ザクⅡ改

登録日:2011/07/28 Thu 19:22:03
更新日:2024/01/18 Thu 20:30:03
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よし……いい子だ……


ザクⅡ改は、機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争に登場したMS。
ザクⅠから始まったザクのバリエーションの一つである。

ザクⅡ改
Zaku Ⅱ Custom

型式番号:MS-06FZ
分類:量産型
頭頂高:17.5m
本体重量:56.2t
全備重量:74.5t
動力:熱核融合炉
装甲材質:チタン・セラミック複合材
開発・所属:ジオン公国軍

武装:
  • 90mmマシンガン
  • シュツルムファウスト
  • ハンドグレネード
  • ヒートホーク
  • シールド



ジオンの主力MSであるザクⅡを、「統合整備計画」に則り大幅に改修を施した機体。武装も「統合整備計画」に沿った物が使用されている。
ザクの系列機体だが、ジェネレータ以外の殆どの部品がゲルググと共通しているためにスペックは高く、他の統合整備計画準拠の機体との機種転換も容易であり、操作性も新兵が扱える程に良好。
更に推力はスラスター数の増加によりF型の80%増しに。
これはシャア専用ザク(F型の30%増し)を上回り、ドムに匹敵する程のもので、ホバー走行さえも可能。
しかし推進材の総量は従来のザクⅡと変わらず、戦闘継続能力はザクⅡの半分程度と言われている。

それに加えロールアウト時期が大戦末期、ビーム兵器を搭載していないなどの理由から目覚ましい活躍はできなかった。

バリエーションとして、バケツを被ったような頭部のBタイプ、通称"フリッツヘルム"も存在する。ぶっちゃけドイツ好きメカデザの趣味。
従来の隊長機であるブレードアンテナを装備した機体もある。

ちなみに、当初はただのザクⅡのリデザインverだったが、見た目が違い過ぎたため(と、バンダイのプラモ販売戦略のため)ザクⅡの改修機扱いになった。
つまり、何か一つ間違えば、「ザクⅡ(0080版)」になっていたというわけだ。



【劇中での活躍】
ジオン側の主役機としてバーナード・ワイズマンが搭乗。
第一話からいきなり撃墜されてリボーコロニーに落ちてしばらく放置されていたが、アルの協力を得たバーニィがジム等のパーツも使って修復。
コロニーを、少年の笑顔を守るため、当時連邦軍最強のMSである「ガンダム」、NT-1アレックスに単騎で挑んだ。

性能差は圧倒的ではあったが、アレックスはケンプファー戦以降満足に整備もできてない状態であったこともあり、サンタのダミーバルーン等の罠を駆使して互角の戦いを繰り広げる。
最終的にはアレックスを中破にまで追い込んだが、自身もビームサーベルでコクピットを突き刺されて沈黙。
両者相討ちとなり、バーニィは死亡した。

映像作品では最初(時系列では2番目)にガンダムを倒したザクとして知られている。(実際には倒してない)

因みにこの時の本機の武装は罠を除くとヒートホーク一本。
バーニィに資質があるのは明白だが、本機の性能の優秀さもうかがえる。

忘れられがちだが一話冒頭のリボー宙域での戦闘に数機が参戦し、一機はジム・コマンドに派手にぶった切られて撃墜されている。



【立体物】
1/144、HGUCで発売。
HGUCでは右手首がライフル持ち手しかないのでHDM必須。(旧ザクから流用するのもありかもしれない)
旧作こそ早くに発売されたものの、HGUCはほとんどの0080機体に追い越されての発売となり、MGは未だに発売されていない。
なおHGUC版はアレンジされており、若干スマートになっている。
右手首の仕様と線の細いプロポーションが不評を招いたが目立つ欠点はその二点ぐらいで、プラモデルとしての出来その物は十分に優秀。

1/100は2019年、ついにREで発売。
アレックスのMGが同時期にVer.2で発売されるが、並べても違和感のない良キット。



【漫画】
  • SDガンダムフルカラー劇場
ザク改名義でケンプファー、ゲルググJの部下として登場。
れんぽーの情報を得る目的でアレックスと文通を行っていた。
だが文通を続ける内に、なんだか彼女に自分のこととかいろいろと知って貰いたくなってしまい、その日行う作戦内容をそのまま手紙に書くという大ポカをかましてしまう。

ザク改「ケンプファーさん‥‥これがというヤツでしょうか?」 ドキドキ
ケンプファー「とりあえずんでみるか?」 ビキビキ


首都防衛大隊の主力機。
慣熟訓練の一環として射撃訓練をしている姿を見せた他、終盤のズムシティにおける市街戦で親衛隊と激戦を繰り広げた。
実はシルエットが旧キットよりもHGUC版に近く、カラーイラストを参考にHGUC版を塗装すれば首都防衛大隊仕様機の再現はかなり容易。


【ゲーム】
作品の看板パイロットが乗った事もあり様々な作品に出演している。

バーニィの愛機として登場する他、雑魚敵としても登場。
昔は普通のザクⅡと混同されており、ザクⅡのグラフィックで本機名義のこともあった。
昔はポンコツだったが、旧型贔屓のIMPACTではフル改造すれば強機体となる…数値上では。
実際は武器のバランスが悪すぎてシャアザクの方が優秀。
F完結編以降のCB・GC・XO以外のスパロボのシャア専用ザクは本機に角を付けて赤く塗装したレプリカである。
が、性能はしっかり3倍。元がポンコツの3倍と馬鹿にするでなかれ、3倍の運動性140はF91より高く、3倍の移動力は12というブッ飛んだ足の速さになる逆に言うと並みいるガンダム達もポンコツの3倍に満たない連中がいるということである
しかし武器性能だけはザク改と同じなのであった……まぁ、ここまで3倍になってたら本当に主役ガンダム達を喰いかねないしな
グラフィックもザク改に角をつけて赤く塗ったものになるので、スパロボオリジナル機体と言えなくもない。
なお、本人(シャア)が搭乗して来た事は無い……が、F完結編に登場する機体はクワトロ直々に「私がロンド・ベルと戦った時に乗っていた機体」と言っているので第3次に出てきたシャア専用ザクは信じ難いがコイツらしい。*1
GCで初めて元祖ザクⅡと共演。
GCの移植作のXOでは、バーニィ搭乗時に限りクリスのアレックスとの合体攻撃が追加された。昔よりはだいぶマシな性能になっており、アレックスはそれ以上に強くなっているので、愛があれば十分最後まで使っていけるようになった。
Operation Extendでは残念ながら合体攻撃はなくなったが、十分実戦で使える性能になっており、なによりハンドグレネードがMAP兵器になった。
他のMAP兵器とは異なる特殊な武装で、ステージ中に設置し、起爆コマンドを選ぶことで攻撃できるというものとなっている。
その性質上扱いづらい武装だが、システム上味方ユニットの一つとして扱われ、包囲効果も発生するため、その特性を生かしていきたい。というか、攻撃よりもむしろこちらの方がメインになりがち。
ただし、難点として、敵がジオンの時は出撃できないようになっている。


ザク系の機体からかなり早い段階で開発できる。
特筆すべき性能は無いが、主人公格の機体であるためステージにおける演出面では優遇されている。
WORLDではこの機体からいきなりザクⅢを開発可能
特に無印のCGムービーは必見。


  • ガンダムvs.ガンダム
コスト1000のマシンガン機体。
性能は1000ながらバランスが良く、時限式のハンドグレネードでさながらボンバーマンのように戦う。
稼動初期は足回りの微妙さなどから弱機体扱いされていたが後に評価が上がった。
サブのGクロスオーバーでは巨大なサンタを複数召喚する。


  • ガンダムvs.ガンダムNEXT
前作から引き続き続投。
マシンガンが全機体の中でもトップクラスに優秀で、アシストのハイゴッグも少々弱体化したものの相変わらず弾速と誘導に優れている。
時限式グレネードもNEXTダッシュのおかげで気軽に投げやすくなっており、グレネード投擲は強誘導でNEXTダッシュしても振り切れないことも。
グレネードを除き、全体的に射撃が威力の割に補正が緩めのためコスト1000とは思えない火力を発揮することが出来る。
格闘もコスト1000としてはなかなかのものを持っている。

時限式グレネードを始め、グレネード投擲・アシスト・あがきの格闘などと迎撃に使える選択肢が豊富で向かってくる相手を迎撃するのは非常に得意。
が、機動力は前作より大分マシになったものの相変わらず低めなので高機動


前作から続きコスト1000で続投。
グレネード投擲は削除され、当たるとスタンさせるサンタ爆弾が追加された。
反面、格闘性能やハイゴッグの性能はやや劣化している。

また時限式グレネードも飛距離や方向の投げ分けが細かく出来るようになった上、今までより早いタイミングで起爆出来るようにもなり、グレネード機体としての特色が強くなっており狙って当てやすくなっている。
基本的にこのゲームの射撃は自動照準で相手に銃口を向けるものが殆んどなため「相手の進行方向を予測して攻撃を設置する」ということを比較的ローリスクに行えるのはコイツぐらいであり
覚醒すると一度にグレネードを3つ同時に投げられるようになる。
弾数は3つだが、全て投げると3×3=9個が一度にバラまかれ、起爆すればステージが火の海になる。「一人だけ違うゲームやってる」とか言われることも。使いこなせば盾捲り等の鬼畜ぶりを発揮する。
覚醒を絡めた文字通りの爆発力は圧巻であり、コスト帯はもちろんのこと、全機体を考慮してもなお最強クラスのスペックだった。
同じく1000コストであるヒルドルブとの相性がよく*2、ザクⅡ改×ヒルドルブで全国大会の準優勝までいったペアもあった。それほどまでに強いのである。
相手からすれば、落としてもたったの1000コストなので、撃破難易度に反して見返りが少ないと感じる理不尽さもあったほど。
もちろんグレネードもリロードされてくるおまけつきである。初代ガンガンの黒キュベじゃないんだから…。

マシンガンの射撃中に格闘入力するとマシンガンの弾が収束する。
バグか?と一時期騒がれたが結局修正はされぬまま。

因みにこのシリーズで唯一ガンダムタイプが登場しているにも関わらずそれを差し置いてNextまでは主役機扱いという破格の待遇を受けたザクでもある。
しかもNextの出撃ムービーではアレックスは一秒も映ってなかった。

続編のFullBoostではさすがにお仕置きされてしまい、グレネードの弾速、威力が劣化した上に覚醒時に投げられるのは3×1のみになってしまった。
代わりに全機体共通として覚醒技が付与されたりはしたが、やはり弱体化は否めない。

次のMaxiBoostでは覚醒時のグレネードが3×2に増加。各種武装も上方修正が入るなど一応の性能上昇は施されたが、基本性能は初代から変わらないためグレネード頼りな所が大きい。

Extreme VS2では遂に覚醒時のグレネードが3×3に復活。しかしインフレが加速した環境においては、かつての最強は今の並程度にしか落ち着かない。
一応一発限りの疑似覚醒技や、ケンプファー呼出などの新規武装は貰えた。まだまだ戦えることは戦えるので、諦めずに使っていきたい。

登場はジオンの系譜から。

地上宇宙両方で使用可能で運動性は高いし、マシンガンなのでメイン射撃の手数が少なすぎるリック・ドムのよりも戦果が安定するし、格闘の手数も多めとなかなかの使い勝手を誇る。高機動ザクやリック・ドムと違いルナ2攻略戦である程度作った後そのままジャブローに投入できるのは大きい。
更には近代改修が実装されたアクシズの脅威ではここからハイザックザクⅢといった後世の機体にグレードアップが出来るので、更に無駄が減少した。

コスト200の近距離機
メイン武器に集弾率の高さだけが売りのMMP-80マシンガンA/B/Cを、サブウェポンには自衛に優秀ながら考えて使わないと味方殺しにしかならないハンドグレネイド、牽制用のシュツルム・ファウストを持つ
早期に支給され低いレベルで安定した性能を誇る中コス機体。
Rev2中期まではジオンで近距離に困ったらとりあえずザク改と言われるほどで、近距離の基本を学ぶにはうってつけだった。
現在のRev3.xxにおいては機動セッティングの3のホバーは削除され、4のホバーも(弱)から(微)に変更。

APの低さと機動性の半端さ、瞬間火力の欠如等の理由から敢えてザク改を選ぶ理由は失われている。

REV3.20で武器の性能などが上方修正された。エクストラカラーとしてBタイプも登場する。

バーニィ編で使用でき、クリアすることで入手可能。性能自体は120mmザクマシンガンが使えない点を除けばS型とほぼ同等。
原作通りマシンガンは弾切れなのでヒートホーク1本だけで勝負する必要があるが、ジオン編では露骨に難易度を上げられている本作のご多分に漏れず、原作とは違ってガトリングがフル装填済みのアレックスを相手にしなければならない。
幸い、うまく地雷に誘導してやればダメージを稼ぎやすい。さすがにこれだけでは削りきれないが、立ち回り次第では初期レベルでも撃破可能。

逆にクリス編では破壊対象として登場。原作を反映してかクリスの能力が本作ワースト級に設定されており、レベルが低いうちはジム並みの耐久力と機動力しかないアレックスを操作しなければならない。
原作通り初回プレイ時はガトリングがわずか20発しか装填されておらず、バルカンもないのでビームサーベルを使わざるを得ない。
例によって森林地帯には地雷が埋められており、初見では誤って踏んづけて逆に自分がミンチになることもしばしば。うまく回避したとしても低レベルではヒートホークの一撃で撃墜されるため、原作とは逆にバーニィになぶり殺されてしまう。

ハヤト編「宇宙要塞ア・バオア・クー」ではボスとして5機登場し、ホワイトベースを狙ってくる。
カイ編ではゲルググとはいえルーキーだったが、こちらはベテランが搭乗するので総合的にはかなり強く、ただでさえ元々満身創痍なホワイトベースがさらに追い詰められる*3

一部の個体は120mmザクマシンガンを装備しているが、NPC専用なのでプレイヤーは使用できない。


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最終更新:2024年01月18日 20:30

*1 『全スーパーロボット大戦電視大百科』では第3次とFで別機体の可能性に触れられている。

*2 ヒルドルブは地走なので、グレネードで誤射る事故も発生しやすいが、それ以上にグレネードで相手を拘束→ヒルドルブがそれを射抜く…という簡単なコンボでごっそり体力を削れるメリットの方が大きかった

*3 このミッションは前半と後半に分かれており、後半では両エンジンを破壊された原作の展開を踏まえて耐久力が半減した状態でスタートし、支援要請も無効になっている。頼みのガンダムもいない。