シーモンス/シーゴラス

登録日:2016/11/06 Sun 20:35:42
更新日:2024/03/16 Sat 19:09:38
所要時間:約 5 分で読めます







シーモンスをいじめるな。

シーモンスをいじめれば角光り、シーゴラスも怒る。

海も、天も、地も怒る。




シーモンス並びにシーゴラスとは、円谷プロダクション制作の特撮テレビドラマ『帰ってきたウルトラマン』に登場する怪獣達である。
登場エピソードは第13話「津波怪獣の恐怖 東京大ピンチ!」、及び第14話「二大怪獣の恐怖 東京大竜巻」*1


概要

西イリアン諸島に夫婦で暮らす怪獣達。現地では伝説の存在であり、彼らの事を示した上記の歌も残されている。
大人しい性格だが、多くの生物がそうであるように、繁殖期には獰猛になる性質を持つ。
デザインはいずれも熊谷健が担当。


津波怪獣 シーモンス


身長:43m
体重:3万5000t

4足歩行型の雌の怪獣で、シーゴラスの妻。繁殖の際には卵の殻を作るするのに必要な鉱石を求め、を渡る。
夫のシーゴラスと共に角を発光させ、竜巻を起こす。
だが、シーゴラスが近くにいないと使えない為、単体では角を使った接近戦のみで戦う。


竜巻怪獣 シーゴラス


身長:62m
体重:5万2000t

2足歩行型の雄の怪獣で、シーモンスの夫。非常に妻想いであり、シーモンスに危害を加える者には容赦しない。
その献身ぶりは坂田アキも「頼もしい」と評価した程。

角を発光させて津波を起こす。また、この角からは電撃を放つ他、地中を掘り進む事も出来る。
ちなみに、竜巻・津波の発生能力は書籍『ウルトラ怪獣攻げき技大図鑑』では「ツインスパーク」として扱われている。

だが、夫婦とも戦法を角に依存しきっているせいか、格闘能力はそこまで高くはなく、
消耗したウルトラマンジャックを追い払うのがやっとであり、2匹がかりでもほぼ互角に立ち回られた。


本編での行動

繁殖期が訪れた事で先んじてシーモンスが海を渡り、道中宝石を積み込んだ漁船を襲いつつ、日本に上陸。
産卵場所に鉱石が豊富なセメント工場を選び、準備を着々と進めていたが、そこへ自衛隊や防衛チーム、怪獣攻撃隊 MATの攻撃を受ける事になる。

これに怒ったシーモンスはシーゴラスを呼び寄せ、「海の怒り」こと津波(推定50m)を引き起こして沿岸地域に攻撃を開始する。
この危機にジャックが登場し、ウルトラバリヤー(ウルトラバーリヤ)で津波を跳ね返して被害を最小限に抑えた。
これでエネルギーを消費した上にシーモンスの追撃を受けたが、目的を果たした事で一時撤退した。

その後シーゴラスも姿を消し、それを見計らって自衛隊がシーモンスへの攻撃を再開する。
だが、実はシーゴラスは地中に移動しており、遂に夫婦揃って東京に上陸すると、「天と地の怒り」こと竜巻を起こして東京を破壊。
誰もいなくなった東京を占領し、産卵もスムーズに行われると思っていたが、そこにジャックが再度出現し、MATもいつもの上層部のお叱りを受けて新兵器のレーザーガンSP-70を随行して出撃してきた。
ジャックに竜巻を消され、シーゴラスはMATに角を折られ、シーモンスも片目を負傷。
そしてジャックの猛攻を受けた両者は揃って海へと帰っていくのだった……。

彼等の目的は繁殖という生物としてごく当たり前の行動であり、悪意は一切なかった。
だが、その為に人間達の生活圏に足を踏み入れ、彼らに迷惑をかけてしまった事が引き金となった事件であった。

結局産卵は失敗に終わってしまったが、『帰マン』放送当時に発売された『小学四年生』昭和48年9月号によると、
両者共に海に帰った後は南の海で穏やかな生活を送っており、「ミニゴラス」という子宝に恵まれた他、シーゴラスの角も再生したという……。


許せ、お前達は力を持ち過ぎている。


再生シーゴラス/シーゴラス(再生)


身長:62m
体重:5万4000t

第37話「ウルトラマン夕陽に死す」に登場した個体。「死んだわけでもないのに『再生』とはどういうことだ」とツッコんではいけない
ベムスター共々、ナックル星人の手でジャックの力を見極めるための駒として使役されており、初代シーゴラス同様に津波を引き起こした。
しかし、駆けつけたジャックに阻止された挙句、スペシウム光線で角を折られて敗北した。

ちなみに登場シーンだが、実は第13話と第14話から映像を流用したもの。その関係でレーザーガンSP-70の光線エフェクトが映り込むというミスが発生してしまった。


派生作品におけるシーモンス/シーゴラス

内山まもる版『帰ってきたウルトラマン』

テレビ本編同様のエピソードが展開されるが、こちらではゲスト少年の父親がシーゴラス&シーモンス夫婦の犠牲になるという、やや重たい展開となっている。
後にナックル星人の手先としても再登場し、新ウルトラマンと戦うが、最期は海底に設置されたミキサーでズタズタに引き裂かれるというエグい末路を迎えた。

漫画『かがやけ ウルトラの星

ガッツ星人率いる中部地方侵略軍の一員としてシーゴラスが登場。
作中では帰ってきたウルトラマンと交戦した後、日本各地から合流した他の怪獣達と共にウルトラ兄弟と戦い、テレスドン共々初代ウルトラマンを殺めてしまった。

ウルトラマンタロウ

タイラントの頭部はシーゴラスのものだが、倒されていないのに何故一番目立つ頭部になっていたのか不明。
しかし、このような経緯から後発の作品でも『ウルトラマンギンガ』を始めとして「タイラントの材料」として登場する機会に恵まれており、
一例を挙げるとゲームロストヒーローズ』では冒頭でウェザー・ドーパントに操られ、風都の風を止めたりして暴れ回っている。

漫画『ウルトラマンSTORY 0

惑星エレメンターの水の守護獣としてシーモンスが登場。
本家と異なり四肢がヒレ状になっている。地の守護獣シュガロンと相打ちになるも、魂となってウルトラマンに協力する。

映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE

シーゴラスがベリュドラを構成する怪獣の1体として登場。ちなみに場所は右腕部分。

映画『ウルトラマンギンガ 劇場スペシャル』

シーゴラスのスパークドールズが登場。イカルス星人(SD)と合体し、タイラント(SDU)の一部となった。

ゲーム『ウルトラ警備隊 モンスターアタック』

複数のステージに登場。原作とは異なり、どのステージでも普通に戦って倒す事になる。
原作通り夫婦怪獣編とナックル星人編(シーゴラスのみ)に登場する他、台風怪獣バリケーン編ではある条件を満たすと夫婦で乱入してくるし、ノンマルト編ではタッコング数匹や恐竜戦車2匹と共にノンマルトの戦力として夫婦で登場する。
夫婦怪獣達を接近させると嵐が発生し、戦闘機の移動範囲が半減する上に、ステージ内の大型建物が全てダメージを受ける。
ちなみにバリケーンが嵐を発生させている状態で(こちらは建物はダメージを受けない)夫婦を接近させてさらに嵐を発生させた場合、嵐の中なのに戦闘機の移動範囲が通常通りになるというバグが発生する。


追記・修正は津波を止めてからお願いします。

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最終更新:2024年03月16日 19:09

*1 1971年冬の東宝チャンピオンまつりでも両エピソードを一つに纏めた再編集版が「帰ってきたウルトラマン 竜巻怪獣の恐怖」のタイトルで上映された。