。
此処には誰もおらぬ。
分かるか？　吾を知り、吾と語らってくれる者がおらぬ。


やがて人間たちはウルクの様子を見に行くといって彼女のもとを去り、誰も戻ってこなかった。
獣たちも、日々弱っていき明日には死に絶えていただろう。
人理崩壊に伴う混乱の中で怯え、逃げ出した者達は焚火に群がるが如く彼女のもとに引き寄せられ、茨木童子は彼らの棟梁となり――そして一人残された。


吾もまた……
奴らと変わらず、震えていたというのにな。

酒呑……　金時……
吾、は…………

うん？　言うてええよ、茨木

酒呑……ああ、そこにいるのだな。酒呑童子……

見知らぬ山で、ずっと……
……ひとりきりというのは……寂しかった、ぞ……



そしてカルデアに帰還したのち、そこには自らへのケジメとしてこちらの茨木童子に詫びを入れ、チョコレートをはじめお菓子の包みをあげる金時の姿があった…。
このエピソードでの彼女の健気さと切なさに心を打たれたマスターは数知れず、なに、金時を持っていない？復刻を待て、しかして希望せよ。


後から“やっぱり返せ”と言うても返さぬからな！
もごもご。















な、な、な、な……！
なんですあれは、金時が虫なぞに贈り物などと！
驚天動地とはこの事、もはや一刻の猶予もありませぬ！
誅伐を執行する他に道はなし―――


イバラギン逃げてー！！




◆キャラ性能

キャラ性能は「Quick:1/Arts:1/Buster:3」で宝具もBusterというバーサーカーらしい構成。
ただNP効率も悪くなく、BBBEXで10%弱、ABQEXという組み合わせであれば40％前後のNPを回収できる。
特にQuick性能がかなり高性能なので、礼装や支援があれば宝具の二発目を撃つことも十分に可能。

「鬼種の魔」はバーサーカーには珍しい全体強化スキル。効果時間も3ターンであり、かなり有能なスキルと言える。
「仕切り直し」はランクAの回復兼弱体解除スキルで、回復量も最大で2500まで増える。
「変化」もランクAの為、3ターンの防御力アップ＋1ターンの防御力アップという効果であり、1ターンだけなら防御力アップが二重に乗り最大までレベルを上げれば等倍クラス以下にまでダメージを下げられる。
全て最大レベルなら1ターン目の二重にかかるタイミングにマシュのスキルと宝具の防御力アップを合わせると（敵の攻撃バフやこっちの防御力ダウンがなければ）敵宝具のダメージを0にする事も可能。なので無敵貫通でも耐えられる。
「仕切り直し」だけではバーサーカーとしては心許ない回復量なのだが、「変化」のおかげで十分耐久戦も可能な性能になっている。
それでも「変化」がない時にはバーサーカーの脆さは相変わらずなので、油断は禁物だが。

同じレア度で同じ単体攻撃宝具、かつ恒常排出のバーサーカーも増えてきたが、
といったように、それぞれ異なる長所を持っているのでうまく住み分けができている。

宝具はBuster属性の単体超攻撃に強化解除＆防御ダウンと中々優秀。
ただ処理的には「ダメージ→強化解除」の順で処理されるので、
ガッツは無視できるが防御バフや回避・無敵はダメージ判定の後に解除されるということに注意しておきたい。

使い勝手としてはスキルがどれも優秀なのでかなり使いやすく、バーサーカーなので敵を選ばない、バランスの取れた鬼なのに優等生なサーヴァントと言える。
ジャンヌ・オルタ同様基本的に相性の悪いサーヴァントが存在しないのも、彼女の生真面目さの表れなのかもしれない。
攻撃重視か防御を固めるか宝具を連発するか…、マスターの目指すもので持たせる礼装も変わってくるので、
是非自分のパーティーに合った茨木童子を活用してもらいたい。

ちなみにEX攻撃のモーションが速くて良くわからないと言われる事もちょいちょいあるが、一言で言えば絶・天狼抜刀牙である。


◆茨木童子（ランサー）

『吾はもっと遊びたい』

ILLUST：左
CV：東山奈央


身長：147cm
体重：50kg
出典：御伽草子など
地域：日本
属性：混沌・悪
性別：女性
とりあえずたくさん食べようと考えている。

◆ステータス
筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具
B+ A D+ D B B


【クラス別スキル】

◯狂化：D
筋力と耐久力のパラメーターをランクアップさせるが、理性を奪われる。
霊基が変わっても残ってしまったバーサーカー時のクラス別スキルだが、鬼としての種族特性とも合わさったモノであるため、例外的に制御が可能。
制御中は理性が存在し、落ち着いて会話もできる。

◯対魔力：C
並大抵の魔術は弾くが、大魔術・儀礼呪法を防ぐことはできない。

【保有スキル】

◯鬼種の魔（水）：B
鬼の異能、魔性を現すスキルが変質したもの。
酒呑童子に霊基を弄られた影響で、魔力放出の性質も『水』となっている。
それはもう河童なのでは？　茨木は訝しんだ。
いや待て。そういえば夏の少し前、酒呑童子に骨か何かをゴキリメキメキと弄られた気がいないでもなく、あれ以降何だか体の調子が変わったような気が……
ゲームでは味方全体の攻撃アップ（3ターン）＋自身の宝具威力をアップ（3ターン）＋自身のNP獲得量をアップ（3ターン）。

◯吾はまだ帰らぬ！：B++
仕切り直しスキルがまさかの進化を遂げてしまったスキル。
夕暮れになってしまったけれど、まだ宿には戻りたくないし、もっと浜辺で遊んでいたい。
暗くなっても遊びたい。
でも、皆が帰るなら帰るより他にない。ひとりで遊ぶのはあまり楽しくない……。
そんなやるせない茨木の気持ちが顕れている。
ゲームでは自身の弱体効果を解除＋自身に最大HP状態を付与（3ターン）。

◯サマータイムトラブルガール：A
遊ぶ気満々となった茨木は騒乱の中心に位置しやすい。
知らず知らずのうちに禍福を招き寄せるスキル。
―――さあ、鬼が出るか蛇が出るか！
ゲームでは自身にスター集中状態を付与（1ターン）＋自身のクリティカル威力をアップ（1ターン）＋自身の弱体耐性を確率でアップまたはダウン【デメリット】（1ターン）。

【宝具】

○ 『愚神礼讃・一条戻橋(エンコミウム・モリエ)』／『大江山大花火(おおえやまおおはなび)』
ランク：B++　種別：対結界、対軍宝具

行くぞ！　抑えられぬ！　抑えきれぬ！！　

「愚神礼讃・一条戻橋(エンコミウム・モリエ)ーーーーッ」！！ !


本来の宝具名は「物忌破り・一条戻橋」。
生前に渡辺綱の物忌を破り、切り落とされた自身の腕を取り戻した対結界宝具。
五本の槍を収束させて叢原火を纏った拳に変え、綱に敗れた怒りを込めて叩き込む強烈なアッパーカット。
対結界宝具の名の通り、対象の魔術的防御や結界を無視する効果を持つ。
そして喰らった敵は見事な打ち上げ花火と化す。

んぉ～、雅よなぁ～

開放の際は本来の宝具名とは違う名前を使っているが、実はどちらも他人が付けたもの。
前者はバーサーカーとなった某中二病聖女が考案したもので、言語も由来も茨木本人と全く関連性が無いのは響きを重視したためか。
「真名ってそういう感じでいいわけ？それとも霊基弄ってあるから特別？」
「わ、わからぬ…」
後者を名付けたのは酒呑童子だが、これは茨木が酒呑童子に「新しい宝具が生えてきたらどうするか」相談した際に軽いノリで名付けられたもの。
また、宝具名が2つあるのも「鬼なら欲しいものは全部取るべき」という酒呑童子の持論によるもの。
ゲームでは敵単体に超強力な攻撃＆スターを大量獲得＆自身のスター発生率を大ダウン【デメリット】。


2018年の水着イベント『サーヴァント・サマー・フェスティバル！』で登場した水着版の茨木童子。
仇敵に続き3人目となる、和系バーサーカーから水着ランサーへの転身組。
元々自身の狂気を制御できるタイプのバーサーカーだった事もあって、クラスチェンジしても性格に大きな変化は無いが、やはり水着サーヴァントの宿命なのか若干テンションが高くなっており、言動の節々から遊びたがりな面がちらほら見られる。
冒頭の語句は槍から下げられたのぼりに書かれたもの。実に分かりやすい。
地味に水着サーヴァントでは珍しい、「夏の祭り」をフィーチャーしたキャラクタライズがされている。

第１段階では黒ビキニ・第２段階では白ワンピースというオーソドックスな水着だが、第３段階では何故かやや露出の高い道着の様な服に変化する。
髪型もボリューミーなツインテールになり、その姿は水着というより毎週日曜朝にやっているアレ。
更にマイルームボイスで「護法少女」「鬼救阿(おにきゅうあ)」なる謎の単語が飛び出すが…。

◆劇中での活躍

『サーヴァント・サマー・フェスティバル！』で初登場。
些細なトラブルからカルデアと別れて行動していた所をBBによって霊基を弄られ、水着/ランサークラスに変化。
ハイテンションに任せて街中で暴れまわったため、カルデアと衝突し敵対関係となる。
その後は観光客を相手にしょうもない悪戯を仕掛けて遊んでいたが、やはり独りは寂しかったらしく、見かねた主人公とロビンが餌付け焼肉パーティーに招待する事でなし崩し的に和解。
晴れて同人サークル「ゲシュペンスト・ケッツァー」の一員として同人活動に加わる事となった。
余談だが彼女が同人誌制作メインを務めるクエストは本イベント屈指のカオス回。

同年のハロウィンイベント『神秘の国のONILAND!!』ではまさかの主役抜擢。
夏イベ以外ではチョイ役すら珍しい水着サーヴァントでは初の快挙である。
更にこのイベントで上記の「護法少女・鬼救阿」の正体が判明した。肝心の本人は気づいていないが。
護法少女登場のたびに声援を送る等いつにも増して子供っぽさが目立つ一方で、「遊園地で従業員として働く鬼」に対し「鬼が人を愉しませるとは何事か」と元鬼の頭領として怒る場面も。
クエストの合間には酒呑と共に次回予告も担当している。ゲェーッ!!

◆キャラ性能

キャラ性能は「Quick:2/Arts:1/Buster:2」というランサーに多い構成。
全てのカードが高性能で、特に2枚のQuickは高いスター発生率に加え、並のArtsが裸足で逃げ出すNP回収率を併せ持つ。
第1・第3スキルと組み合わせれば宝具を撃ったターンに即フルチャージすら狙える程。

スキルは3つ中2つがバーサーカー時の変化形だが、第3のみ耐久スキルからクリティカルスキルになっており、全体的により攻撃に特化した構成。
新たに得たスキル「サマータイムトラブルガール」は最短4ターンという高回転率で、単なる火力バフだけでなくNP獲得補助として使う事も出来る。
発動後にメリットとデメリットどちらか片方がついてくるが、自前でデバフ解除スキルを持っているのでデメリットを引いても特に問題無い。

宝具はBuster属性の単体超攻撃にスター大量獲得。
同種の宝具の中でも獲得量がかなり多く、言うまでもなくクリティカルを主軸とした自身との相性は抜群。
強力な効果の代償として自身のスター発生率大ダウンというデメリットがついてくるが、こちらも自力で解除出来る。

総じてカード性能・スキル・宝具効果が高い水準でシナジーした自己完結型クリティカルアタッカー。
「第1スキルで宝具発動加速」→「宝具でスター獲得」→「スターを自分で吸ってクリティカル」→「クリティカルで得たNPでまた宝具」...というシンプルながら強力な流れを単独でこなし、デメリットに対するケアも完備。
対単体アタッカーとしては星4ランサーでもトップクラスで、一旦ペースに乗ると正に鬼の様な攻めで敵を蹂躙する。

欠点は耐久力が低い事。...あれ？
一応バーサーカーからランサーになった事でクラス相性面ではマシになっているが、それ以上に優秀な耐久スキル「変化」を失ったため、土壇場の踏ん張りに関しては逆に弱くなってしまった。
本来ランサーは耐久力の高さに定評のあるクラスなのに、むしろバーサーカーより脆いという奇妙な逆転現象が発生している。
対策としては耐久面をサポート出来る相方を付けるか、いっそ攻撃面に全振りして殺られる前に殺るのも手の一つ。


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最終更新：2024年02月26日 22:16

*1 そもそも防衛戦だってのに……