亜双義一真

登録日:2016/07/15 (金) 17:16:44
更新日:2023/11/14 Tue 14:36:41
所要時間:約 6 分で読めます





‥‥オレは、キサマという男を信じている。

弁護士としても、友人としても‥‥な。


亜双義一真(あそうぎかずま)とは『大逆転裁判シリーズ』の主要登場人物である。



帝都勇盟大学の学生で、主人公・成歩堂龍ノ介の親友。年齢は23歳。
頭には赤い鉢巻を巻いており、常にヒラヒラとなびいている。
龍ノ介と同じく普段は学生服姿でいる事が多いが、脚にはレザーのゲートルを巻き、洋風のサーベルホルダーを使用して亜双義家に代々伝わる日本刀を腰に帯刀している。設定画によればサスペンダーも使用している模様。
「日本刀は、日本人の魂」であるという持論を持っており、どこへ行く時でも常にそれを携えている。
凛々しい顔立ちをした二枚目であり、身長は龍ノ介よりやや高い。
異議を唱える際には拳を縦にして高く上げた後に台に振り下ろして叩きつけるモーションがあり、この動作は後に龍ノ介や寿沙都も真似している。
専用曲は「使命のサムライ」。

爽やかな性格の熱血漢で、「日本男児」という言葉がとても似合う男。それに加え礼儀正しく、理解もある。
龍ノ介曰く、彼は「彼が行くところ、常に謎の熱い風が吹くという伝説の男」と噂されているらしい。
大学生の身分でありながら既に弁護士資格を取得している切れ者で、勇盟大学で彼の名を知らぬものはいないと言わしめるほどの、帝都学府が誇る優秀な逸材である。
そのため、自分が弁護士である事を証明する証として左腕に腕章*1をはめている。

大英帝国への留学を目指しており、そのために英語の読み書きを完璧に習得している。
なので、とある英国人が早口の英語でまくし立てても、顔色1つ変えずにその意味を理解していた。
日の出の前に起床し、修練とともに朝を迎えるのが日課となっている。
ちなみに苦手なものは鶏肉料理。

この度、大学の成績と弁護士としての実績を政府に認められ、大英帝国への司法留学が決定。
彼には「日本の司法を変えたい」という大志があり、世界最高の司法制度を学ぶために大英帝国へと旅立とうとするのだが‥‥

実は早口言葉を苦手としており、龍ノ介と弁論大会の決勝戦で相対した時は肝心な時に噛んでしまって敗北する羽目に。
その後、比較的易しい早口言葉として「赤巻紙青巻紙黄巻紙」を死に物狂いで練習するも、「赤ハチマキ青ハチマキ黄ハチマキ」と勘違いしていたことが判明した。
ちなみに、トレードマークの赤ハチマキはそれにちなんでつけていた。


作中での活躍

※ネタバレ注意

洋食堂で龍ノ介と一緒に食事をとり、先に店を後にした直後に店内で殺人事件が発生。
殺人犯として捕まった龍ノ介を救うべく、彼の弁護を申し出る。
しかし、この時期は既に大英帝国への留学が決定していた頃であったため、この裁判で負ける事があれば、今回の留学は中止になる恐れがあった。
そんな危険は承知の上で、この事を龍ノ介には内緒にして裁判へと臨んだのだが、御琴羽悠仁教授にこの事情を聞かされた龍ノ介が自分の弁護は自分ですると言い出した事で、彼の意見を尊重して彼の補助役へと回る。
審理中は、法廷の雰囲気に飲まれて言葉に詰まる龍ノ介を何度も補佐し、時には証人を「といつめる」などの発想を思いつき裁判を有利に進めていくが、龍ノ介の横に立っているうちにいつしか彼に弁護士の才能を見出すようになる。
そして龍ノ介の、幾度となく窮地に立たされながらも諦めずに弁護を続ける姿に心打たれ、ようやく真犯人を見つけ出し無罪を勝ち取った。その後控室で「キサマこそが弁護士になるべき人間なのではないのか」と彼の弁護の腕を素直に賞賛した。

その後は弁護士にとって最も重要な武器とは「依頼人を信じぬく事」だと龍ノ介に説き、彼の事を見込んで「心からの頼み」をする。
そこで「オレとしては、キサマが弁護士になっていずれ‥‥」と言った途端口ごもるのだが、龍ノ介の話によると、この時の亜双義の目は見た事もないような暗い色をしていたらしい。
他にも、判決が出た後で、裁判長から「大英帝国にて、課せられた使命を果たすがよい」と告げらた時には、「わかっています」と言いつつ、どこか辛そうな表情を浮かべていた。


この裁判から数日経った後、予定していた司法留学へ行くために、法務助士の御琴羽寿沙都と共に蒸気船へ乗り込む。
事前に龍ノ介に対し「オレと共に大英帝国へ行ってくれ」と頼んでいた亜双義は、荷物の中に龍ノ介を入れて彼をこっそり蒸気船へと乗せた。
その後は龍ノ介を部屋にあった洋箪笥へと匿い、食事を2人で分けながら過ごしていた。
だが出航から半月ほど経過した頃の夜、亜双義は船内である事件に巻き込まれ、頚椎損傷によって命を落としてしまう。

‥‥もう一度言う。


命を落としてしまうのである。


※大事な事なので2回言いました。

過去作で主人公の初法廷で助手役を務めた人物は、後に殺害されたり逆に誰かを殺害し逮捕されたりして退場していたため、ゲームを進めていくうちに「もしかして亜双義も彼らと同じ道を辿るんじゃ‥‥」と不安になった人もいた事だろう。
しかし亜双義は正義に燃える熱血漢であり、おまけに剣術の心得もあったため、「こんな男が犯罪に手を染めたり、簡単に殺される事など間違ってもあるはずがない」と思った人もいるかもしれない。密航は犯罪だって?聞こえんなぁ。
第2話が始まって早々に、船内で殺害された被害者が彼だと判明し、龍ノ介に限らず多くのプレイヤーにも衝撃を与えた。
この事件でまたも龍ノ介に疑いがかかるのだが、捜査を進めてくうちに、この事件は小さな不運が積み重なって起きた不幸な事故であった事が判明。
こんな事で亜双義の夢が絶たれたと知り、悲しみに打ちひしがれる龍ノ介と寿沙都だったが、「こんなところでアイツの夢を断ち切ってはいけない」と龍ノ介は弁護士になる事を決意し、亜双義の意志を継いだ証として、彼の遺品となった腕章と名刀「狩魔」を受け継いだのだった。


こうして龍ノ介は亜双義の意志を継ぎ、大英帝国に渡った後も異国の法廷で奮起するのだが、第5話の意外なところで再び「亜双義」の名前が登場する。
第5話の法廷で提出された証拠の中に、「極秘通信」の内容が記された暗号があったのだが、それを和式のモールス信号に置き換えると「K・アソーギ」という人名が書かれていた事が判明する。
他にも「J・ワトソン」「T・グレグソン」「A・サツシヤア」という名前もあったが、なぜそこに「K・アソーギ」という名前があるのか、その名前は本当に「亜双義一真」を指し示しているのかなどの事は不明のまま終わっている。
元々この留学は、悠仁が政府にかけあい、司法省の慈獄長官の後押しもあった事で実現したものであるらしいのだが、なぜか長官は「亜双義が暗殺される」可能性を想定して彼に護衛をつけ旅立たせていた。
かつて龍ノ介に対し「オレにはどうしてもやらなければならないことがある。そのためならば、何を犠牲にしても構わぬ」と只ならぬ決意を見せていた事があったが、もしかしたらこれらの事と関係があるのだろうか‥‥?


DLCのショートショート第1弾では、龍ノ介と親友となったきっかけが描かれている。
学生弁論大会の決勝で出会い、実は滑舌に難があった亜双義は締めの「立ち上がれ、低所得層の老若男女よ!」のセリフが何度やっても言えずにうずくまり、観客に「まずお前が立ち上がれ!」と野次を飛ばされるという屈辱を受け、龍ノ介の「お父さんお母さんを大事にしよう!」というわざわざ大声で言うまでもない弁論に負けた。
そして彼の赤鉢巻は、この後龍ノ介に教わった早口言葉を忘れぬために巻き始めたものだった。
もっとも、その早口言葉は赤巻紙だったので盛大に間違っているのだが。


第2弾では深夜に船室を訪ねた名探偵アノシャーロックホームズと、ゲーム本編では叶わなかった顔合わせが描かれている。




上記の事件で故人扱いとなっているため、「大逆転裁判2」には登場しない。
……かに思われたが度々その名を耳にすることになる。
そうした中、大英帝国に舞い戻った寿沙都からとある衝撃的な事実が報告される。それは上記の事件により香港で引き渡されるはずだった亜双義の遺体が忽然と消えてしまったというのだ。
彼の死体の消失、そして未だに明かされない亜双義の真意。それらが意味するものとは……。






アソウギ「たとえ、百代の年月が流れようとも。
     貴公の項目、wiki篭りの追記・修正するに能わずッ!」


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最終更新:2023年11月14日 14:36

*1 今で言う弁護士バッジのようなもの

*2 検事となった亜双義のテーマ曲は「大いなる帰還」及び「復活の検事」。上述の「使命のサムライ」のアレンジフレーズが入っている。