ロムルス(Fate)

登録日:2016/11/12 (土) 07:01:27
更新日:2024/03/13 Wed 11:01:21
所要時間:約 15 分で読めます




(ローマ)が、ローマだ



ロムルスは『Fate/Grand Order』に登場するサーヴァント
クラスはランサー。レアリティは☆3。


ILLUST:こやまひろかず
CV:置鮎龍太郎


身長:190cm
体重:140kg
出典:史実,ローマ神話
地域:欧州
属性:混沌・中庸・星
性別:男性(ローマ)
ロムルスの一人称は常に「私(ローマ)」である。


◆ステータス
筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具
B A A C B A++


◆クラス別スキル
  • 対魔力:B
魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。大魔術、儀礼呪法等を以ってしても、傷つけるのは難しい。
ゲーム的には、自身の弱体耐性をアップする。


◆保有スキル
  • 天性の肉体:C → 浪漫の風:B+
生まれながらに生物として完全な肉体を持つ。このスキルの所有者は、常に筋力がランクアップしているものとして扱われる。
さらに、鍛えなくても筋肉ムキムキな上、どれだけカロリーを摂取しても体型が変わらない。
ゲーム的には自身の攻撃弱体耐性アップ(3ターン)&自身のHPを大回復。
強化クエストクリア後はHP回復量が上昇しNP+20が追加される。

  • 皇帝特権:EX
本来所有していないスキルを短期間のみ獲得することが出来る固有スキル。神祖は万能なり。
獲得可能スキルは実に多彩。Aランク以上であるため、肉体面での負荷さえも獲得する。
ゲーム的には自身にさまざまな効果(体力回復、攻撃・防御上昇)をランダムで付与する(3ターン)。

史実でも伝承でも「皇帝」だったことは一度もないのは禁句だ。あくまで初代ローマ「国王」である。

  • 七つの丘:A
ローマの七丘。ローマ建国の際に礎となった七つの丘のことを指すと思われる。
ゲーム的には味方単体にガッツ状態を付与&味方単体のバスターカード性能をアップ(何れも1ターン)する。



宝具
すべては我が槍に通ずる(マグナ・ウォルイッセ・マグヌム)
ランク:A++ 種別:対軍宝具


いざ、ローマへ!

すべて、すべて、我が槍にこそ通ず――

星よ、星よ。今こそ、人の歩みを刮目するが良い!

すべては我が槍に通ずる(マグナ・ウォルイッセ・マグヌム)』!!


マグナ・ウォルイッセ・マグヌム
国造りの槍。母シルヴィアが見た夢に登場する、ローマそのものを象徴する大樹と同一視される。建国時、彼は槍をパラティウムへと突き立てた。
宝具としては樹木操作の能力を有しており、真名解放の際には槍が大樹として拡大変容し「帝都ローマの過去・現在・未来の姿」を造成、
怒涛の奔流で対象を押し流す。質量兵器ローマ。
名前の意味はラテン語のことわざにある『偉大なこと(マグナ)を欲したことが(ウォルイッセ)まず偉大である(マグヌム)』という言葉。
ローマを夢見たことがまずローマである。

ゲーム的には敵全体に強力な攻撃&味方全体の攻撃力アップ(3ターン)。


真名:ロムルス

ローマ建国神話に登場する王政ローマを建国した初代王である。
神話の登場人物だが、何らかの歴史的背景を元にして誕生した人物だと考えられている。
ちなみにローマは王政→共和制→帝政と変遷してきたので、後の帝政時代の皇帝であるネロカリギュラたちとは血縁関係も政治的な連続性も無い。

トロイアの英雄でかのヘクトールに次ぐ武勇を誇ったアエネアスの子・アスカニウスが建設した都市国家、アルバ・ロンガの王家の出身。

祖父王であるヌミトルが弟のアムリウスに追放され、息子のラウススは殺害される。
また娘であるシルウィアは婚姻や姦通を禁じられているウェスタの巫女にされ、跡取りも生まれないようにされる。
しかしシルウィアの美しさを気に入った軍神マルス(またはヘラクレス)に見初められ、
神ならば問題なかろうと契りを結び双子の子どもを授かる。これがロムルスと弟のレムスである。

双子の誕生にアムリウスは激怒し、シルウィアは投獄され、ロムルスとレムスは直ちに殺すように言われる。
しかしそれを憐れんだ兵士の手により密かにティベリス川に流され、川の精霊に救い上げられ、
羊飼いのファウストゥルスに拾われるまで雌狼に育てられることとなる。
(神話にツッコむのも野暮であるが、オオカミの母乳は人間の乳児には消化できないため、少なくともここは確実に史実ではないとされる)

ファウストゥルスの養子としてロムルスとレムスと名付けられた2人は逞しく成長し、
牧夫達の中心的存在となった2人だが、ある日ヌミトルとアムリウスの諍いに巻き込まれ、自分たちの出生を知ることになる。

結果悪しき王を打倒するために兄弟は羊飼い等を纏め上げ挙兵し、激しい戦いの末アムリウスを討伐することに成功する。
その後ヌミトルは彼らが王位を継ぐべきと言うがそれを固辞し、
投獄されていた実母のシルウィアに別れを告げ自らの王国を興すべく宮殿を後にする。

しかしこの際「どの土地に王国を興すか」で兄弟の意見が分かれ、
パラティーノの丘を推すロムルスと、アウェンティヌスの丘にすべきと主張するレムスで対立することになる。

そしてパラティーノに築いた国境の塀を飛び越えるという挑発をレムスがしたことでロムルスが激怒。
最後は決闘にまで発展し、ロムルスは最愛の弟を手に掛けることとなった。
(更にこの際、2人を止めようと丸腰で間に入った養父ファウストゥルスも死亡している)
ロムルスは弟の死後、国境を超えようとする全ての者に災いが降りかかるよう祈ったという。

その後ロムルスは軍勢を整備しローマ軍団「レギオン」を創設、有力貴族からなる元老院の設置、
サビニ戦争の勝利によるサビニ全土の併合などを行い、ローマを巨大国家に成長させた。

(とはいえこの時点でもローマはあくまでイタリア半島の都市国家の1つであり、後の大帝国とは程遠い。
だが後にローマが凄まじい拡大を遂げた大きな要因の一つとされる「異民族に対する寛容な併合策」は、ロムルスを始めとする王政時代に確立している)

しかしある日、彼はその姿を忽然と消すことになる。
強権的だったゆえに暗殺されたとも、神の化身であった彼は目的を果たし、後を託して天に戻ったのだとも言われるが詳細は謎のままである。


人物

一人称が「私」と書いて「ローマ」という、正しくローマそのものと言っていい人物。
筋肉ムキムキな威厳あふれる男性。生まれながらに超人であるため、余裕と落ち着きがあるとのこと。
弟レムスを手に掛けたことを今でも悔いているようで、マイルームでも「今なお悔やみきれぬ…」と言っている。

ローマの事をこよなく愛しており、ローマの出身の英霊であるネロカリギュラカエサルらの事を「我が子」と呼んで愛している。

同様に彼らからも「神祖」として敬愛されており、というか彼がローマに召喚されただけで、
彼の神威に惹かれて歴代ローマ皇帝が亡霊ながら連鎖して召喚されかけるという規格外なローマである。

「すべての道はローマに通ず」という諺があるが彼はそれを地で行っており、
ローマとは世界であり、すなわち世界とはローマに他ならないという彼独自の哲学を持っている。

なので人類史=ローマの歴史という事になり、人類史を救う為に戦う主人公には協力的で、彼(彼女)を庇護し続ける。
更に言えばローマとローマに住む人々に対して優しい彼だが、
ローマ出身の人間でなくとも、付き合っていくうちに「世界とはすなわちローマを示す」と自然解釈し、ローマ出身の人物同様優しく接するようになるという。
ロムルスにとっては、人類皆ローマなのだ。

そのローマ的な許容範囲は凄まじく、文明の破壊者たるアルテラに対しても「その裡にはきっとローマを秘めている」としている。
ともすればローマへの怒りによって復讐者にすらなりかねないブーディカすらも、「ローマの闇を明かす者」であるとして等しく庇護対象。
恐らく懐の深さは全サーヴァントの中でもトップクラスかと思われる。

一方で普段は落ち着きのある彼だが、いざ戦闘になると我を忘れるほど血の熱狂に身を任せ、
狂乱すれば手がつけられないほどになるため、バーサーカーとしての適性もあるようだ。

他にFGOのマテリアルでは第二の宝具としてすべては我が愛に通ずる(モレス・ネチェサーリエ)という結界宝具があることが明かされた。
弟レムスとの決闘の逸話が宝具として昇華したもので、血塗られた愛の城壁で空間を分断し、壁の内側を守護するらしい。
また発生が瞬時に行われるので、位置を調整すればギロチンのように使うことも出来るとのこと。

また軍神マルスの子ということで、本来なら高ランクの「神性」を持っていてもおかしくないのだが、
「皇帝特権」を有する代わりに自ら封印しているらしい。

シナリオでの活躍


  • 第二章の「永続狂気帝国 セプテム」
黒幕レフ・ライノールにローマを破壊するべく召喚されたのだが、いかにサーヴァントとは言え彼がローマを破壊することなどあり得なかったので、
急遽「連合ローマ帝国」によるローマ帝国への侵攻という風に計画が変更された。流石ローマ。

今代のローマ皇帝であり愛し子の一人であるネロと対峙した時は、彼女を試すかのように言葉を投げかけ動揺を誘う。
しかし「誰の笑顔もない」彼の統治を間違っていると断じ、立ち直ったネロと相対する。
敗北後は彼女を認め「ローマは永遠だ。故に、世界は、永遠でなくてはならない。」と言い遺し、消滅する。

イベントなどにはあまり出番がないが、ここでまさかの登場を果たす。
人として生きながら神の座に迎えられた先達として、人間である主人公と心の壁を作る彼女に助言を与え、
少々荒療治ながら導こうとする。
「アルトリア・ペンドラゴンを好きと言ぇぇぇぇい!」


  • 幕間の物語「セプテムの守護者、ここに」
画面端で見切れ続けるロムルスという、一見出オチとも取れる登場をするのだが、
ネロの真横にいるのにもかかわらず、ネロ本人やローマ市民らが全く気付く様子はない。
実はこれ、皇帝特権スキル:EXを使用することで彼を含めた3人+1匹の気配を完全に消すという、桁違いのことをやってのけているのである。


とまあ、本人の人格・登場したシナリオでの立場は基本真面目なのだが、
それと同時に、実装されているサーヴァントの中でも随一のネタ枠でもある。
その雄々しい戦闘時の姿を初めて見たものは、もれなく腹筋に強烈なダイレクトアタックを受けたという…。
ローマ!


ユニット性能

最初期から実装されている星3ランサー。
「天性の肉体」と「皇帝特権」という二種類の回復スキルのお陰で、継戦能力はかなり高い。
両方スキルマックスならば、合わせて5900(強化後は7400)もの回復量を誇る。

「皇帝特権」の攻撃・防御上昇効果はランダム付与ながら上昇率はかなり高く、決まれば☆3とは思えないステータスとなる。
オジマンディアスの「太陽神の加護」と組み合わせれば付与率を底上げできるので、持っているのなら組ませてみるのも手か。

強化クエスト後に入手できる「七つの丘」は任意の相手に効果を付与できるので、自己強化としてもサポートとしても優秀。
宝具の属性がBusterで自身もBusterカードが二枚あるので、
「皇帝特権」+「七つの丘」で宝具BBEXのブレイブチェインを組めばかなりの破壊力になる。
余談だが、この「七つの丘」実装当初は1ターンの間ガッツが何回も発動し、不死身状態になるバグがあった。現在では修正されている。

宝具自体の性能も全体多段攻撃&味方全体の攻撃力アップでかなり強力。
☆3故に宝具レベルを上げやすいのもあり、サポートも攻撃も出来る優秀なサーヴァントと言えるだろう。

弱点としてはArtsカードが一枚しかない故にNPが溜めにくいことか。何かしら礼装でフォローを入れるのが最適解ではないかと思われる。
「浪漫の風」修得後なら最短CT5のNP20獲得を回せるので幾らかカバー可能。未凸カレスコから即宝具が撃てるようになるため周回にも繰り出せる。

因みに何気に希少な星属性なので、ギルガメッシュ二コラ・テスラの宝具にあるサーヴァント特攻・天地属性特攻が効かないという強みがある。
クラス相性と相まって、2人には天敵と言える存在だろう。


余談

羊飼い出身の王という点はダビデと似ている。この事はイベントでも触れられている。

幼少期のエピソードから、ローマ市においてオオカミは国造りの聖獣として尊ばれる(ロムルスとレムスは羊飼いなのに、というツッコミは無しで)。
長いこと保護活動が行われ、最近イタリア内地でもオオカミの自然繁殖が確認された。

父である軍神マルスは戦神アレスと同一視されることがあり、この説が型月でも採用されているのであれば、『Fate/strange Fake』のヒッポリュテとは異母姉弟になる。成田先生ならやりそう




追記・修正もまた、ローマである。

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最終更新:2024年03月13日 11:01