時間犯罪者(ドラえもん)

登録日:2016/11/13 Sun 19:23:52
更新日:2024/03/02 Sat 20:54:48
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時間犯罪者とは、藤子・F・不二雄漫画ドラえもん』、並びにその関連作品に登場する悪役のカテゴリーである。

文字通り、タイムマシンなどの航時機を利用して未来から過去に渡り、悪事を行う輩のこと。
『ドラえもん』自体が遥かな未来からの来訪者を物語の主軸としている構成上、現代から離れた過去・未来が物語に関わる比率が極めて高く、それ故にこういった時間犯罪者がヴィランとして登場する機会も少なくはない。

その悪事の種別は多岐にわたるが、その中でも特に悪質と言える者達に共通するのは「歴史改変」を根源としている点で、
  • 人類史発祥以前の動植物の違法取引(人類の祖先となる生物を一頭でも傷つければ大きな悪影響が出る可能性高し)
  • 過去の時代の人間を対象とした奴隷・人身売買(上記と同じ理由に加え、当然ながら人道上の倫理を大きく逸脱した行為)
  • 過去の時代の財宝の盗掘・転売(歴史的価値の改竄、人類の英知の私物化につながりかねない)
  • 意図的な歴史改変、ひどいものでは人類史抹消
とその悪事のランクは多岐にわたるが、歴史を狂わせる行為を何の罪悪感も持たず行うその姿は、人間としての倫理観を失っていると評して間違いないだろう。

なお、『ドラえもん』関連作品に登場する時間犯罪者は、ドルマンスタインのような私利目的の者、ギガゾンビのような征服欲、Dr.ストームやゾロのようなマッドサイエンティストめいた狂気をその悪事の根源とするケースが殆どであり、「歴史を変えてでも誰かを救いたい」というような、彼ら側にもある種の義を有しているタイプの者はほとんど見かけない*1
これは、『ドラえもん』の対象年齢を想定した作風もさることながら、突き詰めてしまえば、ドラえもんが現代に来ている理由(のび太しずかの結婚)が「まさにそれ」であるからという一点に集約されるだろう。
実際、のび太が過去に行って当選が決まっている宝くじを購入しようとした際にはドラえもんが「法律に抵触する」と発言している。

念のため書いておくと、少なくともドラえもんやセワシがその罪をT・P隊に問われた事は原作には無い*2
恐らくは22世紀以降の航時法に違反しない範疇で歴史改変を行っている、と解釈するのが妥当か。
また、解説本ではジャイ子とのび太の結婚はセワシとドラえもんが、のび太をしっかりさせるための作り話という考察もある。

ある意味、時間犯罪者とは、みんなの夢を叶えるためにひみつ道具をポケットから取り出すドラえもんとは対極に位置する、悪の心に身を堕とした大人の“歪んだ夢”を体現した存在と言えるかもしれない。


時間犯罪者ブラックリスト

リストの掲載基準は、「タイムマシンなどの航時機で過去の時代に移動して悪事を行ったか」。
従って、『ザ☆ドラえもんズ』のDr.アチモフみたいな、活動範疇が過去の時代にまで及んでいない者は記載しない。


原作本編

  • 殺し屋ジャック
「うるさい、おれをだれだと思う!!全世界指名手配の殺し屋ジャックだぞ」
結末→逮捕

『小学四年生』1971年3月号掲載の「ドラえもん未来へ帰る」に登場。
発表順で言えば、『ドラえもん』ワールド初の時間犯罪者である。

金髪で前髪が長く、頬に傷のある人相の悪い男。
未来の世界における全世界規模の指名手配犯で、肩書からして数多くの殺人歴を持つ凶悪犯と思われる。
21世紀に居場所がなくなったので、20世紀を対象とした時間旅行ツアーの客に紛れ込み、現代に逃げてきた。
野比家に到着して以後は、しばらく家の中に匿うようのび太のママをピストルで脅そうとするも、ドラえもんの乱入でなし崩し的に失敗。
その後、時間旅行ツアーの客達が暴れまわる中でその正体を明かし、逆切れ同然で居合わせた全員を皆殺しにしようとするも、踏み込んだT・Pの一斉射撃で黒焦げにされてダウンした。

このエピソードには他にも時間旅行ツアーの面々が登場するのだが、引率から客まで一様に倫理観がまるで欠落しており、過去の時代の人々の人目につかないよう配慮するべき規約を堂々と破り、他人の家を四次元移動により土足で歩き回るのは序の口、人の家の私物を勝手に持ち帰るわ、風呂場に侵入してまるで檻の中の動物を見るかのような態度をとるなど、蛮行の限りを尽くした。
過去の時代に生きる人々の暮らしに配慮しないばかりか、人間扱いしない彼らもまた正真正銘「時間犯罪者」と看做して間違いないだろう。

案の定、あまりの観光客のマナーの悪さに業を煮やした22世紀政府により時間旅行規制法が可決。
今後一切の時間移動を禁ずるという法のもと、のび太とドラえもんも悲劇的な別離をする……という、物哀しいラストを迎えてしまった


  • 強盗犯
「きみたち、ぼくのひみつを、聞いてしまったね」
CV:井上和彦(大山版)/小杉十郎太(初回)、岡田雄樹(2回目)(水田版)
結末→逮捕

『小学四年生』1973年3月号掲載の「未来世界の怪人」に登場。てんとう虫コミックス版の4巻にも収録されているエピソードのため、知ってる人も多いはず。

目深の帽子を被った白人風の男で、ひみつ道具の詰まった四次元バッグを拾ったジャイアンに拘束されたのび太を救ったが、その正体は宇宙ロケットを襲った強盗犯で、警官に追われて22世紀から現代に逃亡を図った悪人。
ドラえもんの持っていたTV経由で真相を知ったのび太達の前で凶悪な本性を剥き出しにし、始末しようとしたが、ギリギリのところで間に合ったT・Pにより逮捕。持っていたひみつ道具も当然ながら押収された。
わさドラ初回版では、偶然通りかかったジャイアンのかあちゃんに対し「ババア」と罵ったせいで大根で殴られ撃退された。


アニメ

  • 密猟者の男
「そーかい!じゃあまずお前たちから消えてもらうからよ!」
CV:宝亀克寿
結末→少なくとも逮捕の可能性アリ

1998年放送「ジュラ紀でドラミが大ピンチ」に登場。
本エピソードはF先生の別作品『T・Pぼん』のエピソード「バカンスは恐竜に乗って」が原案であり、この男のデザインもそれに準ずる。

ジュラ紀で恐竜を始めとした絶滅生物を殺傷・捕獲し、未来人に売り捌いている恐竜ハンターの一人。ウルトラサウルス*3の捕獲を目撃したドラミちゃん達を口封じのために始末しようとした。
しかし、突然背後の森から出現したアロサウルスに蹴っ飛ばされて吹き飛ばされた上、定期健診を早めに終えて駆けつけたドラえもんの「御用セット」でアッサリ拘束される。
その後は放置されたが、ドラえもんの通報で来たT・Pに逮捕された模様。
ちなみに『T・Pぼん』ではアロサウルスに踏み潰されておそらく死亡……という因果応報の最期を遂げる。


  • アネーゴ一味
「誰がおばさんじゃーい!」
CV:松井菜桜子(アネーゴ)、石井康嗣(ゴーリ)、山崎たくみ(チョビ)
結末→逮捕

1998年放送「サンタバッグでクリスマス」に登場。
22世紀にて指名手配中の女性武器商人。手下のゴーリ(フランケンシュタインみたいな力自慢)、チョビ(エラが張った小男)と共に拳銃などの武器を作り、過去の時代などに売り飛ばしていた。ボカンか何か?

ミニドラが「サンタバッグ」の修理を誤って彼女の基地に通じるようにしてしまい、ジャイアン、スネ夫と共に迷いこんだ所で対面。
アジトを知られたばかりか、ジャイアンに「ここの事はしゃべりませんから、許してくださいおばさん!」と「おばさん」呼ばわりされた事に怒り、彼らを捕まえようとする。
他の時間犯罪者に比べ、ミニドラに大量のキャンディで応戦されたり、のび太のママにサンタバッグをゴミ袋にされ、ゴミの下敷きになるなどコミカルな面が目立つ。
中世の鎧型ロボットを大量に従えており、それでジャイアンとスネ夫を捕まえ過去に追放しようとしたが、ミニドラが手に噛み付いたため失敗。
「ミニドラ探知機」で場所を探っていたドラえもん一行も現れ、鎧ロボットで応戦するも、「スーパー手ぶくろとシューズ」を装備したのび太によりまとめて倒された鎧ロボットの下敷きになり、T・Pに逮捕された。
その際に、T・Pは逮捕に協力したご褒美としてドラえもん達にクリスマスプレゼントを渡した。


  • ジャック一味
CV:青森伸(ジャック)、中村大樹(バット)、神奈延年(サム)
結末→逮捕

2002年放送「謎の四次元カバン」に登場。本エピソードは先述した「未来世界の怪人」が原案。
22世紀で銀行強盗を働いた3人組。ジャックとバットは子供であろうと容赦なく殺害しようとする極悪人だが、サムは気弱で根っからの悪人ではない。
銀行強盗で大金を奪ったものの、サムがお金を持ち逃げしたため、それを追ってのび太達の時代にタイムスリップする。

サムは学校の裏山に不時着し負傷するが、ドラえもん達の手当てで助かった。
そこでドラえもん達がジャック達に狙われないよう「時間旅行をしていた」と嘘をつき、お金を地中に隠す。
そしてタイムマシンを修理している時にジャック達がジャイアンとスネ夫を人質に取った状態で現れ、ジャイアン達を助けるため戦ったが失敗。殺されそうになったところを「タイムテレビ」で事情を知ったドラえもん達に助けられ、ジャック達を取り押さえる事に成功する。
ジャック達と共にT・Pに逮捕される際、サムを弁護するジャイアン達を止め、「捕まった事で楽になった」と感謝を述べた。


  • スカンクル
「これからも一緒に儲けていこうぜ。なぁ、先生?」
CV:石井康嗣
結末→逮捕

2003年放送「ツアーロボット」に登場。
角ばった顎と強面が特徴の男。架空生物を22世紀の世界で売りさばこうとしていたが、動物商を生業としていたのか、たまたま架空生物を手に入れて儲けようとしたのかは不明。

タイムマシンの故障で現代のアマゾンに不時着し、そこでゲストキャラであるベティの父親とその助手のジャックに出会う。
ベティの父親が医者だと知ると、弱っていた動物達を治療するように脅し、動物達を開放してほしいという要望に怒り、過労で体調を崩しているにも関わらず地下牢に閉じ込めた。
動物達を回復させ、タイムマシンを直したら22世紀へ帰還する腹積もりだった。
ベティとドラえもん達にアジトに乗りこまれると、ベティを人質にとり、ベティの父親とジャックの3人と共に22世紀へ逃げようとしたが、ドラえもん達の活躍でタイムマシンを撃墜され、ツアーロボットが秘かに呼んでいたT・Pに逮捕された。


  • ワルサー&ゴンド
CV:山口勝平(ワルサー)、田中亮一(ゴンド)
結末→逮捕

2009年放送「のび太を愛した美少女」に登場。
ワルサーの先祖が果たせなかった世界征服の野望を実現するために歴史を改変しようと企み、欠陥により廃棄されていた美少女型ロボット・ルリィに爆弾を組み込み、何故だか歴史改変のターゲットとなったのび太を殺害しようとする。
ルリィが本来の人格を取り戻したため、車型のタイムマシンを「ターリネーター」に変形させ直接始末しに乗り込もうとしたが、結局はルリィの自己犠牲により失敗に終わり、T・Pに逮捕された。


  • デンジャ
「お前が羨ましいぜ…」
CV:玄田哲章(本体)、水田わさび(ドラえもんボディ)
結末→逮捕

2009年放送「ドラえもんの長い一日」に登場。
22世紀で銀行強盗など多数の罪を重ね、指名手配されていたロボット犯罪者。
人間のために奉仕する心を忘れ去り、私腹と刹那の快楽を肥やすためだけに犯罪や暴力を繰り返していた。
逃走中に車の前に飛び出したを避けようとして事故を起こし、ロボット病院に送られるも、偶然居合わせたドラえもんのポケットからはみ出た「いれかえロープ」を使い、ドラえもんになりすまして21世紀へと逃走。
なお、事故を起こした時の損傷により、デンジャ自体が言葉を発する事はできなくなっている。

唯一の趣味だった野球の試合で活躍し胴上げされるなど、戸惑いながらもドラえもんとしての生活を満喫していたが、のび太と野球の訓練をしていたところにデンジャの体に入ったドラえもんが現れる。
自身(ドラえもん)と戦い追い詰められるも、のび太に庇われたことで退ける事には成功。のび太に自身が行ってきた犯行をタイムテレビで見せる。
犯罪を繰り返すデンジャの姿を見て「スクラップになった方がいい最低の野郎」と自嘲するが、誰かの役に立つために作られたはずのロボットであるはずのデンジャが好きで悪事をしているとは思えなかったのび太に「本当は誰かと仲良くしたいんじゃないか」と問われ、なりすましていることを忘れて激昂。見かけても近付かないようにとだけ伝えて話を打ち切った。

何処か寂しげな表情を浮かべながらドラえもんとして誕生日を祝ってもらい、眠りに就いた後、自身(ドラえもん)がのび太を連れ去ったため、未来警察にデンジャが21世紀に逃亡したことを通報し、ひみつ道具を改造した上で裏山へ赴き、自身(ドラえもん)と再度対決。
三連結させ威力を高めた「空気砲」で戦うも、頑丈な自身(ドラえもん)の体や空気砲の故障により追い詰められるが、未来警察が駆け付けたことで一転優勢になる。
しかし、のび太はデンジャの中身がドラえもんだと気付いていた。その理由が「ドラえもんはドラえもんだから」というものだったことを受け、デンジャは自身の正体を明かしてドラえもんに体を返す。そして「また野球を教えて欲しい」というのび太の声を背中に受け、を流しながら連行されていった。

なお本エピソードでは終始「体のベース」の声に依拠しているため、ヤクザ口調のわさドラというギャップが楽しめる。


  • マジメー
「ん~、このダイヤモンドはいつ見ても素晴らしい。しかしこのとても美しいダイヤモンドの美しさよりも価値のあるものが一つだけあります……もしもボックスがねぇ」
CV:中尾隆聖
結末→捕縛

2012年放送「アリガトデスからの大脱走」に登場。
のび太が「もしもボックス」で作った「誰かを叱ってはいけない世界」の未来にある、叱り禁止法を破った者を収容する監獄・アリガトデスの所長。
所長の立場を悪用し、収容ロボットを虐げダイヤモンドを採掘させて私服を肥やしているというとんでもない悪党。
現在の世界がもしもボックスにより改変されたものと知り、自身の権力を守るために21世紀に赴き、もしもボックスを盗み出した。

のび太やドラえもん達の活躍によりロボット達が脱獄し、自身の悪事がバレたため、櫛を剣に変化させ、その剣の「名刀“電光丸”」をも上回る性能でドラえもんを甚振ろうとするが、攻撃を受けてキレた結果アリガトデスに備わった怒りの感情を抱いた者を拘束する設備によって拘束されるという哀れな結末を迎えた。

ちなみにのび太の時代には彼の先祖と思われる教育評論家の本気目(まじめ)が存在しており、こちらは叱ることの大切さを説くちょっとオネエな柔和な人物である。


  • ラピス・スピネル
「ピコピコポヨ~ン☆」
CV:田村ゆかり
結末→無罪

2014年放送「地底100マイルちょっとの大作戦」に登場。珍しく、事情あっての行動でそうなってしまっているパターン。

テルル銀河のガーネット星系出身の天才科学者にして第325代王位継承者……と称する少女。研究で宇宙各地を旅して回り、のび太の時代から数百年前の頃の地球を訪れていたが、宇宙船を動かす蝶のペンダントを野生の猿に盗られてしまい、帰れなくなったため地中に潜りコールドスリープで長い眠りについていた。
結果22世紀の世界で目覚め、ある博物館でそのペンダントを発見。自分が持ち主だと主張しても聞き入れてもらえず、強引に取り戻したはいいがペンダントが反応せず、小型タイムマシンで警備隊から逃げる中21世紀の時代でペンダントが反応。のび太の机の引き出しから出てきたところでドラえもんとのび太に前述の事情を伝えずに「宝探し」と嘘をついて2人に「潜地艦」を使わせ、自身の宇宙船を発見させようとする。

その道中に警備隊の話を聞き、行動を共にするドラミ達との対話から2人に真相を問いただされ、すべてを打ち明けたことで改めて捜索を続け、地中に埋まっていた宇宙船を発見。
警備隊にも事情を理解してもらったため、不問に付され、無事に故郷へと帰還していった。


  • モサロ
「盗んだのではない、交換したのだ」
CV:諏訪部順一
結末→逮捕

2015年放送「のび太特急と謎のトレインハンター」に登場。
様々な世界の列車を盗み、自身のコレクションとする列車ハンター。部下にロボットのノッチとワッチ(CV:勝杏里、桜井敏治)がいる。

役目を終えた列車を主なターゲットとしており、盗んだ列車はレプリカに置き換えて証拠を残さない。
本人の言い分からするに、廃車寸前の列車をゴミにせず有効活用するという考えのようだが、劇中でジャイアンが指摘した通り、結局は身勝手な列車泥棒に過ぎない。
「DX列車セット」で列車になった野比家を「珍しい列車」としてコレクションに加えるため、終点に向けて運行中の列車を強奪。自身のアジトまで持ち帰ったものの、ドラえもん達との攻防の中でコレクションの一部を水没させられてしまう。
アジトから逃げ出した後もしつこく追跡を続け、終点までひみつ道具が使えないドラえもん達をギリギリまで追い詰める。
最後はのび太の決死の機転によって、終点に到着したことで道具が使えるようになったドラえもんによる猛反撃を受け、間もなくT・Pに部下もろとも逮捕された。


  • ジェスター&プテラ
「さぁ、楽しんでいきなさい。そうそう、金をたくさん使うのも忘れないようにな」
「騙された?」
CV:石塚運昇(ジェスター)、鈴村健一(プテラ)
結末→現代に遭難

2016年放送「天才のび太の飛行船ゆうえんち」に登場。
22世紀では有名な遊園地「ジェスターランド」の社長ジェスターと、その秘書プテラのコンビ。
社長の趣味なのか、二人ともピエロの格好をしており、部下もピエロ型ロボットである。

ジェスターは金儲けを第一とする典型的な金の亡者。
表向きはお客様第一を謳ってはいるが、実の所は客の出す金=自身の財産という考えによるもの。
さらに必要とあらばアイデアの盗用やライバルへの妨害工作も厭わない性格で、ゲストキャラのコニーもその被害を受け、両親の運営する遊園地を買収されている。
プテラはジェスターに忠実な秘書で、姿や声を自在に変える能力を持つ。

ひみつ道具「アベコンベ」で天才になったのび太が設計し、コニーが建築した「飛行船ゆうえんち」に興味を持ち、21世紀であれば多少の荒事を起こしても問題ないという身勝手な考えで遊園地の強奪を図る。
事前にプテラを遊園地に潜入させ、あっさりとコントロールを掌握するが、落雷で遊園地コントロールが利かなくなったため戦意を喪失、遊園地を諦めプテラと共に脱出しようとする。
だが、その際に部下のロボットの悪口を言ったことが運の尽き。悪口を聞いたロボット達の妨害を受け、脱出用の船は近くの湖に墜落してしまう。
命は取り留めたものの、未来への帰還も叶わず、墜落先の湖で遊覧船を運航し地道に金を稼ぐ羽目になった。


大長編・劇場映画(原作者没後含む)

「めったなことはないさ。恐竜はごまんといるんだ。百頭や二百頭とったって」
「首長竜などどうでもよくなった。こっちを続けて見よう」
CV:加藤精三、島宇志夫(のび太の恐竜)/広瀬正志、大塚周夫(2112年 ドラえもん誕生)/船越英一郎内海賢二(のび太の恐竜2006)/峯暢也、飯塚昭三(のび太の恐竜2006 DS)
結末→逮捕*4

ドラえもん のび太の恐竜』『2112年 ドラえもん誕生』に登場。
過去の時代の恐竜を不法に捕らえて悪人に売り捌く事を生業とする密猟者「恐竜ハンター」と、その得意先である24世紀の大富豪「ドルマンスタイン」のコンビ。
これまでも幾度も違法売買を繰り返してきたらしく、ドルマンスタインの屋敷には恐竜の剥製や骨格が多数飾られている。

恐竜ハンターは、のび太が偶然にも巡り合った、人間に非常に懐いたフタバスズキリュウの「ピー助」を極上の獲物として狙っており、早い段階でのび太を恫喝してきた他、
過去の時代に送り届けようとしたドラえもんのタイムマシンを襲撃(『2006』ではマジックハンドで潰そうとしている)、さらにはタイムマシンが故障して帰還が困難となったドラえもん達の弱味に付け込もうとするなど、極めて悪辣。

また、ドラえもん達が翼竜に襲われた時、それらを多数撃墜している。
ドラえもん達は結果的には助けられているが、歴史に対する影響を「チェックカード」という道具(『T・Pぼん』等に登場する「殺したりすると影響が出る存在か調べるカード」)を介さずにやっていた場合、これも悪質な時間犯罪と断じてよい。
ドラえもん達を翼竜から助けた後、足元に咲く花を踏みにじっているところも、実に犯罪者らしい態度である。

ドルマンスタインも、バギーカーで逃亡中のドラえもん達(実際は人形だったが)を容赦なく銃撃した他、人質にしたしずか達をティラノサウルスに食わせようとしてのび太とドラえもんを恫喝、彼らがピー助を所持してないと知った後も上記の台詞と共に残酷なショーを続行するなど非常に残忍な人間性を有している。

『2112年』では、ドラえもんがドジになった原因であり、セワシを誘拐した前科(もしくは『恐竜』の前日談)がある事が明らかに。
セワシ誘拐の件でドラえもんの活躍により逮捕されており、ドラえもん誕生に関わっていた事から考えても実はドラえもんにとっては因縁の宿敵ともいえる相手だった

ドラえもん視点では『2112年』『恐竜』の順番で遭遇しているが、タイムマシンで時間を越えているこのコンビ側の視点では『恐竜』と『2112年』のどちらが先のエピソードなのかは明確ではない*5
『恐竜』が先だった場合、自分達が逮捕される原因のドラえもんを誕生させる原因を後から作っていたというタイムパラドックスが生じていることになる。

ゲーム『のび太の恐竜2006 DS』には黒マスクに加え中生代の5つの時代を管轄するボスハンターがそれぞれ登場しており、熱血漢だのショタだのデブだの出っ歯だの悪女だの、猛烈に少年漫画っぽい布陣になっている。
また、本作では「レプリガン」と呼ばれる生物のコピーを作る道具を使用して「史上最強の人造恐竜」を作るのが野望とされており、優しい心を持つピー助を生きたままその人造恐竜「ドルマンザウルス」と融合させて自分に従えようとするなど、命を何とも思っていない面が強調されている。

ちなみに黒い男の名前「ハンボス」はミュージカル版で設定されたもの。


  • 精霊王ギガゾンビ(山田博士)
「無知な原始人どもをしたがえるのは赤ん坊の腕をひねるより簡単だからな」
CV:永井一郎(旧)/大塚芳忠(新)
結末→逮捕

ドラえもん のび太の日本誕生』に登場。
7万年前の中国大陸で凶暴な原始人*6・クラヤミ族を率いる仮面の呪術師だが、その正体は23世紀*7出身の時間犯罪者だった。

T・Pの手の届かない遥かな過去の時代で、クラヤミ族を利用してヒカリ族などの周辺部族を奴隷とし、地下のアジトを根城に地球を支配する永久王朝を築き、人類史を我が物としようと目論んでいた。
……こう書くと実に恐ろしい野望を抱いているように見えるが、実際やってる事はただの弱い者いじめである。原始人ではなくロボットにやらせてれば手間も省けたし、成功したんじゃなかろうか…
奴隷の労働力で巨大な「亜空間破壊装置」を建造し、この時代へのT・Pの介入を遮断しようとしていた*8

科学技術においてはドラえもんを凌駕しており、時間停止を解除したり、通りぬけフープの接続先を捻じ曲げるなど、ひみつ道具に外部から干渉しこれを破っている。

リメイク版ではドラえもんに負けたツチダマを容赦なく処刑したり、世界が崩壊する可能性もあると指摘された亜空間破壊装置を平然と起動する等、原作以上に残忍な性格となった。
直接の戦闘もそれなりにでき、手で触れるだけであらゆる機械を分解するという力を披露している。

原作では、のび太が遭難した際に得た小箱のスイッチを押したことでT・Pに居場所が知られてしまい、あえなく逮捕となった。
リメイク版ではツチダマを調べていたドラミの通報*9でT・Pが彼女と共に駆けつけ、丁度ドラえもん達との勝負に敗北したタイミングで取り押さえられた。

FCゲーム『ドラえもん ギガゾンビの逆襲』でも引き続き登場。大長編の悪役達を蘇らせ、再び人類征服を目論み暗躍するが……?

ちなみに山田博士という本名は旧アニメ版で設定されたもの。
リメイク版では本名は不明で、素顔の人相も全く異なっている。

  • 昆虫人(ホモ・ハチビリス)
「超空間にも支流があるのを知らないな」
結末→のび太から「創世セット」で新しく創った第三の地球を提供される

ドラえもん のび太の創世日記』に登場。
厳密には異なる側面もあるが、T・Pとの交戦経験があるためここに記載。

ドラえもん達が「創世セット」で創造した宇宙に誕生した「もう一つの地球」を由来とする知的生命体。その技術力は超空間を移動するタイムマシンを建造できるレベルで、ドラえもん達の住む地球にも自由に行き来し、ジャイアンとスネ夫を誘拐するなど、作中の至る所で暗躍した。
またタイムパトロール隊ともアンノウン扱いで遭遇しており、超空間でのドッグファイトを幾度となく繰り広げたが、T・Pすらも把握していない支流の存在を活用するなど、技術で言えば22世紀をも一歩リードしている様子。


  • Mr.キャッシュ&Dr.クロン
「我が社の開発した「インディラ・ジョンソン」の宝島ツアーはいかがでしたか?おかげでずいぶん楽しませてもらいましたよ」
「おまえも強く生まれ変わるんじゃぞ、うれしいじゃろ」
CV:上條恒彦(キャッシュ)、富田耕生(クロン)
結末→逮捕

ドラえもん のび太の南海大冒険』に登場。
17世紀を根城に暗躍する時間犯罪者で、生物兵器を売り捌く死の商人キャッシュと、バイオ技術専門のマッドサイエンティスト・クロンのコンビ。

22世紀では不法な目的で既存の生物を改造し兵器とする事はれっきとした犯罪行為であるため、T・Pの目を逃れて17世紀に拠点を築き、ばら撒いた宝の地図に惹かれた海賊を労働力としてこき使いつつ生物兵器の売買を遂行しようと目論んだ。また、未来の世界でも「インディラ・ジョンソン」なるアドベンチャーゲームを開発・販売し、好評を博して利益を簒奪している。
クロンはバイオ技術で新生物を作り出す野望に憑かれ22世紀の学会を追放された筋金入りの狂人であり、人間とテレパシーで意思疎通できるイルカ・ルフィンに目をつけ、自身の最高傑作と称する「イルカニ*10」なる生物兵器にしようと目論んだが、救出にきたドラえもんらに阻止された上にブチ切れたのび太の射撃でプログラムを破壊され失敗。

ちなみに改造生物は多くがT・Pにより押収されたが、最大最強最悪の怪獣・リバイアサンだけはそのまま海に逃げ、このリバイアサンが伝説に登場する悪魔・レヴィアタンのモデルになってしまった。
「悪用しようとする者が意図的に操作しない限り凶暴性を発揮する事も無いだろう」というのが放置された理由なのだが……それでいいのかT・P。


  • Dr.ストーム
「このけがれきった世界を全て洗い流し、新しい時代をこのわしが作るのだ!!」
CV:屋良有作
結末→逮捕

ドラえもん のび太とふしぎ風使い』に登場。
「風の村」を度々襲撃する嵐族の首魁で、現在は霊魂となった古代の呪術師ウランダーの命に従い、封印されし古代の怪物・マフーガ復活のために活動していた。
その正体は22世紀出身の考古学者で、未来の時代でマフーガ復活が刻まれたペンダントを発見し、すでに外れて久しいその予言を現実のものとするため暗躍、マフーガ復活後はすぐさまウランダーを始末してその正体を現した。
自身の歪んだ欲望のためなら、自分の存在や人類史の消滅すらも厭わない、時間犯罪者の中でも極めて危険な思想の持ち主。


  • 怪盗DX
CV:???
結末→?

ドラえもん のび太のひみつ道具博物館』に登場。
未来世界のひみつ道具博物館を中心に共通点も見受けられないひみつ道具を盗んでいる怪盗。
ドラえもんの鈴を盗むために現代にも訪れている。


  • キャプテン・シルバー
CV:大泉洋
結末→改心

ドラえもん のび太の宝島』に登場。
様々な時代を巡り財宝を奪って回る海賊団「時空海賊団」を率いる男。
その正体は23世紀出身の科学者。同じく科学者であった亡き妻の地球の新エネルギーに関する研究を引き継ぐも上手く行かず、タイムマシンで滅んだ未来を見たことで精神を病んだ果てに、船で地球からリスク度外視のエネルギーを吸い上げ、宇宙船として地球を脱するという狂気の計画を実行する。


  • 野比のび太
CV:大原めぐみ
結末→確保→釈放

ドラえもん のび太の新恐竜』にて隕石による恐竜絶滅を無くすために静止するドラえもんから逆時計を奪い、隕石を宇宙に還そうとした際にタイムパトロールに逮捕されかける。
その後、チェックカードによる歴史による重要人物と鑑定された為、釈放された。
飽く迄のび太はキューとミュー達を救いたいという善意から行おうとしたが、万が一逆時計を使用した場合、のび太は人類そのものを消滅させた大犯罪者となっていたであろう


  • レイ博士
CV:中尾隆聖
結末→逮捕

ドラえもん のび太と空の理想郷』に登場。
22世紀出身の老科学者で「人を操る光」を研究していたが、その危険性からタイムパトロールに指名手配されていた。
ロボットの「三賢人」をカモフラージュとし、三賢人が建造した「パラダピア」に各地から誘拐してきた人々を住まわせ、人工太陽「パラダピアン・ライト」の洗脳実験を行い、改良された「ネオパラダピアン・ライト」で世界の支配を目論んでいた。
幼少はのび太の様に何をやっても上手くいかずに周囲から馬鹿にされていたこと、何時まで経っても同じ過ちを繰り返す人類を見続けていたことで歪んだ考えを持つようになり、洗脳の研究に手を出す様になってしまった。


ゲーム

  • ダウト
「…お嬢さん。父親という物は 息子が過ちを犯せばバツを与える。そういうものだよ」
結末→存在抹消

『ドラえもん3 のび太と時の宝玉』に登場。
表向きは未来の大臣だが裏の顔は歴史ごと世界を征服しようと企む「ジョーカー団」の首領。立場を利用してT・Pをも操り、4つ集めると願いが叶うという「時の宝玉」を狙う。
ニーモとジェロという二人の息子がいる。

性格は残忍で実の息子すら駒程度にしか見ておらず、ジェロを洗脳したり、ドラえもん一行とジェロに敗れたニーモを容赦なく殺害する。
その非道さにしずかでさえ「あなたは人間じゃないわ!」と怒り、ドラえもんも彼の「宝玉の力で神になる」という発言に「悪魔の間違いじゃないのか」と皮肉を吐いた。

度重なる歴史への干渉により、彼のいる未来は荒廃してしまい、邪魔なドラえもん達を始末するべく一行の偽物ロボットを差し向け、さらに自身も戦車に乗って宝玉を持つ一行と戦うも、足を滑らせて高層ビルから転落。
その後時の宝玉により呼び出された時の精霊の力により、歴史上から存在そのものを無かったことにされるという、時間犯罪者達の中では最も過酷な結末を迎えた。


ザ☆ドラえもんズ スペシャル

  • バンパイア・サイボーグ
「オレは失敗作なんかじゃない!!このボディも頭脳も腕も、すべて最強の武器だ!!」
結末→和解

戦国の覇王』に登場。
武田信玄、今川義元、明智光秀ら戦国時代の武将達を利用し、戦国時代の歴史を改変しようとした謎の男。

その正体は22世紀で製造された戦闘用ハイブリッド生命体で、掌から生物の生体エネルギーを強奪し永久に動くことができる。
その凶暴性から失敗作の烙印を押されたが、廃棄を逃れた一個体が創造主たる人間の傲慢さに憎悪を抱き、戦闘用として製造された自身の存在意義を示すため、戦国時代という舞台で最強の存在になろうと目論んだ。
数々の戦国武将を手にかけながらもドラえもんズと幾度も激突し、最終的には明智軍を総動員して一行を一網打尽にしようとするが……。

元ネタは恐らく……というかほぼ間違いなく『バイオレンスジャック』のスラムキング。
詳細はリンク先に詳しいが、お世辞にも子供向け作品でパロディしていいような漫画じゃない。


  • ゾロ
「哺乳類を絶滅させ、地球の進化を変えてやる!進化した恐竜の世界を創造するのだ!!」
結末→死亡

ロストワールド』に登場。
恐らく、ドラえもん関連作品に登場した時間犯罪者では最凶クラスの極悪人

愛娘を失った悲しみに暮れる生物学者の心の隙間を利用し、クローン恐竜の軍団を作って過去の時代に跳躍、人類の祖先たる哺乳類を殲滅して地球の歴史を簒奪しようと企んだ
お前も死ぬだろ……と思いきや、実は自ら異形の怪物「ディノサウロイド」に変貌しており、ドラえもんズを大苦戦させたが、最後はキッドから空気砲を取り上げたドラリーニョの反撃により溶岩に落とされてしまうという末路を迎えた。


  • ナイトメア兄弟
「ギャハハハハ――!!主よ、愚かなる羊を地獄へ導きたまえ~~!!」
結末→逮捕

『時をかける誘拐犯』に登場。
誘拐のプロとして知られる超A級時間犯罪者で、「誘拐神父」の異名を持つ兄弟。
二人一組で活動し、神父の姿で油断した過去の時代の子供を馬車でさらい、他の時代に売り飛ばすことを生業としている。
ドラ・ザ・キッドとの戦いでは敗北するも、その真の目的は彼らの「ボス」のための陽動だった。


  • クロノス
「フッ…守った?これから連れ去るところだ!!」
結末→逮捕

『時をかける誘拐犯』に登場。
ナイトメア兄弟のボスで、時空人身売買組織の首領を務める凶悪な超A級時間犯罪者。
普段は正規のタイムパトロール隊員として活動し、有事に際して時空を駆ける誘拐者としての本性を現す。

今回キッドらの前に姿を見せたその理由は、彼らが懇意にしている保安官の孫娘アニーを連れ去るためで、断頭台の露に消えたマリー・アントワネットを最上級の上玉として誘拐するに際し、歴史に影響が出ないよう顔のそっくりな彼女を替え玉に仕立てる事にある。
視力を失った上に腕を負傷したキッドをジワジワといたぶる卑劣さを見せ、アニーを処刑台に送るべく連れ去ろうとしたが、キッドの宿敵である無法者クラントンの思わぬ反撃を食らってしまい……。


  • ブラック・シャーク
「それとも、このカウンターアームズの反撃を越える武器でもあるのか!?」
結末→逮捕

『時間犯罪者』に登場。
時空間海賊として知られる時間犯罪者の組織で、構成員は首領以下、狐を思わせる造型のミサイル付きパワードスーツに身を包んでいる。
ロボット工場の技術者にしてドラえもん達の生みの親・ゼペットじいさんが過去の時代に持ち出した「心情反応合金」を狙い、その金属でボディを形作られたゼペットの実孫ピノキオの身柄を狙う。
ありとあらゆる攻撃を跳ね返す強力な戦闘用ひみつ道具「カウンターアームズ」が武器。
後に小説『ピノキオの冒険』に登場する悪ギツネのモデルになった……らしい。


  • カベル
「オマエらもハスとともに地獄へ行け!!」
結末→逮捕(おそらく)

『2500年前の花』に登場。
歴史的に貴重な物品を盗んで闇オークションで売り捌く密売人で、キッドも指名手配犯としてその名を知っていた。

貴重な古代ハス(大賀ハス)を狙って21世紀に襲来、一株盗んだ後は残りをすべて焼却処分してその価値を釣り上げようとした卑劣漢。
実体と見分けのつかない分身を生み出すひみつ道具「シャドウズ」を戦闘に用いる。
キッドを沼に突き落として、のび太とドラえもんまでも始末しようとするも、キッドが沼から這い上がった際に空気砲にレンコンを差し込んだ乱射攻撃を受けて敗北した。
その数日後、キッドが勝利した代償として空気砲からレンコンが抜き取れないばかりか花が咲いてしまい、のび太とドラえもん(と読者)の腹筋を崩壊させるオチとなった。


  • メテオ
「ギャハハハーッ!!お前らの負けだ!もう地球は救えないぜ!!」
結末→逮捕

『人類滅亡を阻止せよ!』に登場。
人類滅亡規模の小惑星を21世紀の地球に落とすと22世紀の政府を恫喝して大金を要求した時間犯罪者で、実際にその手始めにオーストラリアの砂漠に隕石を落とすなど、目的のためなら武力行使も厭わない悪党。
時空乱流でT・Pの現代到達を阻害するも、現代に駐留していたキッド・のび太・ドラえもんの活躍で捕縛される。
しかし、それでもなお隕石の地球激突回避を試みたキッド達の妨害を諦めておらず……。


その他の作品

  • 超拳士
「ワハハハ 八拳士がきたらしいな。お手なみ拝見といこう」
結末→逮捕

『ザ☆ドラえもんズ百科』収録のエピソード「伝説の八拳士!? 王ドラVS超拳士」に登場。
王ドラが滞在している清朝末期の中国に突如現れた、仮面を被った怪人。
全世界の格闘村から奪い集めた999冊の秘伝の書で習得した999の拳を使いこなす。
使う技は、相手の脳細胞に刺激を与えて何も出来なくさせる「そんなことしたらい拳」などダジャレ染みた下らない物ばかりだが、それらの技を駆使してドラえもんズとのび太の計8人相手をサシで圧倒するなど実力は本物。

千冊目の秘伝の書をチツテト村に収められたタヌキ拳に狙いを定め、渡さなければ村を滅ぼすと恫喝。
村に助っ人として拉致連れられた王ドラを人質として捕縛し、村に伝わる伝説の八拳士……ドラえもんによって召集されたドラえもんズとのび太をも返り討ちに。
そのままチツテト村を襲撃してタヌキ拳を奪うも、王ドラと合流して駆け付けてきたドラえもんズに、未来世界で指名手配中の時間犯罪者としての正体を暴かれる。
幼少期から虐められ友達も居なかった境遇故に過剰なまでに力を追い求め、様々な時代から世界中の拳法を集め回っていたというのが超拳士が悪事を働く動機であった。

ドラえもんズとの再戦では奪ったばかりのタヌキ拳でドラえもんズを翻弄するも、最終的に命を賭したドラえもんの助力を得た王ドラの必殺技によって敗北。
その際、王ドラから「誰も皆悔しさや苦しさと全力で戦っている、それを乗り越えて一生懸命仲良くするから友達になれるのだ」と叱咤された事で心を動かされたのか、タイムパトロールに連行される際には王ドラに「もっと子供の頃に会いたかった」とこぼし、罪の償いが終わったら友達になろうとドラえもんズからも約束され、涙するのであった。


  • 密猟者
「おまえたちはおれたちの顔をおぼえちまった。ましてやTPまでいっしょなんだからな!」
結末→逮捕

『ドラえもん地球救出大作戦』第二部「生物の進化」に登場。
サングラスをかけた密猟者二人組で、作中冒頭で「大がかりな密漁組織が動いている」という台詞があることから、恐らくはその構成員だと推測される。

作中では石炭紀から白亜紀、氷河期、6000年前のサハラと、時を越えて密猟行為を繰り返し、その中で偶然遭遇してしまったスネ夫とジャイアンを捕らえ、しずかをも人質にしてドラえもん達に仕事の協力を強制させた。
その後、人質を解放する約束を反故にして、ドラえもん達を見習いT・P隊員共々始末しようとするが……。

本作は所謂「学習シリーズ」に近いノリの作品であり、それもあってか最終的な展開がやや『のび太の恐竜』の焼き直しに近い。



追記・修正は時間旅行のルールを守れる人にお願いします。

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最終更新:2024年03月02日 20:54

*1 『T.Pぽん』の「T・P隊員の犯罪」ではそれに近い、種の絶滅を防ぐためキーパーソンを死なせようとするT・Pが登場している。

*2 『未来の国からはるばると』でのドラえもんの発言からすると、「いわゆる『歴史の修正力』でなんとかなる範囲」であればOKなのかもしれない。

*3 現在は失効によりスーパーサウルスの亜種であることが判明。詳細は「抹消された恐竜の名前」の項目で。

*4 前後は不明だが『2112年』でも1回逮捕されたので、少なくとも再逮捕の可能性アリ。

*5 『2112年』ではドラえもんとこのコンビがお互いにはっきりと顔を合わせる場面はないため、どちらが先でも『恐竜』と矛盾はしない。

*6 ただし、この時代には既にヒトは出現していた。もっとも、原始人という言葉は生物学上にないため、定義がないのだが。

*7 リメイク版での設定。原作ではこの辺は曖昧になっている。

*8 リメイク版では、序盤で発生した時空乱流も実はこの亜空間破壊装置の試運転で生じたものであったと明言されており、より因縁が強まっている。

*9 形状記憶セラミックという粉砕されても復活する材質で作られている。原作ではドラえもんが調べていたが、リメイク版ではドラえもんは「見たこともない成分」と発言していたため、代わりにドラミが解説しており、ドラえもんとの連絡の後にさらに調べた結果、時間犯罪の可能性を知った。

*10 なお、ただ単にイルカにカニの殻を着せただけの生物のような外見であった。