ネスツ(KOF)

登録日:2016/06/13(月) 20:30:00
更新日:2023/11/24 Fri 03:11:07
所要時間:約 20 分で読めます






「我々はネスツ。世界に新しい秩序をもたらす力だ」


「ネスツはゆらがない、おまえごときではね」


「ネスツは…世界最強の暴力機構よ」


「愚か者が!正義とはネスツのような組織の事をいうのだ!」



ネスツとは、格闘ゲームKOFシリーズの'99から2001までの「ネスツ編」にて暗躍した秘密結社の名称、及び創始者の名前。
英語表記は「NESTS」、漢字表記は「音巣対」。


改造人間やクローン技術などの超科学で世界征服を目指す事、自分の生み出した改造人間に壊滅させられた事から、元ネタは恐らく仮面ライダーシリーズのショッカー


以下、ネスツ編のネタバレにもなるので注意








概要


闇の犯罪組織であるため、創設時期や初期メンバー、構成人数や運用体制などは明確にされていない。
もっとも、ストーリーに絡んでこない部分の謎は今だに判明していないのが現状なので、設定自体がされていないか、SNK倒産のゴタゴタで消失しただけという見方が強い。

その最終目的は「世界に新たな秩序をもたらすこと」だとクローンゼロやダイアナ達は語るが、
ネスツの実子であるイグニスが己の野望の為に好き勝手やらかした結果、彼が人間からのごとき存在になり、新しい世界と人類を創造するための道具と化していく。
組織的な規模はほぼ地球全土に及び、アメリカ、ヨーロッパ、アジア、ロシアに大きな支部を持つどころか、ネスツの本拠地は地球の衛星軌道上に存在する衛星基地だったと2001で判明。
更に外伝では火星基地をも確認されており、その活動範囲は地球をとうに越えていた。


組織構成

作中で明らかになったものは以下の通り。

盟主

ネスツ
創設者。強者のオーラを漂わせる老人。
しかし2001で初めて登場したときには既にイグニスにより謀殺されており、その亡骸も彼によって消滅させられた。
小説版では立体映像であり、どちらにしろ幻影・傀儡に過ぎなかった。
イラストや2002のエンディングでは巨大なを持っているので、これが武器だった模様。

最高幹部

イグニス
ネスツの実子。そして闇の支配者。
容姿、プロフィール、年齢、目的、CV、CPUの強さと、全てが突っ込みどころしかない神のごとき人(イル・ディヴィーノ)
項目参照。


最上級幹部

ゼロ
イグニスの忠実なる僕。南極生まれで趣味は育児。
項目参照。


上級幹部

クローンゼロ
ゼロのクローン。ちょびヒゲの部長。
いろんな意味で危ない野心家。
項目参照。

ダイアナフォクシー
叩き上げの女性幹部。
ネスツに忠誠を誓い、任務を忠実に遂行してきた。しかし組織の目的が当初に掲げられた理念から外れている事に疑問を感じている。
「アンチK'」を引き取ってクーラ・ダイアモンドという名前を与え、護衛のキャンディーを造り与えるなど溺愛しているが、その理由は明かされていない。


下級幹部

クリザリッド
趣味は有名人のクローンコレクション。
大切なものが部下で意味のない会議が嫌いな中間管理職の鑑。
'99で死亡したが、後に「2001」でオリジナルのゼロに救出され、彼の部下となった*1
嫌いなものは後述の因縁ゆえ、ちょび髭に変更。
キャラ造形の元ネタは「トライガン」のミリオンズ・ナイブズの髪型とヴァッシュのコートと思われる。
ただ、逆立った銀髪やら褐色肌の炎使いやら目の傷やらパンチのラッシュやら技名のオーバードライブやら「無駄」「ウリィヤァー」といった台詞やらと『ジョジョ三部』の影響も強いかも。
項目参照。


関係者

龍(ロン)
中国の暗殺一族『飛賊』の長だった男。
仲間と里を壊滅させ、さらなる力を得る為にネスツへ身を寄せた。
血に染まった真っ赤な目や爛れたような肌、骸骨状態から顕現する姿に仲間を皆殺した設定とおぞましく不気味な要素を数多く持つが、趣味はゲートボールで得意スポーツはサイクリング
龍がおじいちゃん方に混じってゲートボールしてる姿や、自転車漕いでる姿を想像するとギャップ萌えキャラにしか見えない。
…が、好きな食べ物は犬(特にドーベルマン
格闘スタイルの元ネタは死々若丸
オリジナルゼロの専用ストライカーで超高速の掌底を放つ。

ミスティー
イグニスに付き従う女性秘書(愛人?)
彼の勝利ポーズで呼び出され抱き締められるが、実は龍と協力関係にある(正史扱いの小説版では初対面だった)。

グルガン
漆黒のライオン。オリジナルゼロのペット。
3メートル近い巨体にマキシマをタックルで弾き飛ばすパワーを持つ。
格闘スタイルはコマンドサンボと爪と牙、趣味はひなたぼっこ、好物は熊本の馬刺し、得意スポーツがテニスと水泳。
ライオンでありながら水泳をしたり、テニスコートで口にラケットをくわえた姿やひなたぼっこを想像するとギャップ萌えキャラにしか(ry
そして嫌いなものはローランド・イスタス
オリジナルゼロの専用ストライカーで後方から爪で切り裂く。


戦闘員

K'
ネスツ編の主人公。『草薙の炎』を移植された改造人間で、失われた記憶を取り戻すため過酷な戦いに身を投じる。
ダークヒーローツンデレ。格闘スタイルは暴力
モデルは松田優作
項目参照。

マキシマ
K'の相棒。組織唯一のサイボーグ。
ネスツに親友を殺された為、名前と顔を変えて組織に入り、改造を志願して力を手に入れた。
甘党のカナダ人。大切なものはモミアゲ。
K'といつから組んでいるのかは不明。
項目参照。

クーラ・ダイアモンド
『アンチK'』
K'と似た技を使用する謎の美少女。炎を反転させたの力を持つ。
精神年齢は一桁。
項目参照。

キャンディ・ダイアモンド
クーラの護衛のためにダイアナ達が造ったロボット。無知なクーラの教育係でもある。
2000でのクーラ専用ストライカー。

K9999クローネン・マクドガル
K'を激しく憎悪する少年。戦闘力はネスツでも1、2を争うという9999番目の「K」。
正体は京の9999番目のクローンであり全く似ていないが、これは京が脱走してしまったためクローニングの質がどんどん劣化してしまったため。
京のクローンというのはゲーム中全く明かされなかったので、当の京本人とは全く関わりがないというそれはそれでどうなのかという関係。
奴のヘボさはお前譲りかァ~!
越えてはいけない一線を越えてしまった。
KOFXVではまさかの復活を果たす。
項目参照。

アンヘル
際どい衣装でおっぱいで19歳でちょっとお茶目な女の子。
2001での声優は冨永みーな、2002では新谷真弓。
項目参照

  • 京のクローン
『プロジェクトK』で大量に生産されたクローン達。最低でもK9999含めて9999人いる。
ハイデルンの部隊に捕獲された後の行方は不明だが、K9999がいる時点で運用されていなかったり、その後で作られたクローンがいたと思われる。
小説版では、K9999が『プロジェクトK』最後の産物とされた。
プレイアブルキャラクターとしては、京1、京2、KUSANAGI、上記のK9999が存在している。
なお、庵に析爪櫛で瞬殺されたのが一人、その辺の戦闘員から奪い取った手榴弾で爆殺されたのが大量にいる。
こいつらのおかげで京は同キャラ同士の対戦で全く相手に動じない。喜んでいいのか嘆くべきなのか…。
しかし、段々似なくなっているとはいえ、自分と同じような顔が1万人近くいるとか怖過ぎである。
ユキちゃんが助けを呼ぶとこいつらがまとめてやってくるという噂がある
項目参照。

  • その他戦闘員
'99のK'チームのエンディングや小説版で登場。
集団で火器を用いて敵を排除する何も知らない下っ端。ウィップに襲いかかった女や、京捕獲のためユキちゃんを見張ってたのもいる。
特撮ドラマの戦闘員のようにやられ役であり、K'達や怒チーム、庵は無情にも殺しまくった


科学部門

巻島博士
ネスツに身を置いていた科学者。
マキシマのリアクターの設計者であり、彼の新たな名前の由来者でもある。
ナンバリングでは生死不明。
MIシリーズでは組織壊滅後にハイデルンへ「身の安全と引き換えに各国のネスツ支部の情報提供」という裏取引を持ちかけ、残党壊滅に一役買う。その後は監視付きで公的機関に属していたが、地球でも最高クラスの頭脳を持つためMI2にて『クシエル』に攫われてしまった。
小説版では思慮深い男と形容され、MI2でジヴァートマは「彼」と呼んだが、他KOFメディアでは美女博士。

その他、兵器開発部門や医療班の存在が確認されており、功績を挙げれば幹部になる事が可能らしい。



関連人物・組織


  • ハイデルン
KOFの古参オリジナルキャラクターで、ネスツ編の裏主人公。
部隊を率いてネスツを追っている為ストーリーデモやエディットエンディングに毎回出演している(2001のみプレイアブルキャラクターに戻ったのでエンディングのみの出番となった)。
2001でのイグニスとの掛け合い台詞「ありふれた悪党だ…」は有名。
部下の怒チームも同様にネスツ編の裏主人公チームである。

元祖KOF主人公。
ネスツはその戦闘能力に目を付けており、'97のオロチ戦直後に捕獲され、炎の解析をされた挙句研究員のミスで能力が低下してしまい、
クローンを1万体近く造られた後に世界中を逃走するはめになり、2年間も留年したうえに'99じゃ隠しキャラで2000ではエディット専用キャラクターになったりと散々な目に遭う。
意外な事に新主人公のK'とはあまり絡みがなく、K9999に至っては全く絡まない

ご存じ京の宿敵。
京とは違い、ネスツに捕まっていなかったが打倒草薙京の一念でハイデルン達ですら見つけ出せなかったネスツの基地を発見、単身殴り込みをかけた。
しかも都合よく京が捕まっていた基地だった辺り、流石である。
京とは再会できなかったが、庵が大暴れしたお陰で京はネスツ基地から脱出できたのである意味京にとっては恩人である。
京同様'97の後行方不明になっていたということは2年間京を探して世界中旅してまわってたと思われる。
オロチが封印されて寿命の危機がひとまずは去ったっぽいとはいえ絶好調過ぎである。

ウィップ
怒チームの新メンバー。鞭使いの美少女。
ハイデルンの部隊は以前からネスツを謎の組織として追っており、ストライカーシステムで大会参加人数増加のため、実力を買われて別働隊のアックス小隊から加入する。
当初は「サリー(出撃)」というコードネームだったが、クラークから「ウィップ」という新しいコードネームを与えられて嬉しそうに握手を交わした(ラルフの「ムチ子」は受け流して)。
髪型や台詞などから元ネタはブチャラティ
項目参照。

  • リング機関
2000にてハイデルンが組んだ超法規的組織。
共にネスツを追っていたが、最高司令官リングはクローンゼロに暗殺されてすり替わられるわ対ネスツ兵器「ゼロ・キャノン」は全て奪われる上にギース様ご存命のサウスタウンの一画をぶっ飛ばした挙句に全機破壊されるわとこちらも踏んだり蹴ったり。
その後は小説版を除いて出ていないが、ヴァネッサとセスはこの組織のエージェントであるため、解体されていなければ現在でも間接的に介入している事になる。

  • ラモン
陽気なルチャドール。
2000では知り合いのヴァネッサから依頼されてKOFへ出場した。
ただの助っ人かと思いきや、K'に対する勝利ポーズで「噂通りだぜアンタ」と発言していたり
クローンゼロとの掛け合いで汎用台詞「軽〜く行きますか! 」の後に
「…軽〜くな」と、意味深な台詞を残したため何かしらネスツと関係があったようだが、小説版や2001以降ではなかったことにされた

中国の暗殺一族「飛賊」の男。血液をにした暗殺者。
2000でセスに裏切り者・龍の情報と引き換えにスカウトされて紅丸チームに加入した。
天辺ハゲでくるくる回る毒手使いという濃い色者だが、2001にてまさかの主人公チーム加入を果たす。


主なテクノロジー

ネスツの主戦力。
人間に肉体強化手術を行い、常人を超えた戦闘力を発揮させる。改造の詳細は不明だが、小説版では筋繊維の増強や視力の強化などが描写された。
アンヘルは改造で体重が増えたらしく、公にすると抹殺される。
後に京を捕らえて草薙の炎の移植手術が可能になったが、肉体に適合しなければ拒否反応で人体発火してしまう事が判明。その為、炎使いの戦闘員は極僅か。
また、反転させた氷の能力を持つクーラ、突然変異の腕を持つK9999の能力も偶然誕生したもの且つ時間がなかったので再現できなかった模様。
いずれかの手術も精神や人格に副作用及び後遺症が生じ、K'やK9999の情緒不安定やクーラの発育不全が顕著な例か。
なお、K'、クーラ、K9999、クリザリッドなど京の因子を用いた個体はそれぞれKシリーズと呼ばれ、最強となるべくイグニスに宿命付けられていた。

  • クローン兵士
人間のクローンを大量に生産可能。
細胞片から人工培養させた胎児を最も身体能力が発達した年齢まで急速に成長でき、その逆も可。つまり、若返ることができる
オリジナルには及ばないという欠点を持つものの、クローンはオリジナルの記憶や人格をコピーでき、ネスツの忠実な駒となる為、容易に諜報や潜入活動を行う事が出来る。
そもそもオリジナルが優秀であれば驚異の軍団が完成するだけで、実際に京のクローン達は兵器として投入された。
ただし声帯はコピーしきれないので、ネスツ製クローンはオリジナルとCVが異なるキャラが多い。
  • K'(松田祐貴、川原慶久)→ クリザリッド(岩本義幸、や乃えいじ)、ネームレス(小野大輔
  • 草薙京(野中政宏、前野智昭)→KUSANAGI(岩田光央)、K9999(佐々木望
  • ゼロ(新居利光、楠大典)→クローンゼロ(ふとがね金太、斉藤次郎)

  • サイボーグ
肉体の殆どを人工器官に取り替えたサイボーグ兵士。
ネスツは幾度も改造手術を試みたものの悉く失敗し、唯一の成功例は「M型」と呼ばれるマキシマのみ。
そのマキシマは全身の80%が機械であり、頑強なメタルボディと重火器の火力を備えた圧倒的な戦闘力に加え、体内のリアクターは永久活動可能なエネルギーを生み出し続けるという正に戦闘兵器。
搭載されたコンピューターは戦闘相手のデータを収集・解析して動きを完全に予測・見切り、自身の脳内分泌物の制御も可能。
人間に有効な麻酔も鎮圧ガスもスタンガンも無効化され、コンピューターのハッキングやクラッキング、遠隔操作のスイッチなど最早格闘大会に出場していい代物ではない。

  • ロボット
キャンディ以外は確認されていない。
小説版2000ではデザードイーグルやマキシマのランチャーすら意に介さない防御力、そしてマキシマと真正面から殴り合えるパワーを持つため、
量産されていたのなら脅威以外の何者でもなかったはずだが、コストの問題だろうか。

  • 擬似生命体
人工生物兵器。
イグニスのローブの裾に装備されている彼の意思で自在に動くイーリスランスが代表格。
これらの製造時に何匹か逃げ出し、それらが野生化してオゴポゴやスカイフィッシュなどのUMAになったという裏設定がある。
本wikiのオゴポゴのページでは1872年に目撃されたとあるので、これが事実とすればネスツは最低でも130年以上前から活動していた事に…。

  • 衛星基地
地球の衛星軌道上に建造されたネスツの本拠地「エイダス」は、
全長3000メートル、推定何十億トンという超ド級のスペースコロニーであり、核融合炉と衛星兵器を備えた要塞である。
これを破壊もしくは地表に落下衝突させた場合、衝撃で地殻変動を引き起こし放射性物質の混ざった粉塵がばら撒かれて地球の大気は汚染され、同時に太陽光が遮られて地球は滅亡してしまう。
ゼロ・キャノンが残っていれば大気圏外で破壊できたかもしれないらしく、クローンゼロがリング機関を掌握した理由は多分これ。

  • その他の武装・施設
能力制御だけでなく近距離用の武器にもなる硬質のカスタムグローブ、
高い防御力を誇るバトルスーツやスカートカッターを取り付けた伸縮自在のアクティブアーマー、
人工的に小型ブラックホールを生み出したり超高圧のスパークや膨大な光のエネルギーを瞬時に発生させたり、
瞬間移動や物質・生物転送、死者蘇生まで可能だったりとその分野はとてつもなく奥深く幅広い。
また、地底奥深くに建造された巨大基地や大規模なクローンラボラトリー、武器開発の工廠なども確認されている。

殆ど全てがイグニスの計画の副産物であり、彼が神を名乗るのも当然かもしれない。


作中での軌跡


'99以前

詳細は不明だが、組織結成後イグニスがネスツを殺害し、神となる計画が開始された。
最強の改造人間を造りあげるべく優秀な人間の拉致・改造・記憶操作・クローニング、サイボーグ兵士や擬似生命体の開発などを行っていたが、
'97でオロチを倒した直後に力尽きた(と思われる)草薙京を捕獲・研究・クローニングする事で計画は加速度的に進行する。
(なお、オロチ打倒直後のその場には八神庵と神楽ちづるもいたはずだが、どういう経緯で京だけが捕獲されたのかは不明)
後に京を求めて庵が施設に乱入し、そのどさくさで京はネスツから逃げ出すが、家族やユキを危険に晒さないために日本には帰らず世界を回ってネスツを追う事に。
'99にて遂に計画をスタートさせる。優秀な格闘家のデータを採取する為にKOFを利用し、更に参加人数を増加させる為に「ストライカーシステム」を組み込んだ。
クリザリッドは主催者権限でK'とマキシマをKOFに参加させるが、データ収集のサポートをさせつつ最後はトリガーデータ作成のため犠牲にするつもりでいた。必要経費とはいえ、部下大切だったんじゃないんかい
また、脱走した京をおびき寄せる餌として二階堂紅丸矢吹真吾が選ばれ、K'達とチームを組む事になる。
当然紅丸達もこの不可解にもほどがあるチームには疑問を持っていたが、京を追う手がかりになると考えてKOF出場を決断する。


'99

決勝戦後、クリザリッドが格闘家のデータを供給した京のクローンを大量投入して全世界同時多発テロ計画『プロジェクトK』を発動。
しかしK'とマキシマがトリガーデータ作成に反抗したため頓挫し、そのまま二人は離反。
トリガーデータのない人形同然のクローン京達もハイデルンの部隊に全て取り押さえられた。
敗れたクリザリッドは証拠隠滅のために始末されたが、この際クローンゼロの声明により始めてネスツという組織名が明るみになる。
彼の遺体はハイデルンが引き取り、ネスツの手掛かりを掴む為に冷凍保管された。
紅丸と真吾は京と再会することができたが、結局京は細かい事情を説明することが出来ずにまた離れ離れになる(小説版では紅丸に事情を説明した)。
また怒チームエンディングにてウィップが元ネスツ構成員である事が判明。姉弟のように育ったクリザリッドを看取り……


'99~

K'とマキシマがネスツの下部組織をテロリスト紛いのやり方で潰していく。ネスツは追っ手を差し向けるも全て返り討ちにあった模様。
世界各地で起こる無差別テロの影にK'とマキシマを見たハイデルンは、リング機関と共同してKOFを開催する。
しかし、その計画は「K'達を捕らえてネスツの本拠地を探る」という本末転倒ものであった。
ハイデルンはクリザリッドが始末される顛末まで知っていたが、二人がネスツを抜けたのを知らなかった様子。
だがクローンゼロが密かにリング機関の最高司令官・リングを殺害して入れ替わり、自らの計画に都合の良い作戦を展開していた。
一方、ネスツは京が日本に戻ってくると踏んで戦闘員にユキを見張らせていたのだが、たまたま日本に戻ってきていた庵に発見されてしまい……(以下お察し)


2000

KOFの決勝戦前後にクローンゼロが造反を決行。
リング機関を掌握しハイデルンを拘束、対ネスツ衛星兵器「ゼロ・キャノン」を手中に収め、KOFを利用した「プロジェクト'00」を発動するも、キャノンのエネルギー供給の為に招いたK'達に敗北。
苦し紛れの自爆も拘束を解いたハイデルンと、ネスツから送り込まれたダイアナ達に阻まれて失敗して自滅し、ゼロ・キャノンもクーラによって全て破壊された。
結果、リング機関は半壊、ハイデルンらは街一つとプライドを失うという敗北を喫する。

怒チームエンディングでは、ウィップが死ぬ間際のクローンゼロから真実のデータディスクを受け取り、その後ハイデルン部隊を離脱し、K'チームのエンディングで彼らと活動を共にする事になる。
しかし、全てを知りつつその内容を認めたくないという思いから、彼らにはディスクの事を秘密にしていた。
紅丸チームエンディングでは龍が負傷した一行に襲いかかるも、紅丸のエレクトリッガーで撃退されている。
クーラ加入の隠しエディットエンディングでは、キャノンを破壊した彼女を守る為にキャンディが犠牲となり、クーラは友達という感情を初めて理解する事となった。


2000~

K'の成長を見越し、イグニスの計画が最終段階を迎える。
KOFの主催者として各チームへ招待状を送り、さらにK'の対抗馬としてK9999を目覚めさせるとネスツチームに組み込ませ、Kシリーズの最強決定戦を行うように仕向けた。
また、クリザリッドの遺体を盗み出して蘇生させ、ゼロは部下に置いている。
K'達はネスツの手掛かりを追うものの人工衛星を用いた監視で逃げられ続けており、途中で龍を追っていた麟と一悶着を起こすが、利害の一致からチームへ加える事に。
小説版では実際にK'とK9999の激闘が描かれたり、マキシマとウィップをストライカーにおいてK'と麟の二人で闘ったりしている。


「このっ……欠陥品の、不良品の、出来損ないの、裏切り者の、ハエ野郎がぁーー!」

「男のヒステリーかよ。……手に負えねえな!」


2001

大盛況の中、優勝したK'チームを優勝式典の飛行船へ乗せ、最後の見極めにオリジナルのゼロ達と闘わせる。
諸事情で小説版が事実上の正史扱いされているので以下小説版の流れで解説。
小説版では準決勝で日本VS.K'、八神VS.ネスツという組み合わせになるが、新旧主人公の優劣をつける訳にもいかず、
「燃料満タンのアシが用意されてんだったら、何も準決勝だの決勝だのにつき合ってやる必要なんざねえんじゃねえのか?」
「建設的なご意見だ」
…と考えたK'チームが飛行船を強奪しそのままゼロ達と交戦する流れとなる。
麟は龍を追ってフェードアウトし、K'はゼロと、マキシマはグルガンと、そしてウィップはクリザリッドと決着をつける事になる。

一方京はネスツの始末は「自分の出る幕じゃない」とK'に任せる事にして庵と心ゆくまで殴り合った。
ゼロ一行に勝利すると飛行船がロケットとなりネスツの本拠地エイダスへ誘わせ、役目を終えたゼロ達はロケットと共に散り、一向はイグニスの元へ。
この合間にウィップが二人に真実を話し、自分がネスツの実用的なクローン兵士の第1号にして、実験事故で死亡したK'の姉「セーラ」のクローンであると告白した(なお「サリー(Sally)」は「セーラ(Sarah)」の愛称でもある)。
さらにエイダスまで追ってきたK9999が暴走し今度はアンヘルがフェードアウト。フォクシーは負傷し、クーラをウィップに託す。
そして盟主の間でイグニスと対面するK'とマキシマ。自身の目的、K'の記憶の返却を経て彼は言い放つ。

「ネスツの役目は終わった!」

エイダスを地上へ降下させながら、イグニスはK'を超えるべく、神となるべく闘いを挑んだ。
今までの戦闘データを全てフィードバックしたイグニスの肉体と開発した兵器はK'を軽く凌駕しており、マキシマ共々一蹴に伏してしまう。
更に死に体で玉座の間へ辿り着いたK9999へ「京の9999番目のクローンであり元の記憶などない。K'を敵視するのは完成度の高いK'への嫉妬に過ぎない」という真実を伝え、
逆上して向かってきた彼をガーリアンソードで切り刻んで秒殺すると、尚も立ち上がるK'とマキシマ、遅れてきたウィップとクーラをも纏めて撃破した。


「…終わりにしようぜ」

「K'…まだ立てるのか。流石だな」

しかし幼い頃の記憶の断片に触れたK'が覚醒。マキシマもリアクターをフル稼働させた切り札を使用し、クーラの援護も相まってK'に懐に潜り込まれ、炎を纏った怒涛のラッシュで遂に倒された。
自身が生み出したK'に敗れたイグニスは、人類が神の誕生を望まぬのなら破壊の悪魔となると宣言し、エイダスの軌道を変えて地表へ衝突させようとするが、クーラの能力で事なきを得た。
小説版ではクーラが被害を最小限に抑えるため核融合炉を凍結させる事になり、K'がお守りとして渋々ついていく所で、血だらけのゾンビと化したK9999が立ちはだかる。
そして…


「て、でめぇ、らーーぶっ、ブッ、ブッ殺してやらァ!」
「上等だ。…やってみろ、出来損ない」




こうしてネスツは壊滅し、その支部も少しずつハイデルンの部隊によって解体されている。
しかし小説版ではぼかされていたとはいえ、明らかに死んでそうだったが生存したダイアナとフォクシーは当初の理念に基づいた第二のネスツを結成していること、
改造人間やサイボーグのテクノロジーを求めてK'達は常に闇組織から狙われている事が語られている。
龍はロケットから脱出しており、ミスティーと共にケンスウに宿った「龍の気」なる謎の力を次の標的に定めていた。
曰く「あの力が目覚めればネスツには何の魅力もなくなる」らしい。
小説版でフェードアウトしたアンヘル、そしてゾンビ状態だったK9999もなんやかんやで生還し、アンヘルはラモンの誘いでプロレスに身を投じ、K9999はネスツ残党と戦っていた模様でも後述の漫画版『XIV』では参戦を逃してしまった
ちなみにこの小説版では殺してはいけないキャラの指定がされており、フェードアウトした面々はその対象だったと見られる。


2002

お祭りバトルゆえルガールが復活し、ネスツの科学力でパワーアップ。
カイザーウェイブが一瞬で放てるように改造されている。
従来通り溜めることもでき、溜め段階によって「超弾速→弾速は遅いが追撃可→超弾速でガード不能で追撃可」と性能も変化し、MAX2のカイザーフェニックスでは連発してくる。
エンディングでは94のデモのように、ネスツ達を銅像にしていた。


2002 Unlimited Match

UMシリーズ第2弾ということで、ネスツ編キャラが勢揃い。唯一K9999だけは大人の事情で出場できず、彼の性能を再現したネームレスが参戦。詳細は項目参照。
シリーズの小説版も手掛けた嬉野氏が特別に書き下ろしたネームレスのストーリーはネスツ壊滅前の出来事であり、火星基地ダイモスやK'の遺伝子を組み込まれた実験体、
そしてプロジェクトЖ(ジェー)など魅力的な新要素が幾つも散見される悲話。
新たなネスツ関連ステージとしてクローンラボラトリーも追加されている。


MAXIMUM IMPACT 2

K'達の目的はマキシマのリアクターの不調を直すため、『アデス』に攫われた巻島博士を探す事である。
また『アデス』も改造人間を擁する組織であるが、何故巻島博士を捕らえたのかは分からなかった。
ムック本には、元ネスツ所属の科学者が身の安全の為にハイデルン達とコンタクトを取るが、落合わせるパーティー会場で一悶着起きる書下ろしストーリーが掲載。
初回特典OVAではクローン京による火災(実際はアッシュの仕業で、オリジナルの京が居合わせただけ)と、巻島博士を巡るK'達と怒チームの小競り合いが収録された。


XIV

新キャラとして元ネスツ所属の改造人間シルヴィ・ポーラ・ポーラが登場。詳細は項目で。
ストーリーではアンヘルがメキシコチームとしてラモン、キング・オブダイナソーと共に久々の出場を果たし、後述の漫画版では結成秘話が描かれた(当然というべきかK9999の存在はオミットされている)。
シルヴィ関係でデモではネスツという言葉がよく使われ、ラスボスのバース登場の際はネスツの仕業かとミアンに疑われたが、彼女は「関係ない、多分……」と返した。
またバースの正体はあらゆる時代の負の感情や思念の集合体という事で、クリザリッドやイグニスが混じっているような勝利セリフが示唆された。
そして此度、DLCでウィップが参戦決定。XI以来で鞭の挙動が問題になるキャラクターだが、スタッフGJ。


XV

K9999に酷似した青年クローネンが登場。詳細は項目で。
ネスツ関連の進展はなかったが、K'チームとクローネンチームのエンディングにてダイアナとフォクシーが久々に登場している。


余談

  • よく会社扱いされる。
イグニス=社長 オリジナルゼロ=専務 ミスティー=秘書 クローンゼロ=部長 ダイアナ、フォクシー、クリザリッド=課長 K'達=平社員
公式でも、ネスツを会社に例えるならクリザリッドは課長で中間管理職、クローンゼロは部長、ダイアナとフォクシーは姉御肌の課長と明言されている。イグニスの空耳から「塩を専売している」とかなんとか。
改造人間や能力移植という題材を取り扱っていることから二次創作では大人気だった。

  • 2000のゼロ・キャノンはAKIRAに登場した衛星兵器SOLそのまんまである。
おまけにこのゼロ・キャノン、格闘家達や京の無式のエネルギーで何故か稼働し、ピンポイント射撃可能で街一つ容易に破壊できるものが20機も製造されてたり、余波でチャンとチョイの人格が入れ替わったり、ケンスウと包が突然BL展開したり、タクマの伝説がまた増えたりと色々意味が分からない性能をしていた。しかも前述した通りネスツ製ではないにも関わらず。

  • ネスツとその活動は殆ど表沙汰になっておらず、関係者しか事の詳細を知らない筈だが、後のシリーズで多数のキャラがK'が草薙の炎を持つ事やマキシマがサイボーグだという事を理解している。
特にマキシマはXIIIにて全キャラ掛け合いが実装された際、ほぼ全員にサイボーグと闘うことを突っ込まれていた。
というか、オロチ勢や遥けし彼の地より出づるもの達もイグニスの顛末を何故か知っているので、ネスツは裏世界ではかなり名の知れた組織だったのかもしれない。
XIIIのサイキとの掛け合いにて彼の地に龍が身を寄せていた事が判明したので情報提供者は彼だろう。
劣化コピー品とはいえ、自分達に効果抜群の炎を持った奴らが約1万人も誕生しかけたと聞いたらそらビビって警戒するわな
特にK'は禍忌さんに「幸薄い君の生涯はもうすぐ終わる。祈るがいい。祈る神がいるのなら、な」だの、
サイキに「神になれなかった男の夢の残骸、か……。つまり、おまえの価値はそこまでだってことだよな」だのと散々皮肉られるのだった。
禍忌さんは兎も角サイキは中ボスラスボス家庭用追加キャラと勝利メッセージがほぼ同じなので深刻なボキャブラリー不足ともいう
K'本人は気にしてないが、彼もイグニスの被害者なのに…

  • 「R.E.D.KicK」をクローン京にコピーさせた際に「R,E,Dキック」という頭が悪すぎる誤植をやらかした。それ以外にも前述通り擬似生命体を何匹も逃して繁殖させてしまっていたりと、何処か間の抜けた所が目立つ。
まあ盟主様の目的がアレなのでさもありなん。


それは、追記・修正者達の物語…


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最終更新:2023年11月24日 03:11

*1 ゲーム中ではゼロの専用ストライカー扱い