ゲームシステムを利用した演出

登録日:2016/06/17 Fri 07:55:42
更新日:2019/08/13 Tue 19:19:21
所要時間:約 40 分で読めます




ゲームには、映画・漫画・小説といったほかの媒体と違い
プレイヤーが操作という形で介入できる、双方向性を持つメディアでのみ可能な演出がある。
これが「ゲームシステムを利用した演出」である。

RPGにおける「プレイヤーが操作しているキャラクターを強制的に敗北させる」
「選択によってヒロインやエンディングが分かれる」などの演出が該当する。

漫画などにも「かつて負けた相手に勝てるようになる」「最終決戦でピンチになって覚醒する」といった展開は存在するし
「同じ世界観・キャラクターで別々のヒロインを選んだ未来を描く」という形で書かれた作品も存在するが
ゲームの場合はプレイヤー本人が敗北から強くなったり覚醒したり、自分の意思でヒロインを選ぶのである。
その没入度は、上手く演出すれば「見るだけ・読むだけ」の作品の比ではない。

ゲームを何度も遊ぶことが前提のループネタや
ゲームを遊んでいるプレイヤー自身に語りかける、いわゆるメタネタが多いことも特徴。
なので、演劇や小説でいう「第四の壁の破壊」や「叙述トリック」に近いものが多数ある。

なお項目の都合上、ゲーム作品の致命的なネタバレを含む可能性があるので注意されたし。

また、プレイヤー自身の介入をゲームシステムとして取り入れたゲームもある。
(CDの読み取りでモンスターを入手するモンスターファームなど)



代表的なゲームシステムを利用した演出

これらの演出は厳密に分かれているのではなく、互いに重なる部分がある。

  • 習得スキル
特定のキャラしか習得できないスキルを設定する事でそのキャラクターの背景を描写する。
例をあげれば習得者が一人しかおらず「一子相伝で門外不出の魔法」とか
「敵専用のスキル」のはずなのに「何故かそれを使いこなす仲間キャラ」と言うようなものである。

  • ステータス
能力値でキャラの設定や背景に説得力を持たせる。
例を挙げると「初期は高能力だがレベル限界が低かったり成長率が低い」高齢、ベテランタイプキャラや
初期値は最低レベルだが後半で他のキャラを追い越す程に成長する大器晩成キャラと言う具合である。
他にも、仲間キャラをあえて低能力にする事で主人公が優れているという描写をしている作品もある。

また、成長要素のあるゲームでは
前作で世界を救った勇者など「能力がすでに完成された人物」という背景を持つ主人公を、
「初期状態の能力値からスタートさせて成長させたい」というゲーム上の都合により、
プロローグの段階で能力を奪われる、記憶や装備を失うなどの描写によって設定とゲームシステムの整合性を持たせることがある。


非常に有名かつ代表的なゲームシステムを利用した演出。負けバトルとも。単体で項目があるので詳しくはそちらへ。
「(ゲームシステム的な)戦闘」に入るが、プレイヤーがどう操作しても絶対に負けるようになっており、
しかしゲームオーバーにならずそのまま進行する、というものである。

プレイヤーは数値という形で敵の強大さを知り、いつかリベンジしたときに自らの成長を実感するのである。
特にRPGでは冒頭で負けイベントが挟まることが多い。

負けイベントの内容も「絶対に勝てない」ものから、「がんばれば勝てて、専用のイベントが存在する」ものなど非常に幅広い。
プレイヤーが負けイベントを粘ってしまわないよう、1ターン目~数ターンで全体即死攻撃を使ってきて強制敗北になる、などのパターンも存在する。

「普通にやればまず勝てるが、負けてもイベントが進行するもの」「システム的な戦闘にならず、ムービーなどで自動的に負けるもの」は
負けイベントとは呼ばないことが多い。


  • パワーアップする
負けイベントの逆で、ストーリーに応じて主人公がパワーアップする。
「伝説の武器を手に入れての恒久的な強化」「ラスボス戦のみでの限界を超えたパワーアップ」などが存在する。
王道の展開ではあるが、ゲームはプレイヤー自身がその強くなった力を自分で振るえる、という特筆すべき点がある。
今まで簡単に壊せなかった壁、倒せなかった敵が楽々撃破できるようになったとき、プレイヤーは自分が強くなったことを実感するであろう。

単にゲーム的にレベルアップしただけ、強化アイテムを取っただけ、などとの区別は曖昧ではあるが
負けイベントと同様、上手く使えば非常に盛り上がる演出である。


  • プレイヤー自身の操作を突きつける
操作していること、を利用して演出する。
非常に広範に使われる演出で、いわゆる「ルート分岐」や「マルチエンディング」は全てこれの一種と言えるだろう。

例えば「一人が犠牲にならないと誰も生き残れない」といった極限状態は物語において珍しくないが、
その犠牲をプレイヤーに選ばせることで、感情移入はより深いものとなるだろう。
他にも「明らかに正解が分かりきった選択肢」を敢えてプレイヤーの手で選ばせることで一体感を味あわせたりということもある。

より操作を突きつける意味合いが強い具体例を書くと
例えばRPGなら、「今までプレイヤーが選んで助けてきたNPCたちが、最終決戦で力を貸してくれる」などの演出が、
アクションゲームなら、「友軍を攻撃していると『殺戮を楽しんでいるのですか?』などと味方に責められる」などの演出が存在する。
それらは「主人公」ではなく、操作・選択を行っている「プレイヤー」自身に語りかける部分が強く、ゲーム特有といえる。

「操作していること」そのものを利用した演出としては
「プレイヤーが主人公を自分の意思に操作していたと思っていたのは黒幕に操られていただけだった」
「プレイヤーが操作していた主人公が裏切った」
「プレイヤーが主人公を自殺させると『どうして こんなことを させるんだ!』と苦情を言い出した」などの演出がある。
自分で操作していると思っていたキャラクターがこうなれば、驚きも一倍である。

逆に操作出来るはずの場面で「操作させない」という演出も稀に見られる。選択肢を出しておいて、いざ選ぼうとボタンに手をかけたところで何者かによる「待った」がかかるなど。この場合選択肢というのは形だけであり、「選ばなければならない」と一瞬プレイヤーを騙す演出と言える。

上記とは根本的に異なるが俗に言うマニュアルプロテクトを元にしたギミック(説明書に描かれているパスワードを入力)やコンフィグ設定を利用したイベント攻略と言った変則的な物も存在する。


  • ゲームシステムだと見せかけてストーリーに絡める
ゲームにはゲームを成立させるためのシステムがあるが、それを使った演出をする。

例えば「〇〇に行け」「××と会え」などずっと細かい指示を出していたナビゲーションが、どうすればいいかわからない状態において「生き残れ」と漫然と表示したらプレイヤーは絶句するだろうし、
逆にラスボスを倒した瞬間「全任務完了 帰還せよ」と表示したら、プレイヤーは全てが終わったことを理解して安堵するだろう。
ゲームシステムもストーリーの一部として感情を揺さぶることができるのである。

システムを利用したものでより印象に残るのは、「どんでん返し」のトリックだろう。
「パーティに仲間入りしたキャラが裏切り者だった」
「プレイヤーが命令をして捜査に使っていた部下が事件の犯人だった」
「主人公の基地のシステムが敵に乗っ取られた結果、ナレーションが『主人公を殺せ』と言い出した」
「プレイヤーを導くナビゲーターキャラがやけに不死身で神出鬼没だと思ったら、幻覚だった」
「プレイヤーを助けてくれていた存在が事件の黒幕だった」など、ゲームシステムという皮を被せることによって怪しさを隠すパターン。

「プレイヤーだけが死んでも蘇生できる(ゲームオーバーからコンティニューできる)のは、特別な力があったから」
「セーブに使っていた物体は、ある存在がプレイヤーの情報を収集するための装置だった」など
ゲーム中の何気ない要素が実はストーリー上重要だった、という演出がある。

どんでん返し自体は普遍的だが、ゲームの場合はプレイヤーが「システム上の都合」として適当に流していた部分にギミックがあるため、強く不意を打たれるのである。



  • ループ性、パラレル性をストーリーに組み込む
ゲームは同じ作品を何度もプレイ可能というリプレイ性が存在するが、それによってループが発生しているという演出をする。
あるいは、プレイヤーごとにプレイスタイルやルート選択が違うことに関して
プレイヤーの操作で分岐することでパラレルワールドが発生する、という解釈など。

完全な別世界ではなく、別のセーブデータ(=別の世界)で起こったはずの出来事が他ルートに影響する、といった演出も存在する。

選択肢による物語の分岐という形が明確なノベルゲームに多い。


  • ゲームのルールを破壊する、システム的な限界を突破する
ゲームはルールで動いているが、ストーリー上の演出と連動してそのルールを破壊する。
負けイベントやパワーアップとも被るが、こちらは演出によってゲームシステムそのものにまで介入する。

軽いものなら「普段使っているコマンドや選択肢が改変される」「致命傷を999ダメージで表現する」など。
「今までプレイヤーの分身として無口だった主人公が、重要なシーンでいきなり喋りだす」というものもある。

大胆なものなら「執念によって、HPが0になっても動き続ける」「強力すぎるパワーによって、画面上のゲージや枠線が物理的に破壊される」といった演出が存在する。
システムの限界という枷を打ち破ることにより、プレイヤーは世界すら飛び越える強大な力やキャラの強固な意志を実感するのである。

もっとメタ方向に寄ると、キャラが操作しているプレイヤーに語りかけてくる、エンディング後に初めから始めるとキャラが「先週」のことを思い出す、などのほか、
ゲームを強制終了させる、セーブデータを勝手に操作する、キャラがウィンドウの外に飛び出してくる、PC内のフォルダに勝手にファイルを作るなどの演出もあり、
これらはゲームでしかできない展開であることは間違いない。

こういったインターフェイス破壊的な演出は、ホラーゲームで使用されることも多い。
セーブデータやシステムといった一種の「聖域」やリセットすればやりなおせるという「安全地帯」を破壊されることによって、プレイヤーは真の恐怖を味わうことになる。

  • 9999
ゲームシステムを利用した演出において、非常によく使われる数値。

表示上の限界である9が揃った数字はゲームにおいて「限界的な極限の強さ」を表している。
レベル99のキャラクターは超人であり、9999ダメージは限界的な威力の必殺技や決定的な致命傷の表現であり、HP999999の歩行要塞は非常に堅牢である、など。

表示上99~となっているだけで、実際はそれを超えた数値であることも多い。


文字通り、主人公が全ての仲間や世界を皆殺しにするというショッキングなルート。

ゲーム以外の作品にもこのような展開が皆無というわけではないが、
分岐という形で複数のストーリーを用意でき、本来は仲間にしたりハッピーエンドを迎えられる相手までも皆殺しにするという落差を表現することが可能で、
その衝撃性や罪悪感を「プレイヤーが選んだ」という事実によって強調できるゲーム媒体に適した演出であるのは間違いない。
詳しくは項目を参照。








※項目の性質上、この先には多数のネタバレがあります。








ゲームシステムを利用した演出があるゲーム

このゲームはまず強制イベントで全滅するところから始まる

その後、瀕死の主人公たちが反乱軍に助けられて
改めて帝国打倒を誓う……というところまでがオープニングである。

どう操作しても負けてしまう、という状況に放り込まれることによって
プレイヤーは身を持って帝国軍の脅威を思い知り、助けてくれた反乱軍に恩義を感じつつ、
感情移入してゲームを進めることができるのである。

また、このゲームにはストーリー上の事情により仲間が入れ替わったりしながら進むシステムも存在する。
現代の観点から見ると「ゲームシステムを使ったストーリー的な演出」と呼ぶにはささやかではあるし、
1988年において正確には初というわけでもないかもしれないが、有名作で行ったことで後世のゲームに与えた影響は大きいだろう。

仲間の一人、「賢者テラ」はまさにゲームシステムを利用した演出を詰め込んだキャラとなっている。
性能面でも老齢かつ魔法と縁のない生活をしていたため初期から使える魔法はわずか。固有コマンド「おもいだす」で時折強力な魔法が使えるが思い出せず失敗することも多々。そしてレベルアップで正常に思い出すのか習得魔法は増えていくが、老化が進むためか ステータスは下がっていく こともある。
また、後のイベントで黒魔法・白魔法を思い出すのだが最高位の魔法はある1つ以外は習得できない。
ストーリー内でも「娘に危害を加えた」と誤解をして戦闘演出でとある青年に襲い掛かったり、最期は自らの命をMPに代えて宿敵に一矢報いる演出がある。なお、この時に使う魔法のMPは通常時は絶対に到達しないMPとなっている。
彼のMPは90で固定されており、その事が攻略の難易度を上げている状況も存在するため否応なく印象に残る。
折しもその時期は金属製装備を身に付けると磁力で動けなくなる洞窟や、長丁場の塔など厄介なダンジョンが多いため、セシルの白魔法さえ回復の手助けにする事も多く、柔軟な戦い方を求められるのだが。
最期も印象的だが、ステータス面でここまで徹底して演出しているキャラも珍しい。

他にもパロム&ポロムが石化魔法で味方の窮地を救うも、回復を受け付けようとしない、といった演出も用意されている。

中盤にて窮地に陥った仲間を救うため、ガラフが決死の覚悟でエクスデスに挑む場面。
圧倒的な実力差にガラフのHPは瞬く間に0になる、が戦闘不能にならず戦い続けるという、 ゲームシステムを超越した覚悟 を表現した。
その代償として戦闘不能でなく文字通り死亡してしまう。その彼を癒そうとゲーム内にある回復アイテム、回復魔法を懸命に仲間は使うも蘇ることは無かった。
だがその行動により仲間は救われ、遺志と強さは、孫のクルルに継承されることになる。

バトル中の表現はもちろん、その後にもスポットを当てた珍しい演出となっている。

FFシリーズを不動のものにした傑作にして後のシリーズのやりたい放題の基礎を作った罪深い作品。
このゲームは主人公クラウド・ストライフが過去の因縁の相手セフィロスを追いかけるのが序盤から中盤の目的であり、その因縁を長めの回想(プレイヤーが操作する場面もある)で語る。
なのだが、中盤の山で主人公が語った過去はほとんどが偽りであり、セフィロスを追いかけていたのはそう仕込まれていたことであることが発覚する。

いまでこそプレイヤーを偽る主人公は珍しくもないが、プレイヤー=主人公が多かった当時としてはかなり斬新であり近代のゲームシナリオの基礎を作った作品であるといえる。

FINAL FANTASY Ⅶの前日談的ゲーム。
このゲームにはD.M.Wというシステムがあり、スロットが回り数字や絵柄がそろうことで技や有利効果が得られるというもの。これは主人公ザックス・フェアの記憶や精神状態を表しており出会った人間に合わせて絵柄が増えたり、戦闘によっては特定の技が出やすくなったりする。

最終盤、兵士の大軍勢に襲われたザックスは廃人状態の親友を守るために無謀な戦いを挑む。次第に押されてきてボロボロにされるのだが、その際にD.M.Wの絵柄が消えていき、最終的にはリールの回りもおかしくなって大切だった恋人の絵柄で止まってしまう
記憶が少しずつ失われ死んでいくということを視覚的に表したシリーズ屈指の泣き演出。

登場キャラクター「りゅうおう(DQ)
言わずもがな日本を代表するRPGの初代ラスボスにして「ドラゴン」の王。
彼を代表する有名な台詞である「世界の半分を○○にやろう」、大半のプレイヤーは断るが中には好奇心に負けてもしくはついボタンを連打して「はい」を選んだプレイヤーも多く居るだろう。
しかしいざこれを選択するとりゅうおうが「復活の呪文」を教えてくれた後はそのままフリーズ→強制リセットのコンボ。
そしていざりゅうおうの教えてくれた復活の呪文を入力するとそのデータは「レベル1で全ての装備&アイテムなし」といった完全初期の素敵仕様。
つまり今までの冒険がすべて無かったことになってしまうのだ、「セーブデータ」の概念すら無いファミコンならではの昔懐かしい仕様だが、意図的に初期のデータを渡してくるとは流石初代ラスボスは格が違った、またセーブデータに介入する系の演出の元祖とも言える。

それだけにこの台詞のインパクトは絶大になり、DQの外伝作品やパロディで「世界の半分をやろう」の台詞は未だに数多くの者たちに使われている。
そして後年、勇者が竜王の「世界の半分をやろう」の問いかけに応じてしまった世界で語られる物語も登場した。

更にロトの剣も能力面でギミックとなっている。
ゲーム中では計算式上ダメージが10前後増えるだけなのだがりゅうおうは与えてくるダメージがかなり高いので回復しながら攻撃する事を強要され持久戦となる。
与えるダメージが大きくなる=早く倒せるようになって必要回復回数が減るという意味でロトの剣は重要な役割を持つ。
実際、適正レベルだとロトの剣を所持して何とか勝てる状況となり、冒険中で語られる「ロトの剣が無いとりゅうおうを倒せない」という情報に説得力を持たせている。
(ロトの剣無しの場合、同程度の攻撃力を出すのに4~5レベル程上昇させる必要がある。)

ゲーム序盤、子供時代の主人公は謎の青年と邂逅する。
それからかなりストーリーの進んだ青年時代後半で、主人公がタイムスリップして子供時代の主人公に会いに行くイベントが発生し、これによって謎の青年の正体が未来から来た自分自身だった事が判明する。
ただし、これはゲーム本編で誰かから「あの青年は未来の自分だった」と明確に指摘されるわけではなく、あくまでプレイヤー自身に悟らせる形となっている。
謎の青年の正体に気付くポイントは、謎の青年の台詞と子供時代の主人公の台詞、そして謎の青年が主人公と同じ姿をしている事であるが、プレイヤーが青年との邂逅イベントそのものを忘れてしまっている場合はもちろん気付けない。
だが忘れたプレイヤーは2週目をやらないと気付けないというわけではなく、タイムスリップのイベントの少し前に、ある事情で子供時代の映像を見るイベントがあり、その映像の中に青年との邂逅も存在するので、青年の事を忘れていたプレイヤーもこれを見て思い出すと思われる。


七英雄クジンシーの操る 「受けたものは必ず死ぬ」 必殺技「ソウルスティール」の仕様、攻略方法はまさにこのゲームのシステムならでは。
概要は上記の七英雄、クジンシーの項参照。

他の七英雄も「操作キャラが強力な魅了技にかかると敗北、以降の世代も操作キャラが男性だと逆らえない」、「一度不意打ちを食らうと不利な状況で戦闘開始」「その不意打ちには二度目は引っかからない」、「特定のキャラと和解しているか、どれほど世代が進んだかなどで強化形態が変わる」など、一癖も二癖もある。


ゲーム中に何度か、プレイヤーのフルネームを尋ねられるイベントがある。
そしてこれが意味を持つのは、ラスボスとの対決時である。
ラスボスはある程度ダメージを与えると、通常攻撃ではいくらダメージを与えても倒せなくなる。そのため、ある方法によって、主人公のパーティの家族や仲間達から力を借りる形になるのだが、全ての仲間達から力を借りた後、この方法を使用し続けると、やがてプレイヤーのフルネームが出てきて、プレイヤーから力を借りる形になる
まさに主人公のパーティとその仲間達、そしてプレイヤーが力を合わせてラスボスを倒す事になるのだ。


  • メタルギア2ソリッドスネーク
ある地帯でタップコードが発せられるのだがタップコードはプレイヤー自身が読み取る必要がある(各媒体によってタップコードは変化する)。
また「パッケージの裏」を利用したイベントネタも存在する。


  • メタルギアソリッド
登場キャラクター「サイコ・マンティス」。
超能力者である彼は、プレイヤーのコントローラーを念力(振動機能)で動かす、
メモリーカード内のセーブデータを勝手に覗いてくるなどの超能力を披露してくる。
「見えるぞ。貴様の記憶が。……ときメモが好きなようだな」

更に、心を読んで攻撃を無効化するサイコ・マンティスの読心術の対策として
プレイヤーはコントローラーを切り替えることで対処することになる。


本作に登場する戦闘員はそのほとんどがサイボーグであり、いずれも「ホワイトブラッド」と呼ばれる人工血液を使用している。
これは文字通り白色をしており、この為に主人公・雷電はもちろん、彼のブレードに斬られた敵サイボーグは傷口から白い血液が噴き出す。




……というのはおそらく建前で、実の所は流血描写に関する表現規制への対応の為の見られる。
事実、北米版MGRでは雷電も敵サイボーグ兵士も普通に真っ赤な血を飛び散らせていた。
だが日本版ではこれを逆手に取る事に成功した。

プロローグにて雷電と対決し、その後も宿敵として登場する男・『ジェットストリーム・サム』。
雷電と同様ブレード1本でマシンガンの弾を弾き返し、またその雷電をも圧倒しつつ敗北せしめ、かつては刀1本でマフィアを壊滅させたという逸話が語られるなど、
とにかく凄まじい人物であるが終盤に於ける雷電との決闘により衝撃的な事実が発覚する。

傷口から赤い血が噴き出す。

即ち、彼はマッスルスーツで身体能力を強化した(のと右腕が義手である)だけの生身の人間だったのである。
スーツの補助があったとはいえ、生身の人間でありながら最強クラスのサイボーグ戦士である雷電と同等以上の戦闘能力を持つというサムのインパクト、
そしてそれを、表現規制を利用して『一人だけ赤い血が出る』という形でさりげなくプレイヤーに示唆した*1秀逸な演出と言える。


  • スナッチャー
序盤のイベントで音を聞き取るイベントがあるのだが音が小さくて聞き取れない。
解決方法として「音量を上げる」と聞き取れて先に進めるのだが…
その後にこれを逆手にとったトラップがある。


正確にはゲームではなくキャラクターだが、便宜上ここに記載する。

彼は「第四の壁突破」能力を持ち、コマを破壊したり視聴者の存在を認識するなど壁を飛び越えることが可能である。

その力は各種のゲーム出演でも健在であり、
「マーヴル vs カプコン3」ではゲージを使って相手を殴る超必殺技を持つ


ご存知大食い一頭身にしてピンクの悪魔。
3D風になってからは画面に叩きつけられる事でダメージを負う等、中々メタい演出があったが、それは序の口に過ぎなかった。
TDXで初登場したビッグバンがラスボス戦にて、敵の攻撃どころかHPバーすらも吸い込みまくるという暴挙を達成。
上記のデッドプールにヒケを取らない第四の壁の破壊っぷりである。


  • アストロボーイ鉄腕アトム アトムハートの秘密
上記の「ループ性、パラレル性をストーリーに組み込む」という例。
ゲームを進めていくと、人間とロボットの戦争が行われ、人間側の最終兵器によってロボットが滅びるというイベントが起き、アトムもそれに巻き込まれてしまう。
その時点で一度はエンディングになるが、それが終わると、アトムは火の鳥に出会い、時を超える力を与えられる。それによって過去に戻り、それまでにクリアしたステージに再度挑戦しつつ、戦争の未来を食い止めるために頑張る事になる。
アクションゲームにおける2週目の要素を、時を遡るという形でストーリーに組み込んでいるのだ。


  • ワルキューレの冒険 時の鍵伝説(FC版)
このゲームのラスボスである悪の化身ゾウナは、ラスボスでありながら、通常の雑魚キャラ同様に複数出現する上に、いくら倒しても無限に沸いてくる。
これはゾウナが、人の悪の心の化身であるが故に不滅の存在であり、さらに分身の術を使用できるためである。
よってこのゲームをクリアするには、ゾウナに奪われた時の鍵を取り戻し、それを使ってゾウナを神の大時計に封印するしかない。
その方法は、ひたすらゾウナを倒し続け、時の鍵を落としたところでそれを拾い、それをボス部屋のどこかにある大時計の鍵穴に差し込む事である。
「倒すことができないので封印するしかない」タイプのボスは様々な作品に存在するが、この作品では、「ラスボスでありながら通常の雑魚キャラ同様に複数、しかも無限に出現する」という形を取る事で、その設定をゲームシステムに落とし込んでいるのだ。


このゲームではプレイヤーの機体にプライマルアーマーというバリアが標準搭載されているのだが、
あるミッションでは「戦場が生活圏に近く、プライマルアーマーが市街地を汚染してしまう」という理由で使えなくなる。
当然機体の耐久値は下がり、更に敵の移動要塞部隊が援軍として登場。
プレイヤーは大ピンチに追い込まれる。

だが破壊される寸前、オペレーターのフィオナがプライマルアーマーを展開させてくれる。
勝手に使用すれば責任問題になるかもしれないのに、プレイヤー一人のために、である。
「あなたの安全が最優先よ 責任は私が持つわ」

筋書きにすれば王道であるが、プレイヤーのピンチにやってくれるだけあって感涙ものである。
なお、ダメージを受けないようにがんばればプライマルアーマーを使わず勝利することも可能。
「無理をさせて・・・無事でよかった ありがとう」


  • Grand Theft Auto IV
シリーズ初のHDハード作として大幅な進化を遂げた本作には様々な新要素が追加されている。
その1つが「運命の選択」、つまりNPCを殺すか否かをプレイヤーに委ねてくる場面が何度も登場するのである。
相手はドチンピラから重要人物まで様々。無論それによって今後の展開も変わり、最終的には主人公の生き様を左右する重大な選択さえもプレイヤーが決断することになる。
また普通はムービーで済ませる「追い詰められて命乞いするゲス野郎や宿敵に止めを刺す」展開をプレイヤーの操作で行う場面が多い。
因縁の相手を殺す引き金をプレイヤーに引かせ、嫌でも主人公の復讐に加担させるようになっているのだ。
こうして主人公の復讐劇を追体験することになったプレイヤーは最後に思い知るだろう。金と恨みと暴力にまみれた世界で生きる空しさを。

  • BioShock
大西洋に眠る海底都市「ラプチャー」を舞台としたFPS形式のRPG。
この手のゲームにはありがちな「次々に更新される目標を達成していく」というシステムに主人公のジャックは従っていくのだが……。

+...
「結局のところ、人間と奴隷の違いとはなんだ? 金か権力か? いや・・・・・・人間には選択することができるが奴隷は従うのみだ」



……しかし、それでもジャック、もといプレイヤーは知っているはずである。貴方自身の選択で救った存在があることを。


  • ガンパレードマーチ
OVERSシステムというものを使い、作中世界のキャラをコントロールするという設定のゲーム。
プレイヤーだけではなく、他にも同システムを使用して干渉しているキャラもいたりしている。

  • 絢爛舞踏祭
ガンパレードマーチの同一世界観上の別世界の話。
同じくOVERSシステムで介入を行うのだが、今作では同一ボディを別の人間も操作しているという体裁になっている。
つまり、プレイヤーが電源を落としている間は別の人がプレイしており、未プレイの間も勝手に展開が進んでいるという恐ろしく意欲的なつくりとなっている。
可愛い女性と大人技能をあれこれしていたはずが、イカみたいなのといけない関係になっていた…なんてこともあるかもしれない。

  • シェルノサージュ~失われた星へ捧ぐ詩~
PlayStation VITAを通じて7次元先に存在する世界と繋がるというサージュコンチェルトの第1弾。プレイヤーはVITAからあちらの世界にある特殊な機能を持った端末を通じ、記憶を無くして謎の場所にいる少女のイオンと生活をしたり記憶を直したりイチャイチャしていったりする。
主人公の立ち位置にいるのは間違いなくプレイヤーだがゲームとして見るとかなり異質で、こちらはカメラの向きを動かすかイオンにタッチするぐらいしか自主的に動くことができず、記憶を直す以外で主にやるのはイオンとのコミュニケーションになる。あなたが繋がっているので当然、イオンもこちらに話しかけてくる。
コミュニケーションを取らなくてもメインストーリーに当たる過去の記憶を直していき現状を把握することには支障はない。しかしこのプレイヤー自身がイオンと繋がったというのがなによりも重要で、ゲーム的に言うならば彼女は間違いなく"あなた"のヒロインであり、"あなた"とイオンで生活してコミュニケーションをしてイオンを想うようになることがとても大事になっていく。彼女を想うほど後述のアルノサージュとあわせてこの世界に入り込むものとなっている。
そのほかプレイヤーの立ち位置はあちら側からすると当然特異なものなので、端末を通じたプレイヤーだからこそ見えることもあったりする。

  • アルノサージュ ~生まれいずる星へ捧ぐ詩~
上記のシェルノサージュの続編。一応、シェルノよりもこちらを始めることも出来るが人物達の立ち位置の理解、そしてなによりプレイヤー自身の人物達への思い入れという理由からシェルノからやることを推奨する。
シェルノサージュと違って内容はRPGであり、主人公を操作してバトルして進んでいくという普通にゲームしているものとなっている。
しかしプレイヤーの状況はシェルノサージュから変わっておらず、"あなた"はゲームを通じて世界を俯瞰している存在である。なのに"ゲーム"ができてしまう状態にある。もちろんこれにも理由があり…。
アルノでもイオンはもちろん他の人物がこちら側に話しかけてきたり、プレイヤーの立ち位置を使った状況やそれを利用した手段等プレイヤー自身もサージュの世界に関わっていく状態になっている。
また詳細は伏せるがイオンが"あなた"に本気の感情をぶつけてくる場面がある。これはイオンがプレイヤーに向けたものであるがゆえに、イオンに想いがあるプレイヤーほど非常に心を締め付けられることになる。
他にもイオンがシェルノサージュ時に描いてこちらの世界で出版された本(現在は入手が極めて困難)が言及されたり、ED後にゲーム内ではなくガストのコンソールへ送られてくるとあるメール等、サージュコンチェルトは徹底してゲームをプレイヤーがしているという立ち位置をもメタ視点で利用した"ゲーム"という内容になっている。ネタバレ関係もあるが、これらは実際に体感することで最も理解できることなのでシェルノからプレイして確かめて欲しい。
また、あなたは時間や空間の概念が異なる七次元先の世界に介入しているという形であるため、「神の目線」で活動している形になる。
これによって、あなたによって操作されるゲーム内キャラは本来知りえない場所の情報を知ったり戦闘時の一瞬の判断をさもじっくり考えたかのように行ことができる。このため、操作されていたキャラが一時的にあなたの介入を解除した際は、著しく戦闘能力などが低下してしまった。

  • 拡張少女系トライナリー
上記のサージュコンチェルトと同じく、あなた自身がスマホを通じて並行世界と繋がるアプリ。始めてから最初に出会うキャラクターがこのアプリを起動してくれてありがとうとか言ってきたりする。
ストア等ではアニメヒロインとイチャコラという謳い文句だが、実際はそれだけでなくプレイヤーが彼女たちのココロに入り考えの方向性を決めたり、アプリであちらに繋がることに意味があったり、プレイヤーの選択であちらの世界に影響を与えるシステムの存在などの関係で、これらの存在が明らかになってくる中盤辺りからは一気にアプリの雰囲気が変わる。
ネタバレのために伏せるがこれは単純な選択肢による分岐だけでなくプレイヤー全体の選択が関わるもので多数決ともまた少し趣が違うもの。スマホのアプリでなければ出来ないことと言える。
明確な影響を及ぼす選択をあなた自身が選ばなけれならないため、既存のアプリよりも選択に非常に重みがある。
他にも舞台が東京のためこちらの世界と共通したものに言及があったり、あちらのキャラがツイッターを利用した情報共有を促したり、ヒロインたちがツイッターをやったり(現在は敵対組織に検閲され切断)とアプリ内からアプリ外を利用して世界観を広げている。
というよりもはやツイッターで意見を交わすプレイヤーたちでさえ世界観の一部になっており、週更新の最新状況についてプレイヤーたちが話していた疑問や反応が次の更新で反映されている時すらある。
情報量が非常に多く現在進行形でストーリーは進行しているので、ツイッターでの検索は封印して、今からでもプレイして詳細を自分の目で確かめていってほしい。

  • 極限脱出 9時間9人9の扉
ゲームシステムを利用した演出が豊富な事に加え、ゲーム機自体のシステムを利用した演出も存在する作品。
真ENDに到達する条件にループ性が組み込まれている他、主人公の行動が実は第三者に操られたものという要素も組み込まれている。
それに加えてDSには2つの画面が存在するという要素を生かした演出もあり、
ラストの謎解きに至ってはDSが携帯ゲーム機であるという要素を生かした、携帯ゲームならではの演出が存在する。


アニメ作品を中心にクロスオーバーが展開されるゲームなので、「アニメ作品の盛り上げ方」をゲームシステムを利用して演出している。

戦闘デモ有りの場合、基本的に機体、もしくはパイロット準拠のBGMが流れるが、一部の強化状態、もしくは必殺技使用時には強制的にBGMが専用のBGMに変化する。
第2次α以降は、ラスボスとの戦いではラスボスの威圧的なBGMが優先で流れるが、
HPを一定まで減らすと反撃開始とばかりに、今度は作品ごとの主題歌が優先BGMに変更され、クライマックスの演出となる作品も出てきた。

一つは、バザーシステムであるDトレーダー
Dトレーダーにおいてどんなに無口なキャラであってもAGの「今日も張り切って…商売、商売!」に合わせることはZ-BLUEの伝統行事となっていた(実は一人だけやっていないのだが…)。
そして、ある男の絶対の畏怖によって絶体絶命の窮地に陥ったZ-BLUEの中で、AGは言った。「今日も張り切って…」

「商売、商売!」その場にいた全員が畏怖を跳ね除け、一斉にこの言葉を放ったのである。
そう、これはかつてある男が使った、特定の言葉に反応して特定の行動を取らせる「バインドスペル」であった。
システム上、毎話最初にトレーダーに入った際に会話がある(場合によってはZチップのボーナスがある)のと、毎話商品が替わるので、
ほぼ全てのプレイヤーは毎ステージDトレーダーに入り、この台詞を様々なキャラが言うことを利用した「仕込み」なのである。

もう一つは、終盤に解禁される真化融合。トライア博士はZ-BLUEの面々にこう言う。
「行動不能な程のダメージを受けた機体が呼びかけに応じて動いてくれた事…想いをぶつけた攻撃が相手のバリアをぶち抜いた事…。それを思い出すんだ!
それでも、あんた達の相棒に意思が…心がないって言うのかい!?」
(Zシリーズの世界観においては)すべてのモノに意志がある。宇宙にも、原子にも。そして、これまで戦い続けてきたスーパーロボット達にも。
そして、人の意志の力はあらゆるものを揺るがせる。パイロットの意志にマシンは応えてくれる。
そして、物質の意志が解放され、パイロット達とマシンが完全に一体になった時、今までにない尋常ならざる力が発揮され、御使いの真徒達を一蹴したのであった。
長いスパロボの歴史において、当たり前の存在となっていた精神コマンドにストーリー上でも意味を持たせ、
そこから圧倒的なインフレへと繋げたその様はシリーズ最終作に相応しいものであったと言える。

もともと本シリーズはシステムをフル活用してプレイヤーの心理を読んだかのような演出、効果的にハラハラさせる演出が盛り込まれている。

中でも「2」では、新システム「サイコ・ロック」がキャラクターを掘り下げるのに一役買っている。
探偵パートにて、証人の秘密がいくつかの錠(口を固く閉ざすほど数は多くなる)として現れ、証拠を突きつけて錠を壊していくのだが、モノに釣られて大量の錠を自ら壊すと言ったコミカルな表現から、やっと秘密に繋がる手掛かりを得たと思い戻ったら証人は既に移動済み、秘密を自分の手で暴いた途端態度が豹変、実は錠を壊せる証拠品は無く錠が残ったまま法廷突入と言った、単なるゲームシステムに留まらない緊張感を高める演出にも生かされている。

また尋問でミスしたりするとサイバンチョによりペナルティが与えられるが、今作では5ライフ制からゲージ制に。
検事とサイバンチョが成歩堂へのペナルティ量について会話したり、重要な場面ではミスると1発でゲージを全部持っていかれるなど、こちらもネタとメリハリを生み出している。

+ネタバレ
また、「間違えるとペナルティを受ける選択では選択中、画面にゲージが表示されている(表示が無ければ間違えても基本ノーダメージ)」という仕様を逆手にとった演出も。
終盤、最後の山場となる証拠品突き付けでは、何故かゲージが表示されていない。
…が、ここで間違えると確かにペナルティは無いが代わりにバッドエンド行き
ある意味、システムを信じて気を抜いていたプレイヤーへの最大のペナルティとも言える。

また同じく終盤に「とある決断」を求められるものの、システム的にはどちらを選んでも同じ展開を迎えるが…
最後の最後で、そこで選んだ選択によってプレイヤーの「気持ち」が変わるような、そんな深いセリフがある人物から語られる。
そのセリフの内容自体は選択肢によって一字一句変化することは無い。つまりプレイヤーが自分の手で一方を「選んだ」という事実だけがそのような気持ちを生み出す演出なのだ。


多層人格アクションアドベンチャーの名の通り、使用銃器も専用アクションも違う7人(くらい)の人格を切り替えて攻略することになるゲーム。
しばらくプレイしていると、ほとんど使わない人格がいることに気が付くはずだ。銃器はとてもし向きとは言えず、使わざるを得ないシーンでは苦労することになるだろう。
何故その役割をその人格が行っているのか・行えているのかが、謎を解く鍵になる。


  • ロストディメンション
「人狼ゲーム」を組み込んだRPG。主人公「ショウ・カスガイ」を操り、10人の仲間に潜んだ裏切り者を排除しつつ謎の建造物「ピラー」の攻略を目指す。
周回を開始した時点で5人の裏切り者が選定されるのだが、裏切った理由は10年前に行われた「選別」によるもの。詳細はWikipedia辺りで。
周回すると、その時に別の人間が選別された可能性世界が舞台となるため、裏切り者が変化するという仕組み。
プレイごとに裏切り者が変化するというシステムをしっかり設定に落とし込んでいるといえる。


  • 聖剣のセシリア
ya-ho-games製作の同人ゲーム(18禁)。製作サークルの特徴として、ジョジョやメガテン要素が散見される。元ネタありの技名とか自重する気が見られない。
上記のガンパレなどと同様、あるシステムを使い、別世界(このゲームの場合は過去だが)のキャラに憑依して操る、という体裁のRPG。
過去の出来事に干渉しているのではなく俯瞰している状況に近いため、途中で死亡するなどあまりにありえない結果になった場合は強制的に巻き戻しが発生する。
しかし、本作の場合はそれだけでなく、実に大胆な手法が用いられている。
はっきり言ってこのゲームのストーリー的な面白さの半分を担っているためネタバレできないが、こう言う体裁のゲームであるが故の伏線が素晴らしい。
作中のメインイベントからモブとの会話、あるいはタイトル画面にまで細やかな仕込みがされており、真相を知った後に改めてプレイして再発見する楽しみさえある。
それとは別に、「ある程度決まった順番でしかストーリーを進められない」というRPG的なお約束を、燃えるイベントの布石へと仕上げている。


TobyFox氏を中心とするチームによって制作された海外産の同人ゲーム。
「誰も死ぬ必要のないRPG」という、従来のRPGゲームの「お約束」と相反するキャッチフレーズで売り出された本作では、
ゲーム終盤において、まさに「お約束」を真っ向から打ち破るシステムを利用した演出の宝庫という状態に突入する。
具体的には、
  • ゲーム終盤にレベル(LOVE)と経験値(EXP)本当の意味を教えられる。
  • 戦闘では「FIGHT(闘う)」「ACT(行動)」「ITEM」「MERCY(慈悲)」の四つのコマンドがある ⇒ コマンドが敵に破壊されたり、飛び回ったりする
  • セーブデータを勝手に作られる。
  • とあるルートで立ちはだかる最弱の敵との戦い
などなど……他にもたくさんの演出もあるが、あまり書きすぎるとネタバレになるので、この先は自分で確かめることをお勧めする。


同人サークル「カタテマ」製作のパズル系フリーゲーム。
ストーリーに登場する人物の一人である「いりす」の脳内遊び=パズルゲームという体になっている。
プレイを進めていくと写真が見られるようになり、だんだんと話が見えてくるのだが……
パソコンで遊ぶゲームであることを存分に生かした演出は、ぜひとも自分の手でプレイしてほしい。


  • アスラズラース
一部のボスたちが主人公のアスラと戦う前、長ったらしい口上を述べている間「黙らせる」というコマンドが表示され、実行した瞬間に敵の話を遮って殴りかかることができる。
気が短いアスラの性分を表す演出であり、問答無用でブン殴るもよし、しばらく聞いてイライラMAXでブン殴るもよし、最後まで聞いてやるもよし。
所謂QTEの一種と呼べるが、プレーヤーが殴りたいと思ったタイミングで殴れるためプレーヤーとアスラの一体感を高めるのに一役買っている。


  • ブレス オブ ファイアV ドラゴンクォーター
カプコンの人気RPGシリーズにピリオドを突きつけた問題児にして傑作。6忘れたよ
本シリーズは全て主人公「リュウ」がドラゴンに変身する能力を持つが、本作品のドラゴン化=ドラゴナイズドフォームの強化っぷりはシリーズどころかRPGの歴史全体を見てもおかしいレベルであり、文字通り無敵の耐久力に無限の機動力、そして桁違いのダメージを与えられるぶっ壊れた火力を発揮できる。
無論そんなチート能力を無制限で使えるわけもなく、使えば使うほど……どころかドラゴンの力を得た代償として変身していない状態でただうろつき歩いているだけでDカウンターというタイムリミットが確実に刻まれ、100%に至った時容赦なくゲームオーバーとなる。
故にプレイヤーはゲームクリアまでDカウンターの残量に気を遣うプレイを強要されるのだが、ありとあらゆる苦難を制しラストバトルの果てに到達した時、このDカウンターとDフォーム中の最強攻撃技「Dブレス」が重要な意味を持つことになる。
「システム的に従うことを要求されていた事柄を破棄する」演出という意味では、ヴァルキリープロファイルやブレイブリーデフォルトに通じるだろう。


  • ブレイブリーデフォルト フライングフェアリー(BRAVELY DEFAULT FLYING FAIRY)
スクウェア・エニックスの自称正統派RPG。
詳しいネタバレは避けるがゲームシステム自体に大きな仕掛けが存在しており、カメラやすれちがい通信などの3DSの機能を設定レベルでフル活用している。
その仕掛けは、最初に体験版として配信されたAR動画の時点ですでに始まっていたといえる。
なおFFに通じる要素をあえて多く残しているが、これは断じてFFではない
リメイク版では続編を宣伝するための課金要素が組み込まれたが、その課金要素の説明を一番怪しい奴にさせるという地味な悪意もある。

本シリーズでは、バトルでマリオとルイージ(と3ではクッパ)が行動を選択する時に「コマンドブロック」と呼ばれるブロックがどこからともなく出現し、それをジャンプ(クッパはパンチ)で叩いてコマンドを決定する。

そんなただのアイコンでしかないはずのコマンドブロックだが、『3』では新しい技のコマンドブロックがもらえたり、『ペーパーマリオMIX』では敵に没収されて対応するコマンドが使えなくなる(なぜか初期装備のジャンプすら封じられる)イベントがある。

バンナムのナムの方が開発したRPG。
プレイヤーの立場が「主人公にとり憑いている精霊」で、しかも記憶喪失となっている。
したがって操作しているキャラは主人公の意に沿っているとは限らず、本当のことを言ってるかも分からない。


  • ラブクエスト
このゲームの目的として、式の途中に突然いなくなった花嫁を主人公である花婿が探しに冒険するというものだが、
実は花嫁は主人公に経験値とお金を積ませる為にわざと冒険させたと発覚する
そして、それを知ってショックを受けた主人公は全ての経験値、所持金、道具をその場で捨てる
これらのイベントに関しては花嫁自ら『RPGのシステムを利用した』と言っている(これに限らず、ラブクエストはメタ発言が多い)


毎度おなじみキャビア製のマルチバッドエンディングARPG。
「一人のために、全てを滅ぼせ」のコピー通り陰鬱な展開のオンパレード。表現自体はシリーズでは比較的マイルドなのだが、
隠し要素をコンプしたら出るトゥルーエンド(Dエンド)にて、「主人公の存在と引き換えにヒロイン(?)を救う」という決断を迫られる。



  • NieR:Automata
前作同様ヨコオタロウ作品なうえにプラチナ製という、何かないと逆におかしいレベルの開発体制で作られている。
肝心のゲームシステムを利用した演出としては、プレイヤーが開くメニュー画面がそのキャラが実際に見ているものである、という点などが挙げられる。
本当は前作と同様にもっと壮大な演出もあるのだが、ラストのネタバレになるので割愛する。

バンプレスト発売・パンドラボックス開発の学園ホラーADV。
本作ではメニュー画面を呼び出して同じ話を聞きなおしたり他の語り部を選びなおすことができるのだが、岩下明美の4話の隠しシナリオの一つのルートにてそれをしようとすると「動くなと言ったのに約束を破った」とされBadEnd直行確定。
本作の恐怖演出の一つとして「主人公(プレイヤー)は他人事として聞いていた怪談に、現実のこととして巻き込まれてしまう」事が挙げられるが、まさかのシステムに介入してまで巻き込む演出に恐怖に震えた者も多い。
ただしこのルートに入ってからまたメニュー画面を呼び出せばやり直せるんだけどな!


パズル盤面に雲やテープを貼り付けたり、毒の海に沈めたり、煙幕や治療薬(こちらには猛毒)をばらまくなど敵モンスターは好き放題やらかす。
また、遊びや試練と称してお邪魔ドロップを全て消す・一定以上コンボするなどの条件を課して、成功すれば自爆・失敗すれば即死ダメージといった具合にプレイヤー自身の技量を試す場面も。
FFコラボや週刊少年サンデーコラボなどでは、倒れた時に発したセリフを体力が1残る根性(後に根性能力を持つモンスターはアイコンが表示されるシステムになったことで、撃破時に使用する方式に変更)を利用して、効果なしのスキルを言うことで原作再現する場合も多い。
また、ボス戦を複数フロアにして、上記の撃破時コメントと一緒に使うことで、形態変化を再現することもある。

本作には新しいイベントが発生するとイベントのタイトルが画面に表示されるという演出が存在するのだが、
あるイベントでは登場人物の決意に合わせて同じ演出でダミーのイベント名が表示されるという特殊演出が行われている。


シリーズ通して妖精もしくは使い魔がおり、無口な主人公の心境を代弁してくれる。
作中で最強の騎士と言われるインペリアルナイツや、それに憧れる青年のレベルが非常に高く設定されている。
逆に一般市民や、かつては腕利きながら両目をやられた傭兵のレベルは低く設定されている。
最初のうちは高レベルの彼らは頼りになるが、やがて一部の騎士は敵対する事となり
主人公達のレベルが3くらいのときにレベル42と表示されるのは序の口。
終盤ではレベル40がいいところにレベル70の敵が二人攻めてくる。設定上でもレベル上でも、無論実際に戦っても強敵である。
2以降もレベルによる強さの表現はあるのだが、レベル39とか42とか落ち着いている。

似たようなものに英雄伝説 空の軌跡SCにて、とある場所で同行する少女NPCのHPが異様に高い事で正体を暗示することもある。

シリーズおなじみの妖精が使い魔として登場。主人公の感情や思っている事を正確に把握する事ができる為、主人公の代弁ができるという設定。
全てが筒抜けではなく主人公が知られたくないことは彼女にも知れない。
また、「敵勢力の状況」「離れた仲間達の現状」などのイベントシーンは、未来に関係する人物の様子を夢で見ることが出来る「遠見」という能力で見ている設定である。

全国対戦(闘技場)は、平行世界の自分自身、もしくは同じ役目を負った人間と終わりなき戦いを繰り広げる。
その際、自らの本名(キャラ名)を明かすのは危険を伴うため、仮の名前(プレイヤーネーム)を名乗ると言う設定である。
ちなみに模擬戦等で出てくるCPUもその設定を守っており「復讐の黒刃」「渇望の右影」などのかっこいい名前を名乗っている。
闘技場で敵を倒し「ソウル」を集めることで、ストーリーモードこと「運命の扉」を開くのである。
つまり、全国で戦う理由と、プレイヤーネームを決める理由がストーリー上でもしっかりと決められている。
仮の名前とはいえ、その名前は味方ないし敵に見られる名前。ふざけた名前や下ネタはご法度である。
また、ゲームモード選択画面では主人公の師匠である「ドゥクス」と名乗る鎧の女性がいるのだが、彼女の胸はなぜか当たり判定がある。
タッチするとバリアのようなものが出て、それでもしつこくタッチするとビンタされ、画面が割れて怒られる。
一時期一定以上の速度でタッチするとビンタ2回に頭突きの連発でガチギレされる謎イベントもあった。

4に移行するに当たって仮の名前設定とドゥクスタッチは消えてしまった(その為CPUも本名を名乗っている)が、
Re:3終了時のトップランカーはなんと使い魔ドールに名前を呼んでもらえる事となった。*2

日本一ソフトウェアのホラーゲーム「夜廻」の続編にあたる作品であり、少女が夜の街を徘徊し友人を探すゲームとなっている。
メニュー画面で襲撃なんてのは文字通り序の口。ラスト直前の操作キャラ死亡展開の回避には、ゲーマーにはおなじみの「あるもの」を疑わねばならない。

シロウ……なんで、なんで……?

頼む、頼む……誰か……


誰か俺達を止めてくれぇぇぇ―――っ!


ストーリーイベント『ロボミZ』第3話「慟哭!正義はどこに!」における一幕。
シロウのデータを基とした壊人デスロウ率いる壊獣の軍勢に囚われた主人公シロウ、そして無辜の人々。
なんとか軍勢からの脱出に成功し市街地へ辿り着くが、破壊された町並みの中で自分たちが他ならぬ壊獣へと改造されている事に気付く。
自分たちが歩を進める度に町は壊れていく。唯一外見をそのままに改造されてしまったシロウが壊獣を引き連れてやって来た――即ち自分達を裏切って町を破壊していると捉えられ、
防衛隊と共に奮戦していた妹分のハレゼナに、自分の意志に関係なく刃を向けてしまう。

そのままイベント戦闘へ突入し、画面右側にある攻撃ボタンを押しても強制キャンセルされ、更にキャラクターのステータスが表示されている部分にはノイズが走っている。
3回攻撃ボタンを押しても戦闘は始まらないが、直後に画面外から壊獣の手が割り込んできて強制的に攻撃ボタンを押して戦闘開始となるという、ホラーチックな演出が盛り込まれた。

18禁のフリーホラーゲーム。
もし、あなたに少女を愛でる心があるのなら
小さな手を優しく引いて
悪夢の出口へと導いてあげてください。
……との謳い文句の通り、ひたすらに真っ暗で不気味な迷宮の中、記憶があやふやな全裸の少女(幼女)を導くゲーム。
普通に考えれば明らかなトラップに思わず引っかかりに行く幼女を“選択”によって演出することもできるが、
基本的にはかなりエグいエログロBAD(ノーマルにえっちぃのもある)を避けながら女の子を救うために模索する流れとなる。
作中の世界観を暗示する少女たち、少女を追いかけ襲う謎の悪魔、行く手が知れない迷宮の障害……それらを乗り越えた先で、
プレイヤーは全てを見ることになるだろう。悪夢から逃れたその先を。身を震わせる衝撃と悪寒と共に。
……ここまでは通常のゲームから逸脱した要素はない。トゥルーに行くためにはやり直し(コンティニュー)が前提の部分もあるが、
今作品最大の「ゲームシステムを利用した演出」に比べれば些末な点である。
トゥルーの一部始終を知ったあなたは、“選択”によって少女が辿る先がどんなものか、確かに知っている。知っているのである。
トゥルーということは、それ以上先はない。先はないにも関わらず、その顛末を知っているにも関わらず、
少女が迷宮に迷うことがどんな意味を持つのかを知っているにも関わらず。ただの興味本位で動く“あなた”には、相応の何かが待っていることだろう。
演出としてはまさに一瞬のことで、それより先も後もない数秒の出来事になるが、
トゥルー後の完全攻略というある種安堵していた状態で目にする衝撃、“それ”が誰からのものなのか瞬時に理解できてしまうストーリーとの相乗効果。
そういった積み重ねによってその一瞬こそが何よりも重い“演出”になるだろう。
こういった巧みな構成が、エグい描写が多く人を選ぶホラゲーながら数々のフリゲーの中で名作と言われる所以であり、指折りのトラウマとして語られる原因でもある。



Steamで無料配信中の恋愛シミュレーションゲーム。
高校生で現在帰宅部の主人公(プレイヤー)は、幼馴染のサヨリ(Sayori)に誘われ、廃部寸前の部活・文学部に入部することになる。部長のモニカ(Monica)、おとなしいユリ(Yuri)、ツンデレなナツキ(Natsuki)とともに部活生活が始まる……のだが。

実のところは全力でメタ演出を活用したホラーゲーム。

  • ポインターが無理矢理動かされる……のは序の口。
  • キャラクターの名前がついたとあるファイルを削除すると、キャラクターの存在が消える
  • キャラクターがいなくなると、それに合わせてゲームのグラフィックやBGMやテキストが壊れる
  • キャラクターたちが、死に際にゲームのフォルダ内にポエムや絵などの何かしらのファイルを遺すことがある
  • 場面によっては、このゲームがウイルスソフトと判定されセキュリティソフトが反応する場合も


Just Monica.



追記・修正はゲームシステムを利用してお願いします。

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