文豪ストレイドッグス

登録日:2016/07/03 Sun 15:47:01
更新日:2024/04/04 Thu 13:39:51
所要時間:約 13 分で読めます




試されるのは、その生きる価値



【概要】

『文豪ストレイドッグス』とは、月刊ヤングエースで2013年1月号から連載中の漫画。
原作は、ニコニコ動画で人気のMAD動画『ゆっくり妖夢と本当はこわいクトゥルフ神話TRPG』の作者でもある朝霧カフカ。
作画は春河35。

横浜を舞台に、文豪の名を持ち、その著作名を冠した「異能力」を持つ人間で構成された探偵社「武装探偵社」の活躍を描く異能バトル漫画。
マフィアや殺し屋、海外企業といった裏社会のキャラクターが多数登場し、ノワールものの雰囲気が漂う異能力を使ったバトルアクションものである。

なお、異能力とキャラクターに太宰治芥川龍之介といった文豪名&著作名をつけられてはいるが、キャラクターの性格・設定や異能力に元ネタはあまり関係ない。
例えば作家の泉鏡花は男である。また、夏目漱石と京極夏彦といった史実ではまるで時代の違う人間が登場したりする。
とはいえ、宮沢賢治が「イーハトーヴ村出身」だったりと、全く関係ないわけでもない。
また、この漫画の世界観が「登場キャラクターとモデルとなった文豪が同世界にいる」
つまり「登場キャラクター=モデルとなった文豪ではない」ことは明確に示されている。
(例:主人公の中島敦が文豪の「中島敦」の著作『光と風と夢』を読んだことがあるなど)
『ジョジョ』の楽曲名が使われたスタンドなどが感覚的には近い。
アニメ放送時に流通した「文豪そのものではなく、文豪の擬人化作品」という評がわかりやすいかもしれない。

本編の補完として、角川ビーンズ文庫から番外小説が刊行されている。…というより、キャラクターの重要な過去はそちらを参照しないと本編についていけない部分もある。

2015年8月にはアニメ化が発表。
分割2クール形式で、2016年4月から6月に第1期が、10月から12月に第2期が放送された。
製作は『鋼の錬金術師』(2003年版及び『FULLMETAL ALCHEMIST』)や『血界戦線』、『僕のヒーローアカデミア』等のボンズ。その他のボンズアニメに漏れず、毎話気合の入った作画でお送りしている。
監督、シリーズ構成・脚本には、『桜蘭高校ホスト部』、『STAR DRIVER 輝きのタクト』の五十嵐卓哉、榎戸洋司のコンビが当たった。
五十嵐監督の抽象表現を多用する演出や、ギャグシーンの明るさ、作品からの引用をより明確にした榎戸脚本の巧みさが光る仕上がりとなっている。
第2期序盤はサプライズとして前日譚小説『黒の時代』が全4話でアニメ化された。
2019年4月から6月にかけて第3期が放送され、2023年1月から第4期が放送中。2023年夏には5期が放送決定。

2018年3月にはオリジナル脚本の劇場版『DEAD APPLE』が公開され、2022年には舞台版のキャスト陣と坂本浩一監督による実写映画版『映画 文豪ストレイドッグス BEAST』が公開された。


【物語】

孤児院を追い出され、住む家もなく街を彷徨い歩く少年・中島敦。
そんな中、彼は川で入水自殺を図る青年・太宰治と出会う。
その成り行きで、太宰と同僚の国木田に食事をおごってもらった敦は、彼らが異能力を使って難事件を解決する「武装探偵社」のメンバーだと知る。
そしてまた敦も、虎に変身する異能力「月下獣」の能力者であり、探偵社が追っていた「人食い虎」の正体であった。
太宰は敦の能力を見込んで、彼を武装探偵社の新しい社員にスカウトする。
そして敦は、異能の力を持つ者たち──≪武装探偵社≫と≪ポート・マフィア≫が、互いの意地をかけて戦う戦争へと巻き込まれる…。
果たして、自分の存在価値を見出せなかった少年の行く末は?

【登場人物】

≪武装探偵社≫

軍警に任せないような難事件、大事件を解決する組織。
主要メンバーを異能力者で構成されており、一般社会で生き難い者たちの寄り場ともなっている。

  • 中島敦(なかじまあつし)
CV:上村祐翔
武装探偵社新入社員。実質的主人公。
生まれつき持った異能力のために孤児院では施設の者たちに忌み嫌われ、畑を荒らし、倉庫を破壊したことで追放されてしまった。だが、本人はその事に気づいていなかった。
野垂れ死に寸前のところを太宰に出会い、彼に助けられる形で武装探偵社に入る。
孤児院時代に「誰の役にも立てない」と言われたことがトラウマとなっており、自分の存在価値に自信を持てなかったが、
探偵社での事件を通じて、様々な人間との関係を経て成長していく。

異能力:「月下獣(げっかじゅう)
巨大な白虎に変身する。身体の一部分を虎化し、戦闘力を高めることも可能で、虎化した際は治癒力が高まり傷もすぐに治る。しかし、全身を虎化させると理性を失う。


  • 太宰治(だざいおさむ)
CV:宮野真守
敦を拾った社員。
大の自殺嗜癖(マニア)で、隙あらば死ぬ気もないのに首吊り、入水、服毒といったあらゆる自殺を試している。
一見、明るく享楽的に生きている能天気な人物だが、時として底の見えない、頭の冴えた冷徹な一面を覗かせる。
その気になったら脅迫や謀略といった非情な手段にも出る。
かつてポート・マフィアの歴代最少幹部として悪逆を尽くした人物だったが、当時の仲間・織田との事件を機にマフィアを裏切り、その後2年間地下へ身を隠し、探偵社に入社した。
そのため、マフィア時代の同僚・中也や教え子の芥川といった人々と遺恨を抱えている。

異能力:「人間失格(にんげんしっかく)
触れた相手の異能力を無効化する。チート過ぎる故に頻繁には使われないが、その異能ゆえ探偵社の中で唯一与謝野の治療を受けられないという難点がある。ただし脳死している場合は別。


  • 国木田独歩(くにきだどっぽ)
CV:細谷佳正
社員の一人。生真面目で堅物、何事にも厳しい眼鏡男。
太宰とはよくコンビを組んで仕事をするが、彼の気まぐれぶりによく振り回される苦労人。
自前の手帳は自分の「理想」を表したもので、日々の予定が事細かに記されている。
探偵社員としての誇りも高く、敦に厳しい言葉をかけることも。

異能力:「独歩吟客(どっぽぎんかく)
手帳の頁に名前を記した物質を具現化させる。ただし、手帳サイズの物質しか復元できない。


  • 江戸川乱歩(えどがわらんぽ)
CV:神谷浩史
社員の一人。社員の中で一番探偵然とした人物。
比較的若く、周囲を小馬鹿にした態度を崩さない飄々とした青年だが社内の人望は厚い。
福沢社長とは少年時代に知り合い、探偵社を創設するきっかけとなったほどの仲で、彼には頭が上がらない。

異能力:「超推理(ちょうすいり)
凡ゆる謎の答えを知ることが出来る。実は異能力ではなく、彼の観察眼とひらめきの賜物である


  • 与謝野晶子(よさのあきこ)
CV:嶋村侑
探偵社員兼女医。一人称は「妾(アタシ)」
男勝りで人を食ったような態度の尊大な性格。Sっ気あり。
命を粗末にするのを嫌い、敵を半殺しにしてでも治療してやるのが主義。

異能力:「君死給勿(きみしにたもうことなかれ)
傷や病気を瞬時に治癒する。ただし、「死にかけ」の生物にしか発動できないため軽症者は半殺しにしなければならない。


  • 宮沢賢治(みやざわけんじ)
CV:花倉桔道
社員の一人。純朴な田舎育ちの少年。
電気も水道もない「イーハトーヴ村」で牧場経営の家で生まれ育ち、人を疑うことを知らないとにかくマイペースな性格。
しかし「『言うことを聞かない牛は殴れ』がモットー」「故郷では犯罪者は縛って崖から捨てた」など、ときどき脳筋な一面を伺わせる。

異能力:「雨ニモマケズ(あめにもまけず)
肉体を強化し、筋力・耐久力が増大する。その威力は自動車を片手で持ち上げたり、道路標識を振り回す程。ただし空腹時にしか発動しない。そして、その後食べると寝る。


  • 谷崎潤一郎(たにざきじゅんいちろう)
CV:豊永利行
大学生。探偵社の下っ端として働いており、潜入や運転が主な仕事。
基本的に気さくで人当たりのいい人物だが、大のシスコンで妹が傷つけられると激昂して手が付けられなくなる。

異能力:「細雪(ささめゆき)
周囲に雪状のスクリーンを撒き、立体映像を映し出す。その映像は、かなり精巧で現実と見分けがつきにくい。


  • 泉鏡花(いずみきょうか)
CV:諸星すみれ
元ポート・マフィア所属の暗殺者の少女。物語開始時点で35人殺している。最初の二人は両親。
優れた異能力をマフィアに買われ、マフィア(主に芥川)の命令を忠実に実行する暗殺者となった。
地下鉄テロ事件で敦との出会いを経て彼に助けられ、殺人以外の「生きる意味」を見出すため探偵社に引き取られる。
敦とは同じ境遇を持つためか仲が良く、彼のアパートで同居までする仲。おいそこ代われ

異能力:「夜叉白雪(やしゃしらゆき)
中に刃が仕込まれた仕込み杖を持つ着物の女型の異能生命体を召喚して操る。携帯電話を通じた指令でのみ動くため、彼女自身は夜叉を操れない。
ただし後に社長の異能である程度制御が可能に。
実はこれは彼女生来の異能ではなく、母親の異能を受け継いだもの。制御ができないのは譲渡が不完全だったから。


  • 谷崎ナオミ(たにざきなおみ)
CV:小早川千明
谷崎の妹。高校生。
探偵社の事務仕事を時々手伝っている。
兄・潤一郎には兄妹愛以上の感情を抱いているらしく、終始兄妹でイチャついている。


  • 福沢諭吉(ふくざわゆきち)
CV:小山力也
武装探偵社社長。
常に冷静沈着な人格者。猫好きで時にお茶目な一面も覗かせる。
かつては政府直属の暗殺者で、「銀狼」と恐れられていた剣士だったが、乱歩との出会いを機に人の為に戦う武装探偵社を設立した。

異能力:「人上人不造(ひとのうえにひとをつくらず)
社員の異能力の出力を調整する。乱歩と敦、鏡花が異能を制御できるようにしている。但し、自分の部下──現在は探偵社の入社試験を突破したものにしか発動できない。


≪ポート・マフィア≫

横浜港周辺を根城に、黒社会のさらに暗部を牛耳っている反社会組織。
幹部をはじめとして異能力者を雇用している。

  • 芥川龍之介(あくたがわりゅうのすけ)
CV:小野賢章
黒ずくめのマフィア戦闘員。一人称は「僕(やつがれ)」
マフィアの中でも最も恐れられている一員であり、極めて強力な異能力と冷酷非情な仕事の手腕で悪名高い。
プライドも高く、周囲の人間を寄せ付けない孤高の性格。
最底辺の貧民に生まれ育ち、太宰に拾われ、彼の厳しい指導を経てマフィアの一台戦力に成長したが、組織を裏切り探偵社に入った太宰に愛憎入り混じった感情を抱いている。
そして、今太宰が面倒を見ている敦に激しい嫉妬と憎悪を向け、彼の捕縛に執念を燃やす。

異能力:「羅生門(らしょうもん)
自身の服を操る異能。刃や拳を形作る、身に纏って身体能力を上げるなど応用が聞く。場面に応じて形状が変化し、口型「咢」、拳型「叢」、剣山型「早蕨」など様々な攻撃で圧倒的な攻撃力を誇る。
「あらゆるものを捕食する獣」を現出させるような使い方すら可能。というかこれが本質の模様。太宰の部下だった頃にこれを発現してからは、攻撃面の成長はもちろん、「空間を喰うことで攻撃が届かないようにする」という防的な運用も可能になった。
現在は太宰にもらった外套を媒体としている。
その真価は近距離戦闘をする味方を支援する中距離型であり、自身で戦うだけでなく、敦との共闘で見せた足場作りや味方の能力を高めるのが真の使い方となっている。


  • 中原中也(なかはらちゅうや)
CV:谷山紀章
五大幹部の一人。
気障で皮肉屋な性格の青年。短気で乗せられやすい。
太宰のマフィア時代の元相棒で、二人のコンビは「双黒」として名を馳せていた。
今もなお太宰に未練があり、彼と会う度にしつこく絡んでくるほど。その度に太宰にからかわれるが。

異能力:「汚れちまつた悲しみに(よごれちまったかなしみに)
重力因子を操り、自身が触れたものにかかる重力を操る。
最大の力を出す「汚濁」形態では、自身の質量密度を増大させ超身体能力を身に付け、あらゆるものを削り取る重力弾を放つなど圧倒的な暴力を振るう。しかし、同時に精神の制御も手放してしまう。


  • 樋口一葉(ひぐちいちよう)
CV:瀬戸麻沙美
マフィア構成員で、芥川直属の部下。
気力は高いが実力はイマイチ、しかも感情的で詰めが甘いためよくピンチに陥る。
芥川を尊敬しているが、失敗が多いため時に突き放されることもある。
芥川が執着している太宰、敦を敵視する。


  • 梶井基次郎(かじいもとじろう)
CV:羽多野渉
マフィア構成員。
生粋の爆弾魔で、かつ科学者でもあるエンターテイナー的犯罪者。
爆発を間近で見物し、それがもたらす現象を観察するのが趣味。
人の「死」に惹かれ、「なぜ死は不可逆なのか」という疑問を追及している。

異能力:「檸檬爆弾(レモネード)
檸檬型爆弾の爆風を浴びても身体が傷つかない。理由は檸檬は美しい方錘形だから。ちなみに檸檬型爆弾自体はお手製であり、異能力ではない。


  • 尾崎紅葉(おざきこうよう)
CV:小清水亜美
五大幹部の一人。一人称は「私(わっち)」で花魁風の口調。
優雅な京婦人だが本性は攻撃的な気質。
マフィア時代、鏡花の母親的存在として彼女を庇護下に置いていたと見られる。
かつての悲恋のためにマフィアを憎み、しかし同時に自分の居場所はそこしかないと受け入れている。
元ネタの尾崎紅葉は男。ただし泉鏡花の師匠という点は元ネタ準拠。

異能力:「金色夜叉(こんじきやしゃ)
夜叉白雪の基となった異能で、同様の得物を振るう霊体。こちらは自身の意志での操作が可能。


  • 夢野久作(ゆめのきゅうさく)
CV:工藤晴香
長らく封印されていた構成員。常に不気味な人形を持ち歩いている。
一見浮世離れした少年だが、無邪気で残酷な狂気を秘めている。
敵味方問わず周囲を呪い、蹂躙することにのみ悦びを見出す生粋の狂人。

異能力:「ドグラ・マグラ
人形を損壊することをキーに、自身を傷付けた者*1に幻覚を見せ、周りを無差別に攻撃する錯乱状態にさせる。


  • 広津柳狼(ひろつりゅうろう)
CV:斧アツシ
ポート・マフィア直下の武闘組織「黒蜥蜴」百人長。
愛煙家のダンディな老紳士。先代の首領の代からマフィアに仕えていた古株で、現首領の森にも忠誠を誓う。

異能力:「落椿(おちつばき)
触れたものを斥力で弾き飛ばす。地味ながら戦闘力は高い。


  • 立原道造(たちはらみちぞう)
CV:林勇
「黒蜥蜴」十人長。
好戦的だがバカで扱いやすい。
かつて後述の銀を男性だと勘違いしていた描写があったが、真実を知ったのはいつかは明かされていない。
異能力は不明。というか現状まともな戦闘シーンがない。
ぶっちゃけ影が薄い。
その正体は軍警の特殊部隊「猟犬」の潜入捜査官であり、ポートマフィアのスパイをしていた。
後に森の「二重間諜として世界の敵を滅殺せよ」と言う名に従い、最大の敵に挑むが……。


  • (ぎん)
CV:夏川椎名
「黒蜥蜴」十人長。
暗殺術のやり手で音もなく敵の背後に近寄れる。
無口で凄みのある人物だが実は女性。しかも性格は結構可愛い。さらに言うと芥川の妹。


  • 織田作之助(おださくのすけ)
CV:諏訪部順一
小説版に登場。故人。
太宰と親しい、マフィアきってのヒットマンだったが、ある出来事をきっかけに不殺の誓いを立てる。
しかし、秘密組織『ミミック』との抗争で復讐に走り、敵のボスと相討ちで死亡。彼の死を機に、太宰はマフィアを辞めることとなる。 

異能力:「天衣無縫(てんいむほう)
5~6秒先までの未来を予知できる。しかし、動作が確定している事象は回避不可能。


  • 森鷗外(もりおうがい)
CV:宮本充
ポート・マフィア首領。表の顔は医者。
根暗で陰気そうな男であるが、敵味方共に容赦ない、冷徹で論理を重んじる性格。
ストライクゾーンは12歳以下の幼女で大のロリコンである。
前首領を殺し、現在のポジションに就いた。 

異能力:「ヰタ・セクスアリス
特殊能力を持つ理想の異能生命体を出現させる。

  • エリス
CV:雨宮天
が侍らせている幼女。
毒舌家でよく森を凹ませる。
正体は森の異能力の具現化。やたら森に反抗的なのも彼がそのように産み出したから。


≪異能特務課≫

内務省直属の秘密異能組織。政府に直結しており権力も高い。

  • 坂口安吾(さかぐちあんご)
CV:福山潤
参事官補佐。
かつてポート・マフィアにスパイとして潜入し、太宰、織田と親しかった。
彼の裏切りが巡りに巡って織田の死を招いたため、太宰からは恨まれている。

異能力:「堕落論(だらくろん)
触れた相手の情報を読み取る異能。


  • 夏目漱石(なつめそうせき)
CV:大塚芳忠
探偵社設立に助力し、政府にも強いコネクションを持つ日本での異能力者のトップに君臨する人物。
その正体は今のところ不明。

異能力:「吾輩は猫である(わがはいはねこである)
詳細は今のところ不明。


≪組合(ギルド)≫

北米を中心に根城にしている異能力者の秘密結社。
莫大な資金をもって政財界を隠れ蓑に、裏社会で暗躍を続けていた。
アニメ版では大人の事情で苗字がイニシャル表記されている。


  • フランシス・スコット・キー・フィッツジェラルド
CV:櫻井孝宏
組合団長。
大財団のトップを務める実業家で、世界有数の億万長者。
持てる財力を存分に駆使し、かつその資産を絶対の自信で裏打ちしている唯我独尊気質。
その裏側には、妻への愛と亡き娘への未練とあらゆる犠牲を払うことの覚悟を秘めている。
幼少期は銃を買うために人を殺すほどの貧乏人だった。

異能力:「華麗なるフィッツジェラルド(The Great Fitzgerald)
自身の資産を消費することで、その額に応じて身体能力を高める。
発動時は皮膚や服の上に痣の様な模様が浮き出る。


  • ルーシー・モード・モンゴメリ
CV:花澤香菜
組合従弟。
夢見がちで人形遊び好きだが、不遇の少女時代で心を歪めてしまった少女。
孤児院育ちで散々こき使われており、対立した敦と意気投合する。
後に探偵社の階下にあるカフェで働き始める。何のためかって? そりゃあ……。

異能力:「深淵の赤毛のアン(Anne of Abyssal Red)
異界の部屋に敵を閉じ込め、中に棲んでいる怪物「アン」と鬼ごっこをさせる。捕まったら二度と出られない。


  • ジョン・スタインベック
CV:河西健吾
組合職人。
農場の大家族育ちで、家族を養うために組合に入り、そのためなら非情な手段も辞さない青年。
金の力を大いに活用するフィッツジェラルドを内心気に入っていない。

異能力:「怒りの葡萄(The Grape of Wrath)
体に葡萄の樹を寄生させられる。直接攻撃だけでなく地中に生えた植物と「接ぎ木」──融合し、手数を増やしたり標的を追跡したりと応用がきく。


  • ハワード・フィリップス・ラヴクラフト
CV:武内駿輔
組合職人。
常に挙動不審で見るからに暗い態度の変わり者で、SAN値も常時ゼロの狂人。
フィッツジェラルドとの「契約」で彼のため働いており、いつも「早く終わらせて帰って寝たい」と呟いている。
首が折れても久作の能力を受けても平然としているなどもはや人間かどうかも疑わしい。ちなみに好物は捧げ物で嫌いなものは漁船

異能力:「旧支配者(Great Old One)
自身の身体を触手を持つ異形の生物に変化させる。実は異能力ではなく彼の「素」の力。

中也の『汚濁』によって粉砕された。…が肉片から完全に蘇生し、「契約は終えた」「眠る」と仲間に語ってそのまま迷いなく海に踏み込んで行った。


  • ナサニエル・ホーソーン
CV:新垣樽助
組合職人。
清廉で生真面目な牧師。聖職者として神託には忠実に振る舞う。
任務中のある出来事のために、組合に対し不信感を持つ。

異能力:「緋文字(The Scarlet Letter)
自分の血を神託の文字として具現化し、殺傷攻撃、防御等自在に使いこなす。そのため出血するほど出力が上がる。


  • マーガレット・ミッチェル
CV:名塚佳織
組合従弟。
プライド高く高飛車な日傘の貴婦人。ホーソーンとは暴言を叩き合いながらも信頼し合う仲。

異能力:「風と共に去りぬ(Gone with the Wind)
対象物を風化させる。力を最大にすれば人間をミイラ化させられる。


  • マーク・トウェイン
CV:吉野裕行
狙撃担当の戦闘員。
やたら陽気でナルシスト気質な若者。上からの命令にもいい加減に対応する。

異能力:「ハック・フィン&トム・ソーヤ
二人組の異能生命体、冷静な「ハック」と陽気な「トム」を召喚し、銃弾を操り正確な標的補足の補佐をする。


  • ハーマン・メルヴィル
CV:菅生隆之
職人。実は先々代の組織の長
泰然自若の老人で、フィッツジェラルドによって組織改革された組合と白鯨の姿に哀しみを抱いている。

異能力:「白鯨(Moby-Dick)
空を泳ぐ異能生命体の白鯨を召喚する。現在はフィッツジェラルドの意向で移動飛行船型要塞に改造された。
最終的に破壊されたが、小さな鯨の姿で生まれ変わり、彼について回っている。


  • エドガー・アラン・ポオ
CV:森川智之
組合設計者長。
本職は探偵で乱歩を一方的にライバル視している。乱歩に復讐するためだけに組織に入った。根暗で友達はアライグマのカールのみ。

異能力:「モルグ街の黒猫(Black Cat in the Rue Morgue)
自身の書いた推理小説の中に読者を引きずり込む。犯人を当てるまで外には出られない。


  • ルイーザ・メイ・オルコット
CV:植田ひかる
組合従弟。
作戦参謀担当で、情報分析の天才だが作戦書はやたらと分厚い。
恥ずかしがり屋な眼鏡っ娘で、フィッツジェラルドに想い焦がれている。

異能力:「若草物語(Little Women)
仲間には限定的な未来予知と説明しているがそれはフェイク。本質は個室で考え事をする時のみ、時間の流れが八千分の一となるというもの。
つまり彼女の作戦書は異能に頼らない努力の賜物



≪死の家の鼠≫

ロシアの異能集団の地下組織。

  • フョードル・ドストエフスキー
CV:石田彰
死の家の鼠頭目
虚弱体質であるが頭の回転が尋常ではなく回る。そのため作戦の立案や相手の裏をかくことは得意。
その手腕は太宰さえ騙すほど。一度ポートマフィアのA(エース)にわざと捕まり、
自らの異能(嘘)を話しその対処法を誘拐屋に流すことでAから逃れ、Aが謀反のために調べていたポートマフィア構成員の異能一覧を手に入れるなど計画的で合理的な判断ができる男。
Aからは「魂のない吸血鬼のような男」と表された。
太宰とは映画及びそのノベライズ・コミカライズの「DEAD APPLE」で一度会っている。
天人五衰の一人
罪と罰(П&(реступление и наказание)
詳細は不明だが、異能特務課の完全武装した兵士を一瞬で殺した。


≪時計塔の従騎士≫

イギリスの異能集団。










Wiki籠リ──異能力追記修正(ツイキシュウセイ)

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最終更新:2024年04月04日 13:39

*1 なおこれは肩が当たった程度でも傷付けた判定になる。理不尽