ベレッタM93R

登録日:2011/05/02 Mon 14:29:43
更新日:2021/10/14 Thu 21:49:31
所要時間:約 4 分で読めます




○カタログデータ
全長(伸長時) 240(570)mm
銃身長 156mm
重量 1170g
口径 9mm×19mm
装弾数 20+1
発射速度 1100発/分
発射形式 セミオート・3点バースト
メーカー ベレッタ社(イタリア)

ベレッタM93R (BerettaM93R) はイタリアのベレッタ社がM1951Rの後継機種として1977年に開発した対テロ用機関拳銃である。
M93Rの「R」はイタリア語でバーストを意味する「Raffica」を指している。



○開発の経緯
当時のイタリアでは、年々凶悪化するテロや誘拐犯に抵抗する為に、要人警護では高い制圧力を持つ突撃銃や短機関銃が必要とされていた。
しかし、狙われる側の人々は自身の対外的なイメージが大事なようで重装備な警護を嫌うのでした。
そこで服の下に隠せるサイズでありながら高い制圧力を持った銃が必要となり、開発が始められた。
以前に開発したM1951Rの後継機種としてM92をベースとし、銃身の延長や装弾数の増加など手を加えている。



○どんな銃?
以前にもM1951をフルオート化したM1951Rを開発した事のあるベレッタ社。しかし問題点があった。
  • フルオート射撃が安定しない
  • 安定させる為のフォアグリップが大きすぎる
  • 装弾数が少ない
これらの教訓を生かして作られたのがM93Rである。
M92をベースとしているのでショートリコイルの形状、上面をくぱぁしたスライドなど類似点がある。
M1951Rの後継機種であるが、決定的に違う点として
「フルオート機構の廃止と3点バースト機構の組み込み」
があげられる。
拳銃におけるフルオートというのはストックがあっても制御が難しく、元々装弾数が少ない為使いこなすのは高度な訓練が必要だった。
この為フルオートを廃止しバースト機構を組み込んだのである。
初弾射撃時の衝撃によって次弾の狙いが外れることを考慮し、連射サイクルが非常に速くなっている。



○デザイン
洗練されたベレッタデザインもさることながら、延長した銃身の上方に開けられた穴もなんだかGOOD。
これはガス抜きの穴で反動を抑えるコンペンセイターとしての役割がある。
1stモデルでは上方に長方形の穴が6個、2ndモデルでは銃身の周囲に3つの菱形の穴が開いている。
2ndモデルではフラッシュハイダーの役割を重視したデザインとされている。

トリガーガードがM92より前方に拡張されているので左手の親指を通せば小さなフォアグリップも握りやすい。
ストックも最小限な作りになっており取り付けたままでも折り畳める設計になっているので携帯性が高まっている。



○買いたいな!
ご注文はベレッタ社公式HPから…と言いたいところだが残念なことに3点バースト機構が付いているので民間市場には販売されておらず、公的機関からの需要があったときのみ生産・供給されているとのこと。
しかし、需要あれば供給あり。どこからともなく流出し結構な数が出回っているとか。

エアガンの93Rは現在、東京マルイ(電動ハンドガン)やKSC(ガスブローバック)がリリースしている。

KSCのものはちゃんと3点バーストを再現しており、素早いサイクルとリコイルも相まって、なかなかの迫力がある。



○マイナーだけど…
でも知っている人は知っている。
そう、ロボコップ!オート9という名前で登場したのです! プロップガンなので似ても似つかない外見になっていますけどね。
フルオート射撃も可能というお化けな拳銃になっています。
現実世界だとイタリア軍とカラビニエリ(軍警察)、ドイツのGSG-9に配備されている。



○登場作品
カナン(幼少時代)が訓練時に使用。

  • あそびにいくヨ!
金武誠、真奈美が使用。

クレアがハンドガンとして使用する。
カスタムパーツで改造すればバースト撃ちも可能になる。

隠し武器として条件を満たせば購入可。

アヤの初期装備。

マシンピストルとして3点バーストのみで登場。
ストックが付けられている。

  • バトルフィールド3
93Rという名前で登場。3点バーストおよびセミオートで使用できる。

一部のシリーズで「Raffica」または「Raffica Pistol」名義で登場。
主に使用するのは敵勢力。

  • 静かなるドン
鬼州組会津白虎会の長である影虎が愛用。



○番外
主人公ロボコップの専用拳銃オート9はM93Rを元に機能を拡張した大型拳銃となっており、見た目は全く別物なれど、映画のヒットもあってかこの事実も広く知れ渡っている。
因みに、先見性のあるユーモアとブラックジョークを含む未来描写やSF設定と共に登場してくる銃器が凝っていることでも知られる同作だけに、オート9もバレルの延長やら諸々で実際に作れることをデザイナーが想定して生み出している。



○余談

  • 多くのゲームに登場しているが、大抵の場合外観が正確に再現されていない*1


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最終更新:2021年10月14日 21:49

*1 スライドの形状が間違っていることが多く、特徴的なフォアグリップをくっつけたM92だったりする。おそらくモデルデータの使いまわし等が原因と思われるが…