デスノート(ドラマ)

登録日:2016/10/30 Sun 18:01:18
更新日:2024/03/07 Thu 00:25:38
所要時間:約 21 分で読めます




2015年7月5日から9月13日まで日本テレビ系列で放送された、漫画「デスノート」を原作とした連続テレビドラマ。全11話。
視聴者からの通称は「デスけ」(本作は原作漫画版や06年の実写映画版と違いタイトルロゴが片仮名で書かれており、「ノート」の部分が平仮名の「け」に見えることから)。


概要
アニメ、実写映画、舞台に続いて、これで通算4回目となるデスノートのメディアミックス作品。
アニメはほぼ原作と同じ、実写映画と舞台は一部オリジナル要素あれど基本的に原作と殆ど同じに作られていた上記3作と違い、初めからオリジナルのストーリーになる、という点が明言されている。

漫画の実写化で設定変わってて連ドラ、と不安要素の数え役満状態であり色々と波紋を呼んだが、
蓋を開けてみれば、やや賛否はあるものの、案外よく出来ていたという評価も多く、実際他の夏ドラマが不振に喘ぐ中、
なんだかんだ安定して10%前後の視聴率を記録し続け、
最終的には平均視聴率で2位、最高視聴率では堂々の1位と、結構な高評価を収めた。

漫画の実写ドラマ化というとあまりいい印象を持たない人も多いかもしれないが、
今作は原作の展開を逆手に取った、ファンにこそ面白い作品となっているので、どうか食わず嫌いせず一度視聴してみてほしいと思う。


登場人物
前述の通りシナリオは原作とは別物になっている為、キャラクターの性格や設定が一部変わっている他、
一部の人物は尺の都合からか登場せずに、別のキャラクターに統合されている。
原作の項目は既にあるので、ここでは本作オリジナルの設定、原作との違いを中心に記述する。
当然ながらネタバレを含むので、閲覧には注意願いたい。


ご存知主人公にしてキラ。相変わらず顔芸には定評がある。藤原竜也の映画版と比べると、容姿は似ていると言う声もある。一人称は「僕」ではなく「俺」になっている。
文武両道の天才でエリート志向だった原作の月とは大きく違い、ごく普通の家庭で暮らす平々凡々な一般人。
その辺りから視聴者には月じゃなくて一画抜いて夜神凡だとか呼ばれたりする。
普段は気弱そうな優男だが、父親譲りの強い正義感を持ち、
いざという時には毅然として悪に立ち向かえる肝の強さも持つ。
煽り耐性は原作同様やっぱり低いが、原作の月が「自分に自信がありすぎるため、自分に異を唱える者が現れるとついカッとなり感情的になってしまう」のに対し、
本作の月は「自分に自信がないため、煽られると取り乱してしまい我慢ができない」と煽り耐性が低い理由が真逆になっている。
頭は一般人レベルでこそあるが悪いわけではなく、学業の成績はそこそこ優秀で、窮地に際すればそれなりに冴える。
友人である鴨田からは、頭いいんだから本気出せばもっと上に行けそうなのに、と言われているが、
本人は毎日が平和で安定していればそれでいい、と語っている。

昔は父に憧れ、同じ警察官になることを将来の夢にしていた彼がここまで「普通」にこだわるようになったのは、
10年前、仕事を優先して病気だった母の死に目に現れなかった父の姿に失望した為。
この一件から夢を持つ事そのものも嫌うようになり、区役所勤務を目指して大学へと通う傍ら居酒屋でバイトしつつ、
休日には海砂のライブに行き英気を養う、という日常を送っていた。

そんなある日、かつて鴨田を暴行・恐喝して逮捕されていた高校時代の同級生である佐古田がバイト先に現れ、
またしても鴨田に金銭を要求してくる上に月にも因縁を付けてくる。
その帰路の途中、空から降ってきたデスノートを拾い、名前を書くだけで人が死ぬなんてありえないと思いつつ、
先刻の鬱憤を晴らす様に佐古田の名をノートに書いた。

翌日、佐古田が死亡した事を知ってショックを受けるが、その死は只の事故だろうと自分に言い聞かせて大学に向かう。
しかしその直後、10年前に父が捕まえた男、音原田九郎が警官から奪った拳銃を持って立てこもる事件が発生、
更に父がその人質となっている事を知ってしまう。
このままでは父が死ぬ、と考えた月は、急いで帰宅して縋るような思いでノートを使用、音原田を殺害する。
これでノートの力が本物だと確信するが、悪人であっても2人もの命を奪ってしまった事実に耐えきれず、
ノートを捨てて自らも命を絶とうとする。
だが、そこに現れたリュークに脅されるような形でノートを押しつけられて使用を強要され、
その後の世論も受けて半ば自棄っぱち気味に、犯罪者を裁く「キラ」となった。

このような経緯があるためか、キラの行う殺人は正義では無いと理解しており、
その存在を自身と同一視してもおらず、ましてや新世界の神になるなんて考えてもいない。
また何より大きいのが、「凡人であるが故に他者を見下していない」という点。
キラとして戦う理由も、自分の為でなく皆が平和に暮らせる世界にしたいと願ってのもので、
他者の為が故にその信念は原作の月とは比べ物にならない程強い。
このいかなる犠牲を払ってでも理想を実現しようとする強い精神力と、その強い精神からくる人徳が、
月にとって最大の長所であり、それを武器として月はLと戦っていくことになる。
最もその強い意志こそが、後に月に数々の悲劇を招くことにも繋がってしまうのだが。

+ 以下ネタバレ
強い決意を持ってキラとなった月だが、本人の能力は前述通り普通の大学生レベルなので、
シナリオ中では終始あらゆる困難に遭遇する羽目に……。

そんな具合に凡人街道を爆進していた月だが、キラとしてLとの戦いを続ける内、眠っていた才能が爆発的な速度で開花。
ヨツバキラ事件の折には、原作通り所有権の放棄を利用して記憶を失った状態でもLと肩を並べられる程の頭脳を見せるように。
そしてヨツバキラ事件の最後に記憶を取り戻し、「第三のキラ」魅上を仲間にして一気にLとの決着をつけようと試みる。

しかしその寸前、ノートを持ち出したLに倉庫へと呼び出され、意図せず彼との一騎打ちの形になる。
自身の葛藤を完璧に見抜き、自首するように勧めてくるLに対し、「13日ルール」の存在を突き付け否定する月。
なら殺して止めると宣言し月の名前をノートに書こうとするLと、激しい殴り合いになった末ノートを奪還。

「お前に負けるわけにいかないんだよ。犯罪の無い、理想の世界を作るんだ……
 その為なら俺は……俺は! なんだってやるって決めたんだよ!!」

絞り出すような叫びと共に、ノートにLの本名を書き込み「出来るならずっと友達でいたかった」と慟哭する月。
しかし、Lの持っていたノートは偽物であり、決定的な証拠を握られる絶対的な窮地に陥る。
その場は魅上の機転によってどうにか切り抜けるが、友人になりたいと願っていたLを殺害した事は月の心に大きな影を落とし、
これまで犠牲になった人達の為にももう絶対に後には引けないと、理想の世界を作る決意をより強く固めるのだった。

+ その後のネタバレ
キラを信奉する世論の後押しも受けながら、以前にも増して加速していくキラの裁き。
だがそんな矢先、妹の粧裕がノートを求める何者かに誘拐される事件が発生。
ニアを乗っ取ったメロが首謀者だとわかると、そのドサクサを利用してノートを取り戻し、
理想実現の最後の障害であるメロを殺害する計画を立てる。
名前を知る寸前で逃亡された為にメロ殺害には至らなかったが、ノートの奪還には成功し、勝利を確信する月。
しかし、その場にLからのメッセージを受けた総一郎が現れ、ノートを持っている姿を見られてしまう。
「メロに嵌められた」「これはデスノートじゃない」等と苦し紛れの言い訳を放つが、
それも通じないと見るや、今度は平和の為だから理解してほしいと説得しようとする。
だが当然その説得も跳ね除けられ、総一郎は月を止めようとノートを使い自殺。
ショックを受けたのも束の間、全ての犠牲を背負う覚悟を決めた月は、メロとの最後の決戦へと向かっていく。

+ 最後のネタバレ
今度もまた魅上の死神の眼を利用してメロを殺害しようとするが、
ニア(もといL)の方が一枚上手であった為に失敗、武装した対策班に囲まれる。
進退窮まった月だったが、それでも一切揺らぐ事無くキラの正しさを演説し始める。
対策班の面々も月の悲壮な覚悟に涙を浮かべながら、どうにか思い留まらせようとするが、しかし月は一歩も引かない。

「違う。間違ってなんか無い。
 あの時ノートを使わなかったら!! 父さんは人質になったまま殺されてたんだよ!」

「人を殺すのが犯罪? そんなのわかってる! けどもうそれでしか正せない!
 いつかそれが認められて正義に変わるまで、俺が裁き続けるしかないんだよ!
 俺がキラとしてやるしかないんだ!!」

「今までの犠牲の為にも、俺は負ける訳にいかない。やめられないんだ。だから、俺は……」

そして魅上の作った隙を突いてノートを拾い上げ、その場にいた全員を殺害しようとする。
だが松田の銃撃によって阻止され、それでもまだ落ちたノートを拾おうとしてさらに撃たれ、血溜りに倒れ伏す。
それを見て焦った魅上が近くにあった倉庫に火を放ち、囲うように燃え広がった炎の中に一人取り残されてしまう。

歩くことすらままならない重傷を負った中、それでも死力を振り絞りノートの元へ這って行く月。
しかし、ここでノートが発火(恐らくは総一郎が死の寸前かけたライターオイルに引火した)。
どうにか辿り着きノートに手を伸ばした時にはもう全体に燃え広がっており、月の腕にも燃え移る。

だが、それでも尚。死が目前に迫ってもまだ、月は諦めてはおらず、リュークに対し遂に眼の取引を持ちかける。
その強い覚悟はあのリュークをすら感嘆せしめる程の物だったが、直後に炎が全身に回り死亡した…。


  •  演:山崎賢人
ご存知謎の名探偵にしてキラ最大の宿敵。何故かやたらと脱ぐ。
だんだん天然気味になっていった原作のLと比べると、まだ登場して間もない頃のクール、ミステリアス、変人というキャラクターが強調されていて、
ワタリや対策班の面々に突拍子も無い事を言っては、驚きや困惑を買っていた。
特にワタリに対するそれは、孤児として育って親を知らない自分の親代わりである彼に甘えているようでもある。

かなりの潔癖症であり、自分に会う人間には除菌と消臭を徹底し、
いつもワタリがアイロンを掛けた真っ白いワイシャツを含めた全身真っ白の服装をしている。
相変わらず酷い偏食家であるが、甘い物を好んでいた(と言うよりそれしか食べない)原作と異なり、某ブロック状の栄養バーや某10秒メシのゼリー飲料などの健康食品を食べている。
原作ほど猫背が酷くないこともあり、原作より幾分かは健康的と言えなくもない。
あと、何故か動画サイトでお笑い芸人の動画を(真面目な顔で)しばしば鑑賞しているのも特徴。

そして持ち前の推理力は健在どころかもはや予知能力か何かかと言えるレベルにまでパワーアップしており、
性格の違いからかなり容赦無くキラに攻撃を仕掛けていくようになった事も合わさって、
月が凡人になってるのにL側は更にエグい、という酷い戦力バランスになっている。 誰が呼んだか弱くてハードモード。

+ 以下ネタバレ
ヨツバキラ事件の後、キラと最後の決着を付ける為に、一人火口から回収したノートを手に、
月を倉庫へと呼び出して「月君がキラなんでしょ?」という決定的な質問を投げかける。
そして、月がキラになってしまった経緯を完璧に言い当て、更にはその苦悩も見抜いた上で自首を促すが、
それでもまだ認めない月に対して、自らが幕を引こうとノートに月の名前を書くという策に出る。
当然阻止しようとした月によってノートを奪われるも、名前を知らない月では自分を殺せないだろう、
と再び自首を迫るが、魅上から月に伝えられた名前をノートに書かれてしまう。

40秒が過ぎ勝ち誇る月だったが、彼の前にLは再び立ち塞がる。月が手にしていたそのノートは事前にワタリに作らせた偽物であり、
これまでのやり取りは決定的な自白と証拠を引き出すための物だったのだ。
程無くして対策班の面々がその場に駆けつけ、事情を問い詰める彼らに真実を話そうとする。
だがその直後、対策班の面々が周りから離れた隙を突いてもう一人のキラ、魅上がノートにLの名を書いた事で心臓麻痺を引き起こし、
月に驚愕の表情を向けながら死亡した。

+ その後のネタバレ
しかし流石は世界の名探偵。彼の使っていたPCにはこの勝負に負けて自分が死んだ場合に備えて、
ワタリ、対策班の面々、ニア、総一郎個人、月に宛てたビデオレターが遺されていた。
特に、総一郎に宛てたビデオは、彼らのその後に大きな影響を与えている。
また、自身が死んだとしても生き延びてほしいと直接言い遺したキャラクターが二人とも死ぬなど報われない一面も。


+ 最後のネタバレ
そして更に、上記に加えてもう一つ、全ての決着が付いた後の為のメッセージを撮ったビデオが遺されていた。
その内容は、「墓前にやってくるであろうニア、そしてキラと疑っていた筈の月に、その頭脳を活かして二人で探偵になる事を勧める」という物。
ビデオの最後には追伸のように、このビデオが人目に触れる確率は0.1%も無いだろうが、と付け加えられていた。
Lは最期の瞬間まで、九分九厘月がキラだと疑いつつも、
それでも残りの0.1%では、もしかしたら彼はキラではないかもしれない、キラであってほしくはないと、ずっと信じ続けていた。

月とは探偵と犯罪者として敵対する立場にあったが、彼にとってはそれ以上に、生まれて初めて出来た大切な友人だったのである。
事実、最期の一騎討ちの時に月にかけた自首を勧める言葉は、
犯罪者のキラに対してではなく、友人の夜神月に対して向けた優しく、真摯な願いだった。
そしてこのドラマのラストは、小高い丘の上に立てられた真っ白い彼の墓の十字架を、大きな月が寄り添うように照らす、というシーンで幕を閉じている。
それはまるで、只の友人として出会いたかった、という彼ら二人の唯一共通する願いを象徴しているかのようであった。

アイドルグループ・イチゴBERRYに所属する、新進気鋭の超人気アイドルにして、第二のキラ。やっぱりリアルでツインテをやるのは色々と無理がある。
芸能人としての立ち位置こそ多少変わっているもののの、性格などの部分は原作とほとんど一緒である。
+ 以下ネタバレ
ニアとの最後の決戦の際には対策班の殺害を命じられ、ライブが終わってからなら丁度いい時間になっているだろうと月と打合せるが、
紙一重の差で決着に間に合わず、倉庫に残されたノートの本体が焼失したことで記憶が消滅。
月との記憶も失い、恐らくは以前と同じ生活に戻っていったと思われる。魅上が原作よりも遥かにいい働きを見せていたことから出番があまり無かったことに加えて、例え利用されようが月への愛は変わらず、月死後の自殺を予感させた原作や、最期の最期まで月を想い続けた映画版と違って関わりは希薄で、ある意味今作の否定点とも言える。

ご存知「削除」が口癖のキラ大好きおじさんで第三のキラ。顔芸成分は控え目。
最早完全なキラの狂信者で、ヒステリックで気性の激しい面もあった原作よりは、冷静かつ頭の切れる人物という描写になっている。
月が自称している訳では無くなっているのに勝手に神と呼んでる辺りキラの狂信者であるのは相変わらずだが。
こちらでは原作と違い、海砂の事件の担当検事として序盤から登場する。この時似志田の釈放を海砂に伝えたが、似志田を起訴できなかったことを深く後悔していた。
と言っても最初の方ではキラのファンサイト見てニヤニヤしてる位の出番しかないけど。

本格的にその違いが見えてくるのは、第二のキラとして海砂が拘束された所からで、
第二のキラの拘束と海砂の活動休止が同じ日であったという点から
第二のキラの正体が海砂だと推測、その裏付けを取ろうとした際成り行きでノートを入手。
身動きの取れないらしいキラを助ける為「裁き」を代行していた所で、
味方を増やす為に接触してきた月にその頭脳を認められる、という経緯で第三のキラとなっている。
第三のキラとなってからも、度々月や海砂と面会してしっかり意志疎通を行っていたからか暴走することも無く、
忠実かつ優秀な配下として月を支え続けた。……これ海砂いらなくね?

+ 以下ネタバレ
Lとの決着においては、検事という立場を利用して対策班の拠点に合法的に入り込み、
その死神の眼を使ってLの本名を看破し殺害するという大戦果まで上げている。

YB倉庫でのニアとの最終決戦にも、メロの取り調べを担当するためという名目で堂々と同行し、ニアの本名も見抜いて殺害しようとする。
しかし、ノートを二重にすり替えられていた為に殺害に失敗。そして追い詰められた月を見て焦り、彼を守るために倉庫に火を放ったが、
それが原因となり結果として月は死亡。本物のノートも一緒に焼失し、キラとしての記憶も消滅した。

  • ニア 演:優希美青
Lの後継者。原作からかなり大胆な設定変更が行われている。
なんと性格どころか性別すらも変わっており、演じている役者は女性(公式設定だと性別不明とされているが、パッと見だと普通の天真爛漫な年相応の少女にしか見えない)。大好物はワタリの作ったケーキ。
原作では引き延ばしの結果としてLが倒れてから登場しているが、
こちらではそれを踏まえた上での再構成がなされている為、魅上と同じく序盤から登場する。

普段は海外のワタリが運営するハウスでメロと対話しつつ、偶にLと電話で事件に関する意見交換を行っていたが、
第二のキラが現れた頃、Lですら未だ掴めずにいるキラの正体に対する興味を抑えられずにハウスを脱走。単身日本へと渡る。

その後は独自にキラの正体に迫ろうとしつつ、陰ながらLや対策班達のサポートを行っていた。
そしてLが月を拘束している間、謎の探偵B(バベル)として、
新たにキラとなったヨツバの幹部たちに接触。スパイとしてヨツバキラの特定に貢献する。
火口が逮捕された後は、一抹の不安を募らせつつもLの勝利を信じていたが、直後にLは死亡、遺言に従い後継者として対策班に加わった。

Lの後継者。こちらもニアと同じく大規模な設定改変が行われている。
本作ではニアの内側に潜むもう一つの人格であり、意識を表出させる際は原作のメロに似た金髪の人形を通し腹話術の要領で話す。
穏やかなニアに対し、凶暴で攻撃的な性格。特にLに対しては強い対抗意識を燃やしていて、キラに彼を殺させようとまで口走った程。
ニアからはそういった過激な発言を度々諫められているが、対するメロも「本当にLに勝ちたいと思ってるのはおまえの方だろ」と返している。

序盤からニアに対し度々体の主導権を渡すよう要求していたが、中盤までは特に目立った行動をすることもなく大人しくしていた。
しかし、ヨツバキラ編の辺りから少しづつ意識を乗っ取る描写が見え始め、Lの死後キラとの最終決戦が間近に迫る頃、主導権を完全に掌握。
その後は武装した傭兵達を率いて粧裕を誘拐し、その身柄と引き替えにノートを手中に納めるが……。

+ 以下ネタバレ
上記の行動は、正体の掴めていなかった第三のキラ=魅上をおびきよせる為ニアと立てた作戦で、
ノートのすり替えとハッキングを駆使して魅上がノートを使う現場を押さえ、対策班の面々と共に月に諦める様に要求する。
しかしその後魅上の手によって倉庫に火が放たれた為、ノートを惜しみながらも離脱。
全ての決着がついた後は、Lの墓前で彼が最後に遺したビデオレターをワタリと共に見届けた。

  • ワタリ 演:半海一晃
Lの世話役を勤める人物。
本作ではなんとよりにもよってあのチート、ジェバンニと役割が統合されており、
Lの「ワタリこれやっといて」の一言であらゆる工作を数時間で実行するトンデモない人物と化している。
今作がハードモードとか言われるのは大体この人とレイペンバーのせい。
また、デスノートに名前を書かれなかったため、今作では生還している。

ご存知死神。相変わらず何を考えているのかよく解らないが、原作や劇場版に比べるといかにも悪魔といった過激で背徳的な発言が目立つ。
また、やたらとテンションが高く、事あるごとにギャグを飛ばす。ウザい。
暇潰しの為に人間界へとノートを落とすのは原作と一緒だが、こちらのリュークは最初から月一人だけを狙ってノートを渡した節があり、
月がノートを手放そうとした時には、お前が使わないなら凶悪犯にでも渡して私利私欲の為に使わせる、と無理矢理ノートを使わせている。
つまりはこいつが全ての元凶で、大体全部こいつのせい。

  • レム 声:恒松あゆみ
海砂が手にした赤いデスノートに憑いていた二人目の死神にして、海砂のオカン的存在。
本人の原作との違いは殆ど無いが、Lとの決着の経緯が変わったお陰で、事が終わった後も消滅することはなく生存する。
ただ海砂を助け出す交換条件としてノート所持者達からは距離を置いた為、出番にさほど変化はない。

月の父親。警察庁捜査局局長というポジションから、捜査一課の係長に階級がダウンしている。
しかしその強い正義感は変わっておらず、部下達からの信頼も非常に厚い。
だが、その正義感故か少々真面目すぎるきらいがあり、それが原因となって月からは距離を置かれている。Lからは損をするタイプと評された。
演者が演者なので放送中は視聴者間で「それにしても 腹が・・減った。」などの某ドラマネタが散見された。
そんな彼の最期は、死亡してしまうが一応救いのある原作や、月と決別する事になるが生存する映画版とも大きく違う物になっている。

+ 以下ネタバレ
Lの没後、それでも真実を追い求め続ける総一郎の為にLが遺していたビデオレター。
その内容は、月がキラである可能性を断定する物であった。
薄々感付いていながらもはっきり示されてしまった可能性を前に心を痛めつつも、親として、月を止める為に彼を説得しようとする。
しかし、友人を殺してしまいもう後戻りが出来なくなっていた月を説得することは叶わず、逆にその変貌を直視させられる事となってしまう。
その致命的な不和を抱えたまま、それでも親として出来る最後の行為として、
ノートに自らの名前を書いた上でライターで火を付け全てを終わらせようとするが、奪い返そうとした月と揉み合いになり、その内に40秒が経過。
ノートを強く握りしめたまま、月の目の前で心臓麻痺によって死亡した。

月がキラと知った上で、親子の確執も抱えたまま死亡する、というぶっちぎりで救いの無い死に様であり、
奇しくも、Lの損をするという評価が見事に的中する結果に終わってしまった。

ご存知松田。
相変わらずの愛すべき松田っぷりを見せつけているが、なんだか更にアホっぽく見えるような。

  • 模木 完造 演:佐藤二朗
  • 相沢 周市 演:弓削智久
  • 日村 章子 演:関めぐみ
キラ対策班の皆さん。
伊出と宇喜田が登場しないため、原作の対策班のキャラクターと役割が統合されたりシャッフルされたりしているが、全体ではあんまり変わってない。
うち紅一点の日村はドラマ版オリジナルキャラクターだが、こちらはハル・リドナーと南空ナオミが統合したキャラと言える。

  • レイ・ペンバー 演:尚玄
Lの要請によってキラの疑いがある人物を監視していた、12人のFBI捜査官の内の一人。
月を尾行していたところでバスジャック事件に遭遇、混乱の中でFBIの手帳を見られて名前を知られ、

  • 夜神 粧裕 演:藤原令子
月の妹。
家庭環境の変化からか、いわゆるイマドキの女子高生っぽい性格に変わっている。
メロの手によって誘拐されるのは原作と同じだが、救出された後は普通に証言に応じるなど、原作に比べると心の傷は浅くて済んだ。

+ 以下ネタバレ
しかし、最終的には未成年にして家族全員を失うという地味に一番悲惨な結末となってしまった。

  • 夜神 幸子 演:みやざきしほ
月の母。故人。
十年前、詳細は不明だが何らかの病気が悪化して危篤状態となり、そのまま亡くなった。
その死は、月と総一郎の間に未だ深い確執を残している。

  • 鴨田 マサル 演:柾木玲弥
月の親友。少なくとも高校時代からの友人である。佐古田の言によれば家は金持ちらしい。
イチゴBERRYにはかなり熱い情熱を向けている月以上の大ファンで、自作の応援グッズを作ったりもしている程。
キラとしての多忙故に付き合いが悪くなったり、海砂と付き合ってたりしてても月と結局友人続けてる辺り、なんだかんだいい奴。原作の元になったのは良チン(月と同じ塾に通う男子生徒で、後述の素藤にいじめられていた)だと思われる。

  • 佐古田 源武 演:出合正幸
月の高校の同級生にして、デスノートによる最初の死亡者。
跳ね付けた髪に赤いジャケットという見るからに不良っぽい分かりやすい格好をしている。
高校時代はイジメの主犯格としてクラスメイトからカツアゲを行っており、
鴨田に対してもかなり過激かつ執拗な暴行と恐喝を繰り返していたが、その後逮捕され、つい最近まで服役していた。

が、刑を終えて出所し、訪れた月の働く居酒屋で偶然彼らと遭遇。その性格は何ら変わっておらず、再び鴨田に目を付けて恐喝するばかりか、月に因縁を付けてくる。
その数時間後ノートに名前が書かれた事で心臓麻痺により死亡する。
この時に月から奪った携帯電話を所持していたことが、Lに月がキラだと疑わせる一因となっている。

とまあこの通り、デスノートで死んだ最初の人物なのだが、
周りの人物には月がキラとして行った最初の裁きは音原田だと認識されていた為、その存在は月本人とL位しか覚えてない。哀れ。
彼の葬儀の場ではその死を悲しんでいた参列者もいたが、生前にあまりにも悪名を轟かせていたためか彼を疎んでいた人間も非常に多く、月の同級生の大半は彼の死を喜んでおり、月の心に少なくない影響を与えた。原作でのシブタクや、素藤(月と同じ塾に通ういじめっ子)の役割が統合されたものと思われる。

  • 音原田 九郎 演:田中啓三
10年前、覚醒剤を使用した状態で殺人を犯し、総一郎や藻木達によって逮捕された犯罪者。
10年の刑期を終えて釈放された直後、自分を捕まえた総一郎に復讐する為に、
通りがかりの警官を殺害して拳銃を強奪、民家に押し入って立てこもり事件を起こす。
人質の一人だった子供との交換を申し出た総一郎を拘束して撃ち殺そうとするが、寸前で月にノートに名前を書かれ、心臓麻痺により死亡した。
原作では月が最初に殺したチョイ役の犯罪者だったが、上記の通りドラマ版では月がキラとして活動するきっかけを作った重要人物となっている。原作でのシブタクポジだが、恐田鬼一郎の役割も与えられたものと思われる。

  • 火口 卿介 演:柏原収史
大企業ヨツバジャパンの開発室室長で、役回りは原作とほぼ変わらず。実写映画版では火口の役回りが高田清美になっていたため、火口を含めたヨツバ幹部が実写化されるのはドラマ版が初となる。
但し原作での火口が粗野な口調に相応しい悪人面だったのに対し、こちらでは演じたのが柏原収史氏と言うこともあってか二枚目になっている。また年齢も原作での32歳から37歳へ引き上げられている。

  • ヨツバ幹部
各メンバーの年齢*2や容姿が異なる以外*3は原作と変わらず。但し、葉鳥が死亡しなかったり、その後も計画を終えて用済みになったため月に残る全員殺されてしまった原作とは違って、特に殺される事もなく火口以外の生存がしている。


ケスノート
日本テレビの情報番組「ZIP!」内で放送されていた、スピンオフショートムービー。
その内容は本編とは違い、完全なギャグである。ソッパス!!

名前を書いたものを消すことが出来るケスノート(黒いノートにテープ張って上にKESU NOTEって書いただけ)を持つ月が、
家にあるいらない物を消そうとする……が名前がわからないので消せずに頭を抱えている所に、
Lに「それは○○って名前なんですよそんな事も知らないとは月君は情けないですねぇプークスクス」と煽られ、
煽り耐性0の月が案の定キレる、というのが大体の展開。


劇場版
ドラマの放送終了後 劇場版・デスノート最新作の制作が告知された……。
が、そちらは06年に公開された実写映画シリーズの“正統な”続編であり、今作とは全く関係なかった。
ぬか喜びさせられて落とされる所が、凡君らしいといえばらしいが。




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最終更新:2024年03月07日 00:25

*1 最終回までは、役者名がリュークのシルエットで隠されていた。途中でYahooニュースがそれを配慮せず公開してしまうハプニングもあったが、後に修正している。

*2 奈南川以外の全員は年齢が違う

*3 尾々井がスキンヘッド→オールバック、鷹橋が茶髪ロン毛→坊主頭、葉鳥が金髪→黒髪