ターボキッド(映画)

登録日:2016/09/26 Mon 20:51:33
更新日:2023/07/20 Thu 17:39:35
所要時間:約 7 分で読めます




文明崩壊後の荒野で野蛮人がBMXで大暴走!!



ターボキッド』とは、2015年に公開されたカナダの映画。


本作の内容はぶっちゃけチャリンコ版マッドマックス

チャリンコ版マッドマックス

大事な事なので2回言いました。
世界中の映画祭を猛烈な勢いで駆け抜け、その強烈な80年代臭、シンセバリバリの音楽、暴走BMX、血まみれ、世界の終り感、
そしてローレンス・ルブーフが演じるヒロインであるアップルのキュートさで話題となり、
キック・アス×マッドマックス」などと評されたSF・ボーイミーツガール・流血・ゴア・ヒーロー・アクション映画。
基本的にヒーロー物であるが、上記にある通り、全編通して人体破壊描写が凄まじい。

監督や出演者曰く「『レポマン』『BMXアドベンチャー』『ブレインデッド』『ネバーエンディングストーリー』『マッドマックス2』『グーニーズ』の要素をごちゃ混ぜにした」という本作の野蛮とファンタジーの絶妙な融合具合、そして全力で80年代末期から90年代初期の映画作品をオマージュした作風は観る者の心に懐かしさや恐ろしさや高揚感が入り混じった不思議な感覚を植え付け、低予算ながら映画ファンの心を鷲掴みにしている。
もともとはオムニバス映画企画に『T is for Turbo(TはターボのT)』というタイトルで応募した短編映画だったのだが、落選した後にジェイソン・アイズナー監督からの応援を受けて長編に作り直した作品。

そしてマッドマックス同様のポストアポカリプスな世界観にもかかわらず、インターセプターやKAWASAKIのバイクではない20インチBMX自転車を完全武装の野蛮人たちが必死にこいで荒野を疾駆するという悲惨かつ異様な光景は、その絵面自体が物語に関係なく哀愁に満ち溢れている。
だって文明崩壊してガソリン枯渇したら車よりチャリじゃん!

現在続編が制作中であり、主人公とヒロインの中の人が続投に乗り気であるとの事。



【あらすじ】

文明が崩壊、あらゆるものが汚染された1997年、水をめぐって争う猛者達の巣食う荒涼とした野蛮地帯でキッドはBMXにまたがり、コミック「ターボライダー」を人生のバイブルとして1人で何とか生きのびていた。
そんなある日、謎の少女アップルと出会い彼女に惹かれていくが、水を牛耳る極悪首領ゼウスによって彼女が誘拐された!
キッドは彼女を取り戻すため、正義の鉄槌をゼウスに下すため、ターボライダースーツに身を包み、敵のアジトに乗り込むべくペダルを踏み込む――。



【登場人物】

  • キッド
本作の主人公。
赤いヘルメットがトレードマークのスカベンジャーでスーパーヒーローに憧れている。
幼い頃に両親をゼウスに殺され、現在はガラクタの山から使えそうな物を拾い集めながら1人で生活している。
「ターボライダー」のコミックをバイブルとしており、突如現れたアップルともそれをきっかけに意気投合。徐々に惹かれ合っていく。
中盤でアップルが悪党にさらわれて自らも追われる身となった際に偶然ターボライダーの秘密基地を発見。
そこで手に入れたターボライダースーツを装着、ゼウス率いる悪の軍団に立ち向かう事となる。

◇ターボライダースーツ
かつて実在していたターボライダーが身にまとっていた真紅のアーマー。
最大の武器は左腕のガントレットに組み込まれた「ターボブラスター」であり、食らった人間を瞬時に破裂させる程の威力を持つプラズマ弾を発射できる。
ただし、威力に比例してエネルギーの消耗が激しく、数発撃つと一定時間の間、エネルギーチャージが必要となるため、短時間での連射ができない。


  • アップル
本作のヒロイン。
ピンクがかった金髪が特徴。序盤でキッドの前に現れたのを機に彼と行動を共にする。お前ら末永く爆発しろ
ゼウスに捕まった場面では、キッドからプレゼントされた武器(モームの人形を先端にくくりつけたバット)で悪党をメッタ打ちにしながらノリノリに応戦していた。どこぞの悪カワヒロインといい勝負である。
一見するとキュートでポジティブな美少女なのだが、悪く言えば異常なほどハイテンションでKYなアホの子である。


  • フレデリック
腕相撲の王者であるカウボーイ風の男。
ダンディーな出で立ちでサイドカー付きの自転車を愛機としている。
いわゆるお助けキャラであるが、カッコ良く振舞ってる割にどこか抜けており、それが原因で度々足をすくわれている。
序盤では弟と仲間を殺され、ゼウス達に拉致された挙句に右手を切断される等、登場して早々ピンチになる有様。
本編後半では失った右手の代わりに機械の義手を装着してキッドと共にゼウス達に立ち向かう。


  • スケルトロン
ゼウスの右腕とも言える戦士。
その名の通り、ドクロのマスクを被っており、常に無口。
最大の特徴は左腕に装備された回転ノコギリであり、接近戦で人体をいとも簡単に切断できる他、ノコギリの刃を飛び道具として射出できる等、遠近両方に対応している。
マッドマックスの要素を濃くオマージュされたキャラであるが、彼も例外なくBMXにまたがって疾走しており、その光景はかなり緊張感ゼロである。
最期はどこぞのバイオレンスなゴスロリ少女のごとく傘で武装したキッドに惨殺された。


  • マスター
酒場の店主。
度々店に訪れるキッドから使えそうなガラクタ受け取って物々交換で水を分け与えている。
事あるごとにキッドに悪態や憎まれ口を叩いているが、基本的に関係は良好である。
中盤でキッドがゼウスのアジトを襲撃した際には、とばっちりを恐れて遠くへと逃げ出そうとしたが、それを良しとしないゼウス達に捕まった挙句に拷問を受けて死亡。


  • ゼウスの子分達
揃いも揃って世紀末な連中であるが、中にはキーパーマスクの殺人鬼処刑マジニに似たキャラもいる。


  • ゼウス
本作のラスボス。
地域一帯の水を独占して猛者達の頂点に立つ悪の首領。眼帯とスキンヘッドが特徴。
かつてキッドの両親で貯蔵していた水を奪おうと2人を殺害。その際、キッドの母親にボーガンで左目を刺されてしまった。
なお、当時幼かったキッドは恐怖のあまりその場から逃げ出した。ゼウス自身はそのことを覚えていなかったが、後に思い出している。

アジトには水を作りだす装置が設置されているが、その実体は人体から水を抽出するシステムであり、捕らえた人間を一か所に集めて機械で破砕して水分のみを蛇口から出すというものであった。元ネタはおそらくイギリスのコミック実写映画『タンク・ガール』。



【余談】

本作のヒロインであるアップルはキャラ設定に加え、容姿が童顔であるためか、どう見ても10代後半か20代近くにしか見えないのだが、
中の人は本作が公開された時点で何と29歳……つまりアラサー一歩手前であった。

オープニングで流れる曲はジョン・ファーナムの『Thunder In Your Heart

2016年にアップルを主人公にした前日譚短編『No Tomorrow - A Turbo Kid Tale』がミュージックビデオとしてYouTubeで公開されており、キッドに出会う前のアップルの姿が描かれている。





すごいわ Wiki篭り

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最終更新:2023年07月20日 17:39

*1 アップルはゼウスの正体にとっくに気づいてた模様。

*2 正確にはキッドがターボブラスターで爆弾を起爆させた。