ニムバス・シュターゼン

登録日:2016/07/20 Wed 22:45:54
更新日:2023/10/12 Thu 16:28:55
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セガサターンの 「機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY」に登場するキャラクター。

所属 ジオン公国軍
性別 男性
階級 不明→大尉
年齢 24歳

CV 速水奨


私は、EXAMのパイロットとして選ばれたのだ!

  • 人物像
自ら「ジオンの騎士」を自称しているパイロット。
高いプライドを持っており、自信家。それに見合う実力も持ち合わせる。
類まれなるMS操縦技術を持っており、通常の物はもちろん、リミッターが付いていないEXAM搭載機も問題無く操っている。
特に格闘戦は圧倒的で、一年戦争では珍しい二刀流使い。同時居、他の二刀流使いはアムロ・レイ搭乗のガンダムが少し使った程度。
EXAMシステムや、その暴走についても抵抗どころか歓迎しており、クルスト博士にはシステムに適したパイロットと称された。
パイロットスーツはEXAMの高機動により発生するGを抑える為か、胸部分にシートベルトのような物を4つ付けている。
ヘルメットは機体に取り付けられたEXAM専用の物を装備、パーソナルカラーは両肩を赤く塗る。

しかし、自信家かつ他の人間を見下す性格であり、協調性は無いに等しい。
連邦のパイロットを「雑兵」と呼び、「裁きを受けよ!」等、傲慢な性格を露わにする言動が多い。この事はユウにも、指摘されている。
問題行動も多く、撤退命令出した上官を殺害して降格。理由があるとはいえ撤退中の友軍機を一刀両断する等、かなりの危険人物である。
それでも、彼の凛とした態度には惹きつけられる物が多かったようで、彼を信奉している同士も数多く存在した。
原作ゲームでは一刀両断シーンが無かったり、小説版ではマリオン・ウェルチに乱暴を働いたという描写もあったりと、この辺りは作品によってまちまち。


  • 経歴
上官殺害後、EXAMシステムの研究へと左遷され、クルスト・モーゼス博士の元でテストパイロットを務める事となる。
この時からEXAMに取り憑かれ、その被験者であるニュータイプ、マリオンにも固執するようになっていく。
しかし、研究資料やシステムを手土産にクルスト博士が連邦に寝返った事により、状況は一転。
EXAM搭載機であるイフリート改を使い、博士を追って抹殺、もしくは拘束する任に着く。
ただし、機密であるEXAMを悟られないよう、敵はもちろん、友軍であるジオンにすら姿を見せる事は許されない。徹底して、証拠を残さない事が求められた。

「蒼を受け継ぐ者」
謎の暴走を起こした連邦軍の蒼い機体が、ミデアで輸送される情報を得たニムバス。
目標のミデアはジオン軍が撃墜してしまい、機密保持の為に行動できずにいた。
駆けつけたモルモット隊により、ジオン軍は全滅。満を持して連邦の雑兵、もといユウ・カジマに襲いかかる。
イフリート改の凄まじいスペックでジム・コマンドを圧倒するも、連邦軍の増援が到着。撤退を余儀なくされる。

キャリフォルニア・ベース掃討戦にて、遂に蒼い死神、BD1号機と対峙。
マシンの性能差では劣っていたが、追い詰められた際の不意打ちで辛うじて1号機の頭部を破壊、戦闘不能へと追い込む。
しかし、ニムバスとイフリート改は限界に達していた。爆発する機体からの脱出には成功するも、愛機を失ってしまう。
同志のギャロップに回収され、クルスト博士発見の情報を入手して高笑い。「蒼を受け継ぐ者」はここで幕を閉じる。

「裁かれし者」
EXAM搭載機を開発していた連邦軍基地を襲撃、遂にクルスト博士の殺害を果たし、新たなる愛機であるBD2号機の奪取に成功。
任務を完了したニムバスと同志達は宇宙へと上がり、廃棄コロニー内部のEXAM研究施設へと帰還。BD2号機の肩をパーソナルカラーであるに染める。

宇宙に上がった後も、モルモット隊の追撃は止まず、遂にはEXAM研究施設での戦いとなる。
多くの部下を蹴散らした、ユウの3号機と相対するニムバスの2号機。同じ機体で、EXAM搭載機の最後の戦いが始まった。
しかし、マシンの性能差が無い上で、リミッターが解除されたEXAMシステム*1を使ってでも、勝利は掴めなかったニムバス。
最後の最後まで自らの敗北を認めず、「この私が連邦の雑兵如きに…!」と漏らす。
せめてもの抵抗で火花を散らす2号機で3号機に掴みかかり、EXAMシステムを道連れに爆散。ジオンの騎士、ニムバス・シュターゼンは死亡した。

EXAM搭載機は全滅、システム開発者であるクルスト・モーゼス博士も死亡。EXAMのデータは、完全に闇に葬られた。


  • サイドストーリーズ

……マリオン。私は、どこで間違ったのか……な……。


専用シナリオを与えられ、2号機強奪といった珍しい部分もプレイできる。
設定もいくつか変更された。特筆すべきは同志達、EXAM研究チームについての活躍も多い。
原作で描写不足だった部分にもスポットが与えられており、ニムバスファンとしてはたまらないだろう。
凶悪な部分は鳴りを潜め、より騎士、そしてパイロットとしての生き様を活かされる形となった。

「プロローグ」
新技術と強いパイロットが大好きなキシリア・ザビの目に止まったニムバス。
彼はEXAM研究チームに、テストパイロットとして配属される。
戦闘シミュレータとはいえ、自分を簡単にあしらうマリオンに劣等感を抱いていたニムバス。
EXAMの完成を待ち、少女の力を自分の力として取り込む事を考え、雪辱にも耐え抜いていた。
しかし、クルスト博士がマリオンを犠牲とする実験を強行した為、EXAM研究は中止されてしまう。
研究を続行を目論み、連邦軍へと寝返ったクルスト博士。
博士の奪還、連邦軍のEXAM搭載機破壊の命を受け、ニムバスは実験機であるイフリート改を携え奪還任務へと赴く。
ドムのパイロットであるトリスタン・トレーダー、セルジュ・ラウを主とした、EXAM研究チームと共に地球へと向かう。

なんと、上官殺害についてまったく触れられていない。
また、ニムバス自身もキシリアが注目する優秀なパイロットとして描かれている。
この世界でのニムバスは上官を殺害しておらず、さほど問題行動を起こしていないのかもしれない。
もしくは、その上官殺害が理に適ったものだったか。
キシリア本人は勝利や結果の為なら「軍のメンツ」は軽視する傾向にあるため、些事として扱ったかもしれない。


「執念の追跡者」
地上に降り立った後、連邦軍に工作員を潜入させ、EXAM搭載機である蒼いモビルスーツの捜索を始める。
同時に、陸戦型ジムを主力とした部隊と会敵。単機でこれを殲滅する。
戦闘終了後、ニムバスは「イフリート改がいかに優れた機体とはいえ、今までも無理なテストを重ねてきた」と漏らしている。
ここで自らの乗機への愛着と、機体各部にもガタが来ており、限界が近づいていた描写が追加された。


「ジオンの騎士」
ニムバスの予想通り、暴走事故を起こした蒼いモビルスーツについての情報を入手。
同志達が夜襲を掛け、ミデアを撃墜。トリスタンやセルジュのドムと共に捜索に向かう。
任務のブリーフィング前では「私だけではなく、あの研究に関わった者は皆優秀」とEXAM研究チームを高く評価している。
友軍機撃墜についても「積み荷を壊される訳にはいかない」とのフォローがされている。

モルモット隊と交戦中、イフリート改が動作不良を起こし、ドムの胸部拡散ビーム砲による閃光を隠れ蓑に撤退。
積み荷の強奪には失敗したが、混乱に乗じて同志をミデアに潜入させる事を成功させる。


「宿命の対決」
ミデアに潜入した味方よりも先に、BD1号機の情報がニムバスの元に舞い込む。
第二の任務であるEXAM機破壊の為に、陥落寸前のキャリフォルニア・ベースへと強行突入する。
イフリート改もパーツが尽きかけ、最後の出撃である事を覚悟して挑む作戦となった。

初のEXAM同士の戦いはイフリート改の敗北となり、ビーム・サーベルでトドメを刺されそうになる。
既の所でセルジュ・ラウのドムが盾となりつつ、ジャイアント・バズを接射。相打ちとなりつつも1号機の頭部を破壊する。
その隙にトリスタンがニムバスを救出、イフリート改を爆破。辛くも脱出に成功する。
離脱に使うユーコン級の中で、クルスト博士の所在を突き止めたとの報告を聞く。

「ふははは…クルストよ、首を洗って待つがいい…。」


「クルスト抹殺」
クルストを追い詰めたニムバス。ブリーフィング前には、クルストを「尊敬に値する人物だと思っていた。」と語っている。
だが、マリオンの意識不明についてはクルストが何か仕込んだ物だと睨んでおり、尊敬は怒りへと変わっている。

同志の工作によって警備システムを無効化、その隙にBD2号機の強奪を成功させる。
その際に「お前程のパイロットなら大歓迎だ」と、嬉しそうに話すクルストの発言に怒りを覚え、抹殺する。
奪取した2号機で連邦軍基地を壊滅させ、宇宙へと帰還していった。

「裁かれし者」
新たに受諾した任務内容は、2号機を含むEXAM搭載機と研究施設の完全破壊。
トリスタンを初めとしたEXAM研究チームは情報を断つ為に死を選び、ニムバスを残して施設と共に自爆した。
だが、信頼を置いていた彼らにも隠していた事が一つだけあった。あれ程憎んでいたマリオンを、ニムバスはサイド6の病院へと送り、保護させたのだ。
自分でも何故そんな行いをしたのかわからないまま、ジオン軍へと復帰する為に、2号機とニムバスは最後の戦いへと向かう。

EXAMに飲み込まれたのか、「EXAMでジオンを勝利に導く!」*2と、任務と食い違った叫びを上げ、BD2号機で突撃するニムバス。ユウ・カジマと舌鋒を交わし、激しく傷つけあう二人。
全ての呪縛を解くべく迫るユウや、皆を救わんとするマリオンの精神に答えるかの如く、謎の輝きを放った二機は共に頭部を破壊。相打ちとなった。

の中でマリオンとの始めての出会い、犠牲を払ったEXAMの初起動を思い出す。
爆散するBD2号機と共に、最後の言葉を紡ぐニムバス・シュターゼン。


マリオン、私にしてやれるのはこれぐらいだ。
サイド6の病院でゆっくり休んでくれ…、君の犠牲を無駄にはしない。

その口調はとても優しく、憑き物が落ちたようであった。


  • Gジェネアドバンス

無様だな……ドアン曹長。そんな旧型でEXAMに敵うとでも思ったか……?


クロスオーバー要素が強いヴァンガード製Gジェネの1つ、GジェネA。
その中でニムバスがククルス・ドアンの元上官という、脅威のクロスオーバーが実現した。

上記のセリフの後、ドアンにトドメを刺そうとするも、ドモンがドアンをハイパーモードへと覚醒させる。
金色に染まったザクに一方的に蹴りを叩きこまれ、2号機の攻撃は見事にかわされてしまった。
このイベントを消化した後にニムバスが撃墜されると、ドアンによる独白が追加される。
「ニムバス大尉…あなたは間違っていた。守るべき物の無い騎士など、もはや騎士ではありえない。だからあなたは敗れたのだ。」

EXAM搭載機の相打ちイベントも存在するが、発生させずにニムバスを撃墜すると、手元に3号機を残す事ができる。
その場合、マリオンの魂はシステムに囚われたまま。ニムバスとの決着自体もサブストーリーのような物であり、なんならスルー可能。


ジオン軍、もしくはキシリア率いる正統ジオンのパイロットとして登場。
射撃値は低いが、格闘値が非常に高いキャラクター。
イフリート改はもちろん、Rジャジャのような格闘戦に秀でた機体を与えるといいだろう。
中の人が同じであるギニアス・サハリンとは友好キャラクター扱い。
確かに(当時のイメージである)残忍な点ではそっくりさん。
何故かハーディ・シュタイナーも一方的な友好キャラ扱いである。

EXAM計画にも当然関わるが、これを実行すると強力なニュータイプであるマリオンが犠牲になるのがネック。
最終段階まで進めると、BD2号機も入手できるが、ニムバスが原作と同様に戦死してしまう。
肝心のEXAM搭載機も、性能的に一年戦争の辺りまでしか通用せず、二人の犠牲とは釣り合っていない。
計画も実行しない、もしくは途中で止める事が殆どだろう。


EXVS家庭版でブルーディスティニー1号機が登場し、同時に出撃ムービーでイフリート改とバトルしていたため、参戦の予想をしていた人は多かった。
通常イラスト絵が妙に老け顔かつ白目を剥いているかのような目つきで、覚醒カットインではザビーネのような狂気顔を見せる。
他機体との掛け合いは、騎士道と武士道で競ったり、赤い彗星の再来に「ジオンの騎士の再来はいないのか?」と聞いたり、中の人繋がりでマリオンと誤認したりと若干コミカルな所が見られた。
ただ、僚機であってもジオン軍人を信頼せずにいたりと素行不良を思わせる節がある。

EXVS2ではイラストが新規に変更。骨格レベルで人相が変わっており、どこか爽やかな印象すら思わされる面構えになった。覚醒カットインではやはり狂気に満ちた顔つきをしているが、旧バージョンよりかはマシなレベルに落ち着いている。
なお、本作より専用サイトで機体毎に設定されたミッションを熟すと報酬が貰えるようになったのだが、その一つにスタンプ通信というものがある。大体がパイロットイラストと名言をセットにしたものなのだが、本機のものは何故かパイロットイラストが設定されていない。この珍事は本機以外ではバンシィ・ノルンと機体がデカデカと写っている∀ガンダムしか起こっていない。
元々このスタンプ通信に使われるイラスト自体が旧バージョンの覚醒カットインの流用が多かったのだが、あまりに人相が違い過ぎてスタッフの判断で採用されなかったという説があるが……。


  • 余談
ニムバスを語る上で外せないのはであり、新規にイラストが書かれる度にガラリと変わってしまう。

サイドストーリーズやカードビルダーで登場した、顎がとにかく強調された「アゴバス」が特に有名。
さらにアゴバスの中でも顎が鋭いタイプや、顎が広い物…とバラ付きがあったりともうめちゃくちゃ。
他にはかなりイケメンに書かれた物や、悪人顔タイプも存在していたが、最近は数を減らしつつある。
顔では無いが、カードビルダーでは専用パイロットスーツではなく、エース用のスーツを着用する貴重なイラストも存在する。

見栄えの問題もあってか、近年ではモビルスーツ搭乗時も専用パイロットスーツのベルトを締めない事が多い。
過去の画像ではスーツのベルトを無視して茶色の備え付けの物を使っていたりとここもブレが目立つ。
専用ヘルメットに至ってはごく一部でしか反映されていない。さすがに付けてはいると思うので脳内補完しよう。


○登場作品
小説
ギレンの野望シリーズ
Gジェネシリーズ
ガンダムバトルシリーズ
機動戦士ガンダム
めぐりあい宇宙
ガンダム戦記
サイドストーリーズなど


○搭乗機
MS-08TX[EXAM] イフリート改
RX-79BD-2 ブルーディスティニー2号機
RX-79BD-2 ブルーディスティニー2号機(ニムバス専用機)



この私の追記・修正が…何よりも優先されるのだ!

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最終更新:2023年10月12日 16:28

*1 EXAMシステムにはパイロットの安全性を考慮して性能を抑えるリミッターが取り付けられていたが、2号機は搭載する前に奪取された。

*2 ブリーフィングと食い違う、唐突な激情であり、若干不自然なセリフでもある