リック・ドム

登録日:2010/01/10 Sun 15:05:02
更新日:2023/11/08 Wed 08:24:19
所要時間:約 11 分で読めます





リック・ドム六機と、キャメル、トクメルは、木馬に攻撃をかけるぞ!」


【概要】

リック・ドムとは、ガンダムシリーズに登場する敵勢力「ジオン公国軍」が運用するロボット兵器モビルスーツの一種。



◆性能諸元


型式番号 MS-09R
所属 ジオン公国軍
建造 ツィマッド社
生産形態 量産機
頭頂高 18.6m
本体重量 43.8t
全備重量 78.6t
出力 1,199kw
推力 22,000kg×2
1,000kg×9
合計53,000kg
センサー有効半径 5,400m
装甲材質 超硬スチール合金

武装
360mmジャイアント・バズ(弾数10)
胸部拡散ビーム砲
ヒート・サーベル
ビーム・バズーカ
120mmザク・マシンガン

搭乗者
ジオン公国軍一般兵
シャァ・アズナブル
アナベル・ガトー
シャリア・ブル
ルロイ・ギリアム
バタシャム
フランシィ
セレイン・イクスペリ
アイン・レヴィ



◆開発経緯

ザクⅡに次ぐ次世代モビルスーツを開発中だったジオン公国では、ビーム兵器を標準装備した地球連邦軍のMSの出現以前より、新型の実戦投入は急務となっていた。
陸戦用MSとしてはすでにドムが配備されていたが、宇宙戦用には次期主力MSがロールアウトするまでの繋ぎとして、既存MSの改良型で急場をしのぐこととなった。
軍部の発注に対し、ジオニック社はザクⅡの改良型であるMS-06R-2高機動型ザクⅡを、対するツィマッド社はドムの改良型であるリック・ドムを競合機種として提出した。

ツィマッド社はドムに搭載されていた大気圏内用の熱核ジェットエンジンを熱核ロケットエンジンへと換装し、宇宙戦用化を計った。
エンジン吸気機構や防塵装備などの地上戦用の装備を廃する一方、腰部・脚部への各3基のスラスターノズルの設置、熱核反応炉の冷却装置の開発、腕部・大腿部・脛部の各部をプロペラントスペースとして用いるなど、各部が再設計された。
この脚部の熱核ロケットエンジン開発のためにMS-06RD-4 ザクⅡ高機動試験型が製作され、テスト中に連邦軍に目撃されている。
直立したままのホバー移動が基本だったドムに対し、頭から突進するロケット推進が基本姿勢になったせいか、「顔」が上を向くように改修されている。

一部性能では高機動型ザクⅡの方が凌駕していたもののコストパフォーマンスに劣ったため、結果的に総合性能の勝るリック・ドムが採用された。
宇宙でドムを製造していた拠点で量産が始まり、一年戦争後期に実戦配備されたが、地上のように他機種を圧倒するような機動性は発揮できず、また大気圏内と異なり移動は推進剤に頼るため、稼動時間もドムの4分の1程度といわれる。

実戦においては、キャメル・パトロール艦隊やコンスコン機動部隊のリックドム隊が、ガンダムをはじめとする第13独立部隊のモビルスーツや支援戦闘機により一方的に撃破され全滅に至るなど敗北の記録ばかりが目立つが、これは対戦相手が悪かったと考えるべきであろう。
本機は次期主力MSであるゲルググの配備が遅れ、また戦況の悪化もあり、暫定的ではあったが終戦まで主力の座にありつづけた。

武装は基本的にドムと同様である。ジャイアント・バズの他、ヒート・サーベルを装着する。
なお胸部には拡散ビーム砲が内蔵されているが、出力が弱いためモニターに灼き付けを起こすことによる目くらまし程度にしか使えなかった。
しかし、太陽光以外に高い光量の光源が存在しない宇宙空間では地上以上に有効だった。

また、一部の部隊では試験的にビーム・バズーカが使用されたという。
ムサイ級の主砲に匹敵する威力を持つが、エネルギーチャージに時間がかかったり(OVA『機動戦士ガンダム戦記 アバンタイトル』では連射している様子が描かれている)、
量産の上で難があったといわれ、配備された数は少ないようだ。

戦争末期には統合整備計画で再設計され、より宇宙用に最適化され機動性を向上させたMS-09R-2 リック・ドムⅡが量産に入った。
しかし一年戦争では一部が実戦配備されたに止まり、後のデラーズ紛争においてまとまった数が運用された。



◆武装

◆ジャイアント・バズ
◆ヒートサーベル
◆拡散ビーム砲
◆その他のジオン軍製MS用火器

ドムから引き続き装備。
性能に変化は無いが、拡散ビーム砲の目眩ましは宇宙だとより有効に働いた。

リック・ドムが戦場に投入された一年戦争後期には連邦軍もMSを実戦配備していたので、ザク・マシンガンなどで武装した機体も多かった。


◆ビームバズーカ
型式番号:EX-T3-2 / EX-T2-2

試験的に開発された大型ビーム兵器。
開発はMAやズゴック、ゲルググ用ビームライフルの開発で知られるMIP社。
ジオン軍はビーム兵器の小型化技術では連邦に遅れをとっていたため、リックドムの全長を上回る長銃身となってしまった。

性能に関しての設定が安定しておらず、「サイズの割に威力はガンダムのビームライフルと同程度」、「ムサイ主砲クラスの大火力」、「エネルギーチャージに時間がかかり連射出来ない」、「ある程度連射は可能」と資料や媒体によってバラバラ。
まあ試作品なので、同じ見た目で性能が違う物が複数あってもおかしくはないが。
一応、ビームバズーカの貴重な登場作である『機動戦士ガンダム戦記 アバンタイトル』では「ビームライフル並みの火力で連射可能」といった風であった。

基本的にジェネレーター出力を向上させたRS型での運用が前提だが、砲自体にジェネレーターを搭載しているのでノーマル型でも使用は可能。
ただしあくまで「使えるだけ」であって最適とは言い難く、実際にドズル・ザビ中将麾下の部隊で試験運用をした際には暴発事故が多発したと言われている。


◆ビームバズーカ(小説版)
小説版でもビームバズーカを持っているが、挿絵だとジャイアント・バズと同じ形状をしている。
これがマスターグレードでキット化された時に設定を追加して新しくデザインした物が上のビームバズーカである。


◆ビームサーベル
同じく小説版の武装。
連邦軍のそれに比べて収束率が低く、太い刀身しか形成出来ない。



◆劇中での活躍

TVシリーズではシャァザンジバルやキャメル艦隊の搭載MSとして、次いでコンスコン隊の主力MSとして第31~34話に登場し、以後ソロモン、ア・バオア・クーの決戦でも多数が登場する。
とくに、かつてシャァの副官だったドレン大尉の指揮するキャメル艦隊のリック・ドムはかなり練度が高く、ガンキャノンGファイターを圧倒する、被弾しながらもガンタンクに直撃弾を浴びせる、アムロのガンダムと一騎打ちで激しく渡り合うなど、激しい戦いを演じた。
しかし特に名のあるエースパイロットが乗ることもなく、キャメル隊の他は目立った活躍もない。実質はザクに代わるやられ役でしかなかった。
コンスコン戦において12機が3分以内で撃滅されたのは有名

しかし、被弾してア・バオア・クーに不時着したホワイトベースの右舷エンジンを後方より狙撃し、ホワイトベースに止めを刺したのはこの機体である。
また宇宙で負傷したハヤトがうなされながら漏らした「く、来る…ドムがぁ!!」のドムとは、リック・ドムのことだろう。普通のドムは宇宙にいないし。

TV版ではドムの動画が使いまわされ、直立したままの移動シーンも目立った。
しかし劇場版では新作画部分で脚部・スカート内部にバーニアが描かれ、ドムとの違いが表現されていた。


小説版『機動戦士ガンダム』

小説版では、他のMS同様、頭頂高が一回り小さい16m台。
ジオン軍初のビーム兵器搭載機であるとされ、実質的にゲルググの役どころで登場する(小説にゲルググは出ない。というか量産機はザクとリック・ドムしか出ない)。
何故かNT専用機。ただどちらかというと「最新鋭機だし、NT部隊に優先的に回す」程度の意味である。
携帯火器としてビームバズーカ、ビームサーベルを装備。ただ、このビームサーベルはビーム集束性能が連邦軍に比べ劣っており、ガンダムのそれほどには細く鋭い刃を形成する事ができない。
一方スピードはザクの二倍を誇るとされ、ビーム兵器の火力も含めてアムロ達も初見ではこの「スカートつき」を脅威と感じていた。
シャァ率いるNT部隊がこの機体を主力としており、シャァ自身も赤く塗装したリック・ドムに搭乗。
またシャリア・ブル大尉も本機を駆り、シャァ以上の能力でアムロと互角以上に渡り合った。
さらにルロイ・ギリアム中尉のリック・ドムはガンダム(G3)を撃墜、アムロを戦死させている。

元々の型式番号はMS-R09だったが、リック・ドムⅡ(型式番号:MS-09R-2)の登場に際しMS-09Rとも表記されるようになった。プラモデル「マスターグレードリック・ドム」発売後、完全にMS-09Rで統一されている。



◆バリエーション

ドムはリンク先へ

  • 高機動試験型ザクⅡ
    型式番号:MS-06RD-4
ツィマッド社がリック・ドムに搭載する熱核ロケットエンジンの性能と整備性を検証する為に改造したザクⅡ。
ベースはジオニック社から提供されたザクⅡだが、それがR型だったのかF型だったのかはっきりしたことはわかっていない。

見た目はザクの上半身にドムの下半身を接続したようなアンバランスなものだが、

あくまでリック・ドムのデータ収集機なので実戦は想定しておらず、シールドもスパイクも無いが、ガルマ・ザビの戦死直後に連邦軍の初期型ジム部隊及びボールと遭遇戦を行った記録もあるので絶対に無理という訳ではないようだ。

本機で得られたデータにより、リック・ドムは短期間で開発を完了したという。

アニメ版『THE ORIGIN』に連なる世界観の『MSD』ではやや設定が異なり、ツィマッド社が宇宙戦用MSを独自開発する過程で誕生した機体とされた。


  • 試作型リック・ドム
    型式番号:MS-09R
プロトタイプ・リック・ドムⅡの表記揺れ。
ガンダムウォー等ではこちらの名前と型式番号で記載されていた。


  • リック・ドム[シュトゥッツアー]
    型式番号:MS-09R
ガブリエル・ゾラ大尉率いるジオン残党部隊のがリック・ドムを独自改修したもの。
機体正面にウィンチユニット、両肩部にミサイルランチャーと機雷投下ユニットを装着して両手をフリーにしつつ武装を強化した。
火器管制が複雑化しているが、ベテラン揃いのジオン残党ではあまり問題はなかったらしい。

ちなみに「シュトゥッツァー」とはドイツ語で「伊達者」の意味。


  • リック・ドム ビームバズーカ試験型
    型式番号:MS-09RS
ビームバズーカの試験機としてジェネレーターを強化したリック・ドム。
外見に変化は無いが、ジェネレーター出力が向上した副次的効果として機動性が向上している。


  • シャア専用リック・ドム
    型式番号:MS-09RS
シャア専用にチューンナップされたリック・ドムRS型。

小説『機動戦士ガンダム』では大破したザクに代わるシャアの最終搭乗機として登場。*1
ニュータイプ部隊を率いて激戦を潜り抜け、最終的には熱い掌返し(物理)によってジオンの命運を握ることとなる。

正史世界には存在しないと思いきや、スマホアプリゲーム『U.C.エンゲージ』の「アムロシャアモード0079」にて映像化。
ザンジバルにてザクとの模擬戦を行い圧勝するも、シャアとの相性は良くなかったらしく本機を酷評しており、「ガンダムに勝つ姿を想像出来ない」として以後搭乗することはなかった。


  • ガトー専用リック・ドム
    型式番号:MS-09RS
アナベル・ガトー大尉に与えられた専用カラーのリック・ドムRS型。
公式の機体ではなくPS2ソフト『めぐりあい宇宙』のゲームオリジナルMS*2で、以後のゲーム作品でも本機でソロモン撤退戦を戦っていることが多い。


マ大佐の提唱する「統合整備計画」に則って再設計されたリック・ドム。


  • シュネー・ヴァイス
    型式番号:MS-09R4(MS-09RN)
リック・ドムをベースとしたニュータイプ用試作機。
MAでしか運用出来なかったビットを運用するためにはまだまだ技術力が足りず、本体にはサイコミュ・コントロール・システムのみを搭載して、ビットは「ビットキャリアー」という装置を母艦から射出して運用するといった方式を取らざるを得ず、それ以外の武装はサイコミュシステムと交換でヒートサーベルのみで運動性も低いと、あくまで実験機としての域を出ないものであった。


  • トゥッシェ・シュヴァルツ
    型式番号:MS-09RN-2
シュネー・ヴァイスの発展型。
サイコミュシステムの見直しによってビットの小型・内装化に成功したが、サイコミュ自体の完成には至らず、パイロットは薬物投与によってシステムに無理矢理対応する必要があるなど、人体への負担が増大してしまった。

本機で得られたデータはキュベレイの設計開発に活かされた。


  • ドム・バインニヒツ
    型式番号:MS-09F/Bn
脚部を廃して高機動スラスターに換装した射撃戦・機動力特化型。
丸々スラスターとなった脚部が生み出す推力はMAにも匹敵し、高機動による一撃離脱戦法を得意とする予定であった。

リック・ドム系列とされているが、実際のベース機はドム・フュンフ。
元々リック・ドムのバリエーションとして開発計画を提出したものの、司令部からはゲルググの増産を指令されてしまう。
そこでゲルググを押し退けてでも開発するために高性能化を追求して1から設計し直し、同時期に開発されていたトローペンともパーツの互換性を持たせた為。

だが、再設計に時間を取られて計画は遅延、設計された段階で終戦を向かえた為に開発は中止となった。

「バインニヒツ」とはドイツ語で「足無し」という意味。


  • ドム・グロウスバイル
    型式番号:MS-09F/Gb
バインニヒツとセットで運用することを想定して開発が進められた機体で、こちらは格闘戦特化型。
射撃兵装を一切搭載しておらず、武装は超大型ヒートソードとヒートナイフのみというあまりにも漢らしい機体であるのが特徴。
それだけに機動性は高機動型ゲルググ並に高められ、高速で接近戦しつつヒートソードでブッた斬るという戦法を想定していた。

バインニヒツと同じく機体そのものは設計段階で終戦を向かえたが、超大型ヒートソードは製作されており、マルコシアス隊のギー・ヘルムート大尉に渡っている。

「グロウスバイル」とはドイツ語で「大鉈」を意味する。


  • ドワス
    型式番号:MS-09S
リック・ドム系の最終生産型。
バックパックのスラスターを強化した高機動型として開発された。

しかし僅か数機がロールアウトした時点で終戦となった為に、実戦を経験しないまま生産打ち切りとなった。
一部の機体はアクシズに持ち出されている。

初出は1/144スケールの「フルカラーモデル リック・ドム」で、説明書に頭部と背面、そして簡単な説明のみが記載されていた。
そんな出自なので、長らく詳細な設定が曖昧だったが、『アナハイム・ラボラトリー・ログ』で存在が確立。
ドム系最終型のドワッジに対してドワスはリック・ドム系の最終型として位置付けられた。


  • ドワス改
    型式番号:MS-09SS
アクシズで改修されたドワス。
装甲材に第三世代のルナ・チタニウム(ガンダリウムγ?)を用い、ジェネレーター出力と機動性も向上している。
武装はヒートサーベルと拡散ビーム砲に加えて頭部バルカン砲、出力アップに伴い高出力型ビームバズーカを用いる。

U.C.0084年、地球圏に帰還したシャァを無事アナハイム社に接触させる為の陽動部隊としてティターンズ第7小隊と戦闘、僚機の高機動型ガルバルディとガルバルディ*3と共にこれを撃破した。
この時のドワス改はわざと目立たせる為にシャァカラーに塗装されたもので、パイロットもシャァの部下であるアンディ(後のアポリー・ベイ)が務めている。
戦闘後に本機もアナハイム社に譲渡され、リック・ディアスの原型となった。*4


  • ズオム
    型式番号:ATMS-09R
ジオン残党が隠れ暮らしているムサイ級メイルメルで造られた専守防衛用MS。
リック・ドムをベースに拾い集めたMSのジャンクを加工・流用したハンドメイドMSである。
2機が仕立てられたが、パイロットに合わせて調整されているので性能も操縦感も全く異なる。


  • ジュピターゴースト
雑誌企画『ソロモンエキスプレス』に登場。
正式名称は不明で、名前は連邦軍が便宜上付けたもの。

U.C.0080年に月面上に墜落していたところを発見された謎のMAで、12機分の残骸が確認された。
どうやら木星圏に逃げ込んだジオン残党が開発したものらしく、母艦を介さずに木星から地球圏への超長距離単独航行能力を持つ。

ドム系をコアユニットとして腕部が有線サイコミュ式5連装メガ粒子砲、脚部が無い代わりに大型メガ粒子砲、右舷側に大型ビームカノン、左舷にIフィールドユニット、そして各部に核弾頭ミサイルを無数に備え、巨大なブースターとプロペラントタンクを持つことから、まるでジオン版デンドロビウムと呼ぶべき代物となっている。
というより、ジュピターゴーストの解析を任されたアナハイム・エレクトロニクス社が本機の「MSをコアユニットとする重装MA」のコンセプトをガンダムで再現したものがGP-03Dである。(あくまでソロモンエキスプレス独自の設定)
また、ノイエ・ジールも本機系譜であるとされる。(こちらも独自設定)

ア・バオア・クー攻略戦から直前には完成していたと見られ、進行する連邦艦隊に差し向けられたが、何らかの理由で果たせなかったと分析されている。
残骸の発見がグラナダ条約の締結直後だったので存在は秘匿された。



◆後継機

  • ペズン・ドワッジ
    型式番号:MS-10
小惑星基地ペズンで開発されていたドムの後継機。
局地戦向けに開発された重装甲・重火器の突撃型MSとされており、リック・ドムの稼働時間の短さを解消しつつスラスターの増加によって機動性の強化など全面的な性能向上が計られている。
また、宇宙専用機にもかかわらず何故かホバー機能があり、多少の改修で地上戦にも対応可能であった。

武装はヒートサーベルと拡散ビーム砲に加えて改良型ジャイアント・バズ*5、両手で保持する8連装420mmロケット砲などを装備する。
ビームキャノンも運用可能だが、ジェネレーターの出力不足から2機1組でなければ使用出来ないとされる。

本来は単に「ドワッジ」だが、ドムG型の方のドワッジと被っているので差別化としてペズン・ドワッジと呼ばれている。
開発が敗戦間際だったので混乱があったのだろうか。


アクシズが開発したドムの後継機。


  • RFドム
    型式番号:OMS-09RF
オールズモビルが運用するドムの見た目をした何か。

ドムそっくりの機体(U.C.0120年時)と新規外装の機体(U.C.0122年時)の種類がいるが、『機動戦士ガンダムF90 FastestFormula』で前者がギラ・ドーガの改修機にドムのガワを被せた(らしい)前期型、後者がクロスボーン・バンガードの技術提供を受けた後期型として設定が分けられた。



ガンプラ

放送当時は1/144で販売。
デザインは無印のドムとそう変わり無く、当時このサイズの商品が無かったドムの代役としての側面も持っていたと思われる。

後にMGで発売。
ドムの成型色を変更しバーニアを大型化、ジャイアント・バズとラケーテン・バズの代わりにビームバズーカが付属。足裏のモールドもドムのホバーからジェットエンジン風に変更されている。
傑作と名高いドムのリデコなのでこちらもやはり傑作。買うなら好きな方を買えば良い。
さらに成型色を変更し、ザクマシンガンを付属したシャァ専用も発売。

2020年11月に、一部の関節及び装甲をドワッジのものや新規金型品にアップデートして再度一般販売される事が発表。そして2022年3月に発売した。
基本的な変更点は前年に発売されたMGドムに準じており、可動域の面で大きく向上している。見た目は思ったほどにアレンジはされておらず、若干現代風に頭部や胴体が小さくなったかと見比べて分かるレベル。

後にHGUCでリック・ドムⅡが発売され、次いでドムとのコンパチで発売。
シャァ専用とG-3とのセットもある。
地上用の緑色のⅡもHGUCで発売。今であればプレミアムバンダイ行きだろう。



ゲームでの活躍


  • ガチャポン戦士シリーズ
ドム共々ガンダムゲーでは相当古くから登場する。
システムが簡素なため単にザク・グフの上位版といった性能だが、量産系タイプでありながら高級機並みの移動力を持つ事も多い。
4(ニュータイプストーリー)のキャンペーンモードはこの時代にありながら意外に原作を忠実に反映した戦闘シチュエーションが多い事で有名で、
コンスコン隊のステージではしっかり12ユニットいる。
ただ1ユニットは4機編成なので実際にはリックドム48機。誰が呼んだか RKD48

地上用のドムと一緒で、カタログスペックは高いのにプレイヤー側が使うとやや使いづらい。タフなのはいいのだが、主武装がバズなので命中率が低く、名前つきパイロットや指揮官がいないと火力ががた落ちする。
宇宙専用になったことで、攻撃面での地形適応の悪さは消滅したが、移動面での地形適正の優秀さも失われてしまい、地上用ドムの長所だった移動性能が競合機種と同レベルになってしまったのも痛い。
イベントの出番もないので、「本格的量産ならゲルググ系やリックドムIIを待ちたいし、間に合わせならザク系で充分、パイロット専用なら高機動型ザク系が欲しい」ということになりがち。

一方で単機編成のシャァ専用リック・ドムは”ビームになったが命中が上がり手数も射程も増えたバズーカ””時期的に破格の運動性能””170%と中堅を乗せるには十分でシャァなら220%にもなる限界性能””索敵能力付き”とこの時期の指揮官用としてはなかなかの性能を誇る。
宇宙限定なのがネックだがルナツー攻略や第二部開始直後に数を確保しておくのは悪くない選択肢。
アクシズの脅威ではシャァは戦闘そっちのけで単機に減ったリックドム量産型をカスタムする作業にいそしむことになるだろう。逆襲されると戦闘経験値が無駄になるので。


武装がヒートサーベルとジャイアントバズの二つしかない。ジャイアントバズは威力が高めで射程も長く悪い武器ではないが、選択肢がないのはつらい。
基本能力値も中の下の量産機といったところであり、シールド防御などのアビリティもないため、いまいち使い勝手が悪い。
宇宙適性はAと高いため、宇宙マップでは移動に困らないのだが。
ちなみに「OVER WORLD」ではドムとリック・ドムを艦内の換装で切り替えられたため、地形適性ではゲルググよりも使いやすかった。
性能的には恵まれているとはいいがたいので、武装が豊富なリックドムIIを開発した方がいい。


2010年1月時点の最新作「バトルユニバース」では、この項目の記述をそのまま再現したような、非常にオーソドックスな機体となっている。
武装はジャイアント・バズとザク・マシンガン、胸部ビーム砲、ヒート・サーベルで、
ブースト面も地上用ドムをそのまま宇宙用にしただけである。
スペシャルアタックも地上用と同じ「ジェットストリームアタック」


  • ガンダムVSシリーズ
連ジ~ZDXは宇宙ステージ限定でリック・ドムが使用可能であった。
上記作品の地上ステージではドムを使用する。
また、ガンダムVSガンダム以降はドムが宇宙ステージでも使用出来るためリック・ドムは登場しない。

主たる専任パイロットがいないのもあってプレイアブル機としての参戦は無いが、ジオングの格闘CSとして二機登場する。
それぞれにジャイアント・バズを二連射してくれるのだが、弾数制限なく撃ち放てるアシストとしては便利なので使いまくろう。
次回作のEXVS2OBでは、ジョニーライデン専用ザクⅡなどのアシスト機体としても登場。

REV2.0より宇宙・コロニーステージでドムを選択するとグラフィックがリック・ドムに変更される。
機体カラーが紫から青紫に変更されるが、性能や武装の支給状況はドムと共通。

REV.3.15よりリック・ドムⅡも支給開始。
コスト200の格闘機だが、機動5*6を選択すると240となり、背中にプロペラントタンクを装備する。

ドム・トローペンと比べて連撃回数も武器の数も勝っているが、使用率はグフ・カスタム等と比べると伸び悩んでいる模様。


一般機・三連星専用機・ガトー専用機が登場。いずれも基本的な性能はドムに準拠するが、やはり原作通りそれほどパッとしない。
もっとも、連邦編ではガンダムやガンキャノンといえども囲まれるとそれなりに苦戦し、戦艦も撃沈されやすいので侮れない敵ではある。
また、ビームバズーカを携行できるのは陸戦機にはない利点。
ちなみに、G-3の対になるシャア専用リックドムは本作には登場しない
シャア編「光る宇宙」をSランクでクリアすることで入手可能。

三連星専用機は「ルナツー掃討作戦」をクリアすることで入手可能。本作オリジナルの機体とされており、専用ドムと同様に左肩・右胸のエンブレムと頭部の白いラインが特徴。
ガイア搭乗時に僚機にマッシュ・オルテガがいる場合、タックルの代わりに3機でターゲットを同時攻撃する「ジェットストリームアタック」が発動できる。

ガトー専用機は「ソロモン前哨戦」で使用でき、「ソロモンの悪夢」をSランクでクリアすることで入手可能。本作ではRS型ではなく通常の機体で、やはり他の2機よりも大きな性能は変わらない。
ビームバズーカを標準装備している点が最大の特徴。N.C.バズーカに匹敵する絶大な攻撃力を有するが1発ずつしか撃てず、取り回しも劣悪なので対艦用になるだろう。
ガトー搭乗時は一部の性能が微増し、タックルが360°方向に攻撃判定がある「バーニアキック」に強化され、攻撃力も増加している。


コンスコンの再現イベントがちょくちょくあるが、ただのドムかリック・ドムIIがシナリオ上リック・ドムと呼ばれていることが多い。
なぜ並ドムを宇宙に展開してしまうのか……
リック・ドムとして登場するのはGC(とその移植のXO)とOEくらいである。他にαのオープニングムービーで撃墜されていたりするが。


  • バトルオペレーション2
リリース当初から参戦。ドムと換装して出撃するという事はできず、あくまで別ユニット扱いで補正値等も若干異なる。
運用するうえでは、ホバー移動による慣性が少ないためこちらの方が機敏に動き回れる事と、スラスター量の多さが純粋に機動力に影響するので同コスト帯ではかなり有利に立ち回れる点が大きい。
反面、近接信管という誘爆機能付きとはいえ障害物に当ててのよろけが難しくなったジャイアント・バズや、優秀な下格闘が活かしづらい格闘補正値の低さが懸念点。
味方と上手く連携し、ヒットアンドアウェイ戦法を駆使した攻撃で翻弄するのがベスト。


特筆すべき事項の無い雑魚。ソロモンステージでお約束のように12機1組で出撃する。3分以内に倒すとナビゲーターのサクラも褒めてくれる。



リック・ドム六機と、キャメル、トクメルは、アニオタWikiに追記・修正をかけるぞ!」


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最終更新:2023年11月08日 08:24

*1 小説版ではジオン軍のMSはザクとリックドムしか登場しない。

*2 ただし、ガトーがリックドムに乗っていたという設定はことぶきつかさ氏の漫画が初出。

*3 ちなみに高機動型ガルバルディのパイロットはリカルド・ヴェガ(後のロベルト)。

*4 デザインもリックディアスからの逆算となっている。

*5 元々の設定ではアクト・ザク用のビームバズーカであったが、いつの間にかペズン・ドワッジの武器として実体弾に変わっていた。

*6 REV.3.39以降はロングダッシュセッティング