シーカー(小説)

登録日:2016/07/06 Wed 20:22:00
更新日:2023/01/04 Wed 08:52:47
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『シーカー』は、2011年辺りから小説家になろうにて連載され、のちにアルファポリスから書籍化されたライトノベル。
作者は安部飛翔
出版社側がつけたジャンル名は「新感覚RPGファンタジー」。

アルファポリスより単行本9冊、文庫版6冊が出ている。


▽目次

【概要】

2011年頃に、小説家になろうに投稿開始されていた(当時のHNはシン)。
「ゲーム的要素を前面に出した俺TUEEEファンタジー」というそのぶっ飛びぶりから、ネットの一部で賛否両論で評価を得ていた。

その後、なろう作品を書籍化するアルファポリスが、この作品の人気を見込み、2011年8月に書籍版が発売。なろうでの連載と並行してまさかの商業デビューを果たした。

2011年の8月頃というと、なろう連載作では『ログ・ホライズン』『魔法科高校の劣等生』のそれぞれ1巻が出たくらいで、なろうの書籍化作品の中でも早期の一作。
なろう以外では『ログホラ』作者の前作「まおゆう」は3巻が、個人サイト発の『レイン』は9巻が、Arcadia連載作の「ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり」が4巻が出た頃であるが、『オーバーロード』『幼女戦記』は未書籍化。Twitter連載の『ニンジャスレイヤー』も未書籍化……といった状況であった。
非ヲタ向けまで視野を広げても『恋空』とかのケータイ小説ブームは収束し、モバゲーから出た『王様ゲーム』がヒットしていた程度だろうか。ともかく素人のWEB小説が一般書籍化されるというのが大変レアな頃だった。
そのため、本作の書籍化に一部のネット民は衝撃を受け、「シーカーショック」という言葉も生まれた。

しかし作者の言動や、作品自体の大幅なインフレ、なろうの規約を巡ってのトラブルなどが重なり、ついに2015年5月になろうのシーカーは完全削除。
同時期に文庫本6巻が出て以来その刊行は途絶えている。


【あらすじ】

迷宮都市アルデリア。
そこは、かつて世界を巻き込んだ神々の代理戦争にて、兵士を鍛えるために作られた訓練場の名残である数多くの迷宮(ダンジョン)の上に建つ都市である。
神々の争いが終わったあともなお、迷宮には数多くの財宝やシークレットウエポンが眠っており、それらを求め迷宮に足を踏み入れる探索者(シーカー)が後を絶たなかった。

ある日、アルデリアの探索者ギルドに黒ずくめの青年・スレイが表れる。
スレイは探索者を目指していたが、その目的は財宝でも名誉でもなく「復讐」と「贖罪」であった…。


【登場人物】

≪探索者サイド≫
◇スレイ
本作の主人公にして「最強剣士」。二つ名は黒刃(こくじん)のスレイ
現在世界に唯一残っている「天才」であり、封印するしか対処法の無い邪神を唯一殲滅できる存在。
天才スキルの恩恵で、6巻ともなるともう書ききれないくらいスキルを得ている。
武器は最初のころサーベルの二刀流だったが、本人の成長とシンクロして無限に切れ味を増すチートウエポン「アスラ&マーナ」を1巻のラストで手に入れ、2巻の中盤で早々にその力を開放した。

速度を重視した二刀流剣術を使う。
その速さたるや、探索者なりたての頃から敏捷ランクがS(超一流)。そこからさらにエーテルで包まれ物理法則から解放された刀を振るうことで、この時点から既に神レベルの速度に足を突っ込む。
二巻のクラスアップで一切の予備動作を無くす「無拍子」を習得してからその速さはさらにエスカレートし、光速を超えた超光速を自在に操るようになる。
果てはエーテルコーティングのさらなる応用として「切断の絶対概念」の剣を作り出せるようになった。

ロドリゲーニに恐怖の感情を含む心の大半を喰われてしまっている。
幼馴染を奪われたうえ死ぬことへの恐怖心も無いとあってとっくに生きる気力を失っている状態だが、闘争本能を高めて補うことでなんとか生きながらえている状態。
ただし闘争本能に近い位置にある性欲も同時に高まってしまうため、ゲストヒロインが毎回その毒牙にかかる。
(ヴェスタの女性は戦闘能力の高い男性を無条件で好きになるという性質があるため尚更スレイのハーレム形成に拍車をかけている)
なお奪われた人間性を少しだけ取り戻した際にはそれによって更にパワーアップし、限定的ながら全知全能の力(原文ママ)まで行使できるようになった。

◇ディザスター
とある辺境を荒らしていた白い狼。
アスラ&マーナの能力を目覚めさせたスレイに倒され、以後「ペット1号」として同行する。
基本ぼっちで戦うスレイの数少ないパートナーだが、扱われ方は本当にペットでしかなく、加速した世界の戦闘にはついていけるものの加勢は一切しない。

◇フルール
ペット2号。
日本から転移してきた3人のJKから分捕った元マスコット。

◇ゲッシュ・アルメリア
探索者ギルドのマスター。
スレイにアスラとマーナを与えるなどサポートするが、後々それを後悔するほどの心労に悩まされることになる。


≪邪神サイド≫
「シーカー」の舞台であるヴェスタを襲う邪神。
全部で十柱(ただし三位一体のトリニティがいるため実質八柱)存在する。
その正体は、かつて戯れに自らの世界を創り壊してしまった他の宇宙の神。
ヴェスタにおいてはその真の力を抑えられてしまうものの、彼らにとっては壊れないオモチャがあることの方が重要らしい。

◇享楽の邪神ロドリゲーニ
かつてスレイの幼馴染だった邪神。
あるきっかけで解放された後、各地で邪神の封印を解きまくっている。
普通に考えればラスボスになるべき存在だった。

◇欲望の邪神ディザスター
ディザスター参照。

【用語】

●探索者(シーカー)
アルデリアにある迷宮を探索する者。
探索者ギルドへの登録が義務付けられており、登録の際に専用の装置で肉体を改造される。
(改造には痛みを伴い、上位職へのクラスアップはそれだけ痛みが増す。何故そんな仕様にした。)
改造された者は迷宮内にいる魔物の魂を吸収することで力を高めることができる。
また自らの強さがレベルと特性によってステータス化できるようになり、それらはギルドカードで見られる。

●天才
正式名称「前期・対邪神殲滅システム『天才』」
代理戦争の選ばれた戦士に神々が与えた、持ち主に無限の成長性をもたらすスキル。
戦えば戦うほど自動的に色々ラーニングして無限に強くなっていくという恐るべきもの。
最終的にこのスキルの持ち主は皆神に歯向かうほどに増長してしまったため、代理戦争終結とともに完全に滅ぼされた。

●勇者
正式名称「後期・対邪神殲滅システム『勇者』」
天才スキルをデチューンし、対邪神のみに特化させたもの。邪神を封印することで無力化できる。
天才スキルと違い後天的に獲得することもできる(職業:勇者)。
だが生まれながらにしてこのスキルを持つ者たちが慢心しまくりで使い物にならないあたり、根本的な欠陥はまるで直っていない。


【余談】

作者の安部飛翔は、スレイは「全創作物中最強」を目指したキャラであると明かしている。




追記を超えた超々×∞無限次多元外修正

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最終更新:2023年01月04日 08:52