ガイウス・ユリウス・カエサル(Fate)

登録日:2016/10/25 Tue 00:57:08
更新日:2023/09/04 Mon 19:07:15
所要時間:約 19 分で読めます





「セイバー、セイバー……? この私がセイバーとは、どういう理由だ?」


Fate/Grand Order』に登場するサーヴァント。
クラスはセイバー


ILLUST:しまどりる
CV.置鮎龍太郎


身長:168cm
体重:154kg
出典:史実
地域:欧州
属性:中立・中庸

◆ステータス
筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具
A B B D C B+


【スキル】



○クラス別スキル
対魔力:C
セイバーのクラススキル。詠唱が二節以下の魔術を無効化する。大魔術・儀礼呪法のような大掛かりなものは防げない。

騎乗:B
セイバーのクラススキル。の大抵の乗り物を乗りこなすことが可能。幻想種については乗りこなすことが出来ない。

○保有スキル
神性:D
女神ヴィーナスの末裔であり、死後に神格化されたカエサルは、低ランクながら神霊適性を有している。

軍略:B
1対1ではなく多人数戦闘における戦術的直感力。自らの対軍宝具行使や、逆に相手の対軍宝具への対処に有利な補正が付く。
生前に数多の戦いを勝利に導いたカエサルの知略と軍功がスキルと化したもの。

カリスマ:C
軍団を指揮する天性の才能。カリスマ性の高さ。
ローマ市民の熱狂的支持を受け、将軍としてもガリア戦争で活躍してみせたカエサルのカリスマ性の有無は言うまでもない。

扇動:EX
カエサルの固有スキル。
数多の大衆・市民を導く言葉や身振りの習得。
特に個人に対して使用した場合には、ある種の精神攻撃として働く。きわめて強力。


◆宝具
黄の死(クロケア・モース)
ランク:B+ 種別:対人宝具 レンジ:1~2 最大捕捉:1人



黄金剣、起動!

私は来た! 私は見た! ならば次は勝つだけのこと!

では、端的に……来た! 見た! 勝った! フゥウウッ!

黄の死(クロケア・モース)』!!


黄金の剣。真名解放すれば、自動的に命中する初撃の後、幸運の判定を「失敗するまで」行い、連続成功した回数だけ追加攻撃を与える事が可能。超・連続攻撃。
近接戦闘においてはまさしく見敵必勝(来た、見た、勝った)の威力を有するが、カエサル本人はあまりこの剣を抜きたがらない。
生前、うっかり敵の盾に刺さったまま紛失しかけてしまったのが忘れられないらしい。

演出面も『来た!、見た!、勝った!』なインパクトあふれる代物になっている。


【真名】

共和政ローマ期の軍人・政治家であり、古代ローマ最大の英雄の一人。
別名、というか英語で読むとジュリアス・シーザー。
紆余曲折を経て終身独裁官となり、後の帝政ローマの礎を築いた。

彼の若かりし頃、ローマで市民会の選挙政治を中心とする民衆派と、元老院を中心とした寡頭政治を支持する閥族派の対立が深刻化。
この争いはカエサルの義理の叔父で民衆派の中心人物でもあるガイウス・マリウスの死去後、
閥族派の中心人物ルキウス・コルネリウス・スッラによる二度目のローマ制圧と終身独裁官への就任でとりあえずの終わりを迎える。
が、スッラはローマ制圧の際に民衆派の粛清を決行し、マリウスの妻の甥であったカエサルもスッラの手で危うく処刑されそうになった。
しかしこの時まだカエサルは政治活動も行っていない若者であったため、助命の嘆願が相次ぎ、命を拾う事になった。
ちなみにスッラはしぶしぶ了承したらしく、「君たちにはわからないのかね。あの若者の中には多くのマリウスがいるということを」と語ったとされる。
代わりにスッラはキンナの娘コルネリアとの離婚を命じたが、あろうことかカエサルは拒否。スッラの追手から逃れるため、紀元前81年に小アジア、アカエアへ亡命した。

紀元前78年、スッラが死去した事でカエサルはローマへと戻り、政治の道へと身を投じる事となった。
得意の弁舌によって属州の人々を虐げる悪徳総督を次々に告発し、民衆からの絶大な支持を受けたという。

順調に出世をつづけたカエサルは、ヒスパニア・タッコラネンシス属州(スペインの大半とポルトガルの一部に相当する)総督に着任し、
反抗勢力をたちまち打ち倒してローマに凱旋を果たした。
執政官となったカエサルは数々の遠征で名を挙げていたポンペイウスと手を結び、自身は未だポンペイウスと並ぶ力を持っていなかったことから、
スッラ派の重鎮でポンペイウスと対立していたクラッススを引き入れ、当時強大な政治力を持っていた元老院に対抗できる勢力を形成した。
第一回三頭政治の始まりである。

紀元前58年、執政官の任期を終えたカエサルはガリア総督に就任。ガリア戦争へと踏み出すことに。
ガリア人やベルガエ人、アクタニア人、ゲルマニア人といった敵対戦力に対して撃破と鎮圧を繰り返し、時にはブリタニア遠征も行い、数年をかけてガリア全土を平定。
最強の将軍として、名声を大いに高めた。
なお、カエサル自身によるガリア戦争の報告をまとめたものが、文学史に名高いガリア戦記である。

紀元前53年、三頭の一人クラッススがカルラエの戦いで死亡し、三頭政治は崩壊。
同時にポンペイウスがカエサルと距離を置き始め、
三頭にとって共通の政敵であったマルクス・ポルキウス・カト・ウティケンシス(小カトー)やルキウス・ドミティウス・アヘノバルブスら元老院派(閥族派)に接近したため対立が顕在化。
紀元前49年、カエサルのガリア属州総督解任および本国召還を命じる元老院最終勧告が発布され、
カエサルは自派の護民官がローマを追われたことを名目に、軍を率いてルビコン川を越えたことで、ポンペイウス及び元老院派との内戦に突入した。
この時、カエサルは「さあ進め。賽は投げられた」と檄を飛ばしたという。

ルビコン川を越えたカエサルはアドリア海沿いにイタリア半島の制圧を目指し、
対するポンペイウスは軍団編成に手間取ったため、イタリア半島を逃れて勢力基盤であるギリシアで軍備を整える事に。
多くの元老院議員もポンペイウスに従ってギリシアへ向かった。
こうしてイタリア半島の実質的な支配権を手に入れたカエサルは自らが独裁官として仕切った選挙で紀元前48年の執政官に選出された。
その後、カエサルはギリシアへと上陸し、デュッラキウムの戦いで敗退を喫したが、紀元前48年8月のファルサルスの戦いで兵力に劣りながらも優れた戦術によって勝利を収めた。
ポンペイウスはエジプトに逃亡したが、プトレマイオス13世の側近の計略によって暗殺され、ローマ内戦は終結する事となった。
ポンペイウスを追ったカエサルがそれを知ったのは、プトレマイオス13世の従者がその首を届けた時であり、
カエサルは怒り狂ってその従者を殺し、ポンペイウスの首を抱きしめて泣いたとされる。

カエサルはそのままエジプトへと上陸し、そして出会った。
プトレマイオス13世の形式上の妻であり、共同統治者たる女王クレオパトラに。
一目惚れであった。
後世においてはクレオパトラがカエサルを魅了したとも言われているが、何という事はない。
彼らは互いに恋に落ち、愛し合った。それだけの話。

そしてカエサルはクレオパトラと共に、かつてイスカンダル王が成し遂げた「ローマ・エジプト帝国」の権勢の再編を夢見、プトレマイオス13世を排除してエジプトを平定。
周辺各王国へと侵攻してそこに潜む元老院派を制圧、ヒスパニア制圧を得て遂にローマ平定は成し遂げられた。

終身独裁官として古代ローマに君臨したカエサルは、愛する女王へと告げる。

「私を阻むものはもうない」
「ローマのすべてを掌握したのだ。パルティア王国遠征が成功した暁には、必ずお前を正式に妻として迎え、カエサリオンを自分の息子として広く世界へ告げて見せよう」

しかし、パルティア遠征を前に開かれたポンペイウス劇場での会議にて、元老院派残党の走狗となった忠臣ブルートゥスの振り上げた一本のナイフが―――――――

「ブルートゥス、お前もか」


カエサルの死後、後継者として指名されていたオクタウィアヌスは後にローマの初代皇帝となった。
そしてカエサルはその礎を築いた者として、事実上の帝政創始者と呼ばれる事となり、神格化され、「神君ユリウス」となったとされる。
「カエサル」の名は、帝政初期にローマ皇帝が帯びる称号の一つとなり、ドイツ語のKaiser(カイザー)やロシア語のцарь(ツァーリ)など、皇帝を表す言葉の語源にもなった。
しかし彼本人は皇帝ではない。ローマ皇帝御用達の「皇帝特権」を持っていないのもその為と思われる。
え?カエサルより前の神祖は持ってるじゃんって?だって神祖は「ローマ」だから。

あえて推測するならば、彼は生前ローマ総出のルペルカーリア祭中、アントニウスが調子にのってカエサルに王冠代わりに月桂冠を奉じたのだが、カエサル自身は三回も拒否し、あまりにしつこいので最後は神殿に奉らせたという逸話*1があり、彼がしたのはあくまで『独裁的な共和政治』であって『帝政』ではないからだと思われる。
神祖については、当時ローマは元老院・民会あれど王が絶対的権力を持つ王政だったから・・・と思われる。

女神ヴィーナスの末裔にして、人ならぬ妖精との間にも子を成したと言われる色男でもあり、
会議の最中に部下から渡された手紙を読んでいたら「何読んでいるんだ」と小カトーに詰め寄られ、渋々公開したらなんと小カトーの姉からの恋文だったとか、
ポンペイウスが嫁と離縁した理由にカエサルとの不倫があったとか、クラッススの嫁も愛人だったとか、
当時の元老院議員の3分の1が妻を寝取られたとまで言われたとかなんとか。


【性能】

本作の初期に実装された新規サーヴァントにして数少ない☆3セイバー。
恐らくは殆どのマスターが最初に出会ったであろうセイバーと思われる。

カードの組み合わせはQuick2枚、Buster2枚のランサー寄り。
通常攻撃は初期勢の例に漏れず最低限のヒット数だが、自身のQ宝具と共にQuickBraveチェインを決めればかなりのスターを荒稼ぎすることが出来る。
ATK値も☆3ではトップクラスなのに加え、スキルも味方を強化できる「軍略」「カリスマ」と優秀。
第3スキル「扇動」は味方単体のクリティカル強化。ディフェンス低下のデメリットこそあるものの3ターン持続で倍率も高く、
更に強化クエスト1クリア後には最大100%のスター発生率アップ効果も追加されるので、
上手く使えば☆4鯖にも匹敵しうる爆発力を発揮できる。
総じてアタッカーとしても火力サポーターとしても優秀な働きが期待できると言える。

宝具の効果は【敵単体に超強力な10hit攻撃+スター獲得(OC1で5個、最大25個)】。
強化クエストその2を経ると攻撃前に【自身にHPが少ないほど強化成功率がアップする状態を付与(1T)&高確率で攻撃力をアップ(1T)<成功し続ける限り最大5回付与>】という処理が加わる。
要するに、初回でしくじればそのまま、判定で成功し続けると最大5回のATKバフ(怪力A+のLv10相当)で火力が跳ね上がるという事。HPが半分くらいなら直前の成功率UPで5回確定し、HP満タンでも他所から成功率UPで補助可能。
セイバーでは貴重な単体宝具であり、特に序盤のバーサーカークラスランサークラスのボスキラーとして活躍してくれる。
第三章のヘクトール戦でお世話になったマスターも多いはず。

弱点としてはHPが低めなので打たれ弱い(DEBUなのに…)事と、Arts性能がやや悪い事。
Braveチェインが来たらなるべくArtsを先にしておくといい。
また早熟型であり、レベル50、第三再臨以降のステ成長はやや伸び悩んでしまう。☆3の割には再臨素材がキツいのもネック。

相手としては相性+スキルや宝具が思いっきり噛み合ってしまうノッブが天敵。
敵でもし出会ってしまったら素直に交代させよう。
同クラスで組むならば同じQuick宝具持ちでスター獲得率の良いおき太さん
ただでさえ強烈なクリティカル性能を更に加速できる剣スロットなどがベストパートナー。
もしくはアサシンクラスと組ませても面白い。
嫁であるクレオパトラと夫婦漫才タッグを組ませてもいいだろう。

セイバークラスは全体的に高レアが多く、無課金・低課金のマスターには高嶺の花のクラスなので、セイバーにお困りのマスターは是非とも育てて損はないサーヴァントである。

2020年バレンタインイベントに合わせ、モーション改修。
体形から想像できない動きや器用さの他、EXTRAアタックでは、レギオン兵による攻撃が追加された。
また再臨で、バスターアタックのモーションが変化するようになり、
第一・第二では剣による攻撃だが、第三再臨では巨大な大理石の腕を使った攻撃となる。

【劇中の活躍(?)】



さて、FGOにおける彼にはある一つの特徴がある。


それは――めっちゃ太っている。

もう一度いう。

DEBUである

なんでこうなったかというとそのように書いた文献が残っているから
ただしそう書いてある文献はカエサルと対立した元老院側が残したものばかりで信用性に欠けるとされており、実際は痩せ型体型であったという記録が残っているらしいが、型月では容赦なくDEBU扱いである。
一方でクレオパトラによると、少なくとも彼女と出会った頃は痩せていたらしい。
加えてトリスタンの見立てによると、アグラヴェイン級のストレスによる過食太り」
つまり

 ローマで政治を行っていた頃ストレスで激太り
→将軍として活躍した頃痩せる(この体型の頃にクレオパトラと出会う)
→英霊となるも、全盛期の姿で呼ばれたためかまた太った体型に←今ここ

こういう事ではないかと思われる。
しかしそんな体型ながら敏捷はB。動けるDEBUである。
ちなみに本人によると「太っているのではない。ふくよかなのだ!」との事。

カルデアではピザとコーラを両手に持って「ムシャゲプムシャゲプ」していた様子。
こんなところまで全盛期にならなくてもいいのに……

自ら剣を振って戦うことは好きでは無いらしく、もっと楽に勝てるクラスが良かったとセイバークラスでの召喚には不満たらたら。
剣を振る度「面倒だ。面倒だ。実に実に面倒だ」と口にしている。
皇帝特権まで使って無理矢理にでもセイバーになっている後輩に謝れい!

しかしローマでの権謀術数の日々はそれ以上にしんどいものだったらしく、ちょくちょく将軍として戦いに参加していたのは陰謀から離れるためでもあったらしい。
やはり激太りの原因はストレスか……
あるいは単に運動していたからか。

たびたび『しかし、だからといって私を前線に置くべきではなかろう』だのなんだの言っているが、実のところ、当時のローマ人はノブレス・オブリージュ(高貴なるものの務め)が異常なほど強く*2、名家出身の跡取りながら(亡命中に)従軍、友軍を敵地から救う功績でローマ共和国最高位(月桂冠)の勲章をもらう、ガリア戦争では前線が混乱してるのを目にとるとそこに直接赴いた上に兵士から盾を奪って前線指揮をやりだす、内乱記では敗走中の兵士を鼓舞しようと軍旗を奪って前線に出たら敗走兵に殺されかけるなど、なんだかんだで最前線で戦っている。
最優の『セイバー(剣士)』に選ばれたのは決してネームバリューだけではないのだ。
(なお、カエサルはアフリカ戦線では熱血軍曹と化し、対戦像戦術を新兵に対して熱心に訓練している。本当に前線嫌いなんですか?)

ローマの事は大好きであり、先達である神祖には尊敬の念を抱き、子孫にあたる皇帝たちはのように思っている。
ローマ・エジプト帝国を成立させたイスカンダルの事も尊敬しており、その像を前にして「彼の年齢に達したにもかかわらず何も成しえていない」と口にした事もあったという。

扇動スキルEXという恐るべき弁舌の名手であり、扇動の天才。またの名を「歩く詐欺マシーン」。
「喋らせると丸め込まれるから喋らせてはいけない」と言われており、(特に初期の)イベントで暗躍しまくっているため、
「何かあったら黒幕(カエサル)は登場人物およびプレイヤーの共通認識だったりする。
後に劇中では劇作家とかPとかアラフィフとかも合わせて『カルデア悪巧み四天王』とされており、要対策として対策マニュアルまで作られている。
何度か被害に遭っているマルタさんによれば「借金のプロ。それも一度も返さないタイプのプロ」との事。
実際カエサルは空前絶後の借金王とも言われており、若いころから自身のお洒落に手書きの書物に私的交際に愛人へのプレゼント、
出世したらしたで加えて政治活動や公共事業に公共祭儀……といった具合に湯水のごとく金を使っていた。*3
当然当時のローマの国家予算の一割とかいう個人レベルでは返しきれない額に借金が膨れ上がり、
破産されれば貸した側も延焼してローマの経済が混乱するので「出世してもらわねば困る」と債権者が熱烈な支援者になってしまうほどだったとか。
なんせローマ随一の大金持ちであったクラッススはカエサルに金を貸しまくり、
カエサルのイスパニア赴任の際には借金の保証人になって高跳びを恐れる他の金貸しをなだめ、そして三頭政治でにっくきポンペイウスと手を組んでいるのである……

しかしサーヴァントになってまで陰謀を繰り広げるのは「面倒だ」と考えているため、基本的にマスターを裏切る事はない。
陰謀の果てに自分が死んだ事に後悔はないが、クレオパトラを涙させてしまった事は彼にとって非常に大きな後悔なのだ。
だがギャグイベントになるとそのストッパーが外れてしまうのだった。
莫大な借金と引き換えに民衆からの人気を博していた血が騒ぐのか。

聖杯にかける願いは「クレオパトラと再会して、彼女と息子カエサリオンを認知する事」
愛する女と息子と共に安寧の日々を送る事こそ彼の望みである。



イベントではまず「月の女神はお団子の夢を見るか?」に登場。
マルタさんから巧みな弁舌でお団子を頂戴し、カリギュラと共にお団子を食いまくっていた。ウオオ、DEBUUUUUUーーーーウ!
しかし、その裏ではお団子をカルデアから奪った者の存在に気付いていたらしい。そのあたりは流石の知能と言うべきか。

次に「ほぼ週間サンタオルタさん」に登場。
ある日、ダレイオス君3歳の城に遊びに行ったカエサルは、その赤さからサンタクロースと勘違いされてしまい、仕方なく彼らから家財を巻き上げた。
仕方なかったのだ。サンタではないと名乗るのは簡単だが、カエサルだから仕方なかったのだ。
しかし、肝心のプレゼントが無かったため、ダレイオス君の財産からプレゼントを配ろうと考えたのである。ちなみに買い取り人の名義はたまたまいたファントム君が代筆した。

だが結局仮初めのサンタクロースでは真に望むプレゼントを与えられず、すすり泣く彼らを見ていられなくなったカエサルはフランスへと河岸を移した。
そこで純朴な騎士から古い家財を売り払いたいという彼女…ん?彼?の提案を聞き、新旧問わず家財を買い占め、
フランス王家の宝だけは返してほしいと泣いて頼む彼女に10倍の値段で買い戻させてあげた。

王妃にいじめられる彼女を見かねたカエサルは山間に身を隠し、皇帝暗殺に励むオリエンタルな美女と遭遇。
半分皇帝のようなものな私ならいいアドバイスができると匕首を譲り受け、
ついでにマルタさんと牛若丸を巧みに誘導して書類に判子を押させ、高額でプレゼントを買わせた挙句、足りない分の家財を差し押さえて没収していった。

上記のことを言葉巧みに正当化するカエサルに対してサンタオルタは『もういい、黙りなさい!歩く詐欺マシーンですか貴方は!』と、
基本的に態度を崩さないオルタでさえ、思わず素の口調が出てしまうほどに激怒していた。

当然被害に遭った全員はこの偽サンタに激怒し、サンタオルタは行く先々でとばっちりを食らう事になった。
しかしさすがにから巻き上げるような真似はせず、
「真のサンタが来るまで待つといい。なに、来なければ来年こそ私が何とかしよう」と言って去っていったとか。
ちなみにこんな事をしていた理由は単にヒマだったから。扇動せずして何がシーザーか!

次に「チョコレート・レディの空騒ぎ -Valentine 2016-」に登場。
今回は珍しく黒幕ではなく、黒幕の手駒としてチョコを食っていた。
しかしいい機会だからとエミヤ冬木市民マラソン大炎上モードに付き合わされることになった。

次に「ダ・ヴィンチと七人の贋作英霊」に登場。
今回も事態を引っ掻き回そうとしていたが、パラケルススと共に事を起こす前に捕えられてしまった。

全サーヴァント総出の「ネロ祭」では定番のローマ組の他、ガリア戦記の作者ということで作家系キャスターたちともチームを組んでいる。

そして「ハロウィン・カムバック! 超極☆大かぼちゃ村 ~そして冒険へ……~」にて遂にクレオパトラが登場。
その声に応じて彼女の目の前にレイシフトし、ついに念願の再会を果たしたのだが、その変わり果てた姿にクレオパトラは失神してしまった。
しかし中身は彼女の惚れたカエサルのままのため、「どんなにふくよかでも素敵に見えるとか何なのよアレぇ!? ああんあり得ないぃぃ!!」と悶えている。

その後のイベントではより黒幕っぽいアラフィフが登場したこともあって黒幕になることはめっきり減り、たいていクレオパトラとセットでBAR−カップルぶりを見せつけている。爆発しろ。
一方で隙あらば不夜城のキャスターやらセミラミスやらを口説きに行っているのも相変わらず。
流石のクレオパトラもこれには怒り心頭で、カエサルは「どうしたらいいと思う?」とカエサリオンに助けを求め、カエサリオンは天から「痩せればいいと思いますよ」と答えを返したという…

なおこの時点でカエサル(と嫁)は聖杯への願いを8割くらい自力で叶えていたりしている
相談されたらしい神祖も「お前が認知すればすべて解決する(意訳)」と一言。もうお前ら幸せに暮らしとけ。




【余談】

なおこんなDEBUになったのはFateシリーズ原作者の奈須きのこ氏が「最初に引くサーヴァントがこんなDEBUだなんて……」とガッカリさせる枠として想定していたためでもあったりする。
その後当の菌糸類が初めて引いたサーヴァントもカエサルだったため、自分でその気持ちを味わう羽目になった

その後、騎士王を引いてお役御免になったらしい。


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最終更新:2023年09月04日 19:07
添付ファイル

*1 アントニウスの行動がどれだけ問題かというと、現代アメリカ大統領がコーラン片手にカリフとして独裁宣言するレベルの暴挙。今でこそ帝国というイメージだが、そもそもローマはかつて暴虐なる王を勇敢な市民たちが倒したから今日がある、という強烈な反王政の自負があるためで、ただでさえ終身独裁官や王様紛いなエジプトロマンスなどで反感を買っているカエサルにとって百害でしかないし、実際市民はこのカエサルの行動を喝采している。

*2 どれくらいかというと、あのハンニバルと戦ったカンナエの戦いでは数十人もの元老院議員が最前線で戦死して戦争終盤は官職に就く議員が不足するほど。カエサルの時代でも議員や高官が最前線で戦って戦死するのがままある。

*3 古代では国家財政という概念はあれど、有力者が私財で公務を行うのは当然の義務という因習があった。また、ローマではクリエンテスとパトロヌスと呼ばれる庇護関係が重要視されており、パトロヌスとして貴族や有力者はクリエンテスである個人や国家に対して保護や利益を与える道徳的義務があり、地中海世界を牛耳ったカエサルはある意味地中海世界のパトロヌスであるため、公共事業に投資し続けていた。無論見返りも莫大で、あれだけ叛乱を起こしたガリアは二度と叛乱を起こすことがなく、若干18歳のアウグスティヌスもパトロヌスを引き継いだというだけでもそれなりの後ろ盾を得ている。極論となるが、中世の封建主義の原型ともいえ、この個人の庇護関係を国家行政に発展させたものが帝政へとつながるのである。