制限カード(MtG)

登録日:2016/07/09 Sat 22:01:23
更新日:2024/01/01 Mon 16:06:07
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魔境へようこそ


概要

Magic the Gatheringにおける制限カード。
それは魔境と呼ばれるヴィンテージにしか存在しない代物である*1
他の環境では制限などというまどろっこしい事無しに、いきなり禁止指定となる。枚数制限されると「引いたもん勝ち」が加速するからというのもある。
しかし、ヴィンテージは「競技に使用する事を想定していない物を除き、とりあえず全カード使用可」というコンセプトで運営されるフォーマットであり、どんなとんでもないパワーカードであっても、禁止までは行かず最低限1枚はデッキに投入出来る制限カードに留められる。

なお《意志の力/Force of Will(MtG)》みたいな0マナカウンター系のカードは採用率が異常に高くても制限カードにならないorなりにくい。
…むしろこいつらがいなければ先行1ターンキルが全てを決めるじゃんけんゲーになるので必要なのだ。もっと言えばヴィンテージがヴィンテージなりに面白いゲームになっている要因と言っていい。

あ、アンティやら物理的な動きを要求するカードや普通のMtGを想定していない策略カードは別であり禁止カードである。お前たちはMtGの枠外だ。
後使用可能カードセットに入ってない銀枠もね。

それ故単体でも許されない壊れカード同士の爆発的な壊れシナジーという悪夢のような環境が生まれた結果、先行第一ターンから隙あらば即死を狙うデッキ、そんなデッキをハメ殺そうとするデッキがお互いに先にやるかやられるか、一触即発で向き合う空間、それがヴィンテージである。
そんな魔境・ヴィンテージの混沌を支える、ある意味主役とも言えるのがこれらの制限カード達である。

昔は大体がレガシーの禁止カードと被っていたのだが、近年はヴィンテージならではの制限カードも増えつつある*2

また、MTGアリーナでもMTGA内の全カードが使用可能なフォーマット「タイムレス」に伴って、制限カードの概念が実装された。


ヴィンテージ制限カード一覧

●がレガシーでも禁止、○はヴィンテージでのみ制限のカード。

パワー9の一角であり、マジック最強カードの一角。ブーンズ*3の一つでもある。通称アンリコ。
1マナ3ドローはどう考えてもおかしい。ブーンズのなかでこのカードだけレアにされたのも「強すぎるカードの流通数を減らしてバランスを取る」という黎明期の考え*4が理由だったりする。
ソーサリーでも十二分に低コスト過ぎるが、インスタントなのがさらにおかしさに拍車をかける。
因みに、ほぼ同じ効果*5であるインスタント3枚ドローの《ジェイスの創意》のマナコストは”(3)(青)(青)”である。ソーサリーの《集中》ですら”(2)(青)(青)”。

白の言う平等とは何かを問う1枚。
マナ基盤をアーティファクトに依存でき、クリーチャーや土地が並ばないヴィンテージだと規制するほど強いかは微妙なところだが、全体除去を兼ねた手札破壊として見ると軽すぎる。
例えば先攻で《Mox Pearl》→《Mox(任意)》→《天秤》ってやるだけで黒の手札破壊を上回る3枚ハンデスと、圧倒的なアドバンテージ差をつけることができるのは流石にやりすぎか。

パワー9の一枚。エラーカードや準非売品を除けば、マジック最高価格のカードと言われている*6
アーティファクトメタが流行り、流行りすぎれば制限指定される理由その1。
ただ最近は環境が煮詰まっている&アーティファクトメタが激しいのもあってあえて抜く理由も増えているのも事実。
実際、無くても一部のコンボデッキ以外*7は問題なく回る(ここらへんの話は死者蘇生(遊戯王)とように時代の流れを感じる…)。
とはいえ、当然あったほうがブン回りに寄与するのでこれといった理由がなければ大抵のデッキに入れられている。また、元手0マナの3マナブーストが4枚も使えると先手が強くなりすぎるので、やはりカードパワー的な意味でも解除するのは宜しくないだろう。
それに、あまりにこれが活躍できない環境だと、ヴィンテージというフォーマットの存在意義に関わるとの理由から対策側が規制されるので、一定の活躍の場は保証されている。

  • 《渦まく知識/Brainstorm》○
当初はこれが制限されるとは誰も思わなかったであろうレガシー定番のライブラリー操作+ドロー。3枚引いて手札から2枚戻す。一種の調整版アンリコ。
フェッチランドが入ってるなら入れて損は無いというのに加えて、手札が増えないとはいえ3ターン先のカードを手に入れられる&手札調整は強すぎる。
レガシー禁止クラスのサーチカードが結構あるのでフェッチランド以外にもシャッフル手段は多い。《修繕》などで持ってくるカードが手札に来てしまった時のカバーにも使える。

  • 《虚空の杯/Chalice of the Void》○
自分だけ0マナファクトをばらまいた後にX=0設置で相手はMoxenも《Black Lotus》も使えません→ヴィンテージの意味とは、となってしまう。
《Mishra's Workshop》などの2マナ以上出る土地からX=1設置でも、アンリコを初めとした多数のカードが使えなくなり困り果てる。
「ヴィンテージとはパワー9を使うフォーマットである」という公式の考えが出てきた改訂であった。
【MUD】や【スタックス】*8を弱体化させるという理由もあり規制。。

  • 《チャネル/Channel》●
有名所では《山》→《Black Lotus》→(緑)(緑)(緑)(赤)から《チャネル》→ペイ19ライフ→《火の玉》X=20でワンキルする【チャネルボール】。
それでなくとも1ターン目からペイ15ライフでエムラなんてのが出来る環境では危険過ぎる。無色マナだけで使えるカードも増えてるし。
とはいえ色が弱い上に、唱えた先のカードをカウンターや除去をされでもしたら、カードアドバンテージもライフアドバンテージも失って敗北必死な上に、カウンター溢れるこの環境。このカードを使ったデッキはほとんど見かけなくなっていた。
《死者の鏡》を使った後《チャネル》で自殺してライブラリとライフをリフレッシュ、その過程でマナを溜め込んで《ケアヴェクの火吹き》でフィニッシュする【Mirroire Magique】という亜種が地雷的に登場するぐらい。
が、《夏の帳》という色も能力も合っているカードが登場。採用率はあまり変わっていないものの、緩和は難しくなったと言えるだろう。

軽量サーチは制限カードの水増しと同義なのでアウト。
制限カードが多いためデッキ内が1枚刺しだらけなので自爆しやすいというデメリットが有るとはいえ、インスタントな上に1マナで使えるこれは汎用性が高すぎる。
ただ最近はほぼ見かけないカードではある。やはり1枚挿しのカードが多いので使いにくいのと、ライブラリーそのものがリソースというタイプのカードが増えているためである。
そのことから解除議論にも上がるカードとなっていた。
が、《タッサの神託者》というライブラリーが空かそれに近いならば、たった2マナで勝ててしまうカードが登場。
このカードでわざと自分のライブラリーを吹き飛ばし、タッサの神託者で勝ちというデッキが登場してしまった。
サーチカードではなく「コンボの片割れ」となってしまった以上解除は難しくなっただろう。

元祖サーチカード。
ソーサリーだけど、2マナで何でも探せて、直接手札に持ってこれて、おまけに何のリスクもないのはダメに決まってる。

  • 《時を越えた探索/Dig Through Time》●
規制のかかってない1マナソーサリーの《定業》が占術2*9の後1ドロー*10に対し、実質1マナ増えるだけでなぜか7枚見れる上に2枚手札に加えられて、無駄玉はライブラリ下。しかもインスタント。
使うのに墓地追放必須という弱点はあるが、軽量カードだらけのヴィンテージではすぐに最小コストで使える。
さらに上記のように「カードを引く」や「デッキを探す」わけではなく、「ライブラリトップからカードを"見て"手札に”加える”」呪文であるためにドローに制限をかける《トレストの使者、レオヴォルド》や、サーチに制限をかける《エイヴンの思考検閲者》がいる状況でも問題なく解決される。
同じパックに収録された《宝船の巡航》(後述)が3つのフォーマットで同時に規制を受けた際、このカードはレガシーとヴィンテージでの規制をすり抜けていた。しかしカードパワーは規制されていた他のドローカードに匹敵していたので当たり前のように後釜で使われで、結局規制。
「高みに上ってもらう」という名言…迷言?もできた。

  • 《閃光/Flash》●
レガシーの禁止理由がそのままスライディング。
0キルはやはり難しいが、更にドローやサーチやMoxenが使えるヴィンテージなら安定2キル。
こっちでは下記の商人の巻物も巻き添えにした。
レガシーより丸1年長持ちしたものの、その分新カードの恩恵を受け、一時期は「メインに《虚空の力線》*11入れなきゃ勝てない」などと言われた。

  • 《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe》●
少し前にモダンで禁止された0マナ手札確認+ドローという壊れカード。やはりファイレクシアマナは何かがおかしい。
ヴィンテージにおいても0マナでドローできるというのは強力なのだが、それで前方確認出来るのは《意志の力》はもはや前提、《精神壊しの罠》や《精神的つまづき》などの0マナの状態からでも強力なカウンターが跋扈し駆け引きが始まるヴィンテージではより強力。
それでもなんとかと途中までは許されてたが、トップメタを走っていた【メンター】との相性が良すぎて逮捕。メンター以外でもコンボデッキの前方確認やらストーム系デッキのストーム稼ぎ兼墓地肥やしやら至る所で使われていた。
これでモダンとヴィンテージで規制され、その後2018年にレガシーでも禁止を喰らい3冠に。
2019年5月についにパウパーでも禁止を喰らい、2例目の4冠達成。
4冠になるほどのカードなのに、2011年の新たなるファイレクシア発売から2016年まで規制のきの字も無かったというのが驚きである。

  • 《ゴルガリの墓トロール/Golgari Grave-Troll》○
ドレッジ】の弱体化のために制限カードに。
ロンドンマリガンの導入や《活性の力》の登場で強化されすぎていたのが原因。
発掘持ちは悪さしかしないことは言うまでもないが、レガシーで禁止されずヴィンテージで制限になったのは《Bazaar of Baghdad》がレガシーと違い無制限だからということが大きい。
マナを支払わずに唱えられる「ピッチスペル」を大量に入れたタイプが隆盛しており、対処困難であった。

  • 《噴出/Gush》●
普通に唱えるだけでなく、島2枚を手札に戻すことでも唱えられるドローカード。
タップ状態の島でも戻せるので「島2枚からマナ出す→噴出で戻す→セットランド→置いた土地からマナ出す」で、瞬間的なマナ加速が出来る錬金術染みた動きをしていた。「基本島」という指定じゃないため、デュアルランドも戻せるのが強い。
差し引き3枚手札が増えるので、手札が減った状態から《Library of Alexandria》の能力起動を狙えるし。

実は「規制→解除→また規制」というのを反復横跳びのごとく繰り返している常習犯でもある。
最初は2003年7月~2007年6月。強力なドローというだけでなく上記のマナ加速が危険視された。
次は2008年6月~2010年10月。【GAT】で暴れた結果1年余りで再規制された。《Fastbond》との相性は強烈。
そして2017年4月に3回目の規制。上のギタ調と同じく【メンター】との相性が良すぎてデッキ完成からトップメタを突き進んでいるので制限に。
現在はまた環境が進み、島2枚の代替コストがやや重く感じる高速環境になったため解除を求む声が増えている。

  • 《伝国の玉璽/Imperial Seal》●
ライフ2点しか実質的なデメリットのない1マナチューターである吸血の教示者はソーサリー化しても強すぎた。
しかしソーサリーのため融通がききづらく、仮に4枚入れてもドローが詰まるだけでそんなに使われないのでは?という意見も一応ある。
何よりも《敏捷なこそ泥、ラガバン》の登場により「積み込んだカードを返しのターンに奪われて使われる」というとんでもないリスクが発生してしまい、現状かなり使いづらいカードになっている。
元々絶対数の少ないポータル三国志のカードな上に再録もされていないということもあり、ポータル解禁後に価格が急騰した。ダブルマスターズ2022で再録されたことで多少価格は落ち着いたが、それでも神話レア収録なので高め。
ただダブマス22でイラストがまるっきり変更されてしまったというのもあり、ポタ三版は相変わらず高め。
そして三国志に興味がなく全然枚数の出なかったポタ三の英語版はかなりの値段がついている。

  • 《大いなる創造者、カーン/Karn, the Great Creator》○
灯争大戦で登場した新たなるカーン。
常在能力で相手だけ《無のロッド》、忠誠度能力で非クリーチャーアーティファクトのクリーチャー化とサイドボードor追放領域からアーティファクトを手札に加える能力を持つ。
何度か言われているがSolomoxenを一方的に封殺してはいけない。ヴィンテージの暗黙の了解である。
しかも《無のロッド》や《石のような静寂》ならば両者拘束されるのに、こいつは相手だけを拘束する。許されるわけがなかった。
さらにサイドボードから《Time Vault》と《通電式キー》or《多用途の鍵》のコンボパーツを持ってこれるのはまずい。
コンボを狙わずとも《神秘の炉》のような長期的なアドバンテージ源を持ってきて、弱点を埋めることも出来た。
ヴィンテージではプレインズウォーカー初の規制カード。

置けばなかなか手札が減らなくなる。
特にマリガンなしの後手番1ターン目に設置されると即1枚引ける。Moxを使えばテンポ面もカバー。
地味に無色とはいえマナも出るので手札が減って効果を使えなくても腐らないのも強い点。減った後半でも《噴出》や《Timetwister》を使えば一気に手札が増えるためまた起動できることも。
ただし環境の高速化により「一切の展開を我慢して得られる1ドロー」の価値が下がっており、使わないデッキも増えている。

  • 《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion's Eye Diamond》○
マナを出すのに手札をディスカードするデメリットがあろうがやっぱりLotusの親戚。
しかも多種多様な墓地利用カードの存在するヴィンテージでは墓地も手札みたいなもの。
ドローソースに対応して起動すれば、3マナ浮いて手札も手に入っちゃう。例えば《Timetwister》と組み合わせれば疑似フリースペル。
【ドレッジ】ほか手札を墓地に送りたいデッキもたくさんある。
しかし最近の【ドレッジ】は手札をある程度キープしながら戦うタイプが多く、マナもほぼ全く使わない。
コンボでもリスクの存在から「0マナのアーティファクト」として使われることが増えていた。
しかし《死の国からの脱出》が登場したことによりコンボカードとして大幅に強化。レガシーでは死の国からの脱出が禁止されるなどしてしまった。

余談だが、実は(現時点で判明している限りでは)マローが作った禁止カードの中で一番古いものがこのカードだったりする(Type1.5時代に禁止カード歴あり)。
コストの都合上、使えるタイミングが限定されているので注意。

  • 《磁石のゴーレム/Lodestone Golem》○
【MUD】や【スタックス】のハメパターン兼ダメージソース。アーティファクト以外の呪文のコストが(1)増える。
《Mox》→《Mishra's Wolkshop》から1ターン目に置かれたら実質《Time Walk》喰らってるようなもん。
おまけに本体が5/3のクロックでもあるんだからもうね。一応《稲妻》1発で落ちるが、そもそもそれを唱えるのにすら追加1マナを要求するのだ。
しかもたいていの場合、2ターン目以降に追加のマナ拘束ファクトが置かれて何もできなくなる、グッドゲーム…なわけあるかい!

意外に思われるかもしれないが、実はType1&ヴィンテージの長い歴史の中で初めて規制を受けたクリーチャーであったりする*12
前述の虚空の杯の規制を乗り越えた【MUD】だったが、このカードの規制は流石に厳しく一時は大きく衰退した。
「相手の拘束」と「クロック」を兼ねたこのカードがいかに強かったかが分かる。
某店主曰く「1ターン目にこいつ、2ターン目にこいつを置いたら相手がそのまま何も出来ずに死んでいった」。
まあカラデシュ以降復活するのだが。

  • 《水蓮の花びら/Lotus Petal》○
三分の一でもLotusはLotus。
0マナアーティファクトだからストーム稼ぎにも《トレイリアのアカデミー》のカウント稼ぎにもいざとなれば《修繕》の餌にも使える。
今もストーム系デッキをメインに活躍中。
とはいえレガシーでは4枚使用可能で、環境を壊しているわけでもないため緩和もありなのでは?という意見もある。
ちなみにコモン。こんなのがたくさん生えてるのか…

  • 《魔力の墓所/Mana Crypt》●
リスクはあっても0マナで出せる2マナ加速は明らかにアウト。
ゲームが長引いた上でコイントスに失敗し続けると稀にダメージで死んだりするけれど、その前に相手が蒸発してることが多い。
ただし、最近は【メンター】などのクロック・パーミッションデッキや【ワークショップ】などのストンピィ系デッキも多く、これで受けたダメージのせいでキルターンが短くなって死んだ……なんてこともあったりする。
「そのまま相手が死ぬからデメリットなんて無いも同じ」というのは流石に嘘である。でもそのリスクを承知で使われるほどではあるのだが。
「時間が経ってリスクが減った」カードは珍しくないが、このカードは逆である。

若干のリスクこそあるが1マナで出せるマナ加速は(ry
《厳かなモノリス》がかなり前に解除されたのを見るに、ヴィンテージでも1マナの差は大きい。
アンタップはアップキープ・ステップ、ダメージを受けるのはドロー・ステップなので気をつけよう。

  • 《記憶の壺/Memory Jar》●
メグリムジャー】セットが序盤から素出し可能なほどマナが簡単に出るこの環境で4枚使えたらどうなることか。《修繕》もあるし、他にも再利用手段もある。
今でも【逆説ストーム】などで見かける。

  • 《精神的つまづき/Mental Misstep》●
青1マナでマナコスト1の呪文を打ち消す。ファイレクシアマナなのでライフ2点で代用可能、つまりマナを払わずに打ち消せる。
このカード自体は先行の1マナカードを起点とするコンボデッキ相手の後攻側でもカードの駆け引き*13を可能にする機会を生むカード*14ではあるが、ライフ2点だけで打ち消しできるのでアド損が少なく、そういったやりとりをするデッキに対して強くなる。
この為「1マナだと《つまづき》で消されるので2マナ呪文を使う」なんてことも普通だった。
とはいえ、モダンやレガシーと違い、あまりに凶悪な1マナ呪文が跋扈しているため、それを抑え込むために長い間許されていた。「《意志の力》のような殿堂枠なのでは?」などと言う人がいたほどであり、実際このカードをメタった1マナ呪文をほぼ採用しない【ワークショップ】が存在した程。
しかし結局の所、このカード自体が1マナだったがために採用理由の大半が「《精神的つまづき》を打ち消すために《精神的つまづき》を採用する」となったので問題に。
上述の【ワークショップ】デッキに弱くなるのを承知の上で、多くのデッキがこのカードを入れるための枠を「税金」のように開けていたのだ。
固定化していたカードの採用枠の多様性、枠が空くことによる【ワークショップ】デッキに対する相性改善などを理由に制限に指定された。

  • 《商人の巻物/Merchant Scroll》○
青のインスタント限定と制限化されたサーチカード組の中では狭い。とはいえ2マナで手札に入る軽量サーチはダメ。
直接的には先の《閃光》が探せちゃうので、あちらの水増し扱いにするのを防ぐために《閃光》制限と同時に規制を食らっている。
ヴィンテージならアンリコとかも持ってこれる。
「サーチカードの強さはカードプールの広さに比例する」という通説があるが本カードはその極地といえる事例であろう。

登場時から制限カードだったある意味伝説のカード。
マナアーティファクトをばらまく→アカデミー→これ→触手プレイ→相手は死ぬ。
ただ正直な話、ストームデッキでも6マナと重いこのカードの採用率はかなり低い。
が、このカードは1枚なら許されるものの、4枚に増やした際の危険度の跳ね上がり方が尋常ではない
このカードからこのカードがめくれる狂乱の宴が始まってしまう。
レガシーで解禁されたのでれっつ【デザイア】。

  • 《僧院の導師/Monastery Mentor》○
クリーチャーでない呪文を唱えると果敢を持ったトークンが湧く。自身も果敢持ちなので総攻撃力はあっという間に上昇する。
ヴィンテージでは対処が難しい「クリーチャーによる2キル」が成立するという爆発力すら持ち合わせていた*15
上の《ギタ調》や《噴出》でも出てきていた【メンター】のフィニッシャー。ヴィンテージ特有の軽い呪文を連打するものと相性が非常に良い。
大抵の場合は青白+なにか1色になっている。下手に除去しようとするとカウンターされた挙げ句トークンが増える。攻撃可能なら打点も増えてしまう。
登場以来トップメタをひた走りしており、一時期「置けば人が死ぬ」とまで称される程に。
《ギタ調》や《噴出》の制限を喰らっても勢いが止まらず、【ワークショップ】に次ぐ環境2位の30%を越える占有率を誇っていたため、自分自身が規制されることに。
あと青系デッキでは【ストーム】などもサブの勝ち手段兼軸をずらして相手の対策をかいくぐるために採用されることが多々あり、「青いデッキの最高の勝利条件」であり、勝ち手段の多様性を取り戻すとも言われた。
純粋なクリーチャーとしては初の規制カード*16

規制された後もこいつをメインの勝ち手段に据えたデッキが上位に存在するのを見るに、正しかったと言える。

  • Mox Pearl》《Mox Sapphire》《Mox Jet》《Mox Ruby》《Mox Emerald》●
アーティファクトメタが流行り、流行りすぎれば制限指定される理由その2。
通称5Moxen、1ターンに何枚でも出せる土地って考えたらマジックのルールを逸脱しまくってるのかがよく分かる。
ただ最近はアーティファクトメタが激しいのとカードプールの増加により「0マナで1マナしか増えないなら、他のアドバンテージをじゃかじゃか稼げるカードを入れた方がいい。」というデッキも増えた結果、色の合わないMoxは抜かれることも。
とはいえ4枚積めると土地を全てMoxに置き換えることが出来るので流石にマズい。結局の所ヴィンテージはパワー9を前提としたパワーバランスで成り立っているのである。

余談だがDuels of The Plainswalker2013ではボーラス様が平気で複数枚使ってくる。
汚いさすがボーラス様汚い。残念AIじゃなかったらやばかった

  • 《神秘の炉/Mystic Forge》○
超強力なアーティファクトが蔓延する環境でアーティファクトが唱え放題になったらどうなるかは言うまでもない。
アーティファクト主体である【ワークショップ】デッキで、長期戦におけるアドバンテージ確保手段となっていたので制限に。

  • 《神秘の教示者/Mystical Tutor》●
吸血の教示者と同じサイクルの青担当。インスタントタイミングでインスタントとソーサリーを1マナで持って来れるのはアウト。
青のインスタント限定の軽量サーチでさえアウトになる環境なので当然である。
ソーサリー限定かつ自身もソーサリーである《親身の教示者》は過去に規制されてはいたものの、殺意が薄いとみられ解除されているのだが。
ちなみにレガシー禁止のときに公式で「カジュアルじゃ自粛してる人多いしそっちのほうが楽しそうに思えた」と言われたカード。

  • 《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》○
灯争大戦のナーセット。3マナプレインズウォーカーで、場にいる限り対戦相手に各ターンでの2枚以上のドローを禁止する常在型能力と、-2能力で上から4枚見てクリーチャー・土地以外のカードを手札に加える効果を持つ。初期忠誠度は5。
1つ目の能力は《トレストの使者、レオヴォルド》と同じ。こいつは多色かつクリーチャーだから許されているようなカードであり、ダブルシンボルとはいえ青単色で、この環境で除去られにくいプレインズウォーカーで同じことされたらたまったものではない。あとアンリコやツイスターを縛るのもダメ。
2つ目の能力はヴィンテージにしては地味な能力だが継続的に稼げるアドバンテージ源でありやはり強力。自分は問題なくドローソースを使えるのでドローソースにこの-能力を併用して2枚目以降のナーセットを探すのも難しい話ではない。
ソフトロックされている間にアドバンテージ差が開きすぎるのはあまりにも理不尽であり許されなかった。クリーチャーが少ない環境柄、1度も能力を起動しなければ稲妻ですら落ちないのは強すぎた。こいつのせいでメインから紅蓮破・赤霊破が入る事態に。前にも見たな…
ロンドンマリガンで初手に持ってくるのが簡単になりすぎたのも一因。

第2メインに設置して即ペイライフ、次のターンには勝負がついてる、そんなカード。
あまりにもデメリットが薄すぎて、「ソーサリー・10ライフを払い次のドロー・ステップでのドローを飛ばす:終了ステップ開始時にカードを10枚引く」扱い。
たいてい《TimeWalk》が噛んでいるので手に入れたカードを使えるのは次のターンから、なんていうのもほぼない。
が、たまーに必要なカードが引けずにライフが足りなくなって詰んだり、次のターンに倒せる手札を手に入れるもののライフを減らしすぎたせいで返しに死んでしまったりするのを見かける。
《魔力の墓所》のところでも書いたが、無いに等しいとはいえリスクは間違いなく存在するのだ。
《Fastbond》解禁の際にこいつも解禁議論が行われたと書かれてあり、少し衝撃が走った。

  • 《思案/Ponder》○
1マナドローソース。ソーサリーだが3枚も見れてシャッフルも選択出来るのは便利すぎる。
同じくレガシー4積み筆頭候補である《渦まく知識》と一緒に規制されたが、あちらと違いこちらは特に驚きはなかったとか。

  • 《太陽の指輪/Sol Ring》●
アンコモンだからパワー9から漏れた、そんな意見まであるぶっ飛びマナ加速。
初期の絵のせいで「イカリング」呼ばれるが、1マナ設置でタップで(◇)(◇)を出すという、その見た目と通称からは想像できないパワーを秘める。
凶悪さに反して馬鹿みたいに安いのも特徴。
統率者で使われるために刷りまくったおかげ。再録禁止の有無&再録の回数は大きい。

  • 《露天鉱床/Strip Mine》●
《世界のるつぼ》と組み合わせると土地が永久に1枚しか出なくなる。《世界のるつぼ》+《Fastbond》が揃うと土地が一瞬で干上がる。
そんなマジックは存在しない。してはいけない。
《三なる宝球》が出ていればそのまま何も出来ずにゲームが終わる。
《不毛の大地》がノータッチな辺り、基本土地だろうが構わずホイホイ割れちゃうのは流石のヴィンテージでも駄目な様子。
まあ《不毛の大地》自体は跋扈するヤバイ土地へのストッパーも兼ねてるしね…

  • 《アメジストのとげ/Thorn of Amethyst》○
クリーチャーでない呪文を(1)コスト増やす妨害系アーティファクト。
《Mishra's Workshop》のおかげでマナがモリモリ出る【ワークショップ】系列に使われることが多く、自分はそんなに(1)のコスト増加が痛くない。
上記《虚空の杯》と《磁石のゴーレム》が規制され大幅に衰退した【MUD】であったが、アーティファクト次元・カラデシュで大幅な強化を受け復活。
それまでの強固なマナ拘束を敷く戦略から、《鋳造所の検査官》によるマナ軽減や《Mishra's Workshop》からの大量マナで高速でクロックを設置→相手の抵抗をこのカードや《抵抗の宝球》などで封じているうちに殴りきるというストンピィ戦略が中心となっていった。
さらに新たに登場した《歩行バリスタ》は、かの《電結の荒廃者》との相性が抜群によく、キルターンを大幅に短縮することに成功。
この【Ravager Shop】はあまりにも強く、毎週末に行われているヴィンテージチャレンジのトップ8の内4割を占めるという事態に。
同3割を占めていた【メンター】と並び、メタを歪めすぎていたために規制を喰らう事に。

が、クリーチャー主体の【イニシアチブ】が環境の一角に定着したことで何も仕事をしないリスクが生まれて現在ヴィンテージでの影響力が低下している。「殴れないサリア」と揶揄する人も。

4マナ出せれば《通電式キー》とのコンボで1ターン目から無限ターン成立。《求道者テゼレット》なんかとの相性もバッチリ。このコンボはデッキ名となって、その後もアーティファクトを使うデッキにはおまけ感覚で入っていることが多い。
現在《通電式キー》のかさ増しカードが《多用途の鍵》《ウルザの物語》と本体含めて最大12枚存在し、しかも《ウルザの物語》は《Time Vault》のかさ増しも兼ねている。この状況で《Time Vault》が4枚積めてしまうと「《Time Vault》を見つけたら勝ち」のゲームになりかねないため解除の目は薄い。

  • 《Time Walk》●
パワー9の一角、2マナで追加ターン。
どう考えてもおかしいし、墓地から回収する方法があればずっと俺のターン。カード1枚1枚のパワーが高い分、本来は動きの制限が大きい最序盤で打っても現役以上に強く動ける場合も多い。

  • 《Timetwister》●
パワー9の中では末席とも言われる。
とはいえ1ターン目に散々展開した挙句の《Timetwister》→自分の手札回復+相手の手札ぐちゃぐちゃは強いので、相手次第ではかなり刺さる。
というか3マナで最高7ドローは許されない。
基本的に手札の枚数が物を言うコンボ系で見かける。コントロール系は数より質だしね。
ちなみに上述のナーセットを置いた上で打つと相手は1枚しかドローできないので相手に引かせるというデメリットが実質無くなる。

  • 《修繕/Tinker》●
論外その1。だからコストガバガバのサーチで挙句の踏み倒しはだめだと(ry
Moxen→《Black Lotus》→青3出して《修繕》対象はMoxen→《荒廃鋼の巨像》降臨。あとは上記《Time Vault》を呼び出したりとか、【逆説ストーム】で《霊気貯蔵器》呼び出したりとか。
他にも必要な時に必要なアーティファクトをどこからでも引っ張ってこれるのは強力極まりない。
しかしこれでも2019年半ばまでは採用率が大きく低下していた。環境にカウンターと追放除去が溢れかえっており、カードの性質上相手に1ターン許してしまうことが多く、その1ターンが致命的になるリスクが高かった。採用率が10%前後まで落ち込んでいたのだ。
が、《ボーラスの城塞》が登場して状況は一変。このカードが通れば勝ちとなってしまった以上、緩和は不可能であろう。

論外その2
アーティファクトが幅効かせてる環境ならこれが何マナ出すかは青天井。
例えばヴィンテージリーガルの【MoMa】を作ると、1発で10マナぐらい平気で出る。
ベルチャー】生出しすら1ターン目で捻出可能。このカードの力を頼みに【青単ベルチャー】なんてデッキすら存在する。

《誤った指図》と《精神的つまづき》を喰らわないアンリコの上位互換
登場した瞬間「ソーサリーだけどアンリコが制限解除になったどころか5枚制限になった」とまで言わしめた壊れ探査ドロー。
墓地がもりもり増えるヴィンテージなら平気で1マナで打てちゃう。つーか2、3マナで打っても普通に強い。

  • 《三なる宝球/Trinisphere》○
《Mishra's Workshop》→《三なる宝球》→おいマジックしろよ。
レガシーでは上記の《虚空の杯》と並んで定番のロックカードだが規制されたのはこっちが遥かに先。
これを《意志の力》出来なかったらその時点でマジックからの逸脱とまで言われる。そりゃあ黒蓮すら置くのに3マナ掛かったらただのマナフィルターに成り下がるしねえ………

  • 《吸血の教示者/Vampiric Tutor》●
だから軽量サーチはゆるs(ry
他の色の教示者と違い、サーチカードを相手に公開しなくてもいいのも色々問題。
インスタントなのも強い。相手エンド時に積み込んだり。1マナなので構えるのも楽だし。
2ライフロス?このカード使うデッキは即死するか即死喰らわすかなのでコストにすらなりません。
というか通常のコントロールですら2点受けても使われている。強い。

  • 《Wheel of Fortune》●
だから7ドローはゆr(ry

  • 《意外な授かり物/Windfall》●
だから7d(ry
一応カラーパイとカードパワーの調整はしたのだが。
お互いに手札を消費した状態だと弱くなるがまあ…
《ヨーグモスの取り引き》が解除された時に、「このカードの解除も検討したよ」と言われてしまった。
今後解除の可能性もある。恐ろしい話である。
さらに《Fastbond》の時にも《ネクロポーテンス》とともに議論されたと書いてあった。
WotCの中では解除待ったなしなのだろうか。

墓地再利用が強いのは誰もが知ってるが、たった3マナ払うだけで全部が再利用可能なのはやり過ぎ。
デメリットもあるけどそれが作用する前にまず相手が死ぬので意味がない。
マロー最大の過ち。
このカードが作られるはるか昔に、2マナで墓地のカードを1枚だけ手札に戻せる《新たな芽吹き》が制限になってたのにこんなもんを作ってしまったのが最大の過ちと言われる所以である。
が、時は進み現在の環境においては「《ヨーグモスの意志》より断然強い《死の国からの脱出》が4積み出来るのにいつまでこれを制限にしておくの?」との声もチラホラ…。


(このページが立ち上がって以降)制限解除されたもの

  • 《ヨーグモスの取り引き/Yawgmoth's Bargain》
重い代わりに即効性がありデメリットが薄まった《ネクロポーテンツ》。通ったらコンボ完走か手詰まりでどちらかが死ぬので通称裏のエンドカードなんて言われていた。
重いことは重いがほとんどの場合踏み倒される。《アカデミーの学長》あたりで。

ネクロがダメなんだから当然ダメ…なんだが最近じゃ《グリセルブランド》に立場が奪われていた。
だからと言って制限が解除されるかは、クリーチャーとエンチャントの除去りやすさを考えると微妙。
だが【オース】系デッキのせいでエンチャント破壊がメインから入りかねない環境であること、黒2マナ含みの6マナがかなり重いとこと、2枚以上あっても意味が薄いこともあってか、2017年8月に制限解除。
いくらヴィンテージとは言え高速コンボ向けのカードが6マナでは重すぎた上に、踏み倒しも難しいエンチャントとあっては解除しても問題ないと判断されたようだ。
同時に《意外な授かり物》も検討されたようだが*17、やはり《意志の力》の餌になる、【ワークショップ】を規制した環境で【ストーム】のキーパーツをすぐに野放しにする訳にはいかないという理由でこちらが選択された。
そもそも踏み倒し兼サーチをするカードを使うのが前提だったため、あまり使用率も変わっていない。
上記の通り2枚被ったら弱すぎるしね。

  • 《Fastbond》
ライフ1点という安いコストで土地が無限に置けたら何が起こるかは想像に難くない。
分かりやすい所だと《Zuran Orb》《世界のるつぼ》との組み合わせで「墓地から土地を置ける+1ライフ支払いで土地がターン中何枚でも置ける+マナを出してから土地をサクると1マナ+2ライフゲイン=無限ライフ無限マナ」。
他にも「《Mox Emerald》→《Fastbond》→《暗黒の深部》→《演劇の舞台》→《Black Lotus》→《演劇の舞台》起動」で1ターン目からマリットレイジ様が出てきたりと悪用法は山ほど存在する。そしてこれだけの用途があってたった1マナである。

元々は《嵐の大釜》とのコンボデッキ【ストームドレイン】で危険性を認識されて制限カードに指定された。
《噴出》とのシナジーも強い。未セットランドで《噴出》を使えば実質1ライフで2ドロー2マナ浮きである。《噴出》が制限と解除を行ったり来たりしている理由の一つでもあった。
ただこちらも最近あまり使われていない。枚数使うコンボはやはり弱いのだろう。

という下馬評を受けてなのか、2019年8月26日をもって制限解除。ちなみに制限指定期間は23年と、解禁組の中ではぶっちぎりの長さ。
元々ヴィンテージはアーティファクトによるマナ加速がメインであり、土地の枚数が少ないため単純に突っ込んでも強いカードではないという現状。「多くのプレイヤーが《Fastbond》は4枚デッキに入れると楽しいカードなのではないかと考えて」(原文ママ)いるために解除したとのこと。オイ大丈夫か。
実際《噴出》が解禁されていた2010年~2017年の間も、《噴出》は使われていたがこちらはほとんど使われていなかった。また、2枚貼っても意味がない(どころか土地1枚毎にダメージが増える)のも解除の要因であろう。
結果、このカードを複数投入したデッキが登場しており、試みは成功と言える。


タイムレス編

上述した通りMTGAオリジナルのフォーマット。
『ミスティカルアーカイブ』『おとぎ話』などボーナスシートはリミテッドの都合で安易に削除できず*18、かと言ってヒストリックでも禁止になるパワーカードばかりでリミテッド以外の使い所が無かった。
そこでそれらのカードも含めて全てのカードが使え、さらにバランス調整も禁止やナーフではなく制限のみ*19という『アリーナ版ヴィンテージ』の役割として実装された。
初期制限カードは過去行われた「禁止解除ヒストリック」イベントでの戦績を元に指定された。創設間もないため該当するのはごく少数だが、案の定というべき面子が揃っている。

  • 《チャネル/Channel》
元は『ストリクスヘイヴン:魔法学院』の『ミスティカルアーカイブ』で実装されたが、当然の如くヒストリック、ブロール共に実装直後から禁止のカード。
最速2Tキルはタイムレスでももちろん許されず。

《チャネル》同様『ミスティカルアーカイブ』の実装で、当然の如く(ry
制限カードでバランス調整するフォーマットでリスクもクセもないサーチカードは当然アウト。

  • 《ティボルトの計略/Tibalt's Trickery》
簡単に言えば打ち消した呪文を別の呪文にする赤のインスタントだが、こちらはMTGA独特の事情が絡んだ規制。
MTGAのBO1ルールの土地補正を悪用して、キーパーツが揃うまでひたすらマリガンを行いコンボが通れば良し、失敗したら即降参という、勝率を度外視してすぐにゲームを終わらせるために【計略コンボ】を使用するプレイヤーが一定数存在する。
勝敗問わずろくにゲームの体裁を成さないまま対戦が終わってしまう状況はゲーム体験上よくないという理由で既にエクスプローラーで禁止されており、これがタイムレスでも適用された形となる。


余談

ちなみにいろいろな環境を壊したとして有名な《頭蓋骨絞め》は外れている。
理由としては
  • クリーチャー1体失っての1マナ2ドローは弱い(設置含めれば2マナだし)
  • メインからアーティファクト破壊が入る環境なのですぐに壊れる
  • 壊されなくても《無のロッド》や《石のような静寂》で置物化する
  • クリーチャーが少ない環境なので装備先が無い
などの理由につき無制限である。
クリーチャーの犠牲ありとはいえ1マナ2ドローが弱いって時点で何かおかしい気がするが…


追記修正は初動を捌ききった後のドローゴータイム中にお願いします。

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最終更新:2024年01月01日 16:06

*1 禁止制定前の大昔のスタンダードにも存在したが、ある時点で禁止カードにまとめられた。かの有名なトップデッキされた天秤も当時制限カード。また、オールドスクールなどの非公認フォーマットには引き続き存在している。

*2 まだヴィンテージがType1、レガシーがType1.5という名前だった頃は完全にType1の制限=Type1.5の禁止だった。2014年9月に今のシステムに改組された際に別のものとなった

*3 1マナで何かを3つ出すインスタントサイクル。5色全てに存在し白は3点ライフ回復or3点ダメージ軽減、青は3枚ドロー、黒は3マナ、赤は3点ダメージ、緑はパワーとタフネスを3上げる。

*4 今のTCGで考えれば明らかに変な発想だが、世界初のTCGである以上、上手く考えられてないところがあるのはやむなしであろう

*5 アンリコは対象を取るがこちらは対象を取らない。

*6 ちなみに現在確認されている最高金額カードは、マジックの父Richard Garfield氏の再婚記念で刷られた《Phoenix Heart》、推定印刷枚数3枚、お値段800万!、後2枚コレより高くなると思われるカードがあるが、その2枚は世界に1枚しかないので値段自体つかない

*7 例えば「《Black Lotus》を唱える→起動して墓地へ送る→他のカードの能力で墓地から手札に戻す」と回転させ無限マナを発生させる【サルベイジャーコンボ】等。

*8 Mishra's Workshopから妨害系アーティファクトを並べ、動きが止まったところをアーティファクト・クリーチャーで殴り倒すデッキ。

*9 占術XはデッキトップX枚を確認してデッキトップかボトムに戻す

*10 これでもモダンと旧エクステンデッドでは禁止されるほどの強さなのだが、ヴィンテージでは相対的に弱いと言われてしまう。ブレストと思案が制限という事を考えると、見れる枚数が2枚と3枚の間には大きな溝がある模様

*11 相手のカードが墓地に行く場合、代わりに追放される。ゲーム開始時の初手にあればタダで出せる力線サイクルの1つ。《変幻の大男》の死亡誘発は墓地に行かなきゃいけないので阻止できる

*12 一応Type1とスタンダードに分離される前にはクリーチャーの制限カードも存在した

*13 一方的に動くのではなく、お互いに干渉しあってゲームを進めること

*14 実際相手の1マナカードを使ったコンボデッキに対抗できる疑似的な0マナカードとして意図的に作られた

*15 レガシーであれば《稲妻》や《剣を鍬に》等、メインデッキから積まれる軽量除去が抑止力となるが、ヴィンテージではクリーチャー自体が少ないor被覆呪禁持ちだったりプロテクション持ちで通常の除去が通用しない物が多く、メインから除去を積んでも腐りがちな上、《精神的つまづき》のせいで1マナの除去への風当たりも強い。割合通用する物として《突然のショック》があるが、コレが1赤なので先攻2キルだと間に合わない。しかも《突然のショック》は他のクリーチャーだと《秘密を掘り下げる者》ぐらいにしか効かないため、メインから積むにはメタ一点読みしなければならない

*16 上の《磁石のゴーレム》はアーティファクトでもあるため

*17 こちらは《逆説的な結果》と比較されたようだ

*18 リミテッドは収録されている全てのカードを使う前提でバランス調整しているため

*19 ただしデジタル限定カードがナーフされる可能性はあり