最低国/過去の最低国(MOTHER2)

登録日:2016/08/01 Mon 00:47:34
更新日:2024/03/03 Sun 11:07:32
所要時間:約 4 分で読めます





この項目にはネタバレが含まれます。閲覧は自己責任でお願いします。


最低国/過去の最低国(The Under World/The Great Under World)とは『MOTHER2 ギーグの逆襲』に登場するダンジョンの1つである。
前はマジカント


【概要】


地底大陸の最深部にある洞窟。
現代の最低国は地面が崩れていて奥に進むことはできないが、スペーストンネルの移動技術によってギーグが待ち構える過去の最低国に行くことができる。
ネス達は現代の最低国でアンドーナッツ博士の技術により頭脳プログラムをロボットに移し、機械仕掛けの身体で過去の最低国へ飛ぶ。
なお、「最低国」という地名は通常のプレイでは確認できない。文字通りに受け取れば、最低国とは「"最"も"低"いところにある"国"」だろうか。

過去の最低国は、単純に現代の最低国の過去と解釈してもよいのだが、ポーキーの発言によると過去の最低国、少なくともギーグの潜む洞窟内は"異次元空間"とのこと。
つまり、過去の最低国の未来がそのまま現代の最低国にはならない可能性もある。

【名所・名物】


◆スペーストンネル
アンドーナッツ博士とアップルキッド、そしてどせいさんたちの知恵と技術を総動員して完成させた時空間瞬間移動装置。
博士のセリフにある「じくうかんのにんいの2てんをつなげてしまう」とは、すなわち某どこでもドアの実現である。博士やべえ。
オネットに落ちた隕石のかけらを回収することにより、時空のワープの機能が完成する。
ただし 生命の時間の跳躍はできない とのことで、ネス達はロボットに脳のプログラムを移植しスペーストンネルに乗り込むことになるのであった・・・。
しかし、あなぬけネズミなどの生き物系アイテムは持ち出し可能。小さいので時間移動での負荷がないのだろうか?
ちなみにスペーストンネルの数は現代の最低国にある壊れたもの、ネス達が現代の最低国まで乗ってきたもの、そしてアンドーナッツ博士たちが現代の最低国まで乗ってきてその後ネス達が過去の最低国へ乗りついで行くものの3つがある。
博士の発言によると、壊れたスペーストンネルは初期型のもので、服を着たブタのようなものがどせいさんたちを脅して盗んでいったものらしい。
ポーキーはロボット化していない生身でワープできているのを見ると、スペックは初期型のほうが上なのかも知れないが、
後の彼を考えるとこちらの跳躍でも欠陥や副作用が存在し、当時は気付かなかっただけという可能性も否定はできない。
過去の最低国でもネス達の冒険のサポートとして、体力回復とパパへの電話(セーブ)の機能が搭載されている。

◆まぼろし老人
プーに星を落とす方法を教えた老人。スペーストンネル2で最低国(ひみつのたからばこではキョムの空間と呼ばれている)を
進むネス達の前に現れ、戦いはあとわずかである事を告げ、プーにPKスターストームΩを伝授し、去って行く。

ギーグ
本作のラスボスであり、物語の元凶。
その衝撃的な姿、狂気に満ちた言動、壊れたBGMは多くのプレイヤーにトラウマを植え付けた。
ギーグ戦はもちろんある程度の強さも必要だが、戦闘中のとある行動によりラスボス戦を上手くシナリオにリンクさせる、姿の描写にこれまでの背景演出を活用するなどといった技巧を凝らしている。

ポーキー
物語の各所で異変に関わってきたポーキー。
ついに最終決戦でネス達と決着をつけることとなる。
オネットでのブンブーンとの会話から、自分も運命の3人の少年の内の1人ではないかと期待していたが、結局彼はギーグを利用する形で決戦に臨む。
やはりネスが運命の少年に選ばれたことに憧れ、あるいは嫉妬を感じていたのだろうか。


【出現する敵】

名前が赤字になっているものはボス


○フィールド

  • タコ・ソ・ノモノ
HP792 PP0 OF163 DF181 SP44 LK24
タコそのもの。タコシリーズ最上位種で、色は真っ赤。
確かに今までのに比べればタコっぽい色ではあるが…。
一つ目のフロアにしか出現しないが、出現率自体は高め。

行動は一つ前のカナ・リ・タコと同じで、通常攻撃・怪電波・アイテム盗みをしてくる。
此処の敵の中では弱い部類だが、相変わらずアイテム盗みがウザい。
さとりのべんとうなどの高額アイテムは盗んでこないので、その点では安心。
どうせ最後なのだから、此処に来る前の買い物では所持金をケチらずに盗まれないものを揃えておくべきだろう。
PSI耐性は下位種と同じで、PKファイアーが弱点。

  • スーダララッタ
HP722 PP212 OF144 DF171 SP38 LK63
ウィンターズの敵「スイスイ」の上位種。色は純白。
単体だと訳の分からないネーミングだが、下位種の名と繋げると「スーダラ節」になる。
何故スーダラ節から名前を取ったのかは本当に謎。
こちらもタコと同じく一つ目のフロアにしか出現しない。

下位種の純粋な強化版であり、サイコシールドとPKフラッシュがβになっている。
PKフラッシュβには即死効果があるが、この時点なら全員に耐性装備を用意できるはずなので、さほど気にする必要はない。
ただし、実質的に耐性装備を装備できないプーだけは注意。
サイコシールドβによる反撃が地味に怖いので、なるべくPSIに頼らずに倒そう。こちらもタコと同じく、此処ではさほど強い部類ではない。
PSI耐性は下位種と同じで、PKファイアーに耐性を持つが、それ以外はおおむね有効。

  • スーパーエナジーロボ
HP798 PP0 OF142 DF185 SP46 LK12
ストーンヘンジ基地のトラウマエネミー「エナジーロボ」の上位種。分かりづらいが、紫の光沢が付いている。
相変わらずエネルギー注入で敵メンバーのHPを全快してくる。倒すと自爆する点も変わらず。
コイツとスターマン・センゾ、後述するさいごのスターマンの3体という組み合わせでの戦闘は慣れたプレイヤーでも苦戦必至。

PSIはPKファイアーとパラライシスが無効、PKフラッシュとさいみんじゅつに弱耐性を持つが、PKフリーズが比較的有効。
また下位種と同じくプーが変身できるので、運次第だが全回復の恩恵に与る事もできる。

  • スターマン・センゾ
HP750 PP462 OF152 DF170 SP46 LK16
終盤のオネットから続投。
ステータスに変化はないので、詳細はオネットの項を参照。
レアドロップを所持している点も変わらないので、後述するクラーケンバイオのついでに狩るのも一考。

  • クラーケンバイオ
HP900 PP60 OF155 DF195 SP42 LK32
サマーズのボス「クラーケン」の上位種。色は紫。
二つ目以降のフロアで登場するが、出現率が低く気付かないプレイヤーも少なくない。
他の敵とは組まず、必ず単体で出現する。

行動パターンはクラーケンとほぼ同じだが、PKフラッシュβは使ってこない。
竜巻の威力はクラーケンのものより高く、全員が270前後ダメージを受けるので注意。
それ以外の攻撃は耐性装備で軽減できるものばかりなので、そこまで警戒する必要はない。
前述の通り単体でしか出現しないので、全員で畳み掛ければさほど苦戦はしないだろう。

PSI耐性は下位種と同じで、PKファイアー・PKフリーズ・さいみんじゅつに耐性を持つが、PKフラッシュとパラライシスが比較的有効。
倒すと超低確率でネスの武器の一つ「ガッツのバット」を落とす。
攻撃力は此処で手に入る「でんせつのバット」より10低いが、代わりにガッツが127も上がるというとんでもない代物。
しかし、クラーケンバイオ自体、ここでまれにしか出ないという狩りづらさから、入手難易度はあの「おうじゃのつるぎ」をも上回る。

  • やどかりデビル
HP774 PP60 OF158 DF192 SP45 LK32
スリークのボス「ばけテント」の上位種。オレンジ色の口に薄紫の目玉と牙という不気味な配色。
毒の牙で毒に冒してくる他、さいみんじゅつαやジェフのアイテムのシールドキラーを使ってくることもある。また、噛みつかれるとダイヤ状態になることも。

毒の牙のダメージと毒の追加効果がやや怖いが、せいぜいその程度であり強敵ではない。
さいみんじゅつαやダイヤ状態にする噛みつきは頻度が少なく、シールドキラーに至っては完全にサービス行動。
何より単体でしか出現しないため、全員で畳み掛けるだけで割とあっさり倒せてしまう。
PSI耐性は下位種と同じで、PKファイアーが弱点。

一つ目のフロアでのみ出没する上、出現率がだいぶ低いため、一度も会敵せずにクリアした人は多い。
その為インパクトのある外見とは裏腹に影が薄く、肝心の実力も微妙と色んな意味で不遇な敵。

  • さいごのスターマン
HP840 PP860 OF178 DF187 SP47 LK24
ストーンヘンジ基地のボス「DXスターマン」の上位種。ピンクの体に黄色の光沢という派手なカラーリング。二つ目以降のフロアで登場する。

ぞっとするような笑い(無駄行動)でターンを潰す事もあるが、PKスターストームαとΩ、ブレインショックΩ、
シールドβ、ヒーリングΩという多数のPSIを使いこなす驚愕の存在。
更にデフォルトでサイコシールドβがかかっており、こちらの攻撃PSIを跳ね返してくる。
ステータスも非常に高く、通常エンカウントする敵の中では作中最強といっても過言ではないだろう。
こちらのPSIはいずれも効果が薄いが、唯一さいみんじゅつだけはそこそこの確率で効く。

ある程度PP消費に目を瞑れるなら、ポーラのサイコシールドΩでPKスターストームの反射を狙うのが良い。
スターマン・センゾと組んで出た場合は尚更である。
ただし、センゾと違いこちらはランダムで行動するので、必ずスターストームを撃って来るとは限らない点には注意。
サイコシールドで無効化できないブレインショックΩを使われると面倒な事になるので、過信は禁物。
ブレインショック対策として「ダイヤのうでわ」を装備しておくといい。
いざという時はペンシルロケット20の使用や、倒すのを諦めて逃げる事も考慮に入れたい。

  • じゅうそうびポーキー
HP2000 PP0 OF145 DF255 SP60 LK255


ネス! 驚いたか。 僕だよ、ポーキーだよ。 強い者の味方! ポーキーだよ。

みっともない姿になったな。 君たちがここまでやっと辿り着くことは「ちえのリンゴ」がちゃんと予言してたことさ。

‥‥でも「ちえのリンゴ」の予言どおりにはならないんだ。


君たちは、倒れる。


ギーグ様はもっと強い、もっと恐ろしいものになる。

何故かって? 僕さ‥‥僕が、このポーキー様が、ギーグ様に導かれてここに来たからさ。

このことは「ちえのリンゴ」も予言しちゃいなかったんだぜ。

‥‥もうギーグ様は、いや、ギーグは悪の化身‥‥なんかじゃないんだ。

ギーグ自身にもコントロールできない「悪」そのもの‥‥ 邪悪な力そのものになってしまったんだ。


その名の通り奇怪なマシンに乗って重装備したポーキー。
キャラクターとしての詳細はポーキーの項を参照。
最初の戦闘でギーグと共に戦闘に入る。いわばラスボスの前座。


  • ギーグ
HP???(2000) PP999(0) OF255 DF255(127) SP80 LK255
※HPの括弧内の値は第二形態のもの。
※正確には第二形態以外にはダメージを与える処理が行われないため無敵状態になっている。(HPは9999。)

ラスボス。キャラクターとしての詳細はギーグの項を参照。



【ストーリー概要】


ギーグを追ってついに過去の最低国に乗り込んだネス達。
待ち構える強敵たちを倒しながら進むと、最深部で悪魔のマシンに身を隠すギーグを発見する。
そしてその傍らにはあの最悪の隣人ポーキーの姿も。

決戦の火蓋が切られギーグを攻撃するネス達だが、悪魔のマシンに阻まれ攻撃は届かない。
しかし、しばらくするとポーキーがマシンのスイッチを切り、ギーグの正体を明らかにする。
その姿はもはや生命という枠を越え、まるで怨念のような、実体のない姿だった。

スイッチを切ったことによりダメージは通るようにはなるものの、ギーグの力は一向に弱まる気配はない。
さらにギーグの攻撃は苛烈さを極め、その正体すらつかむことができない。
異常な空間のなかでの戦いによりネス達の精神は極限状態に陥る。

永遠にも続くと思われる孤独な戦いの中で、ネス達は藁にもすがる思いで祈り始める。
するとその思いは現代のアンドーナッツ博士とどせいさんたちに届いた。
その思いはギーグの力を低下させるが、決定打にはなり得ない。
それでもネス達は祈り続ける。
すると世界各地の人々がその思いに応えはじめる。
サマーズを訪れていたトンズラブラザーズツーソンのポーラの両親と園児たち、ウィンターズのトニーと寮生たち、ランマに住む国民、オネットにいたフランク、そして大きな胸騒ぎを感じたネスの家族。
そしてネス達も知らない誰かの祈りも彼らに伝わる。

はじめは小さな力でしかなかった祈りも次第に大きくなっていき、ついにギーグを打ち破る。
ギーグの気配が消える瞬間、ポーキーが再び現れ意味深な発言を残し決戦の場を離れた。
そしてギーグは完全に消滅し、ネス達の戦いは終わった。

死闘の末ネス達のロボットとしての体は動かなくなってしまう。
しかしネス達の魂は身体を離れ、現代の自分たちの身体に戻っていく。
奇蹟のような出来事の連続だったが、ひとまず彼らの戦いは終わり各々自身の故郷に戻ることにし、互いに再会を約束する。

オネットの自宅へ戻ったネス。
家族の温かい出迎えを受け、写真屋から届いたというアルバムに目を通す。
そこには仲間とともに映る自分の姿が。
様々な経験を通じて成長した少年の物語は、ひとまずここでハッピーエンドを迎えることとなった。

その日の夜、ネスの家にあの頃のように下品なノックが響き渡る。
ネスが出ると、ポーキーの弟ピッキーがスタンプのないポーキーからの手紙を持って来た。
手紙には「ここまで おいで! おしりペンペーン」とだけ書かれていた。

ピッキー「・・・・どこにいるんだろう?」


【余談】

GBA版では過去から現代に戻るバグが存在する。やり方はギーグの部屋であなぬけネズミを使うというもの。
しかし、過去にいる扱いなので道具屋の看板が使えず、ロボット状態の判定のままなのでパパに電話すると「カゼでもひいているのか?」と言われる。
祈りのシーンに出る町に行くとBGMが祈りシーンの物になり、サマーズにはトンズラブラザーズがいる(話しても反応なし)。ネスの家ではエイトメロディーズのオルゴールアレンジBGMが流れる。

ガッツのバットやスターストームΩの持ち帰りも可能で、ネスの家での回復も出来、店も通常営業。
再びどせいさん村から過去にも行けるので進行に支障はなさそうであるが、展開ぶち壊しのバグなのでやる場合は自己責任で。

ネット上では「最低国/過去の最低国」の名称が使われることが多いが、攻略本などでは『時の彼方』という名前になっていることもあるため、人によっては通じない場合もある。


まあ、Wiki篭りすっかりたくましくなって。
いろいろ聞きたいこともいっぱいあるけど
帰ってきたそうそう質問攻めじゃうるさがられちゃうわね。
もし、自分の用事がぜーんぶ片付いたら
もう一回声をかけてちょうだい。
さっき立て主さんが項目を届けてくれたのよ。
一緒に追記・修正したいから。

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最終更新:2024年03月03日 11:07