タナトス(聖闘士星矢)

登録日:2016/11/07 (月) 00:00:03
更新日:2024/02/12 Mon 18:52:51
所要時間:約 10 分で読めます




神を怒らせたことの報いを思い知るがいい!!



タナトスとは漫画『聖闘士星矢』の登場人物。


年齢:神話の時代からの神なので不明
身長:192cm
体重:88kg
誕生日:6月13日
血液型:不明
出身地:不明
CV:古川登志夫(OVA版冥王ハーデスエリシオン編、ゲームなど)/川田紳司(アニメ版LC)


神話の時代より冥王ハーデスに仕える双子神の片割れであり、「を司る神」と称される存在。
普段は冥界の最奥、嘆きの壁と超次元の向こう側に広がる楽園エリシオン、そこに築かれたタナトス神殿に座している。

前聖戦の折、同じくハーデスに仕える双子の兄弟・ヒュプノスと共にアテナの力で小箱に200年余り封印されてしまっていた。
しかし本編の13年前、幼いパンドラが小箱を開けてしまったことで復活し、彼女に地上で「ハーデスの姉」という役割を与えるなど次の聖戦に向けた準備を進めていた。


姿は長い銀髪と銀の瞳を持つ長身の男性で、端正なその顔立ちはヒュプノスと瓜二つ。
また、額には黒く塗りつぶされた五芒星のチャクラが描かれている。(OVAでは塗りつぶさていない線上の五芒星に変更されている)

ハーデスの側近であると同時に一個の『神』でもある自身の力に絶対の自信を持っており、常に他者を侮るような態度を見せている。
一方で非常に短気な面もあり、人間を自分たちに劣る存在と捉え完全に見下しているため、
例え聖闘士であろうと人間に傷でも負わされようものなら相手の心身を徹底的に痛めつけ粉々にするまで治まらないほどの怒りを露わにする。
また、「本来なら自分とヒュプノスが動けばハーデス軍は事足りる」と考えているため三巨頭を含む冥闘士たちのことも重要視してはおらず、裏切りを働いた者は即座に処断する。

些か感情的かつ短絡的に相手の命を奪おうとすることが多く、ヒュプノスからも「短慮」と評され度々窘められている。
とはいえ、紛れもない『神』であるその権能は絶大であり、間違いなく作中最高クラスの力を持っている。


詳細は不明だが神話の時代の聖戦においてヒュプノスと共に一度だけ神の血で聖衣が神聖衣へと変化する場面を目撃しているらしい。



【作中の活躍】

ハーデス編終盤にパンドラの口からその存在が明かされ、同時に一輝に手を貸した彼女を裏切り者として殺害する(このことは後にヒュプノスから咎められた)。


その後、エリシオンに降り立った星矢と対峙する形で本人が登場。
ちなみに、この直前までタナトスは自分の神殿で可愛い妖精(ニンフ)たちを侍らせハープを奏で優雅に遊んでいた。
……仮にも聖戦の真っ最中、それもついさっき敵総大将のアテナが乗り込んできたばかりだというのにそちらの対応はヒュプノスに丸投げしてである。それでいいのか側近。

神々の道を超えて来た星矢に感心したようなことを言いつつすぐに星矢を殺そうとしたが、やって来たヒュプノスに止められ驚く。

待て

ヒュプノス!!

エリシオンでの殺生を咎めれ中断。アテナを殺してないと聞かされ驚く。

何! バ・・・バカな! なぜ すぐ殺さなかった!?

アテナの生存を聞き気力を取り戻し走り出した星矢を再度殺そうしたが、聖衣に生えた翼に驚く。

なにぃ!? なんだあれはーっ!?

そしてペガサス流星拳も反撃を受ける。
次こそ攻撃を当てて墜落させたが、今度はペガサス彗星拳の反撃を受けて驚く。

むっ!!

ダメージこそ皆無だったものの、この彗星拳によって右手の人差し指と中指の先に小さなかすり傷を負ったことに気付いて驚く。

な・・・なにぃ!?

そしてタナトスは激昂。

ぬううう~~~っ許せんーーッ!!

た…たとえ…たとえかすり傷であろうとも……
貴様のようなウジ虫が神である私の体を傷つけるとはーーーーーッ!!
ええ~~い八つ裂きにしても飽き足らぬ!! 粉々に打ち砕いてその肉片を異次元の暗黒にばらまいてくれるわ!!
しかも死んだ後も永遠に苦痛が続くようにしてな!!

死ねペガサス!!」


激情に駆られたまま動けない星矢を踏みつけ続けるタナトス。だが不意にその足を止める。


い…いや……その程度では飽き足らぬ…
も…もっと…もっとこいつを苦しめて…肉体だけでなく精神もズタズタに責めさいなんでくれる
そうだ…死を与えるのはそれからだ…フッ
フフフフッ…


星矢の心まで打ち砕かんとするタナトスは同時刻に聖域で保護された星矢の生き別れの姉・星華に目をつけ、彼女に自身の力で死を与える様子を星矢に見せつけようと考えつく。
しかし魔鈴、シャイナ、貴鬼青銅二軍たちに防がれて驚く。

なにぃ!? むぅぅ 全員の小宇宙で周りに防御壁を張るとは・・・ こしゃくなマネを・・・

苦しむ星華と彼女を守ろうとして傷ついていく仲間たちを救おうと星矢が捨て身でペガサスローリングクラッシュを放ってきて驚く。

うっ! ペガサス おまえ まだ 動けるのか!?

ペガサスローリングクラッシュも難なく破ったタナトスは、
直後に現れた紫龍氷河たちの攻撃に

な・・・なにぃ!? か・・・体が半分 凍りついている こ・・・これは一体!?

と驚いたりしつつも…

バカめ!! あの程度の凍気でこのタナトスを倒したつもりか
オレを凍らしたければ絶対零度の数百倍の凍気が必要なのだぞ フフフッ

と、返り討ちにする。
絶対零度の数百倍の凍気など存在自体有り得ないのだが…まぁ聖闘士星矢ならよくある事だけどな。
しかし、最後に現れた一輝がパンドラの仇討ちといわんばかりに鳳翼天翔で兜を飛ばされてしまい驚く。

なにぃ!? うおおおおーーーーッ!!

そして怒って本気のテリブルプロビデンスでこれも撃破。

その時、黄金聖衣の共鳴が鳴り響いて驚く。

むっ!!
な・・・なんだこの共鳴は・・・? こ・・・この共鳴はまさか・・・

しかし黄金聖衣はエリシオンに来れないので一笑に附した。

今度ばかりは黄金聖衣の援軍は絶対に不可能だ
いわば この共鳴は黄金聖衣の嘆きということか!
ウワーーッハハハッ!!!

と思ったらポセイドンが黄金聖衣を送り付けて来て驚く。

しかし五人が射手座水瓶座・天秤座・乙女座獅子座の黄金聖衣を纏い立ち上がるも只の一撃で黄金聖衣を全て粉砕し、星矢の落としたアテナの聖衣をも破壊しようとする。

だが、生命を燃やし小宇宙を究極まで高めた星矢はアテナの血の力を借り天馬星座の神聖衣を発現。
その威容に動揺するタナトス。

うっ これは!? バ・・・バカな!! これは一体なんだ!?

さらに駆け付けたヒュプノスに神衣と聞かされ、ヒュプノスに落ち着けと言われるほど驚く。
しかし神衣に限りなく近付いた神聖衣だと聞くとすぐに余裕を取り戻し、ヒュプノスの忠告を聞かず星矢にトドメを刺そうとする。

神聖衣が限りなく神衣に近付いたものとはいえしょせんは聖衣…
神であるオレたちが何を恐れることがある!
しかもこんな死にぞこないに何ができるか!!

しかし神聖衣の加護で力を取り戻した星矢には攻撃が当たらず、それどころかアテナの聖衣を奪い返されてしまう。


うっ!? なにぃ!?


逆上したタナトスは必殺のテリブルプロビデンスを放つが星矢はそれすら受け止める。

な・・・なにぃ・・・!?
こ・・・こいつ T・Pをまともに受けて 今度はゆるぎもせんとは・・・!!


タナトス おまえはしょせん死をもてあそぶだけの二流の神だったようだな!


なんだと!?
な・・・なにぃ!?
うぎゃああああーーーーーッ!!


星矢の言葉に怒るタナトスだったが、星矢の放ったペガサス流星拳でテリブルプロビデンスをかき消されそのまま吹っ飛ばされ冥衣も破壊されてしまう。

それでもタナトスは星矢の不意を突いて襲いかかるが通じず、逆にトドメの一撃(OVAでは彗星拳)を受け、遂にタナトスは力尽きた。

バ…バカな…
か…神であるオレが…オレが人間に敗れるなんて…

か…神が…人間…に……



【能力】

ハーデスには及ばないにしろ神であるその力は凄まじく、
死の神というだけありエリシオンにいながら冥界や地上の人間をサイコキネシスのようなもので一方的に殺害することが出来る。
直接の戦闘でも星矢たちの攻撃をまともに受けても傷一つ付けられず、
神話の時代から完全に破壊されたことの無かったという黄金聖衣を一撃で木端微塵にしてしまうという桁外れの力を誇る。
OVAでは黄金聖衣を着た五人の必殺技を同時に喰らっても無傷であり、その強さがより強調されている。

LCでは仮初めの器であるため本来の力は出せていない筈だが、それでも黄金聖闘士であるマニゴルドを寄せ付けぬほどの実力を披露している。

神聖衣を得た星矢には一方的な敗北を喫しているが、直後のヒュプノス戦の例を見るとやはりその慢心で隙を生んだことが最大の敗因だったと思われる。


ちなみにOVAでは死亡する際額のチャクラが消失している。


【技】

  • テリブルプロビデンス
原作・LC通しての必殺技。
詳細は不明だが、両手に集めた強大な小宇宙を敵にぶつける技と思われる。
原作やOVAでは両手からエネルギーを放出するような描写が見られるが、LCでは元気玉みたいにして撃ったりしている。

  • タルタロズフォビア
LCで登場。
タナトスが摘み取った命の成れ果てを解き放つ技。
羽の生えた死霊の首が相手に絡みつき肉体と魂にダメージを与える。
ただの嫌がらせ技の乙女座の天空覇邪魑魅魍魎と違いきっちりダメージはある。



冥衣

  • タナトスの冥衣
タナトスが纏う鎧。星座や生物などのモチーフは無く、オブジェ形態も神・タナトスの姿を模したものとなる。
作品全体を見てもかなり重装甲な部類であり、最大の特徴は背面から下方に伸びた巨大な六対の翼。
ボディ部分の形状はヒュプノスの物と同型だがこちらは黒地に銀の装飾で、兜左側の翼状のパーツが長い。
初登場時にはこの冥衣の上からマントを羽織っており、その際には背面の翼も収納されていた。

神が纏うものなので冥衣の特性である装着者の改造は無いと思われる。
ちなみに冥衣の下には黒地で袖の無いボディスーツのようなものを着ている。



【派生作品でのタナトス】

原点から240年前のアテナとハーデスの聖戦を描く本作でもヒュプノスと共にハーデス軍の幹部として登場。
冥闘士たちを指揮し聖域との聖戦を進める。
地上での活動に合わせ仮初めの肉体で行動しており、ビジュアルは黒髪の青年となっている。エリシオン時ほどでは無いがこの状態でも圧倒的な力を持つ。
相変わらず高慢な態度全開で、人間を「塵芥」「泥濘の泡」と評しながら、
傷一つつけられただけで「許せん……!!人間が―――――ッ!!!」と激昂している。
結局、蟹座のマニゴルド&セージの師弟の執念を前に肉体から魂を引き剥がされ例の小箱に封じられてしまった。

LC世界ではLCの1つ前のハクレイ&セージが現役の聖戦から本格参戦したようであり、LC世界から更に500年前の聖戦を戦った教皇イティアは双子神を知らない神と言っていた。
ハクレイ達の代の聖戦において相当な猛威であったらしく、多くの聖闘士が犠牲になった模様。
またパラレルワールドの現代と思しき聖域が敗北した聖戦においてはかなり直接的に地上侵攻に関わったらしく、空に2神の幻影がうつった次のコマで人々が血を吐き苦しむ姿が描写されており、その時代からハクレイ達の時代にタイムスリップした牡羊座のアヴニールからはハーデスと並び憎悪の対象とされている。

同じく前聖戦時代の『NEXT DIMENSION』にも登場すると思われるが今のところ特に出番は無い。



【余談】

OVA版で声を担当した古川氏は聖闘士星矢シリーズで過去に『真紅の少年伝説』で「かみのけ座のベレニケ」、
『最終聖戦の戦士たち』で「座天使のモア」など、劇場版オリジナルの敵キャラを演じた他、後の『Ω』では蒼摩の父・南十字座の一摩も演じている。
また、LC版の川田氏も後の『LoS』で山羊座のシュラ役で出演している。

今でこそ「神殺し」の異名が板についてきた星矢だが、原作において星矢に倒された神はタナトスだけである。(ポセイドンは封印、ハーデスはアテナの杖に討たれた)


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最終更新:2024年02月12日 18:52