閻魔あい

登録日:2016/09/28 Wed 00:25:19
更新日:2024/04/11 Thu 11:25:05
所要時間:約 6 分で読めます






後は、あなたが決める事よ……。








アニメ『地獄少女』シリーズの主人公。
都市伝説として「恨んでいる相手を地獄に流してくれる存在」と噂になっている。


CV:能登麻美子
演:岩田さゆり(ドラマ)、荒井萌(舞台)、玉城ティナ(映画)


容姿

見た目は中学生くらいの小柄な少女、長い黒髪が特徴。
普段は黒のセーラー服を着用している(その前は様々な時代に合わせた服装をしている)が、地獄流しの際は黒を基調とした着物に着替える。
その他にも潜入捜査やお仕置きで様々な恰好をしているが、私服も一応持っている模様(1期7話より)
漫画版である「R」にて潜入捜査でアイドルグループに潜り込んだ際には人気投票でちゃっかり3位になる等、それなりに美少女として見られている模様。

性格

基本的に無口で無表情。依頼人に対しても淡々とした口調で話す。部下である三藁たちに対してもそんな感じだが、時には休みを与える等関係は良好。
しかし地獄流しを通じて様々な人の心を見てきたのか、徐々に垢抜けてきている。
特に各シーズン終盤では感情に任せて掟破りの行動をする事が多く、存在が危うくなることも。

漫画版のおまけ漫画では逆にはっちゃけることが多く、ギャグ顔で三藁や依頼人に不満をぶちまけることもある。胸が小さい事も気にしている模様

地獄流しとは

午前0時にのみアクセスできる謎のサイト「地獄通信」を介してあいに恨んでいる相手を地獄に送ってもらう(この世から消滅させる)事である。
このサイトは怨みを持っている人にしかアクセスできず、エラー表示しか出ない。
アクセスした後は記入欄に怨んでいる相手の名前を書き、送信ボタンを押す。

するとあいが現れ、使い魔である三藁の誰かを藁人形に変化させ依頼人に手渡す。
それに巻かれた赤い糸を解けば正式に契約が交わされ、怨みの相手は即座に地獄に流される。
ただしその代償として、「人を呪わば穴二つ」――――自分自身も死後地獄へ行く事が確定してしまう。
その証として黒い火の玉の形をした刻印(契約の刻印)が胸元に刻まれ、消える事はない。
なお、今までの契約者はあいの家にある蝋燭に名前が刻まれている。

また、ターゲットがあまりにも非道な行いをしてきたような人物の場合は地獄流しの前にお仕置きが加わることがある。(が、後になると善人でさえお仕置きされる)
その際は牛車に変身した輪入道に乗って移動する(一応、徒歩でも行けなくはない模様)
恐怖を与えるホラー系(依頼者の仕事や趣味がテーマになっている*1)や、視聴者から見ている分には楽しいコメディ系まで多岐に渡る。
役者は主にあいや三藁、ターゲットの周辺人物の幻である。

そして最後に、



闇に惑いし哀れな影よ。

人を傷つけ貶めて、罪に溺れし業の魂。

いっぺん、死んでみる?



と言い放ち、地獄へ流す。

利点としては名前を書き込む際は「つきまとう人」や「お父さん」等の抽象的な名前でも構わない事である。
これにより相手の名前はおろか顔すら知らなくても契約は成立するのである。

欠点としてはアクセスに怨みが必要となるのだが、この怨みの強弱どころか善悪さえ判別しないことである。
要は「車を傷つけたりコーヒーをかけたのに謝らなかった」や、
「尊敬していた人物が一度だけ情けない所を見せた」等の些細な理由や
逆恨みや勘違い、はたまた自分の利益や口封じ目的など、どれだけ依頼人が外道でターゲットが善人でも契約は成立し、地獄に流してしまえるのである。
それこそ、全く罪のないはずの生まれる前の赤ちゃんでさえも…

地獄少女側は基本的に受けた依頼は遂行しなければならない(断った事例もいくつかあるが)ので、
下手をすれば町1つが壊滅してしまう事態に発展することもある。

なお、一度藁人形を受け取ってしまえば他人が引こうが(無論引いた人がリスクを受ける)、怨みの念が消えようが効果は発動する。
また人形をあいに返すか捨てれば、契約は破棄される。

保持期間は無期限だが、その間三藁は一切行動不能である。 釘で刺されてもなんともない模様。


能力

地獄流し以外にも相手に過去の映像や自分の見ている景色などを見せたり、空中を自在に飛んだりできる。
また本作はバトル系の作品ではない為あまり取り上げられることはないが絶大な戦闘力を持つ。

主に黒い炎を飛ばす攻撃を行い、建物1つなら易々と破壊できる。また「地獄少年」ジルや上司である人面蜘蛛の拘束すら振り切ってしまえる。
半面防御力はそこまで高くなく、少女に蹴られたときはしばらく痛みに苦しんでいた。

ただ力を失った状態でも、大人数人がかりでボコボコにされても意識を保てる程には打たれ強い。


人間関係

  • 輪入道、一目連、骨女
あいに付き従う三人の妖怪、通称三藁。
各々の事情であいと出会い、彼女の手助けをする。
主に依頼人やターゲットの周辺に特殊な術を使って潜入し、情報収集を行う。
あいへの忠誠心は非常に高く、仕事の遂行よりもあいの事を優先して行動する。
『三鼎』からは少年の姿をした妖怪・山童が加わり四藁となるが、『宵伽』最終回で離脱したことで、再び三藁に戻った(詳しくは後述)。

  • あいの祖母
あいと共に住む老婆。シルエットのみの登場で容姿は不明、本当にあいの祖母なのかも不明。*2
ただあいの事をとても可愛がって心配していることから監視役とかではない模様。
普段はあいとしか話さないが…。

  • 人面蜘蛛
地獄のお偉いさん(輪入道談)。あいを地獄少女にした張本人。
常にあいを監視しており、掟を破ったらすぐに処罰しようとする。
だが結局許している割と良き上司。

  • きくり
『二籠』以降、いつの間にかいた幼女。
あいの妹分なのかどうかも不明、たまに人面蜘蛛に通信機代わりにされる。
次期地獄少女の座を狙っているらしい。


地獄少女、誕生の経緯

遥か昔―――今から400年前、六道郷に「あい」という大人しい少女が住んでいた。友達はおらず、従兄弟の仙太郎のみが理解者であった。
しかし、その土地の掟であいが「七つ送り」の生贄に選ばれてしまう。それを不憫に思った仙太郎はあいを死んだ事にして山奥に匿う。

だがそれも長くは続かず、6年後にあいは見つかってしまった。しかも罰として仙太郎の手で引導を渡される事になった。
やむなく仙太郎はそれを実行、あいは帰らぬ人に……ならなかった。

怨みの念で蘇ったあいは怒りと憎悪に任せて村を焼き払うが、「新たな怨みを生み出した」として地獄の怒りを買い、両親の魂が人質にされてしまう。
そしてあいは、罪滅ぼしのために人の怨みを晴らす「地獄少女」の務めを果たすことになるのであった。

ちなみに仙太郎は逃亡し、後に黒飴屋として大成。あいを含む七つ送りで犠牲になった少女達の魂を慰めるべく、七童寺を建てる。
そして彼は別の土地に移り、子孫を残したのだった……。


本編での行動

  • 地獄少女
この頃は本当に追い詰められた人間しか依頼をしてこず、相手も人間的に最悪な人物ばかりだった。
しかし柴田一と、その娘のつぐみが物語に絡んでくるようになってから変化が起きる。
特に非の無かった人物を流す所を見られた上に、二人が仙太郎の子孫であったことを知ると、
忌まわしき血を絶やすべく二人を抹殺しようとするも、怨みを乗り越えた親子の「愛」を目の当たりにし、考えを改める。
その際に自分の仙太郎への想いを再認識し、彼が残した七童寺を焼き払う。
それ以降は柴田親子を巻き込む事はなくなり、再び地獄流しの日々に戻るのだった。


  • 地獄少女 二籠
前期の経験からか人間性に変化が訪れ、駄洒落を言って赤面したり
不良のターゲットに対して「なめんなよ、タコ」と言い放つなど茶目っ気も出てきた。

しかし、紅林拓真という少年の事件に関わってからはまた暗雲が立ち込める。
様々な要因が重なり彼が町の嫌われ者になってしまい、彼に罪を擦り付けるための地獄流しが多発してしまう。
そして、いざ彼が流されるようになると、過去の自分と重なったからか彼を現世に戻してしまう。
そのせいで地獄少女としての任を解かれ、三藁との記憶も失われるが、それでもなお立ち上がり拓真を守ろうする。

そして自らの「死」を以て怨みの連鎖を断ち切ったことにより、あいの魂は地獄へと送られる。
これにより、人質になっていた両親の魂も解放された。

その後、お役御免となった三藁は現世で解散。地獄少女の存在は、人々の記憶から忘れ去られていった……




と、思われた。


  • 地獄少女 三鼎
何の因果かまた現世に戻り、地獄少女となる。
今回は今までと違い、御景ゆずきという少女に憑依した状態となる。
その為、地獄流しの際には彼女から「羽化」するように顕現する。
コスプレも幅が広がり、蜂娘、体操服(ブルマ)、犬耳等を披露した。

六文灯籠の日に肉体を得てゆずきから分離するが、その際に彼女の親友を流した為に彼女に怨まれることになる。
しかしあいは、ある事情からゆずきを次期地獄少女にしようと考えていた。

物語終盤、自身の秘密を知ったゆずきはあいから地獄少女の座を譲られるも、怨みから速攻で掟を破ってしまう。
あいはその罰を肩代わりするが、その代償として「永遠の地獄少女」となる事を強いられてしまう。

そしてゆずきの成仏を見届けた後、彼女が流し損ねたターゲットを別の依頼で流すのだった。

  • 地獄少女R

なかよしで連載されていたオリジナルストーリー。
時系列は三鼎と宵伽の間に当たると思われる。

それなりに長い期間活動していたようで、潜入捜査の一環とはいえ探偵助手やメイド、アイドルといった様々な姿のあいが見られる。おそらく最も彼女がはっちゃけていた時期

だが自分の故郷の跡地が出て来たり学園に潜入して別の怪異と戦ったりといったシリアス要素も忘れていなかった。

そして終盤、地獄通信を利用して人を陥れる少女、藤堂まりやが登場。
人面蜘蛛は彼女を新たな地獄少女にする事を企み、彼女の従弟である倉一の命すら利用してまりやを地獄少女に仕立て上げるも、感情を爆発させた彼女は暴走し世界を滅ぼそうとする。

しかしあいの介入で彼女は成仏し、あいが再び地獄少女になるのだった。

  • 地獄少女 宵伽
地獄流しを続けていたが、それに疑問を抱く少女・ミチルと出会う。
彼女がかつて犯した大罪を知っており、その贖罪のために地獄少女になるよう告げる。

最終的にミチルが2人目の地獄少女となり、山童はミチルの元に付く(これに関しては許可している)。
正確にはミチルに代替わりしたのではなく、2人体制になった模様。

ミチルの言う「天国」に対し、意味深な反応を示していたようだが…?


彼女達は今でも、どこかで誰かに頼まれ、誰かを地獄に流しているのだろうか……。





あなたの怨み……追記・修正します……。

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最終更新:2024年04月11日 11:25

*1 漫画版のおまけコーナーではサッカーのお仕置きをする際にシュート練習をしていたことから、ある程度の事前準備は必要である模様

*2 あいの生前が描かれた回でも祖母らしき人物は見受けられなかった。尤も、その描写より以前に亡くなった可能性も否定できない。