合体

登録日:2016/06/27 (月) 15:21:30
更新日:2024/04/10 Wed 21:47:59
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『合体』とは

ロボットなど二つ以上のものが一つになること。ロボットについては合体機も参照。
技については合体技を参照されたい。
ここでは主に(特に機械系合体では)合体機の項目にない事を記載している。


◆生物系・非機械系合体


まず何と言ってもこれであろう。生き物が合体するという性質ゆえか、機械の合体と違って元のパーツがどこにあるか分かる組み込み式になる事は少ない。
片方の肉体が完全になくなり境界線も存在しない様子が割とみられる。

・融合型(分離可)


ウルトラマンAウルトラマンギンガビクトリーの「ウルトラタッチ」や『ドラゴンボール』の「フュージョン」が有名だろうか。

肉体の物理的境界線が存在していないのが特徴である。
霊体や精神生命体による憑依やバックアップの描写などは通常合体とは見做されにくい。

GS美神 極楽大作戦!!』でも同じような事は行われており、こちらも意識消失等のリスクはあるが二人が一つとなり分離も可能である。
このような境界線消失のある融合型生物合体は、『ドラえもん』7巻のひみつ道具「ウルトラミキサー」の描写などにもみられる。
また岬兄悟の小説『ラブ・ペアシリーズ』では主人公カップルが、後述の人合体によってふたなりボクっ娘超能力者化する特性を得ている。

『デジモンテイマーズ』では、主人公三人のパートナーデジモンが究極体に進化する際、
身体を一時的にデータ化したそれぞれのパートナー(テイマー)とデジモンが融合し、究極体に進化するという特殊な進化経路を辿っている。
進化中はテイマーとパートナーデジモンそれぞれに自我があるが、身体を動かしている(主体として戦っている)のはパートナーデジモン側の様子。
戦闘後、成長期に退化する際に融合が解ける他、融合時にはテイマーの服が弾け飛ぶ描写があるが、分離時にはしっかり服を着ている。
なお、そのうちの一体であるデュークモンは、意志持つ騎馬(?)の「グラニ」とも融合し、「クリムゾンモード」に進化したこともある。

敵キャラが使うものとしては『YAIBA』のかぐや編ボス、かぐやが挙げられる。
かぐやの場合はまず彼女の率いる月人2人が合体→2体合体の月人同士が合体→4体合体月人同士が……と行い累乗的に巨大化したものと合体している。
このため合体はかぐやの固有能力というより月人(少なくともかぐやの率いてきた者たち)全般の能力と考えられる。

但し彼らは基本的に善性の主人公であったり、かぐやにしても為政者の側面を持つ。このため「仲間を不可逆的に利用する」という行為が問題になりうる。
こうした点から分離可能である描写が見られる可能性はある。

一方、妥協不可能な敵役でもこれをするものはいる。
ガメラシリーズ』のバイラス星人はかぐやと同じく複数個体が合体して巨大化。
この時、吸収される部下たちは反対していたが、バイラスのボスはガキに手玉に取られた部下に愛想も尽きていたのか強行した。
空想科学読本』では頭に回されるバイラス星人はそれでいいかもしれんが、尻に回された個体はかわいそうだなどと突っ込まれている。

また、『ゴジラVSデストロイア』に登場したデストロイアもこれ。
「微生物の集合体」という能力をフルに駆使しており、いったん分離してから再集結・再構築することで、
「集合体から飛行体への変身」「破壊された肉体を再構築」「ダメージの分析や遺伝子吸収などからの爆発的な進化」などを可能とした。
ゴジラジュニアの遺伝子を吸収するなどして手の付けられない強さを誇ったが、最後に対峙した相手が悪すぎて力尽くで焼き殺された。

・霊体との合体


上記のように記したが、『シャーマンキング』では「憑依合体」と両方入っているとはいえ「合体」の語が使われている。
また『遊戯王ZEXAL』でのZEXAL化も通常他人には見えない存在のアストラルとのオーバーレイによって行われており、その点で憑依合体に似ている。

憑依合体が「合体」の語を使うのは、おそらく言葉のイメージ的な問題だろう。
合体はコトバンク等でも「二つ以上のものが一つになる」とされている。一方で憑依は「狐憑き」など「乗っ取り」「別の意識による支配」の印象が含まれる。
少女漫画『紅い牙』シリーズでも主人公がゲシュペンストという超能力者霊に憑依されるが、彼は生きたいという意思の強さだけで悪霊化した特殊な能力者であり
パートナーとは到底言えない存在だった。

その意味では憑依合体やZEXAL化はパートナーとの精神的同調・協調が必須のため「二人が力を合わせる」という意味も含めて「合体」なのだろう。
憑依合体はパートナー霊が鎧や武装化して身に纏われる風だが、ZEXAL化は肉体のある遊馬の髪型や服まで変質しているため融合合体的な描写に近い。


・融合型(分離不可)


デビルマン』では作中の用語上用いられているため記載する。
作中ではデーモン族の能力として語られ、主人公の人間・明と悪魔アモン以外でも複数のモブなどで見られる。
またデーモン族同士のシレーヌとカイムにもみられる。
ジンメンのデスマスクは能力の応用なのか超能力の一種なのかは不明。複数人の意識を保っているので後者の可能性もある。

一応は分離不可と分類したが、作中の状況的に分離するメリットが存在していなかったり、合体対象の意思が不明または消滅しているなどの条件があるので確実な設定とは限らない。
(デーモンの攻撃が起きているなか、ただの人間がデーモンの力を手放す意味は薄い。
カイムは愛するシレーヌがアモンを撃破するための助力として合体を申し出る。そして自分の負傷が合体先に負担となるとためらうシレーヌに対し、首をもぎ取って自決し身体を捧げている。
カイム側には明らかに後戻り出来たとしてもそうしたいという意思がない)
慶とアモンが各々の意識を保っているリメイク作品の『闘神デビルマン』では一度分離している。

強殖装甲ガイバー』ではアプトムや獣神将カブラール・ハーンが用いている。
彼らは『ジョジョの奇妙な冒険』で言う柱の男のように、相手に細胞レベルで融合浸食をかけて自らの身体や能力とする。
彼らは元敵キャラであったり、手下の使い倒し上等といったタイプとして描かれている。
そのためそもそも殺す気でやっていたり、ダメージを受けたらその部分の融合素材になった者は死ぬのが大前提であったり、根本的にかぐやたちと描かれ方が違っている。

R-TYPE』のBYDO(バイド)は更に凶悪で、有機物・無機物問わず侵食融合したうえで進化もしていくという最悪の存在である。
そしてそれさえも自機素材に直接用いるTEAM R-TYPEェ…

他にも『MAZE☆爆熱時空』のメイズは「近親相姦兄妹」が異世界転移&融合したことで誕生したTS属性主人公。
これでは「元の世界に戻れば元の2人に戻るかも」的感じもされていたが、舞台となる世界では「2人で一人」のままであった。

また『魔獣戦士ルナ・ヴァルガー』では主人公が恐竜魔獣(ドラゴンヴァルガー)と融合し魔獣の「頭脳体」となっており、分離は不可能だったが、
最終巻では魔獣の死後、あるアイテムが彼女の「情報(現在で言うバックアップ)」を記録していたためそこから復元され無事元に戻った。

『女神転生』シリーズにおける悪魔合体も霊体などの融合合体の一種か。
こちらも分離できないので、プレイヤー心理や二次創作等において捨て駒感覚で行うか否かではキャラクター性が変化する可能性がある。

この合体の特徴はやはり「合体事故」であろう。
フュージョンや生物融合のようなものではたまに起こるが、通常想定される合体結果と違うものが出来上がり、しかも強くなる可能性すらあるのは
機械の組み合わせ合体には見られにくいものである。

デジタルモンスター』シリーズでは、『デジモンペンデュラム』で「ジョグレス」の概念が初登場。
これは、二体の同じ進化段階のデジモンが合体・融合することで一段階進化段階が上のデジモンに進化する(例:成熟期同士→完全体)というもの。
ジョグレス後は元となった二体の精神も一体化するほか、ゲームでは(例え進化と退化が自由に出来るシステムであっても、)ジョグレスの場合は退化(分離)することが出来ない仕様なことが多い。
が、アニメ作品などではそうでないこともある。
特に主人公陣営のデジモンがジョグレス進化する場合、二体の精神が同居し、戦闘後に合体元の二体に分離するのが当たり前になっている。
オメガモンのように、合体元のデジモン二体と進化段階が変わらないというケース等もあるが…詳細は個別ページで。

ウルトラマンシリーズにも合体怪獣が何体か存在する。過去に倒された怪獣達の怨念の集合体だったり、怪獣同士の融合の結果だったりと経緯は様々。詳細は個別ページ参照。

合体とは通常みなされないが、部分的にパーツを奪った例としては『バロン・ゴング・バトル』(バトロワ漫画版の田口雅之先生が描いてたバトル漫画)に見られる。
細胞融合能力や超再生能力、生体兵器的性能のある「超人類(ネオ・ヒューム)」の攻撃部位である腕を斬った主人公が、
自分の腕の代わりとして&高速再生のある敵を焼き払う武器として利用。
ニンジャスレイヤー=サンがアイアンオトメを使い続けているようなムーヴと言えばいいか。

犬夜叉』でも殺生丸が腕を失い、一時期強力な妖怪から切断した腕を自分の腕として接合している。妖怪腕おいてけ
これらから受ける印象が「合体」になりにくいのは、やはり身体に対して腕の意思がないからだろうか。

ある意味では食事もこれになるが、一度分解された後吸収されるので融合と見るのは現実だときついか(フィクションであれば食べるだけで融合は少なくないが)。

・組み合わせ合体


前述のガイバーで見られる。
生物兵器として調整されている獣化兵は物理的形態さえも調整可能なため、
普通の生物と違って手足を折り曲げて繋がり合う事で一つの生物として機能しうる。
劇中では三体合体ニセガイバーなどが有名であろうか、色んな意味で。
彼らは細胞レベルの融合を用いない合体生物であるため、合体機とも言えないが融合系でもない。


また『銃夢LO(ラストオーダー)』の金星チームリーダー・ピサロクリエや『未確認少年ゲドー』の外堂くんとガーくん(と偽田茂時(にせだ もどき))などは、
複数の非人型生物が合体することによって人間のように振る舞う能力を持っている。
ピサロクリエはニセガイバーのように「形状などを調整された人工生物のあつまり」で、後者は作中設定で「擬態のため共進化した生物の共生体」となっている。
いずれにせよ「対象の形態を模倣する」などの行為を行うために複数の生物が集まってその目的を達成している。スイミーをより立体的にした感じ。


オーバーロード』の戦闘メイド、エントマも同じとみてよい。(設定的にはピサロクリエのような前者タイプ)
寄生獣の後藤も「腕」と「頭」をコンバート可能であったり、ミギーを取り込んでいることから合体生物に近い面があると言えるか。
同作品では初期にも自らの腕を斬り落とし、主人公の寄生体ミギーに移住しろと勧誘する寄生体がいた。実現していれば合体に近かっただろうか。
複数の生物が一体の生き物のように振る舞っているという意味では『セクシーコマンドー外伝すごいよ!!マサルさん』のメソもそういう性質がある。


妖怪「手長足長」は、文字通り手の長い妖怪と足の長い妖怪が組み合わさる事で互いのリーチを補い合うことが出来る。
イソギンチャクが攻撃役になる代わりにヤドカリに運んでもらうといったような、機能を補い合うタイプの合体といえる。
ポケモンで言うとヤドランやヤドキングも2匹の別々のポケモンが一つのポケモンとして機能している。
作中では合体素材などどっかから必要なく生えてくるけど。


仮面ライダーW』の変身も、「中央に境界線がある」、「そこから別れて一人ライダーダブルキックが出来る」、
「喋ってるのがフィリップ左翔太郎か目の点滅の左右で分かる」等、
一人の口で二人分の意識が喋ったりするタイプの融合型より「二つのものがミックスされている」という印象は薄めである。
このため合体変身と見做すと純融合系からはやや離れ気味の描写と言える。

◆機械系合体


合体機の項目に記載されていない事を主に補足的に記載する。

合体する宇宙船

・ロボット宇宙艇(鉄腕アトム)


リストに記載されているが、実は彼は主な例からは割と漏れるタイプである。
何故かと言うと「部分的なパーツとしてはあんまり意味がないものの集合体」だからである。
彼はエンジンや外板など何十何百もの部品に分かれており、それらに飛行用エンジンが付いている。
そしてその核となる電子頭脳「トム」により統率され正しいパーツ位置に合体することで宇宙艇として機能する。
逆に言うとトムが仕事しない(できない)状態では、他の部品はただの飛べるエンジンや外板多数というだけのモノに過ぎない。
合体に失敗してもヘンな機械になるだけ。
この点において、合体機における勇者系などの「それぞれが独立した乗り物やロボットとして機能するものの組み合わせ」とは全く違っていたりする。
ガイキング LEGEND OF DAIKU-MARYU』の魔炎超魔竜ドボルザークがコンセプトとしては直接の後継者と言える。

どちらかと言えば設計思想上は『蒼き鋼のアルペジオ』の霧の艦隊のような存在に似ている。
メンタルモデル・コアが艦の修復やメンタルモデルの体部分などをナノマテリアルで構築する能力は、部品の数や細かさや自由度は桁違いである。
が、根本的に目指すものや性質は類似していると言える。(ナノマテリアルそれ自体に万能性はあっても自律的・独立的な機能はない)

・ドルギラン(宇宙刑事ギャバン)

宇宙刑事ギャバンの拠点となる宇宙船。戦闘時には船体下部を切り離し、電子星獣ドルとして戦闘を行う。
平時には合体していて非常時に戦闘ブロックを分離するというのはロボット以外の合体メカ、特に巨大な宇宙船では結構ある。

・ダード・ライ・ラグン(マップス)

ライ族が捕獲したリプミラ号を解析し、つがいとなる「雄」の宇宙船として建造した竜型宇宙船。船体前部を展開しリプミラ号を格納することができる。
後述の「人合体」を目的にした悪趣味極まる兵器ではあるが、最終決戦では合体機構が意外な形で役に立った。*1

合体する航空機

・パラサイトファイター

現実の合体する航空機。大型爆撃機に小型の戦闘機を搭載もしくはぶら下げておき、会敵したら切り離して直掩に当てるというコンセプト。
XF-85ゴブリンをはじめ冷戦初期までは各国で研究が進められていたが、最終的に空中給油の技術が確立され戦闘機の航続距離の問題が解決したため廃案となった。
空中戦艦/空中要塞の項も参照。

・ゴッドフェニックス(科学忍者隊ガッチャマン)

G-5号機を中心に科学忍者隊それぞれの個人マシンが格納合体することで完成する巨大戦闘機。
というか見た目はほぼG-5号機そのものなのだが、ゴッドフェニックスにならないと回路がつながらず、バードミサイルや科学忍法火の鳥といった武装は使用できない。
このことはギャラクター側にも露呈しており、尾翼が出ていない→G-1号機が合体していない→合体完了しておらず戦闘力がないと見抜かれてしまったこともある。

ウルトラホーク1号(ウルトラセブン)

ウルトラ警備隊の大型戦闘機。
必要に応じてα、β、γの3機に分離できる。
但し空中での合体は搭載コンピューターの性能不足によりオート化されておらず、墜落と背中合わせのマニュアル操作に頼るしかない。

当機の様な「3機合体の大型戦闘機」は後のシリーズ作品にもみられ、『ウルトラマンダイナ』のガッツイーグルや、
ウルトラマンメビウス』のガンフェニックスストライカーなどが登場している他、
ウルトラマンデッカー』では、GUTSファルコンとGUTSホークが合体するGUTSグリフォンが登場している。

合体する車両

サイドカーやトレーラーも広義には合体メカだが、フィクションの世界には車両同士が合体して大きい車両になることも多い。

・ガッタイガー(超スーパーカー ガッタイガー)

グレンダイザーのパイロット版ではなく、スーパーカーブームの頃に時期が前後するロボットアニメの文脈で作られたレースアニメ。
5台のスーパーカーが合体して1台の巨大な自動車になる。

ライドクロッサー(仮面ライダードライブ)

並走する2台のバイクが横に合体して1台の自動車になる。合体の主導権がない方のライダーは落車する。

・合体戦車空母那由多(異形特務空母〈那由多〉)

仮想戦記で合体するのは後述の様な船舶ばかりではない。

こちらは車体上部に短い甲板を持つ「百式特務戦車オト」を連結合体させて運用する、水陸両用の地上空母。
オト自体も台車専用という訳ではなく、個別に砲塔を搭載している。


合体する船舶

下手なアニメや漫画より自由な仮想戦記の世界では軍艦が合体するくらいならよくあること。

赤壁の戦いにおける魏水軍(三国志演義)

兵力では当時の諸勢力でも傑出していた魏であるが、赤壁の戦いでは不慣れな水上戦に苦しめられていた。
孫権・劉備連合軍は「船を鎖で結びつけることで安定性が増し、船酔いも防止して陸上と同じように戦える」という偽の策を内通者の龐統を通じて献策させる。
そして合体したことで身動きが取れなくなった魏水軍に火を放ち大打撃を与えた。
世界最古の合体メカに対する痛烈なアンチテーゼである。

・双胴空母瑞翔(双胴空母『瑞翔』出撃す! )

空母翔鶴瑞鶴物理的に比翼連理の双胴空母に合体。

・要塞空母富士(スーパー要塞空母『富士』)

こちらは瑞鶴をコアに信濃、天城、葛城、隼鷹、千代田、千歳が合体して超巨大空母になる。

・合体戦艦富士山(合体戦艦「富士山」出撃!)

合体するのは大型艦艇だけではない。
海防戦艦富士山をコアに駆逐艦白根山および摺鉢山、そして潜水艦有珠山が合体することで条約逃れの超弩級戦艦になる。
しかもこのセットが量産化されており、三景艦めいた運用がなされている。

・D装備(龍神の艦隊)

合体軍艦の決定版。
竜宮帝国の技術協力により、物理法則も何もあったもんじゃないゲッターロボ式の合体システムを採用することで合体そのものの非合理性をねじ伏せている。
しかも合体形態を変えると損傷がチャラになるという無茶苦茶なダメージコントロール能力を備えている。*2
特に建造時からD装備として作られている戦艦大和・空母武蔵・潜水艦信濃は3隻で超巨大戦艦・空母・潜水艦へと合体変形することができる。
いつだって帝国海軍とハチュウ人類達の若い命は真っ赤に燃えているのでござるな。

合体する建築物

法律では増改築で複数の建物がひとつながりになることを「建物合体」というが、遠く離れた建物同士が合体することもあるのだから世の中分からない。

・関ヶ原格闘城(キン肉マン)

キン肉マンチームと技巧チームの試合が行われている姫路城と、超人血盟軍知性チームの試合が行われている名古屋城が突然空を飛び、空中で合体し、関ヶ原に着陸して関ヶ原格闘城となった。

・チェイテピラミッド姫路城(Fate/Grand Order)

まずエリザベート・バートリーの居城であるチェイテ城にクレオパトラオジマンディアスから借り受けたピラミッドが上下逆さに突き刺さり
その翌年にも権利の複雑さを盾に撤去作業が一向に進まない中、突如空から刑部姫を乗せた姫路城が飛来してピラミッドの底に乗っかることで完成した超絶縦長魔城*3
ゲームの内外を問わずハロウィンの狂気の象徴として扱われており、特に主人公は再登場するたびにトラウマで恐慌状態に陥っている。
また、これらのイベントに参加していない新規プレイヤーが、古参プレイヤーからこの絵面などを見せられて困惑するのもお約束の光景になっている。SAN値チェックかな?


各種コンピューターゲーム

特に昔の作品ではコンピューターの処理能力や容量がさほど無かった事から「小さいパーツを寄せ集め並べる事で大きな敵を表現する」事は当たり前の様に行われていた。
そして、そのパーツを小型敵や分離状態の子機に置き換えたものは「合体敵」となるのである。
勿論、合体後の姿が別グラフィックで用意されるケースもある。
内容としても「分離合体を駆使して戦うボス」はもとより、「撃退する度に補助機や強化パーツが追加/換装され何度も再戦するライバル敵」「前座の中ボスが合体でステージボス化」「弱そうなボスが小型敵・中型敵を引き寄せて合体し巨大ボスに」とか、換装機の範疇になりそうだが「大破箇所を分離しては別パーツを合体させ戦い続けるボス」等、バリエーションも豊富。
こうした手法はシューティングゲームやアクションゲーム等、動きのある作品でよく用いられている。


自機についても、『ムーンクレスタ』(1980年)や『ギャラガ』(1981年)等、比較的早い時期から合体機は登場していた。
補助機との合体により火力を増強したり、合体時にロボット等へと変形する作品もある。
被弾した時の扱いは作品によって違う。「被弾箇所の補助機が吹き飛ぶ」「中核機だけ残る/変身解除」「丸ごとやられ1ミス」等々…。

そんな中で『テラクレスタ』(1985年)は、合体中は回数制限制ながら任意に「分離フォーメーション攻撃」を行えるという異色作。しかも何機合体しているかによりフォーメーションの形も変わる。
そして5機全部が合体すると一定時間無敵の「火の鳥」に! 狙ってやってるでしょ
ちなみに『ムーンクレスタ』と『テラクレスタ』、PCエンジンでの続編『テラクレスタⅡ マンドラーの逆襲』、そして時を経て製作された後継作『ソルクレスタ』(2022年)は、まとめて『クレスタ・サーガ』とカテゴライズされており、全作品とも自機は合体機である。


各種カードゲーム



Magic the Gathering

  • B.F.M. (Big Furry Monster)
トレーディングカードゲーム史上初の「複数のカードが合体するカード」*4
あまりにも巨大すぎて1枚のカードに納まりきらないというコンセプトのジョークカードで、パワー及びタフネスは共に99*5
当時通常のカードで最強だったクリーチャーが角に突き刺さっている。

  • 合体クリーチャー
こちらはジョークカードではなく通常のエキスパンション「異界月」で登場した合体するクリーチャー。
両面カードの一種で、特定のカード2枚揃えて条件を満たすと双方裏返って合体する。
ただし、他のカードゲームの合体モンスターとは異なり、いずれも元になった存在がドロドロに溶け合ったおぞましい怪物である(例えば要塞とその守備隊が合体して1つの巨大な怪物と化す)。

遊戯王シリーズ



VWXYZ(遊戯王)以外でも『遊戯王GX』で丸藤翔などが使用したモンスター等に合体ロボが見られる。
ゲームの用語上は融合など別のものを用いているが、合体バンクやカラーリング等は勇者ロボのパロディである事も多い。
祖型と思われるものとして、雷魔神サンガたち三魔神を用いたモンスター「ゲートガーディアン」がある。
デザイン的に積み重ねただけだったり個別に攻撃・撃破出来たりするが、初出の時点で使用者の迷宮兄弟が「合体魔神」と呼んでいる。

・ブレイヴ(バトルスピリッツ)


合体と書いてブレイヴと読む、そのものズバリの名を冠したカードおよびそれを用いる際のルール用語。
定められた合体条件を満たすスピリットに合体させることでBP・シンボル・コストを合算した一つのスピリットとして扱うことができる。
アニメにおいては『バトルスピリッツ ブレイヴ』で初登場し、劇中ではブレイヴの一部パーツが合体先スピリットに装着されて強化される描写が見られた。
初期に多用された太陽龍ジーク・アポロドラゴンと砲竜バル・ガンナーの合体シーンが印象に残っている視聴者も多いだろう。
その後も『バトルスピリッツ ソードアイズ』で剣の形をしたソードブレイヴ、『バトルスピリッツ ダブルドライブ』で一度に2体のスピリットに合体できる異魔神ブレイヴが登場した。
前者は持つだけ、後者はスタンドじみた幻影がスピリットに力を与えるという描かれ方をしているため、本項で取り上げた『合体』の定義からはややずれている。

・次元ロボ(カードファイト!!ヴァンガード)


勇者シリーズ』などをオマージュした容姿の機械生命体「次元ロボ」たちが集まるカテゴリ。
リアガードをソウルインしてスペリオルライドする動きを「リアガードをとの合体」に見立てる。
  • 「次元ロボ ゴーユーシャ」は、リアガードの「次元ロボ」4体をソウルインしてグレード3の『次元ロボ』にスペリオルライド、
  • 超次元ロボ ダイカイザー」は「次元ロボ カイザード」&「次元ロボ カイザーグレーダー」の組み合わせでスペリオルライド
  • 「超次元ロボ シャドウカイザー」とダイカイザーで「究極次元ロボ グレートダイカイザー」にスペリオルクロスブレイクライド
ロボットアニメの様々な合体ギミック(それぞれ5体合体、サポートメカとの合体、ロボット同士の所謂『グレート合体』)を再現した能力を持つカードが存在している。
以降も「次元ロボ戦闘指揮官 マグナダイバード」「次元ロボ司令長官 ファイナルダイマックス」など、ユニット設定で合体形態であることが語られる者や、
「電星合体 コスモグレート」「豪勇合身 ジーオーファイブ」など「次元ロボ」以外にも、外見や名前から複数のマシンやロボの合体形態とみられるユニットも多い。

ゴッド(デュエル・マスターズ)など(デュエル・マスターズ(TCG))


「ゴッド・リンク」と呼ばれる能力があるカード群で、こちらは実物のカードの絵柄を複数枚合わせて一つとなる。

◆合体武器


二作目の『ジャッカー電撃隊』の頃から『烈車戦隊トッキュウジャー』に至るまでスーパー戦隊シリーズではおなじみの武器だった。
メンバー個別の武器を組み合わせたり、大きなプラットフォームに組み込むなどして威力を上げる。
基本的にはメンバー全員の武器を合わせて一つの大型武器(だいたい銃器、たまに剣か槍)とする事が多いが、
天装戦隊ゴセイジャー』や『獣電戦隊キョウリュウジャー』ではそれぞれメンバー2人、3人の武器のみで完成する中型武器が存在し、
事情によって全員揃っていない場合などはそちらを用いるシーンも見られた。
もっと古い例である『電磁戦隊メガレンジャー』の場合、全員が揃っている場面でも2人分の武器と3人分の武器を別々に合体させ、それぞれ同時に射撃している。
(つまり射撃武器で援護し近接武器でトドメ、又は逆など、演出や戦術の住み分け事情でこうなった訳でもない。変則的な例だろうか?)

『YAIBA』では雷神剣と風神剣が融合して覇王剣となった。とはいえ元は一つだった剣が分かたれており、それが戻ったという設定。
なのでどっちかと言うと『キルラキル』の片太刀鋏が最終形態に「戻った」ようなものであるが。
変形機に近い武器だが「個別の部品も武器として機能するが、本来はひと塊で一つの武装」というのは『ダイの大冒険』における鎧の魔槍や『聖闘士星矢』の天秤座の聖衣などにもみられる。
機動戦士クロスボーン・ガンダム』のクロスボーン・ガンダムX1も、ビーム剣「ビームザンバー」とビームガン「バスターガン」の二つに分割出来るビームライフル「ザンバスター」を主武器としている。


◆人合体


 合 体 

いわゆるセックスである。

有名なものには、『釣りバカ日誌』の浜ちゃんと美知子さんの描写がそれ。
これがなければ、鯉太郎は生まれてこない。

セックスよりも卑猥感が薄い為、女性が使っても肉食感が薄い。

というか、一度は女性に言われてみたいものである。
…と言っていたら某作品ある少女が宣言し、「神の手で幼馴染を2分割」→「協力者と共に連日連夜並行人合体」→「再統合」したら、幼馴染は生き神様に進化した

神魂合体ゴーダンナー!!』は『男性型ロボが女性型ロボを内部に合体させてパワーアップする(しかも両者のパイロットは夫婦)』
という、この意味での「合体」を強く意識していると思われるロボットアニメ。
タイトルからして「新婚合体Go旦那]である。お察し下さい。

「勇者シリーズ」にも旅先での一時のあやまちから四児の父になっちゃったヤツがいる。

余談的なネタ


・合体注意


『泣くようぐいす』(幕張や喧嘩商売の作者・木多康昭の漫画)では、中に人が入っている「ロボスーツ」が複数合体し「ロボキング」となるというネタがあった。
が、このスーツは合体時に強引な変形をするため、中の人たちは全身の関節があらぬ角度に曲がってしまう。

そして登場人物複数が死亡。なおこの作品は野球漫画である。

こんなネタ木多しかやらねーよ!と思われるかも知れないが、似たようなネタは河崎実原作・あさりよしとおコミカライズの『地球防衛少女イコちゃん』にも見られる。
こちらの話はパワードスーツ的装備をウルトラマン風ヒーローのミラクルマンに着せ、そのスーツが追撃のため航空機形態になるというもの。
だがやはり変形がヒト型ヒーローの関節ガン無視であった。
結果ミラクルマンは重傷を負い、後にそのスーツは「怪獣に着せると高い殺傷力を誇る」として怪獣をへし折り殺すのに使われるシーンでオチる。

やっぱり変形や合体は機械がやるとか、調整体であるとか、専用性や事前のすり合わせが大事なのだなあというお話。
装甲悪鬼村正にも実は……

・コクピットの配置


スーパー戦隊シリーズのロボットの多く(サンバルカンロボをはじめとして例外はある)や『トップをねらえ!』のガンバスターなどは合体するとコクピットが一か所に集まるが、
超電磁ロボ コン・バトラーV』をはじめ集合コクピットを採用していないロボも数多い。
このうち吉岡平のライトノベル『鉄甲巨兵SOME-LINE』では足パーツ担当のパイロットが他のメンバーから嫌われており、身内からコクピットごと「ロケットキック」された。
切り離された片足は破壊され、当然中に人が乗っていれば……。

出撃前の嫌な予感に従って逆の足に乗っていなければ即死だったとは足パイロットの談。
嫌わてれる方も余計な一言で怒らせるエリート野郎だったりするので、どっちもアレである。

他にも『破邪大星ダンガイオー』の搭乗者の一人であるランバ・ノムが、自身が搭乗している腕部を敵に向けて発射され「こらぁ!勝手に飛ばすな!」と憤慨したり、
超重神グラヴィオン』で「自分は足にすぎない」とコンプレックスを抱いているパイロットがいたり、ショートアニメ『鬼斬』12話に登場した(合体ではないが)巨大ロボがロケットパンチした際に
腕コクピットに乗っていた子が「勝手に発射しないでー!」と叫んで目を回したり(おそらく上記のダンガイオーのパロディ)、と「一か所に集まらないコクピット」はたまにネタにされる様子が見受けられる。

妙な配置はガンダムシリーズでもみられ、ΖΖガンダムは上半身機のコクピットがビームライフル(手持ち武装)の基部に来るという驚きの構造であった。

仲間が足のコクピットにいるにもかかわらずその足でキック技を多用する人物もわりといるため、集合コクピット型ではないタイプのロボでは上記でなくても負担はすさまじいだろう。

人合体に関連するものとして、合体機ではないが健全ロボ ダイミダラーのロボが挙げられる。
ゾイドジェネシスなどで男女が狭いコクピットに入るシーンは存在し、ファンがエロスを感じるということはある。
だがダイミダラーに関しては「そもそも性的興奮を高めることそれ自体が目的」という大変変わった構造をしている。
Hi-ERo粒子の充填に効率の良い体勢、つまり孝一が恭子の乳を揉みやすいようにシートを対面させる機能が付いている。
(ダイミダラーの項目、ダイミダラー2型の説明文より)
ロボは合体しないが、人合体を煽り立てるコクピットとは言える。

・汎用性


科学戦隊ダイナマン』のダイナロボは、脚部が一台の車両の二分割によって形成されている。また腕の形状も脚部と入れ替えられない。
こうした「合体後の形状の都合で一形態」というのはごく普通なのだが、『トランスフォーマー』シリーズのスクランブル合体や『宇宙戦隊キュウレンジャー』のキュウレンオーは、
核となる頭部・胴体部(リーダーTF、シシボイジャー)に対し、手足用の小型機(小型のTF、キュウボイジャー)が上下左右入れ替え自在という汎用性を持つ。

このようにどのメカがどのパーツをどのように形成し、その自由度はどの程度か。これは作品やロボによって大きく違っている。
キュウレンジャーの一つ前の作品である『動物戦隊ジュウオウジャー』では、同じサイズのジュウオウキューブが3つ以上重なるのを基盤とするため「核となる胴体枠の大きなロボ」が基本ない。
しかし同じ作品内でもライバル(後の追加戦士)枠の合体ロボは巨大な車両が脚部と左腕部までをカバーする構成で、かなりサイズ比に差がある。
同じ合体ロボと言っても、同じようなパーツやサイズ構成という訳ではないのである。

こうした例でも古くから有名なものはゲッターロボだろう。
イーグル号、ジャガー号、ベアー号の合体順は合体後の形態、能力にも大きく影響している。
つまり3台の重なる順でそれぞれ別のロボになるのであり、「核となる胴体枠」はやはり存在していない。


魔法戦隊マジレンジャーマジキングは作中の魔法の力で主人公たちが巨大化してから組み合わせ合体を行う。
このため集合コクピットに5人の巨大化前姿はあるものの、独立したロボットがいるわけでもないという変わった合体をする。
項目にも「下半身がチェスの駒状態になりイメージ空間で会話」とあるため、「性的な意味ではない人合体」
という意味でも特殊な例の一種と考えられるか。
ジオウトリニティなどは性的ではない人合体枠の後継のひとつ。

サイズの話をすると、最小サイズであるマジフェアリーは最大サイズのマジタウロスの半分未満。
肩幅などもあって実物同士のサイズ比はかなりある。

・リスク

融合合体の項にあるGS美神での例がそうだが、片方が片方の意識に呑まれかけるというリスクがあった。
また勇者警察ジェイデッカーにおいて、強化合体エピソードでメインロボのデッカードのプログラムに変異が起き、
合体する二体が二人とも意識を保つ確率は五万分の一(片方はほぼロストする)という両者生存が超低確率になるケースがあった。
犯罪者は待ってくれないため、致し方のない状況下で覚悟の合体。そして、成功した。
だがリスクがあったこと自体は歴然とした事実である。

ゲッターロボにもシリーズの中には合体事故で死亡者が出ているケースがあり、
こちらは物理的リスクがモロに顕在化した形といえる。
物理リスクに関しては、勇者ロボなどでも最初の合体はうまくいかないでロボット同士が弾かれることがある。

必然的に一台余る

公式がサンゴッドV。殿ェ……




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最終更新:2024年04月10日 21:47

*1 なお、リプミラはダードの生存を知った際に姉妹に「貞操の危機」を警告しているが、実際のところダードがリプミラ号以外のリープタイプと合体可能かは不明。シルエットがリプミラ号とかけ離れた艦が多い上、惑星規模艦のリプペタなんて規格外もいるので…

*2 厳密には損傷が形態ごとに個別に管理されている。

*3 姫路城からチェイテ城地下に直通するエレベーターまで作られてしまったのでもはや分離は不可能と考えられる。

*4 同様のコンセプトの青眼の白竜3体連結(バンダイ版)より半年早い

*5 パワーは後に∞なんてのが登場したがタフネスは未だに最大値